祝12週年キャンペーン!!! 合計20名様に5000円分のAmazonギフト券プレゼント

新規スレ作成

沙耶香の女装官能小説(女装モデル編)

426レス 38372 Hit

物語

わたし水越沙耶香(仮名)はある時に街を歩いていると女装雑誌『クロスドレッシングボーイ→ガール』の担当編集矢口麗奈にスカウトされる。
始まる彼女との女装生活やモデルとしての日々。
日々交わる麗奈や彼女のライバル早紀、彼女たちの社長である双星出版社社長の神無月舞、現れる謎の痴女性。
近所に住むランジェリーショップを経営する美人三姉妹……。

女装小説でありますが同性愛やLGBTなどではありません。
あくまで筆者が女性や女性的なものに外面や内面またフェチ的なものに憧れる女装官能小説です。
くれぐれも誤解なきよう願います。
ちなみに更新は遅め。

17/08/04 15:53 追記
感想スレにスレを作りました。
共感ボタンを押してくれた方や作品に興味ある女性の方よかったら書き込みください📝。
男性は感想スレ禁止とさせていただきます×。

17/06/12 08:31(スレ作成日時) [RSS]

  • しおりを挟む
  • 着レス通知設定
  • レス制限

    このスレはスレを作成したユーザーによりレス投稿制限が設けられています。
    • スレ作成ユーザーのみ投稿可
  • No: 417作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/19 20:25

    それから一ヶ月弱ほど私を含め麗奈、早紀、ルイ、ヒトミ、アイはそれぞれのために頑張りを示すことになる。
    双星出版社の『クロスドレッシング ボーイ→ガール』新年新春号に向け麗奈は官能作家やモデルに取材やアプローチをし続け早紀はなかなか文章による表現力は身に付かないなか取材については雑誌で扱うことは保留中は多くあるものの機敏だった。
    「沙耶香さん、クリスマスは誰と過ごすのかな」
    仕事なさい、と叱る麗奈とて気にならないわけではなく吐息はちいさくこぼれる。その様子を神無月社長は怜悧な瞳を向けるだけだった。
    ルイは“EYE”の仕事の合間のなか風吹先生のもとで患者と性行為をしながらも愛妹たちと沙耶香との関係を気にしていた。
    このままでいいのかしら……と。
    患者たちの姿に沙耶香の姿が重ならなくもない。
    ヒトミは教室に沙耶香と通うことはあるもののその数は少ないことに気づいていた。
    「なにをしているのかしら……」
    店内に並ぶ煌めくようなランジェリー姿のマネキンに女装の沙耶香が重なる……。もちろん怪盗ジェンダーアイとして卓越した運動能力を使えばマンションや部屋を覗くことは造作もない。
    が、それはプライベートを知ること。何でも知れるということは知らなくてもいいことを知ってしまうこと。
    怪盗が因果な商売に思えた。
    そしてアイは……。
    ただひたむきに勉強に前向きになっていた。恋心が成せる業なのか学期末試験に関わる教科でわからないことは教科担当の教師に聞きにいったり時には模試を進んで受けにいく。
    彼女には怪盗としての経験から歳によるしがらみはないのが利点だった。早い遅いという価値観にとらわれない長所があり意欲や欲求が素直に動かしていた。
    結果はおのずと明らかになる……。
    そして私は資料となる官能小説、『クロスドレッシング』そして半年以上の経験を反芻しながら鉛筆を走らせていた。
    このままではただ彼女たちに甘えるダメな女装者あるいは男になるという甘さが冷たい冬の始まりを肌に感じていた。
    「はあ……ン」
    誰もいない部屋で自分の書いた原稿に目を通すが自慰行為を中途半端にわざと終わらせ再び原稿に向かう。
    欲求不満を原稿にぶつけ向かいながら人物たちに麗奈たちを反映させていく……。
    しかし納得できないまま時は過ぎていく。
    女装をやめようかと重く肩にのしかる……。

