キミに触れたら
これは"キミとワタシ"という作品から思いついた、フィクションの物語です…
下手ですが、ご意見ご感想お待ちしています🙇
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~209~
「俺はこう思う…死にたくなる程辛い別れも、新しい出会いの為にあるんだって。人が生きてく上で平等なのは、出会いと別れなんだよ。別れがあるから…人は、人との出会いを大切にできる…。出会いが輝く為にも……別れは必要なんだって…。」
「…クサい事、言うんだね?」
「…まあな。」
久しぶりに、二人一緒に声を出して笑った……。
もしかすると……これが最後の笑顔なのかも…しれない…。
「ありがとう……今まで、沢山迷惑かけて…ごめんなさい。」
「俺も…沢山傷付けて……ごめん。……じゃあ…またな?」
《"また"……か…。》
私は曖昧に微笑み、手を振った……。
…キミの後ろ姿が見えなくなる……。
私はその場を動けず…川岸に座った……。
思い返してみると、玲との思い出は…この場所に詰まってる……。
付き合い始めたのも…別れたのも……キスしたのも……全部…。
だけど…玲にとってこの場所は……私1人との、思い出の場所じゃない。由さんとの思い出も、此処にあるんだ…。
玲が由さんと出会って…好きになった……。
私も…キミ以上に愛せる人に出会えるのかな?
今は全然、自信ないよ。
番外編 それぞれのクリスマス
~唯編~
殺風景な街並みが着飾る季節…今年もまた、クリスマスがやって来た。
唯は首に巻かれたマフラーで顔を覆う…。
《今年も……1人ぼっちのクリスマス…かあ。》
「ただいま……。」
とは言ったものの、新しく借りられたアパートには誰も居ない。珍しく飾られたクリスマスツリーが虚しく光っていた…。
「おかえり。」
「陸太君??!」
《何で?!!》
「進が…"姉ちゃんが家に1人だ"って、言ってたからさ。はい……メリークリスマス。」
渡されたのは、可愛くラッピングされたマグカップだった。
「これ…私に??」
「ああ…徹夜の勉強に、唯もコーヒー飲むだろ??」
少し照れた顔で、陸太は笑った。
「女の人にプレゼント渡すの、初めてだ…。」
「ハハッ私も貰うの初めて。…ありがとう、陸太君。」
番外編 ~美里編~
「はいっプレゼント!」
美里の部屋は、進の趣味で派手に飾られていた……。
「お~!!ありがと!!!何?中身何ッ??」
雑にラッピングを剥がす進を、美里は少し睨んだ…。
「…それで、進は何をくれるの??」
『うっ』と声をあげ、進の手が止まる…。
「何も……買って…ない………とか???」
「…それが……だね、今貯金が…少なくて…。」
「信じらんない!!!クリスマスだよ??!」
「だから!!……これ…あげるよ。」
進が取り出したのは…ビニール袋に入った………毛糸のパンツ……。
「……ふざけてるの?」
美里は、明らかに顔を引きつらせている…。
「良いから、履いてみて??」
渋々ビニール袋を受け取り、美里がパンツを取り出す………コロンと音がして…指輪が落ちた。
「進!?…これって…」
「あ~俺の予定では、美里が履いてから……指輪に気付くはずだったんだけど…。」
「……バカ…。」
進は指輪を拾い、美里の指にソッと通した……。
番外編~由編~
「見て玲!!雪が降ってる!!!」
ベランダに並び、2人は牡丹雪が舞う街を見下ろした。
「凄く綺麗だと思わない?クリスマスに降る雪だよ??」
「俺には…雪じゃなくて、灰に見えるな。」
「灰って……それこの間見た、ホラー映画の事じゃない?」
由が玲に…持っていたポテトを投げつける。
「あれは良かった。由が怖がって…良かった。」
「……私が抱きついたから??」
