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沙耶香の女装官能小説(女装モデル編)

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作家
17/12/06 08:18(更新日時)

物語

わたし水越沙耶香(仮名)はある時に街を歩いていると女装雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の担当編集矢口麗奈にスカウトされる。
始まる彼女との女装生活やモデルとしての日々。
日々交わる麗奈や彼女のライバル早紀、彼女たちの社長である双星出版社社長の神無月舞、現れる謎の痴女性。
近所に住むランジェリーショップを経営する美人三姉妹……。

女装小説でありますが同性愛やLGBTなどではありません。
あくまで筆者が女性や女性的なものに外面や内面またフェチ的なものに憧れる女装官能小説です。
くれぐれも誤解なきよう願います。
ちなみに更新は遅め。

17/08/04 15:53 追記
感想スレにスレを作りました。
共感ボタンを押してくれた方や作品に興味ある女性の方よかったら書き込みください📝。
男性は感想スレ禁止とさせていただきます×。

17/12/06 06:19 追記
とりあえず今回の物語はここまでですが続編のスレは作りました。
感想共々再びそちらもごらんください。
ここまでお読みいただき読者の皆々様ありがとうございます。
そしてまたよろしくお願いします。

No.2484188 17/06/12 08:31(スレ作成日時)

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No.301 17/10/29 21:09
作家 

きゅきゅ……ちゅるちゅる……!
パンティから出た鈴口と亀頭を濡れた舌で責め吸っていき快感が身体を襲う。しかも指はクロッチの中の睾丸に根元、幹を責め時に逆になるから堪らない。
「あ……ハアハア。ん……」
「男の人はぺニスからしか感じないから不便ね」
「っ……もう」
もちろん男性も乳首やうなじ、アナルなどで感じるが基本は男性器である。私の場合はそれがランジェリーや衣服によりフェチの性癖から感じる。
「ああ……勘弁して……」
「あら、私たち姉妹を手なずけた沙耶香さんとは思えない言葉」
「っ……」
せめてルイがお店に戻ってきたら彼女を責める側にまわれるのにこんな時は一秒一分が快感により長く感じられ時計の針の音さえも遅くカチッと動いていく。
ヒトミは私の男性器を弄りながらも感心するように瞳を輝かす。
「撮影で少し成長……んむ。経験したから……れろれろ……」
「っ……」
「びくんびくんと花畑のなかに逞しいキノコがあって立派……くちゅ」
「……っ」
まわりにお客さんはいないものの煌めくようなランジェリーに囲まれ脳内に快感が伴い頭のどこかでランジェリー姿の女性たちに囲まれた淫靡な夢想が現実と交わる。
「っ……ヒトミさん……」
「イキたい?」
眼鏡の奥の瞳が潤み雫を感じる。しかしサディストな性癖は慣れた性行為に頑固な抵抗をしている。性格もあるけど。歯をちいさく食いしばる。
「だ、誰が……ああ…」
「んちゅ…ちゅる…ちゅる…はむ……かんたんに射精されたら楽しみないもの……。はあ」
「っ……ん」
甘い桃色吐息が肉棒を刺激しパンティのなかで肉棒がちいさく跳ねてるのが伝わる。
サディストはこんな時は強引なことでもしない限りは状況を変えれない。もちろんレジカウンターの下から彼女を引きずり出せばこちらに主導権はあるが私は女性にリードさせるさせたいレディファーストな気持ちもあった。
「ひ、ヒトミさん」
「なあに?もうイキたい」
「あ、足を開けて……」
少しして彼女は足を開いたと返事が返った。パンプスを片足脱いで爪先を彼女の股の間に入れた。
「……ちょっ!?」
「少しは私にもやらせて……」
「卑怯よ……んん」
「ジーンズを脱いで。爪先だけじゃわからない」
もう、と彼女はしゃがんだ姿勢でジーンズを脱いでいく。爪先に下着と淫唇の感触があった

No.302 17/10/30 04:41
作家 

沙耶香さんと呼ばれ下を覗くと声が出ないまま驚いた。
美しい足を大胆にM字にしレースのショーツを赤い淫肉に食い込ませるヒトミがいて頭と股間をカウンターの下に一度ずつぶつけた。
「いだっ……!?いたた」
「大丈夫?」
「いたっ……」
頭も痛かったが勃起してる肉棒がそのままカウンターの下にぶつけ淫らな沁みができていた。
「インポになったらどうするのよ……」
涙を浮かべ言う私にヒトミはそっとぺニスを撫で唇をつける。
「その時は私が……はむ、姉さんもアイも治してあげる……。こんな貴重なモノあるんだから……ンンン」
「はぅっ……ああ」
「ほら、足でいいから虐めて……」
昼前という明るい時間にランジェリーショップ内で従業員が淫らな行為に浸る。ストッキングの爪先が彼女の淫肉をショーツの上から撫でた。柔らかくしなやか指先に感じる陰毛とわずかに堅くなったクリトリスを刺激させる。
ヒトミはフェラをしながら甘い声を漏らす。
「ん…ンン、はあ……気持ちいい」
「こ、この変態姉妹……」
「久しぶりの沙耶香さんのオチ×チ×なら……はむ。なに言われてもいいわ……ちゅる…きゅう…。オナニー……充分…じゃないみたい。うふ」
ふと肉棒の先端にさわさわとした感触に敏感になりのけ反りをし背中が跳ねた。
「な、なに?気持ち…いい…ような…」
見るとヒトミの長い黒髪がまるで神話のメデューサみたいに男性器に触れて驚いた。
「変な気分?初めてだからやってみたの。おへそ責めみたいなもの」
「!?」
なんでそんなことまで知ってるのと思うが唇、口内、舌そして髪と四つに責められ身体が熱くなった。羞恥もあったかもしれない。さわさわと触れる無数の髪が肉棒を襲う。
「ああ……力抜けちゃう……はあはあ」
「イキそう?髪に匂いがついちゃう」
「ん……」
しばらくオナニーばかりだったから異性の口内や指の愛撫には弱くなっていた。持続性は夏の時と変わらなくコントロールしてしまうよけいな癖がついたのが裏目に出ている。そこへようやく助け船が現れた。
「あら?沙耶香さんおたのしみ」
ルイがどこからか戻り一目で淫らな遊戯に気づいた。しかし彼女はカウンターの下の妹に言う。
「遊びが済んだらよそでして」
「すぐにイカせるわ」
助け船どころかむしろ羞恥心と性的快感が増し逆だった。

No.303 17/10/30 05:18
作家 

女装生活を始めてからかあるいは媚薬による結果かわからないがセックスには持続や耐性がついていた。コントロールが無闇にできるようになっていた。
誤解なきよういえば私はけっしてセックスが上手な方ではなく男性時代も何度か異性と夜を共にしたがニ、三回のセックスの後は付き合いを身体を共にしてなくとも程なくフラれまた自分から別れた。
そういう意味では女装趣味はあってもそこそこ平凡な男だった。
しかし麗奈に出逢い何かが変わった……。
「イカせると言ったのにまだなの」
ルイが私たちの行為を背中から見て頬杖をつき座っていた。
「んちゅ……イカないとお昼になっちゃうわ」
「んん……わかってる……だけど」
カウンターについた拳や腰に自然と我慢の力が入る。これはサディストの性だろう。サディストは相手を責めながら相手と共にイカないとならない習性がありまた私のどうでもいいことに我慢したり意地を張る本来の性格がありフェラや責められるとやたら我慢強い。
「れろれろ……イッて。もう」
お尻に指を這わされ彼女の爪の先がお尻の肉をほじった途端に突き出されるように快感が脳内に電流のように伝わったと思うと男性器に行き渡り射精感が伴った。
「!?……うむむ。…ん…んん…」
「あら?凄い量……童貞なみのザーメンかしら」
ルイの減らず口にプライドか内心が傷つきながらも膨らんだ睾丸から精液が熱く塊のように迸り鈴口から絶え間なく出る。ヒトミに負担がないように小出しなはずだがオナニーの不充分からか本当に若い童貞の頃のような青臭い精液が出ていた。
「あ……ハアハア……ん…ん」
「ん……ん…ん。ちゅる…きゅきゅ…きゅう」
「ああ……はあっ」
彼女は濃い白濁液を懸命に吸い口につけゆっくり口内に入れていき頬が膨らむのを感じた。まだ出てる……。
しばらく経ってヒトミの顔をうかがう。頬にある精液をゆっくり味わい飲み込む顔が見え愉悦に浸った顔に安心もあった。ルイがティッシュを私に渡した。
「余裕がないなら飲まなくていいし肉棒をそのままにしないで売り物に沙耶香さんの匂いと変態が移るわ」
淫部を出しぱなっしに気づき慌て手で隠しティッシュを受け取り奥のトイレに向かった。姉妹の声が聞こえた。
「姉さん失礼よ。自分がアナルしかできないからて」
「口を聞いただけでしょう」
ルイに少々やり過ぎはあった。

No.304 17/10/30 06:48
作家 

誰かに見られてた?
行為の最中をヒトミと共にお昼をご馳走になりながら話すと彼女は目を丸くしていた。
「ファン?ストーカー?えっちなお客さんかしら」
「あのその表現は私の前でやめてくれない」
「沙耶香さんのことじゃないわよ。ランジェリーショップはたまに下着に興味ある中年や少年なども来るのよ」
ヒトミが作ってくれたオムレツがむせて慌て水を口に入れた。
「そ、そうなの?」
「通販ネットしてるけど自分で手に取ったり買ったり十代くらいの子でも何を思うか知らないけどランジェリーを異性にプレゼントしたりで購入者はいるわ」
「あなたたち姉妹は謎だわ」
冗談めかすが男性はいくつになっても異性に興味はあるだろうしランジェリーならなおさら。フェチな私は理解するが。
「視線ね。沙耶香さん目当てか私かしら」
「ヒトミさんは見えてないはず」
ルイがカウンターでじっとしていて美しいが会話はたぶん聞いてるはずだがなんとも静かな存在感を放つ。
「ストーカーかしらね」
「ルイさんてことは」
「姉さんはたしかに沙耶香さんにいい気持ちはしてないけどそんなことをする人ではないと妹として言い切るわ。それに姉は卑怯なことはしない」
媚薬を盛ってたことはなかったことにされてないとヤボなツッコミは止した。媚薬は抜きにしてもルイは身体で勝負してた女性。それでも悪いけど疑念は消えなかった。
「ルイさんはいつもどこに行ってるの」
「さあ、支援者の長石さんに情報収集かしら。可愛い女装やオトコの娘(こ)を見つけにかしら」
「懲りてないの?」
さあ、と彼女は他人事のように言う。裏の稼業が怪盗だから彼女たちにも事情は無きにしもあらず。
「姉さん。今日は沙耶香さんと昼間出かけていいかしら」
「……いいわ。くれぐれも夕方まで帰ること」
私に目を向けながらも可愛い妹には自由にさせている。本質は悪い長女ではない。
聞いたところでは私がここを逃げた夜に折檻はされたらしく閉口した。
出かけましょう、とヒトミに手を繋がれ真っ昼間から外に出た。
しかし危険はすぐそこまで来ていたことに気づかない。私やヒトミが出かける姿を何者かが物影から暗く輝く瞳が刺さるように見ていた。

No.305 17/10/30 15:23
作家 

ヒトミに連れてこられたのは街中にあるエアロビクススタジオだった。
「いきましょう」
「え、ちょっと!?」
「たまには身体を動かさないと心も身体も腐っちゃうわ」
強引に手を引かれスタジオという教室には主にニ十代や三十代の若い女性たちが魅力あるレオタードに身を包み手足を上げ髪を振り汗の飛沫を散らしていた。
受付にはヒトミが常連様が使用してるカードを提示し私を示しこう言った。
「こちら一日体験なんですがよろしいでしょうか」
「え」
「身分を証明できるものがありますでしょうか。保険証や免許証など」
げっ、と思わず胸中に男の本心が出ながら出せるわけがない。免許証はあいにくないが保険証は本名や性別そのままであり出した途端に男性とバレ騒ぎになる。ただでさえ双星出版の企画AVがマスコミに取り上げられて少なからず気分はよくないのに。
ヒトミは私を見て「思い出したわ。私が持ってたわ。こちらでよろしいでしょうか」と彼女が持ってるはずのない保険証を出してさらに驚いた。
名前こそは水越沙耶香名義であり性別は女性となってる以外は誕生日や血液型、保険証申請などの表記は私が持ってるはずの本来の保険証と寸分変わりなかった。
受付嬢は可愛らしい笑顔を返して確認しヒトミに返し応じた。
「ハイ、かまいません。お返しします。体験の方はそちらの更衣室をお使いください。またレオタードなど衣類はレンタルもできますがあちらのショップで購入もできますので。どうぞ、お楽しみください」
ありがとう、とヒトミは先を進み私は小声で抗議した。
「あれ、偽造じゃない。いつ私の保険証からコピーしたの」
「ご明察。さすがに○○クンのオタクっぷりからの推理はたいしたもの」
「本名言わないで。いくら怪盗でもね……」
「知り合ったばかりの頃に財布から拝借したわ。だって沙耶香さんのことを知らないとセックスもできないでしょう。気分を悪くしたらごめんなさい、姉と妹と共に心から謝罪するわ」
そう言われたら何も言えないし騒ぐのはよくない。ルイはともかくヒトミやアイはいまはまったく私を利用するつもりはないのだ。
友人である彼女を口撃することはしたくない。
「だけど体験教室でレオタードはまずくない」
「オチ×チ×をなくせばいいわ」
ショップに入りレオタードが眩しく目に入った。

No.306 17/10/30 20:13
作家 

落ち着いた花柄のレオタードに髪はリボンを解かれ揺れないように巻かれた。
しかし困ったのは明らかに股間がもっこり出ることだった。
「ムリですって、サポーターもないのに」
「シーっ。大声出さないの。いま正体バレたらもっと世間に大事になるでしょう」
なら連れてこなければいいのだがヒトミは私の淫部を躊躇いなく触れ睾丸をなんと下腹部に押し込み根元から先端を引っ張りテープで固定し睾丸の余った皮膚でぺニスそのものを隠してしまった。
「これでチ×コマ×コのできあがり。やればできるものね」
チ×コマ×コ、まるで美紀のタママ×コみたいな表現にむしろこちらが赤面する。意識してるのかなと思う。
「ハイ、レオタード。パッドは相変わらずちょっと胸を大きく見せてるから……数枚預かるわ」
「なんでよ」
「そのまま憧れのままなのもいいけどまわりは女性だらけ。羨望と嫉妬されるくらいの意識がないの」
「私が」
ヒトミは言う。この街に住んで半年近いが私の存在は性別や年齢問わずに話題になってるらしい。スマホを見せ“街で見かけた美人お姉さん”としてSNSではちょっとした話題らしい。オトコと知らないから?
しかしこの時にSNSでの話題に注意を払っていれば後にもう少し傷つきの頻度は浅かったかもしれない。
ヒトミは髪やメイク、レオタードでの動きなど簡単にレクチャーし麗奈にスカウトされ女装させられた初めての日々がよみがえる。
「まあこんなものかな。素材がいいのかしら」
「ありがとう……」
「私の側にいたら大丈夫と思うから。身体を動かしてラクにして」
ぺニスの収納は見事だがもしかして見計らって先に射精させたとしたらさすが怪盗と表現すべきか。
体験教室に案内されるがインストラクターからヒトミたち生徒までみな女性。大半は若く赤青黄緑桃オレンジ、ストライプや花柄など色鮮やかなレオタードに包まれた肢体を見て喉が小さく鳴った。
……ごくり。
「水越沙耶香と言います。よろしくお願いします」
先生よ、と何人か私を噂する声が耳に入ってきた。ヒトミの言うことが嘘でないとわかり慣れない場に上がり緊張が身体を固くさせた。
インストラクターの先生は香月華(はな)と名乗った。
「みんなの動きについてくるだけでいいから。無理しないようにゆっくりでかまわないわ」
エアロビクスが始まりBGMが伝わる。

