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自惚れたネズミ

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名無し
19/01/14 16:19(更新日時)

一匹のネズミがおりました。そのネズミは大層な自惚れやで、自分の考えが一番正しいものだと思い込んでいました。

しかし、実際には阿呆で、話すことも論理的ではなく、感情に片寄った支離滅裂なことばかりいう嫌われ者でした。

こういう自覚のない者らが一番厄介なのです。

そのネズミと同棲する猫は、いつも往生させられていました。

「おうよ猫、隣にする住んでるタヌキは臭くてたまらんなぁ。あいつの家に放火してやろうぜ。」

「ネズミさん、隣のタヌキさんは腸の病気なのです。気の毒な方なのです。」

猫がそう嗜めましたが、ネズミは一向に聞きもしません。

「はっ、何をいうか。君はあのタヌキの臭い臭いを嗅いだことないくせに(笑)君も相当猫臭いぞ。だからアイツを庇うのだな?」

猫は、慎み深く思慮ある人でしたから、怒ることは全くありませんでした。

いつもネズミの間違った思考を正そうと、善悪の区別を教えて上げてました。

しかし、ある日ネズミは越えてはいけない一線を越えてしまったのです。

生まれつき手のない蟻を、雰囲気がムカつくという理由から蟻地獄の穴に突き落としてしまったのです。

「助けて、助けてくれ。」

そう泣き叫ぶ蟻に対して、ネズミは

「この手に捕まれ。」

と、盛大に皮肉り腹を抱えて笑いこげたのです。

帰路についたネズミは、食卓でこの話をさも愉快なように猫に話したのでした。

「なあ猫、ほんとアイツったらオドオドして気持ち悪いんだよ。手のない奴なんて生産性がなくて生きてる価値がないわな!」

今まで堪え忍び、全ての人は善人である、という慈愛に満ちた猫の考えは、この瞬時に360°変わってしまったのです。

猫は背中を尖らせ、牙を突き出し、歯をあらわにして猫に飛びかかりました。

「な、なにする」

ネズミが驚いて言いました。

「ネズミ、お前はどうしょうもない悪人だ。お前がが生きていた人生で、一番の苦痛を味わさせてやる。」

「真実を言って何が悪い?」

猫は逆上して、ネズミを生きたまま八つ裂きにしました。

ネズミの肉片が、真っ赤な鮮血とともに飛び散りました。

「この世にはどうしようもない悪人がいる。そのような奴等は生きている価値がない。皆殺しにするべきだ。」

猫が外に出ると、こともあろうにカマキリの奥さんが、旦那を殺して食べていたのです。

猫はそっと爪をだすと、顔を般若のようにして、そっと近づいたのでした。


これは、まだ動物が人間並みの知能を持っていた頃の話です。

退化した今も、猫の恨みのDNAは受け継がれているのです。

どっとはらい

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No.2778018 19/01/14 16:19(スレ作成日時)

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