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レス 239 HIT数 28964 あ+ あ-

作家( 匿名 )
18-01-29 10:52(更新日時)

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以降、このスレで短編小説を書かせていただきます。

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No.1893437 12/12/25 03:35(作成日時)
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No.1 12-12-27 23:21
作家0 ( 匿名 )

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『距離0mのベクトル』

- 距離5m -

ヤヨイは高校に入学してからというもの、周りの雰囲気がガラリと変わったのを感じた。
中学時代はクラスのリーダーや、そのグループが明るくて面白い性格だったのもあり、男女の仲も良かった。

だが、高校に移ると見栄を張ることが多くなり、中学ではおとなしかったはずの生徒も羽目を外し、多くの生徒たちの興味はお洒落や異性、大人びたものへと向かった。

ヤヨイも少なからず興味を持ってはいたが、地味で遅れていた。

ヤヨイのクラスには、入学当初から校則違反の個性的な髪型をしているマナという女子生徒がいる。

最初は気にも止めず、その女子の名前もうろ覚えだったが、ヤヨイにとっては後々避けては通れない人物へと変貌してゆく。
マナという名前がヤヨイの学校生活において重要な位置を占めるようになってゆく。

1年の夏頃までは、2人は当たり障りの無い関係だったが、秋の中頃になると、マナのヤヨイに対する挑発的な態度や言動が増えてきた。


ヤヨイは日頃から会話の中で冗談ぽく笑う事が多かった。
ヤヨイ本人に他意は無かったが、趣味の話をしてる時や真面目な話をしてる時のヤヨイの笑いは誤解を生みやすかった。

No.2 12-12-29 12:10
作家0 ( 匿名 )

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>> 1
- 距離4m -

また、ヤヨイは人から話かけられても全く聞いてない時があり、その度に
「何が?」
と、返答していた。

話しかけた側からすれば、一部を聞き逃したのか、全部を聞き逃したのかわからず
『何に対しての「何が?」なの?』
と思ってしまう。

ヤヨイがこう答える時は決まって話を全く聞いておらず、話しかけた側は再度同じ事を言う羽目になる。

毎度のように
「何が?」
と返ってきて更には
「聞いてなかった」
と悪びれる素振りも無い。
他人の意見に折れない強情な一面もあった。

そんなヤヨイに火の粉が降り始めた。

まずは、ヤヨイが教師に指示されて教壇に上がって説明したり何かをする際にはマナとその他数人の野次が飛ぶようになり

体育の授業ではボールをぶつけてきたり、体当たりしてくることが増えてきた。

その度にマナは
「あ、ごめ~ん」
と笑いながら謝ってきた。

この時、ヤヨイにはまだ『いじめ』という認識はなかった。

マナのスキンシップは徐々にエスカレートしてゆき、ヤヨイの居ない間にカバンの中を調べたり、中の物を勝手に出されたりするようになった。

ここまでくるとヤヨイも動揺を隠せなくなってきた。

No.3 13-01-01 11:04
作家0 ( 匿名 )

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>> 1
- 距離3m -

誰が忠告したのか、いつしかヤヨイは
「何が?」
と言わなくなった。
話す相手を選ぶようにもなった。

最初の内は傍観していた者たちも、マナに対して腹を立て陰口を叩く者が出始め、

ヤヨイに
「もっと言い返してやったら?」
「やり返した方が良いよ」
と言う者もいた。
その中には表面上はヤヨイを擁護する、エリという生徒もいた。

エリは負けず嫌いで嫉妬心やライバル心が強く、悔しさを感じると、わざわざ相手に寄って行ってイヤミや挑発的な言葉を言わないと気が済まない。
また、そのような言葉を吐いておきながら後になって、手の平を返したように愛想良くするのも特徴だった。

