私の記憶

私は、40数年前に出生

唯一
母子手帳とへその緒は残っている

母子手帳の内容は…父親 母親 私の、名前と住所のみ‥

後は綺麗に空白

妊娠中母親は病院に行かなかったのだろうか‥

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住居は‥

文化住宅一階の中部屋 窓なし

台所一畳
二畳間
六畳間

お風呂なし

ﾎﾞｯﾄﾝ便所 ←昔は こう言ってた

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家族‥

兄が２人

もう一人の兄は１歳の誕生日迎えず亡くなっている

父親が どうやら‥
家にいない

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覚えているのは‥

兄２人は 昼間いない
幼稚園に行ってたんだろうな

母親‥たまに居なくて １人で留守番していた記憶がある

それは買い物か仕事か…わからない

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私は 毎日子供番組の
『ロンパールーム』を見て留守番していた

今の時代なら
『お母さんといっしょ』 みたいな番組かな

テレビの中の子供達と一緒に 歌ったり 運動したり‥おやつの時間には プラスチックのコップに牛乳をいれて みんなの真似をして‥

母親を待っていました

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>> 5
確か‥
兄の 黄色い幼稚園バックを見て

『私も幼稚園に行きたい』とダダをこねた事を覚えている

結局は お金がないから 私は幼稚園に行けなかったみたいです

だから‥私は毎日家で過ごしました

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そして‥
時々 知らない男の人
おじちゃんが 夜家に来て 母の手料理を食べていた

普段‥貧乏なので 焼き飯や カレー 焼きそば などの食事が多かったはず‥

なのに
そのおじさんが来る時は 食事が少し豪華になっていた

一升瓶の日本酒なんかも 飲んでいた

私も何故か嬉しかった

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いつから来ていたのか‥
初めは緊張して近寄れなかったけど‥

ある日 母に『このおっちゃんだれ?』と聞いた

そしたら母が‥
『お父さんやで』と‥

私は‥ （ふ～ん? でも お父さんと思ってない） そんな感情でした

一緒に住んでないのに

遊びにも行ったことない
おもちゃも買ってもらったことない

一緒に寝たことない

夕食を食べてすぐ帰る 家に泊まった事もない

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でも

たった一度だけ
チョコレートのXmasケーキを持って来てくれた

プレゼント‥は
やっぱり もらった記憶がない

その お父さんの膝に座り よく 伸びかけのヒゲで 私の顔を擦られて
ｷｬｰｷｬｰと笑っていた

何故父は 一緒に住まなかったのだろ

他府県に住んでいたみたい

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何だか
よくわからない日々‥

母は厳しいとこもあったけど優しい人でした

兄達は 兄弟ｹﾞﾝｶばかり

とにかく家で私は １人遊びばかりしていたなぁ

たいして記憶はないけど 何度か外食をしたことがある 駅にあるレストランだった

いつもそこ
そこしか記憶にないけど 母と兄と私と４人で行き 必ず頼むメニューは みんな‥オムライス(笑)

何故か 毎回オムライス

みんな好きだったから? 安かったから?

未だに解明されない

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貧乏だったけど あの数回のオムライスディナーは 忘れられない思い出となりました

時々 小包が届き
中身は食品 缶詰やお菓子など‥

母方の祖母からだったみたい だけど一度も家に来た事はなかった

でも一度だけ‥
その祖母の家に母と行った

凄く広い家‥部屋数 ざっと10部屋ぐらいあって 2階建だった‥

子供ながらうらやましかった

母は何故こんな苦労してたんだろ

父は一体何者?

小さな幸せも‥
やっぱり崩れだした

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私は小学校の時 連絡網の紙には ずっと電話番号の欄は空白だった

それは 電話がない家とわかる だから私の前の子は わざわざ走って家まで 連絡しに来てくれていた
クラスでは 毎回たった１人だけ‥空欄

どこの家も電話が あった時代なんだね

恥ずかしい気持ちでいっぱいだった

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>> 12 ある日
電話のベルが鳴りました

あの頃は『ジリジリ～ン』と耳をつんざく音


あっ 電話だ
と思い 喜んで音のする方へ行くと‥

食器棚の上から‥
かなり高い位置

背の低い私は 全く届かない

母が
『電話とったらあかんよ』と言ったので我慢しました

そのまま 電話は切れました‥

そんなことが 度々

凄く不思議でした

せっかく電話を買ってくれたのに‥

嬉しさと不安な気持ちだった

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あれは‥
まだ明るい昼のある日

兄と家に居てた時‥

突然玄関から
男の人の声が聞こえた

『〇〇おるか～！ 』と怒鳴る声‥

しばらく‥戸をガタガタ鳴らし 何かしゃべっていた

兄が私に
『出たらあかんで』

凄く緊張して 怖くて 耳を塞いで奥の部屋で兄と隠れていた

父の名前を呼んでいた‥ フルネームで

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しばらくすると静かになったので‥玄関の方へ そ～っと行くと人影もなかったから安心した

