イクまでイケません
ここはある街の山手地区。昔からの武家屋敷や豪商の町屋が数多く残る街
18/03/14 11:56 追記
どの板に書くか迷いましたが、ここで。
小学生時代の懐かしい日記帳が出てきたので。ネタになりそうな黒歴史、これ、なんで書きのこしたのか、さっぱりわからないんだけど
小説仕立てで書いてみようかな・・と。
思い描いてるとおりの結末になるのか、どなたかが飛び入り参加されて全く違うストーリーになっちゃうのか・・・
あ、ちなみに我がエロ姉氏が根本原因の黒歴史です。日記帳ではね。
- 投稿制限
- ハンドル名必須
- 年齢性別必須
- 1人につき1レスのみ
>> 19
真鍋が助け船を出す。いや、普通の女の子なら恥ずかしい他人によるカミングアウトで助け船ではないのだが、エロ大好きな同人作者の緑には助け船なのだ。
「コイツ(緑)大学では漫画部なんだよ。恋愛漫画研究部。とは名ばかりで実際は同人エロ漫画だけどね。先週と先々週のは俺の後輩。俺も後から来たからさ。大学同士の付き合いだったわけ。ネタが被らないようにね。」
と聞いても納得しない美佐。
あおいとゆかりから聞く緑のイメージは、厳しくも優しい優等生の姉なのだから無理はない。優等生でなければ黒百合にはそもそも入学できないなんてお嬢様学校でもあり・・・で、美佐には緑と同人のイメージが繋がらない。
てか、同人が何かすら知らない。
>> 20
「仕方ないわね。二人ともそこに座って」と緑。かばんから小さなスケッチブックを取り出すとペンを走らせる。
しばらくすると、と言うよりは驚くべき短時間に二枚の絵が出来上がる。
「これが二人の簡単なスケッチ。こっちは二人をソフトな百合にした漫画風。これで信用してくれるかな?。あとね、これはできたばかりの本。あなたたちまだ子供だから中身は見せないけどね。」
「・・・で、わたしの彼氏はこの瞬ちゃん(真鍋)だけ。ややこしくなるからあおいに変なこと吹き込まないでよ」
すっごぉい!お姉さん絵が上手かったんですね!
と、ゆかりと美佐。
そうこうするうちに近くの工場から終業を知らせる時報のメロディーが流れ、緑と真鍋はバイトだからと、あなたたちも早く帰るのよと帰って行った。
が、そこには緑に忘れられた同人誌が二冊。
>> 21
場所は変わり、ここはあおいの家。初冬にしては暖かく
日曜日なのに遊びに出かけずに珍しくもテスト勉強しているあおい。
姉の緑のようにはなりたくない一心で、黒百合中等部への学内エスカレーター進学ではなく、別の大学付属中を目指す気になり、風邪気味にも関わらず苦手教科に取り組んでいる。
翌日あるであろう抜き打ちテストの予感に、珍しくも机に向かっているのだが
珍しくもあおいが勉強しようと机に向かっているのだが
襖向こうの緑の部室からは
イヤぁんバカぁん的なエロへの誘惑の音声。
部屋の主の緑が真鍋と愛を確かめているのではなく、同人ネタ探しに単なるエロ動画つまりエロビデオを緑が見てるのだが
たまらずに
お姉ちゃん、わたし勉強してるんだからね!静かにしてよ!
お姉ちゃんみたいになりたくないんだからね!
と怒鳴るあおい。すると
諦めなっ!わたしの妹に生まれた不運を素直に受け入れなさい
との緑の声。
>> 22
「出たぁー!」
草木も眠る丑三つ時
ではなく、前日の快晴ゆえに冷えきった早朝、勢いあまって徹夜覚悟の勉強してたのだが、いつの間にか机に突っ伏して寝ているあおい。
出たぁー!テスト勉強の山カン的中!
の場面で、これは夢に違いない!と目覚めたあおい。なんだか寒気がひどい。緑が毛布をかけてくれてはいたのだが、体も冷えきったみたいで。
キッチンでミルクを温める。そのうちに
くしゃみが出始め、間隔も縮まり、鼻水が止まらない。お腹も冷えたみたいでトイレに駆け込む。
こうなるんだったら風呂上がりに素直にすぐに寝るんだった!
と思いながらホットミルクをちびちびと飲むあおい。
時計を見るとまだ4時。あと2時間はお布団で暖かく包まっていようと思い、部屋のベッドに入る。
>> 23
そして話は冒頭の待った先生
いや、待った先生ではなく松田先生のお説教の話に戻る。
くしゃみと鼻水とお腹の不調に学校を休むつもりだったのだが、せっかく勉強したのにテストを休むなんて考えられないと登校したら
同級生のゆかりと美佐の同人誌
つまり緑が忘れて行ったのを、二人があおい経由で緑に返そうとしていたのが、あおいも混ざって三人で読んでるうちに
いつの間にか、ゆかりと美佐の二人のものになってしまい
こともあろうに、ゆかりの想い人の松田先生に見つかってしまったのだ。
この松田先生は実は緑の彼氏の真鍋とは大学の先輩後輩の間柄。
実はあおいは、姉の緑にはすでに見抜かれてるのだが、ひそかに真鍋に片思いしている。
あおいが緑の目を盗んでは真鍋に付き纏ううちに、松田先生が真鍋の先輩と知ってしまったあおいなのだ。
男女交際には厳しい黒百合学園である。こともあろうに大学部の学生しかも教育学部のが、初等部の後輩に同人誌、それもエロ同人をくれてやったことになってしまったら
見つかったのが、優しいというべきか甘いというべきか、とりあえず初等部生徒にとっては何事も見て見ぬ振りしてくれる松田先生で良かったと思いつつ
自分も仲良く混ざってエロ同人を読んでいた
なんてことは松田先生が見て見ぬ振りしてくれる甘~い先生であっても、何かの世間話のはずみででも真鍋には知られたくないあおいである。
>> 24
と、あおいが思いを巡らせているうちに松田先生の朝のお話は話題が変わっている。
みなさん、先週の金曜日、近くの小学校では不審者がトイレに侵入して捕まっています。世の中には違う意味で子どもが大好きな変な大人たちがいます。
くれぐれも甘い言葉で誘われてもついて行ってはいけません。すぐに助けを求めて逃げましょうね!
とくにそこの赤井!ついて行くなよ!
