ぶす子です。
こんにちははじめまして。
私ぶす子はその名の通りブスです。
そのせいか性格も捻くれ、他人を妬んでばかりの最悪な性格で無愛想で可愛いげもない。
頭も要領も顔も性格も悪い。
当然彼氏いない歴=年齢
友達は二人程しかいない。
学生時代は思い出したくもないし、あまりに辛い思い出過ぎて記憶が風化してしまった。
人生の黄金期とも言える青春時代に自殺未遂もした。
私は何にも恵まれてない。
特技は人に嫌われる事かな。
そんな私が男性に恋をした。
19才の秋…。
人間嫌いな私が人間を愛するなんて…。
その前にこんな殺人的なブスの私が恋なんか許されるのだろうか?
※拙い文ですが呼んで下さると幸いです😣
不快な表現などあるかもしれません😅
身バレを防ぐ為に多少はフィクション(人物名など)入れてますが99㌫は実話です。
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1989年6月某日、相田家に長女、美々子(ミミコ)が誕生した。
その一年後の1990年1*月**日、次女、ぶす子が産声をあげる。
母「ぶす子は私に似ちゃったわね…。大きくなってから苦労しそうだわ。」
父「お疲れ様。何言うんだ。どちらも可愛い俺達の子じゃないか。いい子に育ってくれれば構わないよ。」
母「それもそうね」
赤ん坊は皆天使というけど、小さな頃から美人の姉にブスな私。
この時点ですでに私と姉には天と地の差があった。
さらに成長するにつれ、姉との差はどんどん大きくなる。
私は小さな頃は活発な方で姉は恥ずかしがりやで内気な人見知りな子だった。
しかし、保育園で姉が一人でいたりすると皆が姉を気にかけて声をかけたし姉を奪い合ったり(笑)してた。
「みぃみこちゃん♪あっそぼっ♪」
「みみこちゃんはそうくんとあそぶの!!」
「みみちゃんはゆかがすきだもん♪」
間延びした顔で目も小さく色黒な私に対し、姉は外国の子供顔で透き通るように白く、長い睫毛に色素の薄いぱっちりしたお目で人気者だった。
『わたしもまぜてぇ♪』
「やだ!!みみこちゃんがいい!!」
「かえれブス!!」
「ぶすこちゃんは混ぜてあーげないっ♪」
対して活発で明るい性格にも関わらず小さな頃から嫌われ者で友達がいなかった私(笑)
今思えばそういうことだったんだと思う…。
でも姉は好きだった。姉といると皆と遊べるから。
それも今思えば…だけど。
子供は残酷!!(゜∀゜)笑
私が年長で姉小学校に上がる頃、両親は離婚し、私達姉妹は父親に引き取られる事になった。
父親は仕事が忙しいので父親の実家に引っ越す。
私達の面倒は祖父が見てくれる事になった。
しかしこの祖父が躾が厳しく、おまけに姉との差別が酷かった…。
口を開くと私の悪口、姉はベタ褒めで姉の事は持ち上げる。
手もあげる。
姉がいたずらをするとなぜか私が叩かれる。
面白がって姉はまたいたずらをして私が怒られるように仕向ける。
おやつの取り合いも私は我慢でいつも姉に譲るハメに。
皆の家では「お姉ちゃんだから我慢しなさい」って普通は言われて、姉が妹に譲るってのを知った時すごい驚いた。
姉が笑うと父や祖父も嬉しそうだが、私が笑うと二人は機嫌が悪くなった。
…私が離婚した母に似てるから?
…それとも…私がブスだから?
