お題リレー短編小説
普通のリレー小説では無いんですが!
お題リレー小説をしませんか?
つまりお題に沿った超短編小説(小話)を書きます。
書き終われば何か1つお題を出して次の方に回します。
お題をもらう。
↓
お題に沿った小説(小話)を書く。
↓
次の方にお題を出す。
こう言った感じです。
俳句や短歌、ポエムなんかでも全然OKです
尚、出すお題については“なるべく”自分の書いた話しに関与している物にして下さい。
例)
―――――――――
「もらったお題(タイトル)」
************
************
************
「渡すお題(タイトル)」
―――――――――
注)物語が終わらず続く物は禁止です。かならず1レスで物語を終わらせましょう。
お題をタイトルにしましょう。
お題(タイトル)は物語の初めに必ず書いて下さい。次に出すお題(タイトル)も物語の最後に必ず書いて下さい。
では、スタートです。
初めのお題「秋」
新しいレスの受付は終了しました
お題→秋
空は満点の晴空だった
高いビルの並んだ
その場所に今、一匹の猫が居た
猫は高いビルを見据え呟く、、
《にゃ~》
此処はもう昔とは違うだにゃ!
魚屋の、おやじはどうしてるかにゃ~
猫は遠い昔を思い出す様にゆっくりと目を閉じた
かつて魚屋の親父との熱きバトルを瞼の裏に映しだす…
秋にはあぶらの乗った美味~い
さんまが僕の大好物だったにゃ~
猫はじゅると唾をすすった
と、その時!
‘ガッシ,
猫は子供に捕まった
「ねこたんだ~ねこたん」
僕は女の子にぎゅーっと抱きしめられる
《に゛ゃ》
苦しいに゛ゃあ゛
「可愛いね
ねこたん、うちに来る?」
《にゃ!》
僕は自由な野良猫にゃん
人間ナンカに飼われてたまるかにゃ!
僕はもがいた…
逃げられない…
僕は、女の子に抱かれ家へと連れてかれた
玄関が開けられ出て来たのは、、
《に゛ゃに゛ゃ》
親父!‘魚屋の親父,
「あつ子、なんだその猫は」
「ぱぱ!ねこたん飼っていい?」
親父はじーっと見てる
「お前は!」
数日後
僕の隣には親父が居て懐かしむ様に昔話を語ってる
僕の目の前には、さんまが置かれていた
《にゃ~》
僕はさんまにかぶりついた
《にゃにゃ》
しばらくは居てやるにゃ
さんま美味いにゃん♪
おわり
次お題→子供
子供
子供と言うのは悪戯や悪ふざけの限度を加減出来ない。
そうなるとは思って無かったが故に、犯した過ち…つまり後先を考えずにと言う事。
私も昔、そう言う子供の一人だった。
私は子供の頃、妹と良く鬼ごっこをして遊んでいた。
その日も学校の帰りに、自宅のマンションで部屋まで鬼ごっこをして帰る事にした。
鬼は私、妹は先に階段を駆けて行った。
私は妹の後を追う。
すぐに妹に追い付いた。
妹はまた階段を昇った。私の目線の先に妹の足があった。
よし!足に届きそう!息を切らし手を伸ばした。
ガシッ!
「つ~かま~えたっ!」私は笑みをこぼし言った。
その瞬間、足を掴まれた妹はバランスを崩し顔面から前のめりに倒れた。
ゴン…。
ヒッと言う妹の声と頭を打つ鈍い音が響いた。
妹は身動き一つしない。
私は頭が真っ白になりその場に座り込んだ。
どうしよう殺しちゃった…妹を…殺しちゃった。
恐怖の渦に呑まれていった。
それから10年。
妹は一命を取り止めたが、体を動かす事が出来なくなってしまった。
私が妹の自由を奪ったのだ。
それから妹は憎悪の眼差しで私を睨み続けている。
次のお題→憎悪
お題「憎悪」
私には仲の良い幼馴染みが3人居る。
無口な晃、優しい陸、それに可愛い遥。
いつもの帰り道、ふと見つけてしまった2つの影。陸と遥が微笑み合いながら手を繋いでいる所…。
「2人とも大嫌い…」
私は泣いた。心の奥から泣いた。胸には信頼を裏切った遥の顔が浮かぶ。どれ位、泣いたんだろうか。冷たい風が頬に触れる。
ふと、ほっぺたに温かい感触が伝わる。「ココア??」
私の頬にはココアの温かい缶。
無表情の晃が横に座る。そっか…昔から晃は私が泣いてるとココアを作って飲ませてくれたっけ。晃の作ってくれるココアは胸が暖かくなって自然と涙は止まってしまう。
「…俺が居るだろ」
そう、無口で何を考えてるか分からない晃だけどいつも私の傍に居て心配をしてくれた。
「…時間かかるかもよ」私はココアを握りしめながら呟く。
「昔から待ってるんだから、もう少し位平気だ」晃の顔がほのかに赤くなった気がした。
「晃の手作りココア…飲みたくなっちゃった」
私達はお互いに微笑みながら立ち上がり、歩きだす…きっと晃のココアを飲めば私の心の憎悪は消えて、新しい気持ちが芽生える…自然とそんな気持ちになった。
お題「恋」
『永遠の恋』
僕が君の前からいなくなってあれからどれくらい経ったのだろう
季節は数えられないくらい巡り
うつむき加減だった君もいつしか新しい恋をして
妻になり
母になった
僕が最後に君に送ったお揃いの指輪は今となってはもう古い記憶となりタンスの奥の方へと箱ごと消えていった
短かった君の髪は肩から腰の辺りまでのびて
いつしか白いものが混じるようになっていた
老いたそのシワの刻まれた手を優しく引き寄せるのは残念だがまだ僕ではない
いいんだ
それでいいんだよ
君の幸せな笑顔を
君の安らかな寝顔を
もう少しここから見ていることにするよ
あれからもう50年
天国の扉の前で君を待っています
君の手が彼から離れたその時には
あの頃のように君の名前を呼んでもいいかい?
