元カノ

レス130 HIT数 13460 あ+ あ-


2014/05/29 02:17(更新日時)

彼女に「生理が来ない」と言われた。


避妊という避妊はしてなかった。


外出しが避妊になると勘違いしてた俺。


その言葉を信じた処女だった彼女。


当時、19歳大学生だった。


彼女は2つ下でまだ高2。


産めるはずもなく、焦りまくった。


二人でドラッグストアで検査薬を購入。


一人暮らしだった俺の家に持ち帰り、彼女はトイレへ。


尿をかけてすぐに線が浮かび上がってきた。


陽性。


どうしようという思いだけだった。



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No.2099114 (スレ作成日時)

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No.51

元カノEが家に来た時、彼女にあげようとしていたプレゼントを見つけた。


E「これなーに?」


俺「あー、それ元カノにプレゼントしようと思ってたやつ」


E「開けてみてもいい?」


俺「いいよー」


E「うわ、すごいねー。学生なのに。」


俺「だろ?w彼女のためにバイト増やして頑張ったのに、浮気疑われるとか、やってらんねーわw」


E「いいなー。ちょうだい!」


俺「あー別にいいよ。もう要らないし。」


総額10万のプレゼント。


過去を忘れるためにもEにあげた。


No.52

彼女から度々、電話やメールが来る。


話したいという内容。


でも俺はどうしても彼女を許せなくて、会いたくなかった。


長く付き合ってきて情もあるし、会うと流されそうだから。


会うつもりなかった。


No.53

焼き鳥屋から1ヶ月、


バイトが終わって携帯を見てると、Tから何度も着信があった。


メールもきている。


「Aちゃん、自殺未遂した。」


家にあった薬を大量に飲んだらしい。


気を失って倒れてるのを彼女母が発見して、病院で胃の洗浄を受けたとの事だった。


本当に死ぬつもりだったみたいで、メモに「赤ちゃんの所に行きます。お父さん、お母さん、そしてS、ごめんなさい。」と書いてあったらしい。


これを聞いて、さすがに心配になり、俺も病院に行った。






No.54

久しぶりに見た彼女は、本当に痩せてしまい、ボロボロだった。


彼女母「Sくん、来てくれたの。ありがとう。」


そう言ってその場を離れた。


不安定になってるから、大事を取って入院するらしい。


彼女「赤ちゃんの所に行こうとしたけど、無理だった...」


彼女は涙を流しながら無理矢理笑顔を作ってる。


彼女「ごめんね。」


俺は何て言ったらいいのかわからない。


俺「Tから聞いて。心配で仕方なくなって。」


彼女「Tくん、Sに連絡したんだ。お母さんが連絡したのかと思った。」


俺「Tにめちゃくちゃキレられた。お前の気持ち考えろって。何も考えてなかった。ごめん。」


この日は彼女の体調もあるから、すぐ帰った。


病院のロビーでTが待ってた。

No.55

T「お前、今更心配したって遅いんだよ。」


俺「連絡どうも。じゃあ。」


T「追い詰めたのはお前だろ。Aちゃんがお前に会いたいって言ってたから連絡しただけ。俺はもうお前とAちゃんは関わらない方がいいと思ってる。」


俺「俺が悪かったよ。真面目に考えるつもり。」


T「俺がAちゃん幸せにする。お前じゃ無理だ。」


宣戦布告?


ライバル宣言?された。

No.56

翌日、彼女からメールがきた。


「心配かけてごめんね。お父さんにも怒られて、ちゃんと赤ちゃんのためにも生きてくから。Sにももうしつこくしないから。Aの事は忘れていいけど、赤ちゃんの事だけは忘れないでね。」


このメールを読んだら複雑だった。


No.57

しばらくの間、色々考えた。


彼女との思い出とか、色々頭の中にあった。


元カノEとの関係も絶った。


やっぱり俺は彼女が好きなんだと気付いたし、彼女も俺を必要としてくれている。


彼女を幸せにしたいと、本当に心からそう思った。


No.58

彼女にメールを送ったらエラーで戻ってきた。


あれ?