  • No: 418作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/20 06:08

    真っ先に結果を出したのは学生であるアイだった。私から家庭教師の時間は減っていたものの自分から進んで課題に挑み学期末試験に臨んだ。
    いまどきむかしながらに掲示板に成績順生徒の名が連ねるを見ながら彼女はドキドキし手を握っていた。
    下から順に見ていく。100……50…30…20…10…ない。
    上におそるおそる目をやる。9…7…5……。
    三位 蘭樹里アイ
    一瞬、目を疑った。
    しかしいままでにない喜びが自然とじんわりと身体に伝わりぎゅっと拳を握り腕を上げ跳び跳ねた。
    やったー!!
    彼女の元気よく跳び跳ねる姿は学園中の生徒たちや先生に目撃され教師たちは褒め称えた。
    姉たちにメールをし帰りに沙耶香に伝えるという。
    ルイは風吹先生のもとでメールを受け取り喜び涙を頬に伝いながらも少し懸念した。
    沙耶香さんは堅い人だから。どうするつもりか……。
    ヒトミも“EYE”でメールを受け取りながら丘の向こうにあるマンションを見つめた。
    ちゃんとアイの気持ちくらいは受け取ってほしい。彼女は沙耶香の気持ちが自分に向いてないことに薄々気づいてもいた。
    アイが放課後私のもとにたずねてきた。
    インターホンの音が鳴ったのは夕方の執筆中。
    ピンポーンと繰り返し鳴り顔を上げモニター越しにアイの明るい元気な顔があった。
    『センセ!やったー!三位だよ三位』
    「開けるから待ってて」
    するとエレベーターが上がるより早いと思えるくらいに玄関を開けると抱きついてきた。
    「やったー!先生のおかげだよ」
    「ハイハイ、わかったわ。お茶にしましょう。お姉さんたちに知らせた?」
    お茶を淹れながら執筆中の原稿は見えないように隠した。がアイは目がよくめざとく見つけてしまう。
    「センセ、これは」
    「まだ何にも形になってない代物。芽も出ないモノ」
    アイにも官能小説の原稿とわかるが興味は自分とのデートのことである。
    「できたらイブかクリスマスにしたいんだけど」
    「わかったわ。だけどできたらイブにしてほしいの」
    お茶を出しながらクリスマスとあえて私は言わなかった。少女といえど女性は理解してるがクリスマスは私には二人の女性しか心になかったかもしれない。しゅんとアイは少し水を差されたようだ。
    「麗奈さんたちの方が大事なんですか」
    「うまく言えないけどいまの私があるのは麗奈たちがいたから」

  • No: 419作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 05:07

    自然とそんな言葉が出たのは意外な思いでもあった。
    ほんの少しアイは哀しい表情をしながらニコッとし「イブ楽しみにしてます」とだけ言いその背中は哀しげに見えたかもしれない。
    だけど寒く厳しい日々が続くなか麗奈は沙耶香を実家に戻してあげたいと思うなかもまだ彼女は女装雑誌をつくることに意味を見出だせずにいたのもほんとう。
    しかし期せずして双星出版社のパーティーはやってくる。
    この日麗奈は一度早紀と共にマンションに戻り私を逃げられないようにした。姿見に映るパーティードレス姿の私は麗奈に初めて女装させられした姿がふと重なる。下着はオーソドックスなスリーインワンだがそれでも煌めくようだ。
    「恥ずかしい……」
    「ごちゃごちゃ言わないの」
    「そうですよ」
    「なんで早紀さんまでいるの」
    「いいじゃないですか」
    パーティー会場があるホテルまでは眼鏡をつけてて構わないが着いたら外してまたメイクなどを見るという。奈々たちがリムジンで待っておりこれだけでも特別に近い扱いはなんとなく理解した。
    私は執筆や日常生活に追われることでクラブの女王様になるならないの意思は一切示さなかった。
    「凄っ……こんなところでパーティー」
    「社長の意向よ」
    いきましょう、と麗奈たちふたりにエスコートされ最上階のパーティー会場に向かう。
    受付を済ませる前に化粧室で眼鏡を外しメイクやドレス、ランジェリーの具合など確かめられる。
    「来ちゃった……他にやることあるのに」
    「モデルなんだからぐだぐだ言わない」
    麗奈はこれもお仕事のひとつと言い聞かせながらも手に触れた。
    「粗相のないようにくらいはわかるわね?」
    まるで弟に言い聞かせる姉の口振り。
    「あ、うん。麗奈さん早紀さん言い忘れてたけど綺麗……」
    「ほめなくていいわ」
    「ほんとですか。何も言われないから……待ってください」
    麗奈は早紀の言葉が終わらないうちに受付に向かい私は名前を明記した。
    扉の向こうからは賑やかな声が聞こえたり化粧室を行き交う女性や女装者らしい姿がぼんやりと薄く見えた。
    麗奈は私に言う。
    「あなたほど面倒なモデルは初めてよ」
    「ごめん」
    「いいわ。沙耶香らしいもの」
    ほめられてはいるんだろうけど彼女は握ってた手を離し扉を開け私を招く。少し高いヒールで扉を抜けていった……。