上の空で話を聞き逃していたあおいは名指しされてしまった。
なんでロリコンについて行くのがわたしなのよっ!と、あおい。
お前、運動会で人気でブルマ写真撮られまくりだったよな。
運動会、部外者立ち入り禁止になったきっかけがお前たち三人組なんだよ。ああ言う大人たちが危ないと話をしてたんだよ。
え~ 待った先生、名指しするなんて、もしかしてあおいちゃん人気にヤキモチですかぁ?
と美佐がはやしたてる。
あおいも一緒になって
えっ? 待った先生も、ですか?
でも先生は優しいから言ってくれたら撮らせてあげたのにぃ!
でも写真だけだよ。わたし好きな人いるもん。それにわたしは真面目な意味で子ども好きな人のほうが・・・
「待った先生も、の「も」ってのは何だ?」と軽く冗談で返す待った先生だった。
では話が長くなりましたので一時間目の授業に移ります。トイレ行きたい人はすぐに戻ってくださいね。国語の教科書の⭕⭕ページを・・・
授業が始まった。
>> 25
国語の授業が終わり、2時間目の体育までの狭間の休憩中。
今日は一年生との合同の自由体育だ。黒百合学園では年に何度か、初等部六年生と一年生の自由体育があり、さらに初等部六年と中等部三年の合同体育まである。
はるか昔にこれが始まった目的は学年つまり年齢を越えての交際力や交渉力に指導力を身につけさせるためなのだが、今や楽しいリクリエーションの時間と化している
ともあれ、体育の前の着替え中に三人娘が話している。
あの本、まだ待った先生が没収して持ってるのかな?と美佐。
ゆかりはゆかりで
あんなの持ってたなんて待った先生に知られて、わたし、どうしたらいいの?。さようなら、わたしの初恋
と、待った先生に恋心を抱いているゆかりは深刻に嘆いている。
あおいは?と言うと
>> 27
休憩時間は終わり、着替えを済ませて、自由体育の直前
校庭で待った先生をはじめ六年生と一年生の担任の四人を待つ、あおいたち六年生と一年生。
あっ!先生たち来たよ!と美佐があおいに知らせる。
立ち上がったあおいは
いいこと?さっき話したように今日の自由体育は隠れ鬼をします!
隠れ逃げる範囲は幼稚部に中等部を含めた黒百合学園全域!
みんな~逃げろっ隠れろ!!。隠れ鬼始めっ!
鬼は先生たち四人ね!みんな逃げろ!隠れろ!と叫ぶあおい。
級長の桃井カネコが休んでる今日、副級長のあおいがクラスを仕切ってしまったら・・・と不安を感じながらも油断していた、待った先生はじめ六年生担任の二人の先生たち
こらぁ!お前らふざけるなっ!
待てっ!逃げるな!
一年生担任も、なのだが彼らが制止する間もなく、蜘蛛の子だか蜂の子だかを散らすかのように、あおいの号令で一斉に逃げ出してしまう六年生と一年生。
壮大なるかくれんぼが始まってしまった。
>> 28
油断していた隙を見事にあおいにつかれた待った先生、一瞬、何事が起きたのか理解できずにいたものの
ハッと気を取り直し
おそらくはこの騒ぎの主犯格のあおいを捕まえようと走り出そうとしたのだが
いつの間に纏わり付いたのか、ゆかりがジャージの裾を握りしめて
松田先生、わたしお腹が痛い!と言い出した。
えええーっ?! こんな時に!
と、ますますパニックになる待った先生。
そ、そうだ!保健委員の立花美佐、高田ゆかりさんを保健室に!
との言葉を出そうとするも
美佐ちゃん、あおいちゃんと逃げちゃいました!とゆかりが追い打ちをかける。
あーもう!と、仕方なく自らゆかりを保健室に連れて行こうとする待った先生
高田、歩けるか?と聞くと
ダメぇ、歩けな~い!先生おんぶして!とゆかりがあまえてくる。
>> 31
ねえ、松田先生
と、ゆかりがおんぶしてくれてる松田先生の肩越しに話している。
今日の朝の会のときの先生のお話、あれ、わたしと美佐ちゃんの机の中のあの本のことでしょ?
あれね、わたしのでも美佐ちゃんのでも、もちろんあおいちゃんのでもないの。
この前、わたしと美佐ちゃんでそこの公園で遊んでたら、あおいちゃんの緑お姉ちゃんが真鍋さんとデートしてて
緑お姉ちゃん、わたしと美佐ちゃんの二人の絵を描いてくれたの。でもそれで真鍋さんと緑お姉ちゃん、バイトに遅れそうになって、そのときに二人が忘れて行ったものなの。
で、あおいちゃん経由で返してもらおうって学校に持って来たんだけど、それが失敗の始まりで、
やっぱり学校だと皆がいるから恥ずかしくて、渡せずにそのままになってただけなの。
あおいちゃんに松田先生は真鍋さんの先輩だって教えてもらったんだけど、先生に渡そうにも先生は男の人だからさらに恥ずかしくて
それとね
さっきのもね、あおいちゃん悪くないの。
先生にあの本見つかって、わたし落ち込んで。
あおいちゃん、わたしが先生を好きなの知ってるから、だから先生と二人っきりにさせてくれるって。
だからあおいちゃん悪くないの。
だけど先生はこんな悪い子のわたし、嫌いだよね?
事のあらましを思い詰めた顔で話すゆかり。
松田先生は保健室で時間をとることにした。
>> 32
わたしパパがいないから。だから先生に憧れちゃったのかな。わたし、まだ子供だから先生が好きでも叶わないのはわかってるけど・・・
との、ゆかりの言葉に
待った先生こと松田先生は昨年度このクラス、つまり五年二組の担任になったとき、引き継いだ四年の先生からの、忘れていた申し送りを思い出した。
高田ゆかり、初等部一年生入学早々に父と兄が食中毒死。父性を持って接する・・・。系列校柊幼稚園から入学。母親、本学園首席卒業し現在赤井塾講師。
赤井あおい、幼稚部年長時に一回り上の長姉が目前で交通事故死。一時失語。曾祖母は本学園奨学制創設者。立花美佐とは遠戚。
立花美佐、母子家庭。赤井あおいとは遠戚。
桃井カネコ、母子家庭。初等部奨学生。幼稚部年長時には赤井あおいとは姉妹同然。初等部入学時より赤井家の希望により初等部卒業まで同クラスとする。
赤井あおいも結構なお嬢様なのだが、この四人組が、お嬢様ぶっている他の生徒とはあまりつるんでなくて、四人がいつも一緒にいて、お高くとまっていない理由がわかったような気がした松田先生だった。
高田、お前がしたことはあまり良くない。授業妨害だし、忘れ物を放置したのも無責任だ。でもお前は良い子だ。
だって世の中には忘れ物や落とし物を自分のものにしちゃう人はたくさんいる。高田は届けようとしたんだろ?。それにさっきのも
いたずらをしても謝らずに知らんぷりする人もたくさんいる。でもお前は白状しただろ?
