しかしそれとは真逆に声をかけてもスルーされたりそっけなかったり、むしろ俺が声をかけるのが迷惑なように振る舞ってきた。

俺はまたやらかしたのかなと思い、反省した。

いずれまた元に戻れると思ったがどんどんと遠くに行く感覚を感じていた。

寂しかった。

この段階で自分の気持ちに好きがある事を自覚する。

そんな自分を自覚して、きっと俺がそういった気持ちがあった事を悟って避けるようになったんだと思い、俺はそのねーさんを受け入れた。

仕方ないよね、嫌なものは嫌なんだから。

ちょうどその頃、俺がねーさんのところに仕事しに行くと必ずねーさんに声をかけてくる人に気がつく。

とても不快だった。

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No.17 23/01/23 18:04
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仕事は、お客様の要望になるべく応えようと必死に仕事をしていた。もちろん、ねーさんに確認とらんとメチャクチャになるから仕事のコミュニケーションをとっていた。

しかしそれから確認してもスルーされるようになり、仕事のテンポが悪くなり始め、遅れが出るようになる。

俺はそれでも必死こいた。俺が原因でお客様に迷惑かけるのはどうしても嫌だった。

そんな感じが続いて俺は我慢の限界が来てねーさんを怒鳴った。

完全に八つ当たりです。ごめんなさい。

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No.18 23/01/23 18:06
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けれど仕事の件でも避けられるのがどーしても許せなかったのもあった。

俺より年上で先輩だろ！なんて思っていた。

後から聞いたらねーさんは社員ではないと聞かされた。俺は勘違いしていた。

その後も怒りは収まらず、遠くからねーさんを見るようになる。

俺はねーさんに限らず色んな人を見る癖がある。

学ぶために必要な事だ。

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No.19 23/01/23 18:15
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その頃ねーさんは俺を完全に避けるようになっていた。

朝もいつもと違う通路を通って出勤したり、絶対に俺とは目を合わせようともしない。

その頃俺はまだ怒りは収まらずに、反省もしてないのかと呆れ返っていた。

そしてなんだかよく話すのが同じ人だなとここで気がつく。

その時俺は、その人と関係があってご飯に誘った俺をスルーしたりシカトしていたのかと感じた。

より怒りが湧いてきた。

怒りに怒りで掛け算のように心が奮い立った。

手が震え、人生で初めてと言っても良いくらい身体中が震えた。

その後しばらくして、馬鹿者には何言っても通じないと思うようになった。

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No.20 23/01/23 18:20
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それから新しい仕事の事もあり、仕事はとても充実して前向きにできていた。

なんて良い環境なのだろうと感謝さえしていた。

俺はそこでひたすら頑張った。

けれどもずっと心のどこかにいつもねーさんがいた。その頃はまだ怒りも含まれていた。

それからしばらくして、徐々に怒りは小さくなり、ふと形だけでも仲直りできないかと考える。

しかし自分のやった事を振り返ると、謝ってもそれは俺が楽になろうとしているだけでねーさんにとっては嬉しくないのではないか？とか、もうこんな事になったし話すのも嫌なんだろうなと感じてもいた。

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No.21 23/01/23 18:28
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俺が楽になりたいから謝るのは違うと思った。

しかし俺はまた前みたいに挨拶したり、たまに話しかけてくれて話せるようになりたいと思った。

何故ならねーさんと話している時が楽しかったから。リアクションが良いんよね。頷くのが上手なんだろうなと思う。

髪の事を聞きに来てくれるのは少し嬉しかった。俺はいつもねーさんに聞いてばかりで頼ってばかり。仕事以外の事だったけど、頼ってくれるのはとても嬉しかった。

けれども自分のした事、相手の気持ち、それらを含めて考えて、俺はもう前みたいにはなれない、また余計な事をして問題が大きくなったら迷惑かけると考えた。

その頃、俺の時とは違って特定の人とはよく話すんだな〜と感じて少し嫉妬もした。

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No.22 23/01/23 18:31
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そして、仲直りみたいな形式ではなく、挨拶をして少しでも気持ちが伝われば良いなと思い、ある時に朝バッタリ会った時に

