拒食症とは。ダイエットが原因で実際になってしまった時の症状と治療の知識

19世紀と20世紀では拒食症の原因は異なっていた

正式名称が神経性無食欲症(しんけいせいむしょくよくしょう)です。

拒食症は19世紀以前と20世紀で、意味あいが異なってきます。19世紀以前の女性は、現在のように痩せている体型よりも豊満な体型の人が好まれていましたので、ダイエットの延長線で拒食になるのではなく、宗教的な意味合いが強い拒食症でした。つまり、食欲を律する崇高な行動です。

しかし、20世紀半ばに豊満な体型の女性よりも痩せている体型の女性が美しいという風潮に変わり、女性が美しさを求めるあまり食事を摂ることができず、その結果、拒食症となるケースが現在では主流です。

症状として、食事を摂ることを極端に嫌い、平均体重以下になっても、これ以上痩せると生命の危機と宣言されても、体重が減少することが喜びなので、食事をしません。

その結果、低栄養による感染症や不整脈により死亡します。

また食事を摂っていませんので、月経が止まり、貧血や低血圧になります。エネルギーがありませんので、無気力な状態、感情が乏しくなるという症状もあります。

些細な一言でも、拒食症の原因になります

女性は痩せていることで価値があるという社会風潮により、自分に対して自信がない女性は、価値や自信を見出すためにダイエットをします。つまり、体重が減ることで他人よりも優れている、その結果、優越感や自分自身に対する価値観を覚えるようになり、もっと優越感や価値観を得るためダイエットに励みます。

拒食症の人は、現在の自分よりもさらに優れた自分にならないという強迫観念に支配されます。痩せた体型を維持し、必要以上に痩せることは、食欲を抑え、自分に打ち勝つ行為なので、やりがいがあります。そのために自分をコントロールすることができるのは素晴らしいことだと思い込みます。

しかし、これは自分に自信がない、自己不信の結果です。

単純にご飯を食べさせても解決にはなりません

単純に食べ物を与えればいいというわけではありません。心療内科や精神科医の医師やカウンセラーであっても、治療をするのが難しい精神的な病気です。

どうして拒食になったのか、どうして痩せなければいけないのかという強迫観念ができたのか、患者の心の問題が解決しませんと、体重が一時的に戻ったとしても、すぐに拒食が再開して再び痩せていってしまいます。

食べること、体重を戻すことが重要ではなく、食べなくなった理由を解決していき、患者自らが元に戻る努力をするよう働きかけるのが有効な治療法です。

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