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🍀語りあかそうの里🍀1️⃣0️⃣
会うたびに家に誘ってくる彼氏
彼氏と分かり合えない。納得できない

ラブライブ!×仮面ライダー u’sよ!アイドルを守れ!

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自由人
20/07/30 08:44(更新日時)

今日もアイドルを続けるスクールアイドルu’sの面々。
しかしのんきに『仮面ライダー』にハマる穂乃果。叱る海未、甘やかすことり。凛は昭和ライダーのアクションにハマり花陽は怪人に怯え、真姫はツンツンしながらも実は平成ライダー派。希は鎧武のスイカアームズと言われ困惑、絵里は日本の特撮ヒーローにハラショーと叫ぶ。
だが彼女たちは知らなかった。仮面ライダーが現実にいること、そして彼らからアイドルを守る力を託されることを……。
見よ!これが日本のスクールアイドルの変身だ!!

物語は穂乃果が『仮面ライダー』を見てるところから始まる。
しかし、暗躍する悪の組織の影は彼女いや彼女たちの側まで来ていた……。

No.2410422 16/12/16 08:06(スレ作成日時)

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No.1 16/12/16 08:26
自由人0 

テレビ 『おのれショッカー!許さん、ライダー……変身!とぉ!!』

穂乃果 「仮面ライダー!本郷猛!」

ことり 「もとはバッタさんに改造されて悲哀あるんだよね」

海未 「なにしに集まっているかわかっているんですか。あなたたち」チラッ

ここはいつもの穂むらの二階にある穂乃果の部屋でお茶菓子をつまみながら今後のアイドル活動の打ち合わせや練習に三人は集まっているのだがふたりはテレビに夢中。

テレビ 『オレはみんなの笑顔を守りたい!変身!』

テレビ 『五代!!』

テレビ 『五代くん!』

穂乃果 「クウガ!」

ことり 「オダギリジョーさん細いよ〜」

海未 「仮面ライダーは身体を鍛えてこそ仮面ライダーです」

穂乃果 「でも五代さんは2000の技を持ってるから強いんじゃない」

ことり 「本郷さんほどかはわからないけど」

海未 「なるほど」

テレビ 『だいたいわかった。変身!カメンライド!ディケイド』

海未 「だいたいわかるんですか」

ことり 「そこにツッコミするんだ」

テレビ 『カメンライド!リリリリュウキ!』

穂乃果 「カメンライドした!龍騎だ」

海未 「歴代のライダーの力を万能に使えるのはう〜ん」

穂乃果 「トイレは階段を下りて洗面台のむこうだよ」

海未 「ライドルスティックです!」(゜o゜)\(-_-)

穂乃果 「じょうだんだよ!?」(/≧◇≦\)イタイ

テレビ 『さあ!お前の罪を数えろ!』

ことり 「海未ちゃんが穂乃果ちゃんを叩きました!ハーフボイルド探偵さん!」

海未 「テレビに言わないでください」

穂乃果 「」ワクワク ワクワク

テレビ 『宇宙キターッ!!』

ほのこと 「宇宙キターッ!!」

海未 「いつの時代のひとですか。リーゼントとは 」

テレビ 『さあ!みんなも変身だ!!』

ほのこと 「へんしんっ!」シャーキン!!

海未 「テレビと同じ動きをしないでください」

穂乃果 「いやいや『仮面ライダー』シリーズ全部見たよ」

ことり 「ちょっとダイジェストだったけど」

海未 「テレビを見にきたわけではないですが」

そう、穂乃果たちは再編集されたDVDを見ていた。

No.2 16/12/16 08:45
自由人 

翌日、ほとんど打ち合わせできなかったことを海未は絵里たちに話したのだが。

絵里 「マスクドライダー?カメンライダー!?」

希 「ロシア語では言わないんやな」

にこ 「ていうか穂乃果たちは子どもなの」フン

海未 「ツッコミを入れながら私もつい見てしまいまして。注意をしても説得力がないみたいなので三年生の皆さんに協力がほしいのです」

希 「まあ子どもかどうかは別にしてもあの子たちああいうの好きそうやし」

にこ 「こ、子どもね」

絵里 「注意すればいいのね」

海未に促され部室に入るとそこはすでに仮面ライダーごっこの場と化していた。

凛 「大切断にゃあ!」

絵里 「きゃあ」

花陽 「浅倉は姉のか、かたきなんです!」

希 「誰がかたきや」

真姫 「あ、あたしは仮面ライダーごっこしないから」

ほのこと 「」エー

仮面ライダーごっこをする五人のなか真姫だけはとりあえず仲間に加わらなかったようなことに海未や絵里たちは安心した。
しかしそこは普段はまわらない頭を使う穂乃果。

穂乃果 「真姫ちゃんはお医者さんの娘だよね」

真姫 「そ、そうだけどなによ」

穂乃果 「『エグゼイド』は?」ジー

真姫 「お医者さんが仮面ライダーなのは」

ほのことりんぱな 「なのは?」

真姫 「いいことよ!」イバリ

うみにこのぞえり 「」コケッ!

にこ 「なに籠絡されてんのよ!」

真姫 「あ!にこちゃんいたの」

にこ 「いたわよ!」

希 「部室で仮面ライダーごっこしてたんやね」

まるで母親のようにあきれる希に四人は楽しくうなずく。海未は昨日の今日で影響されたのがわかった。

海未 「子どもですか」

穂乃果 「海未ちゃんだってライドルスティックやリボルケインしたじゃん!」

絵里 「リボルケイン?」

ことり 「仮面ライダーBLACK RXが使う光の剣だよ!」

凛 「強いんだにゃ」

花陽 「海未ちゃんは鎧武の新世代ライダーみたいだけど」

その言葉にビクッと反応しながら肩を震わし彼女の背後からオーラが沸き立つ。

海未 「私は仮面ライダーにハマっていませんから!」

部室から叫びが響いた。 しかし……。

No.3 16/12/16 15:08
自由人 

穂乃果 「よし今日は練習後にアキバで仮面ライダーグッズを見るよ!」」

ことりんぱな 「オー!!!」

にこ 「穂乃果て何でもひっぱる力あるのよね」

希 「いろいろな意味でスピリチュアルやし」

海未 「そのぶん練習はいつもよりキツくしますよ」

絵里 「海未は『柔道一直線』みたいね」

その日の放課後、みな練習で疲れていたにも関わらず穂乃果たちはいつも以上に元気だった。
秋葉原の玩具店で『仮面ライダー』の変身ベルトやフィギュア、雑誌などに瞳を輝かせていた。

穂乃果 「変身っ!!」

ことり 「うわ〜♪穂乃果ちゃん格好いい」

海未 「高校生ですよね?」

にこ 「あたしを見て言わない。ん?ちょっと高いかな」

凛 「サイクロンジョーカーにゃ!」

花陽 「りんちゃんはどちらかというと『龍騎』のタイガのような」

希 「ネコキャラやからかな」

凛 「にゃ!?」

真姫 「永夢くん」

ほのことうみりんぱなのぞえり 「!?」

ことり 「真姫ちゃんは『エグゼイド』なんだ」

絵里 「マスクドライダーかカメンライダーか。どっちで読めばいいの」

希 「えりちは平和や」

玩具店でわいわいしながらはしゃぐ9人のスクールアイドル。しかし彼女たちは気づかなかった悪の組織の魔の手が静かに近づいていることを。

海未 「本郷猛さんはしぶいです」

穂乃果 「海未ちゃんは顔が濃いのが好み?」

海未 「本郷さんは人類の自由と平和のために戦い戦っているのです!まさに変身アタックです!」

凛 「山に登った時みたいになったにゃあ」

ことり 「なんだかんだで海未ちゃんはいやいや言いながら熱いんだよ」

希 「平成生まれ?ほんとは昭和とか」

海未 「平成生まれですよ!」

その日は思い思い仮面ライダーの話題を口にしながらみな家路に着いた。穂乃果は鼻歌を唄いながら練習していた。

穂乃果 「いま〜♪ひとりのひとりの〜♪」

雪穂 「お姉ちゃん子どもみたいだよ」

穂乃果 「ひどい!高2だよ!」

雪穂 「そうそう。お父さんが醤油を買ってきてって。お菓子作りの試作にいるからて」

穂乃果 「わかった!」

とてとてと行き付けのスーパーに向かった。

No.4 16/12/17 07:27
自由人 

穂乃果 「なんだか怖いよ。いつも歩いてる道なのにやたら静かだよ。」

シーン。

穂乃果 「ほんとにシーンなんてあるとは思わなかった。じゃなくて!こわいよ。こういうのは草刈正雄も眠る静けさ」

海未 「それを言うなら草木も眠る静けさです!」

穂乃果 「なんで回想の海未ちゃんに叱られるの!意味わかんない」

真姫 「」ン?