すると スピーカー?で 『〇〇 〇千万円返せ』と‥
他にも言ってたけど もう覚えてない‥

ただ何千万という言葉が今でも残ってる

あの当時の何千万って‥
思わず玄関をそっとあけて‥私は見た 男3人の後ろ姿を‥

不思議とその時一度しか そんな事はなかった

あの電話も もう家には なくなっていた

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私は 学校の勉強は全然出来なかった

体育と図工が得意だった

友達関係は普通だったと思うけど とにかく頭が悪くて 恥ずかしがり

近所の年下の子供達とばっかり遊んでいた

外で 缶けり ホームランケンパ 色鬼 探偵 ゴム跳び ままごと‥

外では元気いっぱい遊んでいた

家では兄がチャンネル権をもつので あの頃流行った男の子向けのアニメ

中でも仮面ライダーは最高だった(笑)

８時だよ全員集合なんかもやってたよね

兄ともケンカしたけど 上の兄には すっごく可愛がってもらってた

だけど‥また
やっぱり最悪なことになる

母が病気になった

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話が 一旦戻るけど‥

あの父親の
取り立ては 何だっのかな
大変な事ってぐらい あの頃の私でもわかったから‥ 足がガクガクしてた


結局このことも
闇に葬られわからない

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母が
突然入院した‥

子供3人だけの生活が始まる

信じられない
６歳違いの上の兄でも中学3年? ぐらいだったかも

そんな子供だけの生活なんて‥


父親は
お金だけくれたのか?
借金取りは どうなったのか

とにかく父は不在…

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>> 18
朝は食パン一枚

昼給食

夜は‥ん～何食べてたのか 思い出せない
お菓子が多かったのは覚えてるけど‥

上の兄が買い物してたのかも

思い出してきた
兄がよくスーパーの袋を持って帰ってたなぁ‥

現在兄弟で そう言った思い出話は 一切できない状態ですね‥

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私達の栄養は給食で 補っていたのでしょうね

給食好きだったな(笑)

家の中は グッチャグチャに散らかり せっかく母が綺麗にしてくれてたのに

ご近所から 何度か おかずも頂いたことがある
感謝してました 嬉しかったな

父はたまに家に来ていたのかも わからない‥ 父の記憶は しばらく途切れました

一生懸命 ３人で生きてました

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しかし‥
母が入院してるというのに 誰も身内は心配して 私達の様子も知らん顔?

あの 豪邸のおばあちゃんは? 孫の事ほったらかし?

実際‥
母が３ヵ月の入院中
誰も 母のお見舞いへ連れて行ってくれなかった

もちろん 家に電話もないから 母からの電話もない‥

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あの当時は 施設で見てもらう事は 出来なかったのかな‥

母は子宮の手術をしたそうです

可哀想な お母さん‥
誰か お見舞いには来てくれてたのかな

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母は 無事退院でき しばらくは 多分私達も平和な日々を送れていたと思う

でも‥
いつの日か 下の兄が問題行動を始めていて‥
母が 悲しんでいたのを覚えてる

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隠していた一万円が無くなった‥ 兄が取ったと言う

また あの当時の一万円って‥? 大金‥
もう どうなっているのか‥

服も物もあまり買えない家なのに

私‥服いっつも 人のお下がりだった 覚えてる…

あの 豪邸のおばあちゃんとこの小包にも 古着がはいってた

新品なんて‥ 来た覚えない

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母は‥どうしよう‥って困ってたけど 怒ってもいた

次は‥タバコ

あの頃って 空き地や空き家 原っぱ等にタイルやガラクタがよくあって

ワゴン車の中に兄とその友達に連れて行かれた

そこにはタバコが大量に塊のように積まれていた

私は 父がタバコを吸ってたので どんな物かは知っていた

そこで‥下の兄達が スパイスパ 慣れた感じで吸い出した

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私にも 吸うように言ってきて 結局は‥ 吸った

と言うか 言われた通り吸ってみると むせたのを覚えている

苦しかった それっきり 兄とそういうこともしなくなった

兄は 私に『誰にもいうな』と口止めした

やっぱり いけない事だし 怖かったので‥
この話は 本当に誰にも言わなかった

他にも何かあったと思う

どれくらいか月日も年月も過ぎ 母が寝込むようになっていた‥

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かなりの記憶が飛んでいて 学校生活は あまり覚えてない

友達の家に泊まったり 遊んだり

家では色々あったけど 結構何とか子供なりにやっていたのかな‥

母は出血が止まらないって言ってた

段々具合が悪くなっていく‥

この頃 まだ私は 5年か6年だった

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買い物も炊事 洗濯も
家事もできなくなっていく母‥

誰も 本当に助けてくれない

もう何が何だかわからない

私達も‥なるように 見ているしかなかった

入院しないといけないくらい酷くなってきた

一体どうやって過ごしてたのか‥大変だったけど かなりの記憶がない
思いだそうとしても
母のつらそうな姿だけしか思いだせない

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母は 私達におつかいや用事を頼んでいたのに みんなで押し付け合いをして 母を悲しませた

