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私は過食嘔吐症

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名無し
19/06/09 04:01(更新日時)

仕事帰りに私がコンビニで買ったもの

ポテチ
ポリンキー
アルフォート
シュークリーム
カップラーメン
おにぎり✕2
菓子パン✕2
コーラ1.5L
牛乳

これらを一瞬で平らげて、胃が膨張して苦しいほどの満腹感に幸福を感じて

これらを一瞬で吐いて、胃から食べ物が大量に出て来ること、胃の中が空っぽになることに幸福と安心感を得る


私「田中みもり」は、こんな毎日を送っています

No.2860413 19/06/05 03:00(スレ作成日時)

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No.1 19/06/05 03:22
名無し0 

私は幼少期から見事な肥満児で

小学4年生で40kg、小学5年生で50kg、小学6年生で60kgとキリ良く体重は増えてった


男子に「デブ」って言われたり「みもブー」ってあだ名を付けられたりもしてた

でも私は、そう言う男子は「私のことが好きなんだね!」って勘違いしてたし、自分がデブだなんて知らなかった

だって母親が私のこと「みもちゃんは可愛い」って言うから「やっぱ私は可愛いんだね」って思うじゃない


私は自意識過剰で幸せな肥満児だったんだと思う

No.2 19/06/05 03:35
名無し 

高校生の頃には80kgの大台に乗るほどのデブに成長してて

バイトしてたから忙しいはずなんだけど、飲食店だったから上司の目を盗んでは食べまくって私は着々と肥えた


その頃には流石に「あれ?私ってデブ?」って思うようになったけど

友達が「みもりって痩せたら可愛いよね」って言うもんだから、その言葉を鵜呑みにして過信して「私は可愛いんだ」って脳内変換してたかもしれない


おまけに運良くなのか運悪くなのか、こんなデブでも彼氏がいたから、それが私の自意識過剰を助長させてたんだと思う

その彼氏に交際1ヶ月も経たずに振られたけどね


私には彼氏がいた!と言う素晴らしい功績が残った

No.3 19/06/05 03:52
名無し 

まだ自分がデブだともブスだとも知らないまま私は看護学校に入学して

病院で働きながら学校に通うから、かなりハードでデブにはキツイ毎日を送っていたけど全く痩せなかった


これまた運良くなのか運悪くなのか、職場の方も患者さんも優しい人ばかり

私は娘や孫のように可愛がって貰えて、それにあぐらをかいて更に私は肥えてった


ことあるごとに皆が私に「これ食べて」と食べ物をくれる、まるで豚ように私は何でも食べる

たくさん食べる私が「可愛い」と言う

私は「可愛い」の言葉を鵜呑みにする

これが毎日エンドレスリピート


そして体重は未だかつてない90kgに到達した

No.4 19/06/05 04:09
名無し 

18歳の90kgの私は患者さんのことが気になって

患者さんの22歳の「吉成くん」はプレデターに似てて凄くブサイクだったから、私は「イケル!」と思ってたし自信満々

私は年下だし「交際期間1ヶ月未満だけど彼氏がいたことがある」と言う輝かしい功績があるから、吉成くんより私の方が上だと思ってた


診察が終わった吉成くんに「〇日〇時に〇〇で待ってます」と書かれた切なげな手紙を渡して

その日に吉成くんはちゃんと来てくれた


海が見える素敵な公園で私は吉成くんに自信満々で告白をした

それなのに、それなのに、告白されたのは人生初なのに吉成くんの答えは「NO」、断固として「NO!」


私はショックで痩せるかもしれないと思った

No.5 19/06/05 04:18
名無し 

見事なまでに振られたけど、それから毎日のように吉成くんが私に電話をして来るようになって

電話が鳴るとキュンキュンして、会話が楽しくて、吉成くんが来院すると嬉しくて

「イケル!」と思って告白したはずが、いつの間にか私は吉成くんのことが大好きになってた


吉成くんも「告白されてから気になってしょうがない」らしく、晴れて付き合うことに

私は彼氏がいたことがあるけど、吉成くんは私が初めての彼女だったから凄く大切にしてくれてた


その時がデブな私の幸せの絶頂期だったんだと思う

No.6 19/06/05 04:27
名無し 

交際してからは、私は頭がお花畑で吉成くんと結婚するものだとばっかり思ってて

時折「痩せたら可愛いのに」って真顔で言う吉成くんの言葉を完全にスルーして調子こいてた


そのツケが来たのか交際して2年が経った頃、急に吉成くんからの連絡が激減