No.307 17/10/31 08:29
作家 

BGMはCATS EYEとハデめなテンポにのり華の「ワン、ツー、スリー!足を上げて」などのかけ声にみな踊るが初めてなので慣れない。
身体を動かすのは苦手なのにと思うが華やヒトミ、まわりの女性たちは溌剌とした表情や手足を伸ばしていた。
それに……これ目の保養なんですけど。
教室の前方と後方は一面に鏡があり異性の頭から足まで全身をありありと映していた。華はスレンダー、ヒトミは肉感あり見慣れた身体ではあるがレオタードになるとまたちがう魅力を放つ。他の女性たちも歳はニ十代や三十代が主でそれぞれ世代や髪型、成長のちがいなど異性特有の放つフェロモンが漂う感じ。
「よそ見をしない」
「やってるわ」
「どうかしら」
ヒトミがやらしい目で見ないで小さく叱る。さいわいにして股間の皮膚の一部と化したぺニスは射精もありまた上手に包まれているのか勃起の気配は微塵にもない。
「はあはあ……ん」
「そうそう!身体をきびきび動かして」
「ん……もう」
「沙耶香さんじょうずよ」
華も気にかけてるのか正面や隣に来ては声をかける。ランニングやウォーキング程度はしてるが身体をセックス以外で激しく動かしたのは保育士やいくつかのバイト以来。
「ん……もう」
「ぐずぐず言わないの」
邪な心があるから集中できないと悟りいったん眼鏡を外して端に置くと視野や鏡から華やヒトミたちの姿がぼやけ身体がかろうじて見える程度になった。
ヒトミは気づく。
「やる時はやるのよね。眼鏡を外した方がイケメン」
「……知りません」
「シカトされちゃった」
からかいすぎたことに彼女は一瞬苦笑するもいつもの端正な表情に戻りしなやかに激しく左右に腕や足をあげたり跳ねたりし異性特有の匂いやフェロモンが鼻腔を刺激する。
女性はいろいろなことをしてるなとつくづく思いながら額や髪、頬や胸元、足までに汗の飛沫が流れては落ちる。
小一時間ほどに間々に一、二分ほど小さく休みを入れながらエアロビクスを踊り終えてへとへとになり息をついた。
「ハイ、おしまい。脱水症状に気をつけて。次の時間は……」
華の溌剌した声が耳に伝わるなかヒトミが飲料水を持ってきた。
「あ、ありがとう……」
「ダメね。身体を動かしてないから」
「だって……」
「でもまあこれだけできたら上等」
皮肉も少し混じってたが微笑みがあった。

No.308 17/10/31 12:49
作家 

喉を潤しながら何人が寄ってきて和気あいあいと話をしていた。
OL、主婦などさまざまな人たちが私の存在を知ってたことに内心驚く。ただ女装なために近所付き合いはほとんどしてなくごみ捨てや町内会などで少し顔を出す程度だったから。
「モテるわね沙耶香さん」
「ん……」
「先生というより水越さん?沙耶香さん?」
「あのあたし本当の先生じゃなくて」
「知ってるわ。ヒトミさんの妹さんの勉強を見てらっしゃるのでしょう」
何人かが口をそろえ頷いた。
「お仕事は何を」
これには口をつぐんだ。アダルト雑誌のモデルを言えば好奇の目で見られるのは確実だろう。しかしヒトミは口をはさむ。
「モデルをしてるのよ。ちょっとわけありで」
「モデル!?すごい」
「わけありて」
「ヒトミさん」
「あんがい知ってる人はいるんじゃないかしらね」
皆の表情を見ながらヒトミは少しいやらしく笑う。どういう意味かと考えたらネットを通してだろうか……?ということはと考えていると飲料水を飲みすぎたせいか身体に寒気をおぼえた。
「失礼、トイレにいってきますね」
「あらあら話題の人は足早ね」
華の言葉を背にトイレに向かうがレオタードを身につけたのは初めてで個室トイレに入ったはいいがどう用を足していいか一瞬迷った。そしたらヒトミの声が扉の向こうからした。
「沙耶香さんできる」
しかたなく扉を開けて女性がこういう場合どう用を足してるか顔を真っ赤にし聞くと股の布地を指でのけたらいいと言われた。
「こう引っ張って」
指で前に引っ張られると弾みから収納されたぺニスからちろちろと尿が下に向かった。ふと気づくとヒトミは好奇な顔で見ていた。
「み、見ないでよ。恥ずかしい……」
「セックスしてるんだから減るモノではないでしょう」
狭い個室トイレに女装と女性のふたりがいてなんとも百合やレズぽい雰囲気。よほどトイレを忘れていたのか気のせいかやたら尿が流れてる時間を長く感じた。
「はあ……ヒトミさん。私をいじめてる?」
「いじめてないわ。気分転換になればいいと思って連れてきたの」
「けっこう恥ずかしいんだから。女性に囲まれるのは」
偽ざる本音だった。モデルで慣れているとはいえ旅行や撮影で実は男という意識を肌で実感した。ヒトミは頬に触れる。
「意外に内気なのね。やさしいせいかしら」

No.309 17/10/31 13:18
作家 

両手で頬を掴まれると再び尿がちろちろと出た。
「ち、ちょっと見ないでてば……」
「膀胱が相当我慢してたのね。緊張してるのはここに来たせい?それとも麗奈さんたちがしんどい思いをしてるから?」
なんとなく図星を突いてる感じだった。ヒトミやアイとは交流してても常に麗奈たちを気にしての生活は身体によくないようだった。
「ちゃんと綺麗にしてね」
「してますてば」
「セックスの時だけ内弁慶さんかしら」
む、とするがペーパーで陰部を拭きながら皆のいる教室に向かいいろいろ聞かれた。
華は目を向けた。
「好きなスポーツや得意なことない?」
「水泳くらいなら」
「上で泳げるんだけど見てみる」
案内されるとたしかにスイミング教室がありヒトミが誘う。
「沙耶香さんはこっちがいいみたいね。水着を選ぼうかな」
華と共に彼女は私の水着を選ぶ。ワンピースやビキニ、Tバックやフリルなど試着させられた。華は私の正体を知らないのだろうか。
結局はワンピースにしてプールは温水で適度にあたたかく肌に触れる。
「ヒトミさんはエアロビクスをまだ続けるみたいなので私が沙耶香さんに付き添いますね」
え、と振り向くとヒトミは手を振り階下に下りて行ってしまう。
明らかにいじめて……いや意地悪している。しかし相手が行ってしまったら文句は言えない。
「泳ぎはできるんですよね」
「ええ」
「どれくらい?」
「25や50メーターはいけるかな。だけどさっき運動不足と実感したから」
「とりあえずゆっくり水に慣れましょう」
華は花柄の水着を鮮やかに身につけながらスレンダーに見えながら胸の谷間や腰は魅力的に映る。
クロールや背泳ぎ、ウォーキングしながら身体が水に慣れていく感じ。
オチ×チ×バレないよね。
テープで固定された陰部が心配だったがさいわい何もないまま数時間久しぶりに泳げた。
「沙耶香さんちゃんと泳げましたね」
「いえ、体力が落ちてました」
25メーターは泳げたが50メーターは中途半端にたどり着かなかった。麗奈との生活や最近の落ち込みが身体に響いているのかもしれない。
「あらあらエアロビクスより水泳がそんなにいいの」
プールサイドにヒトミがすでに着替えていて皮肉な笑顔を向けていた。私をひとりにしたことはどこ吹く風だ。
「もうひとりにしてそんなに楽しい?」

No.310 17/10/31 15:32
作家 

もうひとりにしてそんなに愉しい?
更衣室は私とヒトミとふたりだけなので本音をぶつけるとクスクスと彼女は笑うだけ。
「沙耶香さんだってふつうなことひとりで楽しみたいと思ったから。それとも保護者代わりが必要?」
「たしかに麗奈に養われているけど大人なつもり。収入は少ないけど」
「ほら、そういう言い方が少しこどもぽい」
本音を吐露しそれを指摘されればムカつきついでに着替えがあらかた終わるまま壁ドンをした。
「あまりからかうと犯すわよ」
「あら?それこそ私の今日のお願いなんだけど。ちゅ……」
「か、からかうんなら……む、むしろしないわよ」
「それも困るな。姉さんがエッチできない今なら私かアイに気持ちが向かうでしょう。ねえ、しましょ……」
カチャリと更衣室に内鍵を閉めて彼女はシャワーを浴びていない身体で迫り色香あるフェロモンを漂わせ首に手を回す。
「誰かに見られたらどうするのよ」
「カメラはこうやって塞げばノープロブレム」
怪盗だからかカメラに細工を施したらしく更衣室は完全にふたりきり。ヒトミはキスを迫り舌を交わした。
「ンンン……相変わらずうまいのね。ずっとご無沙汰だったもの」
「……二ヶ月?三ヶ月くらいかしら……怪盗ジェンダーアイ」
「いまはヒトミよ」
媚薬の一件以来ローターでお仕置きする以外はかなり身体は交じあわすことはなかった。ましてや撮影の日々で夏は身体をハードに酷使した。
「コレはいらない。いるのはこのオチ×チ×」
秘部を覆うテープを小さく剥がしゴミ箱に投げてぺニスは存在を思い出したようにムクムクと本来の大きさを戻す。
「ヒトミさん」
「なあに?」
「……いえ」
「どうせヤボなことでしょう。あとで聞くわ」
身体をくっつけヒトミの衣服や下着から汗の匂いがそのまま鼻腔を突いてパンティからぺニスはむっくりと顔を出した。手を這わしてきた。
「ほんと素晴らしいわね」
「何が?女装が」
「もう機嫌直して。私だってここが我慢できなかったんだから」
大胆に足を開いて彼女のショーツと私のパンティの淫部が接する。ちいさくしゅっしゅっともくちゅくちゅとも下着の生地と生殖器が触れ合う。
ヒトミは言う。
「女装の素晴らしさよ。世間に誤解されたアンドロギュノスさん……」
「ふたなりじゃないわ」
からかいながら身体がくっつく。

No.311 17/11/01 04:48
作家 

密室で唇を交わし粘液となった唾液が床に垂れていく。
「沙耶香さん」
「なに」
「少し変わったわ。お店でフェラしてる時に気づいたけど、アソコの毛を剃ったでしょう?」
「うん」
実は私は夏を終えた頃にそれまでは陰毛はヘソまで届くありのままに生えたままにしてたがいまは下着からはみ出さないように綺麗に生え際まで剃った。
以前の私なら“男らしさ”の象徴を残すつもりだったのだけど。
「麗奈さんたち気づいてないの」
「寝てないもの……先に私にやらせて」
いいわ、とヒトミは私のなすがままにさせてくれた。衣服を脱がすと煌めくようなブラジャーにたたわな乳房が実り乳房の赤い色が苺を想起させ吐息をつけながら甘く口に入れた。
「ああ……ン」
「美味しい」
「私もオチ×チ×触らせて……」
「ん……こんな下品なモノがあるのに」
「らしくない」
ヒトミの呟きが耳に入る。マスコミに取り上げられるようになって自分の在り方がわからなくなり本音が出たのだ。ヒトミの指先はパンティ越しに包むように触れやさしく上へ下へ撫でる。
私は言う。
「ダメ、先にオマ×コいただきたいの」
企画AV撮影の時に似たような長椅子に彼女を仰向けにさせて胸を掴みゆっくり下腹部へ動き吐息や愛撫していく。
「ああ……シャワー浴びてたらよかった……かしら」
「もう遅い。いっしょに汚れて……」
「ん……」
汗の匂いそのままの匂いが鼻腔を突いて彼女は私の髪に触れた。
この時私の心情をもっとも理解してくれたのは彼女かもしれない。麗奈や早紀とは気持ちを共有してたはずなのにマスコミに取り上げられてからは散り散りになっていた。
「かわいいおへそ。はむ…ちゅ」
「や……おへそなんて」
「乳首以外にもここが意外に性感帯なの……」
やっとおへそを責められたことに私が顔を見てない時に悦びを彼女は心から感じていた。
人差し指でおへそをくすぐるように触れまわりを撫でたりヘソのゴマを取るように弄る。
「あ……ン、きたない……」
「そうね、きたないわ……」
「いまは……私を虐めることに専念して……よ」
「してるわ」
わずかに私の声のトーンが落ちたことにヒトミは諭すようにいいツンとしたまま責める。
しかしこうしてヒトミを抱いていてあたたかい生身が側にいるのに麗奈たちのことが脳内によぎる。

No.312 17/11/01 07:44
作家 

ふとあることに気づきヒトミを虐めてみる。
「下着がちがうわ。履き替えたわね」
「だって、お店にいた時から湿ってたし」
「あとでその下着は見せてもらうけどいい?」
小さく頷き彼女は勝ち気な瞳から力が抜けていく。お店にいた時はレースの下着だったのにいまはブラとは合ってないレースやフリル、花柄など一切の装飾ない下着だった。スポーツタイプや無地なもの。
しかし反面淫唇の膨らみがよく見える。指で摘まみ膨らみをさらに強調するとくちゅとクロッチの辺りを湿らせた。
「やらしい、履き替えたばかりなのに濡らして」
「ああ……だって。我慢できないんだから」
「……ヒトミさんはルイさんに負けたくないから私とセックスしてるの」
それもあるわ、と彼女の呟きが耳に入る。肉唇を強調しながら一方の指で肉唇の谷間を弄り挿入していくとヒトミは悶え下半身が動く。
「ん……そんな。やだ……」
「ふしぎ……ここからみんな生まれるんだから」
「ああ……妊娠を怖がってた人の言葉とは思えないわ……んん」
「そうさせたのはあなたたちなんだから」
指を舌につけ湿らせ唾液と淫液がパンティと重なりさらに淫美に見えた。くちゅくちゅと下着をつけたままのヒトミは羞恥心に悶える。
「ああ……下着を取って……。指をその……まま……」
「指のまま挿入(い)れてほしいのね。女てこれだから」
するりと無地のパンティを脱がし片方の足の膝までにした。再び指を肉唇に挿入し花弁を一枚一枚弄りながらあたたかい襞が指に絡まり愛液が匂いとともに指につく。
くちゅくちゅねちょねちょ……。
「あ…あ…いい……んん」
「壊れたラジカセみたいに鳴かないの。聞こえるわよ」
「だ、だって……」
「敏感ね。感度がいいのよ」
美紀ほどではないが演技ではない表情や天井を向く赤い乳首や乳房、湿る花唇に本心と知る。男性が主に肉棒でしか感じないのとはやや違う。
少し私は意地悪をし自らの肉棒を彼女の花唇にくっつけるくっつけないかの微妙な距離を保った。察した彼女は少しむっとした瞳を向けた。
「やだ、見せるだけなんて……しかも触れないじゃない」
「欲しいのね」
「ああ……すぐそこなのに」
いつものように下着の脇から肉棒を出してなく下着に包まれ形が露になったまま。肉棒は花唇に近いが触れる触れないは微妙かつ焦らす。