何でだろ‥ 私6年でも かなりバカだったんやろうな 誰かに助け求めたり できなかった

母に病院は? 病院は?って聞くしかなかった

母は‥その頃 苦しみながらも イライラし始めていたと思う

トイレに行く姿が頭から離れない 這いつくばって 何十分もかけて‥私は怖かった

お母さんごめんなさい
優しくない娘でごめんなさい 許して

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そして‥
寝たきりになっていた母は 私達が学校に行ってる間に入院してました

あの頃の詳しい話は 怖くて兄弟口に出せてなかったので‥ 最後はどうして病院へ行けたのか 真相がわからない

この後が最悪になる‥

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この「私の記憶」を
1から30まで読まれた方

ありがとうございます


時が少し前後したり 曖昧な所があるかと思いますけど 頑張って思い出したいです

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母が入院して一週間くらいたったある朝 学校が休みだったのか 私は１人病院にいた

母は酸素マスクもつけられず ただ‥苦しそうに息をしていた

嘔吐をしたので 誰か呼ぼうとボタンをもち
『お母さん 押すで 押していい?』と聞いた

お母さんは 苦しい中 身体を動かし 『いらん』って抵抗した‥

様子を見にちょうど先生が来た

ホッとしたのに 先生は‥『お家の方おられたら 呼んで来て下さい』

私は 母の側を離れたくなかったのに
嫌々 家に居てる兄２人を呼びに走りました

無我夢中で 走りました

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家に着くと兄２人は家にいた 良かった

『お兄ちゃん 病院の先生が呼んでるから病院に来て！ お母さん苦しそうやねん！』

『うん‥』

何か 面倒くさそうな顔をした‥

（そんなんやったら呼びにこんかったら良かった‥）

兄とまた 走って病院へ‥

えっ? 家に自転車なかったんかな?

あの道のりを必死で走った

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病院に着くと
先生が慌ただしく治療していた‥

緊張しながら見ていた
凄く怖かった

しばらくすると‥
静かになった

『ご臨終です‥』

腕時計を見ながら
『11時〇分です』

………………………えっ………

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え…
うそ… え… 何…

もう訳がわからない‥

理解が出来ない
死んだの…?

足がガクガクしてた

言葉が出てこない


お父さん?
おばあちゃん?

私のお母さん…
死んじゃったよ…

何で私達しかいないやん

どうしたらいいの…?


もう…頭の中メチャクチャ

涙がでない

ぼーっと立ち尽くしていた

もしかしたら…私達がくるちょっと前に お母さんの心臓は止まってたかも‥

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まもなく 母の身体を綺麗にし始めました


その病院は 小さな診療所みたいなとこで ベッドも母だけでした

母の処置の一部始終を私の目の前で行われた

目を覆うような処置…
今も目に焼き付いたまま 何故 何故子供の前でするの?

今は 絶対ありえない事が 実際あったんです

ここに内容を載せるのは やっぱり控えます‥

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兄達は‥ マンガの本を読んでいた

腹が立った お母さん死んだんやで 頭おかしいん? もう…家族もﾒﾁｬｸﾁｬ

私達は家に帰され とにかく待っていた

数時間後‥ 何やら人が来始めて お通やの準備等も始まった

私は まだ母が亡くなったことが信じられません

この狭い家で? お通夜?
父もようやく‥帰ってきた

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次々人が出入りする

父の 姉になる人が２人来て 母の死化粧をしてくれた

綺麗な顔になった
良かった

どうして みんな今頃くるの?

よくお母さんの化粧が出来るね?