それに友達を庇った。それは間違ってる場合もあるけれど、誰かを庇う優しい気持ちすらない人はたくさんいる。
人は間違って改めて育つんだよ。
先生はお前も赤井も立花も、その優しさは好きだよ。
で、お前がいい子でいて大人になったら、また好きって聞かせてくれよ。
と、柄にもないことを言ってしまったと、内心照れつつ保健室を出ると、血相を変えた中等部の黒木良枝先生に松田先生は捕まってしまった。
中等部の廊下を走り抜けたのは、松田先生、あなたの生徒ですよね?脱走されたんですか?
早く皆を捕まえなさいっ!迷惑でしょっ!
申し訳ありませんっ!と叫んで中等部に走っていく待った先生こと松田先生。
一方、そのころあおい達は
>> 33
待った先生が中等部の黒木先生に叱られて、あおい達を捕まえるために中等部に向かったころ
みずきはあおいに言われたとおりに一年生を教室に戻していた。
美佐も六年生の皆を教室に戻していた。
先生たちがわたしらを必死に探してる間に、いつの間にか皆が教室でいい子で自習してるって、先生をおちょくっていて楽しくない?
との、あおいの発案のそのままに。
そのころあおいはこの騒ぎに無人になった職員室の隣の用務員室にいた。
待った先生によれば、美佐とゆかりの机の中のあの本を見つけたのは用務員さんらしいからである。
でも、用務員室を捜索してもあの本は見つからない。
やっぱり教室の待った先生の机の中かなあ?。待った先生の性格だと職員室には持って行かないよね・・・
一度教室に戻って待った先生の机の中を覗いて見よう
そう思い、あおいはクラスに戻ろうと用務員室を出た。
>> 34
一方、保健室で松田先生に諭されていたゆかりは
いい大人になって、大人になったとき先生が好きだったら改めて好きって聞かせてくれよ
との松田先生の言葉に希望をつないだのもあり
また内心、松田先生がかわいそうになり、教室に戻ります!と保健室を出てあおいのもとに向かい
用務員室を出て教室に戻ろうとしてるあおいと鉢合わせした。
ねえ、あおちゃん、さっき松田先生ね
あおちゃんも美佐ちゃんもカネちゃんもわたしも、優しいとこが好きだって言ってたよ。優しいいい子って褒めてくれたの。
あの本があおちゃんの緑お姉ちゃんのってこともあるけど、あおちゃんの好きな真鍋さんのこともあるけど、松田先生って
今までわたしたちのいたずらや失敗、笑い飛ばしてくれていて、事を大袈裟にする先生じゃないよね?。
あの本のこと、遠回しで話してくれたのは
返すからそっと取りに来なさい。って意味だと思うの。わたしたちがあの本ばかり見るような女の子じゃないって信じてくれてたんじゃないのかなぁ?。
だからこの隠れんぼ、もうやめようよ。で、美佐ちゃんとみずきちゃんと一緒に謝ろうよ。
中等部の黒木先生も怒ってさっき来てたし
大騒ぎにして、叱らなきゃならないことを作って、あの本のこと忘れさせちゃえ!ってのがあおちゃんの考えなんだろうけど、これで充分だよ。
あおちゃんが歳の離れた真鍋さんが好きなように、わたしも松田先生が好きなの。
松田先生、きっと真鍋さんや緑お姉ちゃんの悪いようにはしないと思うし、あおちゃんが真鍋さん好きなことも悪いようにはしないと思うの。
ね、もうやめよう。
- << 41 あおいたちの起こした初等部生徒集団エスケープ騒ぎから三日目の水曜日 当日の安部学長の わたしの独り言に何故か君たちが感動してくれて、自主的に謹慎して反省してくれる。つまり授業脱走は原因が学園側にあるので学園は処罰しない。 の言葉通りに謹慎していたあおいたちも元気に登校していた。 が、しかし授業集団エスケープの結果、黒百合学園では宿題など滅多に生徒に課さないのだが、連帯責任だと反省文代わりに読書感想文提出は命ぜられていた。 チャイムが鳴り朝の会 待った先生こと松田先生が それでは宿題の読書感想文を出席番号順に前に来て提出してください。と言う まず出席番号一番、赤井あおい と呼ばれたあおいは 先生、わたし、お転婆しないでおとなしく寝て風邪を謹慎中に治しなさいって学長に言われたので 言われたとおり寝ていた良い子のわたしは宿題、やってませ~ん! でも代わりに先生の熱い想い嬉しかったから、庇ってくれたお礼にこれプレゼントね! と一枚の紙を出す。 松田先生が手紙か?と思って見ると、 なんと、なんと、なんと なんと、それは婚姻届。しかもご丁寧にも松田先生とあおいの名前が書かれていて、しかも、あおいの名字の判まで押されている。 思わず なんだこれは!と叫ぶ松田先生。 すると ゆかりが立ち上がり叫ぶ あおいちゃんずる~い! 美佐ちゃんとカネちゃんとみずきちゃんで五人で一緒に渡す約束でしょ!と。 松田先生、わたしも先生との婚姻届書いてきました!とカネコたちと教壇に押しかけるゆかりたち 待っ! 待て!なんでこうなる!と松田先生。 すると普段はおとなしいゆかりが 先生ひどい!先生、好きって言ってくれたじゃない!。優しいからわたしたちが好きだって! これを聞いたクラスの皆が え~!と反応して叫ぶ いや、それは教育上の一般論!。お前たちが優しい子だから、このまま優しい大人になってくれ!って意味だ! と松田先生が言うも 先生、大人なら自分の言葉に責任持つべきだと思いま~す。でも今すぐ結婚してってわけじゃないから安心してね と、あおい ゆかりまで 先生、大人になったとき俺がまだ好きだったら、改めて好きと聞かせてくれって言ったばかりじゃない! 先生、ひどい!結婚詐欺だぁー と泣くゆかり(泣き真似)
>> 35
あおいは自宅に電話をかけている。
ゆかりと話した結果、素直に謝ることにしたのだ。
が、問題は
予想外の問題は、あの黒木先生が絡んでしまったことだった。
受話器の向こうで呼び出し音がかなり繰り返されたあと、合コンの夜更かしから目覚めた姉の緑が出た。
お姉ちゃん、今ね
わたし学校で大騒ぎ起こしちゃったの。原因はお姉ちゃんが忘れて帰った同人誌を美佐ちゃんとゆかりちゃんが見つけて、わたし経由でお姉ちゃんに届けようとしたことなの。
お姉ちゃんにも責任あるんだからね。お姉ちゃんが教育学部なのに初等部の美佐ちゃんやゆかりちゃんにあんな本見せたからだからね。
それで、おじいちゃんかパパと初等部来てちょうだい。
松田先生は大袈裟にしないと思うんだけど、あの中等部の黒木先生が絡んじゃったから。
黒木先生が絡んじゃったから。
との言葉を聞いて一気に顔が青ざめる緑。
緑はあおいたちのような幼稚部からのエスカレーター組ではなく、公立中からのお受験入学組で、高等部から黒百合に入ったのだが
中等部からのエスカレーター組からは黒木先生の恐ろしさをイヤと言うほど聞かされていたし、初等部のあおいたちからも噂は聞いてるし
実際、中等部と高等部は校舎共用部分が多く、高等部にもかかわらず騒いでしまって何度か中等部の黒木先生に雷を落とされていたのだ。
大学部になって、やっと黒木先生の恐怖から解放された!と思っていたのに、自分の忘れ物のせいで
しかもそれが学園内にあってはならない同人誌が原因で・・・、ヒステリックでしかも持論は絶対に曲げない黒木先生が絡んだ・・・、さらに大学部には黒木先生に頭が上がらない先生方が多い・・・、黒木先生は学園理事長の娘・・・
と、なると、あおいだけではなく、あおいに巻き込まれて我が身の処分がイヤでも頭に浮かんで来る。
ちょ、ちょっと待ってなさい。おじいちゃん起こすから!
