もう一度だけ 人を信じてくれないか
初めてそのワンを見たのは、お正月。
去年の秋に、保健所から救出された犬を、ボランティアの方から迎え、子供のいない私たち夫婦と共に、新しい年を迎えて間もなく…。
家から車で30分位の所にある、観光地になっているダムの湖畔をドライブしてた時。
主人が先に気付いたそのワンは、変な歩き方でガクガクと揺れながら、さ迷う様に歩いてた。
明らかに痩せこけた姿に、捨てられて、しばらく食べ物も口にしていない事が分かる。
とりあえず、車の中にあった お煎餅をあげようと、車を端に寄せて止めた。
そして、間近に見たそのワンの姿に、私たち夫婦は言葉を失い、ただ愕然となった…。
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続きをお願い出来ますか?
家にも保護されてて見かねて譲って頂いた猫ちゃんが居ます。
もう一年半過ぎても、子供を見ると怖がって逃げます。
保護して下さった方によると、小学生が通学途中で虐待していたので、可哀想で保護されたみたいでした。
もしかして、そのワンちゃんも…ですか?😢
コロンさん、嬉しいです。
早速見てくださり、ありがとうございます。
頭の中を整理しつつ、まとまりのない、読みづらい文章になってしまうかと思いますが、完結まで見守ってください(^_^)現実を、思い出しながら、少しでも正確にお伝えしたいと思っています。
続きは夜遅くからになりますが、宜しくお願いします。
- << 4 車を降りて、目にしたその姿は、肋骨が浮き出て、腰の骨の形がくっきりと分かるほど、体は、まさに骨と皮だけ…。ガクガク歩いていたのは、片腕が肩から抜けていたからで、決して曲がらない方向に、腕は向いていた。 もう片方の腕も、こちらは抜けてはいない様だけれど、途中で折れているようだった。 ちゃんと腕で体を支えられないからだろうか。背中が妙に反って、お腹が下に落ちてる感じだ。 何といっても一番目に付いたのは、その顔。 テレビや雑誌等で虐待を取り上げ、見た事はあったが、まさか、こんな事が現実に自分の目の前に存在するなんて。 マズル(口、鼻ヅラの部分)と、首に、針金?を巻かれた跡…。どうやって自分で外したんだろう。首は皮が千切れ、真っ赤に。マズルは、顔の形が変わる位、キツく巻かれたようで、これじゃ、口も開けられなくて、泣き声も出せなかったろう。 何も食べられなくて、水すら飲めずに…。 鼻腔も潰れて、あごの下まで、ぐるぐる何重にも巻かれた、細い深いキズ…。ちょうど鼻の付け根とでもいうべきか、目と目の間位の所は、深い穴が開いて、グジュグジュした汁が、伝い流れ落ちていた。
>> 2
車を降りて、目にしたその姿は、肋骨が浮き出て、腰の骨の形がくっきりと分かるほど、体は、まさに骨と皮だけ…。ガクガク歩いていたのは、片腕が肩から抜けていたからで、決して曲がらない方向に、腕は向いていた。
もう片方の腕も、こちらは抜けてはいない様だけれど、途中で折れているようだった。
ちゃんと腕で体を支えられないからだろうか。背中が妙に反って、お腹が下に落ちてる感じだ。
何といっても一番目に付いたのは、その顔。
テレビや雑誌等で虐待を取り上げ、見た事はあったが、まさか、こんな事が現実に自分の目の前に存在するなんて。
マズル(口、鼻ヅラの部分)と、首に、針金?を巻かれた跡…。どうやって自分で外したんだろう。首は皮が千切れ、真っ赤に。マズルは、顔の形が変わる位、キツく巻かれたようで、これじゃ、口も開けられなくて、泣き声も出せなかったろう。
何も食べられなくて、水すら飲めずに…。
鼻腔も潰れて、あごの下まで、ぐるぐる何重にも巻かれた、細い深いキズ…。ちょうど鼻の付け根とでもいうべきか、目と目の間位の所は、深い穴が開いて、グジュグジュした汁が、伝い流れ落ちていた。
>> 2
コロンさん、嬉しいです。
早速見てくださり、ありがとうございます。
頭の中を整理しつつ、まとまりのない、読みづらい文章になってしまうかと思い…
車を降りて、目にしたその姿は、肋骨が浮き出て、腰の骨の形がくっきりと分かるほど、体は、まさに骨と皮だけ…。ガクガク歩いていたのは、片腕が肩から抜けていたからで、決して曲がらない方向に、腕は向いていた。
