👻GHOST LIFE👻

👻1👻
　京都の志望大学に合格した。
　正直な所、合格すると思ってなかった。
地元の私立大学に行って、地元の奴等とバカやりながら普通の大学生活を送って、留年スレスレながら普通に卒業して、普通の会社に就職して、その内俺の彼女である原田夏実と普通に結婚するんだろうと思っていた。
だが、京都の大学に受かった事で一人京都デビューを果たす事になり、それが原因で夏実とは先月別れた。
それでも俺の大学生活は始まる…はずだった。

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👻2👻
　引っ越しも終わって、手伝ってくれた家族を見送る。
京都は桜がキレイなので花見をして帰るそうだ。
俺は両親と二人の妹からの花見を断り、新しいアパートで一人眠りについた。
夏実と海に行く夢を見た。
割り切ったはずなのに…まだ少し未練があるのかもしれない。
起きた時には夜中だった。
時計の針は午前2時過ぎを指している。
腹が空いていたが、冷蔵庫にはまだ何もないし、ガスは明日通るので何か作る事もできない。だいたい俺は料理なんか作れないじゃないか。
そういえば、夏実は料理がうまかった。デートの時に作ってきた弁当は、オカンが作ったのより数倍うまかった。
そんな事を思い出しながら、近くのコンビニにでも行く事にした。　今思えば、コンビニに行く程腹がへっていなかった気もするが…そんな事を考えても仕方ない。
　ー何を思っても…もう遅いのだから。

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👻3👻
　玄関の扉を開けると、ひんやりとした空気に思わず鳥肌がたった。
外はしとしとと小雨が降っていたのだ。
しまった。新しい我が城には傘がない！そんな小物にまで頭が回らなかった。
しぶしぶ一度はいたスニーカーを脱ぎ、部屋に戻って少しでも水を弾きそうな上着を選ぶ。卒業した自分の高校のサッカー部員は、全員持ってる上着だ。背中に高校名とサッカー部と銘打ってあるが、特に気にならなかった。
鍵をかけて上着のフードを被り、アパートの廊下を歩く。右手の人差し指で鍵をくるくる回して弄ぶ。俺の癖だ。
普通より長めの階段を降りようとした時だった。俺の指から鍵がスッと外れた。ヤバイ！空中を舞踊る鍵に気を取られ、足元は見ていない。
何段か早足で降りた様に思う。急に足元が不安定になった。不覚にも滑ってしまったのだ。そして…そして俺は…。

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👻4👻
　雨あがりの青空が広がる京都の空。
「もしもぉ～し❓ちょっとさ、いい加減に起きてくんないかな😚」聞き覚えのない女の声で俺は目を覚ました。
「あ💡おっはよ～❗そのままでいいから聞いてね😉」今どき珍しい日本人形のように長く真っ黒い髪の女性…というか少女だった。見覚えはない。
「は？つか誰…」と言いかけた俺の言葉を遮り日本人形少女は自己紹介を始めた。
「私は桜❗803年の平安生まれだよ🌟今年で～えっと…まぁ1200歳くらいかな⭐君、名前は❓」ニコニコと俺に笑いかける桜とやら。意味が分からんが、ぶっ飛んでいる事だけは確かだ。新手の逆ナンかと一瞬思ったが…悪くないが好みじゃなかったので、とりあえず無視する事にした。
「あれ～❓ちょっとぉ、無視しちゃっていいの😚自分の立場分かってる❓」声が高い。アニメ声だなぁと思った。アキバ系なら引っかかるだろうが、生憎俺はオタクと無縁の普通の18歳だ。無視してコンビニに行く事に…ん？ちょっと待て。夜中だったはずだ。
ふと足元を見ると…
「っうぉお！」
青空の中、俺は…空高くに浮いていた。

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👻5👻
　空中に浮く？しかもこんな高く！いや、高いか低いかは関係ない。…ありえない。
「ちょっ…え…俺コンビニに…」記憶を辿りながら脚を一歩踏み出してみる。地面を踏む感じはないが、柔らかいクッションを踏むような感覚だった。
「えっと…混乱中悪いんだけどさ、ちゃんと説明してあげるから安心して☺私は桜🌟君の名前は❓」頭が真っ白になる。
「…長瀬…翔…太。っなぁ！俺、俺コンビニに夜中で腹が減って雨が…」俺は意味不明の言葉を並べて桜に訴える。
「良かったぁ🎵リストに載ってた“長瀬翔太”であってたんだ☺良かった良かった💕」桜は俺を見て嬉しそうに言った。リストに載ってた？
「リストって何だよ！俺は…階段から落ちて…それで？」思い出せない。
うつむく俺に桜はニコニコ笑顔で一言。
「長瀬翔太🌟君は、昨夜階段から落ちて死んだんだよ☺」
世間話でもする様に明るく、見知らぬ少女は俺に…
死の宣告を告げた。

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👻6👻
　俺は、この春から大学生になる予定だった。俺の人生まだまだこれからってのに！それが…どうして。
「ふ…ははは！死んだ？何言ってんだよ。落ちてポックリ逝くような階段じゃないぞ！？」半ば自嘲する俺に桜は小さく溜め息をつく。
「も～😚翔くん❗」っと呼ばれる覚えはない。もちろん返事はしない。
「そんなの後にして❗私の説明🌟ちゃんと聞いとかなきゃ、後で困っても知らないぞ～っと😚」死んだ者に説明も何もないだろう。俺の知ってるあの世なんて、川渡ったり、石積んだり、閻魔様に裁かれたりするくらいだ。だいたいまだ死んだ事すら認めてない。
「あ～💧その顔は信じてないなぁ😚えっとね、確かに階段から落ちただけだったらケガ程度ですんだと思うよ❓ただその後…覚えてないかなぁ❓」
「覚えてないな。」確かに落ちた…のだと思う。記憶が曖昧だ。
「翔くんね、階段から落ちてその勢いで正面の柵に思いっきし当たったんだよ😣柵は壊れてそのまま…」落ちたのか。それは助からない。高さは6階、下は小路に面したアスファルトだ。
「俺は…死んだ…」虚しい呟き。記憶が甦ってくる。俺の死を、桜の木だけが見ていた。