受話器を放り投げ
おじいちゃん!大変!
と祖父に泣きつくしかなかった。
そう、わたしのひいおばあちゃんには、たとえ学園長でも頭が上がらない。ひいおばあちゃんの御威光でおじいちゃんに、黒木先生が絡んで角々するかもな話を丸くしてもらうしかない。
>> 36
ここは黒百合学園の大学部を除く、幼稚部から高等部まである山手校。そしてその山手校学長室
赤井あおいの祖父が来校したことで、黒百合学園は早急に意思を決めねばならなくなり揺れていた。
黒木先生は中等部で赤井あおいたちの中等部入学式拒否を声高に主張したあとに、それがいくらなんでもやり過ぎとされると、さらに初等部での会議にまで飛び入りし、初等部でのあおいたちの処罰の必要性を強硬に主張していたのだが
その学長室には問題の黒木先生に初等部校長と中等部校長、そして松田先生にあおいたち、さらにあおいの祖父の赤井俊明と姉の緑がいた。
さいわい黒木一郎学園理事長は、こどものしかも初等部のこどものしたことに阿保らしいと参加してなかった。
こどもを処罰するなら指導力不足と教員にも処罰しなきゃならなくなり、すると、初等部の松田先生たちだけではなく、好き好んで自ら騒動に関わった黒木良枝先生まで下手をすると処罰しなきゃならなくなる。誰が我が娘の黒木良枝教員を好き好んで処罰したいものか。
山手学長の安部太郎先生が口を開く。
黒木先生、どうしても赤井あおいくんを処罰しなきゃダメかね?。君も本学生徒だったときは結構元気がよかったはずなんだが・・・
黒木先生が言い返す
学長、わたしは確かに中等部学生時代は騒ぎをやらかしてしまう生徒でした。が、他校つまり幼稚部や中等部さらには高等部におまけに大学部まで巻き込んでの大騒動など起こしたことは一度もありません。赤井あおいは初等部に異議があるならば、初等部内の問題として行動するべきで、他校を巻き込むのは明白にやりすぎです。
すると安部学長
だがね、昔の君は自分が理事長、いや当時は中等部校長の娘と周りが気を使うのが嫌で本学に反発していたのではないのかね?。反権力、反父親、反黒百合で。だとすると、君は反伝統の改革者たる立場の教員でなければならない。ところがだよ、さっきからの君の処罰論を聞いていると、伝統とか校風とか常識というありふれた言葉しか出てこない。君は改革派なのかね?それとも君自身の生い立ちと気持ちに矛盾する伝統派なのかね。
聞くところによると、この赤井あおいくんは本学奨学制創設者の赤井菊さんの曾孫らしい。先祖や父親の社会的立場で己の自由を縛られて窮屈な思いでいるのは昔の君と同じじゃないのかね。
>> 37
さらに言葉は続いた。
安部学長は黒木先生に問い質した。黒木先生、本学の学生心得を述べてみたまえ。
黒木先生は流暢に答える。
一、旗の下に群がる烏合の衆ではなく自ら旗を振る者となるべし。
一、己の掲げた旗は軽々しく降ろすべからず
一、・・・・
安部学長は宣った。黒木先生、君は学生時代に本学の伝統打破を叫んでいたのではないのかね?。本学は君の主張は、確かに大部分は時期尚早と受け入れることはなかった。しかし、だからと君を処分したかね?。君の主張は時間をかけ丁寧に聞き取り改革を検討したはずなんだが。
君はその自ら掲げた旗をここで無責任にも撤回し降ろすのかね。君が本学教師になったのは、本学改革をしたいからではなかったのかね。
一方、赤井あおいくんは年少ながら、自由体育前の休憩時間の極めて短時間に、本学初等部六年生と一年生を掌握統率した。それはあっという間に中等部生徒の共感を勝ち取った。さらに動機は友人と姉への本学の不当な処分を回避しようとするためで、また人頼みにするではなく、自ら責任を持ち反旗を揚げた。そして今も方法は間違えたが主張は間違えてないと胸を張っている。
そもそも本学は生徒の主義主張表現は尊重する方針だよ。生徒が好ましくない書籍を所持していたとはいえ、それは忘れ物の本人への返却のためであり、その忘れ物した本人は学内には持ち込んではいない。さらに教育上好ましくない出版であれ、内容は趣味の範囲であり、出版そのものも本学の内部でされたものではない。
それをだね、生徒に無断で、しかも反論の機会を与えることなく、さらに生徒の不在中に机の中から勝手に没収したのが、今回のそもそもの原因であり、それは明白に本学教師の本学教育方針の理解不足による落ち度である。
そしてだね、黒木先生の責任問題だが、初等部生徒が自由時間外に中等部校舎に入った際、すぐに制止するのが中等部教員の君の職務ではなかったのかね。しかるに反・松田先生の波を中等部まで拡大するのを許したのは、君の統率力不足ではないかね。
本学は赤井あおいくんを一方的に処罰できない。それは彼女を処罰するならば関係教員への処分は外せなくなるからでもある。
黒木先生、わかったかね?。
>> 38
安部学長は一息つき、今度はあおいたち今回の騒ぎの首謀者四人に話しはじめた。
赤井あおいくん、そして高田ゆかりくんと立花美佐くんに諏訪野みずきくん安心したまえ。あの問題の本の件では、初等部立花美佐くん高田ゆかりくんそして大学部の赤井緑くんへの処罰は行わないことにします。
そして今から話すことは、これは懲罰とは考えないで欲しいのだが
今回の騒ぎは
君たちが
主張は間違えてませんが方法を間違えました。と謝罪したように、一歩間違えたら大変な収拾つかない騒ぎになった可能性があるのだよ。
君たち、この町の公立小に不審者が侵入して逮捕された一件は朝の会で聞いたはずだね。もし今日の騒ぎで先生たちが人手が足りなくなったとして、そのとき不審者が侵入していたらどうなったかな?。先生たちは君たちの命も預かっているんだよ。まだ本学に慣れてない初等部一年生を巻き込んだらいけないね。
それに方法を間違えましたと謝罪できるのは、先生たちに迷惑かけた自覚があるからだと思う。事実、幼稚部から高等部までが騒ぎになったのだから、これは反省して貰わねば困る。
というわけで処分内容を伝えます。赤井あおいくんは二日間自宅謹慎。しっかり風邪を治したまえ。立花美佐くんと高田ゆかりくんと諏訪野みずきくんは一日の自宅謹慎。
どうせ明日は創立記念日でお休みだし明後日は祭日だ。学長訓戒で君たちが自主的に反省してくれる。つまり正式には懲罰ではない。
ここらへんが落としどころでどうかね?
