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食事の予定日になっても返信なし

【if】

レス324 HIT数 90973 あ+ あ-

クロス( ♀ gAVFh )
12/12/28 17:33(更新日時)



サレ妻だった私が

男目線で
不倫を描いてみよう…


と 思い立ちました(笑)




半分 ほんと。


半分 嘘。






どうか また

おつき合いください🍀✨



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No.1710063 11/11/26 02:51(スレ作成日時)

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No.1 11/11/26 02:59
クロス ( ♀ gAVFh )



  【if】









「行くぞ!」



パックのコーヒー牛乳を
ごみ箱に投げ入れると


桜子が 俺に言った。



俺に…


だ。



聞きちがいかと思った。



生まれてこのかた

女に 命令口調で
指示された おぼえはない…




「おまえ 今 なんて言った?」


「なに!?」


大きな瞳

ととのった眉



ふり向いた桜子に



少し


欲情した。





「社長さ~…」


そう 俺は社長だ。



ちっぽけな中古車屋の(笑)




「なんか イマイチ

トロいよな(笑)(笑)」






誰だ!

こいつを連れて来たのは!!




「カッコイイけどな(笑)」






そう

悪いが 俺はモテる。




妻の美咲は
俺を射止めるために

必死の奮闘をした。


なのに…




5年前


一人息子の リュウを産んだとたん 俺への愛は なくなった。




これ幸いと

女遊びを 繰り返す俺。



妻は






もう



俺にとって






空気みたいなもんだった。




No.2 11/11/26 03:04
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 1

顧客の車の車検…


1番めんどくせ~。




いつもは

1人だけいる従業員の 浩平に すべて任せるんだけれど…


今日は特別。






この間まで 太った おばちゃんの事務員を雇っていたが

見るにたえないので

辞めさせた。



俺は 他人のビジュアルにも

非情な男だ。





そんな時

妻の美咲が

「ちょうどいいコが居るのよ」


と 俺に あてがったのが



桜子だ。













目的は なんだ?



と 最初に思った。





浮気を あおってんのか???




俺が こんな いい女を

ただ事務員としてだけ
つかうと思う程


美咲は俺を

信用してるという事か?









いや


そこまで 俺に

関心がないだけの話しだ。







「社長…



おい!!バカ社長!!」


ハっとした。



混雑した陸運局の事務所

みんな ビックリして
こちらを見ている…



「なんだよ…」


どうして 俺が

コソコソしなくちゃならない?



「わかんね~よ(怒)

これ どう書くんだよ(怒)」














俺の好みを…






美咲は


熟知してるという事だ。



No.3 11/11/26 03:10
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 2

う~ん…


とりあえず気持ちがいい。



小汚い男どもが

みんな 桜子を見る。




「なんか うざい…」


「何が!?」



桜子に 手渡そうとした

缶コーラが 落ちた。




「社長…」

「えっ!? 俺!?」


「みんな見るし…」



おまえだろ。




「あの 赤いツナギ着てる女なんか すっげ~目で あたしのこと 睨むし…」



あ…


あぁ 俺か。




「ケンカとかして い~のか?

ここ…」


ファイティングポーズをとる。




「やめなさい…」



「もう 帰れんのか?」

「っつか

おぼえたのかよ…」



おもしろくなさそうに

タバコを灰皿に
押しつける 桜子。



「合わね~な この仕事…」


なぜか 慌てる俺。


「おまえが ここに来ることは

滅多にね~よ

基本 浩平にやらせるし…」



「よこせよ(笑)」


会話に なんね~。

「何を?」

「ジュースだよ(笑)」


「あ… あ~…」



コーラを渡そうとすると

「コーヒーで いい」
と 奪い取られた。



「俺 あんまコーラって…


わーーーーっ!!!」


「やっぱ バカ社長だな(笑)」




コーラで濡れた

俺の手を



ポケットから

取り出した ハンカチで


笑いながら





桜子が 拭いた。








4月



出会って 3日目のこと…



No.4 11/11/26 03:54
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 3

「ただいま…」



「パパ おかえり~っ」

リュウを抱き上げる。


「ママは?」

と言ったら

「2階~」



おりて来た。




「何 やってたんだ?」

「おかえりなさい…

ちょっと 探し物」


「見つけにくい物か?」





「帰って来たそうそう

そういうの いいわよ(笑)」


あ~

そうですか。




「桜子ちゃんは どう?」

温め直した シチューを
皿に盛りながら


美咲が 俺に聞く。



「リュウ ビール持って来い」

テレビを観ていたリュウは
おもしろくなさそうに
冷蔵庫へ向かった。



「私 取ったのに(笑)」


「少し 動かさないとダメだ

こいつ 太るぞ絶対…」


「ごはんは?」

「いらね~…」


基本的に 夜は食わない。



「で 桜子ちゃんは?」



意識的に

話しをそらしたわけじゃない。



「ど~もこ~もねぇよ…

なんだ? あの女…」



「(笑)話し方でしょ?」


美咲が 愉快そうに笑う。


「だけじゃね~よ!

態度もだ(怒)!!」


「あら…


じゃあ ダメ?」



なぜか また焦る。



「おい!リュウ ビールは?」

「はいっ」




返事に困って

急いで プルタブをひく。






「わーーーっ!!!」









本日 2度目(泣)




No.5 11/11/26 04:29
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 4

「美咲…」



「んっ…」




昼は淑女

夜は娼婦



よわい30にして

昭和のおとっつぁんか
俺は…



だけど

男は みんな


女房にそれを望むだろう?




逆なら 大変だな…



なんて考えつつ


久しぶりの妻の身体を

俺は まさぐる…




「あっ…


達也…!」


「美咲さん…

(笑)ちょっと声
デカいんですけど…」



「だって… っん…


あっ…」




やばい…


興奮して来た。




「ちょっと電気つけよ…」


「やだ…


達也 やめて…」


ちっとも嫌そうじゃない



「綺麗だよ…


美咲…」


「ぃやっ…」



丁寧に 乳房を舐める…




肌の輝きは 衰えない




美咲が


俺のものを


探している…



「触りて~…の?」


なんで俺

こんなに興奮してる?



やけに 息があがる




「おまえのだよ

美咲…」




「達也ぁ…


好きよ… っ好き…」



俺が 好きなのか?


セックスが 好きなのか?



まぁ いいや…





湿った 美咲自身を

指で感じながら




そこへ


入り込む具合を想像し

頭が痺れて来る…



「達也…


もっと… 」




もっと


やりましょう~!!




No.6 11/11/26 05:30
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 5

俺には 自分の愛車がない。


大工が 自分んちは
ほったらかしってよく聞くが

車屋だって そうだ。


売り物だから

執着できねぇし。




「だっせ…」


店に着いた俺に

開口一番 桜子のセリフ。


「おまえ…

『おはようございます』
だろ…」


「だって だっせ(笑)」



「何が…」


俺は あきらめて
カウンターの奥で
タバコに 火をつける。



「車だよ 車(笑)」


今朝は

アクティーバンで出勤だ。


「い~べよ 車なんて

なんでも…」



くわえタバコのまま

浩平に渡す 書類を探す…



「…


あぶね~から」

「ん~…?」


「タバコ…


あぶねだろ

紙に 落としたら…」



「い~から おまえは

コーヒー買って来い…」

桜子の手の平に
300円


のせた。



「ちっちぇ~手だな(笑)」

「うるせ~…」




おい


俺 社長よ(泣)











「おまっ…

パックじゃね~よ!
缶だろ ふつう…」

「じゃあ言えよ 最初から!」



店には

自販機が2台並んでる。




なんだか


桜子の前で




ストローを

ちゅうちゅう吸うのは





みっともない気がした。



No.7 11/11/26 06:53
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 6

浩平が 慌てて飛び込んで来る


「まだ 間に合いますよね?