そこへ住宅地のなかを音もなく走る黒い影が彼女の前に現れて彼女は悲鳴をあげた。

ショッカー戦闘員 「イーッイーッイーッ!」

穂乃果 「え?きゃあああ〜!!」

テレビの撮影かと思うが、戦闘員がナイフや棒を振りかざし塀に穴が空いたのを見て本気で驚く穂乃果。

穂乃果 「え!?本物!?」

千堂院 「おまえ u’s の高坂穂乃果だな」

穂乃果 「そ、そうだけどどこかで見たような?穂乃果に恋しちゃったひと?」テレテレ


千堂院 「おまえを我がショッカーに連れてゆく」

穂乃果 「ショッカー!?あれはテレビのお話じゃないの」

千堂院 「かかれ!!」

ショッカー戦闘員 「イーッイーッイーッ」

ひいい、と悲鳴をあげながら町中を逃げ回るがどういうわけか誰も穂乃果に気づかないしすれ違う人もいない。
神田明神に気づけば逃げていた。

穂乃果 「神様仏様マリア様!ことりちゃん海未ちゃん真姫ちゃん凛ちゃん花陽ちゃん希ちゃん絵里ちゃん助けて!!ついでに雪穂も!」

千堂院 「この世にあるのはショッカーそして首領だけ。あるのは世界征服の下に訪れる支配、やれ!!」

買った醤油が戦闘員たちに切り裂かれ血のように地面に広がった。
その時だった。どこからともなくバイクの爆音が静かに猛るように神社の境内に鳴り響く。

? 「そこまでだショッカー!その子に手出しはさせない」

千堂院 「馬鹿な!?なぜおまえが日本にいる」

? 「ライダー変身っ!」

穂乃果は輝く光りのなか目がまぶしいなか見た。中年の彫りの深い顔の男が光りの中から現れた途端、明るい緑色の頭、二本の触角、赤い瞳、牙のような口。赤いマフラーが風と共になびいてた。

仮面ライダー 「ライダーパンチ!!」

戦闘員 「イーッ!?」

穂乃果 「か、仮面ライダー!?」

穂乃果は驚きに包まれた。

No.5 16/12/18 10:33
自由人 

仮面ライダー 「少女よ、早く逃げろ。ライダーチョップ!」

穂乃果 「う、うん」

千堂院 「逃がすか!」

仮面ライダー 「ここから先は行かせん!」

穂乃果は穂むらに向けて息を切りながら走りなんとか明かりが見えると生きて帰ってこれたことに安堵した。

雪穂 「いらっしゃいませ!ってお姉ちゃんか。どうしたの?息を切らせて。それに醤油は?」

穂乃果 「え、え、はあ……はあ……、あ、ほ、ああ、ほ……」

雪穂 「あほは姉貴でしょう!醤油は?」

穂乃果 「あのね仮面ライダーが千堂員が!戦闘員が神田明神で」

雪穂 「なに言ってるのよ!醤油は?お父さんお母さん、お姉ちゃんがね」

穂乃果は醤油をなくしたことを説明したが信じてもらえず雪穂にまで馬鹿にされ部屋でいじけていた。

穂乃果 「もうお父さんもお母さんも雪穂も!そういえばテレビの『仮面ライダー』も警察に信じてもらえなかったんだっけ」

少しだけ瞳から涙を潤ませながら落ち込んでいると、お店にお客さんが来たらしく母と雪穂が対応していたのが聞こえた。

穂乃果母 「まあまあすみません」

雪穂 「それならそうと言えばいいのに姉貴たら。あねき〜!」

なによ、と顔を出すと下りていくとそこには本郷猛が醤油が入った袋を穂乃果に渡し笑みしやさしい瞳を向けていた。

本郷 「すまなかったねお嬢さん。醤油を分けてもらったのに礼も言わずに去ってしまって」

穂乃果 「え?え……」

胸の内で仮面ライダーのひと?と困惑と感謝の色がまざりながらテレビそのままの本郷猛の顔を穂乃果は見た。

穂乃果母 「すみません。お手数をおかけしまして。これ穂むまんですがどうぞ」

本郷 「いやいや娘さんが通りかかったからありがたかったのはこちらです 」

助けてもらったのはこちらなのになんで嘘をいうの?と思いながらも本郷は穂むまんを手にし笑っていた。

本郷 「では私はこれで失礼する。またな」

本郷が去っていくのを穂乃果は慌て追いかけて叫んだ。

穂乃果 「仮面ライダー!?」

本郷は夜の町で振り返りながら指を口許にあて彼女だけに聞こえるようにやさしく言う。

本郷 「そのことは内緒だ。少女、いや u’s の高坂穂乃果。また会うかもな」

No.6 16/12/19 08:21
自由人 

本郷は夜の町を歩いて仲間に連絡した。

本郷 「ああ、少女と接触した。名を高坂穂乃果。スクールアイドルらしいがふつうの少女に見えるが、なぜショッカーが狙うかわからないな。他のライダーとは連絡が取れたか?そうか、わかった」

彼は盟友や後輩たちと連絡を取りわずかに振り返る。穂むらの明かりが見える。手にした穂むまんをひとつ口にした。
甘くまんじゅうのやわらかさが口内に広がった。
風のように消えていった。
翌日、穂乃果は昨夜のことをことりや海未たちに話した。

穂乃果 「ほ、ほんとだよ!仮面ライダーが変身して神田明神で戦闘員とパンチやチョップして」

海未 「もうテレビの見すぎですよ」

ことり 「仮面ライダーの話をする穂乃果ちゃんかわいい!」

穂乃果 「もう信じてよ。あ!にこちゃん!」

にこ 「また仮面ライダーの話?」フン!

そう言うもののにこの手には昨日、手にした仮面ライダーの玩具のチラシがあるのに気づいた。

穂乃果 「おもちゃ買うの?」

にこ 「な、なに言ってるのよ!これは虎太郎の!?げっ」

凛 「ぐわわぁぁにゃ!」

にこ 「うわぁぁ!?て凛っ!?なにギルスの真似してるのよ」

真姫 「凛も仮面ライダーにハマったみたいよ」

花陽 「凛ちゃんはバイオ系ライダーが似合うみたい」

凛 「ギルスクローにゃ!」

にこ 「よしなさい!」

仮面ライダーの話題で盛り上がるのはいいが、どうしても誰も現実に仮面ライダーがいるのを信じてもらえないのか人知れず穂乃果は悩んだ。
授業のチャイムが鳴りクラスに向かうなか保健室の先生や見慣れない男性教師たちをどこかで見たような気がした。
首を傾げながら先生が教育実習生を連れてきたのをみて穂乃果は「あ」と声を漏らした。

先生 「今日から教育実習生としてしばらくみんなの授業をみてもらう城南大学からきた本郷猛さんだ。本郷さん挨拶を」

本郷 「ああ、これからしばらく君たちの授業を見る本郷猛だ。よろしく」

これには穂乃果だけでなくことりや海未は目を丸くした。
藤岡弘、?とも海未真面目に思ったがなにかがちがうのか自分の目がどうかしたのか。
しかし、彼女たちは知らなかった。ショッカーをはじめとする組織たちの手は近くまで来ていたのを……。