電話かけてみた。


「使われておりません」のアナウンス。


彼女は番号とアドレスを変えていた。


遅かった。


彼女は前を向こうとしていた。


No.59

昔はよく家電にかけたけど、あんな事があったからかけにくい。


Tには聞けないし、他の共通の友達に彼女の番号を聞いた。


久しぶりに電話してみた。


彼女「もしもし?」


俺「俺、Sだけど。」


彼女「あれ?番号?」


俺「友達に聞いた」


彼女「そっか。どうしたの?何かあった?」


俺は復縁したいなんて言えなくて。


俺のアパートにある彼女の荷物を口実にした。


俺「あのさ、アパートに服とか置きっぱなしになってるし、どうするのかなぁと思って。」


彼女「あぁそっか。そのうち取りに行くよ!合鍵も返さなきゃだしね。」


彼女はやはり前を向いていた。

No.60

彼女が荷物を取りに来る日までに、何とかクリスマスプレゼントの代替え品を用意したいと思ってた。


Eにあげなきゃ良かったと後悔。


パルコにあるアクセサリー屋で、8千円くらいの指輪と、ディズニーストアで、プーさんのぬいぐるみを買った。


総額1万円ちょっとの安いクリスマスプレゼント。


本当は10万貯めたんだけどな...と思いながらも、ないよりマシだと思い、準備した。


No.61

彼女が荷物を取りに来た。


ここで何とかしないと本当に終わりだ。


3ヶ月ぶりに会った彼女は、相変わらず痩せていたけど、表情が違った。


駅まで迎えに行って、一緒に俺の家まで歩く。


荷物は全部紙袋にまとめておいた。


彼女が俺の家に入る。


彼女「久しぶりだー。何ヶ月ぶりだろ。半年ぶりくらい?」


俺「そうだね。懐かしい?」


彼女「うん。もう今日で最後だと思うとちょっと寂しいね。」


一緒に昼食を食べながら会話する。


相変わらず、彼女はあまり食べない。


俺「ちゃんと飯食えよ。それ以上痩せたら死ぬぞ」


彼女「あはは、大丈夫、死なないよ」


彼女と笑いながら会話するのは久しぶりだった。

No.62

彼女と一緒にいると、やっぱり落ち着く。


好きだと実感してしまう。


細くて折れそうな体を見てると守ってあげたいと思う。


彼女が俺以外の男と付き合うのは絶対に嫌だ。


自分勝手な思い。


No.63

彼女が食べ終わり、バッグから何かを出す。


彼女「はい、これ。」


合鍵と、何か小さい袋。


俺「何これ?」


彼女「クッキー。久しぶりに焼いてみた。S、もうすぐ誕生日でしょ?しょぼいけど、プレゼントの代わりw」


俺「ありがとう」


誕生日、覚えてくれてるとは思わなかった。


俺自身、忘れてたし。


俺も彼女へのプレゼントを出す。


俺「はい。」


彼女「何これ?A、誕生日まだだよ?」


俺「クリスマスプレゼントあげられなかったから。あげようと思ってたプレゼントは喧嘩して処分しちゃったから、代わりね。安いけど。ごめん」


彼女「わーい。開けてみてもいい?」


俺「いいよ」


プーさんのぬいぐるみを見て無邪気に喜ぶ彼女。


指輪の方の包みを開けて、指輪を見ると複雑そうな顔をした。

No.64

彼女「え...これ。」


俺「ティファニーじゃなくてごめん。」


彼女「そうじゃなくて。別れたのに。」


今がチャンス。


ちゃんと自分の気持ち伝えようと思った。


俺「ごめん。やっぱり俺、お前の事好きだわ。」


彼女は黙っている。


俺「色々傷つけたし、俺のせいで勘違いさせちゃって喧嘩別れみたくなって意地張って連絡無視したりしたけど、お前が自殺未遂して気付いた。お前いないと俺ダメだ。もう絶対傷つけないから。大事にするから。やり直して欲しい」


ちゃんと伝えられた。


彼女は泣き出した。


No.65

俺「ごめん。もう泣くなって。お前が泣いてるとこ見るの辛い。」


彼女を抱き締めた。


抱き締めたのも久しぶりだった。


こんなに小さかったっけ...


俺のせいでこんな苦しませて、本当に申し訳ないと思った。


自分の行動を反省した。


反省しても許されないけど。


これからずっと償っていこうと思った。


No.66

やっと彼女が口を開いた。


彼女「ありがとう。Aも悪かったし、本当にごめんね。でもね、A、元気そうに見えるかもしれないけど、まだ不安定なんだ。何回も過呼吸とかなって、死にたくなることもあるし、すぐ泣くし。一緒にいても、きっとまたSを疑ったり、傷つける。だから一緒にはいれない。」