社長…」


息が 乱れてる。


「余裕~…」


笑って 書類を渡す。



「また 女か?(笑)」

「マジで

朝から うるせんすよ…」


「浩平さん

おはようございます」







きさま…。




「おはよう(笑)

桜子ちゃん♪
スーツ 似合うじゃん♪」


「そうですかぁ(笑)」








「おまえさ…」


「なに?」





「なんで 浩平に敬語使えんのに 俺には タメ口なわけ?」


「あっ

俺も 不思議だった…」


桜子が キョトンとする。


「だって 社長 親戚だろ?」

「親戚!?」


聞いたことね~ぞ

んな話し。



「葬式とかでしか 会わね~けど ふつう 親戚って
タメ口じゃね?」



ま~

どうだって いいや

親戚だろうが他人だろうが…


桜子なりの
理由があったってわけだ。


「だな」


「なんだよ(怒)

その どうでもい~感じ!」



「(笑)じゃ

俺 行って来ます!」


「頼むなぁ~…」


「行ってらっしゃい(笑)」










なんだ?



俺 今


何に ドキっとした?




パンツが見えそうだった

太ももにか?


違うな…

そういうんじゃねぇな…




「おまえ…


も1回 今のシーン

再現してみてくんね?」


「バカじゃね~の…」








だから 俺


社長だっての(泣)(泣)




No.8 11/11/26 09:42
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 7

【今日は 夜飯いらないよ。
木田さんと飲み行くから。】


送信… と。




パタっと携帯を閉じる。



メールって

本当に便利なもんだ…




後ろめたい事なくても

出かけるって


電話じゃ あんま言いづれぇし…




ブーッ


ブーッ




「早ぇ~し(笑)」


桜子が笑う。




【わかりました。】







携帯 手に持ってたんか?

チラリと思う。





「おまえも行くか?

桜子…」

「行かね~よ」


「はいはい(笑)」

「未成年だし…」


「だよな(笑)…


って え!?!?

そうだっけ!?💦💦」




「嘘だよ ハゲ(笑)(笑)

履歴書 見てね~のかよ…」



「俺は ハゲじゃね~(怒)」


「怒っとこ 違うべ(笑)」



なんで こいつ

こんなに口悪ぃ~かな…



クドいようだが

女には


昼は 淑女でいてほしい。



まぁ

桜子に


それを望む必要はないが…





「んじゃ 浩平帰って来たら

鍵しめて 帰れ…」






何かが 不安だ。



…なんだ?





「わかった…


行ってらっしゃい」



「 … 」



「返事しろよ!」


「… お~

んじゃ お先…」






なんだ?



No.9 11/11/26 10:33
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 8

「あおいちゃんは

今日もキュートだね💖」


キューピーみたいな

うすらハゲが。



「やだ💖 木田さんったら…


ん?

どしたの?タツ


今日 元気な~い(笑)」



「んな事ね~よ(笑)」

キスをした。


どっか冷めた女だ…



「あおい ずるいっ

遙も~っ…」


はいはい…



「達也君は モテるな~(笑)」


キューピーが言う。


「木田さんだって

俺ぐらいん時は
モテたでしょ(笑)?」


「マハラジャじゃ

郷ひろみ
って言われてたかな(笑)」



なんかの呪文かよ…






木田さんは

俺が 車を買い付けに行く先の 会社のトップ…


機嫌を とっておいた方がいい


相手にしてみりゃ

俺が客だから


同じこと思ってるだろが…



「なんか 達也

考え事ばっかしてる~」


水割りのグラスの氷が

パキっと
異様に大きな音をたてる


「なにビックリしてんの(笑)」

心臓がドカドカいってる


なんか…


どっか おかしいな俺。




「ぅわっ!」

今度は 携帯のバイブ…



ポケットから取り出す。

「奥さ~ん(笑)?」


メールだ…









【あんまり

飲み過ぎんなよ😁】









桜子…




No.10 11/11/26 14:47
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 9

もし…


あの時 俺が



酒飲んでなかったら








「あれ? タツは?」


「電話しに行った
みたいですよ(笑)」

「やだ💖木田さん エッチ…」


「やっぱりメール

奥さんだったのかな…」

「あ~見えて

尻にしかれてるんですよ(笑)
彼…」







きっと おまえに



電話など





しなかっただろう…









『なんで

電話なんだよ(笑)』



小さなビルの

店の前



狭い通路の つき当たりの窓


夜の街 見下ろしながら

おまえの声





聞いてる 俺








『メールの返事は

メールでしろよ(怒)』






桜子…






『おい おい


放送事故かよ(笑)』






桜子…







『もしも~し…



もし も~~し!!』




「耳…


痛ぇ~よ(笑)(笑)」




『だって

鼻息しか聞こえね~し(怒)


変態電話かと思うだろ(怒)』




「…お嬢ちゃん

何色の パンツ


履いてんだい??(笑)」



『バカだろ 社長…』




「さめんなよ(怒)」







社長


と 呼ばれることへの




軽い 違和感。








窓ガラスに映る 俺が



何かに






気づいた。




No.11 11/11/26 16:22
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 10

桜子が

俺の店に来てから


初めての休日。





「あれ? なに

おまえ 出かけんの?」


少し お洒落した美咲は

充分 20代に見える。


当たり前か(笑)

30になったばかりだ…



「恵ちゃんママと

お茶して来る…」

バッグを探りながら言う。




休日と言えど

俺をあてにする気はない


いつもの事だ。




「リュウは 迎えに行くから

大丈夫よ(笑)」




「ん…」


俺も 雑誌に目をおとしたまま…






パタンと玄関ドアの閉まる音

施錠する音。




見送りに出ない俺を


百も承知。






俺は 雑誌を放り投げると

ソファーに横になる。




「暇だなぁ…


店 出るか…」



結局 いつもそうだ。


する事がないと

店に行ってしまう…



休日の意味が ね~。












携帯を


手にとる。






受信ボックスをひらく。



何回 見たかな?






見たから なんだってこと

ね~んだけどな…




パタンと閉じて


テーブルに置いた。





ブーッ

ブーッ

ブーッ



「わっ!!」








なんか俺 最近


驚いてばっか(泣)(泣)




No.12 11/11/26 16:56
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 11

着信だった。




「はい…」


『今日 休みか!?』

「茂森さん

今 どこですか?」


『おまえんとこの店の前だ』



じゃあ

休みなのワカルだろが(怒)


『出て来てくれ(笑)』



店の近所の顧客。

強引な オヤジだ…



「どうしたんすか…」


うんざりする。




『甥が 今日中に 車決めて~って言うんでよ(笑) おまえんとこから買ってやるから…』



自分勝手な…









「わかりました(笑)

ソッコー 家 出ます(笑)」




俺は 電話を切ると

その指で すぐ



桜子に発信した。





2コールで 桜子が出る。




「おまえ

俺からの電話


待ってたべ(笑)?」




『誰だ てめぇ…』





一瞬の空白。





『ちょっと 返せ…



もしもし?』





『もしもし?』


「あ…


あ~ 俺…」



『なんだ 社長か(笑)』




「 … 」



『どした?』



「… 客が来るから

出勤してくれと


言うつもりだったんだけど…


はは(笑) い~や…

デート中だろ(笑)(笑)」


『デートって(笑)』




「じゃあな…」











一気に 家を出る気が



失せた。




No.13 11/11/26 17:54
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 12

酒くせぇ…


もう呑んでんのかよ。




「支払いは?

