My Romance
あなたがいれば
他には何もいらない…
月も
海も
星も…
- 投稿制限
- 参加者締め切り
約20人位いるパートの人たちとエレベーターに乗り、一階に降りる
食堂にある洗面所で手を洗いミニタオルで拭きベージュのエプロンのポケットにしまう
川村さんと西垣さんと三人でいつもの席でお弁当を食べる
『さっき見ましたよ、新作。袖のところのデザインが違うんですよ』
私は二人に話かける
『へぇー、何か同じようなものだとややこしいよね。ピックする仕事のうちらわさぁ』
西垣さんは面倒くさそうに答えた。
『頭の体操にいいじゃないの』
川村さんがオカズの紅鮭をほぐしながら笑っている
私 安藤祥子(しょうこ) 23歳
アパレル会社α.βで通販部門の商品ピッキングなどの現場での仕事をしている
パートさんたちは30~50代の女性が多く
ピッキング担当の正社員は私だけだ
ここに配属されて一年。
女性ばかりの職場だがキッチリ仕事をしていたのでいじめもなく
若い私は年配のおばさま方に可愛がられて職場の人間関係は良好だった。
お弁当を食べ終わり席を立つ
『コーヒー買ってきます』
『あ、お願い』
誰からともなく言い出し
近くの紙コップ式の自販機でコーヒーを買い
後でお金をもらう
『もうすぐゴールデンウィークだね。祥子ちゃんはどこかへ行くの?』
西垣さんは笑顔で聞いてきた。
『はい。○○湖までドライブに行く予定です』
『そう、あそこは海沿いで眺めが良くていいわよ。食べ物も美味しいし』
川村さんはコーヒーを飲みながら話す
『いーな、彼氏と行くんでしょ、いーないーな!うちなんかもうどこ行くのも子供中心だからさ、疲れるだけだよ』
『何言ってるの西垣 さん、子供中心でも出掛けられるのは幸せだってことでしょ』
『川村さんはすぐそういう悟ったこと言うんだから笑。わかってるけどさ、やっぱり若くて青春してるって羨ましいわよ。特に祥子ちゃんは美人だしさ』
『さすがに青春って年じゃないですよ。それに…美人て…そんなでもないですよ…。独身だから自由がきくだけですよ。お二人だって可愛いお子さんがいていいじゃないですか』
『西垣さんとこは小学生だから可愛いけどうちはもう成人だから可愛くはないよ。生意気なだけ』
笑
職場での他愛もない話が楽しかった。
昼休憩が終わり、元の場所から作業を続ける。
5時になったら仕事を終え帰宅しなければならない。
嫌だな
帰りたくない…
しかし時間は容赦なく過ぎていく。
定時になり伝票を整理し退社タイムカードを押す。
車を発進させいつものスーパーへ向かい夕食の材料を揃え、家に向かう。
市営住宅の駐車場に車を停め、エレベーターにのり5階のボタンを押す。
エレベーターのドアが開き、503号の自分の家のドアを開ける。
ガチャ
……
無言で台所へ行きレジ袋からじゃがいもと牛肉を取り出した。
居間ではテレビがついててそれを一人、見ている人物がいる。
ただいまも言ったことがない
お帰りも言われたことがない
そういう人間が集まる場所だった
『お母さん出来たよ』
忙いでこしらえた肉じゃがとご飯をちゃぶ台の上に置いた。
『んーいらない』
喫茶店で済ませてきたようだった。
私の父はアルコール依存性と心臓の病気もあり、入院している。
どういうわけか昔から仕事が長続きせず
生活は安定しなかった。
その生活の苦しさを母は私にあたることで解消していた。
親として子には言ってはいけない事を何度も繰り返し、私に投げ掛けた。
私は感情を殺すことでその場を忍んだ。
そうしなければ生きていけなかった。
一人5歳上の兄が居たが、兄は両親に溺愛されていた。
暴言を吐かれたことなど一度もない。
なぜ私だけ?
