渦~手書きの声~
小説というかそういうのはあまりわかりませんが
自分の内声を表現することに不得手なため
このように書き表す練習の場として、
また広大なインターネットの片隅の一区画をキャンバスとして
僕の自由を表現できたらなと思いスレを立ち上げるに至りました。
何分はじめてのド素人なものでお見苦しい点が多々散見されるとは思いますが
産湯のようにあたたかな心で見守っていただければなと思います。
あまり人様にウケる、共感しやすい内容を意識して作るモノづくりではなく
単純に自分の内声の表現手段の一つとして書いていきますので
これをお読みいただいた方の中のたった一人誰かの心に共鳴できれば
それで十分かなと贅沢なことを言ってみます。
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真四角の部屋で無機質に世界とつながれた
箱をただカタカタと打つ人形は今日も
上司の爆発したストレスの爆風で
被害を被る。
かかわりがあるようでなく
ただ同じ空間を共有しているというだけで
まるで鎖でつながれているかのように
発生する責任に対して爆弾をそれぞれが抱きかかえながら
奇妙な箱で日々を消化していく。
なぜ僕は人のミスでどなられ、
なぜ僕はストレスをぶつけられ、
なぜ僕はこの空虚な営みを日々繰り返しているのか。
自分でもよくわかっていない。
ただ言えることは人間が日に日に人間味を失いながら
都合のいい人形として成長することによって報酬を受け取ることが
この世界のスタンダードでありそこに少しでもそぐわなければ
それはまるでエラー化のようにはじき出される。
社会という構図にある生産ラインを管理者が
監視しながらできるだけきれいに列を乱さずに
ベルトコンベアーを流れていく商品のように
流れ作業の中に組み込まれていく。
子供は成長段階で多くを学び、
大人は成長段階で多くを捨てる。
背自ら責任という荷物をすすんで背負っていく。
そのためには身軽なほうがいい。
無駄はそぎ落として社会の都合に適合するように
できるだけ捨ててできるだけからっぽであればあるほどよい。
ちょうどあの無機質な箱がそうだ。
中にたくさんモノがある場合
それを整理しできるだけ中身を捨てていく。
そうすれば新しいものをインストールする容量が生まれる。
そうして社会のルールやその四角い空間の中で生きていくためのいろはを
叩き込んでいく。
枠組みに順応するように個を捨てていく。
気が付けばもう遅い。
人形はどこまで精密に精巧に進化しても
それは人形であり
人間としての進化は社会の膿みとなる。
人形であればあるほど愛され重宝される。
人間が人間を捨てることによって評価されるゆがんだ社会なら
僕は優秀な人形になってしまったのかもしれない。
そこにもう僕の姿はなかったけれど
まるで僕が過去に描いていた姿を見ているような光景だった。
周囲からは冷めた目でみられ
隅っこに追いやられながらも叫び続ける彼らは
暗闇を漂う蛍のように人々の明かりとなった。
人は笑う。
人は陰で毒を吐く。
まっすぐ前を向く彼らをあざ笑うかのように
過ぎ去っていく時間と
その時間に追われる人々。
ぼくたちはどこかで道に迷ってしまった。
広大な迷路の入り口になんの疑いもなく入っていく大衆と
スクリーンに映し出された世界を
自分たちで作ろうと一目散に走っていく彼ら。
彼らの声は、叫びは今はまだ誰の耳にも入らない。
しかし彼らは人々の光であり人々の影でもある。
地面をなめて味わう土の味を彼らは忘れないが
人々はその味すら忘れいつしか五感を失ってしまったことにも気づかない。
人々は笑う。
人々は泣く。
泣いたことにも気づかずに
ただ漂う蛍を眺め
その美しさにいつしか忘れてしまっていた五感を少しずつ取り戻していく。
時は戻らない。
終わることのないトンネルをさまようことを選んだ僕たちは
目の前にかすかに光る出口を目指し
また終わることのないトンネルをさまよう。
あたりが明るいうちは気が付くことのない美しい光は
僕らが光を失った頃にはじめてその真の明るさを知ることになる。
光よどうか消えゆくな!
光よどうか輝き続けろ!