No.7 16/12/19 15:29
自由人 

教育実習生を名乗った本郷猛は穂乃果のクラスの生徒をはじめ他のクラスの生徒にまで囲まれていた。
しかし、そんななか海未は藤岡弘、ではという疑いを持っていた。

海未 「あれは藤岡弘、さんではないでしょうか」

穂乃果 「でもあれはテレビで演じていてテレビでは仮面ライダーで、あれ?仮面ライダーはテレビで……本郷猛は藤岡弘、で……」♨

ことり 「穂乃果ちゃんのあたまからけむり出てる出てる!!」

猛は穂乃果たちの混乱を見ながらわずかに瞳をやさしげに向けていた。

海未 「たしかめてみます」

ずかずかと海未が近寄ると、猛は失礼、と生徒たちからゆっくり離れ廊下を進む。
前を歩く本郷猛、あとを追う海未。正気に戻った穂乃果はことり共に追いかける。
あやしいです、と座った目をして海未はゆっくりゆっくりと足早になってゆく。職員室の近くの角まで来た時だった。突如、本郷は軽く走ったのを見て海未は追った、が目の前には本郷の姿はいなかった。

海未 「いない?」

ほのこと 「急に止まらないでよ!?きゃあ」

海未 「す、すみません。でもどちらに行ったのでしょう?本郷先生は」

穂乃果 「職員室にはいないよ」

ことり 「相談室にも」

三人が辺りを見回しているのを本郷は実はとっさに中庭におりて外から彼女たちの様子を見ていた。そこへ仲間から連絡が入る。

本郷 「俺だ。うむ、音ノ木坂には敬介、沖くんが入ることにうまくいった。そちらはどうだ。うむ、わかった」

その頃、神敬介も保健室で慣れない女子高でいつになくモテていた。

敬介 「わかったわかった。相談に乗るから(まったく任務とはいえ女子高に保健医として入るとはな)」

女子高の生徒たちにモテるのは構わないが、いささか慣れない環境に戸惑った。
それは沖一也も同じだった。

絵里 「ハラショー!スペースシャトルに乗ったことあるんですか」

にこ 「」フン

希 「貴重なもと宇宙飛行士さんがなんで音ノ木坂に教育実習生になっとるんや」

ハハハ、と一也はごまかすのが大変だった。
u’s の高坂穂乃果がショッカーに狙われているのは間違いないだろう。
だが、何故狙われるかはまだわからない。
他のライダーはうまくやっているか気がかりだった。

No.8 16/12/19 19:25
自由人 

この日、凛は朝から何から落ち着かない様子だった。しきりに何かとまわりを気にしているようだった。
一年生トリオは屋上で昼食にしていた。

凛 「ばくばくばくばく……!?」キョロキョロ

真姫 「どうかしたの」

凛 「なんでもないにゃよ」

凛 「ばくばくばくばく……!?だれにゃ!凛を朝から見ているのは!」

花陽「ど、どうしちゃったな凛ちゃん。朝からへんだよ」

凛 「かよちんが朝からりんを見ていたとか?」

花陽 「あたしは朝は朝ごはんの白米を一心不乱に見ながら食べてたよ?」

凛 「ごはんに負けたにゃ。かよちんへの愛を」ガクッ

なんの勝負をしてるのよ、とつぶやきながら新しく保健室の先生になった神敬介を見てから真姫の心はドキドキと胸の鼓動があった。

真姫 「(あたしには永夢くんがいるのに)」

花陽 「真姫ちゃん?」

真姫 「なんでもないから」

相変わらずツンツンしているが、以前よりはだいぶトゲが取れた彼女を花陽は可愛いと思う。
その時だった。
凛はお弁当を置いて辺りを見回した。

凛 「誰だにゃ!朝からりんを見ているのは……かかってくるにゃあ」(`□´)

真姫 「り、凛?」

花陽 「凛ちゃん」ドウシチャッタノ?

ふたりが驚いた時だった。屋上に何かが動く影を凛の瞳はとらえていた。

凛 「にゃ!?」

凛の瞳は何かの影をとらえてゆっくりふたりから離れていった。
その隙を突いて謎の影は凛が置いた弁当箱に瞬時に食らいついた!?
その正体は!?

花陽 「キャー」ダレカ タスケテ!?

真姫 「な、なんなの!?こ、このひと?」

凛 「りんの弁当を返すにゃあ!」(`□´)

凛は影に素早く走りケモノ並みの跳躍をして飛びかかるが弁当箱はからっぽになっていた。

凛 「にゃ!?りんのお弁当がないにゃ」

三人の前に現れたのはケモノの斑模様のような上下に服を身につけた野性味溢れる、いや野性そのもののような瞳を宿し牙のような白い歯を見せた意外とイケメンな男性だった。

凛 「りんの弁当を返すにゃ」

アマゾン 「コレ、美味かった。もっとくれ」

凛 「ないにゃあ!」

ふたりはまるでアマゾンかサバンナの野性の動物のように睨みあった。

No.9 16/12/20 10:18
自由人 

睨み合う凛とアマゾン、互いにゆずることなく一触即発の雰囲気が屋上に伝わる。

花陽 「り、凛ちゃん……」

真姫 「相手は『野性のエルザ』や『ターザン』みたいね」

アマゾン 「オレ、アマゾン……アマゾン!」

アマゾンが威嚇するように名乗りながらも凛を睨みつけて構える。凛もまた犬や猫が猛るように構えた。
瞬間、ふたりがケモノのように跳躍した時に屋上の扉が開いた!

敬介 「よすんだアマゾン!」

アマゾン 「ケイスケ!?ガルゥゥ……わかった」

凛 「にゃ!?」

敬介はアマゾンの肩に手をやり言う。

敬介 「ここは俺たちにまかせろと言っただろう。お前はショッカーの行方を探れと言ったはずだ」

アマゾン 「ガルゥゥ……わかった」

瞬間、アマゾンの姿は屋上から地上の木から木へと跳躍しいつの間にか姿を消していた。
敬介は真姫に向き直り食べられた花陽と凛のお弁当の代わりに自分のお弁当を差し出す。

敬介 「すまないな。これでよかったら食べてくれ」

真姫 「」カァッ//////

凛 「食べられたのはかよちんとあたしのお弁当にゃ」

花陽 「ま、真姫ちゃんが照れています!?」

敬介がそのまま屋上を去っていったのを真姫は頬を赤く染めながら見つめていた。

真姫 「敬介先生。いやいやあたしには永夢くんがいるんだし」

凛 「お弁当……」

花陽 「三人で食べましょう」

真姫 「この子たちには恋より食い気なのね」

呆れながら放課後には9人揃っていつものように練習し雑談の話題は新しく来た三人の先生とアマゾンのことだった。
だが、にこは一蹴するように言う。

にこ 「アマゾン!?いやいやいま21世紀よ。2016年よ!仮面ライダーアマゾンがいるわけないでしょう」

希 「まあにこっちに同意やな。『アマゾン』やなくて『アマゾンズ』ならいてもええけど」

凛 「ほ、本当にいたにゃあ!敬介先生はアマゾンと呼んでたにゃよ」

花陽 「そうです!」

穂乃果 「だけど『仮面ライダー』は特撮ドラマだよね?う〜ん、なんで本郷猛が先生としてこの学校にやってきたの」

ことうみりんぱなにこのぞえり 「」イミワカンナイ

架空の作品であるはずの人物やショッカーの存在。謎があった

No.10 16/12/22 07:25
自由人 

その頃、日本のとある場所ではショッカー首領が千堂院たち戦闘員を叱責していた。

首領 『この愚か者めが!所詮は戦闘員にまかした私がどうかしていた』

千堂院 「申し訳ありません。思ったより本郷猛たちライダーの動きが早かったもので。しかし u’s の9人を必ずや手に入れて……」

首領 『ライダーたちが出てきた以上、戦闘員にまかせられん。ここは歴代の悪の組織や幹部たちにまかせようと思う。千堂院たちには別の任務を与えよう』

千堂院 「そ、そんな……い、いえ……。イーッ!!」

地獄大使 「戦闘員にまかしたのは失策だったな首領。ここは我が地獄大使にお任せを」

シャドームーン 「フン、なにを言う。我がゴルゴムこそが世界征服を成し遂げるのだ」

村上 「やれやれ、これだから俗物。中の中というところですかね。スマートブレイン率いるオルフェノクは人間社会に溶け込んでいますから」

バラのタトゥの女 「もとが人間なのは我らも同じこと。違うのは時代と戦闘民族だったこと。我らはひとの血を求めてこそ」

財団X幹部 「ショッカーの復活はなったが、大首領の復活はまだまだか。幾多の戦いの末に甦りは仮面ライダーに敗北したからか……。ガイアメモリ、オーメダル、アストロスイッチ、ウィザードリングなどまだまだ手にすべきものは多い」