もう片方の腕も、こちらは抜けてはいない様だけれど、途中で折れているようだった。
ちゃんと腕で体を支えられないからだろうか。背中が妙に反って、お腹が下に落ちてる感じだ。
何といっても一番目に付いたのは、その顔。
テレビや雑誌等で虐待を取り上げ、見た事はあったが、まさか、こんな事が現実に自分の目の前に存在するなんて。
マズル(口、鼻ヅラの部分)と、首に、針金?を巻かれた跡…。どうやって自分で外したんだろう。首は皮が千切れ、真っ赤に。マズルは、顔の形が変わる位、キツく巻かれたようで、これじゃ、口も開けられなくて、泣き声も出せなかったろう。
何も食べられなくて、水すら飲めずに…。
鼻腔も潰れて、あごの下まで、ぐるぐる何重にも巻かれた、細い深いキズ…。ちょうど鼻の付け根とでもいうべきか、目と目の間位の所は、深い穴が開いて、グジュグジュした汁が、伝い流れ落ちていた。
私はこの時、初めて犬の涙を見ました。人間から受けた虐待で、恐怖に震える体で、それでも人から食べ物をもらわないと生きていけない事を知っている…。
なぜ、この子はこんな目に遭ってしまったんだろう。
誰がこんな酷い事をしたんだろう。
どうして、そんな人間と巡り会ってしまったのか。
色んな思いが頭をめぐって、泣いてる意識が全くないのに、涙が溢れて止まらない。
2、3キロ行けば産直品の販売店がある。
そうだ、主人と車に戻り、ワンがいてくれる事を祈りながら、売店に向かった。
急いで今来た道を戻ると、ワンはそこにいた。
怯えた目、じっと構えたその姿に、食べ物を差し出してみる。
ダメだ、凄い恐怖で3メートル位の所からは近寄ってこない。
仕方なく、からあげと、パンを放ってみる。
飢えているハズなのに、ガツガツしない食べ方…。
目は食べ物を見ていない。
少しでも変な動きがあれば、いつでも逃げられる様に、私たちを涙いっぱいの目で見ている。
「大丈夫だよ、怖くないから。」
家に帰ってきてからも、ワンの事が頭から離れなくなった。
あんな山の中に、あんなキズを受けたまま、たった一匹で。
どれ程の痛みと恐怖と寒さに耐えているんだろう。
ふと横を見ると、暖房の効いた温かい部屋で、布団の上で穏やかに眠っている家の飼い犬《なつ》がいる。
この子も、保護団体の方たちに助けてもらった命。
どこかで入れ替わっていたら、この子が、あのワンと同じ目に遭っていたかもしれない。
やり切れない気持ちで、穏やかなその寝顔を見ていたら、涙が出てきた。
神様お願い、あのワンに、これ以上の苦しみを与えないで、冷たい山の中で、どこかでひっそり眠っている あのワンに、少しでも温もりが感じられますように。
お正月休みだった事もあり、万が一、と思いながら次の日も行ってみた。
《なつ》を乗せてドライブがてら。
さすがに続けて会えるわけないか。
そう思っていたのに、またフラフラと歩いていた。
湖畔をぐるりと囲むカーブの曲がり道。一体どこで過ごしていたんだろう。
痛々しい、哀れな姿に、前と同じように食べ物を投げてみた。
相変わらず、涙いっぱいの目で、じっとこちらを見据えたまま食べていた。
主人の仕事も始まり、車を運転出来ない私は、片時もワンの事が頭から離れず、ただ悶々として過ごしていた。
次の週末、ワンがいてくれる事を祈りながら、その場所に行ってみる。
前に見かけた場所には見当たらない…。ぐるりと車を走らせてみる。
もういないのかも。飢えと寒さで死んでしまったのかも。
車にひかれたのか…。
悪い方向に考え始めていた時、止めた車に向かってフラフラとやってきた。
何とか、保護しないと傷の酷さと、飢えで死んでしまう。
そう思いながらも、ほんの少し、距離を縮めようと近寄ると逃げてしまう。
これだけ人間から酷い目に合わされたんだ、そんなすぐに信用出来るわけがない。
焦らず、そうだ!とにかく寒さに耐えられる様、せめてお腹を満たし、体力が持つよう、食べ物を与え続けよう。
夜7時には、ダムに続く道はゲートが閉まり、ワンのいる場所まで行けない。
主人の仕事が終わる時間には、とても間に合わない!