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👻7👻
　少しだけ落ち着いた。死を認めてしまって落ち着くのも変かもしれない。ただ、俺が何時間喚いたところでその事実と、この状況は変わらないのだろう。終わってしまったのだ。俺の…人生は。
「あっけないもんだな…痛くもなかったし。」あまりにも実感がない。まさか、こんなに早く死んじまうなんて。でも…そうだ。
「なぁ桜とやら？普通死んだら、じいさんとか家族的な人がお迎えに来るもんじゃねえか？…あ！死神？」桜を指差すと、大袈裟なくらい首を降った。
「私そんなんじゃな～い～😭」じゃあ何なのか。先祖だろうか？
「私はね、“導く者”なの✨逃れられない宿命で死んでしまった人達は、私が導くまでもなく再生の道へ😃でも翔くんの様に、幾つもの選択を自ら選び運命で死んでしまった人達に、最後の2択をしてもらってるんだ💕」
底抜けの明るさ…死んで間もない人間に、その話し方はない。いや、それよりも今の話が本当なら俺の死は運命の方…俺の考えを察したのか桜は言った。
「気になる❓えっとね～翔くんあの時コンビニ行かなかったら雨で滑る事もなかったから…うん❗死ななかったね🎵残～念😉」…気絶しそうな程落胆した。

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👻8👻
　もう何を聞いても驚かない。落胆したまま俺は開き直った。
「もしもぉ～し❓翔くん大丈夫💧他に聞きたい事あるぅ❓」顔をあげて桜を見据えた。聞きたい事？ある！大いにあるが…まず！！
「さっきから読んでるその書類は？」桜は笑顔で応えた。
「コレ❓運命選択で死ぬ人リストぉ😉」そんなのあるのか…。
「あ、そう。っで結局最後の2つの選択って何？それってどっち選んでももう死ぬワケじゃないんだよな？」
「あれれ～❓リスト見たいとか言うのかと思った😚極秘だから見せれないんだけどね～🌟この先、翔くんの生死に関わる選択が載ってるし❗」見たいとは思うが、それじゃあまりにも俺が浮かばれないじゃないか。
「…選択は？」生き返れたりするのか。淡い期待が芽生えた。
「まず選択に考慮する時間が与えられるの🌟時間は人によって違うし、1ヶ月の人もいれば10年の人もいる😉」「俺の時間は？」
「えっとね、翔くんの考慮時間は…昨夜死んだ時間からぴったし1年間だよ❗」1年間もかかるものか。
「ズバリ🌟選択は、成仏して再生を選ぶか☺このまんま幽霊として永遠を生きるか❗」生き返れたりはしないらしい。俺のGHOST LIFEが始まった。

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>> 8 初めまして✋✨
楽しんで読ませてもらってます☺✨

翔ｸﾝがどちらの選択をするか
ﾄﾞｷﾄﾞｷです💓

頑張ってくださぃ☺

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>> 9 御感想ありがとうございます💕誰も見てないかと思いました(笑)誰か見てくれてると思うと頑張れますッ✨さらに更新していくので是非これからもよろしくお願いしますね🙇

• << 115 『提案書類』 こんにちは。作り手の目で見て思ったことは、長くなるとこれまでのことがうる覚えに なって、連載という事で途切れ途切れで読んでいく形となるため、混乱してくるのではないか？と思いました。 タイミングを見計らって（２５件位？）、これまでのあらすじと、人物相関などの記載を提案します。この提案を実施することにより、必然的に登場人物紹介が必須になります。そしてそれらは物語の展開により、内容が変化するのですから、簡単なあらすじをピックアップして読んでもらい、興味や関心を抱いたら、本文を全て読むといった、あらたなユーザーを獲得することを期待できます。 私のほうでは、このことを、途中から読んでも話が通じるように工夫して対処しております。（ヒントは週刊少年ジャンプ。企業秘密というやつですが、金銭が絡んでないのでご興味があるのならば問題なくお教えします）

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👻9👻
　俺の葬儀は地元で執り行われた。見た顔ばかりだ。みんなこの世の終わりみたいな顔で、すすり泣いている。自分の葬儀を見るってのは変な感覚だった…。悲しそうにしている家族や友人の姿を見ていると、俺まで悲しくなってくる。何と言っても俺は幾つもの選択を間違えて、自ら死の道を選んでしまったのだから。黒服の集団の中に元カノがいた。
「夏実…」思わず呟いた俺に真横から
「あ💡彼女ぉ❓どの子どの子～🌟」との、葬儀の場ではありえない明るい声がした。
「おっまえさー、それはデリカシーがないぞ？声聞こえてたらリンチだわな。」まったく…呆れるしかない。
「聞こえないからい～の😉で、どの子がナツミちゃん❓」ワクワク平安人にデリカシーはないらしい。しかたなく指差してやる。
「元彼女な。京都行く前に別れたから。」
「ふ～ん⭐あの子がナツミちゃん❓元彼女…じゃあ、リストと違うなぁ…」小さな声で呟いた桜。
「あ？リストってお前…まさか！夏実も死んじまうのか！？」俺は問答無用で桜のリストをふんだくった。
「こらーッ💢極秘なのー❗返してよ😣」
「矢口菜都美…？」リストの名前は“原田夏実”ではなかった。これは…どういう事なのか？

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👻10👻
　桜にリストを取り上げられた。
「もーッ💢翔くん悪い子～😚」ふくれている。桜はリストを胸元にしまった。なるほど、これでもリストを取るなら俺は変態か。
「夏実違いだ桜！俺の彼女は原田夏実で矢口菜都美じゃないぞ。」空中で胡座をかく。生きてればまずムリだ。ここ2日で空中歩きも随分慣れた。
「彼女じゃなくて元なんでしょー🌟」桜が余計なツッコミを入れた。どうせ本人に聞こえてないなら、どちらでも同じ様なものだ。
「で、どういう事なんだ？夏実は大丈夫なんだよな！？」
「心配しないで🌟私の管轄は京都なの🎵」じゃあ俺の地元まで出向いてないで、ちゃんと京都で仕事しろよ。
「じゃあリストに載ってんのは京都の菜都美なんだな？夏実とは関係ないんだな！？」
「こっちの夏実ちゃんの事はわかんないよぉ💧ただ、明後日の23時08分に京都にいる矢口菜都美が選択を誤れば死んじゃうよ🎵」笑顔で言う桜は明るい死神みたいだ。とりあえず夏実じゃない。俺は一安心して自分の出棺の様子を見守った。
「…翔くん❓京都の菜都美は気にならないの❓」首を振って応えた。京都の菜都美は夏実と関係ない。矢口菜都美なんて。…待て。
「矢口菜都美！？」

