妊娠中に「卵巣のう腫」が発覚した場合の主な治療法と胎児への影響について

妊娠中の卵巣嚢腫

卵巣にできる腫瘍を卵巣嚢腫と呼んでいます。腫瘍には良性から中性、悪性まで種類が沢山あります。妊娠中に多いタイプは直径が5㎝以下の黄体嚢胞と呼ばれているタイプです。妊娠すると着床した受精卵が分泌するhCGホルモンが卵巣の黄体を刺激することで黄体ホルモンの分泌を促進しますが、その時に嚢胞が形成されます。妊娠初期には小さな嚢胞は通常はあるのですが、問題点は嚢胞が大きくなってきた時です。

目次

卵巣腫瘍合併妊娠の診断

妊娠中に卵巣に腫瘍ができている状態は卵巣腫瘍合併妊娠と呼んでいます。重要な点は大きさと良性か悪性かの判断です。通常はエコー検査、MRIやCT、腫瘍マーカーなどで卵巣嚢腫の状態を診断します。

卵巣嚢腫合併妊娠だった場合

妊娠中に卵巣嚢腫が発見されて良性の可能性が高く直径が5㎝以下の場合は経過観察として対処します。そのまま通常は妊娠15週くらいで自然と小さくなっていくことが多いようです。直径5㎝から10㎝くらいのサイズは妊娠中にに頻繁にエコー検査を行い経過観察をしていきます。万が一、サイズが大きくなっていき悪性の可能性がでてきた場合は切除する場合があります。直径が10㎝以上になると悪性の可能性が高くなり出産時の障害となる場合があるので切除する可能性が高くなります。急を要するわけではないが、妊娠中に卵巣の手術が必要になった場合は、妊娠14週から20週くらいに行われます。妊娠初期は黄体が切除されると流産が起こる可能性があるので手術は行いません。

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