赤井あおいくん、自分色の旗を振るだけでは争いは収拾つかなくなる場合がある。でも互いが一歩譲ることで互いの旗印が弓矢で傷つかない。この辺で納得してくれないかね?
>> 39
あおいたちが改めて謝罪し学長室を出て帰宅の途にあるころ
学長室では残ったあおいの祖父、赤井俊明と安部学長そして黒木先生が話をしていた。
いや~黒木先生、惚れ惚れする鬼教師役の演説ご苦労様でした。あおいも緑も身に染みて反省してると思います。安部学長も訓戒素晴らしかったですな。と赤井。
親父さん冷やかすのはよしてくださいよ。と安部学長。
そうですわ。赤井先生の前で演説させられたなんて、わたくし、恥ずかしいです。と黒木先生。さらに続けて言う。
でも初等部との合同抜き打ち持ち物検査を松田先生と相談したときには、まさかあおいさんがここまで行動力あるとは思いませんでした。赤井先生、あおいさんがお転婆と嘆くのと裏腹に本心では喜んでらっしゃるのでしょう?。
安部学長も
ご存知のように本学では持ち物検査などした試しはありません。急に抜き打ちにそれも理由も説明せず理不尽に行う。これで若者が反発しないようでは情けなさすぎますな。
あおいさんその他は期待に応えて反応してくれました。まあ、度が過ぎてましたが。
すると赤井
いやいや、あれは怖いもの知らずなだけですから。実は前にもお話したようにわたしは長くありません。長男は教育に不向きで、我が塾の跡取りには孫のあおいは幼すぎて緑が中継ぎするでしょうが、あおいが教員取ったらしばらくここで鍛えて欲しいんですね。・・・
そう弱気な事をおっしゃらずに。と安部学長。
左翼的な先々代学園長が骨抜きにした本学を創設時同様な質実剛健かつ文武両道で指揮官先頭の愛国的な学園に戻す。それには赤井家の助けがまだまだ必要なんです。
>> 35
一方、保健室で松田先生に諭されていたゆかりは
いい大人になって、大人になったとき先生が好きだったら改めて好きって聞かせてくれよ
…
あおいたちの起こした初等部生徒集団エスケープ騒ぎから三日目の水曜日
当日の安部学長の
わたしの独り言に何故か君たちが感動してくれて、自主的に謹慎して反省してくれる。つまり授業脱走は原因が学園側にあるので学園は処罰しない。
の言葉通りに謹慎していたあおいたちも元気に登校していた。
が、しかし授業集団エスケープの結果、黒百合学園では宿題など滅多に生徒に課さないのだが、連帯責任だと反省文代わりに読書感想文提出は命ぜられていた。
チャイムが鳴り朝の会
待った先生こと松田先生が
それでは宿題の読書感想文を出席番号順に前に来て提出してください。と言う
まず出席番号一番、赤井あおい
と呼ばれたあおいは
先生、わたし、お転婆しないでおとなしく寝て風邪を謹慎中に治しなさいって学長に言われたので
言われたとおり寝ていた良い子のわたしは宿題、やってませ~ん!
でも代わりに先生の熱い想い嬉しかったから、庇ってくれたお礼にこれプレゼントね!
と一枚の紙を出す。
松田先生が手紙か?と思って見ると、
なんと、なんと、なんと
なんと、それは婚姻届。しかもご丁寧にも松田先生とあおいの名前が書かれていて、しかも、あおいの名字の判まで押されている。
思わず
なんだこれは!と叫ぶ松田先生。
すると
ゆかりが立ち上がり叫ぶ
あおいちゃんずる~い!
美佐ちゃんとカネちゃんとみずきちゃんで五人で一緒に渡す約束でしょ!と。
松田先生、わたしも先生との婚姻届書いてきました!とカネコたちと教壇に押しかけるゆかりたち
待っ! 待て!なんでこうなる!と松田先生。
すると普段はおとなしいゆかりが
先生ひどい!先生、好きって言ってくれたじゃない!。優しいからわたしたちが好きだって!
これを聞いたクラスの皆が
え~!と反応して叫ぶ
いや、それは教育上の一般論!。お前たちが優しい子だから、このまま優しい大人になってくれ!って意味だ!
と松田先生が言うも
先生、大人なら自分の言葉に責任持つべきだと思いま~す。でも今すぐ結婚してってわけじゃないから安心してね
と、あおい
ゆかりまで
先生、大人になったとき俺がまだ好きだったら、改めて好きと聞かせてくれって言ったばかりじゃない!
