この主張は、生物学・心理学の両面から見ても誤りです。まず「受精段階で全てが確定済み」というのは遺伝決定論という極端な考えであり、現代科学では否定されています。人間の魅力や人間関係の形成は、遺伝だけでなく「環境・経験・努力・性格・社会的スキル」など多くの要素で変化します。実際、心理学の研究では「誠実さ・ユーモア・共感力・安心感」などが外見よりも強く恋愛感情に影響することが示されています。
また、進化心理学的にも「見た目」だけで全てが決まるなら、人類社会に多様な恋愛・結婚の形が存在することを説明できません。現実には、外見的に「平均的」とされる男性でも、信頼・包容力・社会的地位・情緒の安定などで女性に選ばれる例は無数にあります。
つまり「ブサ男が女性に好かれる＝異常事態」ではなく、「人間関係には外見以外の価値が大きく影響する」が科学的事実です。受精時に決まるのは遺伝的素質であり、「人としての魅力」は後天的に作られるものです。努力も成長も無意味と断じるのは、科学にも現実にも反します。