千堂院をはじめとした戦闘員そして怪人たちが歴代幹部たちに集い悪の怨念が邪な闇に集う。
彼らはひそかに人間社会に溶け込み u’s をはじめありとあらゆるところに手を伸ばしはじめていた。
しかしライダーたちもできる限り彼女たちの家族なども守ろうとしていた。
矢澤家族が住むマンションを訪ねたのは菊地クリーニングの面々がインターホンを押した。
ピンポーン♪

こころ 「はい、どちらさまですか」

啓太郎 「菊地クリーニングの者ですが、お姉さんに頼まれて君たちの世話をしに来ました」

こころ 「お姉さんからですか?」

こころが扉を開けると三人の男女がいた。ひとりは優しそうなお兄さん、ひとりはお姉さん。もうひとりは面倒くさそうな態度をしていた。

真里 「こんにちは」

巧 「やれやれ、子守りかよ」

啓太郎 「シッ!敬介さんに言われたんだろう。ショッカーから u’s の家族を守れて」

No.11 16/12/24 16:34
自由人 

放課後、穂乃果たちはいつものように練習していたがにこは妹たちの世話をするのを忘れていたのを思い出した。

にこ 「しまった。こころたちの世話をしなきゃいけないんだった。ごめん、帰るわ」

絵里 「あらあら、にこたら」

穂乃果たちはにこを見送りながら『仮面ライダー』について再び話しはじめた。

穂乃果 「テレビに『仮面ライダー』があるのにどうして本郷猛さんたちがいるのかな」

ことり 「ふしぎだね」

希 「うちのスピリチュアルは何かは感じてるんやけど“何か”がわからんへんみたいんねんな」

希が出したカードは雲に夜の月の絵札。それは不吉にもシャドームーンを差し示しているがこの時点では知る由もない。

凛 「アマゾンさんもいたにゃあ」キョロキョロ

花陽 「凛ちゃん今日は神経質になってていつも以上に落ち着きなかったです」

真姫 「来年には二年生になるんだから」

凛 「りんだって女の子にゃあ」

にこが早く帰ったこともあり今日のアイドル部の活動は早々に終わってしまった。

真姫 「現実に仮面ライダーはいないはずでしょう?『仮面ライダー』はフィクションなんだし」

否定したい気持ちもあるが、神敬介先生はどこか惹かれる気持ちが内にある真姫でもあった。

海未 「……なにかこの世界に起きているなんてのはないですよね。あはは……」

真剣に呟く海未に一同はしーんとなってしまった。まるで彼女は滑ったようになってしまった。

ことり 「海未ちゃんが滑ったよ」

海未 「言わなくていいです!!」

八人はおのおの家路に着いた。しかし音ノ木坂にはショッカーをはじめとする悪の組織の魔の手は進んでいた。
にこは家に帰ると見慣れないひとたちが家にいて驚いた。

にこ 「ただいま。こころごめんね。……てあんたたち誰よ!」

啓太郎 「ああ、やばい。帰ってきたよ。菊地クリーニングのなんでも屋です」

にこ 「なんでも屋?」

こころ 「お姉さんが頼んだと言ってましたよ」

虎太郎 「かめんらいだ〜」

巧 「他人の空似だ」

真里 「巧ったら」

にこ 「どういうこと?あんたたち」

啓太郎は敬介から頼まれたことを正直に話したが悪の組織に狙われていることは秘密にした。

No.12 16/12/30 06:51
自由人 

にこのもとに乾巧たちがあらわれていた頃、真姫は母から病院をたすねるように言われやむなく制服のまま父である病院長室をたずねた。

真姫父 「おかえり真姫。すまないがさっそく紹介したい者たちがいるので待ってくれ」

そう言うと父は内線電話を使うと、しばらくして扉はノックされ驚くような五人の男性と見慣れない看護師があらわれた。

真姫父 「研修医の宝生絵夢くんたちだ」

真姫 「ヴェェ!?ピボパト……イミワカンナイ!」

絵夢 「これはヴェェ病か」

おいおい、と他四人が絵夢をたしなめる。看護師がぴたっと額の熱をはかるしぐさをして言う。

? 「ヴェェ病は彼女だけの病気です」

真姫 「あ、あなた……ピポハポ……?」

ピポパポ 「シーッ、いまは人間ですから」

真姫の目には絵夢たち五人は明らかに『仮面ライダーエグゼイド』劇中のままでありピポハポもまた可愛らしい笑みをみせていたのに驚いた。
父が言うには衛生省から彼らは派遣されたという。

真姫 「(いやいやエグゼイドのお話しでしょう?お父さんどうかしちゃったの)」

彼らはしばらく西木野総合病院で勤務をするという。

絵夢 「じゃあな、ヴェェ病のお嬢さん」

真姫 「誰がヴェェ病よ!失礼ね」

穂乃果より失礼な絵夢の態度にムカつきながらわずかに惹かれるものが『エグゼイド』の仮面ライダーたちにはあった。
ピポパポは言う。

ピポパポ 「彼らが“仮面ライダー”なのはヒミツにしてください。あなたもショッカーに狙われている可能性がありますから」

そう言うと、六人は扉の向こうに消えていったのをあぜんと見つめていた。

真姫 「(イミワカンナイんだけど)」

真姫は病院長室をあとにするとにこにメールをしていまあったことを伝えると、にこのところにも『仮面ライダーファイズ』の面々があらわれたという。

真姫 「え?乾巧?園田真里に菊地啓太郎?」

その頃、にこは妹たちがなんだかんだど巧たちになついているので家事がいつよりラクではあった。

にこ 「手伝ってくれるのはいいけどあんたたち何者なの」

啓太郎 「菊地クリーニングの者だって」

真里 「巧は妹さんたちに好かれてるわ」

巧 「こら、よせっての」
虎太郎 「へんし〜ん!」

No.13 17/01/08 14:05
自由人 

凛と花陽も練習を終え帰宅しようとしてた。

凛 「『仮面ライダー』はテレビのなかのお話しにゃのにね」

花陽 「う〜ん、ふしぎだね!」

凛 「みんな困っているのにかよちんうれしそ……ラーメンの屋台にゃあ」

え、と振り向くと凛は目の前にあるラーメン屋台に入っていった。

花陽 「待ってよ」

屋台の親父 「へいっらっしゃい!何にしやす?」

凛 「しょうゆラーメンをふたつにゃあ!」

親父 「まいど!元気がいいねお嬢ちゃん」

凛 「りんはいつも元気がいいにゃあ」

花陽 「こんなところを海未ちゃんに見つかったらまたダイエット地獄だよ」

ほどなくしてラーメンが湯気を立て目の前に置かれ凛はなるとをつまんだ。

親父 「お?そのなるとは」

凛 「いただきます。なんなんにゃあ」

親父 「フフフ、貴様たちはいまからショッカーの怪人に襲われるという占いだ〜!」

親父は悪い顔をして笑みを浮かべ屋台から白煙を出しながら怪人へと変わっていった。

シオマネキング 「オレはショッカーの怪人シオマネキングだ。塩ラーメンを頼め〜!!」

凛 「にゃあ〜!?」

花陽 「誰か」タスケテー!

