注目の話題: 家の鍵をかけない人いますか？; 50代バツイチ同氏の恋愛; 離婚後の手当について教えてください

🌠ZERO UNIVERSE🌠

No.11　07/09/09 04:15
旅人0 ( 20代 ♀ ) あ+あ-

🌠7🌠
　確かにアレを召喚すれば早いが…目立つ。ものすごく目立つ！
「ちょ…」僕の静止に聞く耳を持たないグライルは、かざした手で空中に魔法陣を描く。指先から白く淡い光が溢れ、複雑な魔法陣が出来上がった。魔法陣に手をかざしたまま術を唱え始める。
『天空の彼方より光満る…遥か深き地より闇集う…眠りし竜よ…我が名グライルの元に集え！“ドラグレイト”！！』グライルの呪文に反応し、淡い光を放つ魔法陣が濃い光へと変化していく。その瞬間を見据える赤い瞳は、いつもキラキラしている。召喚術を使う時のグライルは正直、カッコイイ。普段がふざけてばかりいるから余計にそう思える。そして少し…羨ましい。僕も一応魔法剣士なので魔力はあるが、グライル程ではないから。僕に出来るのは、魔力で剣の刃を作り出す事くらいだ。召喚士は魔力の高さ故に稀少で、特殊な血族や一部の魔力の高い魔導士のみしかなれない。もちろんグライルのそれは…アレイリス王朝の血筋がそうさせているのだが…本人は先祖に召喚士がいたんだと、信じて疑わない。
「やっぱコイツか～！」グライルが呟く。僕等の目の前には漆黒の翼と赤い瞳の飛竜がいた。グライルの唯一の召喚獣だ。

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