狂う女~その先には~幸か不幸か
結婚2年目。
夫は、私を裏切った。
私は、夫を許さない。
私は、夫の前で演じる。
女優の様に。
笑える。
さぁ、どう調理してやろうか…
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先ずショッピングに行った。
「千佳の好きなもの選んでいいよ。」
私は、物欲があまりない。
けど、ショッピングは嫌いではない。
あれにしようか、これにしようか、散々悩んだ。
隼は、嫌な顔せずニコニコして私についてまわる。
「千佳、これいいんじゃない?」
それは、キラキラ輝くピアスだった。
私には眩しく見えた。
「隼君が選んでくれたから、決めちゃう!」
隼が会計を済ませ腕を組み寄り添いブラブラ歩いた。
「隼君、このワイングラスどう?」
「いんじゃないか?
記念に買おう。」
今日は、いつもより優しい隼。
隣で微笑んでいる私。
幸せそのものだった…
数時間後、地獄に突き落とされるのも知らずに…
「あっんっ…」
「千佳、感じてるんだね。」
「だって…あっ…」
お酒が入ってるのもあり、いつもより少し私は感じていた。
少しね…
隼は、私を置いて一人昇天した。
いいの。私はイかなくても…
隼に引き寄せられ、隼の胸に顔を埋めて私は眠ってしまった。
ふと目が覚めた…
シャワー浴びないと…
隼は、鼾をかいて眠っていた。
隼に布団をかけ、私はシャワーを浴びた。
シャワーを浴び終わると、冷蔵庫から水を出しコップに注ぎ一気に飲み干した。
寝室に向かい散乱している服を整えた。
隼のポケットから、鍵と財布…携帯を取り出した。
ベット横のテーブルに、それを置こうとした時に携帯のお知らせランプが光っていた。
ランプは、私を誘惑する。
ドクン
私の鼓動は早くなった。
私は、集の携帯を持ってリビングに向かった。
携帯を、見つめたまま私は固まっていた。
が、固まっていた体は直ぐに溶けていた。
たった1度、隼の携帯を触っただけなのに私の親指は慣れていた。
画面をタッチするとメールが1件入っていた。
また?メール?
とりあえず、レストランで本当は誰と電話していたんだろう‥
私は、先ず発信と着信を見た。怪しくはない。
紛れもなく会社からであった。
あぁ、良かった。トラブった話しは本当だったのね。
さぁ、いよいよメールだ。出掛ける前にサッと携帯を隠していたな。
受信と送信を、どちらから見ようか迷っていた。
よしっ!送信にしよう!
私は、送信ボックスの扉を開いた。
野村真
野村真
野村真
野村真、一色だった。
野村真じゃないでしょう?
隼‥この人は「まゆみ」って言う人でしょう。
そうでしょう?隼‥
私の鼓動が、ドドド‥ドクン‥ドックンに切り替わった。
とりあえず、大きな深呼吸をして落ち着こうとしていた。
まだ、浮気と確定した訳でもない。
それに浮気??浮気の証拠を探している訳でもない。
ただ、ただ、最近の不信な行動を私自身がスッキリしたかった。
安心したかった。
野村真の扉を開いた私は…
隼が、送信していたメールに釘付けになっていた。
な、な、な、何!?!!これは‥
淡々としていたメールだったはずなのに!!!
レストランで打ったであろうメールは如何にもという内容だった。
私の、操作する親指は鈍くなっていた。
これは、何かの冗談よ。まさか…まさか…
見間違えよ。そもそも、これ隼の携帯でもないんじゃ…と思えてしまう程に私は冷静ではいられなかった。
考えたくなかった。いや…考えられなかった。
残念な事に…
分かった(^o^)今日は、結婚記念日だね。まゅみは、正直複雑だけど…そんな事言える立場じゃなぃね…楽しんできてね!!
なるほどね…これは、出掛ける前にきたメールね。
さて、さて、次々見ていかなくっちゃ。
今お酒飲みながらテレビ見てたょ(^-^)v
隼サン酔ってる?