ローン? 現金?」


客商売をしてる人間が

私情を持ち込むとは 未熟だが


イライラが…



おさえられなかった。




「伯父さん…

どうすんの?」


20歳のメガネ君が

茂森さんに
助けを 求める。



「おまえ

あの 可愛い姉ちゃん


今日 休みか!?」



逆なでしやがる…



「今日…

定休日っすよ…」


見積もりに 目をおとしたまま

俺は言った。



トゲトゲしい物言いに

1人 敏感に
反応するメガネ君が


「伯父さんっ!」

と言った時




店の ドアが開いた。








「いらっしゃいませ(笑)」


「お~ 姉ちゃん!!

今 姉ちゃんの話し
してたとこだよ(笑)(笑)」








「いい話しですか?

茂森さん(笑)」


「嬉しいな!姉ちゃん!

名前おぼえてくれたのか(笑)」












「これだけ特技なんですよ♪

あたし(笑)」


「なんだよ~


俺だからじゃないのかよ~…」



「あはは(笑)

眼中ない人は 顔すら
おぼえませんって~(笑)(笑)」












「伯父さんっ(泣)!」








メガネ君


俺の呆然 勘違い…





No.14 11/11/26 18:35
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 13

「なに買ったんだよ

メガネ君…」



桜子が



パックのコーヒー牛乳を
ちゅうちゅうしながら


言う。





「ワゴンR…」



「黒いやつ!?!?」


ただ


うなずいた。



「なんだよ(泣)


欲しかったのに あれ(泣)」



「男に…」


「え!?」



「男に 買ってもらえよ…」



「声 ちっちぇ(笑)」





遠くから


ごみ箱に向けて




パックを ポーンと放る桜子。






弧を描いた それは





もちろん それた。




「ちくしょっ…」






スラリとのびた足が



俺の目の前を過ぎる。





桜子は

黙って 拾いあげると




ほぼ空に近い ごみ箱へ


真上から落とす。






カタカタン



と からっぽな音がした…







「飯 食いに連れてけよ(笑)」




「なんだって…?」




聞こえていたが


聞き返した。





「休日出勤してやったんだ!


お礼ぐらいしろよ(怒)」





さっきから なんだ?



なんで 鼓動が早い?






俺は


こんな小娘相手に




何を




舞い上がってる…?







「何 食いて~んだよ…」






悟られたくねぇから





素っ気なく



言ってやった。





No.15 11/11/26 21:06
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 14

「アクティーで いいのに…」


右から声がする。





今 展示してある中で


左ハンドルの

1番いい車を 出した。






「だせ~んだろ…」




久しぶりの左ハンドルは

緊張するな…




そのせいばかりじゃね~のも

知ってるけどな。





「なんか 社長

ずっと 怒ってね?」


「(笑)なんでだよ…」



やめろよ

そういう質問。



「そんなに あたしに

飯食わせんの 嫌か?」



「女の子が

メシとか食うとか言うな…」



おっと 失言。


俺にゃあ 関係ね~…







「うん…」



はっ!?!?




「あっぶね!」


「前見てろよ(怒)ちゃんと!」


「ワリ~ ワリ~…」




乗せた女

間違ったかと思って


確認しちまったよ…




「言っとくけど

俺に 下心とかね~からな!」


「今度

声 でけ~し(笑)(笑)


…」






見てる…


今 こいつ




めちゃめちゃ俺を

見てる…





「なんだよ…」








「やっぱ
いい車運転してんと

男は カッコイイな(笑)」












明日から



俺の通勤は BMだ。





No.16 11/11/26 21:33
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 15

ビールが飲めりゃ

どこでもいい…




俺は 必死に考えた。


気張り過ぎず…

好感触を持ってもらうには…








こんな事 考えた事がね~

自分に 気づいた。



俺にとって


女は



まとわりついて
来るもんであって


追い求めるもんじゃねぇから…




「おまえ 蟹好きか?」


「好き~💖」








よしてくれ。







「蟹 食わ…


食べさせてくれんのか!?」


「(笑)いいよ

無理矢理 言い直さんでも…」





美咲も 蟹が好き。



もう 何年も


連れて来てやってね~な…





老舗の暖簾を くぐりながら


ふと

頭を よぎる。






「なんだか

高ぇ~んじゃね~の?


ここ…





ぅお~っっ!!!

社長!!


蟹 生きてんよっ!ほれっ!

歩いてるよ~…」




「小学生か(笑)」







美咲が



消えた。







「お2階 どうぞ(笑)」



先導しながら

品のいい 和服の婦人が


「可愛らしい

お連れさんですね(笑)」


と 微笑む。






キミも 充分美しいよと



本来の俺が




少し


顔を のぞかせた。





No.17 11/11/26 22:10
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 16

「そう…


うん…




うん…」





美咲が

電話をして来た。



「うん…


茂森のジジィが…


あぁ まただ… 」





桜子は

必死で 蟹と格闘中…




「休日出勤してもらったから…

うん


浩平と 桜子に 飯…」



目が合う。




「うん



ごめんな…」




パタンと閉じると


じっとりと手に汗…




桜子は

まだ俺を見つめている。


「なんだよ…」



ジョッキのビールを飲む…





「不倫か これ」



ブーっと勢いよく吹いた。


「ぅわっ きたねっ」




「おまえ

バカじゃね~の!?!?」



「だって

なんで嘘つくんだよ…」


オシボリで テーブルを
拭きながら 桜子が言う…





「あんま

いい気分はしね~だろ…


おまえと2人じゃ…」




また キョトンとする。


「なんで?」




「一応

おまえ 女だし…」



言いながら

心臓がドカドカ波打つ





「親戚でも?」



「こだわるね~(笑)」






美咲側の親戚だろ…



血の繋がりは

俺には ね~よ。





言いたかったが




誘ってるみて~だから





言うのを やめた。




No.18 11/11/26 22:59
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 17

「ごちそうさま(笑)って


チュウとかした方が

いいのか?」






黙って



肩を抱いた。








なんだか





泣けて来た…






「おいっ💦💦


なんだよ💦

泣きじょうごかよ💦💦」




酷い有様だな 俺。







「帰るべ(笑)」



「社長…


多重人格か…」






そうかもしれない




俺は 俺を


持て余してる。







代行を呼んで


店まで戻ると




そのまま 桜子だけを

代行で帰らせた。








暗い


店のソファーで




酔いをさます。







寝返りを うってもうっても


桜子を抱く

俺ばかりが浮かぶ。




何を悩む必要がある?



事務員の女なんて

何人も抱いて来た…





罪悪感なんて



ただの1度も

持ったことねぇ






美咲の友達とだって


俺は 平気で

寝る男だ。











いっときの


欲情や

感情じゃねぇ事になんか





気づかなけりゃ



よかった…








明日になれば…




酔いが さめれば







なにもかも


きっと 終わる…








ポケットから タバコを…




「めんどくせ~ 車かよ…」



立ち上がり


ドアノブに手をかけると

その手が ひっ張られた。




開いたドアの隙間から






桜子が




見えた。




No.19 11/11/27 00:11
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 18

「店で 寝ちゃったの~?」


まな板の上で

懸命に 何かをきざみながら


美咲が 俺に聞く。




「あ~…?