『死が二人を別つときまで幸せに生きる』と神様に誓ったのに
別れても尚、僕は君が生きているけで幸せなんだと
改めて知ったんだ
どうか君のその笑顔が一秒でも長く続きますように…
お題➡『音楽』
音楽
とある夏の夕暮れの駅前に、とある青年が立っていた。
肩に掛けたギグケースから、いつものように古びたギブソン・ハミングバードを取り出した。チューニングもそこそこに、彼はEmから始まるアルペジオを奏でる。
いつものように、その酷く美しい歌を歌う。
「いい曲だ、君のオリジナル?」
40代ぐらいの男が彼に話し掛けた。思い出したようにギグケースの中に500円を放って。
「いや、17歳の女子高生が作った曲だ」と彼は応えた。
「へえ、是非本人の歌を聴きたいね」
「彼女は死んだよ」と彼は感慨も無さげな声で呟いた。
「ここで死んだんだ。この曲を弾いて、それから、そこの駅の汚い線路に飛込んでさ」
「聞かない話だ」
「ここで昔から演ってる連中は皆知ってる。その日最初に来た奴がこれを弾くんだ……つまんない決まり事だよ」
「一昔前のミュージシャンにありがちな?」と男は訊いた。
「そうかもね」
彼はハミングバードの擦れたピックガードに視線を落として言った。
男はまた歩き出した。彼は次の曲を弾き始めようとした。
「そうだ」と男が振り向いた。
「君の話は本当かい?」
「……嘘っぱちだよ」
彼は弱虫な笑みを浮かべた。
お題➡ギター
「ギター」
付喪神…
長く使った道具や物などには神霊が宿ると言われている。
それが私、付喪神。
このギターに宿り3代の主を見て来た。
皆、私を大切にしてくれた。
主は自分が老いてくると私を大切そうに眺め
「息子に託すよ。これで別れだ。大切にしてもらえよ」
と、最後に優しく私を奏でる。
それを2度ほど繰り返し今、私はここにいる。
ここは病室の片隅。
主は病にかかり、もう数ヵ月ほどここに居る。
主には妻も子供も居ない。
いや、主にとって私が子供代わりなのかもしれない。
「すまないな…。最近、お前を持つ事すら出来ないんだ」
主のしわくちゃな手が私を優しく触る。
「おじいさんと親父の形見…俺にはお前を引き渡す相手が居ない…お前には、悪いなぁ…」
主…??
「楽しかったよ…お前と奏でたメロディーは忘れ…ない…」
主は静かに瞼を閉じた。
あぁ…そうか、主は逝くんだなぁ…。
プツン…
プツン…
病室に響き渡る音。
それはギターの弦の切れる音だ。
それはまるで主を亡くしたギターが涙を流すかの様に静かに病室に響いていた。
お題「涙」
ー涙ー
そうあれは
まだ小学生の事…
「ワンワン」
「おいで、クロ。」
自分の頬を白黒斑尾色したの雑種犬のクロがペロペロ舐める。
「お母さん、学校に行ってくるけん。行ってきまーす。」
頭を撫で玄関を勢い良く飛び出し上級生が待っている集合場所へ急ぐ。
それから、みんなと楽しく会話しながら数百メートル歩いたその時…
「グウゥゥ。」
違う道から巨大な秋田犬と散歩していた小柄なお婆さんを引きずりながら、いきなり自分達へ突っ込んできた。
「ひっ!」
皆声にならない叫び声を上げる。
そして大きな口で逃げ遅れた自分を噛もうとした瞬間目の前に信じられない光景が映っていた。
「クロ…!?」
家の玄関に鎖で繋がれている筈のクロが自分の代わりに首を噛まれ血がほとばしっていた。
何度も地面に叩きつけられるのを見てハッと我に返り仲間と秋田犬に離すまで石をぶつけた。
「クロありがとう。」クロは秋田犬が居なくなるとヒョコヒョコ家に戻って行った。
学校から戻ると母が
「あんた行ってからいきなりクロ鎖千切って行ったとよ。でも…」
犬小屋で微笑んだように冷たくなっていた。頬を涙がつたっていく
クロお前の恩は一生忘れない…
それ以来動物を飼う事はない
→光
>> 8
【髪】
君の髪に触れるには、僕はどうすれば良いんだろう?
考えあぐねた結果、僕は美容師の振りをする事にした。
「カットモデルになりませんか?」
綺麗な卵形の輪郭に添う細い髪が、昼下がりの陽に透けて輝く。
君は僕の理想そのものだ。
「此処がお店ですか?」
「これは仮店舗。改装オープンのチラシに君を使いたいんだ」
素直な君は簡単に人を信じるから。
僕は嬉しくなって、君とずっと此処にいたいだなんて願ってしまったよ。
***
「――臨時ニュースが入りました。本日K市深山町のマンションで、首を吊った男性の遺体が発見されました。なおその部屋の押入れから、ミイラ化した女性の遺体が発見され――男性は人間の髪で編まれたロープを使用しており――」
【ニュース】
《ニュース》
テレビを見ていたら臨時ニュースが流れた。
『――臨時ニュースをお伝えします!臨時ニュースをお伝えします!突然、謎の巨大生物が首都圏に上陸しました!
繰り返します、謎の巨大生物が首都圏に上陸しました!
現在、首都圏では自衛隊による避難誘導が行われています!
あっ……今、現場と中継が繋がりました!