昼休みや、お客さんの所へ行く用事で会社を出た時に、ワンの所に行ったとしても、毎回、会えるわけでもなく。
一週間に2度、姿を見つけられればいい方で、それでも、食べているのか、いないのか分からなかったけれど、ワンを見かけた場所に、ご飯を置いてくる。
私たちが食べ物を置いて、その場を離れると、一斉に鳥たちが群がり、一体、何の為に運んでるのか…虚しくなった。
夜、ゲートが閉まってから車を置いてワンの所へ行った時は、長い真っ暗なトンネルを2つ抜けて、月明かりを頼りに、足元を照らす懐中電灯で、夜の暗闇が怖かった。
ワンが、どこにいるか分からないけれど、もしかしたらご飯を見つけて食べられるかもしれない。
そんな望みを持って、また30分の道のりを戻る。
車の便利さと、電気のありがたさを感じられた日になった…
ご飯を運んでも、ワンがいないと食べてもらえない日が続き、虚しさを覚えはじめた2月になったある日。
その場所は、家の辺りとは軽く4℃位の気温の差があり、行く時に冷たい雨だと、ワンのいる場所は雪や、みぞれになっている。
その日は、天気予報で聞いた通り、朝から雪になっていた。
ちょうど週末で休みだったその日に、朝早くワンのいる所に行ってみた。
「足跡を探そう」
そう主人が言っても、あまりピンとこなかったけれど、着いてみたらなる程!!
辺り一面、真っ白な世界に、ポツポツと続くワンの足跡…。
またしても涙が溢れる。
こんな雪の冷たい地面を、歩きまわっていたんだね、お腹すいて、何か探しに行ったのか、足跡を辿ると、立ち入り禁止の柵の中に、かなり沢山の足跡が。
トンネルの下になっている場所に、雨と雪は避けられる所があった。
辺りにはフンも。
あぁ、ここで眠っていたのか…。
見つからなかったハズだ。
風は吹き抜け、寒い場所だった。
少し辺りを見回していたら、止めた車の所に来ていた。
「ワン、おいで~!ご飯食べよう」
ご飯を持ってきてくれる人!
それは認識できてるみたいで、恐々ながらやってきた。
食べ物を置いて、また少し距離をおいた。
やっぱり目はしっかりこちらを見ながら食べている。
パンを差し出してみる。
恐る恐る寄ってきて、手から食べた!
よし!また来るからね。
ちゃんと生きていてね。
その日、毛布を持ってもう一度、ワンの所へ行った。
もうお腹が冷たくないよ。この上で寝ていてね。
遠巻きに見ているワンに話しかけ、今日も無事に過ごしてくれる事を祈りながら、家に。
ワンが確実にいる場所が分かって、次の日から行くのが楽しみになった。スクーターで往復30キロの道のり。近所の業務スーパーで肉を買い込む。少しでも体力を付けてもらいたくて、ご飯と炒めた肉を混ぜたもの。魚肉ソーセージも持っていこう。あ、ジャーキーも食べるだろうか。いつの間にか、ワクワクしながら支度してる。ただ、ワンの場所に行く時「立ち入り禁止」の柵を乗り越えなければならない。ダムという事もあり、時折、見回りの車も走っている。「不審者を見掛けた方は…」なんて看板もある。バイクを止めて、辺りを見回してから、そこへ入る!妖しい!誰かに見られたら、通報されそうだ。柵を乗り越え、ぐるりと周り込んで行くと、いたっ!昨日敷いた毛布の上に、ゴロゴロしている。可愛い。寒かったんだね、今まで冷たい地面の上で寝てたんだもんね。週末には、主人が日曜大工で犬小屋を作ってくれた。これをワンの所に運ぶのが、また妖しい!まるで不法投棄みたい…。これで少し、寒さもしのげるよ。ただ、山の中、たった一匹で真っ暗な夜は長くて、怖いよね。本当は、すぐにでも連れ帰って、温かい部屋で、温かい布団の上で寝かせてあげたい。
焦る気持ちはあるけれど、今、無理に捕まえようとしたら、二度とそばに寄って来なくなるかもしれない。
ワンの目は、もう泣いてなかった。
まだ人間に対して恐怖はあるけれど、本当は人に甘えたくて、そばに来たいんだよね。
寂しいのに、怖いんだね。
そんなワンの気持ちが切ない位、伝わってくる。
その目を見て、心から思った!
