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匿名( 30代 )
15/11/03 20:12(更新日時)



一間半の二間半、鈍色の壁に囲まれた八畳足らずの小屋に男は住んでいた。

毛布一枚で寝起きして、山菜と茸の季節に外出する以外はこの空間で本を読み、陽が落ちたら蝋燭を灯し本を読む毎日を三年続けていた。


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No.2271477 15/11/03 19:32(スレ作成日時)

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No.1 15/11/03 20:12
匿名0 ( 30代 )

一間半の二間半、鈍色の壁に囲まれた八畳足らずの小屋に男は住んでいた。
毛布一枚で寝起きして、山菜と茸の季節に外出する以外はこの空間で本を読み、陽が落ちたら蝋燭を灯し本を読む毎日を三年続けていた。


*****************************


この小屋に住みつく前、男は酪農家として二十年以上働いていた。
乳牛三頭と一反歩の荒れ地から始めたのだが五年目には乳牛百頭と十町歩凡そ三万坪の牧草地を持つほどに成長させ出荷乳量も乳質も村一番になった。
また品種改良にも情熱を注ぎ、全国ホルスタイン共進会では最高位の農林水産大臣賞を二度も受賞し、地方自治体から多くの農業視察団が男が営む牧場に足を運んだ。


しかしある年、その年最後のサイロ詰めの作業が終わった日の夜、男はその姿を消した。当然翌朝の搾乳時に大騒ぎになった。
数日後、長年共に牧場経営を片腕として支えてきてくれた主任に宛てて、経営権を譲渡するために必要な書類の総てが郵送で送られてきたのだが、そこにはこのように至った経緯の説明や心情などについて書かれたものは入っていなかった。



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