現場の中野さんに代わります。
中野さん!中野さん!』
《……っはい!こちら現場の中野です!現在、自衛隊による、地域住民の避難誘導が行われています!》
『中野さん、巨大生物は今、
どんな様子ですか!?』
《はい、はい、えー…巨大生物は現在、首都圏を北上中との情報が入りました!ただ自衛隊による報道管制が敷かれ、現場には近寄れない状態です!》
『自衛隊からは他に何か、情報の開示というのは?』
《……今のところ一切、情報の公開というものはなされていません!》
――その後、テレビ画面には避難誘導の様子が映し出された。空には自衛隊のヘリが飛び回っている。
そこで映像は切れた。
テレビ画面には
《しばらくお待ち下さい》と言う表示が出た。
後日、コレが電波ジャックによる偽映像だと言うことが判明した。
《嘘》
お題→嘘
「君が好き…好きです」
夕焼け空に照らされて2人の人影は壁へとうつされる。
静かな校舎裏での告白
華奢な体型の男子は、有りっ丈の勇気を振り絞って気持ちを伝えた。
かえてきた返事は、、
「ごめんなさい私…」
そう言って彼女は背を向けた。
独りになった男子は、顔を夕焼け空に向け腕で覆って涙を溢れさせた。
ポニーテールと肩まで伸びた髪型の女子2人は並びながら歩いていた。
B「ねえ、よかったの?あなたも好きだったんでしょ?」
女子は頷き
A「…いいの、だって彼には、彼女がいるもの」
そう彼には…
2年前、交通事故にあって亡くなった彼女が今も彼の傍らにズーッと、、、いる
《アナタハワタシダケノモノ
ダレニモ
ワタサナイ》
B「彼は気づいているのかしら?」
A「気づいてあげてほしいね、私もあんなふうに一途に誰かを思いたいわ」
(ワタシモワタシダケノモノガホシイ)
B「あなた何を考えてるの?」
A「…何もよ、、」
そう言った彼女は唇を結んで微笑んだ。
次お題→親友
>> 11
【親友】
男女間に友情がありえるのか。
私は「Yes」と答えたかった。
だけど、それが「No」であることもわかっていた。
長年幼馴染として付き合ってきた私と彼は、価値観も違えば理想像も違う。
一つにはなれないとわかっていた、それでも側にいたいから、私は彼と“親友”でいることを望んだ。
「こいつさぁ、俺のこと好きなんだぜ」
酔っているのか、彼は私を指差して、大きな声で言った。
私の、誕生日パーティだった。
「なにを……」
私はカッと顔に血が上った。
彼はへらへらして、「だから彼氏も作らないんだろう?望みどおり、俺がキープしてやろうか」
その物言いが、あまりにも上から目線だったから、私は気付いたら彼を思い切り張り倒していた。
最低の誕生日。
多くの友達は私に同情し、私は彼と縁を切った。
中でも私を気遣ってくれた知人男性と、私は結婚する。
「親友を失うってことがどんなに辛いことか、お前にわかるのかよ……」
ぽつりとぼやく彼を、私は知らない。
お題【誕生日】
お題➡恋人
それはとある宴会での出来事だった。
清花は酒を飲み食いしてワイワイ騒いでいたのだった。
「清花、チョット飲み過ぎよ?」
会社の同僚、歩美は清花を心配していた。
「大丈夫よ歩美~まだまだいけるって、
オイ!そこのお前、酒つげ酒」
清花は片隅に縮こまってチョコンと座っていた草太に言うと草太に絡み始めた。
歩美は呆れた様子だ。
その後、宴会は終わり、それぞれ帰って行くのだが清花はヘベレケだった。
思う様に立ち上がれない清花を、送るはめになったのは草太だ。草太は、清花の会社では地味なやつで名は通っていた。
「お前さ~もう少しどうにかならないのかよ」
「はい…」
「さっきから、はい…だけだな、詰まらねーぞ!!」
「すみません…」
「すみませんってな…」
清花はトコトン草太に絡んでいた。
そんな時、2人の脇を恋人達が通っていた。
清花はマジマジと見つめ…睨み付けていた。
「ふん!私だってな、モテるんだぞ~聞いているのかコノ野郎~」
「はい」
「う゛」
清花は泣き出した。
いや違う、清花は口を抑えた!
「出る…」
「え、待って下さい」
急いで公園へ草太は清花を連れて行った。そして清花からは真新しい何かがうまれ落ちた…。
落ちがこんなんですみません(>_<)
では次➡始まり
>> 14
始まり
妻由美との馴れ初めは…
俺が…確か17歳の時だった。
「なあ、今度他校の女子と合コンしないか?」
と悪友のマキとトモが聞いてきた。
「何処だよ?」「S女!!」
「え!?あそこは…厳しくてチョー有名じゃん。」
「大丈夫だよ…な?トモヤ?」
「トモの彼女でもいるの?」
トモが赤い顔で照れながら、
「ああ…」
といったあと、質問攻めにあった事は言うまでもない。
当日、早めに来て、待ち合わせ場所へ行くと、女の子が絡まれてた。
「ねえちゃん!可愛いな!俺と付き合ってくれよ。」
「嫌です!」
気丈にもつっぱねた!
「何ー、嫌でも付き合ってもらうよ?」
「辞めろよ…嫌がってるだろ!」
「おまえ!」
「ガッ!バシッ!ドカッ……」
「コラ!なにやってる…待ちなさい!」
タッタッタッタッタッタッタッ
このあとの記憶がない!
気がつくと、由美が泣きながら手当てをしてくれていた!
これが2人の始まり…
お題
冬支度
ー【冬支度】ー
そろそろ冬支度しないとな……
職も彼女も
見つからないうちに
もう12月か…
_
。 。 __冂<o>||
。。∥|FFFFFFF|||
。 。 ∥|FFFFFFF|。|
。 ∥|FFFFFFF|||
/| ̄ ̄||FFFFFFF||。
/|」」」」||FFFFFF。|||
/|」」」」|○∧_∧|||。
L|」」」○。(´・ω・) ○
_○__/_つと)_。_
匚|匚|匚|匚|匚|匚|
頑張れ 俺
諦めたらそこで
終わりだぞ。
ー【雪】ー
雪
若かった頃というよりまだ幼かったあの頃
ギュッ
ギュッ
と踏みしめた夜の雪道
手を繋ぎ見上げた夜空は凛として
低くそれでも高いあの空に星がこれ以上ないほど美しく輝いていた