No.313 17/11/01 08:13
作家 

起き上がり触れようとする彼女に言う。
「起き上がっちゃだめ。いけないひと。そのまま寝てて」
そんな、と言うヒトミを少し懲らしめ更衣室に目についたロープで彼女の腕を長椅子の足に縛りつけた。
「や……こんなの」
「私を逃がした時にルイさんから折檻されたのでしょう?それにくらべたらやさしいわ」
「ああ……ん」
「動かない。全裸にして放置するわ」
ん……、と額に皺を寄せるヒトミだがそれもいいかもと思ってしまいさらに淫唇を濡らす。指にさらに愛液が粘りをつけ絡む。
「コーフンしてるわね」
「あ……やだ……」
「やだ?コーフンしててこんなにえっちなのに」
「ん……」
「お尻の穴まで湿ってないかしら」
湿った陰毛から滴り落ちるようにアヌスにまで伝うよう。そのままアヌスのまわりに愛液を這わす。感触が肌を襲う。
「や……きたない……」
「オマ×コから愛液がお尻まで……」
そっと指を這わし爪や第一関節で挿入していくと悶えた。
「や……いや…ン」
「どこでも感じるのね。まだ指なのに」
「だって……」
「オチ×チ×が欲しいならなんて言えばいいかわかるわね?」
じっと私は睨みつけた。もしかしたらこの時自分が傷つき悩むことから逃げ麗奈や早紀から逃げたくなってた感情や気持ちがないまぜになってたかもしれない。
「こわい……」
「このまま帰ってもいいのよ」
もちろんプレイの一環だからそんなことは本気でするつもりはない。ヒトミはそれも承知であった。
「お……オチ×…チ×ください……」
「はっきり言わないといけないわね」
「っ……いたい」
強引に指を二本アヌスに挿入したためにヒトミは本気で痛がる。
「ちゃんと言わないからよ」
「っ……オチ×チ×を……オマ×コに……挿入(い)れて……ください」
「よくできたけど。やっぱり放置しようかしら」
ツンと私は澄まし飲料水を口にした。
「ああ……やだ。挿入(い)れてください……」
「もう……やらしい淫乱女なんだから」
ようやくショーツの脇から肉棒を出して空気に触れさせた。肉棒は凶暴な男性器のまま露にする。
「……ヒトミさん。本当に私でいい?」
「らしくないわ。お願い、いまは集中して」
「っ……変態」
自分に言い聞かせるようにし花唇に肉棒が獣のように挿入していく。

No.314 17/11/01 18:21
作家 

「変態はおたがいさま、オトコなら……ん。沙耶香さんならうじうじぐずぐずしない」
元気づけようとしてるのだろうか。挿入した肉棒を瞬く間に襞が絡んで締めつけてきた。思わずうっと声が出た。
「あら?これではドーテイ坊やみたいね」
「誰がよ。童貞は相手を縛り付けたりしない」
「ほら早くイカないと誰かに見られちゃうわよ」
挑発するように彼女はわざと腰を振り淫唇から肉棒を吸い付かせる。あまりにあたたかく優しいぬくもりに違和感をおぼえた。以前のヒトミなら競うように締めつけてきたはず。
「っ……あ」
「あら……沙耶香さんともあろい人が私のおま×こに喘いで」
「っ……喘いでない」
「強がりはみっともないわ。ん……」
今度は以前のようにきゅっと締めつけるが早くイキなさいと言うわりに強制的にイカそうとしない。仕返しに乳房を掴んだ。
「あ……ん。胸なんて」
「はあはあ……、どういうつもりよ」
「らしくない沙耶香から」
あとは吐息を残すだけで肉体的交わりが続く。時おりヒトミはツンとした顔をした。
なぜそんな顔をされないといけないのか。
「少しは責めて」
「してるじゃない」
「オチ×チ×の出し入れだけじゃない……ああ。ン……まえの勢いがないわ」
まえ?それはいつの頃と考えているとヒトミは思わぬことを言う。
「あの……さ、早乙女美紀とか付き人の祐とかいうひとと……」
「な、なによ」
傷つくことをさらに彼女は挿入されながら口に出した。
「ふぬけになったわ」
「っ……」
「こんなにも立派に女装してオチ×チ×あって……、世間に叩かれていじけて……逃げて」
腰を振る私に本来の男の私が意識の内で重なる。
「私たち……から逃げて……ちゃんと…向き合った……沙耶香さんじゃないの」
「……私は私よ」
「っ……大きい」
ぐっと力を入れたせいで肉棒が膣内で大きくなりヒトミは素直に感動を示したようだ。
「ああ……ん。本当……女の姿でオチ×チ×あって……女性を愛せれるのに」
腰を動かしながらヒトミの言葉が胸に入っていく。肉襞が愛情あるように包み乳房が汗に濡れる。
彼女の心を感じたように思う。
あの時この三姉妹と向き合った日々が過る。
『私はあなたたちを許さない。お仕置きは受けてもらう』
ルイだけが反感の瞳を持つなか誰もが私のすることを見守っていた。

No.315 17/11/02 09:00
作家 

そう、私は強い女装で生きたかったと思う。
それに応えるようにヒトミのあたたかい膣や襞は受け入れるように肉棒を包み締めつけ受け入れる。ぎゅっと締めるたびに肉棒全体が膨れ上がる。
「ンんん……膣内(なか)で膨らむ……」
「はあ……ン。んちゅ……」
「……あ……ンんん」
私は額から頬、うなじ、乳首など汗にまみれた彼女の女体を責めていく。ヒトミはそれを悶えながら優しく見つめていた。
「……スゴい……沙耶香さんの……きてる……」
美紀とのセックス以降、私は自分を俯瞰で見るようになっていた。自分と相手そして俯瞰の三つの視点。
女装してる時に憧れの女性になりながら生活し自分がどう見られているかは常に意識してしまう。
初めての外出は男性とバレたりしないか。変に思われたりしないか。見てほしいけど見てほしくない。矛盾と性を超えた願望。
受け入れられる相手があってこそ成り立つ女装。だけど麗奈や早紀とは距離ができてしまった。自分の女装の中にも無意識に距離を置いたかもしれない。
だから逃げるように“EYE”に身を置いていた。
「はあ……ン。沙耶香さんは凄い……わ」
「なにが」
「ち…ちゃんと自分を考えて…るもの」
ヒトミの瞳には自分をまっすぐ見つめれるじゃないと伝えてるようだ。本能のままに唇を交わし舌を絡まし粘液が互いの間にあった。
「はあ……ん。また大きく……」
女陰恐怖症を克服して以来男性器は女性器に挿入される時だけ肥大するように膨らむ。
ただ以前に比べたら射精がコントロールでき時に快感を倍にするが時に足枷せにもなってしまう。
「ヒトミさんイッていい?」
「ン……まだ耐えれるんじゃないの」
「あまりやるとオチ×チ×こわれちゃう……っ」
「もう」
瞬間彼女は襞で締めつけ私が汗や体液まみれで衣服や下着を濡らしてるのに気づいたよう。
「きて……」
「っ……イク……!」
瞬間いくら射精をコントロール出来るにしてもあまりに我慢は身体に毒。男性の本能もコントロールしたまま女性の衣服やランジェリーに包まれ目の前の異性の肢体に自らの愛情と性欲を向ける。
「ああ……きて…る……んん」
「イクっ……!」
白濁とした熱い液体がヒトミの膣内から子宮に届くかのように噴出し身体の熱さは快感と共に高まりしだいに冷えていく。淫らな吐息が繰り返された……。

No.316 17/11/02 15:10
作家 

花唇から白い牡の液体がとろとろとした塊のように伝い流れ出ていた。
吐息をしながらヒトミは優しくキスを返してきて私にさらに求める。ロープを解いて繋がったままもう一回性行為を試みた。
アクメを感じオルガに近い感じを得てヒトミは白い肌に汗や体液を垂らし全体から淫靡な匂いを漂わしていた。
「はあ……沙耶香さん。まえより凄い」
「そう、ありがとう。だけど媚薬のせいじゃないの」
「う〜ん、あの媚薬は謎があるて姉さん言ってたわ」
行為の後にさすがに若干の間があったにせよ三回の射精はキツい。頭が真っ白になるくらい程よい疲れだった。
しかしこの時私は慣れない場所だったというのを意識してなかった。飲料水で喉を潤していると廊下からこんな声が聞こえてきた。
「更衣室から変な声が聞こえるの?」
「ええ、皆さんおかえりになられたのに」
聞き覚えある声がした。たしかインストラクターの華と名を知らない受付嬢の声が近づき鍵を出してがチャリと不吉な音と共に開いて性行為の後を見られただけでなくふたりの異性は私の男性そのものの身体を見るや否や目を点にしたり丸くしたりかたまった。
また私もかたまった。この時は本気でこう思った。
人生終わった、麗奈に早紀さん社長みなさんごめんなさい……。

アッハッハ!
「もうひどい!ヒトミさんたら」
「すみません、ヒトミさんから事前にお話しをうかがってたのですがドッキリを仕掛けようとヒトミさんと臨さんが」
「ごめんなさい。正体を知ってたのに素知らぬ振りをする芝居して」
「気にしない気にしない」
ヒトミは無遠慮に笑い私はからかうにはやり過ぎと抗議した。いまが大変な時なのに。
「それはわかるけど。私と麗奈さんここの常連なの」
受付嬢の臨はええと頷く。麗奈が休みのたびにどこかいくことはあったがエアロビクスや水泳などしてたのかと思い至る。しかし最近は仕事と買い物以外出ていかない。
「知っててからかったんですね」
「おお、こわっ」
あまりに怒るのもバカバカしくなり華や臨は私に正式な会員証を渡した。
「あの高いんでしょう?」
「会費はヒトミさんからすでにいただいております」
むう、とする私にヒトミは言う。
「好意よ。私持ちなら気兼ねないでしょう」
「ありがとうとは言います。だけどいつかは返します」
エッチしたのにと口を尖らす。

No.317 17/11/02 20:36
作家 

ヒトミに以前と同じように麗奈と付き合ってほしいことと元気づけてほしいお願いすると彼女はむずかしそうに唸るがあっけらかんと言う。
「まあもとは私たち姉妹が沙耶香さんのことを取ろうとしたのが原因だし」
「そうなの?」
「い、いろいろあって」
さすがに精子目当てとは言えない。私の精子はただでさえ妊娠率が高い上に女装の遺伝子を持ってるらしかった。
「麗奈も早紀さんも落ち込んでるし」
「早紀とは二ノ宮早紀さまでしょうか?」
臨は受付なので隣町の同じグループのエクササイズ教室のデータベースから早紀のここ数日ほどの彼女の通いを調べてくれた。
「以前ほどに通ってはいないようですね」
「ヒトミさんお願い」
私が頭を下げると気乗りしないわけでもないが関係が疎遠になったことは気にしてもいた。
「電話、メール、lineも切られてるし私が彼女の前に現れることはないのだし」
「以前は付き合いあったけど私のことで人間関係を狭くしてほしくないの」
「優しいんだ」
「矢口さまも二ノ宮さまも常連ですから」
う〜んと唸るヒトミは何かひらめいたように私を見つめ難題を出してきた。それができたら麗奈に叩かれようがひっはたかれようが面と向かって会うという。
彼女は私の耳にちいさな声で卑猥な内容を口にし赤面をインストラクターの華たちに見られた。
じゃあがんばってね。
インストラクター教室の建物からヒトミたち美女に見送られながら帰路に着いた。
お茶や食事をそこそこにしながらも昼ドラマの再放送を見ながら算段を考えた。
しかし算段もなにもあったことではない。麗奈を元気づけるためだ。我が身を犠牲にしてでも麗奈に以前の明るい元気な姿でいてもらいたい。
恋愛感情を越えた気持ちかはわからないが時計を見つめ形だけ夕食の準備をした。いい匂いを立てる食事をぼんやり見つめヒトミにもらった下着を手に握る。
これは彼女がインストラクター教室で着替える前の下着。そっと鼻につける麻薬のように身体の刺激を与えた。おしっこの黄色いような沁みに愛液が乾いたような秘唇の形らしいもの、汗や体液の匂いがふしぎと勇気を与えていた。
目を瞑りながら股間が堅く熱く勃起し興奮が身体全体を熱くしていく。それにしても女性は妙なことを考えるもの。
帰宅してきたらしい足音が扉越しに聞こえた。
時刻は九時前……。

No.318 17/11/03 05:16
作家 

ただいま。
いつものように麗奈は遅く帰ってきた。私の顔を見るやわずかに背ける素振りあるもののつらそうな笑みを返す。
「悪いわね。いつも夕食を作ってもらっているのに……なにこれ」
食卓に並んでいるのはウインナーやソーセージなどスティック状の食物ばかり。焼いたりそのままだったりといささか手抜き気味、もちろんサラダ程度はつけてある。そっとヒトミの下着を隠した。
「ごめんなさい。ヒトミさんに誘われてエアロビや水泳に行ったら料理する時間なくて」
「だからてこんな手抜き……」
つい本音が出て口をつぐむ。責めたいのに責めると互いの関係がぎくしゃくするのはわかるから。そういう意味では優しいのだ。
しかし私は彼女に……。そう思った時に彼女のスマホに電話が入る。
「もしもし」
『もしもし私ヒトミだけど』
こちらにもついムッとした表情に切り替わりまくしたてようとする。
「なあに?私から用はないわ」
『……わたし麗奈さんとセックスしちゃった』
「っ……なによ。それが」
『ねえ仲直りしない』
「誰が、あなたなんかと!……っ。ちょっと沙耶香ジャマしないで」
指に挟んだちいさなソーセージを彼女にくわえさせる。その間も電話のヒトミは矢継ぎ早に言葉をつなぐ。
『どこかに行かない?』
「行かないわ。もういい加減に……や…」
電話してる彼女の背中にまわりウインナーやソーセージを口に入れ胸を揉んだり首やうなじを愛撫していく。
「さ、沙紗耶香……ちょっと……」
『ウフフ、沙耶香さんとお戯れ』
「ち、ちがうわよ……ん」
ウインナーやソーセージばかりでは胃が詰まると思い強引にキスを交わした。スマホを切ろうとする彼女の手から取りそのままにしておく。羞恥心に麗奈はいつになく顔や耳まで赤くした。
「や……だ。聞かれちゃう……」
実は聞かれているだけでなくヒトミはどこからか見てると言っていた。“EYE”からかどこからか。
たしかに“EYE”からマンションはよく見える。ふと思うが媚薬の一件以前から覗かれてたのだろう。
「さ、沙耶香……ううん。いまセックスしてる時じゃないでしょう」
「……そうかもね。だけどそれは麗奈さんの事情。私だってしたい時はしたいの。こんな風に」
スカートを捲り大きめのウインナーを淫部に当て押しつけると湿りと肉唇が浮き上がる。