おはようと声をかけた。

耳をすまさないと聞き取れないほどの微かな声でおはようって言ってくれたのがわかった。
けれど足早にそこからねーさんは立ち去った。

そりゃいきなり挨拶されたらビックリして逃げるよな、でも挨拶できて良かったと心で感じた。

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No.23 23/01/23 18:36
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その頃にはもうすっかり落ち着いて、自分のただの八つ当たりだったことに気がついていた。

謝ろうか、また考えた。
八つ当たりでしたと伝えて頭を下げる。
自分の非を認める。
これは俺にとって大切な事。
しかしそれを相手を巻き込むと、ただの自分が楽になろうとするだけの行動になる感じた。

楽になりたいから頭を下げるのではない。
嫌な気持ちにさせた事、傷をつけてしまった事。本当に申し訳ない事をした。

けれど俺は言葉より行動でねーさんにその償いをしようと決めた。
その矢先にコロナで俺はぶっ倒れた。

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No.24 23/01/23 18:44
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バチが当たったと思った。
反省した。
足がもげるかと思うくらい痛くて動けない日もあった。
熱がでて、少しでも頭を動かすと頭がかち割れそうで痛くて痛くて眠れない日があった。

それら全部、ねーさんが受けた苦しみが俺にきているとさえ感じた。

また反省した。

年末では動くと熱が出て意識が朦朧としたり、身体が急に震え始めて止まらなかったり散々だった。
特に夜がひどかった。

これは天罰だと俺は受け入れた。

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No.25 23/01/23 18:50
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年が明けて少し良くなり、心に余裕ができた。

会社にも無理せず万全な体調になるまで休みなさいと言われた。

これまでの俺なら無理して早く仕事に復帰しないとと思い、その言葉を受け入れようとはしなかったと思う。

けれど俺はその言葉に従った。

この期間に見た動画が少し俺の転機になった。
人と人の繋がりが感じ取れるものだった。

特にそういったシーンを演出や編集してるわけではない。

けれどその動画がとても勉強になった。

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No.26 23/01/23 18:56
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復帰したら、全員に今年もよろしくお願いしますと伝えたいと思った。
もちろんねーさんにも伝えようと思っていた。

どんな返事が返ってくるか怖かったけど、俺は言う決心をした。

今でも覚えている、ねーさんに言おうと思ったら、他の社員さんとちょうど目があって初顔合わせで、ねーさんではなく他の人と新年の挨拶をした事を。

なんとなく挨拶するなと何者かに言われているのかと思ったけど、悪い事じゃないから勇気を出してねーさんに挨拶しに行った。

今年もよろしくお願いします。

この一言が精一杯だった。
情けないと思った。長々と挨拶して場の雰囲気を悪くしたくもなかったし、なんか色々とネガティブに考えていたけど、

ねーさんは

よろしくお願いします

と一言返してくれた。

ちゃんと挨拶すれば返ってくるんだなと感じた。
しかしその後もねーさんはずっと俺を避けるのに変わりはなかった。

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No.27 23/01/23 19:00
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そりゃそーだろうなと俺は思っていた。
何故なら、一度俺は聞いてしまったから。

ねーさんにある方が俺と話すんじゃねーぞ

といっていた。

ねーさんはわかってるよ〜と笑顔で返事してたように思う。

そこで俺は、あ〜そう言うことか…と納得した。

まぁ聞いてしまったからからには気をつけねばならない。

俺が怒鳴って嫌な思いをさせたんだし、受け入れる。

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No.28 23/01/23 19:05
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だいぶ前からねーさんがずっと心の中にいるんよな。

この文章でも明らか。

けどね、気がついた時には遅いんよね。
俺はいつも大事なことは後から気がつく。

だからコロナを理由に食事すら断られたんだな〜と感じたし、あれからずっと避けてるのはそれが理由か〜と感じたし。

元々振られてるんよね。
彼女の時と同じことはもうしない。
彼氏がいる人にちょっかいだしちゃならんのよ☺️
俺はもう学んだのだ。これでまた同じ事をしたら俺はただの馬鹿になる。