昔はよく疑問に思ったが
今は考えるのも無駄な気がして、何も考えなくなった。
心の通わない母との暮らし。
家を出ればよいのだが、
一人で生活出来ない母を残してもいけず
家はただ眠る場所と割り切り
毎日の拠点としていた。
私の彼
澤田博則 28歳
友人の紹介で知り合い付き合って一年半になる。
仕事は運送業。
短髪で筋肉質。
明るくて社交的で笑顔が可愛い。
私は彼が大好きだ。
〇〇湖を目指し、高速を走る。
ゴールデンウィークだが大渋滞というほどではなく、2時間ほどで〇〇湖に着いた。
海にも続いているこの湖の眺めは最高だった。
車を駐車場に停め湖畔を歩く。
湖畔と言っても海に接しているからほとんど砂浜だ。
観光地なので大勢の人で賑わっていた。
私達はヒロさんに寄り添い色々な話をしながら砂の上を歩いた。
夕陽が落ちていく中、大勢の人が絶景に見入っている。
寄り添う私達は
端から見ると、恋人同士に見えるのだろうか。
だとしたら
素直に嬉しい。
その嬉しさは繋いだ手から
彼に伝わっているのだろうか。
ホテルで夕食をいただき、二人の部屋に入った。
部屋からは夜だったが湖が一望でき、星と湖の揺らめきの美しさに暫く見入っていた。
ヒロさんはキスをしようとしてきたので、軽く応じた。
その先も求めてきたので私は体を離した。
『いやだよ、お風呂も入ってないし…』
『やっぱ嫌か 笑
俺は全然構わないんだけど』
『ヒロさん、疲れてないの?少し休んだら?今日はエッチなしでもいいよ』
『なあ~に言ってるの!運転は本職だから大丈夫に決まってだろ、祥子,今日は寝かさないから 笑』
『もう冗談ばっか言って 笑 私大浴場の方に行ってくるね♪』
『え~そりゃないよ~一緒に入ろうよ~』
楽しかった。
ヒロさんと過ごす時間
会話。
私を愛してくれる。
正気に戻してくれるヒロさん。
私は彼の欲求に精一杯応えた。
家での私を忘れさせてくれるヒロさんに
この心も 身体も
壊されてしまっても構わなかった。
2日後
職場で3時の休憩中
〇〇湖で買ったお土産のお饅頭を職場のみんなに食べてもらっていた。
『このお饅頭ちょっと塩が効いてて美味しいんだよね』
西垣さんがお茶を飲みながら話す。
うんうん
『ありがとうございます』
みんなに喜んでもらえて私は嬉しかった。
『〇〇湖はそんなに遠くないから今度みんなで行こうか』
『いいですね』
その提案は叶うことがないのはわかっていたが、そう言ってもらえるだけでも嬉しかった。
『祥子ちゃん、欠品の事、在庫管理に言っといてくれた?』
『はい、なるべく早く入荷させると聞いてるんですけど…』
『まだカットソー類が揃わないから出荷出来ないのがたまってるのよ。もう一度聞いてみてくれない?』
『わかりました。確認します』
こういった連絡は一番年下なのにも関わらず、社員の私に役割がまわってくる。
忙しく、面倒くさいと感じる事もあったが、自分を必要としてくれる、やりがいを感じていた。
今は現場の仕事だが元々は本社で事務をしていた。
三年前…
高校卒業後簿記学校に一年通った後
今の会社に採用され本社の総務課に配属された。
持っている資格を活かしたパソコン相手の仕事だった。
仕事自体は、日がたつにつれ慣れてきて、達成感や充実感も感じていた。
それとはまた別に、私は学生時代には感じたことのない、何ともいえない人間関係の重い思惑を感じる事となった。
入社して仕事にも慣れ、周りを見渡せる余裕も出てくると
何となく人の視線や
ざわつき感を感じた。
同僚の絵理にそれを話すと
社内で祥子の容姿が評判になっていると言われた。
私は信じられなかった。
母にいつも否定されてきた。
汚いとか不細工とかずっとけなされていた。
それは今でも続いていたからだ。
物心ついたときから顔だちも性格もけなされ続けてきて
行きなり賛美の声を聞かされても
信じることが出来なかった。
自分の気が付かない所で鈴木先輩に不快な思いをさせているのかもしれない
悩んだが、先輩は理由ハッキリ言わないので私は直しようがなかった。
冷たい態度で接せられても、仕事には影響がなかったので、鈴木先輩も何か会社や家庭で不満な部分があり、そのストレスを私で解消しているのだろうと思った。
そう。あの人と同じように。
私は鈴木先輩に対して、あの人と同じ感情と対応をすることで
気持ちを納得をさせていた。
これくらいのことで、会社を辞めようとは思わなかったが
別件でまたもや人の思惑に振り回される事態に
陥ることとなった。
鈴木先輩の私への邪険な態度は、
直属の上司の入野課長からしてみれば
何となくわかっただろう。
鈴木先輩の冷たい対応に気落ちしている私を見て
同情からなのか
弱味につけこんだのかはわからなかったが
課長は社内で隙を見ては
私に関係を迫ってきた。
入野課長は既婚者だ。
つまりは不倫関係を求めてきたのだ。
もちろんその要求は断った。
しかしなかなか諦めてはくれず、
電話もメールもしつこく