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👻11👻
　その名前に聞き覚えがあった。一度聞いて思い出せなかったのは、矢口菜都美とは友人でもなかったから。
「矢口が京都で？」
まったく知らない人間が死ぬなら俺には関係がないが、少しでも知っている人間なら話はまた別になる。
「あ💡やっぱ知ってるんだぁ❓」と桜は意味深な事を言った。
「知ってるとゆーか…高校3年間ずっと同じクラスだった。」矢口菜都美はおとなしい奴だ。とゆーか地味で目立たない。窓際でいつも読書してる静かな奴で、俺の記憶が確かなら矢口と話した事は一度もなかった。
「クラスメートだね😃仲良かったの❓」1200年経ちすっかり横文字も大丈夫な平安人に、首を振って応える。
「矢口はカゲ薄い奴だったし。」俺が矢口に関して覚えてるのは読書してる姿と、夏実が“あの子と同じ名前なんてマジ最低”っと、良く思っていなかったという事くらいだ。
「でも翔くん、ちょおっと好きだった❓」
「はぁ？俺が矢口を？ないないない(笑)」夏実くらい派手な女が好きだ。矢口じゃ派手になりようがない。
「でも矢口菜都美はそうじゃなかったみたい💕翔くんが死んだ事で運命変わったし✨」…は？意味が…わからなかった。

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👻12👻
　身に覚えがない。俺と矢口の接点なんて、3年間同じクラスだったくらいだ。それが何で俺が死んだ事で矢口も運命の選択をする事になるんだ？
「てか俺と矢口は何の関係もないぞ？会話した事すらない。」
「ん～💧それは翔くんからしたらでしょ❓だいたいリストに載ってるのだって確実なワケじゃないんだから😚言ったでしょ🌟幾つかの運命の選択の重なりで死に繋がるの😣どれを選ぶかなんて書いてないもん⭐」じゃあ何故そこで俺が関係してくるのか…。
「な、リストには何て書いてあるんだ？俺のせいで死の選択されたら気分良くねぇんだけど。」桜が胸元を両手で押さえる。取らねぇよ！やっぱ極秘か？
「ふふ～🌟翔くん気になるなら一回京都まで帰ろっか❓」桜が手を差しのべる。その手を掴んだ瞬間に身体に軽い重力がかかった。次の瞬間、俺の死んだ場所である小路の桜の木の前に立っていた。
「行きは時間かかったのに帰りは瞬間移動かよ…便利だな。」幽霊は慣れてくると場所を強く思い浮かべるだけで移動できる。ちなみに行きは、桜が俺の地元を知らなかった為、新幹線に無賃乗車し駅から空中散歩した。ふと見上げる。俺は2日前ここで…少し切なかった。

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👻13👻
　 桜の木の傍に花束や飲み物が供えてあった。両親や妹が供えてくれたらしい。
「翔くんってばッ⭐そんな暗い顔しないで喜びなよ～😉お供えいっぱいで良かったじゃん💕」何てこと言うんだろう。死んでそう日も経ってない俺に明るい顔で“お供えすっげー”と喜ぶ余裕はまだない。笑顔の桜を一瞥して溜め息をついた。
「で⭐翔くんどうする❓」そう言われても応えようがない。
「おまえがもっと情報くれなきゃ俺もどうしようもねぇよ。」
「ぶーッ😚リストは極秘❗個人情報だよ❓気になるなら翔くんが矢口菜都美を自力で探さなきゃね💓」幽霊に個人情報保護を適応してどうするのか…。
「自力でって…俺矢口の顔すら覚えてねぇし、何で京都にいるのかも知らねぇし。」八方塞がりだ。運命の選択である明後日の23時08分までに京都中を探し回っても見つける自信はない。だいたいそうまでして、俺に何ができるというのか…。
「ヒントほしい❓」
「ヒント？」最初から言ってほしい。もしかしたら桜は俺で暇潰しをしているのかもしれない。平成の平安人の考えは俺にはわからなかった。
「矢口菜都美は翔くんと同じ大学ッ☺」正直、死を認めて以来の驚きだった。

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👻14👻
　俺は矢口菜都美を探して、通うはずだった大学まで歩いて向かった。普通に地面も歩ける。ただ誰一人として俺に気付く者はいない。そして…
「うっわ。やっぱできるんだ？」壁の半分に身体を出したり入れたりできた。イメージで瞬間移動に、空中散歩、壁抜けもできるなんて…すごい！何度もしている俺に桜は
「ふふ～🎵それ絶対みんなするの☺私もしたなぁ💕ずっと昔に🌟」と笑った。
「な、桜は1200年も何してんの？俺みたいな運命選択ミスの奴等を何人も導くのが仕事？てか給料とかあんの？」幽霊として永遠を生きるのも楽しいのかもと思い、軽いノリで言った俺に初めて桜の顔から笑顔が消えた。
「え、何その反応。ワケあり系？」少し間をおいて桜はいつもの顔に戻った。
「翔くんなかなか鋭いなぁ😜でもまだ秘密だよ☺ばぁ～い👍」一人でしゃべって桜は消えた。何かあるらしい。桜は平安生まれで、きっとあの歳で死んだのだろう。まだ16か7…俺よりは年下か。何があったのかは、秘密らしい。てか…
「ばぁ～いじゃねぇよ！俺一人で矢口見つけるとか。」できるのか？顔も覚えてないし、声もわかんねぇ。桜のヒントなしで無謀な人探しが始まった。

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👻15👻
　ここに俺はいるはずだったんだ。今、俺に気付かないまま身体を通り抜けた奴が連れになったかもしれないし、さっき門の前で携帯をいじってた巻き髪の美人が彼女になったかもしれない。…なんてな。どう考えても変わらない。さ、どこ探そう。困ったあげく俺は大学のメインホールに貼り出された学部、学科の集合場所を確認した。
「矢口は文系…」とは言うものの学科もいっぱいある。“文学部国際英語学科”が目につく。その学科に、きっともう俺の名前はない。とはいえ、通うのには何ら問題はない。考慮時間の期限である1年間孤独な大学生活だって送れるわけだ。
「俺だけレポート提出もないじゃん。」ちょっと笑えた。ふとホールの端にある自販機が目に入る。そういえば死んでから何も飲んでないし、食べてもない。まぁ幽霊が飲み食いしたら大変か。幽霊は腹も減らないし、眠くもならない。でも…
「もうコーラ飲めないのか。」少し残念だった。自販機の前でじっくりコーラのパッケージを堪能していたら後ろで、声がした。
「兄さん買わへんのなら寄ってぇや」つい振り向いてしまうと、男と目が合った。…目が合う？わけがない。こいつには俺が…見えてる？