キミといた数年間
切ない想いもたくさんあった
どれほど涙を流したかもわからない
辛い記憶は今でも心の底にとじこめたまま
それでも大人になった今でもあの美しい光景だけは忘れられない
キミといた人生があったから私は今ここに立っている
全てにきっと意味はある
あの日私の瞳に映った冬の星座が今でも私の胸にあるように
これから迎える雪の日もきっと私に何か意味を与えるのだろう
次のお題
Christmas
【Christmas】
満員電車から解放されたのも一瞬、人混みに押されつつ私は改札を出る。
駅前広場はクリスマス一色。
浮わついたカップル達が行き交う中、私は立ち仕事で浮腫んだ足を引きずり家路を急ぐ。
アパレル界にはクリスマスも正月もない。デートなんて全部セールで潰れてしまう。
それでなくても彼とは遠距離だというのに。
溜め息が夜に白く溶ける先に、ストリートミュージシャンの歌声が流れる。
John Lenon の『Happy X'mas―War is over―』
彼の好きな曲だ。
私はふと、仕事中携帯を切ったままだった事を思い出し、電源を入れた。
彼からのメールが1件。
添付ファイルを開くと流れ出したのは……
ねぇ貴史。
私達はこんなに離れても、同じ曲を聞いているね。
それはたった一行の文。
『来年は同じ家でこの曲を聴こう』
画面が滲んで見えないから、今から電話するね。
【電話】
電話。
また、だ。
ベッドに寝たまま、貴司は時計に目をやった。深夜の2時18分。電話の着信音が鳴り響く。
こんなことが、毎晩続いている。
最初は、気味が悪くて無視していたが、4日目くらいから、好奇心がうずうずと芽吹き出した。
7日目には、夜中の2時に目を覚まし、18分の着信を待つようになった。
10日目に、貴司は初めて、受話器を取った。耳に当てる。その瞬間、通話は切られた。
次の日も、その次の日も、貴司は電話を受け続け、しかし通話は切られ続けた。
それでも貴司は、この不気味で奇妙な着信に、快感を覚えはじめていた。
毎日、深夜の中途半端な時間に起こされているにも関わらず、寝不足になるどころか、目も頭も冴えわたる。
そして、実際、仕事もプライベートも、日中の生活すべてがうまくいっていた。
貴司は、心の底から高揚し、満ち足りていた。
1ヶ月目も3ヶ月目も、貴司は深夜の着信を受け続けた。
しかし貴司は気づいていなかった。
着信を受けるたびに、貴司の実体が薄れていることに…
そして1年後…
貴司は自分が影になったことにも気づかずに、高揚感に溺れながら、深夜の着信を待ち続けていた。
【影】
>> 20
《夢》
明け方。
私が布団で寝息を立てていると、不意に妙な気配を感じた。
人の気配だ。
それも一人や二人では無い。何人も、何人もの人間が、私の周りを取り巻いているのだ。
私は思わず起き上がろうとしたが、どういう訳か体が動かなかった。
瞼を開こうともしたが、どういう訳か、ピクリとも動かなかった。だが確かに、幾つもの視線が、私に向けられているのだ。
私の周りにいる彼らは、終始無言のまま、一言も声を発さない。私は、なんだかヒドく恐ろしい気分になった。
私が固唾を呑んでいると、ボソボソと声が聞こえてきた。
小さな声だったので何を言っているのか聞き取れなかったが、野太く、不気味な声だった。
すると、また、別の声が聞こえてきた。やはり野太く不気味な声だったが、今度は、何を言っているのかハッキリと聞き取ることが出来た。
『――命拾いしよったの――』
その直後、不気味な笑い声が、一斉に辺りを包み込んだ。
その瞬間、先ほどまで重く閉じていた瞼が、ハッキリと開いた。
目が覚めると、私は病院のベッドの上にいた。
私は交通事故に遭い、生死の境をさ迷っていたそうだ。
《事故》
- << 36 《《夢》》(遊) 明け方。 皮膚から起きた。次に鼻で息を吸って小さな自分の音を聞いた。その後は交通機関の音が耳に満ちてきた。鼻の周りに小さい空気の渦を感じる。だがまつ毛には何も感じない。顔面の空気は淀んでいた。まぶたが光でにじんだ。そうか。呼吸器官を使ってみる。あばらが動いた。皮膚が気温を調べる。体温の方は正しいのか。うなってから身をよじった。 幸せな瞬間は空気みたいに当然だった。体が明け方の雰囲気を吟味している。目を開けるのはまだ早い。肺を広げて眉を上げた。 目が開いた。時計を探した。 さっきは、明け方ではなく夕方だったのだ。1月3日の日は暮れていた。 「しかし、蒸し暑い」 そう思ったが、まだ声に出してはいない。 次の題名は【雨】で宜しく。
>> 21
《事故》
「私は事故で死んだのですっ!」
私は必死でそう主張しました。死んでから必死、というのもおかしな話ではありますが。
「事故で車に撥ねられた……と」
閻魔はそう言って、手元の資料を繰りました。そこには私の生前の行いが書かれているのです。
「根っからの正直者で、人を騙さず、騙されても恨まず、悪い行いをした事は無い」
私は頷きました。正直が私の誇りでした。
「全く不憫だのう」
私の死には、あの閻魔でさえ同情を覚えるようでした。
「信じるが故に騙されるか」
私は頷きました。
「それでも人を信じたかったのです」
閻魔も頷きました。
「他人の借金を背負わされ、首が回らず車道に身を投げるとは……誠に不憫だのう」
私は思わず涙を流し、首を縦に振りました。
そしてすぐに「しまった」と思いました。
はっと上を見れば、閻魔の形相はそれは恐ろしい物でした。
「やはり事故ではなく自殺であったか!」
閻魔の声が雷の如く響きました。
「お前は地獄行きだ!」
自嘲が浮かびました。清廉潔白な人生は何の為の物でしょう。
まさか閻魔の沙汰で一番の重罪が自殺であったとは……知る由が有りましょうか?
《嘘》
>> 23
【ダイエット】
私は正義の味方、ストレイマン。
世界の平和と愛しい彼女を、悪の手から守る。
むむ、彼女に危険が!
