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匿名( ♀ )
18/06/10 18:02(更新日時)

過酷な運命を背負わされた少女戦士たちの物語

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No.2585097 18/01/07 00:24(スレ作成日時)

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No.1 18/01/07 00:53
匿名0 ( ♀ )

ジリリ!ジリリ!
はぁ、6時か。
今日もぴったり時間通り。
ベッドから起き上がり、パジャマからアイロンがけしたブラウスと紺のプリーツスカートに着替え、赤いリボンを結ぶ。
「おはよ、お母さん」
「おはよう、綾音。今日も早起きね。」
お母さんが作ってくれたお味噌汁と目玉焼き、白いご飯を食べ、歯磨きをし、上着を着る。スクールバックをかついで家を出る。
「行ってくるね。」
起きてから実に20分。
これが私、竜田綾音のいつもの朝。

No.2 18/01/07 10:13
匿名 ( ♀ )

駅まで歩いて15分、住宅街の中を抜ける。秋の朝は肌寒い。寄り駅である江の川駅に到着する。
定期券を自動改札に通し、ホームに出ると、同じ制服を着た男女が何人か立っている。
綾音は県立高校の一年生。進学校に入ったため宿題は多く、カバンはいつも重そうだ。
駅にいる人とはあまり話さないため、綾音は小テストの勉強を始めた。

No.3 18/01/07 23:31
匿名 ( ♀ )

綾音はシートに座り、ずっと単語帳を見ている。江の川駅を出て三駅くらいだろうか、また電車のドアが開き、何人かの会社員や学生が乗り込んでくる。
綾音はその時、単語帳のことなど忘れ、一人の少女に釘付けになってしまった。
長いポニーテールに活発そうに輝く瞳、一文字に結んだ唇。
セーラー服のスカートからすらりと伸びる脚。朝日のスポットライトを独り占めしているよう。
なぜか自分に関係がないようには思えなかった。不思議な感覚。前世の因縁?そんなばかな。
その少女は綾音の向かいのシートのつり革につかまり、ずっと外の景色を見ているようだった。
綾音はすぐに学校の近くの駅で降りてしまったが、一日中その少女が頭の中を回り続けた。

No.4 18/01/07 23:34
匿名 ( ♀ )

第一章 はじまりと運命

No.5 18/01/21 16:15
匿名 ( ♀ )

学校が終わり、綾音は今日も電車に乗り、家に向かう。
秋も深まり肌寒いのと、期末試験の勉強のために自然と足早になっていた。
はぁ、早く家に帰ろ…
住宅街にコツコツコツと綾音の革靴の音が響く。
綾音は何も考えずに交差点を曲がった。
とその時ー

バンっっ!!
ぱあぁー…

ものすごい衝撃とともに強烈な白い光。

!!??

……

綾音は気がつくとスカイブルーの空間の中に浮かんでいた。
なにこれ?
八方すべて透き通った水色。
やがて遠くの方から、星屑のようなものを出す白く光る物体がものすごいスピードで向かってくる。
星屑は綾音の生まれたままの身体を包みこみ、物体はこちらに迫ってくる。
そしてー

ヒュン

その物体、白銀の剣は綾音の胸を貫いた。
綾音は鋭い痛みを感じたが、身体はなんともない。
綾音はそのまま深い眠りにつくように意識を失っていった。

No.6 18/01/21 16:31
匿名 ( ♀ )

はっ!!
綾音は意識を取り戻し、ゆっくりと起き上がった。
私、道の真ん中で寝てたの…?
ずっと長い間眠っていた気がする。
腕時計を確認すると、5時半
あれ、時間が経っていない。
一日以上こんなところで眠っていたとは思えないし、さっきのは何?
瞬間的に眠って変な夢見たのかな。
綾音は手でスカートを払いながら立ち上がり、鞄を持とうとするとー

あれ?
腕時計を着けていない右手に、何かある…
おそるおそる手を広げると
そこには五百円玉よりも一回り大きい金色のメダル。
綾音が顔を近づけて見ると

a girl to be a fighter

という刻印と、リボンや鳥の羽根が彫られている。
裏には薔薇と数字の
4

という刻印。
こんなメダル見たことないな。
綾音は不思議な気分で家路を歩いていった。

No.7 18/06/10 17:42
匿名 ( ♀ )

第二章 はじめまして

No.8 18/06/10 17:51
匿名 ( ♀ )

綾音は部屋のベッドの上で、天井を見上げている。
何だったのかな、さっきの…
もう一度例のメダルを見てみる。ずっしりと重みがあり、美しい紋様が入っている。
そして自分を包みこんだ光の眩しさと、胸を射られた時の痛みははっきりと覚えていた。

どうしても夢だとは思えない。

「綾音ー、ご飯よー」
「はーい」
もう夕飯か。
そういえば帰ってから一時間もベッドの上で考えてた。
私ヒマじゃないのに。ご飯食べたら勉強しよっと。

綾音はメダルを学習机の上に置き、部屋を出ていった。

No.9 18/06/10 18:02
匿名 ( ♀ )

綾音が部屋を出てから十分。
綾音の部屋がある二階の窓が突然開いた。
「見つけた。ここだね。」
戸締まりがしてあるはずの、しかも二階窓を開けたのはポニーテールでセーラー服のの少女。
「かわいい部屋だこと。おまけに机の上にはあんなに参考書が。ガリ勉ちゃんかな?」
そう言って少女は他人の部屋を歩き回る。
「まぁ、すぐに見つかってよかった。あとはあいつを待つだけだね。」
彼女は綾音の本棚を物色して一冊の文庫本を取り出すと、べッドの上に寝転んで黙々と読み始めた。
「ふぁぁ、眠い…」
やがてうとうとと居眠りを始めた。

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