小学校高学年の頃。
やはり姉はちやほやされお姫様扱い、高飛車な性格になり、すっかり天狗になって調子に乗っていた。
この頃になると流石に私は自分がブスだと自覚していてクラスでも目立たない地味な存在に。
むしろ孤立していた。
すっかり二人の性格は逆転していた。
聞いた話だと姉は女子からは嫌われていたが男子は姉を好きなので、男子に嫌われたくない女子達は姉の事を悪く言えなかったらしい…。
二人の扱い方は家でも相変わらずで、祖父は私を何かと叱ってぶった。
宿題が遅いとか以外に表情が気に入らないとか、顎が出てるとか(笑)
風邪ひいて鼻息が荒いのがうるさいとかで叱られる事もあった。
姉の事は宿題の事も知らん顔。
姉が泣いたりしてると慰め、買い物に連れてったり新しい服や靴など買ってた。
私?当然お留守番ですけどね。
まぁ、姉の物はお下がりで私の物になる訳だけど、
姉の服ですごく可愛い白いスカートがあって、
早くお下がりで着たくてたまらなかったのに私には似合わないとかでバザーに出された。
まぁ分かってますけどね…。
祖父が姉に手をあげたの見た事ないが私はよくぶたれた。
父は私を庇ったりはしてくれなくて知らん顔。
父は家に着くとすぐにお酒を飲んで寝てしまっていた。
女王様な姉は私のお年玉からお金を勝手に取ったり、友人からお金を出して貰って雑誌を買ったりプリクラ撮ったりしてたが、お菓子大好きなそんな姉は中ニになると、少し太った。
まぁでもぽっちゃり程度だし、顔は可愛いままだったけど。
ちなみに私は太れない体質らしく、生まれてから美容体重です。
顔はブスだけど。
二人の顔と体が交換出来たらいいのにねってよく言われてました(笑)
でも姉は高校に入学すると私と同じ位まで痩せて、胸はそのままに、今でもFカップをキープしてます…。
さておき私は中学は保健室登校でした。
見ず知らずの人から陰口を叩かれる私に見ず知らずの人から告白される姉…トホホ
さぞや姉の本性知ったらびっくりだったろうな。
修学旅行は嫌々行きましたというより無理矢理行かされました。
2年になって少し登校した時期に部活をやりましたが後輩からも馬鹿にされる始末…。
プレーが下手とかじゃなくてキモいとかそんなの。
最初の内は先輩だからって敬語だけど、同期生が「あいつなんかに敬語使わなくていいから」って吹き込む。
後輩にいきなり呼び捨てにされたのはびっくりした…。
…あっ;って顔してたけど。
卒業式は泣く泣く出ましたが嬉しかったです。
最悪な中学時代…。
でも高校デビューしてやるんだ!!
高校デビュー
出来る訳もなく、結局、ダラダラと3年を過ごした。
意志が弱い私(笑)
高校は単位制の通信制で、バイトばかりしてました。
高校時代はバイトの事は思い出せるけど…学校はよく思い出せない;
何か辛かった記憶があるのは覚えてますが;
確か友達だと思ってたリカという子に裏切られて学校に最低限にしか行かず、バイトに精を出してました;
確か精神科に通ってたのもこの頃。
さて、高校になっても可愛い姉はモテモテ。
文化祭での演劇でも姉はヒロインとして輝いてたし他校の生徒からもモテモテ。
彼氏ともラブラブでよくのろけを聞かされて目の前でちゅ~されたりした。
まぁ、姉は小学校から彼氏がいてちゅうしてたらしいけどね。
その頃あまりにも男に縁のない私は正直キスなんてドラマの中の事だけだと思ってたしセックスの事も当然知らず…;
結婚しないとキス出来ないと思ってた。
姉は一足先に高校を卒業し、関東の専門学校に行った。
私は高校3年、そろそろ進路を決めなくてはならない…。
でも私は進学したいなぁと考えていた。
馬鹿だけど成績はよかったので推薦で看護学校に入学したいと考えてた。
そこで祖父と父に相談してみた。
ぶす子「そろそろ進路決めなきゃじゃん?看護系の学校入りたいんだけど…」
祖父「却下」
