直人

彼女は居ないが、犬が俺の彼女。
名前は。さくら。
コーギー犬。
かわいくて仕方ない。
実は同じクラスの女子に恋してる。
言えない。
言えない。

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彼女の名前は、ゆかり、何故かいつもクール。
人気なるんだよなぁ。
そんな女子は。

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友達の祐介に相談してる。
祐介の事が好きなゆかり。
知ってるさ。
ゆかり、気持ち位。
でも奪いたい。
ゆかりは俺の者にする。
悪いなぁ!!
祐介…ーー

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おぅ。
ゆかり

あれ？
祐介は。
今日は俺だけ。
ゆかりの事好きなんだけど………
ゆかり。
祐介の分まで大切にするから。
俺と………

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馬鹿じゃない？
私今祐介と付き合ってる事知ってるよね？
私があんとなんか……

俺に？
何が！はぁ。
ゆかりの顔色が変わった。
祐介、祐介

騒ぐな。
俺はゆかりの口を俺の唇でふさいだ。
やめて！
やめて！
ゆかり…………

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ゆかりは呆然としていた。

ゆかり、ごめん。
ゆかり。
ゆかり。
ごめん。
ごめん。

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ゆかりは、睨んでいた。
ゆかり、俺………
近寄らないで………
お願いだから、祐介には言わないで。
お願い。

ゆかり、俺祐介に負けたい位、大切にするから。
必ずゆかりを幸せにするから。

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俺、知ってんだ。
祐介はもう、ゆかり、がウザい事。
新しい女いる事。
全て言ってやろうか!!
ゆかり、傷つく……
いつか、ゆかり、が自然に気づくまで、黙っているべきか？

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ゆかり、にはこれでいい！
ゆかりは祐介にバレないか。
少し怖がっていた。

祐介は最近新しい女が出来て。
「最近ゆかりの事ウザいだよなぁ、あの女案外モテるから、プライドだけ、高くてまいっちんぐ」
あの野郎!!

ゆかりには俺が必要なんだ。
ゆかりを幸せにしてやるのは、俺しかいない。

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学校では一途に思う彼氏演じてる。
でも俺は知っている。
あのさぁー
祐介。
新しい彼女とデートなんかしちゃてる？

ばんばん、しまくりだよ。
昨日も３回抜いてきたよ。
お前、ゆかり、はどうするの！

はぁ！
ゆかり？
知らねーよ。
祐介の彼女だろぅ？
ゆかりは。

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ゆかり、お前の好きな男の本音だよ。
ゆかりが好きな男の言葉だよ。
ゆかりは、俺の後ろにいた。

おぃ。
直人。
シャレになんない事するなよ。
喧嘩売ってるねか？
はぁ！

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ゆかりは。
直人私馬鹿みたい。
あれが祐介の本音なんだ。
ｱｱｱ馬鹿みたい！

俺がゆかり、を大切にする。
俺は平凡で温かい家庭過ごすんだと思っていた。

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自分でも身長だけだが、自信はあった。
まさか自分の人生が、こんな展開になるとは思わなかった。

ある日ゆかりと待ちあわせして、最初のデートの約束してた。

ゆかりおせーな。

すいません。
今時間ある？
はい？
振り返ると、スーツ姿の男。
ホストのキャッチなら沢山声掛けられたよ、
またかよ!!

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なんですかね？

君お洒落だね。
そっすか？
アクセサリー。
人気のあるあそこのだよね？
服も今流行りのファッションだし。
どこのプロダクションなの？

はぁ？
俺流ですが？
て言うか、ホストなら、間に合ってます。
今から人と待ちあわせなんすが。

いいよ。
一度暇なら事務所訪ねておいでよ。
名刺渡すから。
君の連絡先教えて。

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俺、親から知らない人に付いて行くな。
って言われてますから。

ユウモアもあるんだ！!!
君いいよ。
今から知り合いになれば、知らない人じゃないよね。
電話だけでいいから。

電話しないでくれるなら。

しない。
しない。
君楽しみだわ。

すいません。
ね。とか止めてくれません。
あぁオカマみたいだな。
楽しいね、君は。
変なオヤジに引っかかった。

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変なオヤジはしつこく、話してきた。
君は仕事やバイトしてるの？
バイトはしてませんし、高校生だから、仕事してません！!!
ならエキストラとか興味ない？
少しだけ働いて、お金貰えるなら、興味ない？