イスから転げ落ちるふたりの前にあらわれたのはカメラを手にしたイキな明るい男だった。カメラのフラッシュが輝く。

シオマネキング 「な、なんだ!?」

隼人 「お見せしよう。ショッカーの敵、人類の味方!ライダー……変身っ!」トゥ!!

2号ライダー 「仮面ライダー2号!ライダーパンチ!」

シオマネキング 「ぎゃあ?くらえ!」

2号ライダー 「凛くんに花陽ちゃん逃げるんだ」

花陽 「凛くん?」

凛 「逃げるにゃあ〜!」

赤い手袋とブーツ、マフラーの仮面ライダーに言われふたりは命からがら逃げ出した。

2号ライダー 「ショッカー!なぜ u’s を狙う!」

シオマネキング 「今日のところは引いてやる。さらばだ!!」

シオマネキングは闇のなかへ消えていき隼人は変身を解いた。
隼人は胸元の写真を出して見つめる。それは幼い頃の星空凛が運動している写真だった。

隼人 「オリンピックに出るとか言っていたのにいまスクールアイドルとはな」

No.14 17/01/08 17:24
自由人 

凛と花陽は逃げてそれぞれの家の近くで別れた。

凛 「かよちん気をつけて帰るにゃあ」

花陽 「りんちゃんもね」

なぜ自分たちが狙われるのか。なぜテレビの中のショッカーの怪人たちが現れるのか。
わからないことだらけだ。
花陽は家の扉を開けた。

花陽 「はあはあ、ただいま……」

花陽母 「あら早かったのね。凛ちゃんは」

花陽 「はあはあ、帰ったよ……」

ふらふらしながら居間にたどり着くと目の前にテレビで見たことある人物がいるのに驚いた。

北條 「警視庁アンノウン対策課の北條透です」

あ、アンノウン?

氷川 「北條さんいきなり警察と名乗ったら驚きますよ。警視庁G3ユニットの氷川誠です。よろしく」

花陽 「か、仮面ライダー……」

氷川 「『仮面ライダー』という表現が適切かはわかりませんが、我々は“アギト”と“アンノウン”と呼称しています」

ピャアアア〜、と花陽の声が小泉家に響いた。事情を話されると、最近怪人やアンノウンを見たかということだった。

花陽 「さ、さっきショッカーのシオマネキングとか塩ラーメンがいました!」

北條 「早いですね。さすがはショッカー」

氷川 「それでキミはどうしたんですか」

花陽 「り、凛ちゃんと逃げようとしたところへか、カメラマンさんが仮面ライダーに変身して……」

氷川 「一文字さんだな。フリーのカメラマンだから動きやすい」

北條 「とにかく彼女を警視庁の保護しますか」

いや、と氷川は顎に指をやる。保護をするのは簡単だが、u’s は9人もいる。それに彼らは本郷猛から言われている。
“彼女たちの生活は極力乱すな”と。
北條はあきれたように言う。

北條 「そうこうしてる間に誰かが犠牲になったらどうするんですか」

北條の文句に、口をつぐむ氷川。“仮面ライダー”そのものに法的拘束力はない。
だが、“警視総監”からの指示でもある。

花陽 「あ、あのあなたたちも仮面ライダーなんですか」

北條 「ちがいます」

氷川 「いちおうはG3-Xの装着者なんですが」

ピャアアア〜!、と花陽の感激な悲鳴が家中に伝わった。

No.15 17/01/12 09:53
自由人 

凛も一刻も早く家に駆け出していて家の明かりが見え玄関に飛び込むように入った!

凛 「ただいまにゃあ!だ、だいじょうぶかにゃ……」

凛母 「お帰りなさい」

どうやらいつもの家であることに安心しリビングに入ってびっくり仰天した。

茂 「おう!おかえり!」

洋 「先輩!いきなりの挨拶してはびっくりしますよ」

翔一 「そうですよ。僕が真魚ちゃんの家で栽培した野菜を鍋につっこむで料理するんですから」

茂 「昼間はアマゾンが世話になったな」

茂がそっと囁いたことに凛は花陽のように「ニャニャニャ」と驚いた。
目の前にいるのは『ストロンガー』の城茂!?、『仮面ライダー(新)』の筑波山洋じゃなくて筑波洋だにゃ!、そして『アギト』のアギトの津上翔一さんにゃあ〜!?と声にならないほどに驚いた。

凛 「にゃ…にゃんで?」

凛母 「あなたの鞄から津上さんのお店の優待割引券があったけどあなた忘れてたでしょう?サービス期間は終わったけど特別に鍋を用意してくれたのよ」

優待割引券?サービス期間?
そもそも津上翔一のお店は『仮面ライダーアギト』の最終回に出てきたはずと思うが、凛の頭ではフィクションと現実が錯綜しながらリビングの椅子に座り箸を手にして熱い鍋の食べ物を口にした。

凛 「」イタダキマスニャ

茂 「食え食え」

洋 「強引だな」

翔一 「(彼女は怪人に遭遇したみたいで混乱してるみたいですから)」

それは自分たちを含めての意味もあるが、凛は口にして一言。

凛 「美味しいにゃあ」

凛はとにかく考えないようにした。
前向きに明るい星空凛だった。
……とはいえ内心はテレビの『仮面ライダー』と現実がこんがらがるなか考えるのはやっぱり苦手だった。
他のみんなも仮面ライダーや怪人たちに遭遇してるか心配はあった。
でも味覚は正常のようだった。

凛 「美味しいにゃあ」

茂 「(やれやれだぜ)」

洋 「(ショッカーはなぜこんな子達を狙う)」

翔一 「(はい。もしもし小泉花陽ちゃんを保護したんですね氷川さん。こちらも接触しました)」📱

翔一の電話の相手は氷川
誠である。
だが、まだショッカーをはじめとする悪の組織の動向は謎だった。

No.16 17/01/12 14:03
自由人 

その頃、日本のどこかにあるショッカーの秘密基地では影の王子シャドームーンが碧の瞳を輝かし不敵に笑っていた。

シャドームーン 「フフフ、もとよりシオマネキングなどに頼るからだ」

地獄大使 「くっ」

地獄大使は唇を噛みながら闇に消えていった。
いまにみていろ、と思うくらいの気概が彼にありまたその野心があるからこそ仮面ライダー第1号、本郷猛の好敵手でいられるのだ。
だが、シャドームーンにすればゴルゴム以外の組織などは半ば敵にも等しいが口に出すほど彼は愚かでもなかった。

シャドームーン 「ダロム、バラオム、ビジュム」

大神官 「我々はここにおります」

シャドームーンは三神官を見つめビジュムを指名した。

ビジュム 「ハハッ」

シャドームーン 「私が言わんとすることはわかるなれ」

ビジュム 「この者たちはすでに私の、いえシャドームーンさま我々ゴルゴムのものです」

ビジュムが見せたホログラフィにはいつものように歌う A-RISE の姿が映し出されていた。彼女たちの表情はいつも以上に美しく可憐でもあり妖艶だが瞳に生気はなく虚ろでもあった。

シャドームーン 「ふ、スクールアイドルか」

シャドームーンの声にはどこかつまらなさそうな含みがあった。

シャドームーン 「しばらくはショッカーからバダン、クライシスからゲンムの奴等の動向をうかがうか」

バラオム 「我らは何もしないのですか」

ダロム 「バラオム」

シャドームーン 「いましばらくは闇に潜んでいた方がいい。邪悪ライダーたちもいずれは動くだろう」

シャドームーンは壇上に立ちそこから見える姿は紫の蛇、角のある戦士、金色の蟹、双子のような黒と緑の飛蝗のような戦士たちなど彼が邪悪ライダーと呼ぶ戦士たちがそれぞれ獣のように群れをなしていた。