目立つ言動は少なく、お洒落も抑え気味であったが、生意気な性格である事はクラスのほとんどの生徒が感じていた。

ヤヨイはそうは思ってないようだが。


徐々にクラス内は
マナは悪
エリは正義

という図式になってゆき

エリはクラス内での支持を集めてゆく。

既にマナにはヤヨイへの腹立たしさは無くなってはいたが、からかってやりたいという気持ちは存分にあった。

しかし、エリの正義ぶった強気な発言と、弱さを見せて仲間の支持を得るエリが気に喰わない。

No.4 13-01-02 22:48
匿名4 ( 匿名 )

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>> 2
この小説家天才的です。パクらせてください。

No.5 13-01-05 11:51
作家0 ( 匿名 )

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>> 3
- 距離2m -

エリはその場しのぎに愛想を良くして誰かれ構わずすがりつき、自分の思うままに相手に片棒を担がせていた。

マナはそんなエリに対して当て付けるように仲間と大声で話したり、エリと名の付く物を話題に出してはエリを挑発し反応を伺うようになる。
無論、ヤヨイも当て付けるリストに入っていた。

クラス内でのマナの会話は常に、他の誰かを意識した内容ばかりであった。
いや、会話というよりマナの独り演説だ。
マナの声ばかりがやたらデカいのである。会話が成り立っているのかも怪しい。


そんなクラス内の人間模様が、2年の夏頃になると変化があらわれる。

マナとエリとの力関係はマナの方が優勢であった。

マナが逆上する手前でエリが退く場面も何度か見られ、徐々に、傍から見れば友達のように映る関係になってゆく。

マナとエリ
2人のクラス内での立ち回りには共通点があった。

周りから気に入らない人の悪評を集めてはその人を成敗する、仕返し請負人のような事をしていたのだ。

自分の背後に支持者が居るという強みを持ち、相手の意見など耳を貸さず、仕返しに当たっていた。

学校では、それが彼女らの存在意義であり処世術であったのだ。

No.6 13-01-09 12:40
作家0 ( 匿名 )

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>> 5
- 距離1m -

冬に入る頃、ヤヨイはクラス内で珍獣のような扱いになっていた。
「マンガに出てくるキャラみたい」
と言う者もいた。

マナは相変わらず周囲に言葉をバラまいては、それに特定の反応を示す者を探していた。

マナとエリが衝突する際には、他の者にとばっちりが向き、関係無い者が巻き添えになる事が多くなって、若い男の先生までが巻き込まれたりもした。

ヤヨイは関わらないように無視をするが、無視した場合は更にマナが荒れる。

ヤヨイは基本、言われっぱなしのされっぱなしだったが、意を決してマナに
「しつこい!」
と言った時もある。

その時のマナは、ヤヨイを睨み付け威嚇するも、感情は抑え気味だった。

この頃は不思議と、マナに1年の時のような怖さが無い。


ある日、体育の授業が隣のクラスと合同になった。

ヤヨイのクラスは気後れ気味だったが、隣のクラスの生徒は楽しんでいた。

隣のクラスは1年の時には学年中で1番問題の多いクラスだったが、イジメなどの話も聞かず、どこか大人びた雰囲気のあるクラスで、3年生とも頻繁に交流があった。

このクラスの中心的人物の1人に、キョウコという、ヤヨイとは小学校からの同級生がいる。

No.7 13-01-11 10:06
作家0 ( 匿名 )

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>> 6
- 距離0.5m -

キョウコとヤヨイは親しい仲では無いが、お互いの母親同士で交流があり、中学で同じクラスになった事がヤヨイにとって良い思い出となっていた。

キョウコは昔から社交的で、常に仲間が居てリーダー的な存在だった。バスケをやっていて同性からもモテた。
高校生になっても相変わらず、ヤヨイを見かけると気さくに声をかけてくれる。
合同の体育の授業でも冗談ぽく話しかけて来た。