No.319 17/11/03 08:02
作家 

背中からスマホを離さないようにしないためになにか頭とスマホをくっつけるモノはないかと思いポケットに入れたヒトミの下着をすぐに手にしそのまま強引に頭に被せ耳にスマホを固定できた。
「や!やだ……パンティ…くさい。…はあ…いや!」
『ウフフ虐められてるのね』
「や……!これ」
椅子から転んだり落ちたりしないよう背後からゆっくり下ろしていき床に横にしていく。スカートから覗くパンストとショーツが見えたがパンストはともかくショーツはいつもの彼女にしては地味なベージュ、装飾も上部にちいさくある程度。ウインナーを肉唇にあてて吐息を耳元にしていくと力が抜けるようだ。
本気で抵抗しないのは私を傷つけたくないことで葛藤してる……。
もし本気で喧嘩したら私が目の前からいなくなることを彼女は恐れている。可哀想……。
ソーセージをブラウスの胸元にニ、三本入れていき乳房が揺れてしまう。
「やだ!沙耶香やめて。大声出すわよ!やめて……」
「……私がいなくなることが怖いから喧嘩しないのね。いいのに。喧嘩しても。私は受け止めるから……」
……いや。
いなくなるという表現に彼女の心が垣間見えた感じがした。何度も同じようにレズや女装男性と失敗を重ねた思いがある呟きがこぼれた。
「ほら、ウインナーやソーセージはいやかしら」
胸元を掴みウインナーを肉唇にあてて湿らせていきベージュのクロッチにじんわり沁みができた。
「アルコールに逃げるんなら麗奈さんはその程度の人」
『言うわね沙耶香さん』
私とヒトミの声が彼女のプライドを少しずつ傷つけ彼女は再び抵抗した。
「変態がなに言うのよ」
「……私は進んで“沙耶香”を受け入れ失敗し挫折し傷ついたわ。悔やみがないとは言わない。だけどこんな麗奈さんは見たくない」
自分の本音を吐露した。
女装であるということはそれだけ自分を偽ること。しかし性癖であれなんであれ自分から受け入れる気持ちを強く持たないとただの男に戻ってしまう。
平凡な男にいつかは戻るかもしれないがいま目の前にいる異性を愛することもなく救うことさえできなければ平凡な男以下になり果てる。
「なに言ってるのよ……」
「ん……」
「んちゅ……れろれろ」
舌を噛むなり拒むのにキスを拒まない。寂しかったんだと思う。慰めもしてやれないでそこは悪かったと気持ちが答えていた。

No.320 17/11/03 11:23
作家 

もっともそれだけでなくヒトミの下着の匂いや質感など女性特有の匂いや沁みにはじめは嫌悪あったもののだんだんと力を奪っていったようだ。
「ああ……ンン」
「ヒトミのさんのおパンツ……いい匂いでしょう?」
「や……そんなこと」
「もとはレズだったんだからイヤなわけないじゃない」
ショーツを被せた顔の上から彼女がもとはレズだったことさえ忘れていた。
麗奈は顔を背けたり首を振りたいが鼻腔から同性の履いた下着、目の前にはクロッチからの尿や愛液の乾いた感触などが直接襲ってくる。形のない匂いとして。
息を吸わないように鼻や口を自ら閉じるように意識しても匂いは自然と身体から感じてしまう。
「ああ……い……や」
「イヤイヤ言わない。ヒトミさんからの好意の下着よ」
「沙耶香……ゆるして……」
謝るのは私でも彼女でもない。今回は目に見えないマスコミの力が私たちを苦しめた。
だけどガス抜きは生活のなかでは必要不可欠なのだ。私は麗奈を見つめる。
「謝るのは夏に謝ってもらったわ。だけどこんなに濡らすなんてオトコの私でもここまでじゃないわ」
ベージュの地味な下着ウインナーやソーセージを容赦なく入れて下着はまるでローターやバイブがあるみたいに膨らみ卑猥な形となる。
「いくつオチ×チ×生えたかしら。ひいふうみい……七つ八つかな。やらしい」
「……っ。言われたくないわ……もう」
ぺニスバンドを使う女性や女王様ならいざ知らず彼女のようなレズ経験ある女性は男性器は時に嫌なもの。女装してる私やたぶん他の女装者からなんでもないのだ。わざと吐息をついて私はスカートを下ろし彼女の眼前に膨らむ下着を挑発的に見せた。
「麗奈さんはウインナーやソーセージは嫌い?」
「……っ。変態」
「変態変態言うのは勝手だけどウインナーやソーセージをおま×こくわえた女性が言うことじゃないわ」
「……ゆるしてよ」
少々厳しくしないとこれは今後大変になると思い両手をロープで縛った。縛られたことで彼女は本気でちいさな悲鳴をあげた。
「い、いやっ……」
「もうひとつおまけで」
私はしかたなく自分の下着を脱いで彼女の頭にあるヒトミの下着の上に重ねさらに目を下着の生地で塞ぐ。目の前が見えなくなったことで彼女は焦り声を出した。
「大声を出すわよ」
危機感があったがヒトミがどこかから見てるだろう。

No.321 17/11/03 11:49
作家 

クチを聞かないから、お小遣いも下着もあげないから。
見た目が姉御肌みたいなわりに意外に子どもっぽい幼い言い方をする。
「セックスは?」
「せ、セックスもしてあげないわよ。早紀やヒトミさんと好きなだけやりなさいよ」
挑発に乗ってしまうくらい相当我を忘れてるか意識してないくらいに目隠しに怯え勢いはあった。しかし後ろ手を縛られ目隠し足で動けるが立つことさえできない。
ふん、と私は妖しい笑みをして耳元で卑猥にわざとらしく囁く。
「これからセックスをするのよ。情けない女になりかけてる矢口麗奈さん、私のオナホ、ラブドール、セックスだけの女にしてやるわ」
ひっ、と本気で怯えたのか小さな声でひくひく涙が頬を伝ったのが見えた。もちろん本気なわけない。言い訳かもしれないが本心の何分の一のごくわずかな表現かもしれない。
しかしあくまで彼女に立ち直ってほしいのもあるしいつかは将来一緒になるかもしれないが大事な人にかわりない。
「ああ……」
嘆く彼女の呟きが聞こえた途端に撮影先ではしなかったちろちろと床を濡らす音がし黄色い尿特有の匂いが鼻をいた。
「いや……もう…許して。ごめんなさい」
「……あなたが謝るのは私?ちがうわ。あなた自身よ」
「なに言ってるの」
「わかるようにしてあげる……」
まずは尿まみれのソーセージを手にし口許まで持っていった。
「や……沙耶香のじゃない……」
匂いや触感からわかるらしく首を背けた。試しに少し大きめのウインナーも向けてみた。
「……いや。ソーセージかウインナーじゃない。噛んでやるわよ」
「そしたら性転換しないといけなくなるわ」
む、と声が嫌味に反応した。彼女が女装者が好きなのが理解できた感じがして安心しなくもない。
「噛んでやるわよ。オチ×チ×出したら」
強がりや負け惜しみにしか聞こえないが少々怖くもあったが私は彼女を信じた。信じる以外にないのだ。
下半身を裸にするのはお風呂以外にないだけに少し男性に戻った感じがした。替えの下着はいくらでもあるがいまはありのままの男性器を彼女の顔に近づけた。頬に当てると声を出してきた。
「か、噛むわよ!噛んでやるわよ」
「……麗奈さん」
「……んう……」
迷っているようにパンツ仮面と化した彼女は吐息を漏らしていた。
しばししてから口許が動いてゆっくり口を開いた。

No.322 17/11/03 14:29
作家 

「ん……っ」
肉棒を口許につけると口を開いてはじめはわざと少しだけわずかに噛んだような感触があり敏感に腰が引けた。
「んんんん……れろれろ……くちゅくちゅ」
目隠しをされながら一応の抵抗はしたという合図だったように思う。もともと成人雑誌の仕事をしモデル、官能作家、場合によっては性専門のお医者さまなどにも会い性別問わずに生殖器がいかに大事な存在かを直に知っているのだろう。
肉棒を舌や口内で濡らしながら形を確かめながら愛撫していく。
「……やればできるじゃないの」
「んむんむ、……うるさい。……はあ。今日はヒトミさんとえっちしたわね。臭いわ……れろ」
「男だもの」
開き直る私へのフェラチオは手足をはじめは抵抗してたもののいまは口や唇、舌そして口内を巧みに使いながら舐め味わっていた……。ちょっと横や奥歯で小さく噛むみたいに微妙さはあるようだった。
麗奈のフェラチオはやや強引な時がある。まるで私のモノみたいに離さないという意思が見えるようだった。
卑猥にじゅるじゅるずるずる音を立てながらまた拘束されているにも関わらず睾丸責めを忘れてないのが意外にも舌を這わした。
「っ……」
「ヒトミさんとえっちしたわりに……ぱんぱん」
「そのヒトミさんの下着と私の下着を被ってそんなこと言えるわね」
「っ……んん。頭からくさくなっちゃう……くちゅ」
悲観してるような呟きのわりに肉棒を責めている。ショーツからウインナーやソーセージを抜くと尿まみれでちいさく音を立てていた。
「……やだ。もう」
「これは食べられないわね」
「どこまでどSなのよ……」
「失礼ね。こんなプレイはこれきりよ。そろそろ欲しくなったんじゃないの」
しばし沈黙する。
私を受け入れるかどうかで迷いや葛藤があるのだが私は言う。
「オマ×コは濡れて湿ってるわ」
「いや……」
花唇からの愛液を指につけ口許につけ舌をつけさせる。
「ああ……きたない」
「おしっこと同じ。麗奈さんから出たモノよ」
「……んん」
指につけた愛液を舌をつけ舐めていく。
「……ください。沙耶香の……沙耶香さまの…オチ×チ×」
「沙耶香でいいわ」
「……沙耶香の…オチンチンを……お、オマ×コにください」
わずかに口許が笑みをしていたように見えた。少しは落ち着きが戻ったのか。表情に正気があった。

No.323 17/11/03 20:37
作家 

どこ行くのよ。
目隠しされ後ろ手を拘束されたのが不満なのか素直になったと思えば生気が戻った途端に普段の口調をやや戻したよう。
「お風呂よ。外に連れ出されるとか期待したの?お漏らししたひとを出せるわけないわ」
くっと唇を噛むのが見えた何を言っても私がああだこうだと言い返すし主導権は私にある。
あとが怖くないと言えばウソにになるけど。
「服を脱ぎなさい」
「……脱げないわよ!手は縛られてるしパンツに目隠しされてるし!バカアホ変態っ!」
ストレートに傷つく言葉を傷つく声で言うと普通に堪えるんだけど。
どちらから外すか迷った。手を解けば平手打ちか拳が来そう、下着を取れば睨まれる。こわい……。
がとりあえずヒトミと私のパンツを取ると案の定キッとした目つきで睨まれた。
「手」
「ハイハイ」
すると瞬間頬が弾く音が風呂場に響いた。しかも目の前で涙を流された。
「……バカ、こんな真似して。恥ずかしい」
憎まれ口を叩きながらも羞恥心があるまま顔を赤くして服も下着も脱ぎ出し自分から風呂場に入っていきシャワーの音がした。
やり過ぎた……。
やり方はまずかったと思うが少しお風呂でひとりにしようくらいの配慮はあった。彼女がお風呂に入るのは私と違い長い。時に一時間や二時間はある。
後片づけに向かうと尿の匂いが部屋中にしていて窓を開けながら雑巾で尿を拭き取り念のため乾拭き雑巾をして消臭スプレーをつけた。
試しに床の匂いを嗅ぐと少しアンモニア臭い。
「ソフトSな気質はSMやどこまでやっていいか自分でわからないのよね」
ひとり自分に呆れた。ウインナーやソーセージは尿や愛液に濡れ食べれたモノではない。
ごめんなさい、とゴミ袋に入れながら食物に心から謝った。野菜なら愛液ついた程度なら食べれそうだけど。
「入らないの?」
「入るわよ」
プレイの後始末をしてたらのんきな声が風呂場からした。もう元気になったのかと疑う。
実は彼女がシャワーを浴びながらいろいろ考えていたことは知らない。
時間は再びお風呂場に入る彼女に遡る。
熱いシャワーを浴びた麗奈は化粧を落としながら頭から涙の粒を流していた。
「あそこまでやるなんて……」
ひどいと思う本心もあるがあそこまでやるなんて思わなかったと密かに小さく感心もあった。
腐ってた自分が心から恥ずかしかった……。

No.324 17/11/03 21:13
作家 

熱いシャワーを浴びる麗奈は気持ちを同じくらい熱く思った。
腐ってたのかと自分に問う。否定はできないくらいの強さはあったが反面沙耶香との関係がおざなりになってたとも思う。
だけどあんな真似するなんて……。
シャワーを頭からかぶり髪が顔に流れるようになりながらこうも思う。
いままでの相手なら自分から当たり散らして結局相手から怒りを買ってしまい別れ専属契約は自然消滅で消えまた相手をスカウトする毎日の繰り返し。
それに比べたら沙耶香は……。
自分の秘唇に指をあてると愛液の粘った液と共に尿の感触がして鼻に近づけると生々しい自分の匂いがした。
「おしっこしちゃうなんて……」
それほどまでに性的快感や羞恥心に達しアクメを感じる自分がいるなんて知らなかった。
どんなひとなのよ沙耶香は……。
ソフトSを自称しながらプレイ自体については身体より精神面をやんわりやじわりだったり時にさっきのようにストレートに突いてくる。肉体的快楽もあるが精神面によくも悪くも堪える。
「……だけど気持ちよかった……のかな」
尿を出すほどなんて経験ないと思う。無理矢理なプレイはあったが何かちがう感じもした。
麗奈なりにいままでの女装男性と沙耶香を頭のなかで比べてみたがわかるわけもない。当然沙耶香自身はたぶんに気づいてない。
ふと撮影旅行のある出来事が重なる。
「社長が認めたとあったわね」
沙耶香自身はいささか嫌がったメイド四人による全身総舐めだったこと。あれと関係あるのだろうか……。
もうと意味のない呟きのなか身体を熱いシャワーでとことん綺麗にした。どれくらいシャワーばかり浴びてたかわからない。扉の向こうの沙耶香は静かすぎる。
後片づけかしら。
案の定後片づけをしていたがわからない。
吐息をつきながら麗奈は同居している変態女装男性を呼んだ。
「入らないの?」
少しして声が返ってきた。
「入るわよ」
自分が帰るまでお風呂に入らないくらいの気遣いはあるようだ。ヒトミとはセックスしたはずなのにと思うが口に含んだ肉棒は臭かったと思い唇に指をやった。
何があったか聞いてやろうと思った。
しかし麗奈は沙耶香がまたとある準備をしてることを知らなかった。
扉の前に沙耶香の影が見えた。

No.325 17/11/04 04:39
作家 

「なんで水着なのよ」
扉を開け開口一番に麗奈は憎まれ口を叩くなか私はわざと恥じらうように言う。
「だって恥ずかしいもの」
「私が裸なのに沙耶香が水着というのがヘンでしょう」
しまいにお湯だけでなくたらいや石鹸までぶつけそうなのでとりあえず中に入り機嫌を取る。
「少しはすっきりした?」
「少しはね」
「減らず口を直さないとまた痛い目に遭うわよ」
「なんで虐めるのよ」
それには答えないで身体洗った?と聞くとお湯で流しただけらしく石鹸を取り背中から彼女の身体を洗うことにした。
「もう……」
「もう?ウシさんになったのかしら。私にはないこんなムネをしてるせいかしら」
「そのモーじゃなくて……」
「綺麗な身体にしとかないとアルコールが抜けきらないんじゃない。さっき言わなかったけどまた飲んだでしょう」
図星のようで黙る。飲んでも飲まれるなと言ったのに守らない。別に強制的に守らせるつもりは毛頭ない。彼女のプライベートは彼女のモノだから。だけど限度がある。
「お加減はいかが」
「……機嫌を取っても小遣い減らすわよ」
「まだ悪いみたいね」
「ちょっ……やだてば」
石鹸をつけた手を淫唇に這わして再び逃がさないように抱き締め愛撫した。石鹸とあたたかい湯に触れた身体が淫靡に触れていく。
「お漏らししといてまだそんな口が直らないの」
「……んう」
「腐っちゃだめ」
「……沙耶香は前の仕事で失敗したことないの」
ある、とだけ小さく答えた。とりあえず身体や髪から洗って酔いを醒まさないとまともに話はできないようだ。黙って彼女の魅力ある肢体を洗い湯船に入れた。
私も水着の上から身体を洗い綺麗にし程なく湯船に入り向かい合わせになるが若干の照れが互いにあった。
麗奈は思う。
沙耶香だけ水着を着て。
「なあに?私だけ水着を着てちゃいけない」
「……うん。ていうか意地悪」
「意地悪にしないと言うこと聞かないでしょう。ここのところお酒ばかり。何があった言って」
しばしまた黙る。さいわいお湯は少し熱いが耐えられない程ではないがキツくもある。
吐息をつき麗奈は言う。
「ここのところ苦情やクレームばかり。仕事が手につかない……いや」
「いやか。じゃあやめる?」
「……」
これはすぐに答えられるわけもない。あくまで一つの選択肢なのだから。