「ストレイマン参上ーっ!」
「きゃあ!またアンタね、このストーカー!」
ストーカーとは人聞きが悪いが、今はそれどころではない。
「危険だ、下がって祥子ちゃん!」
「“ちゃん”とかキモいんだけど!馴れ馴れしく呼ばないでよ!ていうか危険って何?」
ヤツの危険がわからないとは。
私は彼女を背後に庇った。
「観念しろ、ドーナツ!」
🍩
「は?」
「騙されるな祥子ちゃん!コイツは400Kcal。たった1個で1日に必要なcalの4分の1を占める不届き者だ!」
「だから何?意味わかんな――」
「成敗っ!」
ぱく。
「ああ!ばかぁ!」
そんなわけで今日も、平和と彼女の美貌は保たれている。
【ヒーロー】
>> 24
『ヒーロー』
ドン
「おい、物を出しな。」
「ぐっ…持ってないです。」
いきなり柄の悪い奴に襟首を掴まれた男は壁に叩きつけられた。
「嘘つきだなお前。調べれば直ぐ分かるんだぜ。」
「…!?」
ドクン
みるみる顔が青ざめていく。
「ほら持ってるんだろ。」
そこへ
「悪は許さんとぅーッッ!!」
ガキッ
「ぬわっ!?」
ズシャー
小石に躓き顔面を擦りむいた血まみれのヒーローが現れた。
「何だてめぇは…」
「正義の味方だ。」
パンパンと汚れた服をはたき両手を腰にやった。
「悪は許さん!」
「何訳の分かんねぇこと言ってんだ!」
柄の悪い奴は男を引きずったまま近づいて来る。
「どうやらお仕置きが必要だな…いくぞ!!必殺ウルトラ・スーパー・ゴールデン・デリシャス・ダイナミックキッークッッ!!」
ヒーローは柄の悪い奴の弁慶の泣きどころを思いっきり蹴った。
「ぐあ~ッ」
たまらずスネを押さえ座りこむ。
「さっ今のうちだ。早く逃げたまえ。」
男は微笑むと走って逃げて行った。
「正義は勝つ!」
勝利のポーズを決めてると柄の悪い奴が立ち上がり怒鳴った。
「どうしてくれんだよ!万引き犯逃がしやがって!!」
「へっ…」
➡間違い
>> 25
【間違い】
「カオリ」
僕はどぎまぎしながら、カオリの前に立っていた。青葉が揺れる校舎裏、中学生の僕ら。
「昨日のメール、みた、よな?」
「うん」
カオリは困ったように俯く。彼女が握り締めている携帯には、こんなメールが届いている。
『好きです。付き合ってください』
だけど、僕はその返事を聞くために来たのではない。
「実は、間違って送っちゃったんだ。本当は、2組の北村さんに」
告白するつもりだった。それを、何を間違ったのか幼馴染のカオリに宛てて送ってしまったのだ。
「なんだ、そっか!」
カオリは大きな声で言った。
「いきなり変なメール来て、戸惑ったよ」
彼女らしい態度に、僕は胸をなでおろす。むしろ、メールを送ったのが彼女でよかった。他のクラスメートだったら、どんなにからかわれるか。
結局、その間違いは笑って済まされた。
翌日、僕は北村さんにフラれた。
打ちひしがれる僕の携帯に、メールが一通。
『明日デートしませんか?』
カオリからだ。待ち合わせた公園で、カオリは意地悪な笑顔を浮かべた。
「間違って送っちゃった。でもせっかくだし、デートしようよ」
【デート】
>> 26
【デート】
初めて今日女の子と…それも大好きな女の子とデートする日
自分なりにキメたつもりだけど…
「母さん!コレでいいかな?」
母さんはまじまじと見て
「馬子にも衣装だね~大丈夫だよ、決まってるよ」
僕はホッと一息ついて
「じゃ行って来ます!」
家を出て待ち合わせ場所に向かった。
駅前の本屋の前で待ち合わせ!
30分待った。まだ来ない。
一時間まだ来ない。
夕方まで待ったけど…
悔しさと怒りでどう帰ったかわからずに、気がついたら…部屋にいた。
その晩に彼女から連絡があった。
「ごめんなさいm(_ _)m
行けなくて、お母さんが死んじゃったのp(´⌒`q)
しばらく逢えないけど…待っててね(ToT)」
【両親】
>> 27
『両親』
ゴボゴボ‥
「チビちゃんでちゅか~パパでちゅよ~⤴」
<知っとるわい!毎回毎回起こしやがって疲れるちゅうの💢>
ダダダ ダ~ン🎵
ダダダ ダ~ン🎵
「チビちゃんでちゅか~パパでちゅよ⤴クラッシックが良いって人に聞いたからドンドン聞いてね⤴」
<阿呆か~毎回毎回大音量で聞かせやがって鼓膜破れるちゅうねん。将来オーケストラの指揮者にでもなれってか💢>
コポコポコポ
「たらいま⤵ヒクッ 今日は上司から怒られてね‥ ヒクッ‥ぐうぐう」
<何愚痴まいとんねん💢つうか寝るな風邪引いてまうど💦>
ハァハァハァ‥
「母ちゃん産気づいた✨チビちゃんもうすぐやで~⤴✨」
<仕方ねぇなあ出たら おんぎゃーってぐらい泣いてやるか>
「おっ🎵出て来た~⤴✨」
<目は見えねぇけどあったけぇ~おっと泣かねぇとな💦>
「キュウン🎵キュウン🎵」
<んっ‥声が変だ‥>
数日後‥
「チビちゃんただいま⤴おっぱい飲んでましゅねぇ~⤴」
<何と俺は独身男性に飼われているメス犬の子供どこぞかのオス犬にはらまされて出来た子つまり子犬のチビって訳だ‥はあ~ヤレヤレだぜ💨おっと乳争奪戦中だぜ🐶>
➡ペット
>> 28
【ペット】
「飼ってもいいでしょ」
あの日、雄太は泥だらけの俺を抱いてダダをこねた。
昔のことのように思えるけど、あれからまだ2年なんだな…。
いや、今は思い出に浸ってる場合じゃない。俺は夜道を全力で駆けた。
懐中電灯が揺れている。人間の群れだ。皆雄太を探してる。
「あっシロ」
雄太の父親がいた。
「ワンワン」
雄太が大変なんだ!