不安で問い詰めたら、吉成くんは「スタイルの良い女性と浮気した」ってアッサリ言いやがった


そして浮気が本気になったと・・・そして私はアッサリ振られた・・・

私は吉成くんが浮気したことよりも、ブサイクな吉成くんに二度も振られた私が可哀想で、毎日泣いて体の半分が無くなったような変な感覚だった


この辺から私が精神的におかしくなってく

No.7 19/06/05 04:39
名無し 

フリーになった私は吉成くんを忘れるために「遊びまくろう!」と思ったけど

これが、いかに私がデブスなのかの現実を知ることになった


まず誰も相手にしてくれないんだよね

飲み会で素敵だなって思う人がいても、そんな素敵な人は絶対に私を見ない

デブ=面白いで、私は面白担当を受け入れるしかなくて誰にも女性としては見て貰えなかった


吉成くんに振られて惨めな私

誰にも相手にされなくて惨め私

これがデブスな私の現実なんだと初めて思い知った


でも何故か惨めな思いをすればするほど腹が減る


No.8 19/06/05 04:53
名無し 

20歳の惨めな私は更に上の看護学校に通うことに

「この先の人生に男がいないなら自分で稼ぐしかない!」って悟ったから適当に頑張ろ~って軽い気持ちだった


でもその看護学校は物凄くレベルが高くて、周りの子も今までと違ってて優秀で真面目な子ばっかり

私は必死で勉強しないと着いて行けなくて、仕事と勉強と遊びの両立がドンドン難しくなってく

だから寝る間を惜しんで勉強して、そんな毎日にストレスが溜まりまくりだった


そうこうしていたある日、私は腎盂腎炎と言う病気になった

激痛と高熱で入院はしないけど、1週間も仕事と学校を休めてラッキー


たかだか腎盂腎炎、されど腎盂腎炎、腎盂腎炎が私の人生を変えることになった

No.9 19/06/05 05:18
名無し 

腎盂腎炎が治ってから、ふと全く食欲がないことに気が付いた

あんなに食べまくっていたし、こんなにデブなのに、私にしては有り得ないことで、ほぼ何も食べれない日が続いた


食べなくても元気だし、デブなだけに1週間で10kgも痩せて

学校の真面目な男子「小鹿くん」が「あれ?田中さん痩せた?綺麗になったんじゃない?」って言うもんだから

それが嬉しくて、とてつもない快感で「小鹿くんったら!惚れてまうやろ~!」って感じ


だけど泌尿器科の通院で何気に「食欲が全く無い」って話したら即入院になっちゃって

腎盂腎炎の影響で体内のカリウムが足りない状態だから食欲が無いらしい


10kg痩せても80kgもあるのに、痩せて綺麗になることは嬉しいことだと初めて分かった

No.10 19/06/05 05:28
名無し 

入院中に小鹿くんがお見舞いに来てくれたのが本当に嬉しかった

でも何故か小鹿くんは花じゃなくて「観葉植物」を持って来てくれたから、ちょっと意味不明

でも「もしかして小鹿くんは私のことが好きなんじゃ?」ってマジで思った


私の体調は点滴をしたら食欲が戻って、食べてなかったせいか食欲は倍増

看護師のくせに「点滴って凄っ!本当に効くんだ!」って感動したけど、たった1週間の入院で見事に体重は元通り


また90kgになっちゃった

また痩せたら小鹿くんは褒めてくれるのかな?


痩せたら小鹿くんと付き合えるのかな?って考えてた



No.11 19/06/05 05:39
名無し 

退院してから「どうしても痩せたい!」って思うようになって

そして「どうしても小鹿くんと付き合いたい!」と妄想するようになった


私に「綺麗になったんじゃない?」って言ってくれた小鹿くん

わざわざ観葉植物を持ってお見舞いに来てくれた小鹿くん・・・


そんな小鹿くんのために変わりたくて、とりあえず私は夕食を食べないことにした

食べなければ痩せることを知ってしまったから、運動なんてしていられない

すぐに痩せなきゃ意味が無い


でも生活がハードだから夕食なしはキツイ

食欲が倍増したのに夕食なしで寝るのは無理だ

甘い物と揚げ物とコカコーラが私を呼んでいる


気持ちもデブだから何度も心が折れそうになった

No.12 19/06/05 05:57
名無し 

夕食なし生活が1ヶ月も続くと体重は15kgも減って

90kgから75kgになったら確実に見た目も変わって、痩せたことが実感できて鏡を見るのが楽しい


こうなると夕食を食べなくても平気になって、朝食も昼食もカロリーを気にするようになって

良く噛んで食べる、歩く時はスタスタ早めに歩く、エレベーターは使わずに階段を上る

日常の些細なことにも気を配るようになれた


学校で小鹿くんや友達が、職場の方や患者さんが「痩せたね!」と言ってくれるのが快感だった

その快感が忘れられない

もっと皆に褒められたい

もっともっと可愛くなりたい!