ノイローゼになりそうだった。
そんな時
新入社員恒例の現場研修がはじまった。
私は現在いる物流センターへ行くことになり
鈴木先輩や入野課長のいない職場を想像し心をおどらせた。
研修がはじまり、倉庫中を走り回るという体力を使う仕事に初めは戸惑ったが、慣れてくると要領もわかってきて、
真面目に働いているとパートの皆も私の仕事ぶりを認めてくれた。
何しろ鈴木先輩も入野課長もいない仕事場は私にとっては天国にいるような場所だった。
研修期間の1ヶ月はあっという間にすぎ、最終日は仲良くなった川村さん西垣さん、あと2人ほどのパートさんとランチへ行った。
『皆さん、お世話になりました』
食事を終えて、皆に挨拶をした。
『祥子ちゃんお疲れ様。すごく助かったよ。名残り惜しいけど…本社へ戻っても元気で頑張ってね』
『ずっとこっちに居ればいいのに…祥子ちゃんが明日からいないなんて考えられないよ 泣』
川村さんと西垣さんの言葉にこみ上げるものがあった。
今まで生きてきて自分がこんなにも必要とされている事を初めて実感した。
溢れる涙が止まらなかった。
『祥子ちゃん…泣かないでよ…こっちまで辛くなるじゃん』
西垣さんももらい泣き。
それは上べだけのものかもしれないが
母親から与えられなかったあたたかい情というものをこの時知ることが出来た。
私はここの人たちにどれだけ救われたかわからない。
本当に離れるのが嫌だった。
明日から本社へ出社しなければならない
それは実感はなかったが
現実だった。
本社に戻り、また憂鬱な毎日が始まった。
先輩も課長も相変わらずだった。
いや…むしろ悪い方に状況は向いていった。入野課長の行動がだんだんエスカレートしてきたのだった。
私が誰にも相談していないのをいい事に、余計に迫ってくるようになった。
毎日送られるメールの内容も下品なものが頻繁にくるようになって
自宅の電話や妙な郵便物も届くようになり、勝手に人のものを開ける家のあの人からも罵声を浴びせられるようになると、もう我慢の限界だった。
この場合、相談する相手は鈴木先輩になるのだろうが、
あの有り様なので解決になろうはずもない。
悩んだ末、
社内でもお局中のお局。
さしずめ大奥総取締役クラス、入社30年の橋本さんに話をする事にした。
入社数ヶ月のぺーぺーの私の話を、総取締役の橋本さんがまともに相手をしてくれるのか…
可能性は極めて低かったが私は賭けに出た。
とは言っても橋本さんは、ほとんど自分のデスクにはおらず、大抵は役職のある人と会議をしてたり外出をしていた。
だが、ある日休憩室で清掃の方と話をしている橋本さんを見かけ、思いきって声をかけてみた。
『は、橋本さん…すみません…あの…』
『あら、安藤さん。ごめんなさいね。こんな所でつっ立ってちゃ邪魔よね、大きな体で 笑』
橋本さんは私がコーヒーを買うと思ったらしい。
その少しぽっちゃり気味な体が自販機から離れた。
(…私の名前、知っててくれたんだ…ほとんど話した事ないのに)
『あの…ちがうんです…あの…橋本さんに相談があるんです』
訴えるその声は蚊の泣くような声で震えているのが自分でもわかった。
『何?ここでは言えない事?』
『はい…お願いします…是非聞いてもらいたいんです…とても困ってるんです…』
『……』
にこやかだった顔つきが一瞬怪訝になった。
『お…お願いします!』
少し大きな声を出しながら、私は深々とお辞儀をし頭を上げなかった。
休憩室にいる何人かが、この出来事を興味深く見ているのにも気がついた。
だが、もう後に引けなかった。
『お願いします!失礼な事言ってるのは承知してます!でも…これしか方法がないんです…』
真剣な眼差しで橋本さんに訴えた。
『いいわよ』
2.3秒の間の後橋本さんは答えた。
『6時に駅前のプリエまで来てくれるかしら?』
『あ.はい、行きますありがとうございます!』
橋本さんは少し微笑んで休憩室から出ていった。
張り詰めていた気が溶け、冷や汗が流れた。
(良かった…)
そう思うのがやっとだった。
6時
カフェ.プリエ
(よかった橋本さんまだ来てなかった。待たせたら失礼だものね)
オーダーしたコーヒーを持ち窓際の二人対面テーブルの席に座り、橋本さんを待った。
『安藤さん、待たせたちゃった?』
茶のパンツにグレーのカーディガンを羽織った橋本さんが私の向かいに座った。
『す、すみません!お時間とらせてしまって…』
『いいのよ。すごく思い詰めてたみたいだし。で、何?私でお役に立つかな』
橋本さんはグラスの水を飲み、私の目を見つめた。
穏やかな表情だ。
緊張していた私は少し安心して入野課長と鈴木先輩の事を話した。
『そう、それは辛かったわね』
『はい…』
橋本さんのその一言に涙が出そうになったが必死でこらえた。
『入野君が関係を迫ってくるって、疑ってる訳じゃないけど証拠はあるの?』
『郵便物は気持ち悪いし母に怒られましたので捨ててしまいましたがメールは少し残ってます…』
