夢のつづり
夢はすぐに忘れてしまう。
だから夢を綴ってみようと思ったんだ。
これはそんな夢のただの記録。
俺が立っているのは、バーなのかライブハウスなのかクラブなのか、やけに薄暗い空間だった。
黒と赤を基調としたその内装は、退廃的でもあり洗練されてもおり、不思議な妖しさを放つ空間だった。
やや遠くでピアノがゆったりとしたメロディーのジャズを奏で、やけに低く太い声の女性の歌が小さく響いていた。
周りには5、6人の人がいたのだろうが、その姿ははっきりとは見えない。
うっすら見える姿は、紫のレザーの和服だったり、パンクっぽい着物だったり。
俺はファッションのことはさっぱり分からないのだけど、みんな斬新で先鋭的なデザインのお洒落な出で立ちだなと思った。
俺は、薄水色のしわしわの浴衣を着ていた。なんか「井戸」の「井」の字がいっぱい書いてある浴衣だった。
場違いだった。
恥ずかしかった。
>> 6
ぽつんと立っている俺の周りをヒデちゃんがゆっくりと周りだした。
回りながらヘアゴムをぽんぽんと投げてくる。
真顔の目で、口元に少しだけ嘲笑を浮かべ何も言わず、ずっと投げてくる。
俺は悔しいやら恥ずかしいやらで逃げ出したいのだけれど体が動かなかった。
続いてちくわを投げてきた。
俺の足元には大量のヘアゴムとちくわ。
他の客たちがそんな俺を見てクスクス笑っていた。
その後、俺は仰向けに寝転がされた。
そして、俺の頭上からレンガを落とされた。何個も何個も落とされた。
不思議と痛みは感じなかったが、とても悔しかった。何度もやめろ!と叫びたかったのに声はでなかった。
延々とその屈辱的な時間は続いた。
>> 7
いつしか俺は開放されて体が動くようになっていた。
目の前の丸椅子にこちらに背を向けて座り、酒を飲んでいるヒデちゃんがいた。
俺は怒りに任せ、大きくジャンプしてヒデちゃんに飛びかかった。
そしたら、ヒデちゃんの肩に乗りちょうど肩車の体制になった。
ヒデちゃんはとても大きい、どころか、もはや巨人か?ってぐらいになっていた。
肩車の体制から力まかせに後頭部や首筋を殴ってるんだけど、全然力は入らないし、幼児がぽかぽか叩いてる程度の攻撃にしかならなかった。
「気がすんだか?」
ヒデちゃんが言って、少し笑った。
「もういいじゃん、な?」
「それより仕事がある。さ、行くぞ」
ヒデちゃんは立ち上がり、ついてくるよう俺に手招きをした。
この店の外はとても危険なのに、出て行こうとするようだ。
俺はついて行こうと思った。
このヒデちゃんのようになりたいと思った。
なぜだかは分からない。
店の外に出る直前で目を覚ましたので、外の様子は分からなかった。
>> 10
その後、これまたよく分からないんだけど、なんか保険か何かのCMが流れて。
CM空けには、俺の胸には確か5個の星がくっついていて、俺の右足全部と左足のひざ下にはサランラップがぐるぐる巻きにされていた。
そして、目の前の観客はさっきまでのむさ苦しい囚人連中から変わっていて、いろいろ知った顔の人たちだった。会社の上司だとか親戚のおばさんだとか昔のクラスの連中とか。きょうこちゃんとかみどりさんとかもいる訳で。
俺は緊張した。
そんな俺を見て大和田がニヤリと笑いながら言った。
「サランラップっていうのはな、体の3分の1巻かれると皮膚呼吸ができなくなって大変なことになるんだ」
今にして思えば、そうなのか?って話なんだけど、その時はその発言に俺は素直にビビっていた。
だが、それよりもビビったことがある。
>> 11
さっきまでは、靴はいてズボンもはいていたのに、今の俺は下半身パンツだけでサランラップ巻かれている。
てことは、これ次かその次負けるとパンツ脱がされてサランラップなのでは?と。
そうなったら俺は社会的にもうおしまいになってしまう。
きょうこちゃんが真剣な眼差しでこっちを見ている。
それが心配している顔なのか興味本位なのか俺には分からない。
ちなみにその時、男の俺には分かっていた。俺の股間のポジショニングと格好は非常に良くない状況にあることを。