予想外の言葉だった。


まさか甘えん坊の彼女がこんな事言うなんて思ってもいなかった。


俺「いいよ。大丈夫。全部受け止めるから。俺に全部ぶつけていいから。」


彼女「ありがとね。優しいね。優しくされると涙出るわ。」


俺「泣いてもいいよ。気が済むまで付き合うよ。」


No.67

彼女からはハッキリとした答えはもらえなかった。


でも必要以上に答えを迫る事も出来なかった。


彼女との時間はあっという間に過ぎた。


また駅まで送って行く。


俺「次、いつ会える?」


彼女「わかんないけど...また連絡するね。」


彼女は帰って行ってしまった。


No.68

俺は3日に一回は、彼女にメールした。


彼女に忘れられないように。


会いたい。


会って、抱き締めたい。


会えない時間が長い。


どんどん彼女への思いは大きくなる。


Tと彼女の関係も気になる。


No.69

Tと俺は連絡取ってなかった。


でも彼女にTの事は聞けなかった。


早く復縁したかったけど、焦りは禁物。


焦ったら拒否られる可能性有りだし。


ゆっくりゆっくりいこうと思った。


平凡な日々、夜になると堕ろした子供の事を考える。


罪悪感は消えない。


No.70

ある日バイトを終えて帰宅すると、玄関前に元カノEがいた。


座り込んで泣いている。


俺「E、どうした?」


Eは俺の顔を見るなりワンワン泣く。


俺「とりあえず入んなよ。」


Eが頷く。


Eにお茶をあげて、落ち着くまで待った。


E「妊娠した。」


俺「は?まじで?」


Eは頷く。


俺「だってゴムつけてたじゃん...?」


E「いや、Sの子じゃない。」


俺「だよな。誰の子?」


E「Sにもう連絡取らないって言われた後に遊んでた人」


元彼を吹っ切ろうとして俺とセフレ関係でいたけど、俺にも切られてさみしくなって、他の男とセフレ関係になったらしい。


そしてその男の子供を妊娠してしまったとの事。


No.71

それでその男に妊娠を伝えたら逃げられて、連絡取れなくなったらしい。


E「堕ろしたくない。」


俺「そっか...親に相談してみたら?」


E「でも相手に逃げられたなんて言えない。」


俺「うーん....」


E「Sがこの子のパパになって。」


俺「は?冗談w」


E「ウソウソ、無理だよね。わかってる。親に相談してみるね。」


Eは帰った。


彼女とEが重なる。


彼女みたいに精神的に病んでしまうんじゃないかと心配だった。


Eにはもちろん愛情なんかないけど、友達として。


周りの人が精神的に病んでく姿なんて、誰も見たくないだろう。


友達が自殺未遂...なんて事になったら、辛いだろう。




No.72

Eは俺に助けを求めてくるようになった。


Eからのメール。


「頭痛い。割れそうに痛いよ。助けて」


こんなメールが来たら、やっぱり放っておけない。


家も近いし、様子を見に行く。


毎日のように呼び出される。


毎日、毎日、Eが帰らせてくれないから、Eの家のソファで寝た。


もちろん、体の関係などない。


ただ自殺未遂されたらという思いから、放っておけなかっただけだった。


No.73

いつものようにEに呼ばれる。


俺「E、親に話した?こんなに毎日体調悪いんだし、実家帰った方がいいんじゃない?」


E「迷惑?」


俺「迷惑っていうか、どっちにしてもEが堕ろす気ないなら親に言わないと。検診とか行かなきゃマズイだろうし、産むのも金かかるし。」


E「わかってる。親には堕ろせない期間に入ってから言おうと思ってる。」


Eはシングルマザーになろうとしていた。


No.74

つわりが酷くなってくる。


毎日吐いて辛そうだ。


見ているのも辛い。


Eは、ごめんねごめんねと言う。


中途半端な事してるのはわかってた。


でもEが堕ろせない期間に入って、親に言うまでは放っておけない。


それまではサポートしてあげようと思った。


自分の子堕ろした癖に何やってんだか。


他人の子供のために毎日そばにいた。


No.75

そんな日々が続き、Eが堕ろせない期間に入り、親に言うと言う。


地元同じだから地元まで一緒に帰った。


E「やっぱりSも着いてきて。」


俺「何で。俺の子供じゃないし、シングルマザーになるんだからしっかりしろよ」


さすがにこれは断った。


俺はEと別れて自分の実家に帰った。


No.76

自分の時の事を思い出す。


つい一年前の事。


彼女を傷つけた事を思い出しては悔やまれる。


彼女にメールしてみる。


俺「今、帰ってきてるよー。会いたいなー」