『悪いけどちょっと 見せてくれる?』
入野課長からのメールを見せる。
橋本さんは何通か目を通した
『ちょっとセクハラかどうか微妙なものもあるけど、あなたが不快に思ってるのは事実だから何とかしないとね。仕事が絡んでの嫌がらせはないの?』
『それは…ないです。出勤途中に誘われたり一人の所を見計らって迫られます』
『そうね、入野君は頭がいいから他の人の目につかない様にしてるのね』
『……』
『鈴木さんも困ったものね。挨拶くらいしないと。いつまでも子供みたいな事して。まあこれはなんとかなるでしょ』
『橋本さん…私は…どうすればいいのかわかりません…』
『どうもしなくていいのよ。今までどうりシッカリ仕事していてちょうだい。話はそれだけ?』
『あ、はい、聞いて頂いてありがとうございました』
深々とお辞儀をして頭を下げた。
『ごめんなさいね。ゆっくり話を聞きたい所だけど、これでも主婦だから買い物もあるし失礼するわ』
橋本さんは残っていたコーヒーを飲み干し、トレーを手に席を立った。
『あ、ありがとうございました』
立ち上がってお礼を言う。
橋本さんは軽く頷きカフェを後にした。
私は椅子に座りまだ残ってるコーヒーを飲む。
(もう、やれるだけの事はやった…後は結果がどうなっても受け入れるのみだ)
橋本さんに話を聞いてもらっただけで気持ちが軽くなり、もう少し頑張れそうな気がした。
それから3日くらい経った頃から、入野課長からのアプローチも、鈴木先輩の挨拶無視もピタリと止んだので
橋本さんのお陰だろうと、心の中で何度もお礼を言った。
それから一週間、
課長の口説きも鈴木先輩の無視もなくなり、精神的にとても楽になった。
(橋本さんにお礼を言わないと…)
そう思ってはいたがなかなかタイミングが掴めず機会をのがしていた。
そんな時いつものようにパソコンに向かって仕事をしていると、橋本さんが声をかけてきた。
『安藤さん、ちょっといい? 』
『は、はい!』
突然の事に驚く。
橋本さんは課長の所へ行き何か一言伝えたあと、私の元へ。
『行きましょう』
『はい』
課長と鈴木先輩と他の皆の視線を感じながら、橋本さんに促され、小部屋のミーティングルームへ入った。
『どう?その後』
『はい、お陰さまで課長からの誘いはなくなり先輩も挨拶を返してくれるようになりました』
ミーティングルームには机も椅子もあったが 立ったままで話をする。
『それは良かった』
『ありがとうございました。橋本さんのお陰です』
私は深々と頭を下げた。
『いいのよ』
『あの…二人に何ておっしゃったんですか?』
『鈴木さんには[いつも新人の教育ご苦労様]って言っただけよ』
『それだけですか?』
『ええ』
『…課長には…何と…』
『入野課長の事は社長に任せたからどいいう事を言われたかは知らないわ』
『社長!』
ここにきて私はえらい事をしてしまったと動揺した。
『話はそれだけ。時間とらせて悪かったわね』
ミーティングルームを出ようとした橋本さんを私は咄嗟に呼び止めた。
『すみません!橋本さん!』
『ん?』
『異動の話は私に言うべき事ではないわ』
橋本さんは目を閉じ考えている
『安藤さん、人事異動というのは自分だけで決めれるものではないのよ。ましてや私に頼む事じゃない。
各セクションの責任者達がいろんな情報を元にその人の適性を検討して、配置を決めるものです』
私は下を向いて話を聞いていた。
『場合によっては本人の意志に関係なく行われる事もあるの』
『はい…』
『学校の部活動と違ってこっちの課が嫌だからあっちって変えれるものじゃない。あなたは好きな所へ行けるからいいけど、穴の抜けた部分はどうするの?』
『……』
ちらっと見た橋本さんは淡々と話をしていたが、表情は厳しかった。
耳の痛い言葉がミーティングルームに響く。
『私はそんなたいそうな仕事をしてないので…穴があくなんて事はないと思いますが…』
苦し紛れに、謙遜したつもりで下を向いたままボソッと言った。
『たいそうじゃない仕事なんてないのよ』
そう言われてドキっとした。…そうだ…仕事に重いも軽いもない。
重要じゃない仕事なんてないんだ…。
私は自分が恥ずかしい事を言ってしまったのだと気がついた。
『異動願いを提出するのは規則違反ではないわ。だから出すのは自由。
でもまだ半年やそこらで異動の動機となり得る働きをあなたはしたのかしら。
それもないのに届けを出すのは良識のある行為だと言えないと私は思うけど』
『……』
何も言いかえせない。
『すみません…私が間違ってました…』
また私は大きく頭を下げた。
と同時にすごく情けない気持ちになった。
『申し訳ありませんでした…』
『あ、ごめんごめん、そんなに恐縮しないで。私もちょっと言い方がキツかったみたいね、悪かったわ』
『キツいだなんてそんな事ないです…私がいけなかったんですから…』
『素直にわかってもらえて嬉しいわ。
まあ、失敗も経験だから』
コンコン!