No.326 17/11/04 06:04
作家 

私は彼女に言う。
「保育士をしてたと以前に言ったでしょう」
麗奈は私が自分から話し出したことに黙って耳を傾けていた。
「私がやめたのは保母さんの手柄の取り合いや仕事の押しつけに嫌気がさしたの。もともと男は少ない職場だったし力仕事は男だからとなんだかんだと任される。頼られてるうちやそんな気持ちのうちはよかった。だけど大半は男である私を利用してはみなラクをしたかったり笑ってたわ」
「つらかった?」
「変に利口に考えちゃいけないと辞めてから気づいた。だから変に考えすぎはいけない」
うつむき麗奈は黙った。必ずしも正しい答えではないかもしれないけど。しばしして口を開いた。
「せっかく頑張った仕事なのに世間から吊し上げ叩かれてつらい」
涙がぽろぽろとで湯船に流れていき指で涙を拭った。
「辞めてもいいけど辞めたらいまつらいよ」
「だけど……」
「やりたいことがあるならたぶんこの先もっと先にあると思うんだ。ちがう?」
以前に麗奈が何か言いかけたことがよぎるがあえて口に出さない。
うん、とだけ呟いた。
なんとなく想像はつくがここで口に出すのはヤボな男。なら同じ女性としての気持ちとして癒し救うくらいだ。肩を抱いて唇を交わすと拒む意思がないことに安堵した。
「ん……はあ」
「クチュ……あたたかい」
「気持ちまで冷えてたみたいね」
「ああ……恥ずかしい。いや……ン」
甘い喘ぎが耳に伝わり先程みたいに極端に嫌がる素振りは見せない。触ってと私の陰茎を示した。すると水着の上からゆっくり優しく触りはじめた。
「……んぅ。女の姿してこんなのがあるなんて反則……よ」
「フェラの時に少し噛んだ?噛もうとしたでしょう」
「ちょっとよ……痛かった?」
「少しよ」
生殖器を通して男性女性女装の在り方が彼女なりに何かしら考え思想みたいなのがあるのだろうか。レズから女装の異性に愛情を傾けてしまういきさつ。
彼女の整った表情を見つめ考えるが女性の気持ちは想像の範疇を越えてるからわからない。
「……んぅ、こんなモノで私を虐めて」
「虐められるのはいや?」
「いやじゃないけど……が」
「なに?」
まるで年下の異性に諭すみたいだ。
「お漏らし……して」
「わかったわ。私がおしっこするのを見せてあげる。それであいこ」
えっ!?と驚く声が広がった。

No.327 17/11/04 11:02
作家 

裸がいい?水着がいい?
開き直った私は浴槽を出てリクエストした。
「そんなの決められない……」
「編集担当でしょう。モデルが決められない時は誰が決めるの。カメラマンの時もあるけど」
この時麗奈は思う。
なんでここまで沙耶香はするのか。好意?愛情?それとも身体を共にしたから??とにかく彼女の脳内を?しか増えない。
「やだ、そんなことしなくてもいい……」
「そんなこと?あなたは何を伝えてる仕事をしてるの。私みたいな女装の男性が女性を愛することができる仕事を……進んで自分からしてるんじゃないの。性行為は伝えられて排泄行為は見れないくらい肝っ玉、いえ胸がちいさいならもうやめなさい。私が出ていってもいいの」
「……なんでそこまでするの」
「……うまく言えないけど人間にはいくらでもつらいことある。私は麗奈にありのままを世間に伝えてほしい。マスコミはたしかに理不尽。あなたや早紀さん美紀さんに監督さんたちがした仕事を理解しないままただ性描写が過激だアダルトだ卑猥だ悪影響と叩く。私もつらい。だけど私の排泄行為さえ見れないならそんな仕事はできないでしょう。黙って見てなさい」
水着を尿で汚すことに躊躇いある私は全裸でなり仁王立ちになり顔は女性に近いまま身体は男性というアンバラスな姿が風呂場の姿見に映る。
正直自分の姿なのに自分でありのままの姿を見るには本心から抵抗あった。男性の象徴のぺニスがあるのに異性装してる矛盾がありありとまざまざと鏡は残酷に映す。
「見て……」
あたたかい浴槽から上がり身体が冷え尿意をおぼえ下半身から射精とは違う感覚が遅い。亀頭が少し膨らみ明らかに精液とは違う液体、尿そのものがはじめはちろちろ……しゃー……と出て排水口へ流れていく。
彼女は目を逸らさないが表情はなんとも表現できない顔だった。
「これでおあいこ」
「……おあいこだなんてバカらしい」
「……そうやって利口に自分を演じてるからバカと言えるの。人間なんて興味ある事柄が少し常識からズレてたら変態扱い。あなたはその変態を相手に仕事してるの。変態な私みたいな人たちや女装が好きなあなたみたいな女性」
麗奈は私の言葉の意味を考えてるように何かを見つめ私は湯を身体にあて男性器を洗い再び彼女のいる浴槽に入った。
「一晩考えるだけでもして。今夜はセックスはもう求めないから」

No.328 17/11/05 05:03
作家 

一晩考えなさい。
そう言われた麗奈は拍子抜けし先にお風呂から上がった。
あのまま愛し合うか凌辱されるほどにセックスするかと思ったのに。
キスをし放尿を見せられただけ……。履き替えた下着ばかりなのに下着はしっとり湿っていた。
後片付けもしてあった。少しいい加減だが尿の匂いは少し残っていた。
冷蔵庫から缶ビールを二本手を伸ばそうとしたが一本だけにしそのまま自分の部屋に入り肌の手入れをしながら考えた。
何を?
自分がいまの仕事について何を伝えたかっただ。
缶ビールに手を伸ばそうとしプルトップを開け一口二口と喉を潤す。
「もう……」
意味のない呟きがこぼれるが沙耶香と久しぶりに触れて身体が熱く内から疼くようだった。下着やパジャマの上から胸や淫部を撫で吐息がこぼれた。
「はあ……」
すると途端に背後から気配がし振り向くと沙耶香がいた。じっと見つめる瞳があったが扉を閉めひたひたと足音がするだけだった。
「な、なんなのよ」
てっきり犯されると思ったのに何もしないどころか声さえかけないまま。
…………。
考えなさいとだけしか言われなかった。
飲む気にもなれず身体はただ熱く火照るもののあるのは指だけ。
飽きられちゃった。まさか……?
ちがうちがう。そんなこと考えるんじゃない。
彼女はベッドのなかであたたかく包まれるなか首を振った。
何がしたかったのか……。
わからない。わからなくなってしまったのか。
数年前に神無月社長にスカウトされいまの仕事に就いた。もちろんはじめは女装を不潔と思ったし気持ち悪いところもあった。
しかし彼らもしくは彼女たちと話すうちに彼女たちもふつうの恋愛やセックスがなかなかできずに悩む人たちだった。そのうち何人かと付き合ってはしあわせな時を過ごしたと思ったらケンカしては別れるの繰り返し。
沙耶香と別れるのを望んでる……?
まさか……。また繰り返すのか。
淫唇に手をあて身体が疼くなか考えた。
…………。
気づくと目覚まし時計がけたたましく音が鳴り目を覚ましていた。
「遅刻しちゃうじゃない」
慌て起き髪をといて化粧をし着替え部屋を出ると朝ごはんはでき部屋は昨夜の匂いあるもののきれいだった。
しかし沙耶香の姿はない。書き置きだけあった。
『朝ごはん作りました。食べていってください』
一文だけあった。

No.329 17/11/05 06:30
作家 

食事を終え後片付けをし沙耶香の部屋をのぞくといない。男性用の部屋にも。
いってきます、とだけ言葉を残し車を出し会社に向かう。憂鬱な気分は晴れないのに身体のどこかは疼く。駐車場に車を止めると相変わらず朝からマスコミが取材に来ていた。
内容は過激なのでは?社長の行方は?モデルの方はどちら?などなど。
そっと建物に入ろうとするが阻まれもするがうまく人混みをかき分け進む術を身体が覚えてしまった。受付の双子姉妹と挨拶し双星出版社に入ると朝九時なのに苦情とクレームの電話が大半。みなひっきりなしに対応。早紀が挨拶した。
「おはようございます」
「ああ、うん」
「もうクレームばかり。今日もモデル候補さんに取材なのに」
「うん」
彼女は首を傾げ麗奈に言う。
「どうしました、元気ないですね」
「いや。なんでもないから」
彼女は目を点にしながらも仕事に対応していた。苦情やクレームに対応するのも汗をかきながら必死にやっていた。
麗奈はいくつかの苦情やクレームに対応しながらも自分の仕事をし資料や初めてこの仕事に就いた時のモデルの写真を見つめた。
「可愛くはなかったのよね」
初めて担当したモデルは決して自分好みでもなかったしお世辞にも女装が上手とは言えない人だった。だけど私生活や趣味、性癖、愚痴を聞くたびに笑みし少しずつ仕事の楽しさに気づいた。
だけどその人は何度か雑誌に載っただけで業界から去ってしまい市井の人物になってしまった。
なんでふつうに戻るのか。それが悪いわけではないくらいはわかる。
気づくと昼休みを迎え早紀の吐息もいつもより大きくさすがに若いとはいえ食欲を落としていた。
「食べないといけないわよ」
「わかってます」
唇を尖らしサンドイッチを頬張りツンとしてるがちらっと麗奈を見た。
「そういう麗奈さんだって元気ないですよ」
「うん」
慎重に彼女は言葉を選びながら口に出した。
「……昨日沙耶香さんと何かありました?」
「な、なんでそうなんのよ」
「なんだかんだで女装者と付き合い豊富ですし」
それについては何も言わなかった。
屋上に吹く秋の冷たい風が頬や肌にあたり心地よかったが気持ちは晴れない。
午後は別の女装者の写真撮影や取材だった。
気持ちが重いままなのに身体は疼くまま。いくらもとレズでも早紀に手を出すのは抵抗あった。

No.330 17/11/05 15:18
作家 

麗奈が職場で悩んでいた頃に私はどこにいたかというと……。
「今朝は驚いたわ。アイを見送ろうとしたら沙耶香さんがいたんですもの」
「すみません、朝に麗奈といると気まずくなると思い早くに出てしまって……」
「フン」
私は“EYE”にいてヒトミには優しくルイには邪険に扱われていた。喫茶店で時間を潰す程度はしたが部屋にいないことを悟られもし麗奈が警察に捜索願いを出されたら大事になるかもしれないと思い玄関を出たばかりのアイが驚くななか蘭樹理姉妹のもとにいた方がよいと判断した。
「麗奈さんはちゃんとお仕事行った行った。警察にもいくつもりないみたい」
「昨夜はどこから覗いてたんです?」
「ヒミツ」
二階にあるルイ以外の姉妹の部屋から外を見るとふたりの部屋からマンションはよく見え少し小高い丘に“EYE”があるためにマンションの高さと変わらない。
ここから見てたのか?考えてもわからないのでやめた。
しかしヒトミは更なることを言い出し驚いた。
「昨夜はてっきり麗奈さんをレイプぽく犯すかと期待したのに」
「なんでそれを!?」
「ひ、ヒミツ!」
会話を聞いていたルイは思う。
天井裏から覗くのがクセになったのね。私がセックスできないからて。
ルイの視線を私は気にした。
「ルイさんは私を嫌ったのかな」
「貞操帯を付けといてよく言うわ」
「クチとアナルは使えるでしょう」
「まあまあ」
私とルイがケンカしそうになるのでヒトミは間に入る。ルイは言う。
「出かけるわ。ヒトミ留守をお願い」
彼女は二階の自分の部屋に入り誰かとデートでもするような着こなしのいいファッションで下りてきた。長女だからか落ち着きもあり適度にハデさがあり色香がある。
「いってらっしゃい」
「いつもどこにいくのかしら」
「長石さんではないような感じ」
長石と呼ばれる彼女たちの支援者とは面識がないからわからない。
十時になりふたりで“EYE”を営業するがテレビやラジオはいくぶん扱いは低くなったが相変わらず企画DVDのことを話題にしていた。
立ち直ればいいけど。
ランジェリーに囲まれながら思うのは麗奈や早紀についてばかり。
「沙耶香さん、キャミソールの店頭分がないから在庫から出して」
店舗側と家側の間に小さな倉庫がありキャミソールと記してある段ボールを見つけ持ってきた。

No.331 17/11/05 18:12
作家 

男性がいると便利ね。
ヒトミは私を見て悪戯ぽく小さく笑う。
シーッ、と小さく言い指を立て口止めをお願いした。マスコミの取材はないものの精神面では傷ついているのだ。お店のBGMをCATS EYEのオルゴールにして吐息をついた。
女装しての生活は楽しいものの気苦労が多い。モテるというのとは根本的に何かちがう。
ルイはどこに?
気にしてもしかたなくキャミソールを店頭にディスプレイした。
「あなたもよくここに来るわね」
ルイに振り向いたのはあの風吹先生がいる病院だった。
「彼等の具合は」
「まだまだね」
風吹先生はモニターに媚薬の副作用でオナニー中毒や女陰恐怖症に病んでいた十代後半から二十代後半の成年に近い少年や女装者であった。ルイは瞳を細めるようにして問う。
「沙耶香さんは克服できたのになぜ彼等は克服できないの」
風吹先生は静かに言う。
「沙耶香さんは特別ではないわ。たまたままわりのサポートやフォロー、見守りに頑張りがあったし女性たちに愛されていしなにより本人は媚薬の後遺症にはじめは逃げてたけど前向きだったから」
だけど彼等はちがうと言う。彼等は愛する者も愛される者もいないという孤独な女装者なのだと。
ルイは自分たちの犯行が彼等をより孤独にしたと風吹先生から以前に出会った時に責められ自分たちがいかに残酷なことをしたと知り外出のたびに何度か訪れていた。
このことは沙耶香はもとより妹たちも知らないこと。
「誰でもいいので今日もまたお願いします」
ルイは風吹先生に頭を下げあるお願いをした。許可が出たのは沙耶香より若い二十代前半の女装者。見た目は美少年美少女ともに通じる美貌だが彼もまたオナニー中毒にハマり肉体関係はおろか恋愛ができないのではと怯えるようになってしまった。
「先生、その人は?」
「知り合いよ。あなたに女体の快楽を教えたいと言って来たの」
患者の大半は幸か不幸かルイを覚えていない。媚薬の効果や後遺症で記憶が錯乱してるともいう。
ルイは若い患者の隣に座り病院に来たいきさつから雑談を経てキスを交わす。ルイの女体に触れることで克服を試みるのだが……皮肉なことにいつも失敗に終わる。
「なんで貞操帯をつけてるの!?うわべだけなの」
こんな風に患者となったかつての被害者に罵られルイは罪を償うことさえできなかった。彼女は涙していた。