大人たちを連れ、もと来た道を駆け戻った。
山の斜面の下で保護された雄太は、幸い大きな怪我はなかった。
「雄太、なぜ家出なんかしたんだ」
「パパがシロを捨てるって言うから!」
「なに?」
「転勤で東京に行くんでしょ?犬飼えないんでしょ?」
「…聞いてたのか」
「だからシロと2人で暮らすことにしたんだ。でも、崖から落ちて…」
雄太、ありがとう。
でも仕方ないんだ。昨日パパは言ったよ「ごめんな」って。泣きながら言ったんだ。
俺は言った。
「ワン」
大丈夫。アスファルトより、生まれ育ったこの野山が好きだから。
俺は走った。
「あっ!待って!」
2年間、幸せだった。
「シロぉー!」
雄太、俺もお前も、もっと幸せになろう。約束だ。
【約束】
【三十一文字】
毎週水曜日の午前中、光江は短歌の会に参加する。短歌と言っても57577に当てはめるだけの言葉遊びの会だ。
会の終わりに、太郎が短歌を1つ光江にプレゼントしてくれる。
『あきがきた 何を食べても うまい秋 1人で食べる 淋しさが増す』
「やだわぁ。太郎さん誘ってるのかしら。」
「いやいや、そういう訳では…。捨ててもらって結構ですから。」
あれからもう1年が過ぎた。光江は太郎のプレゼントが楽しみになっていた。
「これで最後です。」
短冊に墨で書いた短歌を渡す。
「返事は聞いて下さらないの?」
「気付いてはったかぁ。こりゃ恥ずかしい。」
「『ん』で始まる短歌なんて普通作りませんよ。それで今までの短歌並べてみましたの。」
「気付かなかったら諦めるつもりが、31文字に入り切らなくて、悪あがきをしてしまって…。いやぁ恥ずかしい。」
あなたとの
過ごす日びを
夢みては
つまのいえいに
頭お(を)さげる
けっこんしてください
次のお題【最後の恋】
『最後の恋』
-思い返せば、君とは一体どれくらいの時間を過ごして来ただろうか…
いろんなことがあったね…
最初、僕が告白したとき、君は笑いながらOKしてくれたね
僕が緊張で何言ってんだかわかんないくらい噛みすぎたからね
僕たちは若さ故に、一度壁を乗り越えられず、別れたこともあったね
でも、やっぱり僕には君しかいなかったんだ
もう一度付き合い、長い年月をともに過ごしたね…
ケンカしたり、一緒に笑ったり…
君がいたからこそ、僕は今の僕でいられたんだ…
僕は君に依存し過ぎたのかもしれない
僕の心は君でいっぱいだ
これが僕の最初で最後の恋だ…
…今僕もそっちに行くよ…
待ってて…
次~、『大切な人』で✨✨
>> 32
【大切な人】
彼だ!!
スクランブル交差点を行き交う人々の群れの中に、彼の姿を見つけて、加奈子は目を輝かせた。
3ヶ月ほど前から、毎晩 夢の中に現れるようになった、あの人。
街角の占い師にみてもらったら、水晶が「それは運命の男性だ」と教えてくれた。
毎月欠かさず読んでいる雑誌の星座占いには、「あなたにとって大切な人と出会えるでしょう」と書いてあった。
今朝、テレビで見た名前占いでは、「転機となる出来事に出会えるでしょう」と言われた。
…間違いない。
彼こそ、夢にまで見た「私の大切な人」…。
加奈子は駆け出し、人混みを縫って、彼に追いついた。
がしっと、彼の腕をつかみ、満面の笑顔を向けた。
「ずっと探していました。あなたが私の運命の人。ずっと大切にします! 私にあなたを守らせてください!」
翌朝。
加奈子は、ストーカー規制法違反で、留置所にいた。
次のお題【占い】
‐・*,+占い+,*・‐
放課後の教室。
『“あの人”と‐会えますか‐?』
そんなコトを思いながら、
今日もタロットを引く‐
「あっ!?」
後ろから抱きしめられて‐
占いって意外と当たるんだ‐
今日、ここで“恋人”をみつけました
ヒラリと落ちるカード...
(オダイ)
“恋人”
>> 21
《夢》
明け方。
私が布団で寝息を立てていると、不意に妙な気配を感じた。
人の気配だ。
それも一人や二人では無い。何人も、何人もの人…
《《夢》》(遊)
明け方。
皮膚から起きた。次に鼻で息を吸って小さな自分の音を聞いた。その後は交通機関の音が耳に満ちてきた。鼻の周りに小さい空気の渦を感じる。だがまつ毛には何も感じない。顔面の空気は淀んでいた。まぶたが光でにじんだ。そうか。呼吸器官を使ってみる。あばらが動いた。皮膚が気温を調べる。体温の方は正しいのか。うなってから身をよじった。
幸せな瞬間は空気みたいに当然だった。体が明け方の雰囲気を吟味している。目を開けるのはまだ早い。肺を広げて眉を上げた。
目が開いた。時計を探した。
さっきは、明け方ではなく夕方だったのだ。1月3日の日は暮れていた。
「しかし、蒸し暑い」
そう思ったが、まだ声に出してはいない。
次の題名は【雨】で宜しく。
>> 36
【雨】
絵美子は雨女だ。
彼とのデートは勿論、旅行、試験など、大事な日は必ず雨。
そんな絵美子がプロポーズを受け、結婚する事になった。
一生に一度の結婚式は、絶対晴天にしたい!
絵美子は過去の晴天率を調べ、挙式日を日柄ではなく、一番晴天率の高い日で選んだ。
そして挙式当日。
絵美子の大事な日とは思えないほどの雲一つない晴天に恵まれた。
良かった~。
絵美子は晴れやかな気持ちで挙式に望んだが。
挙式は、出席者全員、司会者も会場スタッフまでもが、最初から最後までお祝いと嬉し涙を流し続けた。
会場全体に、暖かく優しい涙雨が降り注いだのだ。
やっぱり絵美子は雨女だった。
次のお題は【涙】でお願いします。
涙
『あぁ‥どれくらい泣いてないんだろうなぁ』
部屋をドタバタ駆け回る子供たちを横目に額に汗して作るカレー‥
6月に入り積み重なった洗濯物
湿った部屋
曇っているのは空ばかりではない
傍らから聞こえる軽快なラジオ
多分あなたは覚えていないよね、私の好きなDJ
カレンダーについた赤いボールペンのマル
何食わぬ顔ででかけた10年目の今日
相変わらずエプロンに可燃ごみで
素足にクロックス
シンデレラなんかに到底なれない
カレーのお姫様は空想の中で王子とダンス
クルクルクルクルまわるのはおたまだけ
深いため息をつきながら定番のアスパラを用意する
昨日メタボリック王子に買ってきてもらったアスパラを野菜室から取り出す
『‥ばかたれ‥気がつかなかったら煮込むとこだったじゃん‥』
10本のアスパラにピンクのリボン
一番細いアスパラに一粒石のダイヤモンド
お気に入りのDJの紹介に合わせて運ばれたマイスゥィートアニバーサリー
久しぶりに泣いたのは玉ねぎのせいにしなくちゃね
🌱次は『記念日』です🌱
>> 38
【記念日】
今日さ、ゆかりんとこ三回目の結婚記念日なんだってさ。
私、記念日ってほんと覚えてないんだよね~。
お前、自分の誕生日も忘れてるもんな。因みに俺らの結婚記念日は?
………。
なんで聞くかな~。確か5月?だっけ?
ハズレ~。3月でした。
あ、でもね、この子が産まれたら、誕生日は絶対忘れない!絶対!