こんな目に遭わされたワン、この先2度とこんな怖い目に遭わせない。
守ってあげるから。この先の人生(犬生)何の心配なく、幸せに暮らそう。
頼むから、もう一度、人を信じてみないか!
お邪魔します🙇
少しずつ、ワンちゃんが元気になってくれてるみたいで、読んでて嬉しかったです。
主人かなりの犬好きなもんで、最初の頃の読んでて怒り狂って、そんな事したやつ同じ目に合わせてやりてぃって✊拳震わせてました。
それは、犯罪ですって!って言ってはみても私も似た気持ちでした😢同じ人間として許せない‼情けない限りです😢
またその後のワンちゃん報告、お待ちしております!寒いですから、気をつけてワンちゃんの為に頑張って下さい💪😊
ワンのもとから帰ってくると、何をしててもあの姿が頭から離れない。
明日の天気はどうだろう。
どうか、ワンに温かい日が射しますように。
今までの人生の中で、これほど天気予報を気にした事はなかったと思う。
棚の上に、前に飼っていた犬と猫の写真が飾ってある。
毎日寝る前に「どうかワンを守ってあげて。あれ以上、ツラい目に遭わないように!明日も、無事に元気な姿が見られますように」
きっと、この子たち、みんながワンを守ってくれてるんだ。
明日はもっと仲良くなれるかな。
こんばんは。遅い時間にすみません。
今初めて拝見させて頂きました。
私も結婚前に迷っていたインコ3羽、ペットショップで処分寸前の小桜インコ、雀2羽、わんこ1頭、果てはうさぎ1羽を家族でそれぞれ幸せな最期を迎えるまで飼っていました。石だと蹴られていた亀も居ました。その亀も保護して亀は幼稚園で未だ可愛いがられています。
何故か鳥が多いですよね😃
本当に心の美しい主さん家族に胸が震えました。どうぞ最後まで読ませて下さい。よろしくお願いいたします。
あれ、ワンがいない!
いつものように、柵を越えて寝床に行ってみる。少し周りを探して、辺りを伺った。
いやな予感…。さっき、途中で猟犬を乗せた車とすれ違ったっけ。
ここら辺は、いのししがいるから、狩猟の格好な場所になっている。
今更ながら、ワンは中型(12、3キロ)位で、濃い茶色をした雑種の女の子。もしや、猟犬に追われ、狩猟のおじさんに間違えて撃たれたんじゃ!!
「ワン!ワ~ンっ」必死で呼びかけ、辺りを探してみる。
うわ、いない。どぉーしよう!
泣きたくなったその時、ガサガサと草を分ける音…。
あ、いたぁ!
良かった。無事だった!
ありがとう、みんな。写真の子たちに心の中で手を合わせた…。
やっぱり、みんなで守ってくれてるんだね。
さぁ、もう心配ないよ、ご飯食べよう!あれ?ちょっとだけ、尻尾が上がってる。
今までお腹の中にグルッと入ってた尻尾が。
また少しだけ、進歩した。
焦らず、ゆっくりね。
ママ3年目さん。
見てくれて嬉しいです。
そんな誉められて、恥ずかしいです!そんな沢山の命を救った、ママ3年目さんを、私は尊敬しますっ。
優しい気持ちで見つめる事が出来たら、言葉を話せない動物たちも、みんな幸せになれるのに、と思います。
読みにくくて恐縮ですが、どうぞ最後まで、お付き合いください。ありがとうございます。
少しづつだけど、ワンに変化が現れてきた。
さて、今日はもう少し長い時間、一緒に過ごせるかな。
写真の子たちに、ワンの無事な姿に会えますように、手を合わせてから出発。
「なつ、帰ってきたらお散歩行くから、待っててね~」
なんだ、寝てるし…
平和だなぁ、うちの《なつ》は!