いろんな思いが巡ったけど‥結局みんな来てくれて 私は安心していた

もちろん 知らない人達だから緊張もする

お通夜‥
近所の人達も来てくれた 私に何やら話かけてくれた

その瞬間から涙が止まらなくなりました‥

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弔問の人が途切れてから 何度も何度も お母さんの顔を見ました

お葬式は 裏の自治会館でしました

親戚の叔母（父の姉）
おばちゃんが『なっちゃん（仮名）何かいる』

私『……おすし…』

私『お母さんが‥入れてっていってた』

生前母は お寿司が好きで よく「死んだら お棺に入れて」と私に 言っていた

もちろん 病気で食べられない時頼まれ お寿司なら‥と でもあまり食べれませんでした

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おばちゃんは 上にぎり を買ってくれた

うちは 巻き寿司や お稲荷さん専門だったから 上にぎりなんて‥

ありがとう おばちゃん
お葬式 たくさんの人が どこからともなく弔問に 訪れてくれて よく見ると‥

私の学校の担任とクラスのみんなだった

何か嬉しくて 悲しくて
また涙が溢れ出る‥

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>> 40 みんな ありがとう‥

兄の学校関係者も来てくれてたそうです

とうとう‥
お別れです

私は 大好きな お母さんとの約束の お寿司を 私の手で お棺に納めました

そして‥

49日も無事済んだのですが‥

またしても 父があまり帰ってこない

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母が亡くなってからも 父は まともに家にいなかった

子供だけの生活が また始まった

母はもういない

隣に１人暮らしの おばちゃんが住んでいて 私に『お父さん帰って来て欲しかったら お願いしなさい』

と私を家に上がらせました

六畳間に 大きな仏壇

創価学会だったようです （仏壇じゃないですね?）

手を合わせ 言われた通りに 『お父さん帰ってきて』と祈ってました

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家の中では 兄２人も 取っ組み合いのケンカ

私は『お兄ちゃん！ケンカせんといて！やめて！』

ある時は その隣のおばちゃんも 騒ぎに気付き止めに来てくれたりした

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栄養も 偏っていたので 身体は痩せて 貧血で病院に１人夕方通ったりもした

近所の人が 内職を勧めてきて まだ6年生なのに やったことがある

簡単な物だったので‥

『なっちゃん お金欲しいやろ』って言われた

少しでも お小遣いが出来て嬉しかった

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生活のお金は 上の兄が預かっていたみたい

主に１日いくらの食費だと思う

兄と順番にしばらく買い物したり 洗濯や掃除もした

夕方に買い物
いつも 缶詰 レトルトカレー

レトルトの親子丼 牛丼
同じものが多かった


手料理も カレーや 味噌汁 焼きそば など作ってた時もあった


私が 中学になる頃
父は完全に帰って来たと思う

ただ‥今まで 家にいない為 すんなり親子関係は もちろん築けない

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話が少し戻ります

母から 父の事詳しく聞けないまま‥

離婚はしていなくて別居だったみたい

母は よく寝る前に家計簿を書きながら 父の文句を書いてた

私が見ようとすると 怒られた

あの家計簿は いつの間にか 無くなっていて 読んでいない

私が もう少し大人だったら もっと母の為に何か出来たかも‥


父に 母が亡くなってから いつだったか 忘れたけど‥ 『なっちゃん 新しい お母さん欲しい?』って聞かれた

私は 『いらん！ いじめられるから‥』

この一言で 父に女の影は 全くなかった

これだけが救いだった

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中学生になった私

友達もすぐできた

入学したてのある日 校内放送で 私の名前が呼ばれた （えっ 何で！?）

職員室へ行くと‥
『兄ちゃん元気か!?』

兄の元担任だった

ﾋﾞｯｸﾘした‥ 何も放送しなくても‥

兄は 私が入学したと同時に卒業

（あ～ かなり悪さしてたんや‥ 大変やな‥）って その頃の私は 凄く嫌な気分だった

でも心配してくれてたみたいだった

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勉強は まるっりダメだけど 学校生活は楽しかったかな

担任が若い女の先生で 凄く良い先生だったな

１人 １人 先生は交換ノートをしてくれていた

私は日記に一時間つぎ込み 心が保ててた

毎回 私をターゲットし 当てる 意地悪な先生がいた 一回も答えられないのに わざと‥あてる

交換ノートに相談したら 担任とは 仲が良かったみたい

私を集中的に当ててた事 認め まもなく あまり当てられなくなって 私は安心して数学の授業に出れた

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家では‥

毎日買い物や家の事 この頃は すべて私の仕事になっていた

父は 仕事から帰ると テレビや新聞をみながら ご飯を食べる

会話も 殆どない

あまりに父親との記憶が無さ過ぎ‥

とにかく他人が家にいる感じ

そんな中‥
下の兄は 不良道へ‥

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兄は高校へ行かないで
どんどん非行へ走る‥
私は それが嫌で友達にも知られたくなかった

ｼﾝﾅｰでﾗﾘる ﾊﾞｲｸで暴走 私は 凄く怖かった

私は 兄みたいには なりたくないと‥思っていた
上の兄は真面目過ぎて 少し心配な感じでした

でも結局私も‥
いろんなストレスで‥

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