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続・ブルームーンストーン

No.64 18/12/20 00:17
自由人
あ+あ-

「丸わかりと言えば、神田と松木さんってどうなってんの?」

「え?」

「いや、ちょっとスタッフから最近のあの二人は目に余るものがあると苦情みたいなのきてて…
まあ正確には松木さんの方が色々と2人の事を言いふらしているみたいなんだけど…何か聞いてる?」

あ~。

私は松木さんから聞いた深夜の電話の事を掻い摘んで大ちゃんに話した。

「それは初耳だな…」

大ちゃんは溜息混じりにそう呟く。

「えっ?他にも何か話してるの?」

「何かも何も2人で出かけたとか色々と言いふらしてるんだって。」

「えっ?でもそれは友達としてやましい事がないからじゃ?」

「あのさ、やましいやましくないじゃなくてそれを聞いた周りがどう思うか…だよね?」

大ちゃんの言葉はしごくもっともに思えた。

「う、う~ん、まあ、ね。出かけたって…何処に行ったんだ…ろうね?」

「ああ、新井が配属された新店に2人でちょっと顔出しに行っただけらしいけど。」

ああ。
二人とも新井くんとは仲が良かったもんね。
もっと凄い所に行ったのかと内心勘違いしてビックリしちゃったよ…

「それなら別に特に問題も無いんじゃない?」

「まあね、正直俺は仕事外で誰が何処で何しようとどうでもいいしさ。」

大ちゃんは少し肩をすくめて興味無さげに呟いたが、

「マッツンって前はそんな事をペラペラ言うようなタイプじゃなかったんだけどな?」

と自分に問いかける様に首を捻った。

「ほら、松木さんは既婚者だから皆に黙って行動して変に勘ぐられるのを危惧して…の事じゃないかな?」

私の言葉に大ちゃんは頷きつつもスッキリとしない顔をしていた。

勘のいい大ちゃんはこの時に何かを感じ取っていたのだろう。

そう。
この日を境に
少しずつ少しずつ彼女の様子が変わっていく。

今の私の持論は

「救いを求めて誰かにとにかくすがりたい人に徹底的に寄り添える覚悟がないなら、中途半端な優しさは見せない。」である。

冷たい人間だと思われるかもしれない。

でも、

中途半端に関わる事が相手にとってより残酷だと思うから。

場合によっては更に相手を追い詰めてしまうと思うから。

しかし、当時の私はそれが分からず、ただ人に優しくする事が思いやりだと勘違いして自己満足していた。

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