祖父と父は姉にお金を使い果たしたらしく私は入学したいなら自力で学費稼げと言われた。
私はバイトはしてたけど地方だから時給も安く、どんなに頑張っても月10万もいかないし、家に月三万と携帯代も払ってたから厳しい…あと高校も私立だから何かと金かかった。
ちなみに姉もバイトしてたが一円足りとも家に入れた事もないし携帯代も父の金だった。
そこでに月三万は厳しいからせめて二万にしてと頼んだら穀潰しと言われた。
結局、私はそのまま卒業した。就職活動もしたが内定も貰えなかった。
今思えば本気じゃなかったのかも。
看護学校に行きたいってのも、実家から離れたい一心でただ楽な方に逃げたかったのかもしれない。
看護師は大変な仕事なのに…。
昔からそうだ…。何に対しても中途半端で本気になれなくて…。
高校デビューも出来なかったし今回も…。
でもその時の私は分かってなかったと思う。
とりあえず私は居酒屋でバイトをしていた。
夜だから田舎にしては時給が高かったが正直、嫌な思い出しかない。
ここでも男性スタッフは私に冷たかったし酒の入ったお客様…特に若い男は私に容赦なかった。
お酒や料理の配膳の時もよく舌打ちされたりした。
ぶす子「お待たせ致しました」
客A「くくっ」
客B「ちっ(舌打ち)」
ぶす子「?」
客AB「おい!お前じゃねーよ!!」
可愛い子「お待たせ致しました」
客AB「お待ちしてました!ヒューヒュー!!」
…私は卒業してから髪も明るくして化粧もして多少は自信を持ったりしたが、結局ブスのままらしく、
ブスなりに笑顔だけと丁寧な接客をしようと、挨拶も欠かさないし精一杯明るく振る舞ってるのに…。
また自信がなくなった…。
姉が家を出て一年くらいたった後、突然実家に帰って来た。
美々子「ただいま。実は話があるの」
大事な話らしく、父と二人きりで話したいらしく、私は席を外したが隣の部屋で聞き耳を立てていた。
二人きりになったところで姉は話し始めた。
美々子「結婚したい。」
父「勉強はどうするんだ。」
美々子「辞めた。妊娠しちゃったの。彼と育てていくから、産みたい。」
…正直私は姉にイラっとしていた。
親の金で行かせて貰ったのに自分は彼氏を作って簡単に辞めてしまって…。
私はそれすら叶わなかったのに…。
入学金も払った授業料も戻ってこない。
辞めるなら最初から行くなよ。
そしたら私だって学校に行けたのに。
いいよね。選択肢があって。
自分は彼氏を作りに行ったワケ?
今思うとただ姉だけが幸せになるのが面白くなくて当たりたかっただけだが。
だが、私の中に渦巻いた黒い感情はもう止められなかった。
その夜、私と姉は口論になった。
ぶす子「なんで学校辞めちゃうの?私は応援してたんだよ?妊娠?いい御身分だよね!自分ばっか好き勝手やってさ。」
美々子「きいてたんだ…。だって彼氏が…。ならぶす子ちゃんも好き勝手すればいいじゃん。」
ぶす子「出来る訳ないじゃん。」
美々子「出来ないから妬んでるんだ?私を妬んでもぶす子が幸せになれる訳じゃないじゃん!ウケる」
ぶす子「そっちが好き勝手してるからしわ寄せがこっちにきてるの!」
美々子「ぶす子が変わろうとしないからでしょ!!みみのせいにしないで!!」
父「いい加減にしろ!!」
私達二人は驚いた。
突然父が怒鳴りこんできたからだ。
まあ夜中であんなに大声で口論してるから当然だが。
そして父は続ける。
父「いい加減にしろ…。少しは人の気持ちも考えろよ…ぶす子。」
…なんで…。
私が怒られるの………。
私は祖父とは不仲だったが父とは仲はよくも悪くもなく、祖父と喧嘩してるとフォローしてくれた。庇ってはくれなかったが。
だから父の事は好きだったし、孝行したいと思ってた。
父は私を睨みつけ、姉は勝ち誇ったように私を見下していた。
私が悪いんだ…。
みんなみんな私が。
私がブスだから?
だから美人な姉を虐めてる様に思ったの?