はいはい。
無事産まれて良かったぁ~。
出産に立ち合って良かったよ。
めちゃ感動だった。
うん。無我夢中だったけどほんと無事産まれてほっとしたよ~。
予定日より5日早かったからちょっと心配だったけど、元気一杯だしね~。
3月18日、21時48分。
ぜーったい忘れない記念日だよ。
じゃあ、もう一つだね。
???
俺らの結婚記念日も同じだよ。
次のお題は【同じ】でお願いします。
>> 39 父方の祖父母は私の誕生日に亡くなった。そして三年前に母は姪の誕生日に亡くなっている…何か不思議なものを感じながら過ごしている中で1人の男性に出会った。「僕、明日が誕生日なんだ」彼の言葉に一瞬、言葉を失う。彼は役者をしている。そして明日は役者をしていた叔父が亡くなった日でもあったのだ。ふと気付くと彼の後ろに静かに微笑む叔父がいた。消えていく叔父を見届けながら「彼に逢わせてくれたんだ」…涙を流す私に「どうした?」と聞く彼。涙を拭いて笑顔で「プレゼント、何がいい?」彼は黙って私を指差し「ペアリングがいいな、左手の薬指にする」宝石店に向かって歩きながら空を見上げて「叔父様、ありがとうございます」と呟いた。〔次のお題は「奇跡」でお願いします〕
🌱祈り
『神様お願い!どうかこの恋が叶いますように』
そう願って早くも一年が経った
神頼みしかなかったこの恋もどうやら終止符をうつ時がきたみたい
先輩のこと見てたらすぐにわかっちゃったの
あの人と話すときだけ笑顔が特に優しい事
雨が降ったあの日
傘と一緒にあたしに初恋を運んでくれた
紺色の大きな傘は今もここにある
あれからずっと返せずにいるのは
返してしまったらそこでこの恋が終わってしまいそうな気がするから‥
でも決めたよ
降りだした雨に背中を押されて
『大好きです』
そっと呟いて傘にキスした
そして深呼吸
『伊藤先輩!!雨凄い!お姉ちゃんまだ教室にいるはずだからひどくなる前に送ってあげて
急いでて傘もってないはずなんだ!』
『あっ‥この傘
遅いよお前は~!』
くしゃくしゃっと前髪を撫でる手が優しい
ねぇ先輩
あなたは気づくかな
グランドに大きく書いた相合い傘
ちいさく書いたあなたとあたしの名前
雨が初恋を消すまでもう少し笑ってみせてね
次は『グランド』
>> 44
🌱お盆
夏がくると思い出す
『夏になったらどっちに乗って帰りたい?』
お尻が滑りそうだから茄子よりキュウリがいいかな
なんて笑っていた頃が懐かしいね
君が居なくなっても三度目の夏がきたよ
あの日君が助けようとした子猫は僕の腕の中で大きなあくびをしているよ
バカだよな
自分の命と野良猫の赤ちゃん
どっちの命が大切なんだよ
どれだけ泣いたかわからない時間
ゆっくりと確実にかわる季節
19の俺は22になり
一般の企業に就職も決まった
まさか人生初の夏のボーナスでこれを買うとはね
長い茄子に楊枝を真横に二本
楊枝の先にはタイヤに見立てたきゅうりの輪切り
『今度は安全運転で帰ってこいよ』
四角い木枠の中で笑うあの頃の君
あぁ
今年も空が高いなぁ
青い空の向こうで君はきっと笑っているんだろうな
🌱次は『夏』です
>> 45
『夏』
「……最近暑くなってきたよなぁ。梅雨明けたか?」
「うん。昨日梅雨明け宣言だって」
「そうかぁ……タルくなんなあ」
「ねえ、何で夏って暑いんだろうね?」
「はぁ?そりゃ地軸の傾きと緯度の関係で日照時間が延びるからだろ。お前地学で受験すんのに脳味噌大丈夫か?」
「そんくらい私だって知ってるし、馬鹿にすんな」
「んだよ叩くなよ、ったく……」
「夏になるとさ、何か始まりそうな気がするよね」
「そうか?俺はむしろ動きたくなくなるけど。早く秋が始まって欲しいと思って毎年過ごすな」
「つまんないヤツ」
「仕方ねえだろ、俺はこういう人間なの。中学からなんだからそろそろ諦めろ」
「あーあ、何かないかなあ……」
「何かしようと思って、大抵何にもしないんだよな。それが夏だ」
「今年も?」
「受験勉強はせざるを得ないか。メンドいな」
「高校最後の夏なんですけど」
「だから?」
「あーもう!だから何も無い夏を脱却するの!」
「何だよいきなりハジケて」
「いいから今日は付き合え、夏休みの作戦会議を行う!」
「……まだ夏休みじゃねえだろ」
「いいから来い!」
「……仕方ねえヤツ」
次は『夏休み』
>> 47
【兄弟】
お兄ちゃん信行って言うんだけど、私は
『のぶきーちゃん』って呼んでる。
のぶきーちゃんは、可愛い私を
『さるぅ~!』て言って、変な顔してからかうから、いっつも喧嘩になる。
で、いっつも最後は私の史上最大の『大泣き』になる。
で、お母さんが鬼のような顔で飛んで来て、のぶきーちゃんは叱かられるんだ。
お父さんが帰ってきたら、のぶきーちゃんきっと叱られるな。
お母さんが急に出掛けることになっちゃって、友達と遊ぶ約束してたのぶきーちゃんに
「孝子も連れてって」て言ったんだ。
そしたらのぶきーちゃん
「えーっ!孝子と一緒じゃ遊べないよ~!」て、むくれた。
でも結局連れてってくれた。
私だってヤダって思ってたのは言わなかった。
公園に行ったら、のぶきーちゃんの友達が
「えーっ!何で妹連れて来たんだよ!遊べないじゃん!」て口を尖らせて文句言ったんだ。
それから
「妹さるみてぇ!」て言ったんだ。私がベソ掻いて、史上最大の大泣きになりそうになった時、のぶきーちゃんが、そいつに飛び掛かったんだ。
ちょっとだけのぶきーちゃん好きかもしんない。
🌱喧嘩
『だいっきらい』
『いいわけ位聞いてよ』
『よく言うよね、もう絶対信じられない』
『言いたい事ばっかいって俺の言うことなんか聞いてくんないじゃんか』
『勝手な事ばかりいうからよ』
『よし…そっちがその気なら俺にも考えがあるぞ。あとから泣きべそかくな』
『泣いたりなんかしないもの。あなたこそもう負けを認めたらどうなの、辛いんじゃないの 』
『ノーサンキュウ~折れるならそっちがお先に』
『にくったらしいわね~絶対絶対先に謝らないからね』
『ねぇ…俺もぅ疲れたんだけど
もうやめない?』
『いいよ、負けを認めて早くよこしなさい。最後のガリガリくん❤…アッ…!』
『やった❤『ん』がついたぁ~俺の勝ち❤❤
しりとりしながらおこりんぼ大会!
