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“箱” 入院

レス16 HIT数 847 あ+ あ-

作家
18/07/15 16:29(更新日時)

見慣れた天井、白い壁、特徴の椅子や机、タンスが一体化した家具。
白くかたい枕に花模様のシーツ、堅いベッド。

“私”は入院している、が入院した経緯をおぼえていない。
なぜここにいるのか。
箱のような病院に入院しすでに数日。
なぜ“私”はここにいるのか……。

No.2670430 18/07/02 17:11(スレ作成日時)

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No.1 18/07/03 04:44
作家0 

はっ!
悪夢から目覚めるのが入院してからの日課。
特に汗をひどくかいているわけでもないが喉は乾き日はまだ高くない闇のなか。
堅いベッドや薄い布団が寝心地がよくないのかもしれない。ゆっくり起き上がり詰所のそばの洗面場に水を飲みにいく。
ごくごく……。
私はこの景色を知っている。窓から見える景色を“身体”が知っている。
喉の乾きを癒しても悪夢から放たれた感じはしない。
いつまでここにいなくてはならないのか……。

No.2 18/07/03 05:52
作家 

起床しカーテンを開けると花壇の花々や申し訳ばかりの緑。
小高い山が病院の建物の奥に見える。はじめは個室だったが、いまはやむをえず相部屋。
向かい側に若い子、反対側にお年寄りがひとりずつ。若い子はは打ち身による入院らしいがお年寄りは知らない。
ただまるで念仏みたいに独り言をそれぞれつぶやいている。
気持ち悪い。
早く寝るようにしながらも悪夢は見てる。

No.3 18/07/03 07:10
作家 

眠れない頭のなか寝惚け着替える。なかには私服のまま着替えない患者もいるが。
ぼんやり着替えながらなぜ自分が入院してるのか考える。
思い当たることはない。
主治医はアスペルガー症候群や発達障害と“広い意味”で伝えていたが病院には自由がない。
私は比較的軽い症状らしいが皆で食べる食堂ロビーには向かいはするが食事を受け取る。
朝食はおおむねパンにバター、少しばかりの甘い煮豆にブロッコリー、牛乳。パンや牛乳は食べれるが他はなかなか食べれない。
胃に押し込むように食べては食器を看護師に渡し部屋に戻る。
部屋に戻りぼんやり過ごすか読書をする。
愛読書は有川浩や四国ものなど。しかし内容はたいていおぼえてしまっている。
ノックされ検温の看護師がきた……。

No.4 18/07/03 08:08
作家 

既視感。
私を覆うもの。知らないはずの病院なのに病室から見える風景、家や山、病院の形に見覚えがあるようだ。
疲れているのか歳なのかわからない。
つかれている……。
病院に自由はないようだがある程度は自由はあるが、私に外出の許しは出ていない。
信用がないのか。
はあ……。
洗濯は私は入浴した直後にしているようになった。はじめはランダムだったが習慣になった。
入浴はまるでお風呂屋の混雑。銭湯だ。

No.5 18/07/03 08:21
作家 

藍部屋に私以外に三人いるといたがひとりは私より若い者。
ふたりは私から見てもお年寄り。
だが少々厄介なのはこのおふたりは独り言を発したりベッドや椅子を軽くたたくのだ。
それが神経に障る。
精神科だからやむを得ないがよく眠れない原因だった。
寝る前に眠前薬をもらわないと寝れない。きつい。
症状が軽くなりやさしくなるにつれ綿は眠前薬を断った。早く眠りたいからだ。
しかしそれでもふたりのお年寄りの独り言やモノをたたくことはやめない。
ぶつぶつ……かんかん……。
ぶつぶつ……かんかん……。
これでよく眠れるわけない。

No.6 18/07/03 11:04
作家 

早くに就寝しても悪夢は襲う。
不条理な夢そのもの。
ただひたすら眠りそのものを襲う行為。
身体は意味のない疲れを癒してるはずなのに頭から悪夢は離れない。
看護師からの検温や便の回数云々など。
身体は健康なのに。
部屋との行き来はトイレとテレビがあるロビーくらいだ。あと中庭。
気持ちも身体ももてあます。

No.7 18/07/03 16:12
作家 

朝の集会や準備体操には私は参加しない。
入院という行為だけでも身体に負担だから。
ひとりで食事しひとりで居眠りしひとりで読書をする……。
主治医が週に二回診察する。明るく覇気のある若い先生。
しかし入院するよりも早く退院させてほしいものだ。

No.8 18/07/03 16:41
作家 

事情がちゃんと伝わってないのかはじめは保護者同伴でも外出は許されなかった。
事情を相談員に伝え主治医に伝えたことでようやく看護師たちに伝わる。
看護師たちが多くいる患者たちの事情をすべて理解してないことがわかるがこちらからは不便だった。
私の外出が許されたのは入院してからおよそ二週間ほどだ。
溜まるストレスに耐えられかったことがわかる。
久しぶりの外に安心するが外出はいずれ病室に戻らないとならない。
“退院したい”
その思いと既視感にとらわれる日々……。