昔からそう…。
私が虐められて先生に言うと虐めっ子は泣きまねをする。
すると先生は虐めっ子を庇うんだ。
美人が泣いてるのは可哀相だもんね。
工場での勤務は10月からだったが、今はまだ8月でまだ余裕がある。
私はその間家に居たくなくて友達の家に居座って寝泊まりしていた。
今思うとすごい迷惑だなあ;
でもただ悲しかった。
父は私より姉を選んだんだ。
私は家に居ない方がいいに決まってる。
友達は通信の高校の子で、あゆみといって小学校が一緒だった。
趣味も性格もよく似ていて波長が合うので彼女をとても好きだったし私は甘えて頼っていた。
例えば
人が苦手なところ。
性格が大人しいところ。
ディズニーが好きなところ。
ちょっとオタクなところ。
でもファッションやオシャレが好きなところ。
ちょっと困った姉がいるところ。
でもあゆみと違うところ。
あゆみは顔は可愛い。
だから大人しくいあゆみを周りは気遣かって大切にされてた。
あゆみは卒業後に市外の短大に進み、アパートで一人暮らしをしていた。
いいなあ一人暮らし…。
でも私も10月にはあゆみと同じく一人暮らし出来る!!
工場の仕事頑張ろう!!
衣食住には困らなくて済むし社会保険にも入れる!!
あゆみにもお礼をして休みの日にはあゆみを部屋に呼ぶんだ♪
と10月からの新しい仕事に期待に胸を膨らませて、あゆみの部屋に住まわせてもらって居酒屋のバイトを頑張ってた。
あゆみはこんな私にも優しかった。
でも二週間位あゆみと同居してるうちあゆみに彼氏が出来た。
確か8月の16日位…。
その頃からあゆみの態度も少しよそよそしくなった。
確かに私がいるから彼氏も呼べないし、いくらお金を払ってるとはいえ2ヵ月も狭い部屋で他人に気を使って生活なんて嫌だよね…。
と予定より早い9月に部屋を出た私。
あゆみは10月まで居ていいと言ってくれたが優しいあゆみだから私に気を使って言ってくれたのだろう。
甘えすぎてゴメンなさい。
親友だった二人が二週間でギクシャクしてしまった位だからこれがあと一ヶ月以上続くとなるとあゆみに迷惑をかけてしまう。
何よりあゆみに嫌われて唯一の親友を失いたくなかった。
やっぱり家に帰るしかない…。
結局は他人に頼るしかない自分。
一人じゃ何も出来ない…。
情けない…。
そして私は一ヶ月振りに相田家に戻ってきた。
ぶす子「ただいま…。」
久しぶりの我が家に帰ってきたが気まずい…。
家を出てあれから一切連絡してなかった。
流石に殴られるかも。
今思うとお姉ちゃんもあの時こんな感じだったのかな…。
父「お帰り」
…以外にあっけらかんとしてる父。
確かにバイト先の居酒屋にも連絡を寄越さなかったしな。
この人は怒ってる時は顔や態度に出るからわかるけど怒ってる様子もない。
父「…あんま心配かけんなよ。お前の事だから上手くやっててそのうち帰ってくると思ってたけど。流石にそろそろ迎えに行こうと思ってたわ。」
…父の顔は本当にほっとした顔だった。
ぶす子「ごめんなさい。」
父「来月から新しい仕事だろ。そんなんだったら上手くやってけないぞ。」
うん…。
父「美々子との事父さんが悪かった…。でも美々子も苦労してるんだ。お前はあいつがいつも上手くやってると思ってるだろうけど大変なんだよ。」
ごめんなさい…お父さん…。
私も頑張るよ…。
お姉ちゃんもごめん…。
元気な子産んでね。
- << 116 やっさしい子やなぁ 俺ブス子ちゃん大好き!
そして9月になり待ちに待った工場の仕事の日、
前日に寮への引っ越しも終え、用意してもらって作業着を着て工場へと向かった。
どんな人がいるんだろう…。
怖い人がいませんように!
てかちゃんと仕事出来るかな;
今日は4日間の研修の初日だ。この研修を無事にクリアして本採用になる。
4日間で覚えられるかな;
ぶす子「おはようございますッ!今日からお世話になります!」
…。
あれ?