ニッと玲が笑うと、由は眉間にシワを寄せて見せた。
「ん~…その顔好きだよ。最近は見慣れたから…かな?」
「……ありがと。」
「今夜は、由の好きな映画借りる?何でも見るからさ??」
「ん~……ありがと。」
機嫌の悪い由の肩を抱き寄せると、玲はまた雪を眺めた…。
「綺麗だ……。」
クリスマス編の補足を…
本編よりも、未来のストーリーになります。詳しい事は、本編が進んだ時に説明入れますね🙆
次は正月絡みの番外編を書こうと思ってます😃
読んでみたいストーリーがあれば、言って下さい✨
番外編 新年 ~玲編~
1月1日午前9時…。
「玲~?玲ッ?!起きてよ!!」
「………」
「玲ッッ!!!」
バシッと叩かれ…玲は体を起こす。
「なに!?まだ9時だぞ??初詣行って、寝たの3時だろ?!それに叩くとかさ…」
ブツブツ不満を並べる玲の頭を、由は撫でてみせる。
「今日は……私の両親に会って欲しいの。…だからこの素敵な寝ぐせも、直してね?」
「は???」
《親に会えって…本気で言ってんの?!》
「何で急に言うんだよ?!急に言われたってさ……」
「言ってたらあなた絶対、一緒に来てくれなかったでしょ??早く準備してね!」
機嫌良く歩く由の後ろ姿に、小さな声で悪態をつくと…玲は顔を洗った。
《親に会っても…良い事なんて……絶対、無いよ。唯の時で…それは分かってる…。》
ボサボサに立った寝ぐせは、水じゃ直らなかった……。
番外編 新年~玲編2~
鏡に映った自分を見つめる…。
"唯と別れよう"って思ったきっかけは、唯の母親に会ってから………。
《由の両親は、どんな反応するんだろうか?》
歓迎は……してくれないだろう…。……きっと…
「玲?!まだ準備してないの???」
すっかり出掛ける準備を終えた由に髪を整えられ、服を選ばれる…。
着替えを済ませると……ついに出発…。
車の中は、お互い緊張してるせいか…重い沈黙だった……。
長い30分が過ぎ、由の家に到着した……。
「良い???」
「…ああ……。」
少し震える由の指が、呼び鈴を押す…。
この日を境に、俺と由の関係…そして俺の由に対する想いも、180度変わる事となる……。
~この番外編の詳しい内容と続きは、玲が主役のサイドストーリーで……書くかも?しれません~
~210~
膝を抱え、その上に顎を乗せる…ボーッと景色を見ながらも、私は別の事を考えていた……。
……私の頭の中にあるもの、それは…玲の事だけ。
でも今、この瞬間も…玲は由さんと一緒に居るんだろう…。
私は玲が好き…この気持ちは、きっと一生変わらない……。
玲の支えになりたかった……玲に支えて欲しかった…。玲と一緒に時を刻んで…キミに笑顔を、あげたかったのに……。
その願いは…歪んで崩れていった……。
きっと私は…求めすぎていたんだろう…。
キミからの愛と優しさを……私だけに向けて欲しくて………。
私は何も、キミに…あげなかったのにね。
…理屈じゃ分かってる……悪いのは、私だって………
だけど…私は今も、キミを求めてるんだよ??
キミを求めて得られるモノなんて、何もないのにね……。
~211~
「あ~いっかわあ~!!!弟ちゃん達が探してたぞ~?もう帰るんだとよ。」
《なんでこの男…こう空気が読めないんだろう…。》
誰だって、1人になりたい時間はあるのに……センセはその時間をぶち壊しに現れた…。
「……先に帰って良い。」
「ではでは、そう伝えて来ます。その間…ちゃんと此処で待ってろよ?」
「………………」
そんな事言われなくたって、今はどこにも行きたくない…。
この場所に詰まってる思い出を…全部心に残したいから……。
…初めてここに来たのは、合宿で…釣りをした時。あの時はキミが倒れちゃって……本当に心配したんだよ?