これがきっかけなのかは分からないが、ヤヨイは隣のクラスの生徒からも声をかけられるようになった。


ある時、ヤヨイが保険室のストーブで暖まろうと教室を出ると、暇を持て余していたマナ達が後からついて来た。

保険室には3年生が数人いた。その中には皆が恐れている校内で有名な先輩もいる。

するとマナに落ち着きがなくなり、動きが堅くなった。

マナはどうやら3年の女子に目を付けられてるようだった。

お互い見知った様子で、マナがおずおずと先輩方に近づいてゆく。

話を聞いていると、マナが若い男の先生を巻き込んだり、ちょっかいを出したのがまずかったらしい。
周りへの対抗意識が強かった事や、ヤヨイに対するイジメも周囲からの不満に拍車をかけていた。

No.8 13-01-13 12:27
作家0 ( 匿名 )

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>> 7
- 距離0m -

いまや、先輩達が仕返し請負人になっていた。

今、ヤヨイの目の前で、いつも自分がされていた事がマナの身に起きている。

パンッ!

『あのマナが!?
平手打ちをされながら愛想笑いをしている…。』

ヤヨイはそーっと保険室を出ていった。
『この事をクラスの皆は知っているのだろうか…?
知ってるんだろうな。そういう話は早いし。』

ヤヨイはしばらくマナとは目を合わせないようにした。元々、マナとはあまり目をあわせてないが…。


この後、マナはたまに荒れる事もあったが、冗談ぽく振る舞う事が多くなった。

体裁のためであろうが、ごく稀にマナとヤヨイが2人で休憩時間にジュースを買いに行く姿もあった。

しかし、ヤヨイにはマナの冗談?な挑発やからかいが笑えない。

『下手な冗談だな』
と本心で思ったりもした。

マナの戯れに付き合ってられるのはエリぐらいのものであろう。


こうして微妙なバランスが出来上がり、クラス内は進路に目を向け、落ち着き始める。


そして、3年の冬を迎えた。


振り返ってみれば
ヤヨイ、マナ、エリは種類は違えど似た幼さを持っていて、それがお互いを引きつけあっていたのかもしれない。

No.9 13-01-13 12:33
作家0 ( 匿名 )

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>> 8
- 距離0m -

ヤヨイたちは卒業式の日を迎え終えた。

教室から退出しても、寂しさは特に無く
ヤヨイが駐車場に向かうと、すでに姉が車で迎えに来てくれていた。


「先生にちゃんと挨拶した?」

「うん」

ヤヨイを乗せて車が走り出した。



「どう?卒業して今の感想は」

ヤヨイ
「んー、こんなもんかな?」


「おぉ、言うねぇ。よし!卒業祝いになんか食べに行こっか。」

ヤヨイ
「お金…、あるの?」


「んなっ!そこはアンタ…」



ヤヨイ
「ねぇ…姉ちゃん…」


「ふん?」

ヤヨイ
「私さ…、学校でいじめられてたんだよね」


「………」

ヤヨイ
「聞いてる?」


「あぁ聞いてる、聞いてる。いじめね。私もあったよ?物隠されたりとかー。やだねぇ…
でもさ、こっちの言葉や態度に傷付いたんだなーって思うと…
なんか、カワイクない?」

「ないない…」
と言った直後にヤヨイは考えるように窓の外を見た。

車が赤信号で止まると、姉の目は卒業アルバムに目が向く。

「見せて。フーン
フフ…、ん?
なんでアンタこんな大きく、センターで映ってんの?」

「さぁ?…信号!青!」

車は走り出しアルバムは閉じられた。


ー 終 ー

No.10 13-01-16 11:25
作家0 ( 匿名 )

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主あとがき

皆様、閲覧ありがとうございました。
レス4の匿名さん、どうもありがとう。


これを読んで皆様にも思うところがあると思うので、個人的な感想は控えさせてもらいます。

ひとつ訂正
最終話でアルバムを見るくだりの
「映ってる」 は
「写ってる」 の
間違いです。
失礼しました。

尚、この作品に登場する人物の名前は架空のものであり、もし同じハンネの方がいらしても、その方とは関係ありません。

最初
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