うん…」




あくびばかり出る。


そして クシャミ。



「風邪…

ひいちゃったんじゃない?」



ふり向いた美咲の目は

ひどく真っ赤で…



うるんでいた。





ドンっと

心臓が鳴る




美咲の口から出る


次の言葉に



身構えた。







「いった~い(泣)


リュウ ティッシュ~(泣)」











玉ねぎか。


ベタだったな(笑)








「俺…


もう 寝ていいか?」



「あら 具合悪い?」


「寝れば治るよ(笑)」






階段の途中で


「お風呂はダメよ~…」


と言う声が聞こえたが

返事は しなかった。





心配…


してくれてるんだな。






ため息しか


出なかった。



リュウの声が

やたらとカンにさわる…





俺は





最低だ。






ドサっと


ベッドに 倒れ込む。





これから先のことが


何も 考えられねぇ…





この家で



笑えなくなりそうな自分が





ただ


ただ





恐ろしかった。





No.20 11/11/27 02:16
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 19

「きゃっ」


と 小さな悲鳴。





このタイミングで





そんな


女の子みたいな声…







出さないでくれ!


頼む!!!






ドアを 大きく開け放し


俺は




桜子を 抱きすくめた。







「社… ちょ…」


「達也って呼べ!!」






「た… つや… 」







俺を呼ぶ



桜子の声を聞いた時






もう



なにもかも



どうでもいいと思った。







「おまえ…


帰らなかったのか…?」




腕の中で


桜子が うなずく。






「どうして…」







桜子は

俺の腕をスルリとぬけると


「夜中は まださみ~よ(笑)


中 入ろっ」




スタスタと

店の中へ 入ってゆく













ここ


クライマックスだろが(泣)








ソファーに

チョコンと座る桜子の隣に


俺も…



「来んなよ!」


え~~~~~~~っ!?







しかたなく


カウンターの中に入った。









考えてみれば



盛り上がってるのは

自分だけであって



桜子の気持ちなんか





考えたこと







ないだろ 俺…





No.21 11/11/27 03:45
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 20

寝室の天井を

ボウっと見つめたまま


いつの間にか 俺は

ウトウトとしてたらしい…



同じ姿勢で目が覚めた。



階下から


リュウの泣き声と

美咲の怒鳴り声が聞こえる。



「珍しいな…」


思わず 口をついて出た。



美咲は 滅多なことでは

激昂しない。


俗に言う ヒステリーみたいなもんも、あいつにはない…



よっぽど 目に余るイタズラを したんだろうな リュウ(笑)




最後に


家族で出かけたのは




いつだったっけ…




いつの間にか

生活のペースが


あいつら2人と 俺




別々に なってた。






ポケットで

携帯のバイブが振動した



幾分 静かな気持ちで

携帯を ひらける…





【眠れね~😭😭😭】



飛んで行きたい衝動。




【愛してるから…




 寝ろ(`□´)┘💢】



送信。








ガチャリと

寝室のドアが開いた。




慌てて携帯を閉じる。




「起きてたの…?」


「うん(笑)…っつか

今 目~覚めたとこ…」


「電話で?」



美咲の目が

俺の 手の中の携帯を見る。



心臓の音が

耳にグワングワン響く。


「いや…



おまえの怒鳴り声で(笑)」






美咲が




笑顔になった。





No.22 11/11/27 04:26
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 21

桜子が

タバコに火をつける…




で 思い出した。


俺…


タバコを取りに

外へ向かったんじゃね~か(笑)



カウンターから出て

ドアに向かう。



「どこ行くんだよ!?」

「なに慌ててんだっ?

ビックリすんな~…」



「だって…


急に

外 行こうとすんから…」


「タバコ取りに行くの(笑)

車に…」





車に向かうまで

今の桜子の慌てぶりを



考えていた。







タバコを持って

店に入るまでの間



なぜか 顔がニヤけていた。






チョコンと座る桜子の前を

素通り。



「おいっ!」


「… なんだよ」



「ここ…


座れよ…」







いいの(泣)!?


って 内心思ったが






「めんどくせ~女だな…」


と タバコに火をつけながら

座った。



「おまえ

タバコ 逆だぞ」


…!!



「フィルター焼けて

くせ~よ(怒)(怒)」









(泣)(泣)(泣)


「うるせ~な いちいち…」



灰皿に

無駄にした1本を放り込む…


「あ~ あ~(笑)(笑)」








こうなったら

ヤケクソだっ!!!






笑う桜子の

小さな顔を 両手でおさえ


そのまま…










キスをした。




No.23 11/11/27 10:26
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 22

寝室のドア付近の美咲に


おいでおいで と

ベッドから手で合図した。



「どうしたの?」



笑顔のまま

近づいて来る…



「やっぱり 具合悪い?」


俺のひたいに

手をあてる。


冷たい…




手だった。




「熱はないみ…」


仰向けのまま


俺は



かがむ美咲の頭に手をまわし

ひき寄せ キスをした。



セックスの最中でもないのに

女房とキスするなんて



何年ぶりの


ことだろう…





美咲が



驚いている。






罪悪感って



やつかな…







「浮気でもしてる(笑)?」


「バカ言うなよ…」



よく



心臓が口から飛び出そう…


なんて言うが



今の俺の場合

すでに飛び出して
美咲に見えてんじゃね~か…


って 思うほどだった。




クールガイの俺は


どこ行っちまったんだ…




浮気なんて


日常だろ。






タイミング悪く


手の中で バイブ音




桜子の返信だろう…





「鳴ってるわよ…」



「あ~…」



どう動いても

不自然に思えて


しょうがねぇ…





その時






階下から

リュウの美咲を呼ぶ声がした




「は~い!」と言って




美咲は 寝室を出る。










背中が


尋常じゃない量の汗で




グッショリ


濡れていた。




No.24 11/11/27 11:57
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 23

夢にまで見た


桜子との キス。



この小さな唇と

俺の唇が



くっついてる。



気分は 中坊だった…




幸せで


愛おしくて





激しく興奮した。





このまま

ソファーに押し倒したかったが


桜子の顔を ゆっくり
見たい衝動にかられたので


唇を離した。



「桜子…」






桜子は



泣いていた。




大きな瞳から


ボロボロと涙をおとして…




予想外のことに

また 一気に慌てる 俺



「わっ…


おま…

なんで泣くんだよ!?」



「わかんねんだ…」









身体の中を


得体の知れない何かが



脳天に向かって走り


突き抜けた。





「愛してる 桜子…」




生まれて初めて



この言葉を


口にした気がした




そして





抱きしめずには



いられなかった…






「おまえは…?」



こわかったが 聞いた。



同じ言葉が 欲しくて


…聞いた。






「だって… 」


桜子の澄んだ声





「あたしは




達也を好きって言っちゃ







いけないだろ…?」










視界が






揺れた気がした。





No.25 11/11/27 15:00
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 24

「いいとか悪ぃとかじゃね~よ


好きか?って






聞いてんだ…」





俺は まるでガキだ…






「痛え~よ 達也…」



腕を



離す




「帰りたくなかったんだ…


もっと

一緒にいたくて…」




ふせた


長い睫毛を




見ていた…






「だけど

好きんなったらダメだ



って…」




なんて


可愛いんだ…




「1度は 帰ろうとしたんだ…


でも


部屋に


ひとりでいる自分 想像したら





こわくなった」





なんて




綺麗なんだ…






「達也のことだけ

考えちまう自分



わかるから…」







俺のものにしたい…






「言えよ…」




美しい瞳が



俺を 見る…




「ラクになんぞ(笑)」





桜子が




「好き…」



「聞こえね~な(笑)」



「好き」


俺に





「大好き! 達也!」




しがみつく…






「愛してる…」




俺の唇を



「愛してる 達也…」








欲しがる…







何かを 必死で



振り払うみたいに




夢中で…





夢中で…




「達也…」




欲しがる





No.26 11/11/27 18:04
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 25

「桜子ちゃんって…」



リュウが寝た後の

遅い 夕飯の途中



美咲の言葉で

ハンバーグが箸から落ちた。



「パパ…」



美咲が あきれて俺を見る…




何を…


言おうとしてる?