2回目は…キャンプファイヤーが終わって、キミに誘われここに来た。
生まれて初めてしたキスの感触は、今も残ってる……
あの日見えた星空も……長い前髪の間から見えた、少し照れたキミの表情も……唇の温かさも…全部………残ってるのに……。
「……ック……………」
なんでかな……??涙だけは…止まらないよ…。
~212~
「………相川……。」
いつの間にか戻ってたセンセに、私は抱き締められた…。
「無理に忘れる必要ないから…。もっと自分に磨きをかけて"別れた事後悔させよう"って位の方が、次の笑顔も……見つけやすい…。」
「…次…なんて……いらない…私っ…私は…………」
「分かってる。相川は玲君が好き……その想いは、誰にも負けないよ…。だからこそ、次の笑顔…玲君の笑顔を……また見れるよう…もっと自分の事、自分の気持ちを……整理して、理解しなきゃな??」
「…………私に……できる…かな?」
センセは私から離れ、ソッと涙を拭って笑う…。
「出来るさ!!俺が…これからは俺が、側にいるから。」
「……………………………………………???」
《どういう…意味??》
こんな状況なのに、センセの言葉で私の頭の中は(?)で一杯になってしまった…。
~213~
「どういう事??センセもしかして、由さんに振られたから…私を口説いてる?」
「な゙ッッッッ!!!???」
私はただの冗談で言っただけなのに…センセは顔を、"真っ赤"じゃなくて"真っ青"にして……面白い位、動揺して見せた。
「本気にしないでよ。…ジョークですから。」
「相川ッッ!!ぉ…お前なあ…いっ言って良い冗談と、駄目な冗談があ…あるんだよ!!!」
「…………」
《…かみすぎ……。》
ゼーゼーと肩で息をしながら、センセは私を見つめる…。
《なに?私の返事…待ってんのかな???》
いつまでも私に向けられる視線…何だか落ち着かない……。
男の人に見られて、照れてるワケじゃなくて…もっと、こう……別の感覚………。
《なんだろ……この感じ…。》
私はセンセを見つめ返してみる……。
しばらくセンセの顔を見ていて、私はある事に気付いた…。
~214~
「……なんか…鏡見てる気分………。」
私の正面にある顔…落ち着かないのは、その顔が私のする表情(かお)とよく似てたからだ。
「……そうか??俺の方が良い顔してるだろ?」
「………」
《気のせいかな……今………。》
はぐらかす言葉を返されたけど、センセは私の顔を見つめたまま…何かを言いたいのに、こらえてるみたいで……。
「センセの事……私好きだよ。」
「??」
こんな事言うの、少し照れるけど……今言わなきゃいけない気がする…。
「私がずっと夢見てた"理想の父親"ってさ…センセみたいな人だった。……だけど現実じゃ、父親が誰かも分からない…そのせいで、想像だけが大きくなっていって…。お父さんもこんな風に、私の事………」
「俺に娘がいるなら…相川みたいな子が良いな。父親に良く似て頼りないけど……そこが可愛いんだぞ?」
「……ありがと。センセに可愛いって言われても、嬉しくないけどね。それに私……父親は欲しくない。この歳になって、甘えたいとか思わないし……お互い新しい生活もあるでしょ?」
父親だからって……今更素直に甘えられない………甘えたい…けど、甘えられない…。
~215~
私の言葉の意味を、センセはずっと考えてるみたいで…しばらく難しそうな顔で遠くを見てた。
「………父親の方は…娘を待ってたかもしれない……。娘と…別れてしまった彼女の事を…ずっと、待ってたかもしれないよ?それでも………父親は…欲しくない??」
悲しそうな瞳で、センセは1つ1つ言葉を選ぶように…ゆっくりと私に語りかける…。
「今は…いい……。今みたいな、ほんと情けない状態で父親と一緒に居ても、甘えて……余計ダメな人間になっちゃいそうだから…。もう少し……大人になってから…一緒に暮らしたい………。」
1度言葉を区切り、私は立ち上がるとセンセに手を差し出す。
「それまでもう少し…待っててくれる?」
「……相川が納得できるまで…俺はずっと待ってるよ。」
私の手を握り、センセも立ち上がる。そして…いつもの笑顔を私に向けてくれた。
「その間に、俺も…良い父親になれるよう頑張るからさ?」
「………ありがとう…お父さん……。」
センセの手は温かくて、大きくて…私をすっぽり包んでくれた。
~216~
《父親が現れたら…どんな風に接すれば良いんだろう?》
そんな事を、1日中悩んだりもした…。きっと私は冷静じゃいれなくて、暴れて…怒って…泣き叫んだりするって思ってた…。
けど今、私は意外と冷静に父さんと握手してる……。
それは多分…相手がセンセだったから……。思えば学生の頃も、センセはいつも私を気にかけてくれてた…。
センセはきっと……私に父親だって事…言いたかったけど、自信がなかったんだろう………。
「ねえ??昔の話し、聞かせてよ。」
どんな風に、お母さんと出会ったのか…そんな話しを全部聞きたかった。まだ2人の間には、沢山の壁があるけど…センセとなら、簡単にその壁も壊していける…そんな気がするんだ。