ぽかぽか陽の当たる窓辺で、お腹丸出し。
そーいえば、ワンのお腹見た事ないな。
お腹、いつ見せてくれるかな。
まだ体も触らせてくれないし、お腹なんか、まだまだ怖くて見せられないよね。
ワンも、《なつ》みたく無防備に眠れるようにしてあげるからね!
ワンの所に着くと、いつも毛布の上に乗っている。
可愛い!
「ワンっ!」呼びかけると、あ!来たのか。って感じで立ち上がる。
まずは、ご飯。
今日の朝も冷え込んで、寒かったね!
ワンが食べている間、毛布をバサバサしてキレイに整えてあげる。
最初はバサバサが怖かったみたいで、ビクついてたけど、そのうちキレイになってる事が分かったみたい。
あれ、目はご飯を見てる。今まで、怖くて人の動きに注意を払っていたのに。
ワンの毛布の前に、座ってみた。
ご飯を食べ終わって、ワンは私の周りを遠巻きに回ってる。あれあれ。私に背中向けて、前に座ったぞ!知らない人が見たら変な光景だろ~な。
「ワン、良い子だね。よしよし」背中なでなでさせてくれたっ!
ちょっと嬉しそう。よし、体中に付いてる大豆位の大きさになってる「ダニ」も取ってあげよう。こんなにいっぱい、ただでさえ、傷だらけで痛い思いしてるのに、かゆみもツラいね。
3つめのダニを取ろうとした時、毛をちょびっとだけ、むしってしまった!
「ごめん!」ダダッ…。しまった、逃げられた。
今日はここまで…。
お風呂に入れて、キレイさっぱりしてあげたいな。
冷たいミゾレの中、バイクを走らせる自分に、ちょっとびっくり。
今まで、何かやり遂げた事ってあったかな。
何かの為に一生懸命になった事があったかな。
天気の悪い寒い日は、帰ってきた時、しばらく震えが止まらない位に体が冷え切ってるけど、暖房の効いた部屋と、温かいお風呂に入れば、寒さも一時だけ…。
ワンはひとりぼっちで、寒さに耐えてるんだよね。
早く春が来ればいいのに。
首の傷は、まだ赤いけど薄い皮が張ってきた。
マズルは相変わらずグジュグジュの汁が流れてて、口がパックリ取れてしまいそうだ。
体は大分、肉が付いてきたね。
心配なのは、腕が外れてるから、あまり体重が重くなると、支えてる筋肉に支障が出ちゃうよね。
今までは体力つけて、寒さに耐えられるように栄養満タンだったけど、野菜もバランスよく食べようね。
シチューをタマネギ抜きで作って、ルーを入れる前にワンの分として取り分けておいた。
ジャガイモ、にんじん食べるかな。
牛乳を少し加えて、食べやすく野菜は崩して、保温バックに入れて持っていく。
あったかいうちに食べるんだよ、どお?あれ、ジャガイモもにんじんもパクパク食べちゃった。
良い子だね、いつも全部キレイに食べてくれてありがとう。
頭をなでなで。
あごをなでなで。
もう大丈夫、ほら怖くないでしょ。
毎日、一緒にご飯食べようよ。
いっぱい散歩も連れていってあげるから。
おはようございます。
初めて見させて貰いましたが涙が止まりません。何故そこまでの酷い事が出来るのでしょうか?
あまりにも可哀相すぎます。
でもワンちゃん主さんに会えて本当に良かったです。どうかその大切な命を救ってあげて下さい。
りんさん、見てくれてありがとうございます。
実際には、直視しているのがツラい位、痛々しい姿です。
残酷な人間と関わってしまったワンの事、優しい気持ちで思ってくれて、ありがとうございます。
読みにくくて申し訳ないですが、どうか最後まで、お付き合いください。
宜しくお願いします。
今年は暖冬だなんてニュースで言ってたけど、2月に雪は結構降ったよね。
かなり分厚い手袋をしてるのに、スクーターでこんなに走った事がなかったから、寒さで行き帰り何度も止まって、手を握り合わせる。
「いたいっ!」
ブレーキに掛ける指の感覚がなくなってくる。
危ないな、これで事故でも起こしたら、私は助けてもらえるけど、ワンはご飯が食べられなくなって、寒さで死んでしまうんだ。
これもまた、人と動物の違い…。
今まで、おじさんクサいと思っていた、ハンドルの所に付けるカバーを主人が買ってきてくれた。
よしっ、これでもう大丈夫!