この気持ちが私を間違った方向へと加速させる

No.13 19/06/05 06:12
名無し 

ある日、信じられないことが起きた

なんと小鹿くんが私に「美味しいラーメン屋があるんだけど学校終わったら一緒に行かない?奢るよ~」って誘ってくれると言う奇跡的なシチュエーションに

私は内心「きゃー!小鹿くーん!私をどこまでも連れてって~!」って思ってた


学校が終わるのは夜

ってことはラーメンを食べに行くのは夜

え?ってことは、もしかしてラブホに・・・いやいや小鹿くんは真面目男子、それはないか

でも私を誘うってことは少なからず好意はあるわけで、え?もしかして私に告白する気・・・?ヤバ~緊張するんですけど

とか様々な妄想が頭の中でグルグルして私は有頂天だった


ダイエット中とか、痩せたいとか、そう言うのも忘れて浮かれてた

No.14 19/06/05 11:54
名無し 

小鹿くんが私を連れて来てくれたのは、なんちゃら系の超コッテリなラーメン屋さん

店内にはニンニクの良い香りが大爆発していて、まるで私を誘惑してるみたいだ


私は大好きなラーメンを1ヶ月以上も我慢してたから「今日くらいいいよね」なんて思ってた

でも、いざ実物が私の目の前に置かれた途端に夕食を食べること、夕食に超コッテリなラーメンを食べることが怖くなった


もやしがタワーになった超コッテリなラーメン

カロリーの化け物みたいなラーメンを食べたら絶対に太ってしまう

せっかく小鹿くんが誘ってくれたのに食べないのは失礼だし・・・どうしよう・・・


とりあえず、もやしをかき分けてスープを飲んでみると

「 なんこれ!?美味すぎる!」って思わず声が出るほど美味しかった


そんな私を見て小鹿くんが嬉しそうに笑ってる

No.15 19/06/05 12:13
名無し 

食べないのは失礼だから、意を決して「もやしは太らない!」ってことで、ひたすらもやしだけを食べることにしてみた

1本ずつシャキシャキしたもやしを食べて、程よいところで「お腹いっぱーい」って言おうかと思った


そんな私に小鹿くんが「田中さん最近無理してない?どんなに痩せても元気が無いのは駄目だよ」って優しい言葉を言ってくれて

そして「田中さんがいると、こっちまで元気になるから」って言ってくれたんだけど

それ聞いて私は「吉成くんも同じこと言ってたなぁ・・・」って、ふと吉成くんのことが頭をよぎった


吉成くんも「みもりと一緒にいると元気になる」って言ってたし、何回も「好きだよ」って言ってた

でも吉成くんは浮気したし私は振られたし、嘘ばっかじゃん・・・

って、小鹿くんと一緒にいるのに、吉成くんのことを思い出した自分が嫌になる


まるで私が未練タラタラなみたいで、なんか悔しくて、なんかムカつく

No.16 19/06/05 12:26
名無し 

そんな気持ちを誤魔化したくてヤケになったと言うか、忘れたかったと言うか

私は気付いたら超コッテリなラーメンをスープを1滴も残さずに完食してた

吉成くんのせいで夜にカロリーを摂取してしまって、また惨めな気持ちが蘇るみたいに胸がモヤモヤする


その後は小鹿くんとバイバイして、ラブホも告白されることも無くて

ちょっとでも期待して妄想した私が馬鹿みたいで、余計に惨めになった


帰り道、私は胃に大量のラーメンが入っていることが嫌で嫌で堪らなくなった

胃がパンパンで体が重い

ラーメンが消化して行くのが怖い

太りたくない、もう惨めな思いはしたくない、私も愛されたい、誰かに大切にされたい


そんなことを考えて泣きながら家に帰った

No.17 19/06/05 12:37
名無し 

家に帰宅すると吐き気がして、胃の内容物を今すぐ出したくて堪らなくなって

小鹿くんが奢ってくれたこととか、小鹿くんの優しさとか、そう言うのもどうでも良かった


その日、私は初めてトイレで自ら食べた物を自らの手で泣きながら吐いて

滝ように超コッテリなラーメンが口から出て来ると、何とも言えない爽快感と安心感に包まれた

「これで大丈夫、これで太らない」って泣きながら、震えながら思ってた


でも今度はラーメンが消化して、既に体内に入っていることも気になって仕方がなくなって

その日、私は初めて下剤を飲んで寝た