約束の7時半に出勤するとすでに皆が来て忙しそうにしていた。
挨拶をしても構ってられないって感じで無視された。
えっと…。
仕事は8時からだよね;
『オッス。作業着似合ってんなあ』
その時、私の所属してた派遣会社の事務所の所長が来た。
ぶす子「皆何しているんですか?」
所長「あぁ、朝一のサンプルを作って出してるんだよ。相田も出来るようになるから大丈夫。」
へぇ、なんかすごい。
私は工場での仕事は初めてだったので何もかも新鮮だった。
その時、スピーカーから音楽が流れ出した。
所長「朝礼が始まるから一号棟に行くぞ」
朝礼って何?とりあえず行ってみよう。
一号棟に着くと皆が着いて整列をしていた。
私もそっと横に整列する。
所長が耳打ちしてここに来てるのは今日から一緒に仕事をする同じ班の人達だと教えてくれた。
ふと隣にいた男の人に目をやる。
朝礼は確か連絡事項とか出欠確認とかそんなんだった。
朝礼を終えてからその日は武藤さんが付いて教えるくれる事になった。
大丈夫かな…;怖いこの人;;;失敗したら今までの人達みたいに怒鳴られそう…。
と緊張していた為か私の飲み込みが遅い為か製品の梱包が中々上手く出来ない;
私の入ってたラインは武藤さんがコンベアから流れてくる製品を検査して私が梱包をやっていたが、
私が製品を梱包して箱に入れるのが遅かった為に溜まってしまった;
ごめんなさい!怒らないで。
武藤「初めてなら仕方ないな。てか俺の初めてん時より上手い」
武藤さんは優しかった。
最初の内は煽られて大変だったけど、
慣れてスムーズに出来るようになると、検査の武藤さんはわざわざ機械の前まで製品を歩いて取りに行かなきゃならない程余裕が出てきた。
そんな時よく武藤さんは帽子の上から頭をぽんぽんしてきたり
色んな事を話してくれて教えてくれた。
ちょっとお喋りに夢中になっていつの間に煽られてて、ちょっと仕事に集中してまた余裕を作って話す。
異性に優しくされたのは初めてかも。
男の人ってこんな風に笑うんだ…。
武藤さんは26歳で独身。寮ではないが、私の近くの寮にアパートを借りて暮らしてるらしい。
出身は同じ市だった。
武藤「マジかぁ~!めっちゃ近所なんだけど!もしかしてもっと小さい頃近所の公園とか行けば会えたかもな!!」
ぶす子「ロリコンっすか(笑)」
武藤「市外に出て初めての一人暮らし、心細いだろ、ちょっと離れてるから中々帰れないしな~!ぶす子ちゃんなんかあったら俺が聞いてやるよ!」
何気に男の人に子供の時以来名前で呼ばれたのないかも;
いつも名字の相田さん…。
あゆみとか可愛い子はいつも名前+ちゃんとかなのに…。
休憩時間になった。
私は武藤さんが気になっていた。
休憩室だが、タバコを吸わないのは私と菅野さんという大人しい男の人だけで
皆喫煙所にタバコを吸いに行ってしまった。
武藤さん「オッス!お疲れ~!!」
武藤さんもタバコ組だが、トイレに行ってたらしい。
武藤「やるよ、ほれ、菅野君も。」
そして何故か私と菅野さんに岩手?の銘菓のかもめの卵を渡された。
ぶす子「いいんですか?」
武藤「それ、美味いぞ~!
ぶす子ちゃん今月19の誕生日って言ってたからお祝い!
んじゃな~俺タバコ吸ってくる」
何であの人作業着のポケットに二個もかもめの卵を入れてるんだ;
しかもかもめの卵は見るもグシャグシャに潰れて無残な姿に;
悪気はないんだろうけど…。
もしかして武藤さんって天然?
ぶす子「面白いですね…武藤さんて。ねぇ…えと菅野さん?」
菅野「……フヒッ。」
菅野さんは何故かにやけてた。
怖い…。
午後からは武藤さんと検査と梱包を交代して私が検査をした。
でも私は目が悪くて当然ペースも落ちる;
適当にやって不良を流すよりはマシだ…。
武藤「溜まった奴は俺も見とくからゆっくりやって大丈夫だよ!」
見かねて武藤さんも手伝ってくれた。
本当はこのラインは一人で検査も梱包もこなさなければならない;
今日はまだ研修だから武藤さんが付いてフォローしてくれてるが…。
ぶす子「ゴメンなさい」
武藤「謝んなって!初めてなら誰だってこうだからさ」
武藤さん…本当に優しい人だ…。
早く覚えて出来るようにならなきゃ!!