? 「戦わせろ」

? 「ここは地獄か」

? 「最後の勝者になるのはこの私だ」

? 「兄さん」

シャドームーン 「いましばし待つのだな。浅倉」

紫の蛇、浅倉威の王者はその言葉に猛り狂ったのか跳躍し壇上で彼を睨み剣を向けた。
だが、シャドームーンはなにもしない。碧の瞳で見つめるだけ。

王蛇 「ち……」

舌打ちをし獣のように壇上で群れにいる獣たちに咆哮した

No.17 17/01/13 13:54
自由人 

再び地獄大使。
彼ほど仮面ライダー1号、つまりは本郷猛打倒に燃えた大幹部はいない。たしかに苦渋を舐めたことは自らのプライドを含め傷つきはしたがヤツほどの仮面ライダーはいないのだ。
基地のショッカー本部さらに地下に入るとゾル大佐、死神博士、ブラック将軍かつての大幹部が顔をそろえていた。

死神博士 「あまりうかつに動くなよ地獄」

ゾル大佐 「仮面ライダーを倒すのは我々だということを忘れるな」

ブラック将軍 「歴史改変や3号計画など奴等はたびたび覆してきたのだからな」

わかっている、と口に出しながら大幹部の席に位置した。
おそらくは暗闇のヤツのバダンも動きはじめているだろう。ならばここはプライドを押し殺しても闇に伏すべきくらいはあった。
だが、シオマネキングは作戦の失敗に頭を垂れていた。

シオマネキング 「申し訳ありません地獄大使」

地獄大使 「気にするな。俺のプライドに比べたら貴様の失敗などはクズのようだ」

ククク、と各大幹部たちの含み笑いにたしかにプライドは傷つきもする。だが、敗北などはいくらでも感じたこと。
ならばそれを糧にすればよい。
基地の内外にはショッカー以外の悪の組織の大幹部や怪人たちが不気味な笑いと共に闇に消えたり現れたりしていた。
その頃、高坂穂乃果は家にいた。
皆からのlineによると『仮面ライダーが現れた!』『怪人です〜!?』『筑波洋さんにアギトにゃ!天が呼ぶにゃあ』など凄まじい数の返事や反応があった。
ベッドに寝転び考える。
テレビなの?現実なの?なんなのこれ?
本棚の少女漫画の奥にある漫画を一冊出した。その漫画は『仮面ライダー』。
いまは亡き原作者石ノ森章太郎が描いた漫画版でありテレビや映画とは異なるもうひとつの作品である。パラパラとめくり最終回「仮面の世界」が目に入る。

穂乃果 「漫画で仮面ライダーがあってさらに漫画の世界にも仮面ライダーはテレビにもいるんだよね」

パラソルワールド!じゃなくてなんだっけ?と思う。

穂乃果:うみちゃん!パラソルワールドじゃなくてこことはちがう似たようなちがうような世界をなんていうの!?

海未:は?パラソルワールドはカサの世界ですよ。平行世界とかパラレルワールドですか。

海未からの返事でなんとなくピンとくるものがあった!

No.18 17/01/13 15:42
自由人 

穂乃果:ことりちゃん。あたしたちのいる世界と仮面ライダーの世界が繋がったのかな?

ことり:う〜ん、もしかしたらそうかも!

にこ:穂乃果にしては頭が冴えてるわね。きっとハゲるわよ!

穂乃果:ハゲないよ!ぷんぷん!

凛:仮面ライダーさんたちは凛たちの警護にきたみたいにゃ。

花陽:同感です!いまあたしの家は警察官ライダーさんがいます!

ほのことうみまきりんぱなにこのぞえり:ええっ!?

海未:ちなみにいま仮面ライダーがいるのは誰の家ですか?

凛:この海未ちゃんはショッカーかもにゃ!

海未:なんでですか!?本物ですよ!

穂乃果:この怒り方は本物だよ。たぶん?

海未:穂乃果〜!(怒)。明日は朝から10キロランニングしますよ!

穂乃果:う、海未ちゃんにはパラレルワールドを教わってありがとう!

希:今さら礼を言わんでも(苦笑)。

絵里:とにかくあたしたちは普段通りにしてましょう。

ほのことうみまきりんぱなにこのぞえり:はい!

lineを通してわかったのは自分たちを取り巻く状況に異変があることだ。
表だって守ってくれるライダーもいれば陰から守ってくれるライダーもいる。
仮面ライダーは人知れず戦うヒーローだから。

穂乃果 「お風呂に入って明日の“海未ちゃん昭和特訓ランニング”に備えて寝よう」

呟きながら風呂場に向かいながら穂乃果はベッドに戻るとそのまま眠りについた……。

海未 『私は平成生まれですから。昭和にはいませんよ!』

夢のなかの海未ちゃんは昭和特撮みたいなセットを背景に穂乃果に熱く叫んでいた。
寝顔の穂乃果はう〜んう〜ん苦しんでいた。雪穂はそれを見ながらため息を吐いた。
翌朝、神田明神にみんなが揃い練習をはじめた。

海未 「さあ!穂乃果、10キロランニングです」

穂乃果 「正夢にしないでよ!」

にこや凛、花陽たちは辺りを見回し落ち着きがなかった。

にこ 「こころたちの世話を見てくれるのはありがたいけど」

凛 「海未ちゃんはちゃんと平成生まれだよね?」

海未 「どういう意味ですか凛」

花陽 「なんであたしだけ警察官ライダーさんかな」

実は北條透は花陽のファンでありG3ユニットを丸めこんだのだ。

No.19 17/01/13 16:31
自由人 

秋葉原近くの通りでG3ユニットの小沢や氷川たちは待機していた。

小沢 「北條に丸めこめられるなんて私らしくない」

氷川 「ですが“警視総監”の命令でもありますから」

尾室 「何者なんですか?警視総監」

小沢 「あんたいたの」

尾室 「いましたよ!これでもG5ユニットでは僕が指揮をしてるんですよ。それなのに氷川さんたちが戻ってくるなんて」

小沢 「うっさいわね。ことが終わったら焼き肉してあげるから」

氷川 「まあまあ尾室さん」

G3トレーラー内のモニターに映る u’s の面々は準備体操をしてからランニングを開始し走り出した。
氷川は思う。
アンノウンは活動を停止したらしいがどうやらその都度、ショッカーに洗脳ないし何らかの形でアンノウンの一部は加担しているらしかった。
だけど9人の少女たちに津上や涼、そしてかつてね木野のような“アギト”が存在する可能性は否めない。

氷川 「津上さんとはコンタクトは取れたけど芦原さんはどこに」

小沢 「どこかで生きてるわよ」

アンノウンと共に戦った仲間でありいまはかつては自分たちを導いた木野薫はいない。
アギトであろうとなかろうと自分は一般人を警察官として守らなくてはならない。

穂乃果 「はやいよみんな」

海未 「穂乃果、のんびりしてると距離を追加しますよ」

穂乃果 「鬼だね」

モモタロス 「呼んだか?俺、参上!」

G3ユニットはモモタロスの登場にいきなり口をあんぐり開いて小沢は怒鳴った!