太りたくないだけ、早く痩せたいだけ、愛されたいだけ、だから自分が間違ってるとは思わなかった

No.18 19/06/05 12:52
名無し 

翌朝下剤が効いて、とてつもない腹痛に襲われてトイレに駆け込むと、これもまた何とも言えない爽快感に包まて

私の体から無駄なものが無くなって行くような、私が別人になるような感覚だった


どれだけ食べても大丈夫なんだ

もうカロリーを気にしなくていいんだ


それが分かったから夕食は嘔吐、寝る前に下剤を飲むのが習慣になった

下剤の腹痛でさえ気持ち良いと思うようになって、どんどん感覚が麻痺してく


そしてダイエットをして2ヶ月が経つと、私は30kgも痩せて別人になった

皆が可愛くなったねって褒めてくれて、私を羨ましがる人もいるくらいだ

でもまだ足りない、まだデブ、こんなんじゃ吉成くんを見返せない


いつも心のどこかに吉成くんがいて悔しいけど、心の中の吉成くんが私の火付け役になってた

No.19 19/06/05 13:11
名無し 

せっかく30kgも痩せて60kgになったものの、そこから何の楽しみもない状態になってしまった

いわゆる停滞期ってやつで、どれだけ吐いても、どれだけ下剤を飲んでも体重に変化なし

痩せないことにイライラする


次第に下剤も効かなくなって錠剤の数が増えてく

夕食だけじゃなく、朝食も昼食も嘔吐するようになってく


どんどん私がおかしくなってく

でも自分がおかしいことに気付かない


栄養を取り入れて貰えない体もおかしくなって不眠、肌荒れ、脱毛、虫歯、胃痛、食道痛にもなった

私が過食嘔吐なことがバレるかもしれない、って勝手に怖がって病院には行けないし、親にも誰にも言えない


この時点で心療内科に行っていたら何かが変わってたかもしれない

No.20 19/06/05 14:23
名無し 

朝、昼、晩の嘔吐と毎日の下剤を続けていたら、ダイエット開始からわずか4ヶ月でトータル40kgも痩せて50kgになって

この辺りから周りの反応が確実に変わったことが痛いくらいに分かった


小鹿くんは相変わらず私を心配してくれたり、何の進展もなかったけど

男性の患者さんや学校の男子の私を見る目が変わって、私を女として意識してるのが良く分かる

デートや飲みに誘ってくる人もいる、口説いて来る人もいる、私はチヤホヤされる存在になったんだと嬉しかった


でも流石に母親が「みもちゃん、そんなに痩せちゃって大丈夫なの?病院に行こう」って私のことを心配するようになった

自宅のトイレで吐いているから、いつバレるか常にヒヤヒヤしていたし、絶対に母親にバレたくない

うちは超貧乏な母子家庭で、いつも母親は疲れていたから心配させたくなかったし、病院に連れて行かれるのは困る


母親への罪悪感と焦燥感で私は情緒不安定になってた

No.21 19/06/05 14:33
名無し 

ダイエット開始から半年も経つと、私の体重は40kgになってた

50kgも痩せて人間1人分の脂肪が無くなったことになる


くすんで骨ばった年寄りのような足

肋骨が浮かんで魅力的とは程遠い体

それでも私は「まだ太ってる!」って思ってて、普通が何なのか分からなくなってた


着たい服が着れるのが嬉しくて、馬鹿みたいに露出したりもして

この頃からチヤホヤしてくれる人なら誰でもOKになって、すぐにホテルに行くようになった

デブだった反動なのか「チヤホヤされることが女としてのステータス」みたいに勘違いして調子こいてた


私の体はボロボロで悲鳴を上げてるのに気付かないふりをした

No.22 19/06/05 14:55
名無し 

そんなある日、学校で急にお腹が痛くなった

その痛みには波があって、痛い時はうずくまってしまうほど激痛だけど、痛みが無くなると普通に過ごせる

私には有り得ないけど、まるで陣痛のような感じ


小鹿くんが何度も「大丈夫?病院に行く?」って心配してくれたけど、怖くて病院には行けない

だから我慢するしかなくて、先生に胃薬を貰って何とか耐えてた


でも学校からの帰宅中にお腹の激痛で動けなくなって、私は道端に倒れ込んだ

たまたま私に気付いてくれた女性が凄く優しい人で「家で休んで行きな」って家で休ませてくれた


でも激痛から過呼吸にもなりそうで上手く呼吸が出来ない