そりゃお金欲しいです。
好きな物も買えるし。

一度おいでよ。
事務所近くだから。

すいません。
連れと待ちなんで。
事務所って怖くないですか？
ヤバいですよね。

君の事気に入った。
本当に売れるよ。
君は。

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どこの高校なの？
学校の名前教えてよ。

学校に迷惑かけないんだったら。
いいすよ。

かけない。
かけない。
大丈夫。
僕は学校の名前教えた。
放火しませんよね？
まじ、俺逮捕されますから。

本当に売れるよ。
君どこのプロダクションや、事務所と、契約したら、駄目だよ。
来るならウチに来てよ。

数分話し。
変なオヤジは離れてくれた。
ちょううざい。
このオヤジが凄い人物だった。

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ゆかりが慌ててやって来た。
直人ごめん。
ゆかり、おせーんだよ。
初めてのデート普通遅れるか？
祐介の時も…………………………
ごめん。

ゆかり、あれ、あれ、ゆかりが来ない間に、変なオヤジに声掛けられて。
ほれ。
事務所に来いなんて。
こえーよ。
や◯ざ事務所かも？

直人。
この名刺の人？
この事務所、芸能界事務所だよ。
スカウトされたんだよ。
直人は。
ゆかりが驚いたいた。

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この瞬間から、平凡な生活からの、脱出だった。
ゆかりを幸せにする事は……………

ゆかりはビックリしていた。
直人どうするの？
直人よく見れば男前だし。
磨けば光るかも。

俺毎日磨いてるよ。
光らないじゃんか！

おぃゆかり待てよ！

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俺は久々に、ゆかりと、ゲーセンや、プリクラ？
など撮ったり。
アウトドアではないが、インドアでもない。
初めて好きになった人がゆかりで。
今までの彼女はコーギー犬のさくらだった。

ゆかり傷ついてないかなぁ？
祐介の事も俺の事も。

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ねぇねぇ。
直人これ可愛くない？
俺はミニーマウスのカチュシャさせられたり。
直人(´□`)。あーん。
真似だけさせられたり。

ゆかりのおもちゃにされる１日だった。
それは、それで、楽しかったし。
ゆかりも楽しかったと思うし。

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ゆかりのする事全て可愛く見えた。
ゆかりも段々俺に近付いてくれた。

祐介の事もあるので、学校では目立った事はしなかった。
青春味わっていた。

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俺の両親は汚い食堂を営業している。
俺には口うるさい妹がいる。
まぁ父ちゃん、母ちゃんは、それなりに。
問題なのが　妹　の存在。
こいつは必ず嫌な小姑になる事決定してます。
我が家の癒やしは　さくら　です。
俺とゆかり、祐介は、小学校からの連れです。
いわば祐介、ゆかり、俺は仲良しだった。

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母ちゃんがドタバタ部屋に入って来た。
あのさー。
一応ドアあんだから、ノックしろよな。
はい。
はい。
コンコンこれで良いか？
おせーんだよな。
なんだよ。
あんな町でスカウトに合ったのかい。
今来てる。
来てるんだよ。
何が！来てんだよ!!
生理かよ。

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男の人だよ。
あんたを育てたいって。
俺は親に育てられて、他人に育てて貰った訳では。
本当に馬鹿だね。
下に降りて来てよ。
ほら。
早くしてよ。
いちいち、うっせーよ。
こんな小さな家すぐ行くよ。
あのオヤジ本当に来たんだ。

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先日はどうも。
はい。
良く分かりましたね。
君が電話連絡くれないから。
学校は放火出来ませんから。
あざす！
で、今日？
初めはエキストラから初めて貰います。
徐々に俳優として頑張って貰いたい。
君ならお笑いでも良いかと。
全く俺はどうすれば良いか分からなかった。

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お父さんやお母さんに話をする変なオヤジ。
親は色々質問しながら聞いていた。
パンフレットなど広げながら。

お前も座れ。
親父は真剣に聞いていた。
俺はいつもの漫画を読んでいた。

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まずは初めは事務所の養成所の特待生。
未成年だと言う事で、夕方までのエキストラ。
これまですると、大体俺の目標先が分かるらしい。
俺は学生なので、時間が空いている時に、仕事する。
どうしても、素質や本人が嫌なら。
辞めて良いとの事だ。

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母ちゃんが１人猿みたいに騒いでる。
俺はこれも青春の１ページだから。

やってみるかと思った。
隣で口うるさい小猿がキイキイ言ってる。
変なオヤジの提案も悪くない。

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小猿うっせーよ。
黙ってろ！
小猿はぶつぶつ言いながら、部屋に入って行った。
直人君。
少しずつ慣れればいいから。
バイト感覚でいいから。
嫌なら辞めでもらっていいから。