小沢 「なにやってんのよアイツ!氷川くん止めてきなさいよ。北條くんは!?」

北條は警視庁に報告書を作成し自分のデスクで花陽の画像を見ていた。
警視総監=本郷は思う。
“仮面ライダー”を名乗らせなくてよかった、と安堵した。

穂乃果 「モモタロスちゃん!?」

ウラタロス 「ボクに釣られてみる?」

絵里 「遠慮します」

リュウタロス 「凛ちゃんに花陽ちゃんついでににこちゃんあそぼう!」

にこ 「なんでついでなのよ!」

キンタロス 「希どん!おいとスピリチュアルな付き合いをするばい」

希 「あ、朝からスピリチュアルすぎるやん!」

真姫 「どこからわいて出たの。このイマジン」アタマイタイ

No.20 17/01/13 16:42
自由人 

良太郎 「なにやってんだよみんな!」

モモタロス 「お!いいところに身体借りるぜ」

M良太郎 「俺、参上!!へんし……!?」

G3-X 「なにやってるんですか!電王さんたち」

氷川はG3-Xをアンノウンやショッカー以外に使うこてに躊躇いを感じながらも彼らを特殊にイマジンを捕らえる装備で拘束しデンライナーのオーナーたちに戻した。

氷川 「やれやれ」

オーナー 「すまないね氷川くん」

尾室 「で、電車ですよね」

小沢 「私の頭脳でも解析できないことがあるのよ」アタマイタイ

多少の非科学的なことは説明できる小沢だが、イマジンたちとは相性が北條と同じくらいよくないようだ。
デンライナー内。

良太郎 「みんな勝手なことしちゃダメだよ」

モモタロス 「なんだよ。ちょっとくらいいいじゃねえか」

リュウタロス 「そうだよ」

キンタロス 「希どんには惚れたばい」

ウラタロス 「ボクは絵里ちゃんがいいな」

良太郎は重い吐息をついた。Gトレーラー内で見ていた彼らも似たような気持ちだったらしい。

オーナー 「何かあったらすぐ来ますから」

小沢 「お願い」

西木野総合病院で診てもらいたい気持ちが彼女にあった。尾室にいたってはいまだ放心していた。

尾室 「……」

小沢 「本庁にいる北條くんとにかく捜査しなさい!」

北條 「わかりましたよ」

氷川は無駄に動かしたG3-Xの姿を見つめ彼もため息を吐いた。
津上さんたちはなにをしてるのか。

No.21 17/01/13 18:20
自由人 

u’s 「なんかランニングしただけでつかれたような……」

希 「ウチ、キンちゃんに惚れられてるやん」

絵里 「軽いリュウタロスなんて」

にこ 「お似合いかもよ?」

のぞえり 「やめてよ」

海未 「気を取り直して練習再開です!」

ほのりんにこ 「ええ!?」

海未 「まだ準備体操に走っただけですよ。ふたり一組になって柔軟体操です」

ほのこと 「は〜い」

りんぱな 「は〜い」

うみまき 「ま、いいでしょう。まねしないでよ(ください)」

のぞえり 「」

にこ 「」オイ

ほのことうみまきりんぱなのぞえり 「イッチ二!イッチ二!」

にこ 「こら〜!」

海未 「どうしました?」

にこ 「9人いたらひとりになるのわかるでしょう!」

ことり 「つまりは八個のマカロンだとひとりはむりなんだね」

にこ 「マカロンにたとえない」

絵里 「はい順番だから。にこと組むのは……希ね」

希 「ウチ?ええよ」ワシワシ モノタランケド

にこ 「なにするつもりよ!そこのGトレーラーのみなさん。希をタイホなさいよ。公然ワイセツ罪でしょう!」

氷川 「たしかに」

小沢 「なに真面目に答えてんのよ」

希 「まあまあほら、ウチとやろう」ワシワシワシワシ!

にこ 「こら〜」ゴチッ!

希 「いたいやんか」

にこ 「あたしたちがショッカーに狙われてるなかいつもすぎるでしょう!緊張感を持ちなさい」

海未 「希はたしかスピリチュアルな神通力があるとか」

絵里 「ええ。希は未来を示す力がなぜかあるらしいの」

希 「ウチの代わりにえりちが言わんでも」

穂乃果 「つまり希ちゃんはもしかしたら……」

ことうみまきりんぱなにこのぞえり 「」ゴクッ!

穂乃果 「アンノウン!?」

希 「なんでやねん!その流れやったらアギトでしょう!なんでウチがなんとかロードにならなあかんねん」

にこ 「クジラとか」

凛 「たしかににゃ」

希 「アンノウンちゃうしアギトはなってもええかもやけど!練習や練習!」

海未 「ハイハイ、練習しますよ」

Gトレーラーにいる面々は一部始終の場面に軽く疲れをおぼえた。

No.22 17/01/13 19:21
自由人 

北條透はGトレーラーのそばでモニターからの音声を聞いていた。
アンノウンはアギトになり得る可能性になる人間を狙っていた。
その場を離れようとした時にトレーラーの扉が開いた。

小沢 「なに盗み聞きして捜査にいこうとしてるのかしら」

北條 「彼女たちはあなた方に任せた方がいいと判断したからです。添野さんと捜査してみます」

北條にしては殊勝な言葉なことに以前より人間がまるくなったように思えた。相変わらず焼き肉は行かないらしいけど。
わかった、と小沢は扉を閉めた。
北條とてアンノウン事件の解決後に考えた結果なのだ。気に入らない女なのは変わらないが。
穂乃果たちはダンスレッスンタイムだ。

絵里 「ワンツーワンツー!ワンツーワンツー!」

海未 「凛、タイミングが早いですよ」

凛 「にゃ!?」

海未 「花陽はもう少しキレをよく!」

花陽 「はい」

海未 「真姫は肩の力を抜いて」

真姫 「もう」

にこ 「ぷっ」

海未 「にこオナラはいけませんよ「」

にこ 「ぬわんでよ」

海未 「ことりは……いいです」

ことり 「なんで?」

穂乃果 「海未ちゃんの目は胸にいったからね」

海未 「ほのか〜!!」

今朝の練習はようやく終えた。一路みな自宅に帰り制服に着替えそれぞれ登校するなか校門前にはジャーナリストぽいひとりの若者がいた。

真司 「この学校のスクールアイドルについて聞きたいんだけど!ちょっと!」

Gトレーラーにいる三人はちょっとムッとした。OREジャーナル、と。
実はG3が実戦投入した際にアンノウンに負け続けたことをネット配信のOREジャーナルにこてんぱんに書かれたことがむかしあった。
美人なジャーナリストとやたら明るい見習いらしい若者が取材に来てはネットのなかで失礼な記事を書かれた。

氷川 「(あれでも仮面ライダーのひとりですか)」

少々、氷川は本人の真面目な性格もあるせいか彼を仮面ライダーに認めたくない複雑な気持ちがあった。
だが、私情は挟まないようにしないと津上さんとスポーツ対決した時のことのようになる。

真司 「蓮も手伝ってくれてもいいのに」

蓮は電信柱の陰から腕を組み見ていた。

No.23 17/01/14 04:24
自由人 

海未は思う。
どうやら自分たちは仮面ライダーが見守ってくれているらしいが、人知れずの印象がなさすぎです。
そんなことも知らずに穂乃果は朝食を食べたはずなのにパンを頬張る。

穂乃果 「今日もパンがうまい!」

海未 「太りますよ」

穂乃果 「海未ちゃんイコール特訓がいまや代名詞だね。よ!平成の昭和根性!」

海未 「誰が昭和根性ですか!」

ことり 「まあまあ。穂乃果ちゃんも海未ちゃんも落ち着いて、お茶だよ」

ふたりはことりの淹れたお茶にしばし味を堪能する。
しばし三人は思う。
仮面ライダーさんたち数が多いよ。あっちを見ても仮面ライダー、こっちを見ても仮面ライダー。音ノ木坂にいつの間にかいっぱい……。
見なかったことにしよう。意識しないように。

穂乃果 「でもなんであたしたちを守るのかな」

海未 「穂乃果はふつうですしことりも声以外はまあフツウ。ミナリンスキーでもありましたが。私もふつう」

ほのこと 「え?」

海未 「なんですか?そのとまどい」

ほのこと 「ナンデモナイノヨ」

海未 「?」

外出中はともかく学校や家ではショッカーに襲われる雰囲気はさほどない感じがした。
しかし世の中そんなに甘くなかった。悪の組織の魔の手はたとえ学校内でもおよぶのだ……。

シードラゴン1号 「こいつらの身体を借りるか」シュシュシュシュ

ヒデコ 「ん……!?」ギラーン!