痛みの感覚が短くなって痛くて苦しくて気が遠くなりそう


何故かお腹がはち切れそうにパンパンで「お母さん、先に死んだらすまん」って思った

No.23 19/06/05 15:05
名無し 

そんな時に小鹿くんから電話が来た

私がちゃんと家に帰れたか心配して電話をくれたらしく、紳士的な小鹿くんに超感動


私は電話で話すこともままならなかったから、私を自宅に上げてくれた女性が代わりに小鹿くんと話してくれて

女性が私の状態と居場所を教えると、すぐに小鹿くんが車で迎えに来てくれた


「病院に行くよ!」って小鹿くんが言うけど、こんな状態でも私は病院に行くことを躊躇ってた

過食嘔吐だって誰にも知られたくないから、病院に行ったら治療されると思ったから、怖いから病院に行けない

そしたら小鹿くんが私をお姫様抱っこで車に乗せて、強制的に救急病院に行くことになってしまった


過食嘔吐がバレるくらいなら死んだ方がマシだとも思ったけど、私が死んだら母親が悲しむから、それは私も悲しい

No.24 19/06/06 03:28
名無し 

救急病院に着いてからも小鹿くんは私をお姫様抱っこで院内に連れてってくれて

私を持ち運びながら「ちょっと軽すぎない?ちゃんとご飯食べてる?大丈夫だよな?もうすぐだから頑張れ!」みたいなことを言ってた


小鹿くんが優し過ぎて申し訳ない気持ちでいっぱいになる

「果たして世の中の一般男性は彼女でもない女性にここまでするのだろうか?」って疑問に思うほど、小鹿くんの人間としてのレベルが高過ぎる


救急病院は救急とは呼べないほど混んでいて、かなり待たなきゃいけないみたいで

小鹿くんは私の代わりに受付を済ませてくれて、尚且つ私の携帯から私の母親に連絡までしてくれた

母親がすぐに仕事場から向かって来てくれるらしくて、子供みたいで情けないけど凄く安心した


でも私のお腹はのたうち回るほどの激痛になってた

No.25 19/06/06 03:47
名無し 

なかなか診察室に呼ばれない

しばらくして母親が来てくれて、私は母親の顔を見た途端に何かの糸がブチッて切れて大号泣してしまった

怖かったから安心したし、母親が一番頼りになるし、子供でいられるって感じかな


小鹿くんは母に軽い自己紹介と「もっと早くに病院に連れて来れば良かった、本当にすみません、後は宜しくお願いします」って何故か頭を下げて帰ってった

謝罪しなきゃいけないのは私なのに・・・


私が小鹿くんのこと「出来る男だなぁ」って思ってたら

ちょうど母親も「小鹿くんだっけ?あの子すごいね!まだ若いのに出来る男だわ~」って同じこと思ってたみたい


やっぱり母親がいると少し気が緩む

No.26 19/06/06 04:03
名無し 

診察室に呼ばれるまで1時間も待った

こんなに痛いのに1時間も待たされて、もし私がこの場で死んだら責任取ってくれんの?って思っちゃう

その頃には私のお腹は胃も腸も激痛で痛みが少しも治まらなくなってた


やっと診察室に呼ばれて、この日の救急病院の担当医が若い女性の「研修医」だったから少しビックリした

不慣れなのが見え見えで恐ろしいほどに手際が悪い


激痛で苦しむ私に何度も同じことを聞いて、同じことを母親にも聞いて意味の無い時間が過ぎてく

私が1時間も待たされた理由が良く分かった

救急病院とは一体?って感じ

No.27 19/06/06 04:30
名無し 

体温を計ると39.5℃もあったから、私の体内で何かが起きてるのは明らかで

このまま入院するんだろうなって思ってたし、職場に電話しなきゃなぁとか考えてた


私が点滴をしている時に母が「娘は何の病気なんですか?」って聞いたら

研修医は「性病かもしれません」ってサラッと言いやがった


血液検査すらしてないのに「性病」って簡単に言うかな?しかも親に言っちゃうなんて信じられん

私が痛いのは胃と腸って言ったのに、こいつ私の話しなんて聞いてねーなって不信感が募ってく


「性病」って言われて、母親がどう思ったのかを考えるとめちゃくちゃ気まずい

No.28 19/06/06 05:03
名無し 

点滴が効いて熱が下がったのか体が楽になって「やっぱ点滴って凄っ!」って改めて痛感する