ミーティングルームのドアを誰かがノックする
『はい』
橋本さんがドアを少し開けた。
『すみません…橋本さん、会議…皆さんお待ちですよ』
社長の秘書的立場の女性社員が声をかけた。
『あ!はいすみませんすぐ行きます!安藤さんわかってくれたようで安心したわ。ごめんなさい中途半端でごめんまたね』
『はい、勝手な事を言ってすみませんでした』
橋本さんはにっこり笑い部屋を後にした。
その時一瞬
日本髪に結い
煌めく濃緑色で菊文様の打掛けを纏った
大奥総取締役姿の橋本さんの幻影を視た。
そしてその幻影は憧れの感情へと私の心の中に染みいっていた。
それから私は総務で懸命に仕事をした。
橋本さんに言われたことに納得はしたが、異動の希望を棄てた訳ではない。
今やることをしっかりやって私という人物を評価してもらえるよう、そして異動の希望がかなうよう頑張っていた。
私には夢があった。
家を出る事。
その夢を叶える為、一人暮らしの為の必要な費用を貯金していた。
今の生活は.母は働かず兄の仕送りと私の給料でやりくりをしていたので貯金は少ししか出来ない。
でも僅かでも、何年もかけてお金を貯め、いずれは家を出て自分だけの生活をすることが
小さい頃からの希望であり、それのみが生きる原動力だった。
***
それから一年ほど経ったある日、
簿記学校時代の友人 美由紀に誘われ合コンに参加した。
そこには夏の日差しのような明るくて元気なヒロさんがいた。
元々人見知りするたちだった私、父の事もあり酒の席が苦手だったので参加するのも悩んだのだが
美由紀がメンバーが足りないのと、少しは遊んだほうがよいとの誘いにそれもそうかなと思い参加した。
初めての合コン。
大勢の中での会話が苦手な私は、ほとんど喋れない。
だがヒロさんは私を気にいったらしく、気を遣って話かけてくれてその場はとても楽しかった。
何度かメール交換をしてアプローチを受けた私は.戸惑いながらもヒロさんの天性の明るさと社交的な所に.自分にはない魅力に惹かれ、交際する事になった。
大好きな人と一緒にいる幸せな時間…
母といる時は地獄でも
彼といる時はそれを忘れられる…
こんな日が来るなんて…
初めての恋に
私は夢中になってしまった。
>> 34
ある日曜日
その日は暑かったのでアウトドアの好きなヒロさんも外で遊ぶのは諦め、ショッピングモールの書籍店で本を物色していた。
ヒロさんはアウトドア系の雑誌売り場
私はペット雑誌のコーナーで別々に立ち読みをしていた。
『彼女、犬好きなの?その雑誌買ってあげるから一緒にお茶しない?』
一見真面目そうな30代半ば位のサラリーマン風の男が声を掛けてきた。
『え?…いえ、結構です』
その場を離れ、女性雑誌コーナーに移動する。
男は後をついてきて話かけてくる。
『遠慮しないで。君可愛いから気にいっちゃたんだ。何ならその本も買ってあげるからさ、ね』
『ちょっと、やめてください!』
ヒロさんが異変を感じて飛んでくる。
『おい、オッサン、何すんだよ俺の女に』
その男は無言で立ち去ろうとした。
『オイ!』
『ヒロさん、やめて!もういいから』
ヒロさんは男を呼び止めようとしたが私は諌めた。
周りの目が気になったし、ここの本屋にはよく来るので騒ぎにしたくない。
『祥子、大丈夫か?』
『うん』
『お前ぼうっとしてるから』
『…ごめんなさい』
頼もしく思ったのもあったが責められてる気がして少し悲しかった 。
その日の夜
ヒロさんは乱暴に私を攻めてきた。
言葉も、行為も
いつもと違って少し苦痛を感じた。
しかし拒否ができない。彼は私を上から見おろす。
『祥子は俺のもんだ。他の奴とやったら許さない』
言葉の語気が強く、脅迫的に感じた。
私も嫌な思いをしたのに…それは考えないのだろうか。
『そんな事しないよ、さっきの本屋さんでの事怒ってるの?あれは私が悪いんじゃないわ…勝手に…』
『わかってる』
動きが激しさを増し、嫌な思いがその激しい波にのまれてゆく。
波が退いていき
