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花火15話

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作家
16/03/20 16:30(更新日時)

それからの俺たちは、早かった。

風来坊舎と、アルバートレコード社との
契約を無事に迎えることが出来た。

俺も、柳之助も裕太も感無量だった。
もう、ここまで来るのにいろいろなことがありすぎて、ここまで来られたのが奇跡に近いことだと思う。
感謝と、今後の不安を胸に、前進あるのみだと3人で話しをした。

俺たちは、離れ離れの生活を送っていても、志は一つだった。

音楽で生きていくーって。

スタートして、道がぐちゃぐちゃでも、
回り道や、行き止まりが多くても、道に迷いそうになっても、道上に行く先を阻むものがあっても、音楽を辞めるという思いには全くならない。
そんなもので、諦め切れるほど、音楽は小さな夢ではなかった。

マンディロン デビュー曲

     未来への扉
     
           作詞 作曲
           長谷川圭介

鮮やかな色彩の未来なんて
望んでも仕方ない
未来はいつだって日常の延長線上にあるものだから

過去も 今も変えられない
人はいつだって未来だけは信じていたい

一秒先も未来
10年先も未来
一歩踏み出した、その先も未来

低く垂れた灰色の雨雲の狭間から
幾筋かの光が射し込んできた時
僕はそこに未来への扉を見る
未来への扉を開けたその先に
開けてみないと分からない無限の景色が広がっている

You should take the first step

不安や迷いのその先に自分にしか描けない
無限の未来が広がっているはずだから

「圭介。この曲で俺たちは、デビューするんだなぁ。歌詞がもうそのまま、俺たちの心境だな。」

「柳之助。ありがとう。」

「裕太。それにしても、お前、俺たち3人でやる為に、医者になるの辞めるわ、親に勘当されるわで、大丈夫じゃないよな。なんて、言っていいか・・・・・・・。」

「その話は、止めてくれよ、な。柳之助。
デビューに水を差すからさ。俺たちが、
マンディロンとして成功したら、そのときは認めてくれるだろう。そうであって欲しい、かな。」

「俺は、デビューが俺たちの、マンディロンのゴールでは決してないと思っている。
デビューは、あくまで、先の見えない、長い旅路のスタートラインに立っただけ。道がずっと続いているとは限らない。道は、
俺たちの努力で作っていくものだし。」

「全く、圭介らしい考え方だ。俺は、他力本願が座右の銘だ。道が出来たら、あくまで、その敷かれたレールに乗っていくだけだな。」

俺たち3人は、裕太のアパートで、少しだけ、喜びに浸っていた。
柳之助だけは、一人、大富豪にでもなったような、とんでもない発言を、連発していた。

突然、金髪にしたいとか、整形をしたいとか、言い出した時は、俺も裕太も全力で止めた。

何でそんなことしたいんだと、聞いたら

「やっぱり、ベースって地味だし。圭介と裕太に比べて、俺は、イケメンじゃないし、インテリじゃないし。モテモテになるにはー%#。」

俺と裕太は、馬鹿らしくなり柳之助を残して、飲みに行くことにして、アパートの外に出た。

カラスが電線に止まっていた。

No.2314056 16/03/20 16:30(スレ作成日時)

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