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【おかえり☆改札】

レス1 HIT数 1371 あ+ あ-

NHKサスペンス激情(°□°;)( 30代 ♂ GAACh )
13/12/19 21:24(更新日時)




『もう疲れた...得るもの無ければ失うものも無い。』

終電の接続に失敗して男はベンチに座り込んだ。

この男の名は秋本信夫、42歳にして独身である。

この男の人生は失敗の連続だった。

《どうしたら...もう失敗しなくて済むのだろう...そうだ!もう人生を終わらせよう。そうすれば、これ以上惨めな思いをする事もない!やっと決心がついた!今夜終わりにしよう。》

意を決した信夫は自らの死の扉を開く為、改札出口へと向かった。

だが、自動改札にカードをかざした瞬間に、稲妻のような衝撃が手から全身に渡って走った。

あっ...。

信夫はその瞬間に気を失っていた。




目覚めると、見渡す限り機械のような装置のような、とてもメカニカルな空間に自分がいることに気が付いた。

『ここは...一体何処なんだ?...確か俺は改札を出ようとして...。』




『信夫さまっ。お帰りなさいませ❤』

『ん?...。』

振り返るとメイド服に身を包んだ可愛いアニメキャラクターのような顔立ちの少女が一人佇んでいた。



つづく°□°;)



No.2038837 13/12/17 21:50(スレ作成日時)

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No.1 13/12/19 21:24
NHKサスペンス激情(°□°;) ( 30代 ♂ GAACh )


『君は誰なんだ?何故私の名前を知っているだ?...ここは一体何処なんだ?』

『はじめまして。私はニーナと申します。お名前はほら、そこに定期券が落ちていますよね。そこに名前が書いてあるじゃないですか。』

床に落ちた定期券を拾い上げ財布にしまいながら、この現在の状況を必死に考えたが、思い付くことは何一つ無かった。

『ニーナ...さんだよね。あぁ、そう言えば定期券に名前が書いてあるね。ところでここは一体何処なんですか?私は確か駅の改札を出ようとして、その時雷のようなもの打たれたようで、その後の記憶が全くなくて、気が付いたらここに倒れていたので。教えてください。』

『はい。お答え致します。ここは...』

『ここは、人間改札機ですぅ。』

『人間改札機!?』

『はい。信夫様はこちらに来られる前に自ら命を絶とうとお考えになられましたよね?そのような決意を固めた状態の方があの改札機を通過しようとすると、必ず一旦こちらの世界に転送されるシステムになっているんですょ。』

『改札...?転送...?すまないけれど、私には何の事やらさっぱり解らないです。』

『確かにそうですよね。お気持ちはお察し致します。でも、ここには私がおりますのでどうかご安心くださいませ。』

『安心してくれって言われても...。ここが何の施設で、貴女がどんな人なのかも解らないのにですか?』

『はい。それでは詳しくご説明致しますね。』

ニーナは優しく微笑みながら説明を始めた。



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