余韻に浸っている私にヒロさんは聞く。
『祥子は会社でも誘われるだろう?』
『今はないわ。昔はしつこく迫られたけど。』
『誰だそいつは』
(しまった…ヒロさんがあんな怖い顔を見るのは初めて…)
しかしうまく誤魔化す自信もなかった。
『上司だよ…でも大先輩にたのんで.注意してもらって、もう迫られなくなったから安心して。ヒロさんと会う前の事だし』
『そいつと一緒に仕事してるの?』
『…そうだけど、本当に今はもう何も言って来ないしこれからもないよ、社長に言われたらしいから』
『もしまた祥子にチョッカイ出したらぶっ殺してやる』
『ヒロさんたら…』
彼の発言は冗談だとわかっている。だがその時の彼の表情がいつもの明るい彼と雰囲気が全く違っていた。
本当はまだ入野課長が私を見る時があるのだが、それは言わなかった。
私の自意識過剰かもしれないし。
(男の人ってみんなこんな感じなんだろうか)
初めて彼氏が出来た私は他を知らないので.こういうものかもしれないと、自分を納得させた。
それから
入社3年目の5月、念願の辞令を受けた。
4月に異動が通例だが、物流センターの正社員に一人急病で休職になったので、以前から異動願いを申し出ていた私が急遽行くこととなった。
私は飛びあがる位嬉しかった。
(嬉しい!また皆と一緒に仕事ができる!)
私も丸2年ここに居て、少しは会社の事情もわかってきた。
―異動には大物の進言が影響する―
おそらく橋本さんが口添えをしてくれたのだろう。
根拠はなかったが、そう思っていた。
一言お礼が言いたいと、異動が決まった日から、橋本さんに話かけるきっかけを狙っていた。
『何か困った事があったら白田さんに相談するといいわ』
『はい。白田さんですね。わかりました。』
『橋本さん!』
後ろから声が聞こえた。振り返ると村井営業部長がいた。
『今日相談があると先日お願いしたのですが…』
『ああ、そうでしたね。忘れてました 笑ごめんなさい橋本さん、じゃ頑張ってね』
『はい、頑張ります、ありがとうございました』
私はお礼を言い、橋本さんは部長と立ち去る。
強面の村井部長が橋本さんには低姿勢。
あらためて橋本さんの存在感を思い知らされた。
白田さんかあ…4Fにいたかなあ…そんな名前の人。
橋本さんが言うのだから白田さんという方はいるのだろう。1ヶ月しか居なかった私にはわからなかったかもしれない。
3日後
物流センターへ異動の日がやってきた。
『祥子ちゃん、また一緒に仕事ができるね!よろしくね!』
『ありがたいわ。また頑張りましょうね』
西垣さん、川村さんから温かい言葉をいただき戻ってきた事を実感した。
『はい!よろしくお願いします!』
久しぶりの現場の仕事、私は水を得た魚のように生き生きと働いた。
やはり私の居場所はここなのだ。
心は身体の程よい疲れと共に充実感で満たされていた。
異動から1週間くらいたった頃、橋本さんに言われた『白田さん』を従業員、パート名簿で調べてみたが、白田という名前の人は居なかった。
休憩時間に川村さんに聞いてみた。
『白田さん?ちょっとわかんないわねぇ…。少なくともこのフロアにはいないわ』
『そうですか…』
『あれじゃない川村さん、白木さんのことじゃないの?白田と間違えたんじゃないかな?』
飴を渡しながら西垣さんが話す。
『白木さん…ですか』
『でもその人祥子ちゃんが来る少し前に辞めちゃったんだよ』
『そうなんですか…』
『白木さんもベテランパートさんだったから、橋本さんはそう言ったのかもしれないね』
『……』
辞めてしまっていては仕方ない。
橋本さんも知らなかったのだろうと
この話はこれでしばらくは忘れてしまっていた。
それから2カ月経った休日、ヒロさんと映画に行った後カフェで話をしていた。
『祥子、もう倉庫の仕事慣れた?』
『うん、研修の時と少し違って責任のある仕事もしてるけど、楽しいよ』
クリームソーダのアイスの部分が冷たくて美味しい。
『楽しいか…いいよな』
何故か彼は少し憮然とした様子。