No.9 18/07/04 07:10
作家 

既視感。
私は何度か入院の経験はあるが、いまいるこの病院。仮にT病院としよう。T病院に入院した経験は過去の記憶を辿っても経験はないはず。
しかし身体を包む違和感や既視感は拭えない。
なんなのだろうか。
四角い建物、白い壁、わずかにへこんだ壁に残る指の跡。
気持ち悪い。

No.10 18/07/04 14:58
作家 

既視感。
見たことのない風景や景色が見たことあるように感じることをいう。またの名をデジャブ。
年齢と共に新しい刺激がなくなり脳や感覚が麻痺してるからとも言われる。
洗い場に向かいコップに水を注ぐ。自販機であまりジュース類は飲まない。お腹が弱く壊しやすいから。
水をその場で飲むこともあるがコップに水を入れ部屋に戻る。
はじめはひとり部屋、次は相部屋。
しかし相部屋のふたりの老人の独り言やモノを叩く音に悩まされ私は過去の記憶を思い出してしまい涙し泣いた。
看護師らは私の様子に驚き私もまた一切食事を口にしなくなった。
退院したい、と叫んだがそれはムリという。
部屋を変えてもらい再びひとり部屋。
しかし病院の部屋はどこも代わり映えしない。
既視感。
これが脳や心、精神に取り憑いているようだ……。

No.11 18/07/05 06:47
作家 

既視感。
既視感以外にも説を私は考えた。
平行世界、憑依、クローンなど。
平行世界は例えば平行世界Aで亡くなった私が平行世界Bにいく。
憑依などもこれらに近いと考えた方がいい。
クローン。
俗にクローン説は禁止されているがもしも自分がオリジナルの“自分”ではないとしたらどうか。
オリジナルではなくクローンとして作られた個体AやBなどとしたら。
オリジナルの記憶を持ちながらオリジナルではない存在としたら。
既視感への説明も成り立つ。

No.12 18/07/05 11:01
作家 

ノートに私は自らを記している。
しかし文章の羅列でしかないかもしれない。
既視感。
これがひたすら気持ち悪い。白い壁、特徴のない病室。個室や相部屋に関係なく白い。
脳や気持ちが疲れているのはわかる。
読書した本の内容さえわずか一、二週間程度でおぼえている。
気持ちわるい。

No.13 18/07/05 16:15
作家 

入院で安息を得られるのはひとりでいられる時、食事、入浴、睡眠くらいだ。
あとになり保護者同伴で外出は認められた。これは入院してらから二週間ほどかかった。
病院もなんだかんだで縦割り社会のようだ。
入浴もはじめは見知らぬ他人と入浴することに抵抗があったが、慣れは恐ろしい。
洗濯ははじめはランダムにしていたが慣れた頃には入浴直後にしていた。
なぜ入浴直後か。
理由はかんたん。入浴直後にバスタオルやタオル、下着類を洗い乾かすためだ。
風呂上がりに少々ハードだが少々やむを得ない。

No.14 18/07/06 16:10
作家 

はじめての入浴の時はドキドキした。
自分の裸体を見られからかわれるかと思ったがそんなことはなかった。リンスインシャンプーにボディソープ。
日曜を除いて男女順番を入れ替わり入浴する。
銭湯を思い浮かべた方がいいがあれほどに賑やかではない。みな身体を洗うのに必死だ。
私はリンスインシャンプーを頭につけ適度にしてからボディソープを濡れタオルにつけ全身を洗う。
ある程度洗うとお湯で流す。タオルを綺麗に洗い浴槽に入る。浴槽は熱かったりちょうどよかったりだ。
はじめは無心に入っていたがある時期から数字を数え始めた。
一、ニ、三、四、五と子どもがよくやるように数えながら入浴する。
特に意味はないが数えることで入浴時間をはかるようなもの。
はじめは百まで、次はニ百まで三百まで。だいたい三百までが限界だ。
汗をたっぷりかいた後に上がり再び下着や衣服をつけて息をつく。
しかしやらないとならないことがある。
洗濯だ。
洗濯機と乾燥機は男女共に一台ずつしかない。
私はあらかじめ下着は新しいものに換えており洗濯機が空いてる場合はそのまま洗濯した。
洗剤を入れ百円を入れ動かす。
およそ三十分。
その間に水分補給や夕飯までの間に乾燥機を終えたいところだ。

No.15 18/07/07 10:34
作家 

私は生きているのだろうか。
“自分として”。
本物かクローンか憑依された身体かわからない。
病院の食事はおおむね量が多いが味は薄い。
まずくはないが極端に美味しくはない。
いったいなぜ私はここにいるのか。
睡眠は取れてるはずだが、悪夢に襲われる。

No.16 18/07/14 10:50
作家 

悪夢に襲われる。
表面的にはよく眠れているが入院経験ある人はわかるが病院のベッドはかたく無個性。
既視感から私は離れられない。
見るもの聞くものに違和感と既視感が襲ってくる。

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