どうせ死ぬのならば、せめてひと剥きし姿形を整えてから死にたいと、そう思った。
真剣にそう思ったら、場面が飛んだ。
いや俺が飛んだのか?よくは分からない。
そっからは混沌としてよく分からないというか覚えてないんだけど、とにかく目が覚めた。
>> 15
高級なホテルのラウンジに通された俺は、大理石の豪華なテーブルにつき4人で会合をした。
会合相手の顔は分からないけど、とても威圧的で俺は緊張していた。
料理を食べながら何を話していたのか分からない。
ただただ俺は萎縮していた。
それとめちゃくちゃ小便が漏れそうだった。
その頃になるとこれが夢なのは薄々分かってきていたんだ。
だから、この小便したいの無くなれ無くなれと念じた。
そしたら尿意はすっと消えたんだ。
で、かわりに、目の前の大理石のテーブルの中央にある凹みに俺の小便がワープした。
夢って分かったところで万能ではないんだな。
突如デデンデデン!という効果音とともに、目の前の会合相手の顔と名前がテロップで出てくる。
東城会系某組組長なんちゃらとか。
今にして思えば、昨夜ユーチューブで見た龍が如くなんだけど、その時はそんなこと分かってないからとにかく怖い。
目の前のテーブルには俺の小便がある。
俺は高校生になっていた。
俺には何か秘めた力がある。
だからなのだろう。高校生ぐらいの勉強は余裕だったし、スポーツも万能だった。
昔アイシールド21って漫画があって、その主人公は訳あってバイザーをかぶって素顔を隠していた。
俺もそのように素顔を隠していた。
何でかは分からないが、正体がバレてはいけなかったからだ。
高校の様々な場面で俺が活躍するシーンがあった。
俺は女子たちの憧れの的になっていて、一方で男たちからも妬みなどは受けず仲良くやっていた。
マドンナ的存在の浜辺美波も俺に恋する女子の一人だった。
客観的視点で自分を観ている俺は、
これ完璧すぎるじゃないか俺!って思っていた。
極楽すぎる高校生活。
そんな俺はこの時まだ自分自身の素顔を知らない。
周りにも素顔は隠していたんだが、自身自身も実は分かっていなかった。
フランスには7つの海と7つのつるぎがある。
そう言い残してベジータの声の人は消えた。
どこまでも青すぎる青、それは蒼なんだ。
吸い込まれるなよ。
そう猿が教えてくれた。
俺と銀色の髪の女の人はジャングルを進んでいた。
地面がぬかるんでいて大変歩きにくい。
革靴なんて履いてこなきゃよかったと後悔していた。
「次の海に着いたらそこで泳ぎませんか?きっとさっぱりしますよ」
銀色の髪の女の人が言った。
早く次の海に着きたい。
俺はそう強く思った。
ただ俺は水着とか持ってないし、見たところ銀色の髪の女の人も手ぶらで水着なんて持ってはいない。
これはますます早く次の海に着きたい。
汗だくになりながら、蚊に食われながら、
ジャングルを進んだ。
次の海は水たまりだった。
ガッカリしながら目が覚めた。
>> 27
夢の続きを見れることなんてあるんだね。ここでこうして夢のこと書いていたから、頭の中に印象深く残ってたのかな。
さっきの続きの場面らしきところからスタートしたんだ。けど、残念なことにちょっと変わっちゃったところもあった。
俺と森本さんはジャングルを進んでいた。
森本さんはチェック柄のシャツにチノパン、金髪マッシュルームカットのおじさんだ。
ジャングルの中には、うっすらとけもの道のようなものがあり、その道に沿って進んでいた。
何を目的にどこを目指していたのか分からないけれど、ズンズンと進んでいった。
長い吊り橋を渡ると、広い原っぱに出た。
なんとなく、こういうとこではイベントが始まるんだろうなと思っていたら、案の定ジャジャーン!みたいな音が鳴り、どこからともなく声が聞こえてきた。
「森本さんは貴族である。」
「はい いいえ」
俺は少し迷って「はい」を押した。
森本さんは俺に背を向けて、しゃがんで草花を見ていた。ちょっとかわいい。
「森本さんはキノコである。」
「はい いいえ」
俺は「はい」を押した。