『ヒロさん私が異動になったとき、もう課長と同じ職場じゃなくなるって、喜んでくれたじゃん』
『まあな…』
なんとなく気まずい空気がながれる。
仕事はストレスを感じるのが普通で
楽しいという感覚を得られるのは、恵まれている環境なのだろう。
『ヒロさん、お仕事忙しくて大変なの?』
『忙しいのは忙しいけど俺に合ってるから大丈夫だよ』
ドライバーの仕事の彼は顔と腕が日焼けして浅黒い。
『よかった。何か悩んでるのかなと思った』
『悩んでないこともないけどな今どうこう出来る訳じゃないから』
『?』
『ま、俺の事はいいからさ、そうだ盆休みはどっか行くか?』
彼は両腕を上に上げて伸びをした。
『うん!』
不安な気持ちが消えた訳ではなかったがヒロさんが笑ってくれたのでほっとした。
二人共笑顔で顔を見合せ幸せな気持ちになった。
母の事を除いたら、仕事と恋愛はとても充実していた。
そして
公私とも大きな変化もないまま、異動から一年が過ぎた。
ゴールデンウィークの〇〇湖旅行から帰って少し経った頃
ヒロさんから次の土曜日のサッカー観戦は行けなくなったとの電話をもらった。
チケットをあげるから誰かと行っておいでと言われ、会社帰りに駅前で待ち合わせ、二人分のチケットを渡された。
『ワリィ、急な仕事でさ!』
『ううん、お仕事頑張ってね』
カフェでちょっとでも話せるかとも思っていたが、車の窓からチケットを渡されすぐに彼は帰ってしまった。
立ち去る車の後ろを見ながら、ちょっぴり期待していた心がしぼんでいった。
一緒にサッカーを見に行くような趣味の友達はいなくて、結局チケットは小学生の男の子がいる西垣さんに譲り渡した。
その次の日曜日、サッカー観戦出来なかったお詫びという訳で、私の要望で地元ではバラの花で有名な公園へ連れていってもらった。
色とりどりのバラの花と香りに心が癒される。
ベンチに座り、ヒロさんはバラの花を背景に写メを撮ってくれた。
『なかなかいいよな。花ってあんまり興味ないけど。なんか空気がいいよ』
『でしょ、花を見てると気持ちがなごむよ』
よい天気のバラ園の中、私たちは話しをしながら行き交う人を眺めていた。
『祥子』
『ん?』
『まだ本社には戻らないのか?』
『戻る話しまだ出てないよ。どうして?』
『いや、なんとなくな。もう異動になって一年になるからそろそろかなって』
『…ヒロさんは私に本社に戻ってもらいたいの?課長のいる職場に…』
『いや、どうかなと思っただけだよ』
ヒロさんが顔を背ける。何か変だ。
『私が本社に戻らないとヒロさんが困る事でもあるの?』
少し意地悪な尋ね方だったがヒロさんの本意が聞きたい。
『ちょっとな、彼女が本社勤めの方がカッコいいかなって…』
『カッコって…私カッコいいとかで会社選んだ訳じゃないよ』
『そうだろうけど、俺がツレとかに自慢出来るかなって…彼女がアパレル会社本社勤務の美人OLさんて』
『…倉庫の仕事している彼女じゃ嫌なんだ』
『別にいやって訳じゃない。すぐ重く考えるなあ、流せよ』
『…』
(一年前異動になった時は喜んでくれたのに)
知っている
ヒロさんはプライドが高い。
食事もホテル代も私に支払いをさせたことがない。
車や時計も私から見たら相応のものではないものを使っている。
自分を大きく見せたいのだろうか。
そいいった気持ちは私にはわからない。
『5時だ。そろそろ出よう』
『うん』
少し気まずかったが、引きづらない所もヒロさんの好きな所だ。
食事を終え、二人きりの時間を過ごした後、車で家に向かう。
帰りたくないあの家に。母は私を待ってなどはいない。
おそらく寝ているだろう。
市営住宅に車が着く。
このままヒロさんと一緒にいたい。
送ってもらうたびそう思い胸が苦しくなる。
『じゃあな』
ヒロさんの言葉に本心を隠し『うん気をつけて』と答える。
軽くキスをして助手席から降りた。
『祥子、またメールするから』
『うん、免許頑張って』
ヒロさんは大型免許を取得するため教習所に通うらしいので、しばらくは会う時間が少なくなるかもと言っていた。