ガリガリ杯ソーダー味は我輩がゲットだぜぃ』
唇をとがらせながらうらめしそうに見る君はやっぱり面白い
最後まで食べたらマジックで『あたり』って書いてやるから一緒にまた買いにいこう
今度は君が勝つまで付き合うからさ
次は『当たり』でお願いします😺
- << 51 【当たり】 「大当たり~」 米屋のおじさんの大声で道行く人達が振り返った。 三歳の文枝が座布団を当てたのだ。 母の喜ぶこと、喜ぶこと、一週間は会う人毎に娘のクジ運を自慢していた。 『私のクジ運は三歳の二等で終わったのねぇ』 寝そべってテレビ観てる夫がまたオナラした。 「出物腫れ物所嫌わず~」 『進歩もなく同じことを…』 『夫もハズレ!』 「あ~」 四十三の文枝は大きな溜め息をついた。 「夕飯の買いもん行って来ちゃうね」 返事を待つことなく、文枝は外に出てまた溜め息をついた。 四つ角の横断歩道で信号待ちをしていたら、夫が手招きしながら、大声で何か言っている。 聞き取れない。 『自分が来ればいいのに!あ~面倒臭い人だよ』 溜め息つきながら、夫の元に近寄った。 四つ角離れて直ぐ、トラックが信号機に突っ込んだ。 またハズレた。 次は溜め息
新しいレスの受付は終了しました
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
- レス新
- 人気
- スレ新
- レス少
- 閲覧専用のスレを見る
-
-
✴️子供革命記!✴️13レス 70HIT 読者さん
-
猫さんタヌキさんさくら祭り0レス 43HIT なかお (60代 ♂)
-
少女漫画あるあるの小説www0レス 66HIT 読者さん
-
北進11レス 246HIT 作家志望さん
-
こんなんやで🍀182レス 1634HIT 自由なパンダさん
-
わたしとアノコ
羨ましい表現なんてあったかなw 作者だから、もっていきたいほうがあるか…(匿名さん166)
166レス 1707HIT 小説好きさん (10代 ♀) -
✴️子供革命記!✴️
「儚辺浜森林公園(はかべはましんりんこうえん)にしよーよ」 と凌が云…(読者さん0)
13レス 70HIT 読者さん -
神社仏閣珍道中・改
(続き) 明治時代の【太政官布告】で定められた『服喪期間』では夫…(旅人さん0)
214レス 7270HIT 旅人さん -
一雫。
誰かが言ってたあの言葉 自分の機嫌は自分でとる 本当に…(蜻蛉玉゜)
76レス 2329HIT 蜻蛉玉゜ -
仮名 轟新吾へ(これは小説です)
昔の事をいつまでも❗❗ごちゃごちゃと!!👊😡💢しつこい男じゃ❗ 【昔…(匿名さん72)
178レス 2779HIT 恋愛博士さん (50代 ♀)
-
-
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②4レス 103HIT 小説好きさん
-
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?11レス 120HIT 永遠の3歳
-
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令1レス 125HIT 小説家さん
-
閲覧専用
今を生きる意味78レス 509HIT 旅人さん
-
閲覧専用
黄金勇者ゴルドラン外伝 永遠に冒険を求めて25レス 946HIT 匿名さん
-
閲覧専用
🌊鯨の唄🌊②
母鯨とともに… 北から南に旅をつづけながら… …(小説好きさん0)
4レス 103HIT 小説好きさん -
閲覧専用
人間合格👤🙆,,,?
皆キョトンとしていたが、自我を取り戻すと、わあっと歓声が上がった。 …(永遠の3歳)
11レス 120HIT 永遠の3歳 -
閲覧専用
酉肉威張ってマスク禁止令
了解致しました!(小説好きさん1)
1レス 125HIT 小説家さん -
閲覧専用
おっさんエッセイ劇場です✨🙋🎶❤。
ロシア敗戦濃厚劇場です✨🙋。 ロシアは軍服、防弾チョッキは支給す…(檄❗王道劇場です)
57レス 1390HIT 檄❗王道劇場です -
閲覧専用
今を生きる意味
迫田さんと中村さんは川中運送へ向かった。 野原祐也に会うことができた…(旅人さん0)
78レス 509HIT 旅人さん
-
閲覧専用
サブ掲示板
注目の話題
-
🍀語りあかそうの里🍀1️⃣0️⃣
アザーズ🫡 ここは楽しくな〜んでも話せる「憩いの場所🍀」となっており〜ま〜す🤗 日頃の事…
353レス 3145HIT 理沙 (50代 女性 ) 名必 年性必 -
母親の誕生日プレゼント何が良い?
来週の金曜日は私の母親の誕生日です、誕生日なので母親の好きな物や欲しい物をプレゼントしよう、と思った…
30レス 403HIT 張俊 (10代 男性 ) -
親が会社に挨拶、、
私はシングルマザーなのですが、子供2人が同時にインフルとコロナになり、会社に迷惑かけました。 社長…
13レス 374HIT おしゃべり好きさん ( 女性 ) -
高熱だと知り長時間放置
先日、私が高熱が出た時の話です。 彼は、彼と一緒に過ごした日が風邪の原因だと、何回も謝って…
13レス 421HIT 社会人さん (20代 女性 ) -
彼氏と分かり合えない。納得できない
親を大事にしない人嫌いって言われました。 私はただ連絡を取りたくないから疎遠になっただけ。 …
85レス 2334HIT おしゃべり好きさん (30代 女性 ) -
がんばっても何も言ってもらえない会社
仕事でがんばっても、成果をだしても、結果をだしても何も言ってもらえない。 がんばってるね、ありがと…
11レス 282HIT 気になるさん - もっと見る