No.332 17/11/06 11:05
作家 

ルイは患者の相手にクチで慰めはできるが自慢の淫部が使えないことに悩んでいた。
沙耶香に貞操帯をつけられ外せない。またその憤りが三女アイの成績低下に伴い叱り怒ってしまいギクシャクしていた。
沙耶香がマスコミの直接的ではないにせよ餌食になってたのは少しながら同情もあった。麗奈や早紀あるいは彼女たちの勤める出版社も世の中の理不尽な犠牲にあっていた。
この時期はどういうわけかみな何らかの形で傷ついていたと後にみな語った……。
午後になり麗奈は秋葉原に取材におもむいたが歩く先々のアニメや漫画はみな沙耶香を想像させ彼女は見ないようにした。
取材相手は十代後半の数人の男の娘(こ)グループだった。
スタジオで写真撮影をし彼らもとい彼女たちの女装のいきさつや秋葉原での活動などを取材するのだった。
「はじめまして、双星出版社の矢口麗奈です」
よろしくお願いいたします、と沙耶香より若い子達と感心した。早紀はショタの気もあり彼女が取材したいと願い出たが社長は麗奈に任した。
男の娘(こ)ということもあり女性言葉ではなくふつうにオトコ言葉でやや耳に違和感があったがすぐに慣れたと思う。
沙耶香は女言葉なのに。たまに素の言葉は出るけど。
取材自体は比較的滞りないようにスムーズだった。しかし気持ちに上の空があったのか。
彼女たちがアイドルグループみたいな衣装を着替える更衣室の扉をトイレと間違え開けてしまった。
「ちょっと!?なにするの」
「記者さん覗き趣味あるの」
「す、すみません」
「トイレはあっち」
取材一年目の新米記者のような失敗をしてしまい慌てトイレに駆け込み個室でひとり落ちこんで沈むような気持ちだった。トイレの外から若い男の娘たちの声が聞こえた。
「本当に雑誌で扱ってもらえるの」
「心配だよ。あの女性記者」
「いまあのひとの雑誌社はマスコミに叩かれてるからな」
ずけずけとした失礼な言葉が深く鋭く胸に刺さる。
助けて誰か助けて。
そんな助けを求める声が自分の内にしながら尿意をもよおし下着を下げながら昨夜の場面がよみがえり涙した。
「ううう……」
どの程度涙し下半身を露にしてたかわからない。スタッフのひとりが呼びにきた時には写真撮影を虚ろな瞳で見つめ沙耶香に言われた言葉がよみがえる。
考えなさい。
なにを考えればいいのか。わからなかった。

No.333 17/11/06 13:25
作家 

些細なミスでも傷ついた時はより大きく傷つく。
麗奈がそんな気持ちとは少しは理解しながらも実は私の身にも凄惨たることが後に起きようとはまったく自覚がなかった。
「また家庭教師。そんなにもヒトミさんやアイちゃんがいいのね」
ある夜に麗奈は沙耶香がいないことをいいことに早紀と飲み明かそうとしていた。
「気にしない気にしない」
わかってるわ、と口を尖らす麗奈をたしなめる早紀。ふたりして女性だけの飲み会が始まった。
その頃、私はアイの家庭教師をしていた。彼女の成績はもとから出来がよいのか小テストは教科に関わらずよくできていた。私は素直に感心していた。
「私とは大違いね。アイちゃん」
「先生のおかげです」
「ううん、アイちゃんの実力。私はでき損ないだから」
麗奈に変態と言われたことは少なからず傷ついていたが考えてもしかたなく蘭樹理姉妹に甘えてるともどこかで内からの意識は伝えていたが気づかない振りをしていた。
瞳を輝かせてアイは言う。
「中間テストの点数がよかったらデートしてくれます?」
「五十番以内よ?できる」
少し彼女は黙るがすぐさま答えた。
「やるよ!先生とのデートのためだもん!」
こういう真っ直ぐな瞳を見てるとつくづく変態とよけい自覚してしまうんだけど。若く輝く瞳を汚してないかと真剣に思う。吐息をして返事した。
「わかった。デートはしてあげる。ただし」
「五十番以内だね。わかった」
ふと気になりたずねた。
「アイちゃん、こんな時に聞くのもなんだけどオナニーは?」
「してない」
「ほんとに?」
「ガマンしてるもの」
意思の強い表情に押されたようにたまにはオナニーすれば?という軽口やアドバイス(?)さえ口をつぐんだ。
若いておそろしい。
家庭教師の時間を終えアイが風呂場に向かうのを見てヒトミに送られようとした時に玄関からルイが帰ってきた。
お邪魔してますと頭を下げた途端に忠告のような憎まれ口が耳に入った。
「沙耶香さん」
「なんですか」
「くれぐれも夜道は気をつけて歩いた方がいいわ。オオカミがいるかもしれないから」
「オオカミ?私に」
この時私は言葉の意味は理解できたつもりだがこの後に起きた自分の身に驚愕し怯えることになることを知らなかった。
まさか私がという思いがありそれはいまでも覚え忘れられない。

No.334 17/11/06 15:22
作家 

鈴虫が鳴き街灯が照らす住宅地を歩きながらルイの言葉がリフレインした。
オオカミに気をつけて。
よく言うものだ。私に媚薬をつけ薬のおもむくままにヒトミと身体を交わしアイを汚したことは私の記憶の深いところにいまも根づいていた。女陰恐怖症を克服できたのは美紀の母性溢れるセックスのおかげであり麗奈への想いや早紀の恋心に応えた努力と失敗の積み重ねなのだ。
ふとマンションを見上げ秋の星空が建物の上に見え麗奈や早紀さんだいじょうぶだろうかと思った時だった。
「っ……!?な…に」
背後から頭を何か鈍器のような鈍い音がしたと思った途端に意識が失うのがおぼろげながらわかったが意識が身体につながらず力が指一本さえ動かせなかった。
「おい、コイツだな」
「ああ間違いない。例の女装オトコだ」
「誰かに見られないうちに早く連れていくぞ」
そんな声がしていたのを当然知る由もないまま私はどこかへ連れていかれた……。
耳にどこかで若い女性たちのはしゃぐ声がしていた。
「……ん」
自分の呻く声に私は目を開いたがなぜか身体が動かない。媚薬を飲まされ拘束された日のことがよぎった。
まさか?とも疑うが両手両足が柱に縛られさいわい眼鏡はそのままなので視界ははっきり見えた。どこかの建物の一室のようで若い男たちの声が聞こえた。
「アレ間違いなく女装の沙耶香だぜ」
「そろそろ気がつくはずだ」
「見に行くか」
そんな声がした途端に縛られている私の前に十代後半かニ十代前半かと思われる若い男性たちが四、五人現れ下卑た笑みを浮かべタバコの煙を吹かしアルコールの嫌な臭いがついた。
一瞬状況が飲み込めずわからないという言葉が渦巻き表現できない背筋から身体全体を這う恐怖が支配した。
「あ、あなたたち。な、なんなの!?」
リーダー格の男が私の顎を掴み下品な笑いをし言った。
「おいおいあんた男だろう」
瞬間男たちの笑い声がした。次々に男たちは言い衣服や下着に手をかけた。破れるカーティガンやブラウス、スカートに下着が露になった。
「男だろ?女の格好しやがって」
「オチ×ポあるし」
「なんだ?コーフンして勃ってのか」
「お尻は処女かな」
ぎゃはは!と馬鹿な笑いを浮かべる男たちにプライドか何かが傷つくのがわかった。
「なにをするつもり」
女装に慣れきったために男言葉が出なかった。

No.335 17/11/06 18:24
作家 

『クロスドレッシング ボーイ→ガール』
彼らの手に握られたり足元にあるのは三号続けて自分が掲載された雑誌と気づいた。
「わ、私は同性愛者でもLGBTでもホモではない……!?」
頬を叩かれ奥歯が抜けるのではと思う肌の痛みが伝わり顎を再び掴まれた。リーダーの男は構わず言う。
「カンケーねえんだよ。あんたはオレたちのこのムダにある性欲を発散してくれたらいいんだ」
そうだそうだ、と声が飛び私は彼らが下半身を覆っていたズボンやパンツを脱ぎだし自分と同じはずの狂暴かつ牡の象徴の男性器が五本剥き出しに見せられ表情が青くなるのを感じた。
「わ、私はホモじゃないの……」
女言葉で答えながら男性としての言葉や表現はむやみに脳内で叫ぶが肉体や口にまで届かない。沙耶香としてしか声が出ないことに戸惑いがあった。
しかし彼らは私の事情などお構いなしに足にあるロープをほどき床に尻餅をつけさせ勝ち誇るように言う。
「この部屋の壁や窓ガラスはすべて防音仕様だからセンセの声は聞こえないよ」
「な、なんのこと」
「そこのランジェリーショップで家庭教師をしてるのも調べ済みさ」
「……いつ」
「言うかヘンタイ。キ○タマごとお前の男性器を使えないようにするぞ」
男のうちのひとりが冷たく輝くナイフの刃を見せながらショーツに包まれた股間に足を置き蹴る真似をし怯える声をあげた。
「や、やめて……」
彼らはぎゃははは!!と下品な笑いを重ね私にフェラチオをするように臭い男の性器をそのままひとりまたひとりと向け怯えながら顔を背けた。
「やれよ。フェラチオをよ」
「い、いや」
「なんだよ、女の格好してできねえのかよ」
臭い彼らの息を肌に感じながら男性器を噛んでやろうかと思うが女陰恐怖症の経験者の私にはためらいがあった。
彼らは許せないが本来あるはずの男性の意識がまったくおもてに出てこない。手首を動かそうとするがロープで縛られ動くはずもない。
再び頬を叩かれた。
「いや……っ」
「なにがいやだよ。このDVDではさんざん女とやりまくったくせに」
彼らがいつどこで私の身元を知ったか知らないが企画DVDを見て最近のマスコミ報道から調べたのだろうか。
鼻先や口許に同性の性器を押し付けられ久しぶりに頬に涙が伝う。
このまま犯されてしまうのか。覚悟を決める以外にないのか葛藤した。

No.336 17/11/06 19:16
作家 

葛藤しながら麗奈やルイについて思う。
麗奈にはひどいことをしたから自分にこんな目に遭うんだ。えらそうなこと言ってるわりには私の生活は彼女により守られている。
ルイについてもだ。いつまでも貞操帯を付けさせてはいつの間にか彼女は私を本気で嫌っている。
「…………」
後悔しても遅い。これはふたりにした因果応報であり天罰なのだ。
このろくでもない男たちは私に罰を下す存在なのだ。そもそも世間一般の人達は性知識があるようで実はたいしてない。直接当事者か当事者にある類縁や関係ある者もしくは麗奈たちのように成人雑誌に関わる者、官能作家や性医学者くらいだ。
「なに黙ってんだよ」
「勃起させやがって」
「……!?」
男たちに指摘されショーツの内で勃起してることに気づき驚く。さらに男たちは言う。
「マゾかよ」
「沙耶香センセちゃん、フェラチオの授業お願いします」
「アナルもな」
奥歯を噛むようにしながら抵抗を試みるが麗奈にしたようなプレイをさらにハードにしたような彼らの表現に恐怖が直にあった。
犯されるやられる。
考えて考えて考えて……。心のなかまで女性になったようになり抵抗しないまま犯される以外しか選択肢が絶望的にないことを悟ってしまう。
これならルイたちに媚薬に苛まされたあの悪夢のような一日の方がマシに思えた。男の本能に怯えながらも自分を必死にコントロールしながらもヒトミとアイは献身的だった。
「フェラしてくれよ」
「ん……」
「お尻も犯すぞ」
「や……」
無理やり両足を立たされショーツに包まれたお尻にごつい手を触れられ悶えた。
もうダメ……。
抵抗をやめようと思い身体から力を抜いた。彼らは私のように手加減を知らない性の無法者。同性同士のセックスでも相手が女性の姿をしていればかまわない輩なのだ。最悪は証拠隠滅で廃人のようになるか命がないかもしれない。
だけど一時でも命を長らえることができたら逃げるチャンスはあるとわずかに希望を持った。
はあはあと吐息をしゆっくりゆっくりと彼らの臭い男性器に口を持っていった。
「観念したようだなオカマのセンセ」
「……!」
「噛んだらぶっ殺してチ×コなくなるぞ」
私にとってのタブーな禁句を言われたのに男の意識はどういうわけか目覚めない。
覚悟を決めフェラチオをしようとした時だ。

No.337 17/11/06 19:52
作家 

瞬間何か刃のようなものが腕のロープを切り私は男たちのなかに床に倒れた。
「きゃっ」
「な、なんだよ!?」
「てめえなにロープほどいてんだよ」
ちがうと言おうとした時にベランダの方から人影が素早く去るのが見えた気がした。男たちから逃げようとした時にロープを切ったのが何かを見た。
カード!?
見覚えのあるカードなことに気づく。それはヒトミたちから見せられたジェンダーアイのカードだった。♂♀に👄とあまり趣味のいい絵柄ではないが間違いなくジェンダーアイのカードだった。
ヒトミさん!?アイちゃん!?
私がカードに気づいた途端に室内に聞き覚えある笑い声がし男たちも叫び振り向いた。
「誰だ」
「どこにいる!?」
「あなたたちよくそんなオカマで満足できるわね」
この艶のある声に苛立ちを覚えながら相手は紫紺のレオタードに身を包み豊かな肉体や伸びた手足、長い髪に端正な表情を月明かりに照らし現れた。
「だ、誰がオカマよ」
「あら失礼。オカマを掘られそうになった沙耶香センセ」
顔を見せたのはルイだった。
助けに来てくれた!?それとも……。
先ほどまでの貞操帯の件を思い返し彼女から復讐をされないかとも思った。
「な、なんだよお前は」
「ランジェリーショップ“EYE”のルイよ。そこの坊やたちなら知ってるでしょう?」
彼らは頷く。リーダーの男は知らなかったようだ。いったい彼女は何を目的に現れたのか。リーダーの男はとりあえず相手がわかっただけ気を取り直したようだ。
「助けにきたのかよ。このオカマを」
ほんの少しプチッとキレそうになるのを脳内に感じたがやはり男の意識はまだ眠っている。
なんで?なんでよ。
ルイは構わず彼らに言う。
「そんなオカマを掘ったところでホモになるだけよ。女にも男にもなれないんだから」
ルイにも禁句を言われたのになぜか男の本能はキレる兆候がない。
「よけいなお世話よ」
「あら?さっきまで死んじゃいそうな青ざめた顔をしてたのに」
一部始終見られたことに気づき全身から身体の力が抜け逃げることさえ忘れていた。
人間は頭が真っ白になるとさっきまでの思考が筒から抜いたようになる。一種のパニック状態が支配していた。そんな私や男たちにルイは胸を張り下半身に色気を振り撒く。
「そんなオカマより私とセックスしない?」