彼女「帰って来てるの?ご飯行こ」


彼女と会う事になった。


彼女と待ち合わせし、近くのファミレスへ。





No.77

また久しぶりに会った彼女と話が弾んだ。


彼女の進路の事とか話した。


彼女も来年卒業したら、進学のために地元を出て俺が住んでるところに引っ越すらしい。


俺のためじゃなくても、何となく嬉しかった。


No.78

彼女とブラブラ歩いてた。


駅前を通ると、元カノEらしき人が。


Eと目が合った。


Eがこっちに来る。


やばい。


彼女もいるのに。


また誤解されそうで怖い。


でも無視する訳にはいかない。


E「S、私もうだめだ。終わった。生きてけない。」


俺「は?親と話し合ったんじゃないの?」


E「無理だった。私の話なんか聞く気ない。どうしたらいいの....」


Eが泣き出した。


彼女は意味もわからず困惑している。


俺「E、ちょっと待ってて」


俺は彼女の腕を引いて少し離れたところへ。


俺「あの子、俺の中学時代の同級生なんだけど、今俺の家の近くに住んでて。そんで妊娠してるんだけど、男に逃げられて、相談にのってたんだけど...親と話し合うはずだったのがうまくいかなかったみたいで。悪い。あいつ頼る人いないからさ、今度奢るから今日はこれで...」


彼女「.....そうなんだ...わかった。Aは大丈夫だから、そばにいてあげて。」


俺「ごめん。本当ごめん。」


俺はEの元へ戻った。


とりあえず、泣き崩れてるAを落ち着かせないと。


周りもみんな見ている。


まるで俺が泣かせたみたいじゃねーか...


Eを立ち上がらせて、とりあえず駅から出て、近くの椅子?に座った。








No.79

俺は自分のコーヒーと、Eにはポカリを買って渡した。


俺「何がどうなったの。説明してよ。」


E「彼女、大丈夫?」


俺「大丈夫だよ。あいつはわかってくれる。」


Eは事情を説明し始めた。


Eは母子家庭で育った。


今はお母さんは彼氏と暮らしてる。


お母さんに妊娠の事実と、男に逃げられた事を話し、シングルマザーとして産み育てたいから協力してほしいとお願いしたらしい。


お母さんはEがもう中絶出来ない時期に入ってると知り、激怒。


産むなら二度と帰って来るな!自分一人で何とかしろ!と、追い出されたらしい。


俺「話し合えば、きっとお母さんもわかってくれるって。親子なんだしさ。また時間置いて話してみれば?」


E「無理だよ。あの人は。一度言った事は絶対に曲げない。どうしようほんとに。こんな体じゃ働けないし、お金もないし、一人で出産なんて、無理だよ...死ぬしかない。」


俺「.....。」


そんな事言われても...どうしたらいいのか。


No.80

俺は自分の母さんに事情を話し、今日はEを実家に泊める事にした。


一人で帰らせたら自殺するかもしれないと思い、怖かった。


俺に出来る事と言えば、Eのお母さんに話をする事くらい。


俺は自分の子供でもないのに、Eのお母さんを説得しようと、Eの実家に一人で向かった。


No.81

Eのお母さん「どちらさまですか?」


俺「Eの友達です。色々と事情を聞いて...」


E母「あの子の事なら話す事は何もありません。お引き取りください。」


俺「E、産んで育てたいって言ってます。そのためにはお母さんに協力してもらわなきゃ無理だと思います。協力してあげてもらえませんか?お願いします。」


E母「あなた、お腹の子の父親なの?」


俺「違います」


E母「なら関係ないんだから口出さないで。私とあの子はもう絶縁したの。産むなり育てるなり、何とか一人でやるでしょ。もう20歳なんだし。」


俺「でも、お金ないし、死ぬしかないって言ってます。助けてあげてください。」


そこにE母彼氏登場。


彼氏「誰だよコイツ」


E母「Eの友達だって。協力してあげてくださいとか言われてんだけど。」


彼氏「お前に関係ねー事だろ。よその家の事に口出してんじゃねーよ。だったらお前が助けてやればいいんじゃねーの?中途半端な事してんじゃねーよ。」


玄関から押し出されて、ドアを締められた。


No.82

チンピラっぽい彼氏。


多分、酔っ払ってた。


ダメだあれは。


Eの言うとおりだ。


中途半端に手出ししてしまった。


どうしよう。


やっぱりもっと早く親に相談するように強く言うべきだった。


もう後戻りは出来ない。


産むしかない。


シングルマザーとして育てていくにはお金も必要だし、出産までの働けない間、どうしたらいいのか。


養子に出すにしても産むしかない訳だから、出産までの間、どうすればいいんだ...