あの………
いいから。
連発するけど、いいからなんですよね。
俺嫌なら辞めますよ。
なんて言うか怖いかも。

大丈夫。
食ったりしないから。
俺不味いですよ。

一応養成所の生徒だから、申し込み用紙に、サインして。
親御さんの同意のサインもお願いします。

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綺麗な字かけない。
母さんに習字習わせてもらってたけど、あの時祐介とサボりまくってた。
習字なんてやってられるかよ！!!
習ってりゃ良かった!!
馬鹿丸出し(-o-;)

変なオヤジは帰って行った。
お猿の母ちゃんが俺の背中を思いっきり叩いて来た。

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直人、あんた凄いね！!!!
痛いなぁ。
俺は人生で親に殴られた事ないって言えないじゃんか！!!
俺の人生変えるなよ!!
うざ!!!

てかあのオヤジの事務所ってそんなに有名なの？

何いってんだよ。
有名も有名。
沢山アイドルやタレント抱える有名な事務所なんだよ。
母さんの時代から有名なタレント事務所だよ。
懐かしいわ。
良く追っかけもしたよ。

追っかけ!!
ださ！!!

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てな感じて俺の人生の始まり、始まり。

朝から学生に行くと、ゆかりから声掛けて来た。
直人昨日来たんだ。
スカウト、嘘じゃなかったんだ！!!
はぁ？
俺ゆかりに嘘付いてたと思われてたの？
心外!!
俺うつ病になりそうだわ。
初めはエキストラだし、嫌なら辞めていいから。
ちょっと好奇心でな。
ゆかりは私応援してる。
頑張って。
別に応援される事でもないし。
どう応援してくれるの？

やっぱり直人と居ると疲れるわ。
あ～やっぱり俺うつ病になる。(T-T)

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俺はたまにゆかりと帰ったり、第一号のさくらと散歩したり。
何気ない生活だった。
祐介とはちと、距離出来たかなぁ。
奴は奴で俺が居なくても困らない。

さくらは俺の女。
こいつが一番の俺の理解者。
皆俺の事馬鹿するけど、さくらはいつも側にいるし、俺の話しも聞いてくれる。

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一応事務所の養成所の授業の日にちにあった。
俺は朝から電車に乗り、都会へと出掛けて行った。
あれゃ!!
ここが変なオヤジの事務所？
馬鹿でかすぎる。
俺は言われた指定された部屋に歩いて行く。
沢山の人が出入りしている。
皆首に紐付いたカードぶら下げて。

通る度　おはようございます　
おぃおぃ。
もう昼前だよ！!!
おはようございますは可笑しいだろ！!!
ここにはまともに育った奴いねぇのかよ！!!

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俺は言われたスタジオに入って行く。
ドアを開け常識知らずに大きな声で。
ちは。
と挨拶した。
沢山の年齢差の男女が台本持ち経っていた。
皆に爆笑された。

俺は笑い者になった。
直人君だね。
変わった青年だからって聞いてるよ。
はぁ！!!
あの糞オヤジ馬鹿にしやがって!!
すいません。
何も分からないので、ご理解御協力お願いします。
また笑われた。
ウゼ!!！

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場は読めないが、場の雰囲気は、悪くしたくない。
俺は辞める覚悟で今回だけ、授業受ける事にした。
あの糞オヤジ辞めてやる。
辞めてもいいんですよ。
あの、よ←このよ。
絶対に辞めてやるんですよ!!

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さぁ皆さん、集まって下さい。
今日は台本の一行だけ練習しまーす。
さぁ皆さん、男性は不倫をしている貴方のお姉さんに、叫んで下さい。
ふざけんなよ。

女性の方は好きな男性に振られ、行かないで、待って。
はい、これだけです。
気持ちの整理、その状況を、妄想し、演技に熱を入れて下さい。

俺には願ったり、叶ったりの台詞。
最後の土産に糞オヤジの事だて思って吐いてやる。
皆、真剣に考えてる。
ふざけんなよ!!
これだけだぞ。
座り混んで考えてる奴。
目をつぶってる奴。

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一番最近の奴は、涙浮かべながら、一気に後ろ向き、ふざけんなよ！
あーこれは中々大したもんだ。
２番の奴声を詰まらせ、声は小さく、唇震わせ、ふざけんなよ。
俺は思わず拍手した。
また皆が爆笑した。
はぁ！!!