  • No: 420作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 06:10

    来ないと思ったわ。
    相変わらず神無月社長は眼鏡の奥から怜悧な瞳で挨拶をした。
    しかしクラブの女王様云々の話題は出さずゆっくり楽しんでねとだけ言われた。てっきり麗奈に伝えていると思ったが何も言ってないらしい。
    もちろん私は早紀に口止めをしていたので彼女から知らされるわけもない。
    挨拶してと編集や営業、印刷会社や本を置かしてもらってる大手本屋、ランジェリーメーカーや化粧品メーカーなど何人に挨拶したわからないまま一、二時間は過ぎただろうか。アルコールは飲めない私だが最低限一口二口は口につけないと相手に悪く夏の時と同じくアルコールが苦手な身体に酔いがまわり足元がおぼつかなくヒールでつまづきそうになる。
    「少し座って休んで」
    「ごめんなさい……」
    「人付き合いが苦手なのもこまったもの」
    麗奈はお冷やを取りにいき早紀は私に相手されないからか談笑する声らしいのは聞こえたが姿が見えない。
    あたまいたい。
    アルコールが結構あたまに響いたのか酔いと痛みが軽く襲う。この程度なら二日酔い程度ですむはず。
    だが私は粗相のないようにと注意を受けたばかりなのに失態をしてしまう。
    気づくと何人かの女性、いや自分と同じ女装モデルに囲まれ挨拶を遅れたりしてないことを注意された。
    「あなた噂の沙耶香さんね」
    「どうして私たちに挨拶に来ないの」
    いくら酔いがあっても酔いが回る前に挨拶したはずとなんとなく記憶してたはず。言いがかりに近いと理性はわかるが酔いが回る身体には怒りに近い感情が伝わってしまう。
    申し訳ありませんと初めは謝ることで場をやり過ごそうと試みるくらいの気持ちはあった。麗奈や早紀たちに恥をかかさないとくらいの気持ちがあるから。
    しかしであった。
    「あんな卑猥なAVに出て」
    「やり過ぎ」
    「マスコミに叩かれてよくこんな場に出てこれるわね」
    私がマスコミに叩かれた記憶は新しく彼女たちはそれを引き合いに私を口で責め始めた。それは構わない、企画AVの話があった段階で希望要望を出し沙耶香を女優としておこなったからだ。
    しかし次の言葉には我慢ならなかった。
    「あんなAVの企画を立てた女性の気持ちが知れないわ」
    「はしたない」
    「たしか矢口麗奈に二ノ宮早紀だったかしら」
    「雑誌を売ったり自分たちが出世したいからかしら」
    思わずムッとし何かがキレ始めた…。