そして5時になり、初日の仕事は終了した。
『お疲れ。まぁ飲め。』
荷物をおいてある休憩室に行くと所長がコーヒーを出して迎えてくれた。
所長「さて初日が終わったわけだけど…。大丈夫そうか?」
ぶす子「はい…。でも足がパンパンで;」
私は8時間立ちっぱなしで足がパンパンだった。
所長「すぐ慣れるから大丈夫!今日はゆっくり休んでね!お疲れ様!」
ぶす子「お疲れ様でした!コーヒーご馳走様です。」
そうだ今日から寮で寝なきゃなんだ。
ぶす子「ただいま。」
工場から歩いて5分で寮のアパートに着いた。
当然お帰りと出迎えてくれる人はいないし、部屋の中がらんしている。
そうだ…。ご飯を炊かなきゃ。
私は米を研いで炊飯器のスイッチを入れた。
炊き上がるまで布団も敷いて横になろうと。
布団を敷くと急に眠気が襲ってきた。
少し寝よう…。今日は色々あったもんなぁ…。
明日は何をやるんだろう。
ふと明日も武藤さんが付いてくれるといいなぁなんて思ってしまった。
次の日は昨日と違う棟で昨日とは違う製品を担当した。
今日は武藤さんと一緒じゃなかった。
若いけど私より年上の二人の女の人。
一人は金髪の21歳で見るからにヤンキーな背の高い綺麗な人。
顔は木下優樹菜に似ているから木下さんって事にしよう。
もう一人は大人しそうで堀北真希みたいな可愛い系の28歳の人。
この人は堀北さんで。
この二人は私と年近いから割と話しやすそうだと安心した。
でもこの二人はすごい性格が悪かった;
ここのライン昨日とは違い二人で入るところだ。
だからその二人と研修中の私で入ったが二人は明らかに私を馬鹿にしている。
仕事も教えてくれないし、ここはどうするんですかと聞くと、
木下と堀北は二人で顔を見合わせ、ぷっと吹き出した。
保護シートを貼るのを失敗すると舌打ちをされて、「は?」とか言われたし指を指して笑われた。
…。
感じ悪い…。
武藤さんがよかったなぁ;
時々社員や所長が様子を見に見回りに来た
所長「木下、堀北お疲れ!相田にちゃんと教えてやってるか?」
木下「大丈夫でェ~ッすぅッ♪d(*ゝω・*)」
堀北「うぅ~ん;真希ゎぁ、ちょ~ッと相田サンゎ時間がかかりそぉかなァ~ッて思うの!(*μ。μ`*)」
それはお前らが教えてくれないからだろ;
ってか態度も声も変わりすぎだろ;
堀北に至っては何故か上目遣いで瞬きの回数が異様に多く目をぱちくりさせていた。
休憩時間になった。
はぁ…今日は最悪だなあ…。
これからあの二人と組むことになりませんように;
とりあえず、私は外の自販機で飲み物でも買ってこようと靴を履きかえに下駄箱を開けた。
ぶす子「何これ…。」
私の『相田』の下駄箱の中にはゴミが入っていた…。
財布の中に入ってたであろうグシャグシャのレシートやら空き缶やら…。
絶対あいつらだ…。
私はショックで泣きそうになった。
そこへニヤニヤの菅野さんと武藤さんが来た。
武藤「よっ!お疲れ~!!今日は一緒じゃなかったな。」
菅野「…お疲れっス」
私は武藤さんに悟られたくなくて咄嗟に下駄箱を閉めた。
ぶす子「菅野さん、武藤さん、お疲れ様です!」
精一杯の笑顔。
そうだ…。あんな奴らに負けたくない。
いい人だっているんだから。
武藤「何か…あった?」
ぶす子「いや、別に!あっ仕事出来なくて凹んだ!!(笑)」
武藤「そっか、大丈夫さ!無理すんなよ!」
そう行って武藤さんは喫煙所に行った。
と思ったら戻って来た。
武藤「ほれっ、俺の奢り。コーヒーは飲める?」
武藤さんは私にコーヒーを買ってきて差し出してくれた。
差し出された空き缶を見ると私は涙が堪えきれなくなって泣き出してしまった。
武藤「エェ~っ!俺?!俺なん??」
ぶす子「違います…。すいません。」
武藤「……。…ぶす子ちゃん、あのさ…。」
