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花火25話

レス0 HIT数 955 あ+ あ-

作家
16/10/04 15:54(更新日時)

やった！最後の曲が出来上がった時、
俺たち3人は嬉しさを、三者三様に爆発させていた。

今まで、このためにだけやってきたような
そんな感じだったから、喜びも幸せも、嬉しさも、満足感も、プラスのあらゆる感情がごちゃ混ぜになって、この前から始めたツイッターにも何をつぶやくべきか･････。

｢タイトルは、圭介にお任せだったけど、何にしたんだ？｣

｢決まっているだろう。俺は、音楽が好きで、マンディロンをやり始めた時から、
花火の曲いれて、タイトルも花火にしたいって、念願叶わさせてもらっていいかな？｣

｢いいぞ！俺の作ったサザンクロスって曲も入れてもらって、俺も念願叶ったし！｣

｢良いよ！俺も、今回のアルバムにちょこちょこ、俺の意向を取り入れてもらって、
ドラムソロも入れてもらって、満足しているか、ら♪｣

俺たちは、さっそく、その夜は片桐さんも入れて、四人と数人で、夜の街へ繰り出していた。
飲むぞぉ～とか、食うぞぉ～とか、ほとんど男だと、体育会系のノリなのだ。

サザンクロス

作詞作曲
大葛柳之助

地図には無いけど
俺たちの中にはある場所
周りには見えてないけど
俺たちには見えている光

現実感がゼロだって
俺たちには手放せずにいる夢がある
サザンクロスを見上げたあの日から
立ち止まることなんか出来なかった

Don’t stop それは終わりを意味するから
Never stop 遠い遠い異国の地で
秘めたる想いをタイムカプセルに詰め込んで

サザンクロスが指し示す
その方角は遠い地平線の彼方
どこまで行っても追いつけず
サザンクロスの行く先に
遠い遠い記憶を重ね合わせて
同じ目線の先は星空しかなくて

今日だけは信じていたい
同じ想いのまま
時が変わらずに流れていくであろうことを

マンディロン　　1st アルバム
花火　　好評発売中となり、俺たちはプロモーションのため、少しずつではあるが、忙しく過ごすようになってきた。

社長からは、そのうちマンディロンには、
同じ事務所のホライズンさんがやっているラジオ番組"ホライズンのミリオンナイト"
に出てもらうからと言われている。
すごい緊張しまくりだろうけど、俺たち3人は。

出来上がってきたアルバムを最初に見せてもらい、手に取った時は、思わず震えがきて、
夢と現実の狭間でいるようだった。

片桐さんには、この気持ちを忘れないでね。いつか、当たり前になっちゃうから。
と言われて、俺たち3人はお互いに顔を見合せていた。