『俺、玲君の父親…柳清司の弟でさ…』
の一言に、私は生きてきて1番ビックリした…。だって柳清司とセンセは……あまりにも似てないから………。
センセ……いや、お父さんから聞かされる話しに、私も一緒に笑ったり…泣きそうになったり…。
辺りが暗くなっていくのに気付かない位…玲の事が頭から消えちゃう位……お父さんの話しに、引き込まれていってた…。
~217~
「遅いんだよ!!お前姉ちゃんに、変な事してないよな?!」
「な゙ッッッ!!!変な事って……んな…する訳ないだろッッ!!!!」
家の前で待っていた進に怒られる姿は、凄く頼りなくて…私は笑ってしまった。
「姉ちゃん??何が可笑しいんだよ?」
事情を知らない進は不機嫌そうに、私と父を見比べる。
「…この人ね、実は…私の父親……。」
「はッ???!!!!」
「そう、俺が父親。良いね~"父親"って響き!」
口を開けたまま呆然と突っ立っている進を無視し、私は玄関に向かった。
「何してんの??お母さんと話したいんでしょ?!」
「えっ…でも急に来られても……困るだろうし………。」
「そんな弱気じゃダメでしょ!?早く!!」
照れて固まったままの父の腕を引っ張り、玄関の扉を開ける。
流石に、陸太君のお父さんが居る家に父を入れるのは……。
「お母さん!!ちょっと来て!!!」
「父さん(陸太の父親)なら、仕事で帰るの遅くなるってさ。」
復活した進が、ニヤニヤ笑いながら父を見つめる……。どうやら今の状況を楽しんでるみたいだ。
その時、パタパタと足音が近付いてきた……。
~218~
「唯??何なのよ?」
キャンプの間会わなかっただけなのに、母は以前とかなり違っていた…。
《離婚するって……大変な事なんだ…。》
やつれた母の姿は、私の心に深く刺さった…。"父親に会えた"という事実のせいで…浮かれすぎていた……お母さんも、陸太君のお父さんも大変な状況にいるのに…。
「……あ…あのね?お母さんに会いたいって人が…来てるの……。」
「会いたい人???」
扉の陰に隠れていた父を、母の前に立たせる。
「啓二さん?!どういう事??唯には言わない約束でしょ!?」
「あ……いや…ごめん……。でも俺は…父親だよ??娘の側にいたい。俺と真琴さんの間に産まれた娘の…傷ついてる姿、ほっとけないよ…。」
「……分かった…唯と会いたい時は、私に言ってからにして。」
「そういう意味で言ったんじゃない!!俺は真琴さんと唯、2人の支えになりたいんだ!!………一緒に……暮らしながら…。」
最初は本当に情けなかったけど、父はだんだん思ってる事を言葉にしていった…。
見ていて"応援したくなる"そんな父親なんて……めったにいないだろうけど…。
~219~
「俺の気持ちは…ずっと同じだ。あの時…ちゃんと気持ちを伝えて、真琴さんと一緒になってたらって…ずっと後悔してた…。」
「…………。」
「もう後悔したくない。だから今度は、ちゃんと気持ちを伝えるよ…。」
父は一歩前へ進み、母の手を握る…。
「真琴さんが、誰を想ってたって…俺は構わない……俺が真琴さんを好きだから。もっと頼って良いんだよ??夫婦になって……ずっと支えてあげるから…………俺と結婚…してくれないか?」
正直、プロポーズまでするとは…思ってなかった……。
進も同じだったらしく、小さく「エッ?!」と声を漏らす…。
……ともかく…父は母に、やっと想いを伝えた…。ずっと言いたかった気持ち…それを言えただけでも、父は幸せなのかもしれない。
私は結局言えなかった……伝えられなかった言葉の方が、多いから…。
《ここは2人だけにした方が、本音で話し合えるよね…。》
そう思い、私は少し抵抗する進を連れ…部屋に向かう。
父と母の関係…それが少しでも、前進する事を祈って……。
~220~
部屋の扉を開け驚いたのは、そこに陸太君が居たから…。
「陸太君……どうしたの??」
「唯が帰るか心配で…待ってたんだ。」
そっか…と返事を返した後は、次の言葉を選ぶのに時間がかかった……。
陸太君と会うのは、玲の事で取り乱してた時以来だから………。
「私……父親が誰か分かったんだ!!まさかセンセだとは、考えもしなかったけどね。」
「唯が合宿から帰ってすぐ、川本さん…真琴さんに会いに来たらしいよ。"唯の事が心配だ"って……結局、真琴さん追い返したみたいだけどさ。」
「……素直じゃないね………。」
「唯と似てるよ……そういう所。」
大人びた表情で、陸太君は私の顔を覗き込む…。
「唯も……素直になってみたら??素直な気持ち…伝えた方が良いよ?」
「陸太君って………変わってるね?私の事好きなのに、玲との関係…応援するんだ??」
からかうつもりはなかったけど、陸太君は少し困った顔をしてみせる…。
「……好きだから…ちゃんとケジメつけて欲しい…。この先ずっと、玲さんの事ばかり考えられても…困るからさ?」
「………なるほど…。」
~221~
「好きな人の事、忘れたいって思っても…簡単には忘れられないし………。…じゃあ…俺勉強しなきゃ……。」
「……ありがとう…。」
この"ありがとう"には、色んな意味が込められてるんだよ?