「パパ!」


「デカい声出すなよ!!」


反射的に

怒鳴ってしまった。



「あ…



ごめん…」



「… どうしたの?」



怪訝そうな目。



墓穴だ




「ビールくれ…」



美咲は 黙って立ち上がると

俺の前に


缶ビールのプルタブをひいて
置いた。




「考え事…


してたんだ」


半分ほど 一気に流し込み


「悪かった…」


と 謝った。




「気にしてないわよ(笑)」




穏やかな


やつだ。












聞かないのも


妙か…?






頭が

まわらねぇ…




「桜子が


なんだって?」




美咲を泣かせた
玉ねぎ入りの ハンバーグを
口に放り込みながら聞いた。


味なんか しなかった






「ハンバーグ見てたらね…」


誰も

ハンバーグの話し


してねだろ…






「桜子ちゃん

思い出したの…」






また





胸が




ズキンと音をたてた。





No.27 11/11/27 18:46
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 26

本能ってやつは



本当に

恐ろしい…




俺は 男である自分を


呪う。





やりたくて

やりたくて



たまんねぇ…





愛なんだか


性欲なんだか



ワカラナクなって来る…





桜子の


からみつく舌が

生き物みたいに感じる…


小娘の分際で


俺の下半身を



こんなに熱くさせやがって…




って 俺は馬鹿か。







純粋な 桜子の愛を



汚す気かよ







「ストップだ 桜子…」



柔らかい髪に

手を差し入れ



唇を 離した…





「やんね~のか?」






え~~~~~~(泣)!?










「おまえは


そういう事 言うな(笑)」


「やりて~んだけど…」

潤んだ目




下半身が痛い。






「こんなとこじゃダメだ…」



やろうとしたくせに。





「どこなら いいんだよ?」




「旅行行くべ!桜子!」



急に思いついた。





「旅行?」



桜子の瞳が


キラキラと輝き出す。


「嬉しい(笑)!」








我ながら

グッドアイディア(笑)










もしかすると




俺たちにとって






この夜が



1番幸せな






夜だったのかもしれない…





No.28 11/11/27 20:04
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 27

「あのコ


うちの母の…

遠縁の娘さんなの」




今頃言うのかよ…




「あっ!」


「どうしたっ!?」

「私もビール

飲もうかな(笑)」



ビクビクすんな 俺…








「やっぱり

よしましょうか…」



グラスに注ぎながら

美咲が言う。



「なんだよ…

聞かせろよ…」



強引じゃない程度に…






美咲は 軽く微笑むと


話しはじめる。







正直


聞かなければ よかったと




今でも 思う




桜子の話しを…














「あたしも 行ってみて~な」


「は?」


「社長

連れてってあげたら
いいじゃないですか(笑)」

「浩平さん♪好き~♪」


かなりイラっとした。




「社会勉強っすよ(笑)」


言われなくても

連れて行く!!



おまえら2人を

店には おいておけね~…




「じゃあ

さっさと用意しろ…」


「やった~(笑)(笑)」




やべ…


すんげ~可愛い…













「…おい! 行くぞ!!」









だから 俺


社長だってば(泣)(泣)





No.29 11/11/27 20:49
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 28

「遊びじゃね~かんな…」


「わかってるよ…」




なぜ 俺が

中古車のオークション会場へ

桜子を

連れて行きたくないかと言えば…









「お~~!

『ロード』の社長!!


ずいぶん ぺっぴんな姉ちゃん 雇ったな~(笑)(笑)(笑)」



「(笑)食ったんだべ?」


「たまに まわせよ~(泣)…」


「ヤらせてくれそうだよね!」









こういう下品な連中が

ワンサカ居るからだ…




「おもしれ~ ここ…」





楽しいのかよ。






「いらっしゃいませ(笑)」


「可愛い事務員さんっすね!

社長(笑)」



名物コンビだ(笑)




談笑する俺に


桜子は ふくれている。






悪くない…


たまらない快感だ。







「じゃあ 社長(笑) あとでID用の写真撮りますから 彼女連れて来て下さいね(笑)」



「彼女じゃね~から(笑)💦」


「わかってるっすよ(笑)…」




意味深な笑いを浮かべ


2人が去る…







「ヤキモチか(笑)」


「うるせ~…」



「大丈夫だ!」

「なにが(怒)?」




「あの人達 子持ちだし

派手な方は

かなりのババァらしい(笑)」



「そうか(笑)」

「そうだ(笑)」




わっはっはっはっは!!


はっは…











はぁ~あ(怒)




No.30 11/11/27 21:30
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 29

あの日…



話しながら


美咲は泣いた。




あまりにも


強烈な




桜子の生い立ちに。







リュウには


桜子のような思いを

絶対にさせない…




と 言って。






複雑過ぎた。



なにもかもが…




桜子のために


美咲が涙をこぼす事も




俺には



痛すぎた。






もうすぐ5月になる。



ベランダに吹く風も


いくらか

やわらいで来た…




家々の 灯りを見ながら

思いきり

煙りを吐き出す…





あの灯りの ある場所は

みんな

平和なんだろうか



みんな


笑っているんだろうか…








携帯が鳴る。





【お~い😱😱😱






 寂しい…    】





桜子…







俺は 桜子に出会って


今まで知らなかった

嫉妬という感情を持った



寂しさから

別れさせた男の元へと

走り出すのでは?



という 恐怖もある。







けれど1番の理由は…







ただ






声が


聞きたかっただけだ(笑)






美咲の風呂は長い。



俺は 迷わず





桜子へ


電話をかけた…





No.31 11/11/27 22:19
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 30

桜子の肌が



ほんとうに



桜の花びらのように





薄い


赤みを おびる。






見ているだけで



イってしまいそうだった…







「さわれよ…」



「視姦してんだ…」

「やっぱ 変態か(笑)」




本当に 綺麗だ…





「起きんなよ…」


「なんも しねんだろ」



「もう少し


見せてくれ 頼む…」




荒くなる息を


おさえながら



俺は 桜子の身体を



そっと 横たえる…






「焦らす作戦かよ…」





そういうんじゃねぇ



ほんとに


見ていたかったんだ…






「自分で しちゃうぞ…」


足をモゾモゾと動かす

桜子は



どうやら


こんな俺の行為に




感じはじめて

しまったらしい…





その言葉だけで


本気で あやうく

イキそうになった(笑)




「桜子…」



綺麗に上を向いた

胸の膨らみの先端を


そっと 口に含む。



「っん…」



桜子の 顔がゆがむ…





今度こそ


焦らしてやろう…




先端をさけるように


まわりに舌を這わせる…



焦れた桜子は



本当に




自分が

1番感じる場所へと




手を



のばした…




No.32 11/11/28 01:33
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 31

クックック…


と 声を噛み殺してたのは

最初の3分くらい。



あとは

バカ笑いに変わった。



「おまえ 絶対バカだろ(笑)」


『うるせ~(怒)


あたしは 今

発見途上なんだ(怒)』


「発展だよ バ~カ(笑)」



愛しさが…


込み上げる。



「あんなこと


俺以外の男の前で

絶対するなよ 桜子…」


『急に

マジになんなよ…』




小さな旅行。




遠方への納車があると

美咲には


嘘をついた。




もちろん


疑いもしない…





『また

行きて~な…』


「連れてってやるよ(笑)

何回だって…」



『あの…

例の世界へもか(笑)(笑)』


「おまっ💦💦


やめろ バカ!!