ああ、嫌われちゃったかな…。そうだよね。私ブスだしジュース奢ってもらって突然泣くし…。
と思ってたら武藤さんは一枚の髪切れに何やら書いて私に渡した。
武藤「俺のアドレス。ちゃんと送ってこいよ!あと研修期間中にやめんなよ!じゃな~!」
そう言って手をひらひらさせて武藤さんは出て行った。
すぐに返事が返ってきた。
To:ぶす子
From:武藤さん
俺の方こそゴメンな~😢
泣いてるぶす子ちゃんほったらかしで…😫😫
菅野君が居たからぶす子ちゃんも話しにくいかなって💧
メールだから気兼ねなくドゾー😉
あっ;菅野さん居たの忘れてたわ…。
インパクト強いけど存在感ない人だな~。
でも武藤さんのいる喫煙所には木下と堀北がいる。
武藤さんが木下や堀北と仲がいいのかは知らないが、
何となく本人達のいる空間では言いにくい…;
休憩が終わった。
そろそろ喫煙所からそれぞれの持ち場に戻ってくるだろう。
私も頑張ろう。
木下堀北「相田さん早いね~。」
ぶす子「お疲れ様です。」
堀北「なんかァ~、真希、翔梧(ショウゴ)サンから聞いたんだけどぉ、相田サン休憩室で泣いてたらしいぢゃん?大丈夫ぅ~?まぢ心配~!」
木下「なんか辛い事あったら優樹菜に話してねッ!!」
ニヤニヤして明らかに楽しんでる二人。
てか、あれ…?
武藤さん結局話しちゃったか…。
まぁこの二人の事言ってないから当然か;
翔梧さんって武藤さんの事だよね…。
職場の人なのに名前で呼ぶって事は仲悪くはないんだ…。
当たり前か…二人とも可愛いし。
もし武藤さんはこの二人に好意を持ってたとするとこの二人の事を相談しても私の味方についてくれるのかな…。
もし相談して逆に私が悪者にされたらどうしよう…。
それか相談内容が二人につつぬけで逆に私の悪口で盛り上がって楽しんだり…。
なんかマイナスな方向に考えちゃう…(涙)
こうしてその日の研修も終わった。
次の日と研修最終日は武藤さんがついて教えてくれた。
でも結局、あの二人の事について話せなかった。
もし武藤さんもあっち側の人間なら…。
私が孤立しちゃう…。
でも毎日メールでのやり取りは続けていた。
研修を終え、数日たったある日。
今日はここにきて初めての休みだ!!
なんか工場にきてから仕事ばかりだし家も寮だから縛られてる感じがするなぁ。しかも今日一日休みでも明日から夜勤だし。
ふとケータイに目をやると武藤さんからメールがきていた。
レンママさん初めまして🐱
駄文を読んで下さってありがとうございます😆
今日は休みなので少しずつ更新していきたいと思います👍✨
私以外を悪者の様に書いていますが、
決してそんな事はなかったりします😅
堀北とか木下は明らかに私に悪意を持ってましたけど🐱笑
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恋人の返信が来ないのが気になる
LINEが1日返ってこなかっただけで寂しいと感じる彼女は重いですか...? 私も返す頻度はバラバラ…
7レス 292HIT 恋愛好きさん (20代 女性 ) -
誕生日のお祝いについて
彼氏にカラオケおごってあげるといわれましたが、全然嬉しくありません…。 皆さんだったらどう思います…
12レス 252HIT 恋わずらいさん (40代 女性 ) -
他界した高齢の姑に、生前夫や私が贈ってた品々
昨年、高齢の姑が天寿を全うしました。 法要等色々と終わり、生活が落ち着いて来たので、遺品整理につい…
20レス 455HIT やりきれないさん (50代 女性 ) -
職場の人との関係(彼氏が良く思っていません)
付き合って四年の彼氏がいます。 双方友人もあまりいないので、友達と遊びに行くなど予定がお互いあまり…
6レス 244HIT 恋愛好きさん (20代 女性 ) - もっと見る