ゃっぱ酔ってるんだ(>_<)
まゅみも、会ぃたぃさ…明日、会ぇるから。まゅみは、我慢しちゃぃます。
ぅん!分かった(^o^)
○○○○○のとこ戻ってぁげて。
ぉやすみなさぃ…隼サン…
ン?誰のとこって?その5文字が目になかなか、入ってこないから。頭にも入ってこない。私は、携帯を一度テーブルに置いた。深呼吸を繰り返した。
冷蔵庫に向かってミネラルウォーターを一気に飲みほした。
私は、また携帯を手にもち先程のメールを再確認した。
私の、見間違いではない。やはり…ね。
硬直したまま、携帯の灯りも消え薄暗いリビングの中私は何を思ったのだろう。この時…
くくくっ(笑)ハハハハッ…あ~、おかしい。
こんな事って、あるんだ。ドラマの中だけかと思った。おかしくて笑いが止まらない。
私は、口元を手で押さえて1人薄気味悪い笑え声をあげていた。
くくっ(笑)ふふっ…
○○○○○の戻ってあげて、だって(笑)あげて、って何なの。意味分かんない。
あなた達、本当意味分からない。
笑いが、おさまったかと思ったら怒り憎しみが出てくる。ずっと、2人で騙してたの!影でコソコソと!いつからよ!いつからよ!
隼!まゆみ!いや、麻由美!
麻由美!麻由美!
握り拳で、ソファーにこの何ともいえぬ恐ろしい感情を何度も何度も打ち付けた。
隼と付き合いが、始まり結婚が決まって親よりも先に可愛い大好きな麻由美に私は報告した。
麻由美は、自分の事の様に喜んでくれた。
おめでとう!おめでとう!って何度も言ってくれたじゃない。
『おめでとう!お姉ちゃん!!!』って、泣いて喜んで言ってくれたじゃない…(泣)
私は、立ち上がり寝室に向かった。
やっとの行動であった。
静かにドアを開けて自分の携帯を取り出した。
隼を、見下ろすと鼾をかいて眠っている。
気持ち良さそうに隼は夢の中…
数時間前まで、私はこの男に抱かれていた。
私は、体が震えた…
なんなの…一体…私が、何をしたっていうの…
私は、再びリビングに向かい力無く座った。
自分の麻由美のメモリ、隼の野村真のメモリを開いた…
あぁ…やっぱり…
少しでも、期待した私が馬鹿だった…
でも、冷静にならなきゃ。
これだけでは、不貞にはならない。
これで騒ぎ立てたら、私が馬鹿を見る。
この二人が、どういう関係であるのか先ずは徹底的に調べないと。
だけど、何をする…何をしたらいいの…
私は、声を押し殺して泣いた。
何分経ったか分からないが、早く寝ないと…と、思った。
一緒になんて寝たくない…
だけど、ソファーで眠っていたら変に思われる…
私は、寝室に力無く向かった。
すると、隼が…
ん~、
千佳~
!!
しゅ…隼君?
起こしちゃった?
ん~
ちょっとトイレに…行ってたの。
ん~そっか~
今、何時~
何時だろ?
携帯、何処やったっけ~
!!
幸い暗がりで、隼は寝ぼけている。
ここに置いてあったかの様に私は隼に携帯を突き出した。
ありがとう~
隼は、欠伸をし半目で携帯を見ていた。
私は、その隙に隼の隣で横になった。
隼は、大きな欠伸をして携帯を枕元に起き私を引き寄せた。子供を扱うかの様に…
おや…おやすみ、隼君。
おやすみ~。
私は、硬直したままジッと身を潜めた。
隼は、直ぐに寝息…鼾をかきはじめたので枕元に置いてあった携帯を私は取った。
画面を見るとメールのマークは消えていた。
見たんだな…野村真のメールを…
隼は、もう起きないだろう。
私は携帯を持って再びリビングに向かった…
メールを開けなくて良かった。
野村真からのメールであった事は、確認済みだった。
何回、往復しているのやら…
大きな溜め息をついた。
明日は、仕事だ。仕事に差し支えるのだけは避けたい。
私は、先ず送信メールをチェックした。
あれ…送ってないんだ…
見ただけなのかな?
私は、受信メールをチェックした。
もう、引き返せない。
やめればいいのに。こんな事…
この時に戻って言ってしまいたい。自分に…
いや、この行動は止めないかもな…
早く見ろ~って、言ってるかもな…
私は、迷わず扉を開いた。
!!!!