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👻16👻
　唖然とする俺に赤茶髪の関西弁男は眉を寄せ後ろ髪を掻いた。
「うわ…アカンわ(-_-;)」そう呟くと、視線を外し、ジュースを買うと何事もなかったように踵を返した。
「ッおい！お前…ちょっと。」肩に手を置いたつもりが、スッとすり抜ける。触れないんだった。赤茶髪の関西弁男は俺を無視して早足で去って行く。確かに目が合った！しかも話しかけてきた！！稀にいる“見える人”か。まさか本当にいるとは…って、幽霊信じてなかった俺が今幽霊なんだ。そりゃ中には本当に見えちまう奴もいるんだろう。というか、そうだと思いたい。俺は男を追った。
「なぁ、待てよ！俺が見えたんだろ？目が合ったし、話しかけたし。もう一回こっち見ろよ。」俺が男の右手に周ると、男は左に顔をそむける。…見えてるわけだ。それなら…
「お前、サイフ落としたよ？」
「えッ！マジで？…あ(*_*)」腰のバックに手がいった。男は小さく舌打ちする。不機嫌な顔をした男は、首で合図し俺をトイレに誘った。どうやら話してくれる気になったらしい。桜以外と話せると思うと自然に顔が緩んでいた。男は後ろ髪を掻きながら小さく呟いていた。
「アカン(-_-;)」と。

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👻17👻
　誰もいないのを確認した男子トイレで、男は話し始めた。
「ちょー、マジ堪忍やで兄さん！幽霊成り立てやろ？普通過ぎて間違えたやんけ(-_-#)」いきなり怒ってきた。本当の事なので文句は言えない。
「悪い。確かに幽霊の俺と会話しても、お前の独り言だもんな。」とりあえず、この場は譲歩作戦だ。
「ほんまやで(@_@)大学生活スタートと同時に、イッてる奴にさす気か(>_<)」男にかまわず続けた。
「俺は長瀬翔太。言う通り2日前に死んだ幽霊成り立てだ。」
「ほぉ～(-_-)で、たまたま見えちまう俺を見つけたんやな。何の未練やねん？俺忙しいし、あんま手伝ってやれへんで(-.-)49日の間に成仏しぃひんと、次の人生選べへん様になるで？」何やら俺より詳しいようだ。俺は死んでからの経緯を説明した。矢口菜都美を探してほしいと。
　「ほな、その京都のナツミを探して死なへん様にしたら解決するんやな(-_-;)」物分かりは良かった。
「あぁ！それができたら付きまとったりしないし、俺にできそうな事は協力する。」男はニッと笑った。
「俺は宮沢幸人(^^)ユッキーでえぇで(^_-)」何やら下心を感じた。

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✨こんにちは☺作者のキラ猫です😺🌟皆様の御意見、御感想をお待ちしてます🙇読んで下さってる方がいたら是非一言よろしくお願いします💕更新する活力になりますので…🎵✨

• << 25 こんばんわ🌟🌟 めっちゃ読ましてもらってます❤゛ 面白いからかなりハマってしまいましたぁ😱✨✨✨ 頑張ってくださぁい(*^_^*)💕💕

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👻18👻
　何とか頼りになりそうな幸人と肩を並べて、教室を見て周る。しかし顔も声もわからないので探しようがない。幸人はしきりに視線を泳がせているが。
「文系やゆ～ても範囲広すぎやで(>_<)やっぱ人探しにはあれやな(^O^)」と一人で話をすすめていく。
「どうすんだ？」
「コレっていろんな使い道があんの(^^)」幸人はずっと耳に当てている自分の携帯を手で振った。実はさっきからそれで俺との会話を成立させている。独り言にならない訳だ。
「ま、見とき～や(^.^)」得意気に幸人は教室を後にすると、しばらく歩いて“教務員室”に入った。自分の携帯を手に
「すんませーん。携帯拾ったんですけどー」と言い放った。すぐに気の良さそうなおじさん教務員が“預かりましょう”と言ったが
「えぇですよ？忙しい思いますし、ちょこっと知り合いやから俺が届けたります(^^)矢口菜都美いうんですけど、文学部の何学科か忘れても～て(^^;それだけ、調べてくれはりますか？」と幸人が大嘘をつく。騙された教務員はすぐに調べてくれ、学科が判明した。
「悪徳商法だろ。」
「善人商法やでo(^-^)o」ニッと笑う幸人に俺はやはり下心を感じた。

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👻19👻
　時間は午後2時に近づき、まだ昼を食べていないと訴える幸人に付き合い食堂にいた。幸人が明らかに三人分はある量を平気で食べていく。俺は空中で胡座をかき、その様子を伺っていた。
「翔太も食えたらおごってやんのに(^^)」
「絶対嘘だろ。でも羨ましい…俺はもう何も食えねぇからな。」
「その分できる事もいっぱいあるやん(^O^)空中で胡座なんて俺できへんわ(-_-;)さらに覗き放題や(゜_゜)」そうきたか！確かに他人を覗き放題だ。
「でも幸人みたいな奴がいたらマズかねぇ？」俺なら大迷惑だ。
「アホぬかせぇ(笑)誰が“幽霊に覗かれた～捕まえて～”なんて言うかぁ(^^)だいたい俺みたいな奴そうおらへんで？ラッキーやったな！翔太は(>ε<)」やっぱり、そうはいないらしい。俺が生きてた中では、本当か嘘か“見える人”はいたが、確かに“会話できる人”はいなかった。
「幸人さ、大変じゃね？今まで人間と幽霊と両方付き合ってきただろ。」俺なら即鬱だが…幸人は笑いながら
「ま、慣れや(^^)成仏お手伝い人やな！」と言い手を合わせた。その後ろで一人の女が
「私の仕事よーう❓」と言い現れた。桜だ。

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>> 22 始めまして(o_ _)o

とっても面白いです⤴😁続きが気になります(汗)

頑張って下さいね‼応援してます…

• << 26 ✨御感想ありがとうございます💕面白いと言って頂ければすごい勢いで書くしかないです(笑)応援嬉しいです😺🌟なるべく早く更新していけるよう頑張りますね🎵✨

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ちーーっす✋


ｽﾄｰﾘｰ面白い💬😁✨

応援してる🔉

• << 27 ✨ちーッス😺🌟(笑)御感想ありがとうございます❗ストーリーかなり思いついた感で書いております☺面白いと言って頂けて、ものっすご嬉しいです🎵この先も是非読んでみて下さいね✨

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>> 20 ✨こんにちは☺作者のキラ猫です😺🌟皆様の御意見、御感想をお待ちしてます🙇読んで下さってる方がいたら是非一言よろしくお願いします💕更新する活力… こんばんわ🌟🌟
めっちゃ読ましてもらってます❤゛

面白いからかなりハマってしまいましたぁ😱✨✨✨

頑張ってくださぁい(*^_^*)💕💕

• << 28 ✨おはようございます💕御感想ありがとうございます❗ハマってしまわれましたか👍それはも～最後まで見るっきゃないですよ😉💕是非これからもどっぷりとハマって下さいね😺🌟頑張ります🎵✨

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>> 23 始めまして(o_ _)o とっても面白いです⤴😁続きが気になります(汗) 頑張って下さいね‼応援してます… ✨御感想ありがとうございます💕面白いと言って頂ければすごい勢いで書くしかないです(笑)応援嬉しいです😺🌟なるべく早く更新していけるよう頑張りますね🎵✨