お腹の痛みも少し楽になってた


点滴が終わると研修医に「では明日、検査しに来て下さいね」って言われて帰宅することになった

母親もてっきり入院するものだと思ってたから「家で痛くなったらどうしたらいいの?」って不安そう


その母親の発言が的中して、帰宅してから地獄だった

また熱が上がって39℃、お腹が痛くて眠れない状態が朝まで続いた


何も食べてないのにお腹がパンパンだから鏡で見てみたら、あばら骨が浮いてガリガリなのに下っ腹だけが異様にポッコリしてて

餓鬼みたいな?異国の栄養失調の子供みたいな?そんな感じのお腹になってて怖くなった


私が過食嘔吐してたから、それで病気になったのかな?って不安だった

No.29 19/06/07 01:34
名無し 

翌日、母が仕事を休んでくれて私を病院に連れてってくれた

私は相変わらずのお腹の激痛と高熱に加えて、指先の震え、頭痛、浅くて早い呼吸、口を開けれないほどの唇の乾きもあって昨日より悪化してる


でも今日こそは検査して原因が分かって、適切な処置さえすれば痛みが無くなるんだって思ってた

それなのに、それなのに、私を診察してくれたのは「あれから大丈夫でした?」って笑顔で話す昨日の研修医だった・・・


「またこいつかよ、夜勤明けじゃないの?市内で一番大きい総合病院なのに他の医者はどうした!?」って心の底から思う

私の症状が軽いと思われているのか、他の医者が休みだったのかもしれない


でも早く治りたいし同じ金額を払うなら、ちゃんとした医者に診て欲しいって誰だって思うはず

No.30 19/06/07 02:00
名無し 

研修医は「血液検査と超音波検査しましょうね」って笑顔で言うけど、たかだかエコーなのに恐ろしく長くて痛くて最悪だった

お腹が痛くて仰向けで寝ることさえ難しい、でも研修医は機械で私のお腹を無言でグリグリグリグリ、これがしつこいくらいに長くて痛い

やっと終わった!と思えば研修医が首を傾げて、そしてまた無言でグリグリグリグリするのが何度か続いた


患者さんの苦にならないように検査は迅速丁寧完璧にするべき

安心させるために患者さんに声をかけるのも大事なはず

あまりにも痛くてブチ切れて帰ってやろうかと思ったけど、そんな体力も元気もない


こんなに頑張ったんだから絶対に治るよね?

No.31 19/06/07 02:37
名無し 

診察室に呼ばれて検査結果を聞くはずなんだけど、それが「お薬出しますね、お薬を飲み終わっても痛みがあったらまた来て下さい」で終了

血液検査の結局も、あんなに痛い思いをしたエコーの結果すら教えてくれない


「はぁ!?ふざけんなヤブ医者!無駄なことばっかするなよ!金返せ!殺す気か!?」って掴みかかって怒鳴りたいほど腹が立つ

母も「あの、入院しなくて本当に大丈夫なんですか?」って食い下がってた

でも研修医は「次回は違う検査をすると思います」って他人事みたいな言い方だった


渡された処方箋を見たら私が処方された薬は整腸剤と鎮静剤と抗生剤・・・まるで胃腸炎に処方しそうな薬

本気で医学を学んで来て、こんな診察しか出来ないなら研修医は医者に向いてないと思う


でも不満があっても医者がそうだと言ったら、患者はそうするしかない、私はまたしても帰宅しないといけなくなった

No.32 19/06/07 03:00
名無し 

会計が終わると、私はあまりの激痛に一歩も動けなくて泣きながらうずくまるしか出来なくなった

尋常じゃない早さの浅い呼吸しか出来ない、手が動かない、焦点が定まらない、苦しくて誰かに助けて欲しかった

母はオロオロしてるけど、私を移動させることもどうすることも出来ない


その時に「どした~?どっか痛いんか~?」って男性の声がして

すかさず母が「こんなに痛がってるのに!家に帰ってどうしろって言うんですか!?」って怒りをぶつけてた


声の主はたまたま通りかかった医者だった

No.33 19/06/07 03:40
名無し 

男性医師は私の脈を取りながら母に「熱あるね、いつから痛くなったん?お腹張ってないかぁ?」とか聞いてた

そして「よし検査すっか、おーい!大至急、車椅子持って来て~!この子エコーするから~!」って看護師さんに大きな声で伝えたもんだから、患者さんが3人も駆けつけてくれて