  • No: 421作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 11:27

    卑猥な表現や演出だったことは主演した私、美紀さんそして監督の意向だった。それは認める。
    しかし同じ女装者から批判させられることだろうかと疑問が生じる。
    「沙耶香さんは担当編集の女性に利用されたのよ」
    「なんでもむかしから女装モデルに手を出していたらしいし」
    「淫乱なのね」
    「二ノ宮さんてひとも取材と称してモデルを取っ替え引っ替えらしいわ」
    なかには事実もあるが彼女たちは私を庇うフリして麗奈たちを貶しているのは明らか。
    「沙耶香さんもオチ×チ×出して恥ずかしい思いをして」
    「タママ×コよ」
    「そうそう、タママ×コ」
    アハハと笑う彼女たちの好き勝手な喋りに私は思わずキレていた。
    いいかげんにしなさい。
    深く冷たく喉から絞った怒りを秘めた声に会場の私のまわりの女装モデルたちは静かになった。
    「な、何よ。私はあなたのためを思って」
    リーダー格らしい彼女はケバい瞳のなかに嫉妬や怒りを持ったように慌て返した。
    呼吸をしそっと言い返す。
    「何のために女装したままオチ×チ×ついてるの、あなたたち」
    パーティーに相応しくない卑猥な表現と理性が止めようとしていたが麗奈や早紀さんを馬鹿にしたことは素直に許せなく日頃ふたりからの愛情を感じていたことへの最低限の信頼の証かもしれない。たとえ出世に利用されたとしてもそれは非情や裏切りでも大人社会や大人のルールと思う。
    恋愛や肉体関係でも同じ。
    呼吸をし私は企画AVについて少し長くレクチャーした。
    「私や美紀さんのセックスを見てあなたたちは何を見てたの?女装の私と女性の美紀さんの女装してのセックス、性行為。麗奈や早紀さんは女装のセックスを伝えることで世の中の誤解をなくそうとしただけ。私はそれに希望を伝え出演しセックスした。恥ずかしい思いをしたのはあなたたちではなく麗奈や早紀さんに美紀さん監督さんたちスタッフそして私……。マスコミに叩かれ傷ついたのも私や麗奈たち。何がわかるの」
    この言葉を本当の女性たちのなかで聞いたのは麗奈そして早紀だった。
    「沙耶香……」
    彼女は思いようやく理解したと感じた。
    女装者がふつうに女性とセックスできることを伝えたい。そして恋愛や結婚ができることを伝えるために双星出版社に勤めたばかりがよぎる。
    ただ恋愛や肉体関係に行きすぎたばかりに間違えたことも肌に感じた……。

  • No: 422作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 12:17

    過去を麗奈は思い出す。
    『レズなあなたにははじめは荷は重いかもしれないけど女装の人たちには女性と恋愛や結婚したい人たち多くいるわ。嫌なら辞めてもらっても構わないしできそうなら続けて』
    神無月社長の言葉が思い出され初めて女装モデルと仕事した日がよぎる。
    なにもかもわからないまま先輩といて女装モデルと会話しながらもメイクやファッションの話題をしたりできた写真のなんともいえないエッチさに唖然もしたし女装モデルに興奮し熱い何かが芽生えたと思う。
    その女装モデルはレズであっても恋愛や結婚はいつかできるでしょうと言い女装モデルと恋愛やセックスしてみなさいと助言があった。
    しかし私はそんな麗奈のくわしい過去を知らないまま酔いと怒りが純白のドレスのなかに渦巻き沸々としていた。
    「彼女たちいえあの場にいた女性たちのなかでセックスできる?いかに私が恥ずかしい思いや男性としてのプライドを持ちながら女性としてセックスする……。おま×こに挿入できない複雑な気持ちだったか……」
    女装し女性として女性とセックスする難しさ。また自分の理性や本能と葛藤し悩んだ日々。女陰恐怖症は克服されたが悩まないわけではない。
    呼吸を繰り返し興奮してる自分がいた。
    女装は自分のアイデンティティ(存在意義)を一方で快楽や趣味に高めながら内側では自分が崩壊しかねないぎりぎりの境界線に自分を立たしてるとやっと……理解した。
    そして女装しながら女性と恋愛やセックスはもっと先にあるものでさらに難しいとわかる……。
    私はゆっくり呼吸をしドレスの裾に手をやり宙を切らんばかりに自らの痴態を晒した。
    「なんのために男性のモノをつけながら女性たちと仕事してんの!」
    瞬間私の声が会場内に伝わり場が鎮まったことにやってしまった……とようやく理性が伝えた。
    「沙耶香……」
    「沙耶香さん……」
    ふたりがようやく止めようとした時に足元が震えた。やっちゃったやりすぎた……。
    先輩女装モデルたちもいくぶん言葉を失いながらも怒りや悔しさが目に見えた。
    これはさすがにこの場やこの世界にいられないかと思った時だ。
    「遅れてごめんなさい。あら静かなこと。神無月社長に麗奈さんお久しぶりです」
    会場に来たのは伝説の女装モデル嶋田ケイなことに気づき麗奈と神無月社長は笑みを返した。
    それを見た私は意識を失うのを感じた。