もぅ、寝てるかな?眠れなくって。早く明日にならなぃかな…って。隼さん…明日まゅみの事ぃっぱぃ抱き締めてね。ぃっぱぃキスしてまゅみをぃっぱぃ愛してね。隼さん…ぉゃすみなさぃ。
!!!!
隼…あなたって男は…
知らず知らずに勝手に涙が溢れて、再び声を押し殺して泣いた。
どれくらい泣いただろう。
くくくっ(笑)ハハハハッ…
おかしい、おかしくてお腹を抱えて笑った。
ふふ(笑)…
笑って、怒って、泣いて、たりしたら、お腹が空いてきた。
何か食べよう!!
ふふっ(笑)…
私は、冷蔵庫を開けてハムを取り出した。
歯でビニールを破り、食べはじめた。
ふふ…
まだ、足りない。
喉乾いた…ビールでも飲もうかな。
ビールを取り出し飲めるだけ飲んだ。
まだまだ、足りない。
トマトとチーズを取り荒々しく食べすすめた。
うぅ…
口の中が、いっぱいになるとビールで流し込んだ。
チーズは塊を食べるもんじゃない。
私は果物ナイフを取り出して、一気にチーズを突き刺した。
トマトも、一気に突き刺しグチャグチャに切り刻んだ。
急に気持ち悪くなり一気に吐いてしまった。
なんで、私が…隼…妹に何したの…
麻由美…隼を…
吐いている間も、強く握ったまんまのナイフは緩む事はなかった…
私は、口をゆすいでそのまま寝室に向かった…
気持ち良さそうに眠っている、隼の寝顔を見ると…何かが込み上げてくる。
これで、全てが終わるのなら…
私は……
私は、頭から冷水を浴びた。気持ちいい…
汗を洗い流して湯船に浸かった。
悪夢だ。あんな光景、自身の姿を夢でみるなんて。
悪夢だった…
のぼせてきそう…喉渇いたし早く出よう。
バスタオルを巻いてでると翔平は、うつ伏せで小さな寝息をたてていた。
本当に寝たんだ。つまんない…目覚めちゃったし。
冷蔵庫から水を取り出し飲めるだけ飲んだ。
水をテーブルに置き翔平が眠っているベットに足を向けた。
翔平に覆い被さり背中にキスをした。
翔平は、私と同じ年だとは聞いた。顔立ちはキレイで整っている。ホストでもしているのかと思う風貌だが本当は何の仕事をしているのか何処に住んでいるのかお互いに全く知らない。性格も、分からない。興味がないから何も聞かない。恋愛感情も全くない。所謂セフレ。この時の私には、とっても都合のいい相手だった。
知っているのは、翔平はどこが感じるかだけ…
積極的になった私…
変わってしまった私…
過去の悪夢を消し去りたいかの様に。
>> 38
体を横にすると、翔平のを根元から先端になぞりあげる。
やだ。どんどん大きく硬くなってきてるじゃない。寝るとか萎えるとか言ってたくせに。体だけは、正直なのね。
そろそろ、いいかしら…
翔平を仰向けにして、そそり勃つものを口に含んだ。
甘い唾液を絡ませて、顔をゆーっくり上下に動かし激しく上下にも動かした。頬を収縮させて深々とくわえた。
翔平の顔を、チラっと見ると顔は歪んでいた。
「うっ…」
私は、反応を見つつ焦らす事なく仕上げに入った。
「うぅ…」
口の中に飛沫し受け止めた。
吸いきると、ティッシュに吐き出し水を取りに行こうとしたら押し倒された。
バサッ
「なに?水取りたいんだけど。
腕痛いし。」
見つめる翔平、キレイな目…
この目に見つめられると私は…
ふっ(笑)
なぁ~んてねっ(笑)
自分に吐き気がする。馬鹿馬鹿しい。気持ち悪い。鳥肌もんだ。
私の言葉も無視し翔平は胸に顔を埋めた。腕の力が弱くなり私は目を閉じた。