思い出させんな(泣)💦」




『好きだよ…


達也…』




桜子…



「俺も…


愛してる…」





風が




強く 吹いた










湯冷めしちまう…





ぶるっと

ひとつ 身震いをして



勢いよく 振り向いた











視線の先に







美咲が いた。






No.33 11/11/28 03:19
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 32








「何が あったんだ?」




「たぶん…



ナニが あったんだと…


思う」





桜子が 笑い出す。




「可愛いな(笑)達也(笑)」


「うるせ~よ…」







ありえない。





何人 女を



抱いて来た?






女達は

俺の下で みんな


悦び




むせび



『もうダメ… 達也…』




って…





もう ダメ… やめて…



って(泣)(泣)(泣)









「勝手に

終了すんなよな~(笑)(笑)」

















「自分で…


するのは…




反則技だな… 桜子…」






今まで

感じたことのない興奮が



身体中を包んだ…



AV観たって


こんなんなった事ね~…



どこを 触っても


触られてもいね~のに




手足 頭



俺自身が すべて



快感の波に

襲われた。






「桜… 子…」




恍惚とした 顔で



俺を見る 桜子…





「達也…



っん… あ…


早…く

ぁあっ




してくれ… っん

よ…」





ただ…



俺の息だけが


どんどん荒くなる…




「桜子…



さく… らこ…」




「達也…


あっ…! んっ ん…!」
ぁあっ


い…


っん…!っあぁ…!」





「桜子っ!!」


















… え?





え???





No.34 11/11/28 04:06
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 33

俺は


どんな顔を




していただろう。





「ファックス来てたの…

急ぎだった…



みたいだから…」




「あぁ…」





聞いてたのか…?




聞こえて



たのか?





いつから



いったい いつから






そこに居たんだ…!?






美咲が


俺の手に 触れる。





「冷たい…」






「ずいぶん長いこと


タバコ吸ってたのね…」



「あぁ…


すっかり冷えちまった…」



美咲の視線が



俺の携帯に おちる。






「あ…


茂森のジジィだよ また(笑)」



「… そう 」





美咲は


きびすを返し

部屋から出て行った…











今までだって


こんな事

何度も あった。




ただ…




相手が

桜子である事だけは



知られたくない。




俺は 名前を呼んだか?


今しがたの記憶を




必死で たどる…



焦るな



焦るな


落ち着け…







もし…




もし 美咲が


すべてを知ったら




失うものは


いったい なんだ?




今になって ようやく





ただガムシャラに


走り出した自分を





後悔し始めていた…




No.35 11/11/28 12:32
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 34

手をつないで歩く…


恋人なら 当たり前。



当たり前が

出来ない俺達。



桜子は

本当に嬉しそうだった…



「達也~?」

「ん~?」


他県の観光地

平日だし 閑散としてる。


桜子の ちっちゃい手を
握って歩く俺…



「ミイちゃんとも
手 つないで歩くのか?」






桜子が


美咲の名前を口にしたのは

こうなってから



これが 初めてだ。



「…なんで?

気になんの(笑)?」


桜子は

まっすぐ前を向いたまま


「なる…」


と言った。



「… 歩くわけないべ

そもそも
一緒に出かけたりしね~…」

「そうか…」


そして

つま先に視線をおとすと

「ミイちゃん 嫌い…」


と 小さくつぶやく。





俺は

素早く キスをする。


「なんだよ!?」



「嫉妬…


ってやつだね お嬢さん(笑)」


「バ~カ(笑)






昔からだよ…」











桜子の


心の奥に 潜むもの。




「昼飯 なんにする~?」


「ヒツジ見ながら

ジンギスカ~ン(笑)(笑)」



俺は 見えないふりを

しながら



「おまえは

人間じゃね~な…」




手を つないだまま




長い道を


歩き出していた…




No.36 11/11/28 13:12
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 35

翌朝 美咲は

何事もなかったかのように


俺を起こした。



「パパ! 時間よ!」


「ん…」




思考が動き出すまで


夕べのことを

忘れていた…





カーテンを開ける音が


やけに

うるさく感じる。


「天気いいのか?」

あくびをしながら
無意識に聞いて…





急に 思い出した。




「曇り…

って とこね」




「雨が…


降ってなきゃ いんだ…」






あの後

ろくに 口をきく事もなく


ベッドに入った。




美咲は 何度も寝返りをうち


俺は その度

ハラハラした。




『もし 聞こえていたら…』



そればかりを


考えていた。









ダイニングには


いつも通りの朝食…




「あのさ 美咲…」


みそ汁を温める後ろ姿



「な~に~?」


顔が


見えない





「夕べのファックス…」


「おはよ~!パパ(笑)!」


リュウが

足元から 俺によじ登る。



「おい💦 リュウ💦

自分の椅子に座れよ💦」


「朝ぐらい 遊んであげて…」


コトンと


みそ汁が置かれる










「リュウ

パパ 大好きだもんね~(笑)」




「うんっ!!」










何かが




はじまった気がした。





No.37 11/11/28 14:03
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 36

「燃費考えたら こちらの方が いいかもしれないですね…」



桜子は

意外にも接客にむいていた。


車にも そこそこ詳しい。

ただ難点は…




「お姉さん♪

何時まで 仕事なの?」


これが 多いことだ。




「おまえ 中 入ってろ…」


結局 こうなる。









「仕事の邪魔すんなよ(怒)」


ふて腐れて

タバコを吸う 桜子。




「机の仕事は 好きじゃね~」








いつまでたっても

社長だとは
思ってもらえないらしい。



うるさい口を

ふさいでやった。


ついでに舌も入れてやった。



「仕事中だぞ…」




嬉しかったらしい。

目が潤んでいる。






浩平が 車の鍵を取りに来た。



「買いそ~っすよ(笑)社長」


「よしっ(笑)」





俺は

無駄な接客はしたくない。


手応えがある場合のみ

出動する。







「いらっしゃいませ(笑)」


桜子が笑う。







来たよ。




世界一 無駄な接客。




「姉ちゃんの顔

見たくってな(笑)(笑)」





外は浩平に 任せよう…







「社長 なんだよ 夕べは!?」



声 でけ~し…







って 夕べ?





なんの話しだ?




No.38 11/11/28 16:14
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 37

俺は 舌打ちした。


心の中でだが…




美咲は


俺が このジジィと
電話で話してなどいない事…




知っていたんだ。





「ファックスだか
セックスだかわからんが…」

と言いながら

桜子の顔を見てニヤっと笑う。


何も知らない桜子は

「やだ(笑)

茂森さんったら(笑)」


と 愛想笑い。



「俺みたいな爺さんには

仕組みが よく
わかんね~んだよ(笑)」


嘘だろ…


「娘が 『おほえろ』って怒ってな(笑) あんま 手伝ってくれね~んだわ(笑)これが(笑)」



【至急】や
【電話】の文字ばかり

やけに浮き立って見える
受信されたファックス…


送信した人間さえ


わからなかった。





「おまえ

電話にも出ね~しよ~」


桜子との電話中

鳴りつづける
キャッチの信号音を


シカトし続けた。




「母ちゃんに

聞かなかったのかよ…」


桜子が



こちらを見る。





「旦那は いったい

何やってんだ!?って

母ちゃん相手に
怒っちまったさ(笑)(笑)」







「謝っといてな(笑)」






あの後


頭のスパークした俺は

携帯の電源を



切った。










こいつの着信を見たが


気にもとめず



連絡すら 忘れていた…





No.39 11/11/28 17:09
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 38

「お先で~す(笑)」


「あ~(笑)

お疲れ…」



「お疲れ様でした(笑)」










「飲み行くべ(笑)

おごるよ(笑)」



「おまえに ご馳走されるほど

俺は オちてね~(笑)」


「どういう意味だよ(怒)」









なんだか


酷く疲れて



ソファーに ゴロリと横になる




「何が…


あったんだ?」



向かい側の

ひとりがけのソファーに

桜子が座り



身を乗り出す。





「先公かよ(笑)」




ふくれる。



可愛い…






「達也君に


犯されました~~(泣)」


「犯したの

あたしだけどな(笑)」







ちょっと咳こんだ。






「なんも ね~よ別に…」


「なんで隠すんだよ!?」






桜子には



言いたくなかった。





「心配すんな(笑)」





巻き込みたくない…








「信じてろ…」






「…マジ カッコイイな


達也」







ほんとにっ(泣)!?