俺にはこれ以上、何も出来ない。


No.83

Eにも悪い報告しか出来なかった。


どうしようどうしよう。


そればかりが頭の中をグルグル回る。


大きくなってきたEのお腹には、確実に赤ちゃんがいる。


翌日、俺はEと共にアパートに戻った。


Eも自分のアパートに帰った。


No.84

バイトが終わって携帯を見てみると、バイト中にEからメールがきていた。


E「迷惑かけてごめんなさい。もう迷惑かけません。うちにはもう来ないでください。今までありがとう」


待て。ちょい待てよ。


俺はEが自殺するんじゃないかと、慌ててEのアパートに向かった。


Eの部屋の前。


鍵があいてた。


そのまま開けて部屋に入る。


俺「E!?どこ!!」


返事はないが、シャワーの音が聞こえてくる。


悪いと思ったけど、風呂のドアを開けた。


Eが湯船に浸かって、手首を切っていた。


俺「何やってんだよ!やめろよ!」


E「や、止めないで!いいの!私は死ぬしかないの!死なせて!!」


俺「バカな事言うなよ!お前が死んだら腹の子も死ぬんだぞ!!ここまで守ってきて殺すのかよ!!」


E「だって、だって。ママだって助けてくれないし。私、迷惑でしかない。赤ちゃんと一緒に死ぬ」


俺は無理矢理Eを力ずくで湯船から引っ張り上げて、風呂から出した。


全裸だったけど、そんな事気にしてる余裕なかった。




No.85

Eを死なせないためには俺が覚悟を決めるしかなかった。


俺「もういいって。死ぬなよ。頼む。俺が何とかするから。お前とこの子、絶対助けてやるから。だからもう二度とこんな事すんな。」


Eはただただ泣いていた。


俺は自分の気持ちに嘘をついた。


俺は彼女が好きだ。


でもEが死んでしまうのを黙って見ている事は出来ない。


Eが死んでしまう事は、耐えられない。


助けるしかない。





No.86

俺はEとEの子供のために生きてく事を決意した。


学校は、最初に大学と書いたけど、実際は専門学校。


3年制だから、あと1年半ある。


でも辞めたくない。


そうなると働く時間が限られてくる。


今のバイトだけじゃ到底無理だった。


今のバイトと他にもバイト探して掛け持ちしなきゃ無理だ。


No.87

出費を減らすため、Eのアパートは解約し、一緒に住む事にした。


俺は今のバイト、平日は大体5時間だったけど、ラストまでにしてもらって、6時間勤務にしてもらった。

土日は今までは出たり出なかったりで、出ればランチタイムからのフル勤務だったが、毎回いれてもらう事に。


それに朝刊の新聞配達を。


全部合わせて大体20万。


実習とかで働けない期間もあるから、それでも厳しい。





No.88

寝る時間は、毎日3時間くらいしかない。


でも仕方ない。


弱音を吐いてる暇はなかった。


彼女にも言おう言おうと思っていたけど、忙しさと疲れから言うタイミングを逃していた。


俺が働いてる店にTが来た。


T「お疲れ。何時上がり?」


俺「ラストまで。」


T「いいや、じゃあ待ってるわ」


話があるようだった。


バイト終わって、Tの車でコンビニ前へ。


俺「あんまり時間ないからさ、話あるなら早くしてな」


T「このあと何か予定あんの?」


俺「予定っつーか、仕事。今朝刊もやってんのさ」


T「なになに、何でそんな働いてんの?」


俺「いや、色々事情あってさ。」


T「お前もしかして、あの噂まじなの?」


俺「噂?」


T「Eと出来婚」


俺「半分本当だけど、半分嘘。E妊娠してるけど、俺の子じゃないし、結婚はしてない。」


T「何それ、どういう事?」


俺は事情を話した。


No.89

続きを頼む…

No.90

>> 89 まあまあ…。待ちましょうよ…。

  • << 92 *主 有難うございます。 また後で書きます。

No.91

*主

仕事休みで実家帰省中なんですが、今日は用事があるので、また用事が終わり次第書きます。
読んで頂き、有難うございます。

No.92

>> 90 まあまあ…。待ちましょうよ…。 *主

有難うございます。
また後で書きます。

No.93

T「は?何で自分の子供中絶しといて、他人の子の面倒みんの?意味わかんねー」


俺「俺だってもう訳わからんわ」


T「Aちゃん、中絶した意味ないじゃん。お前、自分のしてる事わかってんの?」