先生、ひどい!結婚詐欺だぁー
と泣くゆかり(泣き真似)
>> 41
確かに三日前、松田先生はゆかりに
お前たちは優しいいい子だから好きだよ。と言っていた。
その日ゆかりは、あおいといたずらを仕出かしたあと
松田先生の人の良さにたえられずいたずらを白状し
わたしは悪い子だから先生はわたしを好きになってくれないよね?と泣いた。
まさか、泣いている生徒を放置できるわけもなく、ゆかりたちの優しさという長所を出して励ます意味での、
優しい良い子のお前たちは好きだよ
との言葉だったのだが
あおいの仕組んだゆかりの今日の
先生はわたしが好きって言ったばかりなのに!
の泣き真似いたずらに、自分が小学生をたぶらかした悪い大人みたいな立場になっていることに動揺し
こうなれば頼りはクラス唯一の良識派の級長の桃井カネコに
桃井、眺めてないで助けてくれ!と言いかけるも
ニコッと笑ったカネコは、あおいたち同様に婚姻届を片手に
先生、ゆかりちゃんに聞いたんですが、先生はわたしも好きなんですよね?。わたし嬉しいです!わたしとの婚姻届にもサインしてください!
と言い出す始末。
クラスの生徒たちからの
先生、大人のくせに何人小学生を口説いたのよ?
の視線に耐え切れずに学年主任のいる六年四組に
主任、助けてください!と駆け込む松田先生だった。
それを見送るあおい
うまくいったね!いたずら大成功!と四人組とハイタッチするも、すぐに真顔になり
美佐ちゃん、あれはみんなとのドッキリのいたずらです!
って待った先生呼び戻して
と言うと
みんな~先生からかうのはこれくらいにして、宿題の感想文提出してね~。提出したら先生くるまで一時間目の算数の自習しようね。
とカネコと感想文を集めてまわりはじめた。無論、感想文の一番上には文末に
この前は大騒ぎ起こして、松田先生、ごめんなさい。そして皆を庇ってくれてありがとうございます。今朝のはお礼の、先生好きです攻撃ドッキリいたずらです!
と記された、あおいの感想文があった。
>> 42
あおいのゆかりを使って仕掛けた、わたしを好きだと言ったのに先生ひどいドッキリに
たまらず逃げ出した待った先生。あおいに頼まれ松田先生を呼びに行った美佐に
先生、あれは先生大好きドッキリです。先生なんか大嫌いっ!ドッキリより嬉しいんじゃないですか?。みんな自習して待ってます。
と言われクラスに戻ると、いつ自分の誕生日を調べたのだか、あおい始め皆に
先生、お誕生日おめでとうございます!と迎えられた。
よーし、張りきって授業するぞ!と、いたずら好きなあおいたち六年二組の生徒に揉まれても
教師するのも悪くないなと思い目が潤んでくるのであった。
ドッキリの話を知られて職員室では
いや~松田先生は六年の女の子にモテモテですなあ
とまでからかわれる始末で。
この日はついついテストの採点も甘くなるのであったが
そんな幸福もつかの間
テストを帰す際、ついついあおいに
赤井!お前は成績にムラがある。お前は本当は出来る子だ!もっと頑張ろうな!頑張れば次は百点かも・・・と言おうとして
あおいの両手を握りしめた瞬間
初等部で一番に気が強く手の早いあおいに
点数悪かったのが皆をにバレちゃうでしょっ!と、脛を思い切り蹴飛ばされ、のたうちまわるのだった。
>> 43
冬休み前の修学旅行に来た黒百合学園初等部六年生
例年は六年生の5月に修学旅行が行われていたのだが、今や観光旅行のお遊びと形骸化したために今年からスキー合宿となったのだが
待った先生が訓示をしている。
くれぐれも黒百合学園生徒として軽はずみな恥ずかしい言動をしないように・・・・と
それを、待った先生の淑女論がまた始まったと、あおいたちは聞き流している。
それに気付いた待った先生、すかさず
とくにそこの赤井たち四人組、いや桃井は良識派だから三人組か、お前らが先生は一番に怖いんだ。くれぐれもいたずらすんなよ!
と叫んでしまう。
それを見て
ニヤリと笑うあおいと美佐
級長のカネコは思う
先生、逆効果です。火に油を注いで、鴨の子に葱と鍋を背負わせたあげく、寝た子を起こしてます。
修学旅行と言うべきかスキー合宿と言うべきかのバスの中、あおいは水を水筒のお茶で温めている。ゆかりがなんで?と聞くと
まあ見てて。待った先生ってバス遠足のときガイドさん任せで寝てたでしょ?きっと寝るわよ
と、あおい
冷たくないレベルまで温まったお水をパックジュースのストローで器用に作った水鉄砲に。反対側の窓際近くの待った先生のズボンに向けて水鉄砲ポンプを押す。
頃合いを見計らって待った先生のそばの美佐に合図を送る。隣に座った美佐。大声で
待った先生、大変ですう!起きてください!大変ですう!と叫ぶ。
待った先生、慌てて立ち上がり
何だ?どうした?
事故か?怪我か?病気か?ケンカか?と叫ぶ
そこに美佐が追い打ちを。
先生、何を漏らしたんですかぁ?ズボン濡れてますけど。臭~い(笑)と。
わけがわからずにさらに焦る待った先生、オモラシの自覚はないが見ると確かにズボンが濡れている。なんで?・・・・
まっ、待ってくれ!
ち、違うんだ!これは何かの間違いだ!
俺は漏らしてないぞ?
すると反対側の窓から声がする。あおいだ。
先生、何を慌ててるの?。それ、ただの水ですよ。着くまでには乾くと思うけど・・・
それから先生、寝てないでちゃんとわたしたちを見ていてください。
しまった。赤井がいたずらしないわけがなかった・・・油断した!と思う待った先生こと松田先生だった。
ーーーー
最近は眼鏡かけずに書いてるからかな
今ふと気づくと訂正ミスばかりm(._.)m
限りなく実話に近い中身ですが
(参加して一緒に書いてくれる人現れないので)
実話だけ書いても面白くないので少し脚色してますが
それでも意外や意外に早くも1000アクセスこえました😆。誰も読んでくれないって思ってましたが。
物語はまだまだ続き、我がエロ姉氏のせいでわたくしの死にかけた実話につながる予定です。(参加して一緒書いてくれる人が現れなければ)
さらにある出会いにつながりますが、予定通りになるのかならないのか
わたくし気まぐれなので勝手に物語を変えちゃうかもですし、このスレ自体の存在を忘れるかもですが、気長に続けていけたらいいなあ。
ところで、わたくしには我がエロ姉氏みたいな文才、全くないのでクレームは受け付けません。
>> 46
連絡船に乗り換え、またバスに乗り換え、長い旅路の末にスキー場に着いた黒百合女学院初等部六年生。学校貸し切りの大きな大きなログハウスで
今日はこれから皆で夕食作りと夕食。そのあと班ごとに入浴。明日の朝まで自由時間だ。周りはもう暗いのでここの庭以外は外出禁止!。
と、待った先生が訓示。黒百合女学院を出発したときの訓示ではあおいを名指ししてイタズラすんなよ!と言ってしまい、寝た子を起こしてしまった失敗から、待った先生はあおいを放置している。
皆でカレーを作り
皆でカレーを食べ
ひとしきり雪合戦して
あおいの班の入浴の番がきた。
あー!カネちゃん、そのブラ可愛いー!
