譲り合いの精神

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匿名（ 40代 ♂ ）
2017/12/15 16:56(更新日時)

昨夜、ふらっとパチンコ屋へ。

早く帰宅したくなかったから。

数日前から嫁さんから無視されている。

最近、夕方や子供たちの夕食が片付くと外出することが多い。

エステやらヨガに行くとは言っているが、実のところ怪しい。

寝室で寝てると、ラインかメールかは判然としないが着信を伝える通知が聞こえてくることもしばしば。

深夜に返信しているのだろうか、微かな光に目が覚めた。

毛布の隙間から覗くと、スマホを見つめ文字を打つ姿が……

何かあるんだろうな。はっきりと伝えてくれたら身を引くのになぁ……

でも気がかりになるってことは、僕も完全に気持ちが冷めてるわけではないんだろうな……

半ば自棄気味にスロットを打ち始めた。

花の慶次が千円で当たり、よく分からないまま600枚ほどコインを獲得した。

昨今のスロットは年輩にはよく理解できない。

惰性でこのままタラタラと打とうと思ったが、隣のおじさんの貧乏ゆすりが気になるので移動することにした。

昔からよく知っている題材といえば北斗の拳しかなかったので、ゲーム性も昔に近いこともあり打ち始めた。

直ぐに当たり、延々と連チャンが続いてくれた。

最初は楽しかったが、レバーを叩くのも疲れてくる。

5000枚ほど出したところで、やめようと店員を呼んだ。

時間は９時半頃のこと。

なんたら魂とかは40個ほど残ってたようだ。

店員に台を他人に譲るのはいいのか確認した。

回りを見渡す。
ひとり現金投資をしている青年が目にとまる。

よかったら打つ？、と訊いてみた。

いいんですか？、そう返答してきた青年に頑張ってと伝え、店をあとにした。

帰宅するのに気が引けるけど、いちおうマイホームだし、もしかしたら嫁さんの機嫌が何もなかったかのように笑顔になっている可能性だってある。

駐車場に車を停め、泥棒のように忍び足で玄関に向かった。

自分の家なのになんでコソコソしなくちゃいけないのか……

カードキーで解除し、２階のリビングに上がっていく。

灯りはともっているようだ。

そこへ、お帰りという言葉が耳に飛び込んできた。

ただいまと応えた。

娘がリビングで洗濯物を畳んでいてくれてる真っ最中だった。

娘の顔を見ると自然と笑顔になれるのは、どこの父親にとっても至極当たり前のことだろう。　

ママは？、とは訊かず、何も夕飯の準備がされていないことを理解すると、もう一度外に向かった。

おそらく寝室でスマホでも扱っているんだろうなぁ……

コンビニで心のこもったお弁当でも買ってこよう。

これじゃ独り暮らしと変わらないよな……

寂しいのかもしれないけど、気持ちは楽になれるのかな？

離婚したり別居したりすると、女性はイキイキしそうだよね。

男は堕落の一途を辿るのかもしれないなぁ……

ところであの青年は挽回できたのかな？

他人のことより自分のことを考えないとなぁ……

あの青年にはまだまだ未来や可能性が秘められてるもんなぁ～(*´∀｀*)

今夜も帰りたくないなぁ……

皆さんのご家庭はどうなんでしょうか？

心癒されますか？

落ち着きますか？