会える日が少なくなると聞いて
とても寂しく感じた。
夜中
母がまた暴言を吐き私は心を殺した。
布団を頭まで被りながら、耳栓をして嵐が過ぎるのを待っていた。
この状態
後どのくらい頑張って、我慢すればいいのだろう。
早く、この家を出たい。
ヒロさんとずっと一緒にいたい。
その日が来るまで
生きなければ…
免許取得のため、デートする時間が減ってしまったが、メールは頻繁にやりとりしていた。
彼は教習所の様子をメールで送ってくれる。
講習を受ける彼の楽しそうなメールを読むとこちらも気持ちがなごんだ。
(ヒロさん楽しそう)
彼が頑張ってると私も仕事に張り合いが持てた。
ある日
仕事が押してしまい昼休憩に大幅にくい込んでしまった。
急いで1Fの食堂に降りていく途中、出荷口の隅で1人お弁当を食べている男性がいた。
(あんな所で1人で食べてる…)
そのすぐそばには大きなトラックが駐車してある。
(ヒロさんああいう大きな車を運転する免許を取りに行ってるんだ)
そう思ってると、お弁当を食べ終わったその人はトラックの運転席に乗り込みエンジンをかけた。
そして一旦トラックを前進させ、出庫口に合わせた絶妙な位置にバックで停車させた。
(すごい。アルミの荷台だから後ろ見えないのに。どうしてあんなにピッタリな位置に着けれるんだろう)
毎日運転している人には当たり前で大した事のない行動なのかもしれないが、私には神業に見えた。
あまりにも無駄のない動作に見とれてしまってたが、食堂に行く途中だと気がついた。
(いっけないご飯食べないと、休憩終わっちゃう)
そのとき運転席のドアが開いた。
おそらく出荷担当の人だと思うのだが、会社のベージュの作業服で、ちょっと地味な雰囲気の人がこちらをチラと見て軽く会釈した。
私もつられて会釈し、急いで食堂へ向かった。
ずっと見てたの気付かれたかな…
そう考えると気恥ずかしかったが、あの芸術的ともいえる車の着け方がしばらく目に焼き付いていた。
(なんかカッコいいな。ヒロさんもあんななのかな)
そう思うとすごくヒロさんに会いたくなってきた。
2週間ほど経ったある休日
大型免許が取れたヒロさんとお好み焼き屋さんで食事をしていた。
そこで会社で見たトラックの駐車の話をした。
『そんなの別にすごいことじゃないだろミラーやカメラ付いてるんだから。誰だって出来るよ』
ヒロさんはお好み焼きをひっくり返しながら私に言う。
『でも私には出来るとは思えないもの。やっぱりスゴイよ』ジャガバターを頬張りながら、その時の事を思い出す。
『単純だな、祥子は。気をつけろよ』
『?気をつけろって?』
『素直すぎんだよ』
『スゴイと思ったから…』
『まあ、そんな天然な所も可愛いんだけど』
『天然ってなんかヒドイ』
ちょっとイラっとして頬を膨らませる。
『これ、んな顔すな』
ヒロさんは人差し指で私の膨れた頬を押して潰した。
ぷっ
『やだもう』
久しぶりに彼に会えてどんな話も楽しかった。
『祥子、俺けん引の免許も取るからまたちょっと忙しくなるんだ』
『そうなの?じゃあまた会えなくなっちゃうの?』
***
『将来の事を考えている』
ヒロさんはそう言っていた。
自分だけの将来なのか
私も含めてなのか
それはわからない。
ヒロさんから、私と将来を約束するような話はなく、
実家暮らしである彼から私は、親に紹介されたことも、家に呼ばれたこともなかった。
ヒロさんと一緒にいられるだけで十分幸せな私は、彼の両親に紹介されなくても、不満を感じることはなかった。
しかし
『将来の事を考えている』
と言ったヒロさんの言葉を聞いた時から
私はこの先どうなるのだろうかと、
未来を意識してしまった。
でも二人ともまだ若いし、
それはまだまだ考えなくても良い事なのだと
自分に都合よく考えて気持ちにフタをしてしまった。
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