ゆかりが羨ましがる。
あおいはあおいで
カネコはおっぱい大きくていいなぁ!。わたしにもおっぱいちょうだい!
とカネコのおっぱいを揉んでいる。
だ、ダメだよ、あおちゃん。女の子同士でダメだよぉ!
とかなんとか、きゃーきゃー騒ぐあおいの班。
隣のお風呂では一息ついて湯舟につかる待った先生が
あいつら女同士で何してんだよ。丸聞こえなのに・・・とため息ついている。
>> 47
お風呂で髪を洗っているあおい。隣では美佐がリンスしようと手を伸ばしているが
「あーっ! これ、空瓶だぁ!」
と叫ぶ美佐。遠戚同士でクラスでも仲良しのあおいに
「あおちゃん、リンス貸して」
と言うも、あおいは美佐をあてにしてリンスどころかシャンプーすら持って来ていない。一緒にお風呂してたクラスメートは烏の行水で先に上がってしまっていて・・・
ちょうど脱衣室に忘れ物を取りに来たみずきに
「ねえ、リンス貸してくれない?」
と叫ぶと空からリンスが降ってきた。
「痛っ! 誰よ?リンスわたしにぶつけたのは?!」
と声を荒げたあおい。
「ねえねえ、あおちゃん、これ、隣の男風呂から来たんじゃない?」
と「リンス貸して」の美佐の声に浴室を覗いたみずきが言う。
「えっ? ここ、わたしら黒百合の生徒と先生しかいないはずだよね」
「まさか覗きの痴漢?!」
そのリンスの蓋を開けて鼻をクンクンさせてるゆかりが
「これ、待った先生の髪のにおいだよ」
ニヤっと笑ったあおいはおもむろに深呼吸すると
「キャーっ! 松田先生のエッチぃ! 覗き魔っ! 痴~漢!!!」
と、これ以上ないくらいの大きな大きな悲鳴で叫ぶ。
そのとき、隣の男風呂に入っていた松田先生。美佐の
「リンス切れてるぅ。貸してぇ!」
の大声に善意で、男風呂と女風呂を仕切る壁の天井との隙間からリンスを投げ入れてやっただけなのに。ロリコン趣味は全くないどころか自分は熟女趣味なのに
「なんで悪者にされるんだよ?」
と心の中で泣いていたとかいないとか・・・
>> 48
翌日、日の出まえに起こされたあおいたち。
泊まってる大きなログハウスの群れの庭でラジオ体操し、学年主任に訓示を指名された待った先生の話を聞く。
諸々の天は神の栄光を表し
大空は御手(みて)の技を示す
この日 言葉をかの日に伝え
この夜 知識をかの夜に贈る
語らず 言わず その声聞こえざるに
その響きは全地にあまねき
その言葉は地の果てにまで及べり
聖書が読まれ。空を見てご覧
と言われる。
それはそれは静寂なる美しい星空の下、待った先生は語る。。
みんなは黒百合女学院初等部で過ごす日々はあとわずかです。中には中学は黒百合中等部ではなく余所に行く子もいるし、そうでなくてもいずれはみんなは社会に出ます。
今は黒百合女学院にいて聖書に触れていても、現実の世の中は厳しく、つらくて神様を忘れるかも知れない。でもね
神様はこの素晴らしい自然界を人間を創るまえに整えてくださり、最高の作品としてわたしたちをお創りになり、この自然界をプレゼントしてくれたのです。
苦しいときは山でも川でも海でもいい。自然に触れよう。そして美しい空を見上げよう。そうして神様を思い出し
つらくても最高の作品として生かされていることに神様に感謝して、うれしいときにはお蔭様でと人にちゃんと言える
そんな女性に育ってください。・・・
・
・
・
・・
待った先生の長~いお話しが終わり、 賛美歌を歌い終わるころ
その頃、空が赤くなり始め、美しい日の出が。
そして、この生徒たちの中には
待った先生ラブの待った先生に恋する乙女が一人いて。
あおいのクラスメートのゆかりは
「自分を大切に。愛する人を大切に」
「先生、わかったわ。だから」
「だから、だから、わたしたち、将来は結婚しましょ!」
大声でそう叫ぶと
先生、抱っこ!