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>> 24 ちーーっす✋ ｽﾄｰﾘｰ面白い💬😁✨ 応援してる🔉 ✨ちーッス😺🌟(笑)御感想ありがとうございます❗ストーリーかなり思いついた感で書いております☺面白いと言って頂けて、ものっすご嬉しいです🎵この先も是非読んでみて下さいね✨

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>> 25 こんばんわ🌟🌟 めっちゃ読ましてもらってます❤゛ 面白いからかなりハマってしまいましたぁ😱✨✨✨ 頑張ってくださぁい(*^_^*)💕… ✨おはようございます💕御感想ありがとうございます❗ハマってしまわれましたか👍それはも～最後まで見るっきゃないですよ😉💕是非これからもどっぷりとハマって下さいね😺🌟頑張ります🎵✨

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✨皆様ぁッ❗おはようございます❤キラ猫です😺🌟本当に本当にありがとうございます🙇こんなに見て頂いてるなんて…感動です✨しかも面白いとかッッ☺嬉しくて携帯持ってる腕がプルプルしてます(笑)平日は仕事と家事で多忙なんですが、休憩中や寝る前にでも更新していきたいと思います🎵土日は休みなので週末辺りはたくさん更新できるかと💦頑張りますので、是非最後までお付き合いよろしくお願い致します✨

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👻20👻
　再登場の桜は俺に笑顔を振りまき、続いて視線を幸人に向け
「お～🌟見えてる☺すっごいね～💕」と、拍手した。
「でも成仏お手伝いは、宿命死の49日間内がオススメよん🎵運命死の成仏お手伝いは私の仕事だから🌟とっちゃヤ～よ☺」幸人も言っていたな。49日間の間に成仏しないと、生まれかわる時に好きな人生を選べない…のか？俺の解釈だが。
「桜…ビックリするから自己紹介してからしゃべれよ。」俺もビックリしたから幸人の
「Σ(゜Д゜)」って気持ちがよく分かる。
「なんや！やっぱり翔太の言うてた桜ちゃんかいな(^^)」こいつは物分かりがやけにいい。まぁ…大学に突然出現する黒髪和装の少女は、まずいない。
「ありゃ💡翔くん話したの❓見えちゃうし、会話可能な人って超珍しいよ～💕良かったね😉」
「ユッキーて呼んでぇな桜ちゃん❤」
「わぁい🎵ユッキー💕私は平安生まれの桜だよ☺よろしく👍」意気投合な二人に食堂にいた学生が変な視線をおくる。桜は見えないので、幸人が独り言を言っている状態だ。
「アカン(-_-;)」気付いた幸人は再び携帯を耳に当てた。
「じゃ、揃った所で矢口探しな。」三人で食堂を後にした。

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👻21👻
　向かった先は“文学部国語論文学科”の教室だった。が…
「誰もいないね☺」いなかった。唯一の手掛かりはすぐ消えた。
「幸人が飯食ってる間に講義終了か。」
「待てい！俺のせいか(>ε<)」つっこむ幸人は携帯耳当て姿がすっかり定着している。
「矢口菜都美の運命選択まで後32時間17分🌟どーする❓」どうしようもない。
「何かな？」通りすがりの白衣の教員が話しかける。幸人が怪しかったのだろう。電話しながら誰もいない教室を覗いているのだ。
「え～、ここの教室やった思うんですけど、遅刻したら誰もおれへんのですわぁ(*_*)」
「あぁ、確か教室移動になったよ。教室内に貼ってあるだろ？」壁抜けして見に行くと、貼ってあった。
「幸人。5号館の2階B教室！」壁から身体を出し幸人に伝える。
「5号館か！隣やな。ほな、そっち行くで。おっちゃん！お～きにぃ(^^)」走り去る幸人に、教員は不思議そうな顔していた。
　―5号館2階B教室。
「翔太ぁ、おるかぁ(?_?)」幸人が小声で言った。この教室の中に、矢口はいる。だが、生徒は軽く50人程いる。この中に…
「だめだ。やっぱ覚えてない。」目の前にして行き詰まった。

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👻22👻
　困っている内に講義は終わってしまった。ゾロゾロと生徒が出てくる。
「こらアカンでぇ！どないする？翔太(-_-)」どないもない。
「桜！ヒントは？」リストを持っているのだから、何か手掛かりも知ってるはずだ。
「えっとね～💧私も顔はわかんないのね❓翔くんにも最初に名前確認したじゃない🌟ただ特徴は…あるよ😉」あるのか！最初に言ってほしいものだ。
「どんなだ？」
「えっとね、リストには“黒髪、地味、背が低く、いつもうつむいてる”ってさ👍」
「おったぁッ(..)」幸人が即見つけた。見ると、その特徴の女がまだ隅の席にいる。
「あっとるか(?_?)」
「たぶん。あんな感じだった。幸人！話してこいよ。」
「俺かいッΣ(゜Д゜)」他に誰がいると言うのか。俺も桜も見えもしないのだ。しぶしぶ幸人は矢口らしき女に話しかけた。
「ちょー、アンタ矢口菜都美さんやろ？」女はキョトンとしていた。突然関西弁の赤茶髪男に話しかけられ戸惑っているようだ。
「…矢口…菜都美…ですが？」小さな声でそう応えた。怯えている様にも見える。幸人が俺を見返りる。傍まで行く。こいつが…矢口菜都美。
―運命選択まで32時間を切った。

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👻23👻
　矢口菜都美はやっぱり地味で、印象も薄い。まったく俺とは関係のないハズの“ナツミ”は、俺に関して何を間違えて死ぬというのか…。いや、選択だ。それは矢口自身が決める事で俺が決める事ではない。だが…
「あ～え～(*_*)んっと…矢口はん、ちょお待ちな(-_-)」矢口に謎のストップをかけ、幸人が視線で俺に助けを求めた。口の巧い幸人でも、矢口は苦手なタイプなのかもしれない。
「俺の友達だと言え。それから…何で京都にいるのかを聞いてみてくれ。」幸人は視線を矢口に戻した。
「俺な、翔太のダチで宮沢幸人言うんやけど矢口さんの事翔太から聞いて丁度京都おるらしいから気になりよったねん(^^)」幸人の嘘は無理があるような気もしたが、すごく自然だからすごい。
「長…瀬君が私の事を…？でも…高校の時は親しくなかったし、まだ大学では一度も…会ってないんですが…。」矢口はゆっくりと小さな声で話した。
「幸人…矢口はきっと俺が死んだ事を知らない。」隣で桜が首を縦に振っていた。
「いや矢口はん…知らへんなら悪いんやけどな(>_<)翔太一昨日死んだんや。」いきなり初対面の会話ではない。だが矢口の顔色はみるみる青くなっていった。