急に私はVIP待遇されてるみたいな状態になった


母は「みもちゃん良かったね!これでもう大丈夫だよ!」って嬉しそう

でも最初から男性医師が診察してくれていたら、こんなことにはなってないし物凄く遠回りをした気がする


診察時間が終わってるのに、たまたま男性医師に声をかけて貰えた私は本当にラッキーなんだと思う

No.34 19/06/07 03:53
名無し 

エコーのためにお腹を出すと、私のパンツを見た男性医師に「お前のパンツ随分ババ臭いね、もっと色気あるの履けよ~」って笑いながら言われた

お腹がポッコリしてるから母親の大きなパンツを借りて履いてて、まさか突っ込まれるとは思ってなかったから恥ずかしい


研修医が書いた私のカルテを見た時も男性医師が「性病?お前さぁ、きったねーセックスでもしたんか?」って笑って言うし

エコーしてる最中も「お前痩せすぎ!女はぽっちゃりしてる方が抱き心地がいいんだぞ~」って言ったり

セクハラなのか何なのか凄く変な医者だった


だけど腕はいいのか、すぐに私の病名が分かった

No.35 19/06/09 01:45
名無し 

検査室に母も呼ばれて一緒にエコーの画面を見た

エコーをして、ものの数分で男性医師は「はい今すぐ入院ね~、後CTも撮るよ~」って、あっさり入院することが決定

「だよね~」って思ったし、母も「そうですよね!こんな状態で家に帰されるなんて絶対におかしいと思ってました!」って感情をストレートに言葉に出してた


エコーしながら説明してくれたのは、私のお腹が異様にポッコリしていたのは「腹水」で、お腹に体液が溜まってる状態らしい

ポッコリしたお腹が固くなるのも特徴らしくて、確かに私のお腹も固かった


看護学校で勉強してるはず?なのに何も知らない私

No.36 19/06/09 02:03
名無し 

そして「腹水」が溜まった元凶の病気は「急性腹膜炎」で内臓を囲っている膜に炎症が起きて、炎症が起きてるから高熱になるって感じで

自分でも調べたけど、急性腹膜炎はかなりの激痛で早めに病院に行かないと死亡例もあるヤバい病気っぽい

私もかなりの激痛だったから早めに病院に行ったんだけどね・・・


おまけに高熱なのに、お腹が痛くて何も食べれないし飲み物も飲めなかった私は脱水症状にもなってて

だから頭痛がして頻脈で浅い呼吸しか出来なかったんだなぁって納得

私の症状がパズルのピースみたいに病気に合致して行く


学校で学んだはずなのに何も覚えてないから実体験は本当に勉強になる

No.37 19/06/09 02:17
名無し 

病名は判明したけど「急性腹膜炎」になった原因の大元の病気があるらしくて

盲腸とか術後とか胃に穴が空いたとか、その穴から菌が内臓の外に出ちゃうと急性腹膜炎になる

だから大元の病気→急性腹膜炎→腹膜炎って感じで、ラスボスの大元の病気によって手術の有無とか治療が変わるみたいなことを男性医師が言ってた


それを調べるためにCTを撮ったけど大元の病気が分からない

それで男性医師に「どっか痛かったとか、なんか心当たりねーか?」って聞かれてドキッ!とした


心当たりは有りまくり

No.38 19/06/09 02:27
名無し 

多分、私が過食嘔吐してるから胃か食道に穴が空いたのかもしれないって思った

いつでも胃と食道が痛かったし、食道は嘔吐の胃酸で荒れまくってるはず


それか下剤を大量に服用して常に下痢してるから腸に穴が空いたのかもしれない

薬で無理やり下痢にしてるから腸は馬鹿みたいになっちゃってるはず

どちらにせよ原因は私、心当たりはあるけど、咄嗟に「心当たりないです」って答えてしまった


だって「過食嘔吐なんです」なんて言えない、検査してバレるなら腹を括るしかないけど自分の口からは言えない

No.39 19/06/09 02:43
名無し 

CTを撮った後に入院する病室に行ったら、そこで初めて男性医師が内科の偉い医者で「佐久間先生」だって分かって

見た目は気持ち悪いし、話すことも気持ち悪いけど、佐久間先生とのやりとりは入院生活の楽しみの1つになった


その日から絶食&点滴が1週間、経過観察&点滴が1週間、計2週間の入院生活の開始

最初の2日間は死んだように寝てたから別にいいけど、痛みが無くなった3日目あたりからストレスで頭がおかしくなりそうだった


何も我慢しなくて済む過食嘔吐をしてるからなのか、絶食がこんなに辛いとは知らなかった

No.40 19/06/09 02:52
名無し 

元気になって来た3日目から、6人部屋だから食事の時間は料理の香りが辛くて部屋を出て行くしかなかった