俺「さぁ...とにかく仕事行かなきゃいけないから、またな」


俺だって、自分で何やってんのか意味わかんねーよ。


EよりAが好きだよ。


Aを傷つけたツケ。


中途半端にEを助けたツケ。


全て自己責任。


No.94

彼女にも言わなきゃいけない。


電話じゃなく、メールじゃなく、直接話したい。


朝刊、月3回休みがあるから、その時地元に帰って言おうと思った。


でも俺にはアシがない。


バイト終わってからだと、電車もない。


チャリか...


でも今の季節、今の俺の体力を考えたらキツすぎる。


俺はTに車を出して欲しいとお願いする事にした。


彼女ときっぱり別れる事は、Tに対するケジメでもある。


彼女の事、Tなら幸せにしてくれるはずだ。


彼女が幸せになれるならそれでいい。


No.95

Tは複雑ながらもオッケーしてくれた。


Eにも最後に彼女にちゃんと話してくると言って、了承を得た。


当日、バイト先にTが迎えに来てくれていた。


俺はTの車に乗り込む。


T「本当に後悔しねーのか?」


俺「もう後戻り出来ない」



車内ではほぼ無言状態。


彼女に着いたとメールし、外に出てきてもらう。


また久々に会った彼女、会うとやはり気持ちを抑えきれなくなる。


彼女「痩せたね。大丈夫?」


俺「お前に言われたくねーよw」


彼女「それもそうだw親寝てるから入りなよ」


Tは気を利かせて適当に時間潰しとくと言って、どこかに行ってくれた。


俺は彼女の家に静かーに入った。


No.96

俺は彼女のベッドに座った。


彼女の匂いがする。


3年半、ずっとかいでいた匂い。


彼女「何か話あるんだよね?」


俺「うん....あのさぁ....」


俺はEとEの子供を支えて行く事、だからもう彼女とは連絡も取れなくなるという事を話した。


彼女「.....そっか.....。ずっと連絡なかったから、そうなんじゃないかと思ってた。」


俺「ごめん。早く言わなきゃって思ってた。」


彼女「いいよ!Sが決めた事だもんね!Eちゃんと赤ちゃん、幸せにしてあげてね!」


彼女、無理に笑ってるけど涙出てる。


彼女「疲れちゃった。寝ようかな。Sも帰って寝なよ。Eちゃん待ってるしさ!」


俺「.....ごめん。」


俺はその場からなかなか離れられない。


彼女「ほらほら、早く帰りなよ!」


俺「.....わかった。ごめん。長い間、ありがとう。幸せになれよ。ちゃんと飯も食えよ!」


俺は静かに外に出た。


Tに電話する。


彼女「S〜(泣)」


後ろから抱きつかれた。


彼女「やだ!!やっぱりやだ!!だめ!無理!!いかないで!!」


彼女は泣きながら訴える。


俺だって彼女といたい。


離れたくない。


No.97

彼女「嫌だよ、何で?Eちゃんは赤ちゃんもいるんだよ?Aは赤ちゃんもいなくなっちゃったし、Sもいなくなるって。何でAだけ全部なくなるの?」


俺「......。」


彼女「もう嫌だよ、誰かを失うの。辛い。寂しい。」


俺「俺だって本当は嫌なんだよ!でもこうするしかないんだよ!」


俺は最後に思いきり彼女を抱きしめてキスした。


彼女も嫌がらなかった。


俺「元気でな。」


泣いてる彼女を置いて、俺は彼女の前から立ち去った。


本当にさよならだ。


もうきっと一生会えない。


俺も泣けてきた。


Tの車の中でも泣いた。


No.98

彼女の番号とアドレスを消した。


アパートの前に着いた。


俺「今日はどうも。Aの事、頼む。」


T「わかった。元気出せよ。」





彼女の事、忘れる決心が着いた。


もう後ろは振り返らない。


前だけ見る。


俺にはEを支えてく義務がある。


一緒にいる以上、幸せにしなきゃいけない。


やっぱりすぐには忘れられなかったけど、仕事に専念した。


No.99

続きが気になる… 早く更新してくれ…

  • << 101 *主 楽しみにしてくださり、有難うございます。 また後で書きますので、もう少しお待ち頂けると有難いです。

No.100

>> 99 だから…待ちましょうって…

  • << 102 *主 すみません。有難うございます。
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