  • No: 423作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 17:29

    アルコールは口にさせられませんね。とんだ問題児いえ問題女装モデルです。
    そうね。
    意識を失った沙耶香を医務室のベッドで寝かしながら早紀の言葉に頷き麗奈は思う。
    いままでのモデルでここまでした人は数年この仕事に就いていただろうかと思い返す。
    ケイさんは半ば別格としても沙耶香は女装が好きで女性をちゃんと愛してくれている。
    スカートの裾に手をやりショーツの内に膨らむ淫部いえ男性器、撮影現場でもないのにいくらまわりが女装モデルと熟知してるとしても淫部を晒すには無謀でもあるが一方では勇気がいること。
    ぺニスを持つ女装いえ女性としては理想なおかつ女性を愛することができればそれは自分の目指す究極の性の女装の姿ではないか……。
    ちゃんと自分の内の男性の姿に悩み葛藤しながら男性を受け入れようともしているはず……。
    私はこのひとを……。そこまで思った時だった。
    「んぅ……」
    「沙耶香さん?」
    「あ……わたしは……」
    気づきましたねとホテルのドクターが酔いがまわって倒れたと診た。
    「すみません。ご迷惑をお掛けました……はあ」
    酔いがまだあるのか沙耶香は頭を振りドクターから水を口にした。
    「アルコール中毒ではない方ですから少しゆっくりしたら大丈夫なはずです」
    ドクターは沙耶香の表情や一応ブラジャーの内から心拍数をたしかめてからホテルのロビーで休むように促しそのまま三人は礼を言い向かった。
    ロビーの椅子に座った沙耶香は麗奈たちに頭を下げた。
    「ごめんなさい。またやっちゃって……もう私たら……」
    沙耶香は自分のためでもあるが企画AV撮影現場にいた麗奈たちすべての女性のためにしたのだ。
    女装モデルといえどもモデル。多少のいびりや取り巻きなどによる派閥グループはある。その洗礼を受けたのだ。
    こういう時は……。
    「たしかに沙耶香はやり過ぎ言い過ぎ。気に入らないかもだけどあの人たちは先輩モデル」
    「麗奈さん」
    「帰る帰らないにせよ先輩モデルさんたちには頭を下げること。名刺は渡したからいいわ」
    ぐっと沙耶香の表情が噛みしめ拳が握られるのがわかった。しかしこれはモデルが一度は通らないとならない道。
    ほんの少しだけ眼鏡を外し涙が頬を伝うのが見えた。しばらく見守った後に再びパーティー会場に共に戻った。
    逃げてもいいけど逃げられないこともある。