隣のベットの「滝田さん」は車椅子のおばあさんで、私に「ごめんね、ごめんね」って言いながらご飯を食べてて

滝田さんは優しい人なのに、そういうのも「私への当て付けか!?」って被害妄想してイライラしてた


お腹が空いてるから寝ると食べ物の夢ばっかり見て、とてつもなく美味しい料理を食べる幸せな夢

だから起きるとイライラして、何でもいいから食べたくて泣いてしまう日もあった


過食嘔吐の罰が当たったのかもしれない

No.41 19/06/09 03:04
名無し 

そんな入院生活でも私は滝田さんと仲良くなって、滝田さんは1000枚入の折り紙を私にプレゼントしてくれた

それで折り紙の折り方とか裁縫とか色んなことを教えて貰ったり、本を借りたり、おしゃべりしたり

私の祖母は私が小さい頃に亡くなってるから、滝田さんが私の祖母みたいに思えて有難い存在だった


滝田さんは若い頃に子供を亡くしていて、旦那さんも亡くなっていて、それでも笑顔を絶やさない優しくて強い人

私も滝田さんみたいなおばあさんになりたいって心から思った


退院した後も滝田さんのいる老人ホームにお見舞いに行くほど仲良くなれた

No.42 19/06/09 03:17
名無し 

入院生活で印象深かったのは私の命の恩人の小鹿くんのこと

小鹿くんは入院3日目から毎日お見舞いに来てくれて、私を助けてくれたし本当に感謝してる

だけど「ん?小鹿くんって、こんな人だったの?」って思うことが多々あった


小鹿くんは私が大好きな「BLEACHの石田雨竜」に似てて、それでカッコ良!付き合いたい!って思ってた

だから「小鹿くんが好き!」って言うよりは「小鹿くんのファン」みたいな、KーPOPのアイドルが好きなおばさんみたいな感情だったのかもしれない


とても小鹿くんには失礼だけど、妄想と現実は違うって良く分かった

No.43 19/06/09 03:30
名無し 

小鹿くんが急に私のことを「田中さん」から「みもり」って呼び捨てで呼ぶようになって、それは別にいいんだけど

その時に「みもり、病室から出たら駄目だよ」って言うから「何で?暇なんだよなぁ」って言ったら「病人は病人らしくしてろ!」って怒られた

それで「みもりは病人でいた方がいいよ、元気になったら言うこと聞かないし」とか「入院してること学校の奴らに言うなよ、俺が毎日来てやるから」とか、その他色々

あれ?ん?小鹿くんのキャラ変わってね?って感じ


小鹿くんが帰った後に会話を聞いてた滝田さんに「あの人みもりちゃんの彼氏なの?」って聞かれて

「違うはずなんだけど」って答えたら「あの人だけは絶対に駄目だよ!長く生きてる私が言うんだから絶対に駄目!」って何度も念を押して言われた


小鹿くんは命の恩人だから無下には出来ないしホントあの時は困った

No.44 19/06/09 03:44
名無し 

私が絶食して更に体重が軽くなった頃、たくさん歩かないせいか足がふらつくことがあって

その時に小鹿くんが私の体を支えてトイレに連れてってくれたんだけど、小鹿くんがめちゃくちゃ私のお尻を触ってた

小鹿くんは経験がないから仕方ないのかもしれないけど、それで興奮して鼻息がフンカフンカしてるのが心の底から気持ち悪いと思ったり


彼氏気取りなのか、私がベットで横になってると小鹿くんが私の隣に寝て、それだけでも心の底から嫌なのに

小鹿くんが小声で「声出しちゃ駄目だよ」って言ったから、思わず真顔で「は?何が?意味不~」って言い返したり


小鹿くんが気持ち悪くて、日増しに生理的に受付なくなってく

No.45 19/06/09 04:01
名無し 

どうせ私はヤリマンだから、命の恩人の小鹿くんに1回くらいやらせてあげればいいのかなとも思ったけど

いくらヤリマンでも誰でもいいわけじゃないから、どうしたら小鹿くんを撃退できるのか?って恩知らずなことばっか考えてた


何故か滝田さんが小鹿くんの撃退法を一生懸命に考えてくれて「こう言えばいいよ、私は性病なの!だから付き合えません!」とか

「こんなのどうかな?病気になって性欲が全く無くなった!って言うの」とか「名案を思い付いた、子宮の病気も見つかった!って言ってみたら?」とか

滝田さんいわく「男は夜の営みが無かったら離れてく」らしいけど、こんなことを懸命に考える80代の滝田さんが可愛くてたまらない


こんな時にとんでもない出来事が起きて、それがまた私を変えてく

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