おとぎの国のお殿様

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匿名さん
2023/03/03 11:06(更新日時)

ある国にお殿様が沢山いました。
お殿様といっても、働いてます。高給とりでもなく、メイドを雇えるわけでもない。
かなり幸運なことに妻さえいれば、家のことは何でもやってくれます。でんと座ってたら自動的にお箸も料理も飲み物も出てきます。食べ終わったら自動的に全てキレイに片付けられ洗われます。洗濯物もいつの間にか洗われ干され元のタンスに魔法のように戻っておりとても快適。ホコリはいつの間にか拭き取られます。お風呂の排水溝はいつでもきちんと排水できるように掃除され、とても快適なおとぎの国に生きています。更に幸運なことに家事で多忙な妻が外でも働きに出てくれて家計の援助までしてくれるのです。なんて幸運なお殿様でしょう。
勿論、育児介護その他理由でお金を稼げない期間もあります。でもどんなに多忙でも無償で家族の為に家事をやってくれます。
それが当たり前だとお殿様は勘違いをしてしまいます。まるで妻は疲労困憊しない機械の身体
と鉄の心を持っていると。しかし妻は生身の人間でした。妻の努力と忍耐の上に成り立っている家庭であることに気付けないのです。お殿様は家庭を見ないから気付けないのです。夫になれないお殿様だから。そしてこの国の妻は我慢強い人が多く、怒らない、意思表示しない。男性に愛される選ばれる女性にならないと幸せになれないと、子供の頃から洗脳されてきているからです。つまり、男性の顔色ばかり伺って育ってきたのです。お殿様家庭で育ちますから当然そうなります。
男性好みの容姿スタイルでないとバカにされ見下され散々な目に遭うのです。そういう価値観のおとぎの国では幸せになれない。子供の頃から厳しい現実を見つめ、頑張る女性たちが出来上がります。
お殿様はそんな頑張る女性を母に持ち育ちます。父はお殿様。だからずっとお殿様家庭が継承されてきています。進化出来ませんでした。
そして子供は激減しました。