「(笑)バカなこと

言ってんな…」






桜子は

ホっとしたのか


ドサっと背もたれに

身体をあずけると


カタチのいい足を組んだ





横になってる

俺の目に…




「おまえ…


パンツ見えてんぞ(笑)」











寄り道 決定。





No.40 11/11/28 18:43
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 39

連絡もせず



こんな時間の帰宅…





門限を破った

ハコイリ娘のように



ビクビクした気持ちと
軽い 先走った逆ギレを
抱えながら



俺は

家の玄関を開けた。





美咲は


眠っているだろう…




午前3時


夜更かしも

早起きも



眠りにつく時間…






リビングとダイニングが続く部屋への 磨りガラスのドアは


真っ暗だった。




とりあえず ホっとし

自分の怯えように


笑いがもれる。




どんだけ 力入ってんだよ(笑)



ノブに手をかけた時


「おかえりなさい」




美咲の声がした。













2階から

階段をおりて来る女は



俺の


女房のはず






華奢な美咲が


とてつもなく




大きなものに見える。





黙る俺に

美咲は もう1度



「おかえりなさい」





微笑んだ。





「あ…

あぁ ただいま


起きてたのか…」



まるで逃げるように

ドアを開け


壁ぎわの スイッチを押す。




眩しさに


目を細めた。





気づけば 真後ろに


美咲がいる。




「なんだか

眠れなくって…」







その 吐息さえも




背中に感じる 距離に…





No.41 11/11/28 20:47
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 40

天は…



桜子に




二物も… 三物も…



与えた





細い腰を


こわれぬよう

両手でおさえながら



桜子の 具合の良すぎる

潤った場所へ




何度も


何度も



俺自身を潜り込ませる




「桜子…!」


深く…


強く



「んっ… 達也… 」


「気持ち…

いいか? 桜子…」


「っあ… いい…


達也…





あたし…」



「… な… んだ?」



気持ち良すぎて


どうかしちまいそうだ…



天を


恨む…






もちろん あの夜

リベンジは果たしてある。



おかげさまで


1度 放出した俺は



自分の腕の中で 桜子を


何度も


長いこと 悶えさせ

イかせる事に成功した。




「どし…た? 桜子…」


聞きながら

腰のスピードをあげる…



「っは…! ぁ… あたし…

あっ… んっ …!



毎…日…あっ ぃいっ…


ここで…」



あぁ…


この声


たまんねぇ…



「達也のこと… あっ…


考えて… っん ん… 」


桜子の部屋の

ベッドだ…



少し…


狭いが


んな事 どうでもいい…





「自分で… あ…


してるんだ…」










なんだって…?


自分で…














「ぁぶねっ(泣)!💦💦」



No.42 11/11/28 21:22
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 41

「美咲…?」




背中に





頭の重み。



「パパ…」


「… どうした?」










「おまえ

熱くないか? 頭」



ふり向き

美咲の額をさわる。



「熱 あんじゃん!」


「頭 痛い…」





なんだか


酷く 慌ててしまった。




なんだ?


どうしてやればいい?

医者か?


いや こんな時間だ


「大丈夫よ(笑)


ちょっと

風邪っぽかったの…」







「とにかく

ベッド入れ…」



「ついでだから

薬 飲んでいくわ(笑)」





キッチンに立ち

薬を飲む 美咲を見ていたら



涙が


にじんで来た…






俺は…






俺は…








「じゃあ


休むわね(笑)」




「美咲!」


「…はい?」




トクン






「茂森のジジィが…」




トクン





「おまえに


謝っておいてくれって…」



トクン




「どう…して?」





ドクン




「怒っちまったから…


って」




ドクン



ドクン




ドクン







「寝るわね…」





俺の目を


見ることもせず




美咲は そう言い





部屋を



出て行った。




No.43 11/11/28 22:28
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 42

桜子の部屋は

1Kの 小さなアパート。



居心地のいい空間に

俺は 家へと足が向かなくなることを 酷く恐れた…



だいたい

俺の望んでる事はナンダ?


桜子と暮らすことか?





家族を捨てて…





嘘だな。


そんな決心

ついちゃいない…



じゃあ

桜子は 遊びか?



いつものような 遊び。




それなら…




こんな悩んだりしねぇ









「バツゲームか?」


ビックリした(泣)💦!



「何が」




「愉快な顔面をつくれ!

みたいなやつ


やらされてたんだろ(笑)?」


「誰にだよ…」





早いフィニッシュで(笑) 愛をいとなんだベッドに寄りかかる

俺の隣に 桜子がくっつく。


「はい…」


と 缶ビールを渡して来た。


「ん…」


と プルタブに指を…



「おまえ これ…


絶対 振ったべ?」



「ちっ…」


と言って

背中に隠し持っていた もう1本を 差し出して来た。


「信用ならね~…


おまえ 開けろ」



おもむろに

最初に手渡して来た方を
俺の顔の前で 開ける



「わ~~~っ!!!

やめろっ💦バカ(怒)!」


プシュ…













(泣)(泣)…




No.44 11/11/29 00:21
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 43

誰もいない

リビングのソファーで



ひとり 頭を抱える…





俺のしてる事はナンダ?


空気だった美咲が

確かな存在に変わる…




泣かせるわけには

いかない。



美咲の様子を見るかぎり


相手が

桜子である事には

気づいていないはずだ。



いつもみたいに

遊びの恋を してるだけ…





終わらせれば



すべては

なかった事になる。


いつも通り…



そう


いつも通り。













涙が


あとから あとから





流れて来る…






ちくしょう…





無理だろ…




誰か


助けてくれ…



俺を 助けてくれ…






リビングの時計が

4時半をさす。




俺は 立ち上がると

美咲のもとへ向かった。



薬のせいか


よく眠っている。




そっと額に 手をあてた


効いたみたいだな…



安堵で笑顔になる。







音をたてぬよう

寝室のドアを閉めると




そのまま



俺は




もうすぐ

白みはじめる街へと



車を走らせた。





No.45 11/11/29 01:42
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 44

もし



あの日





美咲のそばにいれば




深みに

はまり込んでゆく自分を


救えたかもしれない…










「ぎゃっはっは(笑)!

浩平さん!


バカじゃないですか~(笑)」



「最近 言うね~(泣)

桜子ちゃん(泣)(泣)」




季節は


夏に なった。





「助けてくださいよ(泣)

社長~…」


「女はな 浩平


魔物だ(笑)(笑)」


「オッサンの発言だな…」


「うるせ~よ(怒)」




カウンターから

大騒ぎする2人を眺める 俺は


もう


悩んでる俺じゃなかった



ひらたく言えば


開き直ったのかもしれない。





感覚を麻痺させ


深く考える事をやめた。




「パンダだ(笑)パンダだ(笑)」


「桜子ちゃん(泣)(怒)」



彼女に

グーで殴られた浩平の顔は


目のふちが黒くなり

痛々しい限りだった…





女は 魔物。




いくつもの仮面を持ち



男を 食い尽くす。






弱みを見せたら






俺の負け。









あの日



明け始めた街で


変わらぬ笑顔のまま

俺を迎えてくれた 綾さんは





俺に



そう 教えてくれた。




No.46 11/11/29 03:30
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 45

「来ると思ってた…」



眠らない街で


眠らない 綾さんは




あの日の俺に


そう言って微笑んだ。




変わらない…




もう

40にはなったはず。




俺は そのままを

口にした。



「変わんないね(笑)


綾さん…」



「あんたもね 達也…」





鑑別所を


出たり 入ったりの俺が



初めて 抱いた女。



もう15年の

つき合いになる…





そのスジの世界でも

力のある 綾さんには


商売をする上でも

助けられる事が 度々あった。





俺の前に


小さなカップに入った

エスプレッソを置くと




「桜子だろ…」



と 綾さんが笑う。





耳を…



疑った。




「な… に?