シードラゴン2号 「」シュシュシュシュ

フミコ 「いや……!?」ギラーン

シードラゴン3号 「」シュシュシュシュ

ミカ 「うっ……」ギラーン

ヒデコ 「地獄大使さまらしくないな」

フミコ 「我々で u’s を手に入れるが役目」

ミカ 「しかし失敗をすれば我らに立場がない」

ヒデコ 「戦闘員、お前たちは目立つ。引け!」

千堂院 「イーッ!」

千堂院たち戦闘員は学校から見つからないように去っていった。
しかしショッカーの怪しい車をアマゾンは見つけていた。

アマゾン 「アレハショッカー……!ケイスケ、後をつける!」

アマゾンは車を追跡するために建物から建物へ跳躍した。

No.24 17/01/14 07:21
自由人 

教室に向かう二年生トリオの前にシードラゴンに憑依されたヒフミトリオ。

ヒデコ 「(高坂穂乃果を見つけた)」

ヒデコ 「穂乃果〜♪」

穂乃果 「ヒデコちゃん」

海未 「穂乃果(もしかしたらショッカーの怪人が憑依しているかもしれませんよ)」ヒソヒソ

穂乃果 「(いやいやそれは海未ちゃんが藤岡弘、さんのむすめなみにあり得ないよ)」

ことり 「(聞かなかったことにしよう)」

ヒデコ 「よかったらみんなで昼食はいっしょにしない?」

ミカ 「うんうん」

ところがである。

海未 「穂乃果はパンを早弁したために太ったと思われます」

穂乃果 「(すぐには太らないよ?)」

海未 「お昼は少食にしてダイエットをさせます」

ほのこと 「」エー

海未 「では失礼します」

穂乃果とことりを連れて教室に入る堅物の海未を見つめたヒフミトリオ。
本郷猛なみに手強いと感じた。

ヒデコ 「園田海未侮れないな」

フミコ 「本郷猛なみに鋭いのか」

ミカ 「だが利用する価値はいずれあるな」

本郷 「キミたち何をしてるんだ。チャイムは鳴ったぞ。教室に入るんだ」

ヒフミトリオ 「(本郷猛っ!?)」

ヒデコ 「は〜い行こう」

本郷 「うむ、アマゾンからショッカーが音ノ木坂学院高校に入ったと報告があった」

テレパシーで敬介や一也に学校内を警備するように促した。

敬介 「了解。保健の先生はラクじゃないな(アマゾンのヤツ、無茶しなければいいが)」

一也 「わかりました」

一也は物理を教えると共に園田道場にひそかに興味があった。
仮面ライダーのなかにはまだ合流していない者たちは多くいた。
そのひとり火野英司はまだ海外にいた。

英司 「日本に戻るにしてもこう砂漠が続いてるんじゃな」

タカの欠けたオーメダルを手にしながらアンクを思いながらもオーズの力はここぞという時にしか使わない自分のポリシーが日本帰国への足を引っ張ることに複雑だった。
“仮面ライダー”の力をむやみに使うことに躊躇いがある。
再び日本。

千堂員 「あれはアマゾン!?気取られたか」

アマゾンの疾走し威嚇する姿に千堂員は焦りをおぼえた。

No.25 17/01/22 06:50
自由人 

千堂 「アマゾンか?逃げ切れないか」

アマゾン 「ガウウ!ニガサナイ!」

しかし追跡するアマゾンの前に現れたのは……。
アドベンド!と機械的な声が耳に伝わった時だ。紫紺の蛇が突如、襲い掛かってきた!!

アマゾン 「ガウッ!?オマエは」

王蛇 「仮面ライダーか?見慣れないな」

アマゾン 「アマゾン、アマゾンは仮面ライダーだ!」

アァァマァァゾォォン〜!!、アマゾンの叫ぶ声が都会に響きアマゾンの姿がマダラオオトカゲの奇怪な姿に変わり咆哮する。

アマゾン 「ガウッ!来い!」

ベノスネーカーがアマゾンを襲い王蛇自身もベノサーベルを構えた。

王蛇 「久しぶりの戦いだ〜!」

アマゾン 「コンドラー!」

コンドラーからロープを出して牽制するが二対一では分が悪いことにアマゾンの本能は察知していた。

アマゾン 「オマエ、仮面ライダーなのにナゼ!?」

王蛇 「俺は戦うのが好きなんだよ!」

ベノサーベルがアマゾンの胸元を襲い傷が走る!ベノスネーカーが毒液を吐く!

アマゾン 「ウガガ……!?毒液!?」

地面が溶けた様にアマゾンは焦る。しかしそこへ新たなモンスターが姿を現しアマゾンを乗せた!

アマゾン 「なに?」

見たところエイの姿をしていた。

ライア 「浅倉、お前」

王蛇 「なんだ?前の戦いでやられた占い師か」

ライア 「神崎からふたたび仮面ライダーの力をもらったが争いや自分のためにしか使えないとは」

アマゾン 「キミは?」

ライア 「いまはコイツを倒すのです。アマゾン」

わかった、とアマゾンはライアと共に構えたがベノスネーカーは毒液を吐いてそのまま白煙を放ち王蛇と共に消えていった。

王蛇 「甘いな。仮面ライダーは戦うものだ」

嘲笑う王蛇いや浅倉の蛇のような叫びがふたりに届いた。

アマゾン 「しまった!?戦闘員を逃がした」

ライア 「それは仕方ありません」

アマゾン、ライア共に変身を解いてライア、手塚は自らのことそして13人の仮面ライダー、神崎兄妹のことを彼に話した。
アマゾンは少々、理解に苦しんだようだった。

No.26 17/01/22 08:34
自由人 

その頃、穂乃果たち9人はOREジャーナルの城戸真司から取材を受けていた。

真司 「え〜と、u’sの園田海未さん!」

海未 「ちがいます!」

真司は慌てて名刺を出して身分証明をした。

希 「本物っぽいね」

真司 「本物だって!本物の記者……正しくは記者見習いからようやく記者になれたけど」

絵里 「ハラショー」

真司 「南ことりさんに星空凛ちゃん、小泉花陽ちゃんに西木野真姫さん。東條希さんに絢瀬絵里さん」

蓮 「恵理だと」

真司 「この世界にお前の恵理さんはいないと神崎が言ってただろう」ボソボソ

絵里 「?」

蓮は真司のようになんでも突っ込んでいくことはできずしかもこの世界に恋人小川恵理はいないらしくライダーの力があっても戦う目的は見いだせずにいた。
物好きなのは真司や手塚くらいであった。
フン、と蓮は無視した。

真司 「u’sの発起人の和菓子屋の娘の高坂穂乃果さんは?」

穂乃果 「ほのかほのか!」

真司 「可愛いね。取材していいかい?」

いいよ、と答える穂乃果ににこはむっとした。

にこ 「にこは!にこにこに〜♪」

そこへ音ノ木坂学院に現れたのはこころたち三姉弟だ。

こころ 「お姉さま」

ここあ 「お姉ちゃん!」

虎太郎 「お姉ちゃん……」ハナミズ

真司 「なんだ!?同じ顔が四つ!分身の術か」

にこ 「分身じゃないわよ!仮面ライダーナイトとかオーズガタキリバじゃないんだから!」

むっと蓮はちょっとだけ振り返った。

蓮 「なんだ。分身かと思ったら姉弟か」

にこ 「ホント、テレビで見たけどナイトは素直じゃないのね」

蓮 「なんだと?」

にこ 「そっちはこころよ!あたしはこっち」

こころ 「あ!お姉さま。忘れ物をしたので届けに来ました。ここあたちは私がお送りしますから」

にこ 「ダメよ!絵里に希、あたしはこの子たちを小学校に送るから遅れると伝えて!」

にこは三姉弟を連れて来た道を戻ってゆく。真司は言う。

真司 「あの子を守ってやるくらいはできるだろう蓮」

蓮 「わかった……」

走るにこを颯爽とコートを翻し彼女を追う蓮に真司は苦笑した。
取材をお願いする真司だった。

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