No.338 17/11/06 20:25
作家 

また禁句を言われたが怒るよりも彼女は驚くべきことを口に出した。
自分とセックスしないと。
構わずルイは躊躇いもなくレオタードを脱ぎオールヌードを彼らに見せたがあることを思い出し彼らも口をあんぐり開けた。
「ただし私は沙耶香センセに貞操帯をつけられの。コレがあってセックスできないの」
「な、なんだよ。じゃあどうすればいいんだよ!?」
ルイは口許で笑みする。
「この貞操帯を外すにはそこのオカマが持ってる鍵で外せるはず。探したら坊やたち」
再び男たちの瞳が私に向き私は慌て逃げようとしたがポケットに隠していた鍵をあっけなく取られてしまった。
「鍵ゲット!」
「これでお姉さんとセックスできるんだよね」
「いえ〜い!」
鍵を取られたことは悔しいがルイが彼らとセックスするということ……?
それでいいの?
自分が犠牲にならないでいいのか。
なにを彼女は考えてるの?
「……ルイさん?」
「帰り際に言ったわよね。オオカミに気をつけなさいて」
口角が上がったルイの言葉がよみがえる。このことだったと気づくなか彼女は男たちの輪のなかに入り貞操帯の鍵が外れる重い金属の外れる音がカチャリと耳にし床に落ちた。
「おお!?お姉さんのおっぱいオマ×コ」
「ご開帳〜!」
「マン毛ぼうぼう!」
男たちのはしゃぐ声がするなかルイは私を見つめる。潤んだ瞳は何かを伝えようとしてるようだがわからない。
逃げるべき?逃げないとならない?
混乱する私に男たちは容赦なく言い放った。
「オカマも犯しちゃうか」
「いえ〜い」
「やめときなさい。そんなオンナにもなれない人」
ルイはなぜここにいるのか。彼女を置いて逃げたらいけない気がした。
…………。
「ま、待ちなさい!彼女に手を出さないで」
とっさに彼女と男たちの間に入った。言葉は女のままだが男の本能がそうしろと動かしていた。
「邪魔をするな」
頬を叩かれ投げ飛ばされるように壁に当たった。久しぶりに身体が痛みを心と共に覚える痛みだった。
「やめて!彼女を襲うくらいなら……」
最後の一語は出なかった。プライドかただの意地かわからない。四つん這いになり身体に痛みを覚えなからもそうしないといけない思いがあった。
ルイはそれをいつもの瞳で見つめていた。
サディストである私だが最低限女性を守らないと感じた。

No.339 17/11/06 21:09
作家 

「なんで邪魔をするのよ。わたし男日照りが続いてたんだから」
我慢できなくなったのかルイは恥ずかしげもなく全裸で私に叫んだ。思わす応えてしまう。
「いくら男日照りが続いたにしてもこんな男たちとセックスしてなにが愉しいの!」
さすがに男たちも女装の私にムッとし羽交い締めにし再び縛りあげ相手をルイにしようとした時だった。
ルイの瞳がやっときたみたいな雰囲気があった。警察のサイレンが建物に近づきどかどかと部屋に向かいインターホンが鳴った。
『もしもし○○署の者だが誘拐拉致監禁の疑いがある通報があったのだが』
やべっ!?と男たちは慌てるなかルイは颯爽とベランダから去っていくがその時になぜか貞操帯ごと消えておりとっさに鍵だけを拾い手に隠した。私はそのまま玄関の鍵を開け警官に助けを求めた。出てきた女装の私に驚いたようだが警官たちはとりあえず状況を把握し男たちを捕まえ私は保護された。
ただこの後は散々たる有り様だった。勘当された実家の住所や連絡先を伝え実家に今回の件が伝わったのは言うまでもない。身元引き受け人に現れたのは酔いがあった麗奈に早紀そしてヒトミだった。
驚くべきことは私が連れ去られていた部屋は麗奈の部屋の隣だったことだ。
警官の説明によると彼らは雑誌から私のことを調べたまたま近所に住んでることを知りネットから詳しくさらに調べたという。ストーカー的行為を繰り返してたと後に知り性犯罪に走ったと聞かされた。
よもや自分が被害者になるとは思いもよらず警察署を麗奈たち三人に保護されしばし生きた心地がしなかった。詳しい事情聴取などは後日するという。
「びっくりしたわよ。沙耶香が誘拐されるなんて」
「しかも麗奈さんの部屋の隣にいたなんて」
「ふたりともやめなさい。いま沙耶香さんはいろいろあってモノが言えないんだから」
庇うヒトミの口振りに軽く酔っていたふたりは口を閉じた。麗奈の部屋に戻ると念のため警察が今夜に限り玄関やマンションの周囲に見回りするという。
部屋に入った私はグラスに入った水に口をつけしばらく放心状態だった。怪我の程度は軽いものの打ち身やアザが少し見えた。
「だいじょうぶかしら」
「それにしても姉さんが帰ったと思ったら急に出かけたらこれだもの」
麗奈や沙耶香は仲違いしてたはずなのに普通に会話してるのが耳に入ったが仲直りしたのだろうか……。

No.340 17/11/06 21:45
作家 

ヤボなことと思うがふたりの会話に口を挟んでしまった。
「あの……ふたりとも仲違いしてたんじゃないの?」
あ、と麗奈とヒトミは慌て目を合わしては少し固まったがすぐに言い訳のように返した。
「私はヒトミさんから連絡もらってだから!つい」
「わわわ私は姉さんから沙耶香さんが誘拐されたと聞いて麗奈さんに連絡を……!」
ふたりの話を合わせるとルイは逃げた後にヒトミに知らせさらに彼女が麗奈に伝え警察が隣の部屋に駆け込んだことで事件の大まかな概要を知ったという。私が警察に保護された姿を麗奈たちは酔いが醒めたように見ておりヒトミも後から見たらしくその後は警察に私の身元引き受け人として来た。
…………。
ふと思う。ヒトミとレジカウンターでエッチをしてた鋭い瞳はあの男たちだったかと。
「はあ」
「沙耶香さん?」
早紀の心配した顔に軽く笑みを返す程度はできたが麗奈に謝らないと思い彼女を呼んだ。
「なに」
私は麗奈に最近彼女を責めてお漏らしをさせたことを頭に下げた。
「ごめんなさい」
「……なんで謝るの。あれは反省を促すためじゃないの」
「うまく言えないけどあの時私も自分が傷ついてたから麗奈に八つ当たり気味だったのかも。だからごめん」
傷だらけの私に謝られ彼女は戸惑いがあった。まだ仕事について答えが出てないのに謝るなんて。
続いて早紀にも頭を下げた。
「実は早紀さんにもお仕置きと称して襲うつもりでした」
私の言葉を聞いて彼女はう〜んと唸るがやはり彼女は小悪魔だった。
「あたしなら沙耶香さんに襲われてもかまいませ……!」
慌て口を塞ぐ私は玄関に警察がいるからと諭す。そもそも警察が見守ってるなかで卑猥な会話をするものでないと常識的なことを忘れていた。
「スゴいわね。この子」
ヒトミは早紀に向け笑った。
もうひとつ私は彼女の顔を見て思い出した。
「ヒトミさん、アイちゃんに今夜のことは」
「伝えてないわ。沙耶香さんが怪我をした程度と伝えたから。妹が試験前に動揺されちゃ沙耶香さんとアイの努力がムダになるわ」
その言葉に安堵し私は身体の力がようやく自然と抜けていった。
気づくと彼女たちの前で眠りに落ちており三人は寝顔を見てヒトミは夜遅くに帰っていたらしい。
翌朝目覚めた私は傷の手当てをあらためて麗奈たちがしてくれたことで気づいた。

No.341 17/11/07 05:23
作家 

かんたんな食事を麗奈や早紀さんに用意され昨夜のことは大々的に報道されワイドショーの司会者はこう締めくくるのがパターンだった。
「いくらモテないにしてもオトコが男に手を出してどうするの!?女装でしょう」
新聞の記事にも出てたがこちらは中くらいの扱いで性犯罪について言及があった。
「ふたりとも仕事は」
「休みをもらったから気にしないで」
端的に伝えワイドショーが終わる十時前にマンションを出て私はラフな服装でふたりと共に警察をたずね事情聴取を形式的に行われ裁判の際はお願いすると言われ神無月社長が弁護士を代理人として立てると麗奈から伝えられなんとなく安堵しなくもなかった。
昼前に警察に出た頃にスマホが鳴り少々煩わしいなか早紀が言う。
「昨夜から何度かかかってましたよ」
見ると実家からの電話番号でやむ無く電話を開くと母からの声がした。
『○○!だいじょうぶ!?なんで電話に出ないの』
懐かしい母の声にふと懐かしさを覚えながら「だいじょうぶ」と程度しか伝えられないなか母はこうも言う。
『いつまでも女装なんかしてるからそんな危ない目に遭うの!雑誌なんかに出ていい気になるなんて』
「そ、そんなこと言われたくない。もう切るから。かけてこないで」
唖然とふたりが見守るなかなぜ母が雑誌に載ってたことを知ってたかふと疑問に思うなか帰路に着いた。
隣の部屋は警察や鑑識が調べており警察でも聞かされたことを繰り返した。なんでも隣に住む若者は私が近所付き合いが希薄なのを知り誘拐や拉致、監禁をしてもなんとも思わないだろうと考えたのが動機のようだ。
「近所付き合いですか。申し訳ありません。よく聞かせます」
麗奈はまるで姉のような口振りで警官に頭を下げていた。
部屋に戻り私は着替えフェミニンな服装に着替えしばし静かに過ごした。
麗奈や早紀は撮影旅行の時のように自宅で出来る範囲内の仕事をし再び警官がやってきて鑑識の調べが終わった云々と伝えくれぐれも今後はお気をつけくださいと伝え去っていった。
部屋はいずれ引き払われると大家らしい女性が後にやってきて麗奈に伝えた。
夕方の報道を見て私は途端に震えが襲った。事件の大まかな概要がより分かり心底本気で恐怖をおぼえた。
麗奈は優しく言った。
「お風呂入って夕食にしましょう」
傷がある身体は昨夜のことを物語るようである。

No.342 17/11/07 06:29
作家 

ほどなくして双星出版社へのマスコミ叩きと私の誘拐拉致レイプ未遂事件の報道は七十五日どころか一ヶ月もない程度で終わりいちおうの平穏は戻ったようだった。
アイの中間試験のテストは五十番以内にはあいにくいたらず五十三番とぎりぎりな順位だった。
アイは残念がったが若いことはふつうに素晴らしい。努力の結果は報われるということらしい。
「センセ、デートは?」
「するよ。ちゃんとアイちゃんは努力したし結果は出たから」
ヤッター!と部屋で彼女に抱きつかれこの頃には傷はとりあえず癒えていた。
しかしまだ解決してないことがありヒトミにルイを呼ぶようにお願いした。神妙な表情のルイとふたりだけで対峙するなかヒトミとアイは覗き見見守っていた。
私はルイに頭を下げた。麗奈と同じように。
「ごめんなさい」
「謝るなんてらしくない」
ふと私は気になり彼女に下半身を見せるようにお願いした。助けられた時に外したはずの貞操帯は忽然と消えており鍵だけはこれ見よがしに目の前にあった。
するするとスカートが上がった先にはそこには鋼鉄の貞操帯で包まれた女性の淫部があった。外したのになんで再び着けたの?
「な、なんであの時男たちに外されたのにまた着けたの」
当然の疑問だった。しかしルイは静かに言う。
「これは沙耶香さんや女装者さんたちへの償い。だから男日照りなんてのはウソ。誰とも身体を交じあわせないなか私はかつての被害者たちと顔を会わせにいってセックスを試みた。このまま」
ルイの話に私やヒトミたちは驚いた。だけど貞操帯があるから口やお尻でしかできないことで被害者に責められ泣いたという。
セックスをできなくさせてしまい心から申し訳ないという思いだけあった。
私は男たちに現れたルイを思い聞いた。
「なぜ私の前に現れたの」
「……男たちに汚されてはいけないと思ったの。それだけよ」
事も無げに言う彼女の前であの時の恐怖がよみがえるなか身体の力が抜けた。私みたいな変態を守るために自分から身を挺したらしい、彼女は。
「……ごめんなさい、ありがとう」
その言葉を伝えるだけで精一杯だった。
ルイは言う。
「沙耶香さんから貞操帯を外してほしいの。私のいまのお願いはそれだけ」
鍵を手にし貞操帯の錠を外し重い音を立て彼女の淫唇や陰毛、クリトリスは三ヶ月ほどに輝きを浴びていた。

No.343 17/11/07 08:27
作家 

貞操帯をつけてたのはルイなりの彼女なりのけじめだったらしい。
秋の夜に私はルイに身体を求められたがこの後彼女の身体に更なる異変が起きていた。
「ああ、沙耶香のチ×コチ×ポコオチ×ポコ……じゅるじゅる……」
卑猥な音を立てながらショーツから勃起したぺニスを舌や指、口内で責められ以前よりテクニックが上回っていた。被害者とはクンニやフェラをするだけだったようだが彼らとの触れあいから愛情面を身に付けたようで表情が恍惚的になりより魅力的だった。
だけど気になるのはヒトミとアイが見学と称して堂々と見ていることだった。
「三ヶ月も放置されたマ×コだからカビがあるとか」
「けっこう匂うはずよね」
「シャワーは浴びてたわよ!ちゃんと貞操帯を外してから隅から隅まで洗ったわよ」
「……せめてふたりとも外から覗いてくれません?」
堂々と見られるのは羞恥心があり過ぎてルイに集中できなくふたりは扉から覗くようだった。
ルイは甘い吐息をしながら私に風吹先生での出会いや三ヶ月の間のことを語りクンニや愛撫をさせる。
「彼らには……ひどいことをしたわ。沙耶香さんにも……」
ルイの身体はとても三ヶ月もの性交してない女体には見えなかった。しっかり胸は張ってたしお尻はより丸みをおびアヌスでさえキュッと締まる見た目だった。
「フェラやクンニ、アナルしかできなくてつらかったわ……。彼らに罵られて。女性としてこんなにつらいことはなかった」
「はあ……それでどうするつもり?」
「罪を償い……あの人達が普通にセックスできるように治療に貢献するわ……」
怪盗三姉妹の長女やリーダーである彼女から治療や貢献という言葉は意外に思えた。
乳首は赤にも桃色にも見え谷間には体液があふれ淫唇は愛液が洪水のよう。淫豆は勃ち剥れていた。
「いつまでかかるかわからないんじゃない」
「それでもやるわ……」
長女の決意をヒトミやアイも扉越しに聞いて顔を見合わせた。
「姉さん変わった……」
「うん」
それでもまだ処女なアイには目の前の性交の方が衝撃である。
これ彼女に悪影響じゃないかとよぎるが見学も勉強であった(?)。
ルイの淫唇は幾重もの襞がありまさに淫花。だけど以前ほどに喰う印象はないようだった。指さえ吸い付きくちゅくちゅと音が立ち愛液が絡み舌に甘かった。

No.344 17/11/07 15:07
作家 

ちなみに私たちがいるのはそう“EYE”のあの三階の屋根裏部屋。
かつて私が媚薬に犯され拘束された因縁の部屋。ちなみに私は婦警、ルイは怪盗ジェンダーアイの紫紺のレオタードでプレイしている。
少し時間は遡る。
「これ婦警の衣装……なんで?」
「お願い。それを着て私とセックスしてほしいの」
ルイにそう言われては断りにくい。ただでさえ警察に保護されただけになんともやりにくいが婦警の衣装は似合うと言ってくれ照れがあった。
キスをしベッドに入り互いに身体をまさぐった。
「ああ……んん」
「凄い、沙耶香さんのスカートのなかで苦しそう……」
婦警のコスプレは初めてなのでどうしていいかわからないが自由にしていいと彼女は促す。ルイの手や指はスカートやショーツのなかで膨らむぺニスを求めてくる。
「ん……なんて淫乱な怪盗かしら」
「ああ……捕まったのがいけないのね」
ふと思う。
まさか警察に自首するつもりではともよぎる。もちろんいますぐでなくとも風吹先生たちのもとにいる患者たちを治療してからだ。
レオタードの内の淫唇やアヌスは三ヶ月ほど男性に触れられてないからまるで処女のような輝きがあり初々しい匂いがあるようだった。ただし誤解なきよう言えば処女の秘部を見たのはアイだけである。
しかし指や舌の吸い付きは名器たるルイらしい。
「ん……れろれろ…んん!」
舌さえぺニスのような男性器の形状になるような錯覚に陥り以前とはちがう。襞からのあたたかい圧力がたまらない。
「沙耶香さん……」
「ん……」
「私も欲しい……」
「……丁寧に警棒を扱うのよ」
ハイ、と私のスカートを捲りショーツの脇から出し愛撫を始めた。じゅるじゅるれろれろと卑猥な音を立て再び現在に至る。
「ん……口マ×コじゃない」
「ああ……淫乱な私がいけないの。んぐ」
下半身がベッドからちいさく跳ね上がり離れるくらいにルイはテクニックがあった。ショーツの内にある膨らむ睾丸に舌をつけ湿らし濡らす。
「ああ……」
「ここのところちゃんとイってないみたい」
「オナニーさえ中途半端だったから……よけいなことは聞かないの」
丸みを帯びたお尻にベッドの側にあった短い鞭があることに気づき手を伸ばし叩いた。
鞭が跳ね肌に当たる。
「ああ……ン。さすが……」
彼女は私の着眼点をほめ悶えた。

