苦痛から逃れようとする心的防衛機制「解離性障害」とは

解離性障害は、長期的苦痛から、緊急避難することで発症する

解離性障害とは、記憶や意識、知覚などの感覚をまとめる能力が一時的に喪失した状態こことであり、この解離が、深刻で、日常生活に支障をきたす状態が、解離性障害です。

解離性障害には、多種多様な症状が存在し、周囲への理解が得られず、信頼関係を損ない、詐病ではないか、と疑われるケースも少なくありません。

原因としては、ストレスや心的外傷が関係しているといわれ、特に、心的外傷においては、災害、事故、性的虐待、監禁、戦闘体験といった長期的な苦痛を伴っていることが多く、そのダメージを回避するために、精神が緊急避難的に能力を一時的に喪失させるのではないか、と考えられています。

解離性障害は、自分が自分であるという感覚が、一時的に、喪失されている状態であり、ある出来事の記憶が喪失している、現実感の虚無、いつのまにか、自分が知らない場所にいる、といった症状が現れます。

日常生活の中で、様々な支障が出てくるため、安心出来る場所の提供と、家族および周囲の人が、この心の病について、正しく理解することが非常に大切です。

治療の第一歩は、安心出来る環境の構築である

解離性障害の発症原因は、精神的なストレスによる部分が大きいので、他人に自分を表現することが不能であることです。

よって、解離されている心の一部分は、信頼、安心出来る関係性でしか、表現出来ませんので、安心出来る治療環境を構築、調整出来るかが治療の第一歩です。

解離性障害に有効な薬は存在しない、と考えられており、解離性障害を悪化させている依存症に対する抗うつ剤や、精神安定薬が処方されるケースがあります。

解離性障害の多くは、ある程度の時間経過があれば、自然解消されるか、別症状に移行するのが一般的であり、治療者の自己表現の機会を提供しながら、症状の自然経過を見守るという態度も大切です。

解離性障害は、自分が自分であるという感覚が一時的に喪失される病気です。

解離性障害に関する考えや悩みは様々の様です。

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