おじさんクサさより、暖かさ優先!
今日から、そば屋バイクに早変わり~。
ありがとう、買ってきてくれて。
「お風呂キライや、体を洗えない病気中の犬のために」
と、書いてある、かなり大判な、広げるとフェイスタオル位の大きさになるウェットタオルを持って、今日は体を拭いてみよう。
ワンを撫でた後、いつも手が真っ黒になるから。
濃い茶色だから、汚れが目立たないけど、きっとすごく汚れてるんだろうな。
それなのに、犬臭さが全くしないのは、何故だろう。
獣臭というのが、このワンにない。
うちの《なつ》は、マメに洗われてるのに、おでこの辺りに常に獣臭がある…。
まずはご飯。
今日も食欲旺盛だね、いっぱい食べて、体に栄養が行き渡ったら、傷も治ってくるからね。
またワンが近寄って来るのを待つ。
背中を向けて前に座った。
よしよし、今日はキレイにしよう!
あ、3、4回拭き拭きした所で逃げられた!
そーか、この匂いかな。
人にとっては清潔な匂いだけど、ワンはキライだよね。
百均で買ってきた犬の「ぬいぐるみ」を置いて退散…
体拭きは諦めよう!嫌がる事を無理やりやっても、せっかく開きかけた心が又、閉ざされてしまう。
焦る気持ちもスッカリなくなって、今じゃ長期戦をどぉーんと構える余裕が出てきた。
毎日会えて、その目に怯えがなくなっていたから。
ご飯を食べ終わったら、座っている私にどぉーんと体当たりしてきた!
おっ、どれどれ…。その可愛いお顔をよく見せて。
そっとおでこを撫でた。
キツく縛られた跡が、口の形を変えている。
これじゃ大きい口は開けられないね。
首も皮が張ってるけど、まだ薄くて、とても首輪なんて出来そうもない…。
そうだ、うちに胴輪があったな。
この先、保護できるようになったら、それを使おう!
なんて、まだ先の事を考えてみる…。
寒さは、怪我を負ったワンに厳しいけれど、夏じゃなくて良かった。
まだ鼻はグジュグジュで、その汁は緑だったり、黄色だったり、赤っぽかったりする。
膿んで、化膿して、もっともっと苦しい思いするとこだったね。
体拭きは諦めよう!嫌がる事を無理やりやっても、せっかく開きかけた心が又、閉ざされてしまう。
焦る気持ちもスッカリなくなって、今じゃ長期戦をどぉーんと構える余裕が出てきた。
毎日会えて、その目に怯えがなくなっていたから。
ご飯を食べ終わったら、座っている私にどぉーんと体当たりしてきた!
おっ、どれどれ…。その可愛いお顔をよく見せて。
そっとおでこを撫でた。
キツく縛られた跡が、口の形を変えている。
これじゃ大きい口は開けられないね。
首も皮が張ってるけど、まだ薄くて、とても首輪なんて出来そうもない…。
そうだ、うちに胴輪があったな。
この先、保護できるようになったら、それを使おう!
なんて、まだ先の事を考えてみる…。
寒さは、怪我を負ったワンに厳しいけれど、夏じゃなくて良かった。
まだ鼻はグジュグジュで、その汁は緑だったり、黄色だったり、赤っぽかったりする。
膿んで、化膿して、もっともっと苦しい思いするとこだったね。
週末、主人が休みの時は車で一緒に行ってくれる。
ワン、ご飯だよ。
あれれ、最近寄ってきてくれてたのに、まだ時々しか見掛けない主人の事は怖いのかな…。
大好きな魚肉ソーセージを、主人からあげてもらう。
なんだ、怖がってるのに、ソーセージの魅力には勝てないみたいだ。
百均で買った犬のぬいぐるみが、ワンの毛布の上にある。
一緒に寝てたの?
ちょっとは寂しくなかったかな。
ぬいぐるみの頭が汚れてるっ!
ワンが舐めてたのかな。
そうだ、最初の頃、ワンを見つけたのは湖面にかかる大きな橋の上だった。
ご飯を食べると、湖面に向かって、谷底へ降りて行ったっけ。
草村に隠れて、橋の上から姿は見えなかったけど、ガサガサする足音に耳をすましていたら、なんとも甲高い切ない泣き声。
赤ちゃんがいたんだよね。
妊娠して、赤ちゃんが産まれるから捨てられたの?