私達は、sexするだけ。
顔から下だけの関係っていった方がいいだろう。
キスも、した事がない。
キスは、出来ない。
お互いに…
グッタリして目覚めると翔平は、シャワーを浴びていた。
シャワーから出てきた翔平は、煙草に火をつけた。
フゥ~
「翔平、髪の色また明るくしたんだ。」
「フゥ~
お~。」
…
会話は、終了。私は、帰る用意をはじめた。
ホテルから出て翔平にいつもの所まで送ってもらった。
「ありがとう。」
「お~。またな。」
『またな』ね…私達の関係にまたなんてあるのかと毎回思っていた。
「ただいま。」
シーン…
誰もいないのが分かっているのに、つい言ってしまう言葉だ。
はぁ~疲れた~。
着替える元気もなく、そのままベットに横になった。
額に手をあてると自然に涙が流れた。
こうやって、また1人…2年目の出来事が頭をよぎって…泣いた…
隼を見下ろす私…
私は、ナイフを振り下ろそうとしたが寸前で止めるしかなかった…
出来ない…出来る訳がない…何も聞かないまま、何も分からないまま…うやむやにする事なんて出来なかった。
許さない…この男、絶対に許さない。
私は、クローゼットの中から隼がお気に入りの洋服を持ってリビングに戻った。
ナイフで、切り刻んでやった。何度も…何度も…
もう夜が開ける…切り刻まれた洋服を新聞紙でくるみビニール袋を二重にしきつく締めてゴミ箱に捨てた。
隼への愛情も、その時に捨てた…
隼も、捨ててやる。そう誓った瞬間だった。
私のスイッチが切り替わった。
さぁ、これからどうしてやろうかな~
ふっ(笑)
私は、とりあえずシャワーを浴びる事にした。
いつもの様に化粧をして、朝食の準備をはじめた。
あ~いい匂い~。テーブルに、ある程度料理を並べた。
さぁ~、あいつを起こしにでもいくか…
「隼君、隼君?起きてぇ~。もう朝だよ。」
「んっ、んー!はよ~。」
ふ…
地獄に突き落としてやる…
いつもの様に朝食を頂く。
何も変わらない光景だ。
しかし、私の気持ちは1日で変わってしまった。
隼に、珈琲を手渡すと毎朝日課の新聞とニュースを交互に見る。
ふ…
気持ち悪い。
隼が、スーツに着替えて玄関先まで見送る。
これも、いつもの光景であった。
「じゃあ、行ってくる!」
チュッ…
「隼君、行ってらっしゃい!」
バタンと、ドアが閉まると…
バタバタ…
洗面所に急いだ。口を何度も何度もゆすいだ。
気持ち悪くなり、全て吐き出した。
胃の中は、空っぽになるぐらいに…
鏡に映る自分の姿が惨めに思えた。
どうして、私が…また蘇る感情に我慢出来ずに涙した。
本当は、仕事出来る状態ではないが休む訳にもいかず化粧を手早く直して出勤した。
いつもの通勤路を走行した。
信号待ちで、隣の車を見るとおじいさんが運転して隣におばあさんが乗っている。
ただ、それだけなのに幸せそうに思えて羨ましくて胸がギュウッてなった。
私の人生こんな筈ではなかった…
地獄に突き落としてやる…って、思ったのに何をどうしていいのかも分からない。
決定的証拠を掴んで、慰謝料請求でもする!?
妹に!?
はっ‥はは…
馬鹿げてる。
車中、不適な笑みを浮かべていた。
なんとか、1日仕事も終えて携帯を見た。
メールが1件…
それは、隼からだった。大体、予想はつく。
仕事で…とか言って少し遅くなる。御飯は、いらない。とか!?
それとも、遅くなるけど御飯は帰って食べるからね。なんでしょう!?