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続き気になるー😱‼
なんかキャラクタもしっかりたってて、テンポもよくて、内容もありきたりな感じなくて、どんどん先が読みたくなる☺
なんだか読んでて疲れないんです✨頭の中にイメージができやすいかんじです✨
すごぃ面白いと思います😚
先をたのしみにしてます🎵

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>> 34 ✨こんばんは⭐御感想ありがとうございます💕読んでて疲れないですか🌟そんな風に言って頂いてめっちゃ嬉しいです❗ストーリー自体は結構思いつきなんですが、キャラは濃いめで分かりやすい感じにしたつもりです😺意外にもこんなに見て下さってる方がいるので気力も湧いてきます❤家事が終わり次第更新しますね☺✨

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👻24👻
　しばらくの沈黙があり、うつむいたまま矢口が呟いた。
「…そ、そんな事…ありません…そんな…そんなの嘘です！」顔を上げた矢口の瞳に涙が浮かんでいた。
「ちょお(@_@)泣かんといてーや！とりあえずちょっと話したいんやけ…」幸人の言葉を遮り、矢口は
「私…急いでるので！」っと言い、その場から走り去った。
「ユッキー泣かしちゃったぁ❤」桜だけが楽しそうだ。
「ちょお泣くとかアカンやろ～(>_<)翔太、全然関係なかったんとちゃうんか！？あの反応は3年間話した事もないクラスメートの反応ちゃうで(-_-;)」俺だって驚いた！これじゃあまるで…
「つか矢口ちゃん絶対、翔太に惚れとったんやろが(゜_゜)」
「惚れ…られてた？俺が？矢口に？？」…の様に感じた。自意識過剰だろうか？すると
「はぁい🌟ユッキー正解～💓」と桜が拍手した。って事は…
「桜！おまえ…また知ってて言わなかったのか！？」知った瞬間これだ。秘密主義にも腹が立ってくる。
「翔くん❗これは気付こうよ😥女心が分からない翔くんがいけないのよん🎵ね💕ユッキーなんかすぐ気付いたよ☺」今初めて声を聞いたのに分かる訳ない。いや、それよりも今は矢口の行き先だ。

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👻25👻
　今見失うと本当にどうしようもなくなる。幸人には桜と後で俺を探すように言い、俺はそのまま2階教室の窓から外へ抜けた。
「…いた。」矢口は大学を出てすぐにある大通りを早足で歩いている。傍まで行き、矢口の顔を覗いた。
「…矢口…。」矢口は顔をタオルハンカチで覆って泣いていた。通りすがる人達は矢口を横目で見たり、振り返って笑っている奴もいる。大泣きする矢口の隣にいる…何だか申し訳ない。
　―10分程歩いた所に、矢口の住むアパートがあった。部屋に入るのを確認すると、俺は一度大学まで戻る。大学をイメージしてみたが、まだ瞬間移動はできなかった。正門の所で携帯を耳に当てた幸人と、楽しそうに会話する桜を発見した。
「おぅ(..)矢口ちゃん見つけたか(?_?)」
「あぁ。てか、桜！」桜を思いきり睨む。
「ん～❓何か翔くん怖いぞーう💧」
「桜はリストの情報で、今まで矢口がどうだったかとか、この先どう運命の選択をするとか分かってるんだよな？」桜は頷いた。
「翔くん、私達が何しようと矢口菜都美には必ず選択の時が訪れる🌟それは変わらないの…翔くんがそうだったように、運命だから😔」運命…。返す言葉は…見つからなかった。

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✨訂正致します…💧一ヶ所ものっすご間違った所がありました❗21話と22話で運命選択まで32時間とか書いておりますが、明後日の23時08分なので56時間の間違いですね💧一日飛ばして計算した作者のキラ猫でした😺🌟すみません🙇サラリと右から左へうけ流して下さい(笑)さて、残された時間で翔太はどうするのか❓桜だけが運命選択を知り、幸人の一人で携帯通話ごっこは続き、矢口は傷心…💔是非その結末を見届けて下さいね✨

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👻26👻
　空がオレンジ色に染まる頃、俺は幸人のアパートにいた。傍に桜はいない。
「ちょい兄さん(-_-)ものっすごテンション下がっとるやないか！どないした？」幸人がコンビニ弁当片手に話しかける。どないもない。俺に関わる事が何かも分からず、俺はどうする事もできず、かつ最後に全てを選ぶのは矢口ときたら…手も足も出ない。矢口を見つけたが、結局俺にできる事はなかったのだ。そもそも幾つもある選択の中で、死に繋がる運命に辿りついた時、選ぶのはやはり死だと思う。それだけ。矢口は救えない。視線だけ幸人に向ける。
「俺さ、俺の最後の選択とやらだけ考えるわ。矢口が選ぶ事に、俺がやれる事ってやっぱねぇよ。」幸人は普通に弁当にとりかかっている。
「ほ～、俺に協力だけ頼んでムリそうやからやめとくんか(*_*)それはどうなんやろ？ちょお、一回矢口ん家行って様子だけでも見てきぃや(-_-)そしたら俺の知っとる情報も教えたるから(-.-)」突然に幸人は意味深な事を言った。
「おまえ…何か知ってんの？」気になる。
「ま、翔太よりは18年も幽霊とお付き合いしよる俺のが、知っとる事もあるがな(._.)」俺の知らない情報…それで何かが変わるのだろうか。

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👻27👻
　オレンジからネイビーに空色が変わっていた。俺は矢口のアパートの部屋の前にいる。この扉をすり抜けた部屋で…矢口はまだ泣いているのか。
「ふ～…、良し！」一つ大きな溜め息をつき、気合いを入れてから扉に手を、足を埋めてすり抜けた。
　―6畳程の部屋でも物が少なければ、広々として見える。矢口は電気も点けずに、部屋の隅のベットの上でじっとしていた。手には携帯電話がある。
「…絶対嘘…嘘だよ…。」独り言を言った後、矢口は電話をかけ始めた。小さなコール音が聞こえる。誰にかけているんだ？
「…あ、お母さん…？うん、ちょっとね。あの…あのね？変な事聞くんだけど…うん…3丁目で御葬儀とかあった？…うん…うん…っえ！？京都…で？わかった…うん、大…丈夫。ありがとう。」どうやら地元の母親に電話で確かめてみた様だ。
「…長瀬くん…」そう呟いた矢口の瞳からは、またも大粒の涙が流れた。携帯を持っていた手は緩くなり、携帯はそのまま床に大きな音をたてて落ちた。部屋は夜の訪れを告げ、ほぼ暗闇だ。
「長瀬くん…私…何も言えなかった…長瀬くん…どうして？」小さな呟きが、俺の頭の中で何度も響いていた。