私を…助けてくれたし……沢山、優しくしてくれた……。
陸太君の事好きになれたら…どんなに幸せになれる??
陸太君の彼女になれる子は、本当に………幸せだね…。
だけど…………私は…陸太君とは付き合えないよ……。
半端な気持ちで、付き合うのは…不器用な私には無理だから……。
私はもう少し…大人にならなきゃいけないから。
1人で立てるよう、前へ進めるよう……少しずつ…頑張りたいんだ……。
その前に、やらなきゃいけない事………私の中のケジメ……。
私は、前に玲への手紙を書いた便箋の残りを取り出す……。
~222~
柳玲様
私はキミの事、全部知ってるつもりだった。
同じ様にキミも私の事、誰より理解してくれてると……。
自分の思う通りにならない時、キミの気持ちが離れてると気付いた時、私はただ怒って…「何で?!」って聞く事しか出来なくて。
人はお互い、違う存在…どんなに愛し合ってても、親子でも兄弟でも…その価値観や好き嫌いは全く違う。
その事に気付いた私は、それが"悲しいこと"だとしか思えなかった…。
そう、あの頃の私は、それがどんなに尊いモノだとは気付けなくて……。その不満を…キミにぶつけてた。
私は、5年前から変わってないんじゃない…母からの愛情を求めて、男の人全部を憎んでた子供の頃から……変わってないんだ。
キミから見れば、私はただのワガママな女。本当は弱いなんて…分かるわけないよね…。
自分の悪さも、キミのせいにして…私は……本当に…子供のままだった。
~223~
『キミが性同一性障害じゃなかったら、別れる事もなかった』
なんて最低な事考える女……今のキミが好きなのにね…。
私達が別れた原因…それは私が、キミに追い付けなかったから。
隣りを歩いてるつもりでいたけど、本当は違った…初めて会ったあの瞬間から、キミはずっと…ずっと前を歩いてたんだね……。
…ありがとう……私キミと別れたままだったら、キミから返事を貰わなかったら…大切な事に気付かないままだった…。
ごめんね………誰より好きだったキミを…私は一度だって、大切にできなかった……キミを思いやる事も、キミの気持ち…考える事もしないで…。
いっぱい傷付けた私に、キミはいっぱい…幸せを……笑顔をくれた…。
………だから…もう…いいよ……キミをもっと…もっと笑顔にしてくれる由さん………由さんを…大切にしてあげて…。
キミと出逢えて、本当に良かった。
今は、心からそう思える……キミの事を愛してるって…ちゃんと言えるよ?
キミを忘れるのに…どれくらい時間がかかるか、私にも分からない。忘れる自信もないけど、キミの幸せを…誰より願っています……。
~224~
書きながら…何度も涙を拭う……。
でも、書き終わった時……不思議と胸の中がスッキリした。
前向きな文章を書けば、私の意思も…しゃんとしてくる。
私は玲が好き…それだけで良い……。
時々、誰かに甘えたくなるけど………それで良い。
甘えさせてくれる相手…それが今は、キミじゃない………でも…他の人が居てくれる。
こんな私の支えになってくれる人、その人を大切にして……私はゆっくり前に進んでいくんだ…。
もう一度………私はキミに、触れたいから……。
だから私は……キミの背中を目指して、一歩一歩…歩いていくよ………。
~225~
相川唯様
唯から手紙を貰うのは、2度目だな……こうして手紙を読んでいると、唯の優しさと弱さを感じるよ。
唯の弱さは、分かってた…。分かってて俺は…唯を突き放したんだ。
俺は自分の為に、唯を突き放したんだよ?