口と、首に針金巻いて、もしかして考えたくないけど、あの橋の上から落としたの?
それで体があんなにボロボロだったの?
赤ちゃん産まれたのに、ガリガリの体からきっとおっぱい出なかったよね。
赤ちゃんの為に、必死で生きて、その針金を外したの?
ワン、もっと早く見つけてあげられたら。
栄養いっぱいつけて、沢山おっぱい出たのにね。
主人が谷底へ降りて赤ちゃん探したけど見つからなかったんだよ。
足音に恐れて、隠れてたのかな。
しばらくしたら、ワンはその橋の所からいなくなったよね。
もう谷底に降りて行かなくなった。
あの時、赤ちゃんはもう死んでしまったからだね。
ごめんね、赤ちゃん助けてあげられなくて。
ワン!ワンの事は、絶対私たちが助けるから。
主さん、はじめまして。
ワンちゃんの事を想像し、そして主さんの優しさに、涙が止まりませんでした。 どうか、ワンちゃんが穏やかな生活を送れますように...心から願います。そして、主さんを心から応援します💪
身体に気をつけて下さいね。
ワンのいる場所から、ほんの2、3キロ行くと、新鮮な野菜や、ちょっとしたお店(売店)があって、その奥の広い敷地内は、沢山の家族連れや、観光客で賑わっている。
休みの日には、主人が《なつ》と遊んでくれる場所。
棒を投げると、はしゃいで走り回る。
周りを見ると、可愛い洋服を着てるわんちゃんもいる。
疲れたのかな、ご主人様に甘えて、抱っこされたわんちゃんもいる。
ほんの少し先には、たった一匹でボロボロの体になったワンがいるのに。
まるで、ワンのいる場所とは別世界だね。
どうして、ワンだけそんな目に合うの。
走り回る《なつ》を見ながら、涙がこみあげる。
ワンの所にいる時間が、少しずつ長くなった。
最初は、ご飯を食べるのを確認すると、ゆっくり食べられるように、そのまま帰ってきた。
ワンの目から恐怖が消えてから、少しずつ体を触らせてくれるようになって。
今は自分から体をすり寄せてくるね。
《なつ》用のフロントライン(ノミ、ダニ駆除剤)を、隙をみて付ける。
へへ、ばれちゃった?
でもね、これで少しずつ取れると思うよ。
ワン、今日も全部ご飯食べてくれたね、ありがとう。
ジャーキー買ったから、明日持ってくるね。
煮干しも!
ワン、車にひかれないで、ちゃんとここにいてね。
明日も来るから。
ワン、もう一度、人を信じて。
侵入禁止を乗り越え、ワンの元に。
あ、迎えに来た!
尻尾振ってるー!
ワン、待っててくれたの?
お腹すいたでしょ。早くご飯食べよ~。
毛布の所まで、並んで歩く。
尻尾フリフリ…。
可愛いな、ワンたら。
毛布に付いた汚れを払って、キレイにしてたら、背中に感じたワンの手!
なに?
今、呼んだの?
え、えぇー!!!
ワンがお手した~!
うわっ。
片手を上げたら3本足で体を支えるのが痛々しいな。
なのに、ワンたら、いつまでも右、左って、交互にお手してくる。
もういいよ。
抜けた方の肩に、体重かけたら痛いよ。
分かったよ。
ちょっと好きになってくれたんだね。
ありがとう、ワン。
帰るのが、ツラくなるじゃないの…
ワンが、バイクを止める音で気付くみたいで、尻尾フリフリで迎えてくれるようになった。
ご飯はいつも、キレイに食べてくれる。
毛布キレイにして、いつものように畳んで置いたら、こっちを見ながら端を噛んで引っ張った!
尻尾振りながら、畳んだ毛布をぐしゃぐしゃにしたっ!
お。
やるな!
よし、引っ張りっこするか!
負けないゾ。
ワン、私はバイクだから一緒に連れて帰れないんだ。
原付で2人乗りは、お巡りさんに捕まっちゃうからね!
週末にしか来られない主人には、まだ警戒心があるから、もう少し車に乗せるのはマズいよね。
ここまできた!