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👻28👻
　空が漆黒に包まれた頃、俺は幸人のアパートの前まで戻った。桜は、大学で消えて以来どこにいるのかわからない。また突然現れる気もする。幸人の部屋の扉を抜けて一応
「帰ったぞ？」と声をかけた。
「おぅ翔太(^^)」
「おっかぇりぃ🎵」
予想が的中した。幸人の部屋には桜が…いた。しかも幸人とトランプをしている。
「何で桜がいるん…」言いかけたが、口を開けたまま俺は…言葉を失った。視線は桜の持っているトランプに釘付けだ。だって、ありえない。人間と幽霊が楽しくトランプをしていたのだ。幽霊は…物には触れない。俺が幽霊になって身をもって知った事だ。
「桜！おまえ何でトランプ持てるんだ！？」桜からトランプを奪おうとしたが、やはりスッとすり抜ける。
「もぉ～💧またそーやって勝手にぃ…翔くん、メッ❗」頬をぷ～っと膨らした桜にデコピンされた。桜は俺に触れる。幽霊同士の接触は…確かに可能だ。
「ぷ(笑)ははは(^o^)絶対驚く思ぅたわ！」幸人が床を叩きながら笑う。混乱する俺に
「言うたやろ(^^)翔太の知らん事も、よーけ知っとるて(^.^)で、矢口ちゃんどーやってん(?_?)」と話を進める幸人。意味がわからない。

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👻29👻
　何か釈然としないまま幸人の部屋に帰ったと思ったら、これだ。俺にはさっぱりわからなかった。
「どーなってんだよ幸人！？」
「ちょー待ちや(*_*)言うたやろ！矢口ちゃんの様子見て来いて(^_^;)そしたら教えたる(._.)」矢口は…
「まだ…泣いてた。母親に電話して、詳しく聞いたらしい。死んだのは俺だってのに…何か、俺よりショック受けてるっつーか…そんな感じ。」だった。
「ほーッ！っで？翔太はそんな矢口をほっとくか(?_?)」そんな風に言われると困る。
「そりゃ…何か救える方法あるならどーにかするさ！」俺関連で死んでもらいたくはない。幸人は満足そうに、ニッと笑った。桜もいつも通り笑顔だ。
「何か…あるのか？」その…俺の知らない何かを、幸人と桜は知っている様だった。
「ぇえか？今気付いた思うんやけど、俺と桜ちゃんトランプしよってん(^.^)」していた。それがわからない！何故、幸人と桜が…人間と幽霊がトランプをしていたのか？そんな話聞いた事がなかった。幸人が続ける。
「そうやろ？見たやろ？…それが使えんねやんかo(^-^)o」トランプを持って…いや、違う。物に触れる事は、それだけで意味がある。

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👻30👻
　もし俺にも何か物に触れる事ができるのならば、矢口の注意を引いたり、何かしらできる事があるという事になる。そんな事が…
「できるのか？物に触れる事も…」
「触れとる幽霊がそこにおるがな(^.^)」幸人が桜に視線を移す。カードを持った桜がニコニコしている。そうしていると、本当は生きていると錯覚してしまいそうだ。
「翔くん🌟これはね～特別って訳じゃないんだ☺言ってみれば集中力と条件次第🎵」
「集中力と条件？」
「基本的には物に触れる事はできないけど、指先にすぅっごい集中したら触れるだけは今の翔くんにもできると思うよ😉」できる？
「ま、慣れよん❤ただ条件ね🌟傍に人間がいない事⭐人間がいればいる程、成功率は低いの💧特に、触れる物をたくさんの人間が見てた場合は絶対ムリ❗誰も見てない場合は成功する事もあるね🌟」よくわからない。幸人が傍にいるのに桜には物に触れる事ができている。首を傾け、幸人に視線を送った。
「ぁあ！俺か(?_?)俺は…つまり人間やけど、幽霊とも会話できるし…分かりやす言うたら霊感ある奴は別におっても解るし、平気っちゅ事や(^^)」俺も集中すればここで…物に触れる事ができるのか。

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👻31👻
　幽霊には人間にできない事がたくさんできる。だが、逆にできなくなった事もある。それでも集中力と条件でそれは可能になった。
「できた！できたって！！起きろ幸人。」カーテンの隙間から光が入ってる。もう朝だ。布団がもぞもぞと動き、手だけ出てくる。
「んぁ…な～んやねん…まだ寝るで俺(*_*)」“pipipi”といいタイミングで目覚ましが鳴った。布団から伸びた手が時計を探す。
「…れ…どこや(?_?)」寝起きの幸人が顔を覗かせた。“pipip…”カチッとボタンを押して目覚まし時計を止める。
「おはようユッキー！」時計を渡した。
「…あれからずっとやってたんかΣ(゜゜)つか触るだけやのーて、ボタンも押せるとか…やるやん翔太(^^)」集中力には自信があった。要は…慣れだ。
　講義がある幸人と離れた俺は、矢口のいる教室にいた。授業を受ける矢口の様子は、特別変わってはいない。ただ、目が少し腫れていた。あれからまだ泣いていたのか…。矢口のボールペンに触れようとしたが…。
「条件か…。」人の多い教室内では、どんなに俺が集中しようとムリな訳だ。そう思った時だった。“ジリリリリリリッ”突然―轟音が大学中に鳴り響いた。

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👻32👻
　いったい何が起こったのか…。突然、大学中の火災報知機が鳴り出した。もちろん火災の気配は微塵も感じられない。俺は窓をすり抜けて、向かい側の幸人のいる教室まで飛んだ。幸人の教室でも轟音が鳴っていた。傍に行くと、口パクで話しかけてきた。“おまえか？”
「違う！いくら物に触れるからって、こんなガキレベルのいたずらするかよ。」“だよな(^^;”幸人は口パクだが、たぶんそう言っている。そして窓を見るよう首で合図した。
「翔太やないなら…“無の者”や」幸人が小さく呟くと同時に、人の形をした黒い液体の様なモノが窓の外を横切った。
「な…何なんだアレ！気持ち悪ぃ…」見ただけで気分が悪くなった。幸人がノートに何か書いている。筆談か。教室内で俺と会話したら、明日から変人確定だからだ。
　“宿命幽霊”→49日間で再生を選ぶなら、次の人生を選べる。→49日間で再生を選ばず“漂う者”を選べば“無き者”になる。
「じゃあ…さっきのアレは宿命死して再生を選ばず、そのまま漂って…」ああなるのか。『しばらくは翔太みたいに普通に幽霊生活して楽しめるけどな、毎日一個ずつ記憶がのうなっていずれ全部忘れる。』だから…“無の者”か。