No.345 17/11/08 05:12
作家 

短い鞭が空気を裂いてルイの丸いお尻に弾け赤くなり悶える。
「ふん、それで償いをしたつもり」
「ああ……許して。沙耶香さん……」
プレイの一環で彼女を責めまるで牝牛のように魅力あるお尻や胸が揺れる。しかしプレイとはいえ責められることで悔恨の気持ちがあるらしいことは感じられた。
レオタードの布地に手をやり肉唇が露になるくらい食い込ませてるやらしい肉の形が膨らみ見えた。
「ああ……いや……」
「このオマ×コで何人もの男性を誘惑しては媚薬を使い自分だけ愉しむなんて」
「……ご、ごめんなさい」
鞭を振るい彼女は牝牛のように喘ぎが部屋に響く。白い肌に赤い傷ができるのは生々しいものがあり興奮はするが理性のどこかは女性が傷つくのが嫌なのだと聞こえる。
ソフトサディストな私はあくまで言葉責めやローター、バイブなどで状況をつくり相手を精神面から焦らし性欲を内から出していき求めるようにしていくらしい。
だから道具やアイテムを持って傷つけるのはいささか向かないところがあるとなんとなく自覚した。
しかし相手が求めることには応える義務もある。
義務?
ルイとの間には義務というよりは因縁の清算かもしれない。
だから気持ちを鬼にしないと今夜のプレイは清算にさえならないとなんとなく悟りがあった。
「前を向きなさい」
「ああ……やめて」
少しためらいがあるなか彼女の形のいい乳房や長い手足、太腿などに鞭を振るいレオタードが破れるのではと思うくらい力を意識し入れた。
ああ!?いたい!?やめて!!
本気で痛がり心からの贖罪を込めた悲鳴のような声が伝わる。それでも鞭を振るう。
さすがに鞭を振るうだけでも力はいるし消耗もあり息が途切れ飲料水で喉を潤した。婦警の姿をした私と怪盗ジェンダーアイとしてのルイ。どうヒトミやアイに映るのか……。
息をのむふたりの気配がわずかに感じた。
「飲みなさい」
口移しで私はルイの口内に飲料水を与えた。憂いを含んだ彼女の瞳は生気を吹き返し髪やうなじに輝きがあった。肢体にも。
はあはあとソフトサディストでもあたり前に体力や気力の消耗はある。サディストはただ相手を責めればよいのではない。相手の要求に応えないとならない。
「今度はその身体で償いなさい」
「わかりました……」
仰向けになり食い込むレオタードから花唇が見えた。しかし……。

No.346 17/11/08 05:59
作家 

若い魅力ある花唇にいきり勃った肉棒を挿入し先端、鈴口が触れた時にそれは起きた。
ぴゅるるるっ!?
え!?これには私だけでなくルイや覗き見してたヒトミたちも驚きの目があった。
「どうしたの沙耶香さん……?」
「いや……出ちゃった」
まるで初体験をする童貞少年のような戸惑いがありイクタイミングでないくらいはわかるし理性や本能はコントロールしてたのに身体や肉棒が先んじて反応した?
もう一回やりましょう、とルイは肢体に放たれた精液を拭い肉棒に触れながら再度堅くさせた。
「ああ……許して」
「覚悟して怪盗さん」
しかしである。
今度は鈴口から先を花唇に挿入できたと思った瞬間だった。睾丸から熱いマグマのような射精感があり肉棒全体が膨れ上がったかと思うと再び射精が迸り花唇や臀部に精液が飛び散った。
さすがにルイもおかしいと感じたらしい。
「そんな沙耶香さん……早漏になったの」
「まさか。麗奈や早紀さんとだってできてるし」
この時は私がオナニーを中途半端にした反動かと思われたが実は原因は別にあった。
三度目は挿入は完全に出来たと思ったがこれも再び射精感が絶え間なく襲いまさに耐えることさえできないままだった。ヒトミたちも部屋に入り私の肉棒を弄る。
「フツウに思うけど」
「麗奈さんや早紀さんとしかしてないのでしょう?センセ」
うん、と答える。しかしルイは言う。
「だけどこれでは早漏みたいじゃない」
けっこう突き刺さる表現を容赦なく言われ傷つく。そんな私にヒトミが考えたように言う。
「試しに私としてみる?あと一回二回はだいじょうぶよね」
「たぶん」
しかし三度の失敗はけっこう響くし傷つくのだがなぜかヒトミとのセックスはフツウにうまくいった。
「はあはあ、ちゃんと出来たわね」
なぜ、と呟いたのはルイ。ルイは私とのセックスができないことに疑問を抱き私は三姉妹を見比べたがわかるわけもない。
四回目のチャレンジをしたがこれも失敗に終わる。薄くなった精液の飛沫は紫紺のレオタードを濡らすだけだった。
「私が早漏かどうかも含めてルイさん」
「なに」
「ルイさんの性器も風吹先生に診てもらった方がよくない?」
それしか方法がない。結果が残酷なモノになるかもしれないと不吉な何かが胸によぎりそれはほどなく当たる……。

No.347 17/11/08 06:35
作家 

名器になりすぎた!?
これは麗奈も声を大にするくらいに驚きがあった。
うん、と頷く私を見ながら彼女は甘い吐息をし乳房を揺らし花唇は愛液を滴らせる。舌を乳房につけ花唇を指で弄り声が甘く悶えるものになる。
「ああ〜ン、な、なんで彼女は……そんな」
「風吹先生が言うには……彼女は高いヒールを常につけてたでしょう?」
う、うんと感じながら麗奈もそれとなく思い出した。ルイは高いヒールを履くことで下半身、特に膣の筋肉を引き上げることを若い時期次女のヒトミが覚えてる限りでも中学時代からしていたらしいと判明した。
「ずっと高いヒールを履いてた習慣から……膣がより鍛えられさらに貞操帯で拘束され誰にも触れられないことでより形が洗練され中の膣や襞、子宮までが完全に近い名器を作り出したと言うの」
「そんな……ああ」
ルイは風吹先生から聞かされたことでショックを受け涙していた。
誰ともセックスができないのでは。
あまりに気の毒に私やヒトミたちは声をかけれなかった。名器であるが故の悲劇、喜劇にもならない名器を持つ女性の末路だった。風吹先生は気長にかつての被害者たちと共に治療しましょうと答えた。
「……ん、沙耶香はどうなの」
キスを交わし麗奈は身体を向け首や背中を抱き愛撫し身体があたたまる。
「え……とルイさんに?」
思わず彼女は強気な瞳を向け身体を強引に抱き締めた。いたいのに。
「ちがうわよ!早漏疑惑!鈍いんだから」
「あ、ああ……」
実は私も風吹先生にそれとなく諭された。むずかしく考えないことと伝えられた。
あと男性や本能の意識が封じられたかどうかじゃなく自分を受け入れないと“彼”つまり男としての自分さえ考えすぎると失われ将来後天的とはいえLGBTや性同一性障害のよう深く考えて抜け出せなくなると注意された。かえって深く考えすぎて女装ができなくしなくなる恐れがあるからと言われた。
麗奈は私を見つめ言う。
「真面目なんだから。きらいではないけど」
女装の内にある芯の部分に伝えるようだ。男性時代も真面目な芯は性別に関係なくほめられたが。
「ん……」
「考えないの」
ぐっと下半身に力をショーツ越しの男性器を彼女の女性器に挿入した。今夜はランジェリープレイ。麗奈の赤い下着は燃えるよう私の黒い下着は黒い闇のようだった。

No.348 17/11/08 07:55
作家 

いってらっしゃい、気をつけて。
私はいつものように彼女を見送り一言言わなくてもいいかもしれないが付け加えた。
“気にしないで”
そっと手を向ける彼女は去っていく。麗奈は私に言われたことをいまだ気にしていた。言葉は残酷、保育士時代にも同僚や子どもたちでさえキツい言葉は覚えてると知ってたはずなのに過ちを繰り返す。
“なんのために仕事してるか考えなさい”
麗奈は口に出さないが気にしている。答えを見つけるにはいたってなく迷わせた。しかし心のどこかでつながってると思いたい。
あれから土日に限ってはエアロビクス教室やカルチャースクールなどにふたりあるいは早紀を含めて通い世間に多少は私の正体が露見しマンションや近所の人たちに知られた。なかには白目で見る年配の女性やからかう子どもたちもいるがそれでもほどほどに町の人たちに受け入れられたと考えた方がいいだろう。
たいていは“EYE”でお手伝いの合間にお茶したり若い十代のお子さんを持つ人妻や母親の性の相談をすることもある。ただしあくまで性の相談は相手の事情などもあるので風吹先生を紹介する橋渡し程度。女装や下着への悪戯もむずかしいと実感した。
「またご相談乗ってください」
「私でよければ」
「沙耶香さんはこの町でイチバンのヘンタイだから」
ヒトミのからかいに笑いながら女性は“EYE”を去っていく。
ヒトミのからかいに私は目を向けた。
「もう少しまともな表現ないわけ」
「ヘンタイは事実でしょう」
「相変わらず入り浸るのね」
現れたのはルイ。憎まれ口は変わらないというかあえて私は彼女に変わって欲しくないから和解の後の態度はそのままで構わないと了解していた。
「どうなんです」
「風吹先生が言うにはレズになるしかないとも」
「私はいいけどアイは嫌がるわよ」
ヒトミはあっけらかんとしてるかが三女のアイは異性に興味ある年頃。ただでさえこの環境で理性を女性として保ち我慢している。
アイはいま期末試験に向けて頑張っているがデートくらいはしないといけない。
「アイのバージンはどうするの?」
「私なんかが彼女の処女をもらっていいの」
同じ表現なのにこのバージンと処女の違いは男女間だろう。
「アイがよければよくない」
「そうなのかしら」
女言葉の私は女装してても女性の倫理観はわからない。好きという感情か?

No.349 17/11/08 13:34
作家 

日曜日。
私は駅前に花柄のブラウスやスカート、レースのカーティガンに薄手のコート、髪には煌めくようなアクセで留めて待っていた。
今日は約束のデートで相手はアイ。駅前の建物の硝子に映る自らの姿が変じゃないかと気にした。ちなみににデートする前に麗奈は「けっこう女装が板についたわね。見た目はおとなしいのに内面は本当オチ×チ×みたいに熱いんだからふしぎ」といくぶん笑みを見せ見送ってくれた。
彼女は今日はヒトミのところに遊びにいくといいだいぶん普通の日常を戻していた。そこへ明るい声が飛び込んできた。
センセ〜!
珍しくスカートでなおかつ素足を出し駆けてくる愛が瞳を輝かせ息を切らした。コケないことにホッとした。
「走ったらあぶないわ。コケて……下着を見られたらどうするの」
後半の小声に彼女はボーイッシュな表情を赤らめ声を上げた。
「そ、そんなことしないもん!」
もうととりあえず彼女の呼吸が整ってから進んだ。日曜日の九時でも関東にあるこの街は人が多い。
アイのファッションを見る。キャミソールに厚手のシャツただし肩は少し出てる。スカートはおしゃれなミニスカ。カーディガン。私がストッキングと上からソックスなのに彼女は寒くはないのかなと思う。
ギュッと腕を抱かれ微笑みがあった。
「センセとデートできて嬉しい」
「……んぅ」
こういう時はどんな返事をしたら困る。もちろん男性時代にもデートは何度かしたがうまくいったかどうかはふしぎと思い出せない。
女装で生活が変わったから……?
秋の鱗雲やアイのあたたかい腕にそんなことを思った。男の意識がないわけではない。ちゃんとスケベ心や疚しいことは人並み(以上?)にあることはわかってるはず。
ふんふん♪と鼻唄をするアイに邪な気持ちがないわけでなくマイブームの花柄ショーツの内ですでに熱い膨らみがあった。
オトコてこれだから。
意識の内の沙耶香がつぶやく。
ふと聞いた。
「どこへいくの?」
すると若いアイらしく当然のような明るい声が耳に届く。
「東京いこ!東京」
あれよあれよと電車に乗せられ景色が風のように流れていく。休日の電車は人が多い。
また思った。
痴女になった美紀にバスでやられたんだ。そう思いながら座れない車内なのでアイが痴漢に遭わないように私が車内の内側に背を向け守るように自然にしていた。

No.350 17/11/08 15:11
作家 

それは不意にやってきた。
男の手とわかるものが私のお尻をはじめは手の甲で次に掌そして五本の指を使いお尻を触ってきた。
痴漢。
それも美紀とはちがうし女性でもないと直感が伝えていた。
「センセ……?」
「……静かに」
あ、とアイがつぶやくと同時に私には彼女の背にある流れる風景の硝子に男の姿を見て眼鏡のレンズにもわずかに映っていた……。
男の表情はわからないが息が首の後ろや背中にハアハアとかかり手はお尻からショーツの形や淫部に明らかに触れよう……いや触れてきた。
「センセ」
お世辞にも硝子に映る表情は青ざめはあったはず。しかし毅然とする必要もあった。狭い車内に痴漢はたぶん真後ろの男性。年齢はわからない。
「アイちゃんは動かないこと」
だけど、と言う彼女に私はそのまま痴漢にやりたいようにやらせるなかむしろ痴漢に半歩ほど下がりそっと足を踏んづけた時に声が聞こえた。
「いたっ……」
「あ……すみません」
「くっ……」
相手にだけ目に見える反撃をし私も麗奈やルイたちのように今日はヒールをつけていた。たぶん痴漢の男の足にはヒールの先が当たったはず。
しかし相手も懲りない。よほど慣れているか。この路線のベテラン痴漢か……。
そのまま触ってればいい。私はオトコなのだから。
目の前のアイや周りにいる女性客が犠牲になるくらいなら痴漢に遭うのが私なら多少は構わないはず……。
瞬間掌がストッキングのセンターシーム、ショーツのクロッチに這い指や掌から汗を感じたが私の睾丸の膨らみに気づいたようでしばし止まった。
「ふう……」
電車の硝子窓に映る真後ろの男性にわかったでしょう?とアイコンタクトをした。すると男が笑みを口を開く瞬間に硝子越しではなく直接睨みを入れた。
「こいつオカ……!?」
「それ以上言えばこのスケベな腕ごと鉄道警察および警察署につき出すけど……構わないかしら」
私は淫部に触れた掌から直接腕を確かめすぐさま掴み男とアイにしか聞こえない声にしたつもりだがわずかに周囲に伝わるようにも声を大きくした。
警察?痴漢なの?
周囲からそんな声が聞こえ男の表情に焦りが見え私と男の瞳が交わされ男は何か言いたげしながらも手を振り払い逃げるように車両を移動していく。瞬間アイがスマホを上げ撮影するような動作があり笑みした。
「撮れたかわからないけど」

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