もう少し、あと少し。
ここから脱出しようね。
もうすぐ3月になるよ。
ワンの所から帰ろうとすると、毛布をぐしゃぐしゃにするようになった。
私がご飯を持って来た時には、ちゃんとキレイになってるんだから、いなくなってからは、ぐしゃぐしゃにしないんだね。
直す間、背中に体当たりしてくる!
お手もしてる。
帰っちゃうのが寂しいんだね。
ねぇワン、今度車で来た時、一緒に乗って行こう!
もうここで、ひとりぼっちじゃないよ。
大丈夫、もう怖い人はいないから。
ね、ワン!
こんばんは😃
酷い虐待をされたワンとの歩み寄りを明るくワンと会話しながらの主さんの小説、とても楽しみです。素敵な文章なので吸い込まれます。主さんのこのお話をまだ2歳の娘ですが、ずっと書き出して、命の大切さを、もう少し大きくなったら伝えたいのですが、勝手には失礼ですので、主さんがお嫌でなければ、手書きで残したいのですが、如何でしょうか?
その前に、これだけ悲しくも素晴らしいお話を、絵本にして頂きたい位です。軽く本だなんてすみません。けして軽率ではなく、心からそう願ってしまいました。
《なつ》を迎える前に、14年間共に過ごしたコを亡くし、悲しみのどん底にいた時、ネットで「虹の橋」の話しを知った。
死んだ犬たちは、虹の橋が掛かる、広いキレイな野原で、みんな仲良く走り回って遊んでるんだって。
人が死んだ時、そこに行くと、飼い主を見つけて犬が来てくれて、一緒に虹の橋を渡って天国へ行くんだって。
こっちの世界での10年が、虹の橋の世界ではたった1分に相当するから、頑張ってあと40年、50年生きたとしても、犬たちには、ほんの4、5分待つだけの事らしい。
素晴らしい。
私はこれで心が救われました。
ママ3年目さんへ
素晴らしいママですね。
2歳の子育ての最中、とても大変な忙しい時間の中で、これに目を留めていただき、命の大切さを伝えたいなんて。
優しい、ママそっくりの良い子になって、成長が楽しみです。
で、私の文章、途中で話しもそれて、小説だか日記だか、手紙の様な、自分でも何だか分からなくなってます。
残すだなんて、恥ずかしい限りです。
心から感謝です。
子育てしながら、息抜きになってくれたら嬉しいです。
優しいレスありがとうございます。
それともうひとつ!
犬は、次に生まれ変わっても、また犬になるそーな…。
それならワン!
私は頑張ってまた人間に生まれてくるから。
そしたらワンの一番最初の飼い主になるよ!
怖い事なんか、何もない楽しい生涯を一緒に送ろう。
でもワン、人間は悪い事すると、次は人間に生まれ変われないみたいだ…。
何か心配…。ちょびっと自信ないかも。
私がミミズになってても、噛まないでね!
頼んだよ。
ナツビさん。ごめんなさいね。変なお願いをしてしまって。
私、晩婚でした。病気を患っていたので、赤ちゃんは初めから諦めていました。39歳で授かり大切にお腹で育てましたが、感染症の為切迫早産でした。たった1700gの小さな小さな赤ちゃんでした。せめて母乳をと思っていましたが、その夢は叶わずミルクで育てました。1日遅かったら私と娘はこの世にいませんでした。こんな弱く情けない母親です。だから感情移入してしまって。人の命すら簡単に奪われる世の中で、一輪の綺麗な花を見つけたような、暖かい気持ちになり、読んでいます。
楽しみに読まれている皆様、主さん、何度もすみませんでした。ゆっくりワンの幸せを願って読む事にいたします。
はじめまして🙇涙ボロボロで…家の子も12年前保健所から連れてきてはじめは触るとプルプル震えてて…おそらく虐待されていたんでしょうね…抱っこするのに一年かかりました…今ではもぉ歳ですけど家の中で一番のやんちゃばぁちゃんです😁ワンも幸せになってほしい!続き待ってます。
ママ3年目さんへ
弱くも情けなくもないです。
大変な、とてもツラい目に合われ、必死にがんばってる姿が目に浮かびます。
良かった、お二人が無事でいてくれて。ワンのおかげで、ここで繋がりが持てた事に感謝してます。
先を急ぐわけじゃないので、途中でこんな風に入れてくれるのはありがたいんですよ。
実は、内容が伝わってるか、不安もあって。
体には気をつけて、無理しないでくださいね。
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