と待った先生に飛びつこうとするのを
「ま、まっ、待ってくれ!なんでこうなる!」
と逃げ回る待った先生を
「おまえが大人になって、まだ俺が好きなら、また好きと言ってくれ!って言ったじゃない!」
と、待った先生が大好きなゆかりは、いつまでも待った先生を追いかけ続ける。
そして修学旅行から帰ったあおいたち。
あおいの通う黒百合初等部のある、クリスチャンスクールの黒百合女学院山手校はクリスマス準備に入っていたのだが
もちろん、あおいのおうちもクリスチャンホームなので、例年は皆が浮かれてるのだが、今年はそれどころではなく
あおいと姉の緑の間にはベルリンの壁よりも厚く高い壁が築かれていた
ことの発端は、あのあおいの仕出かした、初等部生徒集団エスケープ騒ぎの原因の緑の趣味。エロ同人活動にあった。
話のわかる学長の
「わたしの独り言に何故か君たちが感動してくれて、何故か謹慎してくれる。つまり学園はあおいたち首謀者を処罰しない」
との決断でお咎めなしとなったのだが、
姉をエロ同人作成の処罰から庇うためにあおいは騒動を起こしたのに、このエロ姉は反省どころか早くもエロ同人活動再開し
前日からの発熱に寝ているあおいに
「エロ同人誌執筆の資料を黒百合女学院瀬野校の黒百合大学に持って来い」
なんて無茶苦茶な要求を電話でしてきて
仕方なくリュックサックを探すものの、ない。
そう言えば朝、緑はあおいのリュックサックを何やらクローゼットから引っ張り出していて
「やられた!。キティちゃんのお気に入りのリュックサックなのに!」
と思いつつも
「お小遣い、弾んであげるから!」
との、緑の言葉に仕方なく、本当にホントに仕方なく
とは言うものの、エスケープ騒ぎの罰でお小遣いから貯金までをママに没収されたのもあって
確かにお小遣いは魅力的だったものの
えっちな本とかビデオとかをランドセルに詰めるのは、さすがに抵抗があり、
えっちの意味すら知らなかった去年とは違い、発育の遅いあおいでも気持ちの面では思春期突入し、それを意識し始める年頃な恥ずかしさもあり
でも姉の緑は怒ったら手加減出来ない性格。自分も相当に手が早い性格。
あんな女と喧嘩はイヤ
と、本当にホントに仕方なく
えっちな大人な物たちをランドセルに詰めたあおいは、家を出て緑の大学に向かう。
- << 51 姉に届ける資料 実は姉の、エロ同人作成のためのえっちな大人な物たちをランドセルに詰めているあおい。トボトボと姉の緑の待つ大学に向かう。 神様、どうか、くれぐれもわたしが黒百合女学院初等部の赤井あおいだとバレませんように・・・ 第一喚問は近所の、ご近所さんの、昔は黒百合女学院の兄弟校だった黒川学院小学校に通う、ご近所の友達の剛くんの家の前だ。 黒百合女学院が創立記念日で今日はお休みなのと同じく、剛くんもお休みだから。 この男の子に「それ」が見つかると、話がややこしく大袈裟になり、あおいは一夜にして皆からエロ女にされてしまいかねない。 この剛くんは正直が服を着て歩いているような真面目っ子ゆえに。否、融通性皆無な馬鹿正直者ゆえに。 そーっと電柱の影から剛くんのおうちを伺い 誰もいないようね と安心した束の間、2階から声がする。 「よお!あおい、風邪もういいのか?」 「どうしたんだよランドセル背負ってからに。今日は休みだぜ」 「部屋に来いよ!ゲームしようぜ!」 実はあおい、お兄ちゃん、つまり意中の想い人の真鍋がいなければ、この子に夢中になったかも知れない仲良しでもあるのだが 今日は別だ。事情が事情だけに。 「イヤぁ! 剛くん、お願いだからついて来ないで」 顔に両手を当てて逃げ出すあおい。
テーマ別雑談掲示板のスレ一覧
テーマ別雑談掲示板。ひとつのテーマをみんなでたっぷり語りましょう❗
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
不倫の話し7レス 114HIT 自由なパンダさん
-
イスラエルがイランを攻撃0レス 59HIT OLさん (20代 ♀) 年性必
-
14万の生活3レス 146HIT 匿名さん (♀)
-
時給にしたら3200円5レス 139HIT 匿名さん
-
家電(TV)について3レス 135HIT おしゃべり好きさん
-
不倫の話し
不倫は最低だと思うけど、歌詞は無視して曲調が好きだから聴くって感じです…(匿名さん7)
7レス 114HIT 自由なパンダさん -
続 探求の館
YouTubeは、情報が沢山有っても勉強にはなるけど、自由に語れる場所…(初心者さん0)
267レス 5513HIT 初心者さん -
競馬大好き!
アキノさん、皆さん こんにちは^_^ 【マイラーズC】 セリ…(アーモンド愛)
379レス 9055HIT アキノ -
イスラエルがイランを攻撃0レス 59HIT OLさん (20代 ♀) 年性必
-
14万の生活
家賃の金額やボーナスにもよる。 (匿名さん3)
3レス 146HIT 匿名さん (♀)
-
-
-
閲覧専用
大河原邦男氏がデザインしたメカやロボで好きなのは?1レス 80HIT ミクルファンさん
-
閲覧専用
アプリで性欲解消最高(≧∇≦)1レス 65HIT 社会人さん
-
閲覧専用
作りたくない時はこれ10レス 251HIT 匿名さん
-
閲覧専用
地球が壊れている!!281レス 873HIT 通りすがりさん
-
閲覧専用
あなたにはいますか?9レス 327HIT 匿名さん
-
閲覧専用
大河原邦男氏がデザインしたメカやロボで好きなのは?
唯一購入したのは、∀ガンダムの最終巻です。 ガンダムは普段みずに眺め…(匿名さん1)
1レス 80HIT ミクルファンさん -
閲覧専用
アプリで性欲解消最高(≧∇≦)
さらっと犯罪行為告白しないでください。通報されちゃいますよ。(匿名さん1)
1レス 65HIT 社会人さん -
閲覧専用
地球が壊れている!!2
続きます。自分で作れる物は、なるべく自分で作り、なおかつそれで商売する…(通りすがりさん0)
81レス 873HIT 通りすがりさん -
閲覧専用
作りたくない時はこれ
ありがとうございました😊(匿名さん0)
10レス 251HIT 匿名さん -
閲覧専用
あなたにはいますか?
親戚の伯母に言われた言葉ですね。 「あんたにも友達ていたの?」これで…(匿名)
9レス 327HIT 匿名さん
-
閲覧専用
サブ掲示板
注目の話題
-
いじめなのか本当に息子が悪いのか
小学4年生の息子の母です。 息子が学校で同じクラスの女の子のお尻を触ってしまうというトラブルがあり…
72レス 3364HIT 教育に悩むママさん (30代 女性 ) -
私が悪いのですが、新入社員に腹が立ちます。
中間管理職です。私が悪いのですが、腹が立つので聞いてもらいたいです。 新入社員の部下が試用期間が終…
14レス 439HIT おしゃべり好きさん (30代 女性 ) -
言い方とか、誹謗中傷等したりはやめて下さい。原因はなんだろね
腰痛になり整骨院通い始めたんだけど 相変わらず、行けばまぁ治るんだけど休みの日(病院が休み、自分も…
30レス 561HIT 聞いてほしいさん -
ひねくれてますか?
母親から愛情を受けずに育ちました。 日常生活はめちゃくちゃ、人間関係を築けず、で大人になりました。…
24レス 899HIT 心の病気さん -
私の人生観、おかしいですか?(長いです)
30歳を過ぎ、自分の考えに疑問に思うことが増えたので、聞いていただきたいです。 私は20歳を過…
15レス 454HIT 相談したいさん -
低収入だけど優しくて暴力(DV)をしない旦那ならいい?
世田谷区の住宅地とか港区のタワマンに住めるくらいの高収入だけど毎日ストレスがたまって暴力(DV)を振…
20レス 569HIT おしゃべり好きさん - もっと見る