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婚活をする中で

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名無し
17/09/21 17:42(最終更新日時)

大学を出て社会人になってから、ここ数年、
結婚がしたくて休みの日は来る日も来る日も婚活ばかりして来た。

人に会った数は軽く100人を超えてると思う。
正直、自分の見た目や経歴に少なからず自信があったから、相手に求める条件も、一般的に考えても相当高いものだったと思う。

出会った中で何人か付き合ってきた相手は、本当に好きというよりも世間的な見栄やプライドが満たされる様な相手を選んできた。総合商社に勤める彼に始まり、財務省官僚の人や、医者、海外の法務弁護士をしていた人も居た。

初めはステ－タスの高い男性と付き合う自分にどこか酔っていた。自分は特別な女性だと思っていた。でも何人とデ－トしても、付き合っても、心は満たされないどころか、いつも孤独な気持ちでいた。
それは、相手と対峙している時の私はいつも、作られた自分で居たからだと思う。
相手の男性に好かれるように愛想良くにこにこ振舞って、多くを語らずに、相手が気持ち良くなるまで相手の仕事の話を黙って聞き、感嘆する。
自分から決して付き合いたいとは言わず、執着心も見せず、仕事や自分の人生を謳歌していて忙しいというスタンスで接し、相手が告白してきたらコンプリート。ゲ－ムみたいな快感があった。
でも誰といても、いつも心からリラックスすることはなかった。
そんな事の繰り返しが続いた今、そんな自分を凄く虚しく、そして、何かがおかしいと思う様になった。
結婚は幸せになる為にするものなのに、いつからか私は周りから見て凄いと思われる人、羨ましいと思われるような人を意識して付き合い、それ以外の居心地の良さや、相手の人間性なんて二の次、三の次で、心は全く幸せじゃなかった。
自分に自信が持てないから、完璧な経歴の相手を自分の人生の駒みたいに考えて、選んで来た。
でも、そういう生き方が凄く苦しい、このままじゃ幸せじゃないって強く思う様に最近なったのは、祖父の死や、祖母のガン宣告が大きかったと思う。
今まで、あまり身近な人の死を経験したことのなかった私にとって、身近な人の死を経験したことは自分の中で「生きる」ことへの価値観が揺さぶられた。今まで人生なんて嫌になるくらい、当たり前にどこまでも続いていくと思っていた。でも、
「いつか私も、必ず命が尽きる時が来る」
頭では分かっていた。人生は有限だってことは、分かっていた。でも間近で人の死を見た時、周りからの見栄を優先して、自分の心が全く自由でなく、幸せでもなく、窮屈である現実が凄く馬鹿らしいことに思えた。
自分の人生なのに、いつかは終わりの来る人生なのに、赤の他人の目を意識して苦しくなってるなんて、こんな馬鹿らしいことはないと思った。
大学受験や就職戦線、これまで周りが遊んでいる時に苦しみながら生み出して来た頑張りや結果は無駄ではないと思う。でも、人は誰でも、心から自分が感じる幸せを選び取る権利があるし、確かにその人にしかない幸せを選び取る力が一人一人にあると私は思う。
婚活は相変わらず終わりが見えてない。心の苦しさも変わらない。でも少しだけ、婚活だけじゃなく人生の捉え方が私の中で変わって来た。人生は私が思っている以上に創造性豊かで、自由だ。
今は何にも縛られたくない。ただ私の心が心地良く感じられる物、理由はないけどワクワクする方へ。そういう風に今は生きたい。