というより、なんか考えるより前にポチポチと押しちゃった感じ。
「ピンポンピンポン」
正解だったらしかった。
>> 30
なんせ大門未知子と個室で1対1なのだから
、俺はもう終始緊張やら恐縮やらでまともに話なども出来ずにいた。
ただただ大門トークにあわあわしながら話を合わせるのが精一杯だった。
まあ大門未知子は一流の女性だった。
それに引き換え俺はみっともない姿を晒さないようにアップアップな状況な訳で。
そんな中でいろいろな危機が起きる。
お開きにしようとしたところで、俺がコートの袖が入らなくてまごまごしていると、大門はサッと伝票を持って会計をしに行こうとしてしまう。
いやここは私がと、伝票を取り返してレジに向かう。袖はまだ入らない。
俺の靴だけない。大門を待たせている。
裸足でレジにつき財布を開けたら金はない。大門は腕を組んで待っている。
やったことの無いPayPayを頼むんだけど、言われた通りにやっても何故か機械は反応してくれない。大門がイライラしている。
そんな中で俺は超トイレに行きたい。
もう漏れそう。
で、目が覚めた。
>> 32
その夢の中で俺は、タイムマシン3号のデブってる方の人だったんだ。
その場面は、大剣の渓谷。
機械の体の敵、機神がウヨウヨ闊歩している戦場のまっただ中。
まあ、寝る前にゲームしてた場面なんだけど。
で、その戦場で、タイムマシン3号のデブの俺は戦闘能力なんてないもんだから、機神から逃げまくっていた。
逃げまくりながら、有吉の壁に参加していた。
このあとなんかやって、でも全然ウケなくて、それで有吉さんに詰められて、それで必死になってさらになんかやろうと思って・・
そのあとどうなるか分かってるんだ。
さっきまで見ていた夢なんだから。
勝てないの分かってるんだけど、機神に向かって行くんだ。
そんな無茶するのを笑ってくれると思って・・
そしたら、そこで足がもつれて転んで、そこにちょうど機神の爪があって・・
それが股間に擦れて、そして果てる。
最悪だ。
>> 45
俺は全裸だった。
全裸で走っていた。
やがて森を抜けて町に出た。
これはやってはいけないことだと思う。
人々からの熱い視線に耐えきれず、俺は路地裏に逃げ込み、腰丈の草むらで下半身を隠し、そして走った。
「何やってんだよ、おじさん」
背後に子供の声がして、振り返ると野球少年たちが笑いながら走ってついてきていた。
けっこういっぱい着いてきていた。
「危ない、こっちに隠れろ」
俺は子供達に指示をし、バックネット裏に皆でしゃがみこみ、通行人をやり過ごした。
そしてエクレアを食べながら、野球少年のリーダー格にこれまでの経緯を説明した。
野球少年は俺の話を理解し、そしてTシャツをくれた。
それはとても大きなTシャツで太ももぐらいまですっぽりと隠れる。この時は本当に嬉しかった。
その後はしばらく、野球少年達もすがすがしく走り続けた。
やがて場面は変わり洞窟の中になっていた。
>> 49
アスレチックがSASUKEばりに難し過ぎるのでほとんど床面を走っているんだけど、たまにはハシゴを登ってみたり吊り輪にぶら下がってるっぽくジャンプを混じえながら結局は走った。
追っ手のヤクザはちゃんとアスレチックしながら追ってきていた。真面目なんだと思うけどそれ以上に怖いので必死に逃げた。
けど、結局捕まった。
- << 51 コーヒーフィルターを勝手に持ち出したこと、そして逃げたことを俺はヤクザに必死に謝り、土下座もしてみた。 ヤクザの顔を見るとなんかいけそうな気がしたので、どうしても俺はコーヒー屋だからコーヒーフィルターが欲しいんだとお願いもしてみた。 そしたらヤクザは怖い顔のまま低い声で言った。 「お前の気持ちは分かった」 「そのコーヒーフィルターはお前にやるが、但し1つだけ条件がある」 その後たっぷりと無言の間をとり言った。 「お前が最初に入れるコーヒーは俺に飲ませろよ」 そしてかっこよく笑った。 怖かっこよいと思った。
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