なかなかメールを開けなかった…
今日は、仕事で遅くなるから御飯先に食べててねぇ~。
ふぅ~呼吸が、うまく出来ない。
何…何なの。麻由美の所で御飯食べて帰って来るんじゃないの。もしかして、帰ってまで御飯食べるつもりなの…一体、何を考えているの。
分かったよ。無理しないでね。
千佳より。
精一杯の文面だった。送信…と。
ふぅ~
食欲ないや…今日の昼だって水分のみだった。
ただいま~
隼が、いないのは分かっている。
はぁ…ソファーに横たわり軽く目を瞑った。
あ…寝ちゃった…携帯を見ると2時間程眠ってしまっていた。
着信もメールもなし…自然と涙が出た。
次から次へと涙が溢れてきりがない。やっとの事で立ち上がりシャワーを浴びる。隼に御飯を作って帰りを待った。
「ただいま~」
「おかえり~隼君、お疲れ様~。御飯温めるね。」
「あっ!食べてきたから、いいや。ごめんね。」
チッ…
「ううん。大丈夫だよ~。明日に、まわせるから。」
「千佳、本当にごめんね。俺風呂入ってくるね。」
バタン。
隼は、お風呂に入った。
私は、夕飯を冷蔵庫に入れる事なくそのまま生ゴミに捨てた。
馬鹿馬鹿しい…
隼のスーツに手をやる。ポケットから、携帯を出して急いでチェックに入った。
その日は、メールのやり取りではなく隼が仕事を終えて麻由美に連絡したであろう発信履歴が残っていた。
はぁ…
脱力感であった。
ズキン…
頭痛い…隼のスーツを片付けてソファーに横たわった。
隼が、頭を乾かしている。
もう、リビングにくるだろう…
私は、起き上がりテレビを見た。
「ああ、サッパリしたよ~千佳もう寝ようか?」
「そうね。そうするわ。」
私達は、寝室にいきベットに入った。
「ああ、今日もグッスリ寝れるよ~。
おやすみ~千佳。」
「うん。おやすみ隼君。」
今日も?今日も?ね~。いつも、そんな風に言ってたのかな~。
私は、軽く目を閉じた。昨日から、まともに食事もとってない。
気持ち悪い…
隼の寝息が、聞こえてくると私はリビングに戻り暗闇の中ソファーに座った。
髪の毛を、掻き回してグシャグシャにした。
この時の私は…闇の中にいた。
それから、数日が経った。仕事を終えて携帯をみるとメールが1件…溜め息が出た。
千佳、お疲れ様。今日、仕事で遅くなっちゃう。御飯食べて帰るから。何時になるか分からないけど、先に寝てていいからね。
…
フッ…
ふざけんじゃないよ。
私は、車にすぐさま乗った。鼓動が高鳴り早くなる。こんな気持ちで…運転するなんて…こんな気持ちで妹のアパートに行くなんて、思いもしなかった。
麻由美のアパート近くにバレない所に車を停めて、私は徒歩で向かった。
どうか、まだ帰ってきていません様に…それに、鉢合わせだけは絶対に避けたい。なるべく下を向いて歩いた。
四角になる箇所を見つけて急いで隠れた。ここなら
大丈夫。バレない。怪しまれない。
麻由美の部屋を確認すると、真っ暗だった。良かったわ…まだ帰って来ていない。
良かった?何が良かったの?私は…。兎に角、今はまだ黒に近いグレーじゃない。そう1人、言い聞かせていた。
本当に、私は最後の最後まで馬鹿だった。
何分待っただろうか……
アハハハ…もぅ、隼さんってばぁ~(笑)
アハハハ…ほんと、可笑しいだろ~。
ん?聞き覚えのある声…
どんどん、アパートに近づいてきているのが分かった。
期待を裏切る様に、そこに現れたのは私の旦那と血を分けた妹だった。
麻由美は甘える様に隼に寄り添い手は絡め合っていた。
隼の、左手には買い物袋…
私は、2人に近寄る勇気もなくただ見つめるしかなかった。
これは現実なんだろうか、夢だろうか…
夢なら早く覚めてよ…
お願い…神様…
麻由美の部屋に灯りがつき、私はフラつき壁にもたれかかった。
部屋に乗り込む?
隼を殴る?
麻由美を責める?
そんな事が、頭の中に駆け巡っていた。
どうして、妹なの…
実際、この目で見てしまうとショックを通り越して信じたくなくなる。
これが、現実なんだって思いたくない。
だけど、これが現実…
さぁ、これからどうする。
隼への気持ちをゴミ箱に捨てた事を思い出した私は、無表情で車まで向かい乗り込み呼吸を整えて家路に急いだ。
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