そんな男なのに…唯は好きと言ってくれて……嬉しい反面、凄く悪い事してる気持ちになった。
俺も唯の事は…一生忘れない。唯の事好きだった気持ちは、今も残ってるから…。
だから…1人で頑張ろうとするなよ?
1人で生きるなんて、誰にも出来ないから……唯を支えてくれる人は、ちゃんといるから…。
少しずつ、手を引いてもらって…進めば良いんだよ。
俺はいつでも、唯の手を引いてやるから。
これからは……友達として………唯の側で、支えてやりたい。
………友達として……。
~226~
玲からの手紙を、ポケットにしまう…。
私の部屋に残った荷物は…それが最後だった。
母と陸太君のお父さんは離婚したから……私と進と母は、今日この家を出て行く…。
新しい新居は、父の家の…近くのアパート。
急に同居するのを…母は認めなかった……けど、父の近くに居たいみたい…。
本当に素直じゃないなって、進と一緒に笑ってしまった。
母は仕事を始めて、少しずつ前進して行ってる。
私もその姿に…勇気が出てくる……家族みんなで、一緒に…歩いていくから。
最後に家を振り返る……玄関の前に立っていた陸太君が、寂しそうに笑って……手を振った…。
「私絶対、また会いに来るから!!」
……此処から、私の一歩は始まる。
~キミに触れたら完~
ようやく完結しました!
スローペースの更新だったのに、応援レスを頂き…本当にありがとうございました🙇✨
微妙に続きそうな終わり方なのは……実際続くからです(笑)
溶けていく雪
玲視点からの作品ですが、唯はもちろん進や陸太も出て来ます。
明日か明後日には新しくスレ作るので、また読んでやって下さい😃
溶けていく雪
もう読んだ方いますかね😣?
最初から喧嘩ムードの玲と由……2人はどうなるのか、由の嘘は何なのか………。
そして"彼女"とは……?
最近は調子が良いので更新ペースも早めにいけそうです😃
キミに触れたらと同じ位、ドロドロしそうな作品ですが💦明るいストーリーも間に入れていくので、最後まで読んで貰えたら……と思っています🙇
はじめまして。質問なのですが、普段読まれるのは携帯小説やライトノベルですか?あまりにも…が多いので読みづらく、また全体的に同じ雰囲気になってしまっているため山場(一番感動させたいところ)がどこなのかわかりにくくなっています。折角丁寧な描写を心がけている様子なのに勿体無いと思いレスしました。
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2レス 57HIT 通りすがりさん -
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4レス 96HIT なかお (60代 ♂) -
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9レス 227HIT おしゃべり好きさん
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相手にブレーキを踏ませたらお礼は絶対ではないか11レス 295HIT 自由なパンダさん
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大人になってから限界まで我慢したこと1レス 126HIT 社会人さん (30代 ♀)
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高齢者の皆さんお茶でも飲みながら🍵4レス 205HIT 亀仙人 (70代 ♂)
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アプリで性欲解消最高(≧∇≦)1レス 145HIT 社会人さん
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相手にブレーキを踏ませたらお礼は絶対ではないか
一括ですがレスありがとうございます。 隙間なく無理やり入りお礼を…(自由なパンダさん0)
11レス 295HIT 自由なパンダさん -
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清掃後に張替してほしいと思う
ここで話してもどうにもならないし、改善させるように社内で話を通すように…(匿名さん1)
5レス 290HIT 匿名さん -
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単なるつぶやき
中国人観光客?みたいな人たちの方が食事に咳き吹きかけたりしてましたよ?(匿名さん3)
3レス 105HIT 匿名 (♀) -
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大人になってから限界まで我慢したこと
3月くらいから、ずっとお腹の調子が悪いので ここんところ、綱渡り…(通りすがり)
1レス 126HIT 社会人さん (30代 ♀) -
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高齢者の皆さんお茶でも飲みながら🍵
ネットで調べると紅茶きのこは1970年代に話題となった健康法、とある …(自由なパンダさん2)
4レス 205HIT 亀仙人 (70代 ♂)
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26レス 809HIT 東雲絵名 (20代 女性 ) -
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8レス 361HIT 匿名さん (20代 女性 ) -
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