僕らは光を失えど
光は僕らを照らし続ける。
結ばれゆくは人の縁。
出会いゆくも人の縁。
同じ縁なれど出会うだけでは結ばれぬ。
紡ぎあう中で掛け違いに気づけず人々は別れ
また違う糸と出会いゆく。
めぐり合いて結ばれゆくをただ人は
望みて出会いゆくも
結ばれゆくべき人と出会わば
その望みかなうことなかれ。
願いを強く持ちゆれど
結ばれゆくはただ定めの人のみぞ。
一途に想ひて手繰り寄せた糸
一度は定めとおぼゆれど
一心願うてこの人と
想ひし人は違ひけり。
何の因果か知りぬれど
あまりにひどうござらぬか。
ひとのえにしと言わんとぞ
なにをいわんやただ涙
落つるるばかり頬濡れし。
雨夜に見えぬは美しき月。
願わくばその輝きを一目みたし。
ただ心に想ひて人は
雨夜の月のごとし。
そこにいる誰かに声が届かないとき人は孤独を感じる。
大勢の中で孤立する日々に叫べど叫べど届かぬ声。
振り向いたあなたははるか向こう岸にいる。
手を差し伸べてくれたあなたの手を握ることは許されず
寄り添ってくれたあなたのぬくもりを抱いて眠ることはできない。
目の前のあなたは目も合わせてくれないのに
遠くのあなたの視線は温かい。
隣に座っているあなたのまなざしは僕を見ているようで
まったく見ていなかった。
あの日待ち合わせをした場所はあなたとはただの駅で
あの日あなたと待ち合わせをした場所はあなたとなら特別だった。
いまある選択肢の中で生きていかなくてはならないのに
手のひらから零れ落ちた選択肢まで拾ってしまう。
決められた道を歩むべきなのだろうけれど
あの日感じたぬくもりは確かに事実で僕の胸の中にずっと
しまいこんである。
誰にもみられない心の奥でただそのぬくもりをずっと感じていたいだけなのに。
生きるということは捨てること。
新たに拾ったものに愛着を無理やり感じながら
自分を納得させていくこと。
法律や規則で人はまっすぐ歩けるが
寄り道がない人生は空虚に等しい。
隣にあなたがいて周囲の祝福のなか
誰もがうらやむような生活をすることが幸せではない。
遠くにいる触れることさえ許されぬ遠くのあなたが
いる限り僕の幸せは訪れない。
あれから何年たとうがこの虚しさが時折僕を飲み込んでいく。
時が解決してくれるなんてのはあり得ない。
だって日に日にこの溝は深まっていくのだから。
たった一度きりの人生
出会いがあれば別れがあり
一人の人に出会うためというきれいな物語を
描くように人は人を探し続ける。
出会った人が自分にとって唯一の人なのかどうかは
わからなくて
人は出会いを「縁」というきれいな言葉で飾っては
その出会いの必然性を説く。
人生何年生きれば唯一の人に出会えるのか誰にもわからなければ
答えなんてないはず。
一人の相手と結ばれ永遠の誓いをかわし
新たな命をさずかる。
人は家庭を持ちやがてその流れを「縁」と名付ける。
だとすれば今までに定めと思った相手は
その縁から外れたという理由で本当に唯一の人とは
呼べないのだろうか?
本当に自分にとっての縁は今隣にいて一生を添い遂げる予定の人なのか。
死ぬまで答えは出ないのだと人はその縁の正当性をうやむやにするが
正しさなんてわからない。
自分がただしいと思ったものが唯一の正解なのだとしたら
一体何を基準にその縁を判断すればよいのだろう。
今までに失った縁、傷つけた縁、
どれもがいまの自分を形成しい記憶に深く刻まれている。
時とともに忘れ行くと人は言うけれど日に日に色濃くなるばかり。
過去を思ったところで過去は戻らないのだけれど
過去を置き去りにせず現在まで引きずってしまっている自分にとって
複数の縁の中から正しいものなど見いだせない。
皆に祝福され笑顔で温かい家庭を築く人々を
「結ばれた人」と呼ぶのであれば
一体いまの自分は誰と結ばれているのだろう。
欲深いのはわかっているが人間は欲の生き物。
目の前にある平穏をつかむことが幸せというのなら
なぜこのように心が張り裂けそうなのか?
また隣の幸せを差し置いて彼の地にいる想い人と結ばれることを
望むのは幸せではないのか?
何が正解かわからぬままさまよい続け
大事なものを見失い
責任という呪縛に縛られ
自由を捨てるのも選択の自由という
結果的に己が己を呪い殺していく輪廻から
解脱できずに人は人を想い
誓約に命を賭して
本当の幸せを見ぬまま
幸せという名の幻を望みながら
目の前の平穏をつかむことを幸せなことだと
周りから説得され
麻痺しながら生きていくことを
人は「仕合せ」と呼ぶのだということを
日々学ぶばかり。
穏やかに時間は過ぎ
人は時間に流され
大切な何かに触れないように
ただ日常の営みをこなしていく。
日々の何気ない物事、
特に意味のない出来事、
目まぐるしい時の中で
人は目の前のことに心血を注ぎ
どこか大切なことから目を背けようとしている。
都合のいいことを並べては
建前と自己の正当化のはざまをかいくぐり
世間体という名のオブラートに包まれて
人は自ら仮面をかぶっていく。
どれだけ表情を作っても艶のない吸い込まれそうな漆黒の目は
その闇の深さを物語っていた。
目を合わせても瞳に僕は映らない。
君のその心の沼には一体何を隠しているのだろう。
君は「失恋した」と唐突に告げたけど
その時初めて「僕が失恋した」ことに気が付いた。
目の前の人を好きになることは罪なのでしょうか?
自分の都合で近寄ってくる人に自由を奪われ
人を好きになる権利を奪われてしまった。
僕の自由は僕の手のひらから零れ落ちてしまった。
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