俺は凄い演技に感動しただけで、笑われる事などしてはいない。
段々俺もムカつき出して来た。
あの糞オヤジとこいつらに。
最後　あばよ　と帰りたい。

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人の演技なんてどうでもよくなった。
俺は早くこの台詞を吐き辞めたかった。
では直人君
俺は最後だし、もう会う事もない、こいつらにも、あの糞オヤジにも。
段々気持ちがマックスになってきた。
初めは何故か？
辞めれる嬉しさからか？

笑いが出て来た。
フフﾌﾌ笑いだし、皆を睨み付け、ふざけんなよ！!!！!!

あぁすっきりした。( ^o^)
皆は俺に拍手した。
はぁ？
何もパシってんだよ!!

直人君
素晴らしいね。
はぁ？
俺辞めるつもりなんだけど。

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後は何も覚えていない。
俺は完全に蚊帳の外状態。
女の子が話しかけて来た。
直人君って言うの？
私は薫。
直人君はどこのプロダクションから来たの？
俺ただの素人ですから。

嘘!!
演技凄かったよ。
私感動したもん。
凄く良かったよ。

俺はあの台本の気持ち分からないし、違う意味の気持ち吐いただけです。
無性にこの女の人も俺にはうざかった！！

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私は松本薫宜しくね。
ｳｾﾞ。
俺ちょっと外に出てくる。
あの糞オヤジに辞めるって言ってやる。
何が！
ね。
なんだよ。
俺は自販機のゴミ箱を蹴っていた。
俺には俺のプライドあるし。
もう俺には合わない仕事だ。
色々なスタジオから歌が聞こえてくる。
俺はやるせない気持ちでいた。

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直人君。
あの声は俺が探す、ね、オヤジだ。
願ったり、叶ったり、
あのさぁ！!!
俺は怒りマックスで振り向いた。
あの糞オヤジは俺に拍手して近付いて来た。

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直人君。
凄いね。
やはり僕が見込んだだけあるよ。
今日演技の授業だったんだって？
先生が褒めていたよ。
君の演技力に。

あの～。
俺辞めます。
向いていません。
それと台詞の意味分かってないし。
もう無理っす。

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演技なんて初めはそう。
それでいいんだよ。
ただ分からない気持ちをどれだけ周りに伝えるか！
最初は皆そうだから。

俺うつ病になりそうです。
そしてあいつらと、戦う気持ちありませんから。
俺は青春の１ページだけで……

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君はあいつらと、違うんだよ。
彼らは自分から志願し、オーディション受けて、授業料払い、通ってる。
君は特待生。
ご両親から授業料は頂いていない。
君は私がみこんで、声を掛けて、私から来て下さいと、頼んだ違い。
わかるかなぁ？

君は彼らとは違うんだ。
同じ土台に乗らなくていいんだよ。
根本的に違う事の意味わかるかなぁ？

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要するに、特別やら、待遇いいって事ですよね。
辞めたら親に凄い授業料払わすんじゃないですよね？

大丈夫だよ。
君の学校も放火しないから。
すぐ、スタジオに戻りなさい。

あの糞オヤジ笑いながら、俺の元から、去って行った。

あの糞オヤジめ！!!
俺は一応スタジオに戻った。
男性軍団が俺を睨んでいた。
俺が特待生だと分かったのか？

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お前何なんだよ。

はぁ！!!
俺？

どこから来たんだよ。
１人目立ちやがって!!
はっきり言ってウザイ!!

俺はお前らの演技力凄いと思った。
俺なんか足元にも及ばないよ。
俺素人だから。

あいつらは、謙虚だね～～。
さすが凄い人は違うね～!!

馬鹿にしやかって。
それから奴ら対俺だけ。
グループが決まった。
俺は１人だから、グループではない。

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俺は帰り道凄く虚しい気持ちだった。
何故俺だけ。

あの糞オヤジが声掛けて来やがって。
あの糞オヤジのせいで、俺の青春の１ページ。
だけど、同じ年くらいの奴に馬鹿にされた事が、
悔しかった。

反対に奴らを見返してやりたかった。
俺は素人な訳で。
奴らはオーディションから上がった違い。

でもむかついた。
帰りは俺の好きなEXILE聞いて帰った。

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俺は疲れた。
今から家と言う名の動物園に帰ろう。
母親猿と小猿がキイキイ付きまとって来た。
どうだったやら。
誰か有名人にあったやら。

知らねーよ。
うっさい。
入ってくんなよ。
俺はイラついていた。
俺は部屋に鍵かけて。
ＡＶ見出し。
１人抜きした。

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