どうして…」








桜子は


友達と2人



17歳で隣県から

家出をして来た。



すぐに

比較的大きな この街で


夜の仕事を始める。




もちろん それは


そちらのスジの人間絡みだ…



働き始めてすぐに


桜子は 綾さんに出会う。



「あのコ

とんでもない親に


育てられてるだろ…」





桜子は


綾さんに





母親の温もりを



求めていたんだ…




No.47 11/11/29 04:41
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 46

定休日…




賑わうビーチに


水着の桜子と…




浩平と

グーで殴った唯ちゃん(笑)


痣は 消えたが

心の傷は 消えないらしい…



慰安も兼ねて 連れて来た(笑)



と言うのは口実で


ただ 桜子の

水着姿が 見たかっただけだ…




俺が選んだ水着。


白い肌が映えるよう

深いブルーの…




ワンピース(泣)(泣)





焼きたくない

と言う桜子。


他の男の視線も ある。


これは 正解だろう(泣)





一方


ダイナマイトボディの

唯ちゃんは…



「唯(泣)

そのビキニちっちゃくね!?」


と また殴られそうな発言を

彼氏がする程の露出っぷり!



真夏のビーチは 素敵だ!!!


「社長…

興奮しすぎじゃね(怒)?」


「桜子クン

人聞きの悪い事を言うのは
よしたまえっ!!」


「暑さで 脳みそ膿んだか?」




唯ちゃんが 俺達を

じっと 見ている…



「どしたの(笑)?唯ちゃん」



「つき合ってるの?」







「おまえ💦馬鹿だな~💦

社長 結婚してるって💦」



「不倫か~(笑)(笑)」








真夏のビーチに




冷たい風が 吹いた…





No.48 11/11/29 05:29
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 47

何度も

自分の人生を


呪っただろう…





桜子の 歩いて来た道を

綾さんは



そんな風に言った。





美咲から聞いた 生い立ち


人が青春と呼ぶ時代の

生き様。



桜子には

ひとつも



笑顔をつくれる場所が


存在していない。





「桜子…

あんたに会って


やっと笑ったんだよ」




細いタバコをくわえて


綾さんが 言う。




「相手が 達也だって

わかった時は



きっと今頃 あんた


全部

かぶっちまってるだろうな…

って 予想できたけどね(笑)」




さっきまでの


自分の苦悩を 思う。





「優し過ぎんだよ…



あんた…」




冷めてしまった エスプレッソ




「欲張ったって…」




静かに流れる ジャズ




「誰も 幸せになんか



できやしないよ…」





俺の 明日




「あんたが思うほど



女は 弱かない(笑)」






先を見すぎるのも



あんたの 悪い癖。






綾さんは そう言って




少しだけ 一緒に









泣いてくれた…




No.49 11/11/29 10:36
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 48

油断した…



本当に 暑さで膿んだ

俺の脳みそは


開放的に



なりすぎてた。









「変な女だな(笑)

唯ちゃんって…」




パラソルの下



波打際を走り回りながら

なかば本気で(笑)
ビーチボールを 打ち合う
浩平と唯ちゃんを


見ていた。



「強敵だな(笑)浩平さん」

「あれ…

おまえ 妬かねんだ?」


「… 何に?」

「『も~う達也(怒)! あたし以外の女の子 ジロジロ見ちゃ いや~(泣)』みたいなさ…」


「 … 」







「そういう目で 見んな…」


「(笑)敵じゃね~よ!」








少しずつ


芽生えた自信…



桜子もまた

現実に目をふせながら


強くなってゆく。






「水着…

似合ってる桜子…」


「あたりめ~だ…」



照れてる桜子が

可愛くて…





「おまえが 1番

いい女だ…」





波音と喧騒に高揚して…






「知ってるよ(笑)」







たまらなくって



キスをした











のと同時に


その声は 聞こえた。




「あら(笑)!!


リュウ君パ…パ…」




ハっとし


顔を向けた俺の目に





バツの悪そうな



恵ちゃんママの顔が

うつった…











真夏のビーチが





無音になる。





No.50 11/11/29 11:52
クロス ( ♀ gAVFh )

>> 49

もう夏休みだったんだ…



そんな事すら


知らずにいた。





恵ちゃんママと

美咲の接触を恐れる俺は


夏休みが

永遠に続けばいいとさえ


今は 思っていた。





「ボク 明日

みんなでカレーつくるんだ!」


枝豆が

弾けて飛んだ。


きゃはは!とリュウが笑う。



「な…んで?」


「幼稚園の お泊り保育なのよ

明日(笑)」







「そうか」



美咲が 笑い出す。


「なんだよ」



「鼻の頭が 真っ赤よ(笑)

パパ 」















恵ちゃんママは


会釈を 俺に残し

そそくさと立ち去った。




「ミイちゃんの 友達か?」


「あ…


あ~…」



「マジかっ!?」



俺には


桜子の反応も不思議だった。



「だけど 見られちゃったもんは しょうがね~な(笑)」




笑ってる桜子に


少し

知らない女を感じた。




浩平がビーチボールを抱えて

こちらに戻って来るのが

見える。




焦りを悟られたくない 俺は

「唯ちゃんは~!?」


と大声で叫ぶ。





後方を 指さす。



浮輪でプカプカ浮いてる

唯ちゃん。



桜子の

けたたましい笑い声。


「浩平さん(爆)鼻血!」


「だって 至近距離で

顔面にあててくんだもん(泣)」










女は 魔物だ。



  • << 51 「うるっせ~な!! あたしに かまうな!!」 … ここ どこだ? 「ごめん(笑) 起こしちまった…」 あぁ 桜子の部屋だ… 「昼ドラみたいだべ?(笑)」 そう言や 怒鳴り声が 聞こえた… 頭が はたらかない 「笑えよ(怒)」 「ははは(笑)…」 「バカにしてんのかっ」 桜子が 紅茶の入ったマグカップを テーブルに置いた。 お揃いの 猫の模様の マグカップ。 「ビールは?」 桜子は ふ~っと冷ましてから 一口飲むと 「今日は 帰れ…」 と 言った。 「おや(笑)珍しい…」 「たまには… リュウと遊んでやれよ…」 桜子? 「今日 リュウいね~んだよ(笑)」 俺が 家へ帰りたくない理由は それだ。 「なんで?」 「幼稚園 ご一泊なんだと(笑)」 「 … 」 桜子は 黙って立ち上がると 冷蔵庫から ビールを取り出し 俺の前に 置いた。 美咲に 会うのが こわい。 女って… 友達の旦那の不貞を見たら どうするもんだ? 話すか…? 俺なら 本人には 言わない。 … ハっとした。 1番こわいのは 恵ちゃんママ以外の人間から… それを 聞くことだ。 「振ってね~ぞ(笑)」 桜子の声が 遠くから 聞こえた…
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