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👻33👻
　続けて幸人はノートに書く。
『“漂う者”から“無の者”になったら“狩る者”に捕もぅて“導く者”(←桜ちゃんやな)に導かれて強制成仏や。この場合、49日間で選択せぇへんかったっちゅー事で、次の人生は選べへん。』
「そうなのか…桜は宿命幽霊の事は何も…。」いつもの秘密なのか？
『そら、翔太は“運命幽霊”やからな。“宿命幽霊”とは関係あらへん。桜ちゃんの仕事は、翔太に選択してもらう事やし…いらん事言わんと、さっさ選べ言う事ちゃうか？』要するに面倒だったのか。
「で、“狩る者”ってのは？桜みたいな仕事してる幽霊で、“漂う者”から“無の者”になった奴を狩る奴って事か？」幸人が首を縦に振った。
『幽霊版ゴーストハンターやな(笑)』幽霊が幽霊を狩るのか…。
「そりゃま、分かったけど…何で幸人はそんなの知ってんだよ？詳しすぎだろ。」
『大阪で小さい頃からつるんどった幽霊がおるんや。そいつが“狩る者”やっててん。やから、桜ちゃん並みによー知ってんで。』それは詳しい訳だ。窓の外を見ると、自分なき“無の者”が“狩る者”らしき人物によって捕獲されていた。アレも人間の時代があったのだろう…少し切なくなった。

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👻34👻
　窓の外に“狩る者”から“無の者”を引き取る桜の姿がある。
「あいつ時々いなくなる時って、仕事してんのかな？」俺の呟きが終わる頃、窓の外の幽霊達は消えていた。
『そら“導く者”は忙しーわ(*_*)“狩る者”っちゅーんは、そら何人も捕まえなアカンから人数もぎょーさんおるで(._.)けど“導く者”はちょっと特別やねん(^^)』書き続ける幸人のノートは、既に落書き帳状態だ。講義の内容は書いてない。幸人がノートに
『桜ちゃんは』まで書いた所で、またもや
「すっとぉーっぷ❗ぴぴーッ👮こらユッキー😚そんなトップシークレット言っちゃダメだよぉ💦」っと、突然に桜が現れた。
「お疲れ桜。さっきの見たよ。幸人にいろいろ聞いたし、ほとんどトップシークレットじゃねぇよ？」俺の言葉に、大袈裟に首を横に振る桜。
「だ～め🌟これはね、ちょっとプライベートなの💧だから秘密だもん☺」秘密だらけだ。だが、幸人には言えるのか？俺は幸人に視線を送る。
『俺も“導く者”が特別っちゅーんは大阪の“狩る者”から聞いて知っててん！でも桜ちゃんが何で“導く者”になったんか理由は知らんでぇ(._.)』二人で桜に視線をやった。

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👻35👻
　幸人も桜が“導く者”になった理由は知らなかった。
「ハッ💡そっか❗ユッキーも知らないんだ❓だって私“あいつ”に“導く者”になった理由なんて言ってないもん🌟」
「あいつ？」って誰だよ。幸人がまた何やらノートに書く。
『大阪の“狩る者”や！昨日、翔太が矢口ちゃん家に行っとった時に桜ちゃんと、トランプしながらそいつの事話しててん(^.^)』なるほど。大阪の“狩る者”であるそいつは、京都の“導く者”…桜と面識があるのか。
「ユッキー❗勝手にペラペラしゃべらないの😚」桜が顔を膨らましている。
『俺書いてるだけやで～(笑)ま、俺が知ってるゆうたら“導く者”は1000人の運命幽霊を導かな、解放されんゆー事くらいや(..)』
「それがトップシークレットなの❗ユッキーのバカぁ💔」言いながらまた桜は消えた。
「1000人を導いて解放…？」また訳がわからない。
『怒られてもーたわ(>ε<)あんな？“導く者”ゆーんは、1000人に再生を選択してもらわな自分の運命選択ができへんのや(T_T)でも何でそーなったかゆーんは桜ちゃんしか知らへんねん(..)』じゃあ桜は…給料をもらうどころか、運命選択すらできないのか。

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👻36👻
　俺は昨日大学に向かう途中の事を思い出した。桜は、俺が“導く者”について聞いたら、一瞬表情が曇り“まだヒミツ💕”と言って消えた…。1200年の間に何か理由があり“導く者”になった桜は、自分の運命選択をする為に日々1000人を目指して再生へと導いているのか。それじゃあ確かに、いちいち全部説明するのも面倒だ。何だか桜が少しかわいそうだと思った。今何人を導いたのか…そして、その1000人の中に俺も入っている。ちょっと複雑な心境だ。
　昼休みになり、幸人は友人と昼飯に出掛けた。俺はどうしようもないが矢口の傍にいる。矢口は一人教室の隅で弁当を食べていた。とりあえず矢口の明日の予定でも解れば、どこが運命選択なのか予測できるかもしれない。食べ終わり、矢口は鞄から本を出した。
「本かよ！手帳とか持ってねーのかこいつ…。」自ら鞄の中身を引っ張り出したいが、傍に矢口がいるからできない。矢口はしばらく本を読んでいたが、急に手をとめ、小さく
「長瀬くん…2度も助けてくれたのに…」と呟いた。
「…2度助けた？何の話だ？」うつ向く矢口に何を言っても無駄だった。だが、何か手掛かりになるかもしれない。そう思った。

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👻37👻
　俺が矢口を2回助けた？何の事かまったく思い出せない…。
「なぁ？2回助けたって何の事か矢口に聞き出してくれよ。」
『ちょい翔太…後30分、昼休みが終わるまで俺を普通の大学生にしとってーな(--)』友人と食堂で話している幸人は、携帯のメール画面にそう打った。確かに…俺は幽霊で時間が有り余ってるが、幸人は違う。俺の相手をしながら自分の生活もしなければならない。
「…悪い。授業が終わる頃にまた来るよ。」謝ってからそのまま壁を抜けて外に出た。
　昼休みが終わり、俺は矢口が授業を受ける教室にいた。
「ここにいても手掛かりはつかめない…か。」俺は矢口の家に行ってみる事にした。イメージしたが、まだ瞬間移動はできない。仕方なく飛んで行った。
「翔～くん❤」後ろから声がする。桜だ。
「俺さ、幸人から聞いたよ。桜、大変だよな。俺なんかいつでも運命選択できるのに桜は、1000人導いてからだろ？…後何人？」
「ってぇ❗心配されちゃうから言いたくなかったのにぃ😚ま、私の事なんていーから🌟矢口菜都美の部屋でしょ❓行こ行こ💕」話はそらされた。でも矢口を助けてしまったら桜が導く人数は減ってしまう。ますます複雑な心境になった。

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