  • No: 424作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/21 20:56

    沙耶香は会場に戻りからかったグループの女装者たちひとりひとりに頭を丁寧に下げ詫びた。
    普段は静かなくらいにおとなしい沙耶香だが内に実は熱い気持ちや思いを秘めていると思われる。そのあらわれがセックスであり時に感情の昂りと思う。
    「先ほどは失礼な言い方をして申し訳ありませんでした。今後はよろしくお願いします」
    あまりに丁寧な謝罪に彼女たちも何も言えなくなりうやむやにせざる得ないだろう。
    しかしケイを除けば彼女たちは雑誌のなかで比較的最古参のグループ。なんとなく課題は残された気分であった。
    構わないわとリーダー格の女装モデルは言い沙耶香を一瞥した後にグループを引き連れ消えていく。
    安堵する麗奈。
    しかしこんな時でも神無月社長は見ていただけだろうか。社長の一声あればことは大きくならなかったのに。
    「はあ……ダメですね。こんな場は」
    「そんなことないですよ」
    早紀は沙耶香が多くの人間関係に揉まれてなく慣れてないことを励ました。誰もが失敗し経験することだろう。
    そこへケイが姿を見せ改めて挨拶した。
    「あなたが今期前半の華な沙耶香さんね。よろしく」
    「あ……嶋田ケイさん。よ、よろしくお願いします。男性時代からいくつか雑誌で拝見してました」
    「麗奈さん。いい逸材を見つけたようね」
    「え」
    ケイにほめられたことに唖然とするが先ほど自分が思ったことと重ねる。内に秘めた思いやセックスについての沙耶香についてと。
    「ええ、まあ。ありがとうございます」
    「恋人かしらね。将来の」
    「む、そんなことないです。沙耶香さんの彼女はわたしです」
    早紀がムッとしながら沙耶香の腕に抱き着いた。沙耶香はとっさに言う。
    「あのよろしかったら写メをお願いします」
    「あら?こんなオバサン女装モデルなのに」
    「いえたいへんおきれいです」
    ふたりはそのまま写メを撮り丁重に礼を伝えケイはほんの数時間で会場を去っていった。
    沙耶香をどうしようかと思いながら以前からひとつの思いがあったがまだ口に出すべきではないだろう。年が明けてからかな……。親御さんのこともあるし。
    女装モデルとの恋愛や肉体関係に考えないとこれから先はない……。
    パーティーが終わったのは深夜になる十一時前……。ホテルを後にし長い夜が終わった……。
    早紀はホテルの前で頭を下げタクシーで去っていった。

  • No: 425作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/22 04:31

    オフィスで麗奈は年末に向けての仕事の追い込みがありながら思う。
    パーティーでの沙耶香の思いをいつかどこかで発表できないか……。
    しかし内輪での揉め事は発表はできるわけもないし場合によれば他社に足を引っ張られるおそれもある。また性の世界は誤解にあふれている。
    それに……。
    麗奈は机の引き出しからあるチケットを出した。それは沙耶香の故郷までの飛行機の航空券。
    渡すか渡さないか迷っていた。
    その頃の私はそんな頃も知らずに執筆活動をひそかに続けては書き慣れない原稿と戦いランジェリーについての知らない知識は“EYE”におもむきルイやヒトミに教わりまた女性の日常生活などのリアルな実態取材については華先生の教室で得ることでできる限り短編あるいは体験談を交えながら小説として発表できないか考えていた。
    ヒトミは言う。
    「ひどい人。麗奈さんたちに黙って小説家になろうというの?」
    「な、なんでそれを」
    お茶を吹いた私にヒトミの表情はいたずら気に笑みする。
    「見たらわかるし作家の真似事してるじゃない」
    「お願いだから彼女たちに言わないで」
    「言わないけど薄々気づいてるんじゃない。女性は敏感なのよ」
    そ、そうと答えた。気づいてない振りをしてないだけ彼女の親切と思った方がいいかもしれない。
    ヒトミはひそかに思う。
    実は沙耶香の精子は表と闇のルートを介し子どものできない親になりたい人たちや家族のもとに売れていた。
    姉のルイはある一時は落ち込みはしたものの転んでもタダでは転ばないのがジェンダーアイだった。また黙っているが沙耶香のためにひとつ口座を作りひそかに利益の一部はちゃんと譲渡していた。しかしいまは言えない。
    がんばっている沙耶香さんに伝えたら男としてダメになってしまうからと姉から釘を刺された。
    「しあわせものね、沙耶香さん」
    「え、なんで」
    知らないとヒトミはあたたかい笑みをした。
    ふと思う。
    姉のルイもまだ処女の妹アイもこの人の子どもが自分と同じく欲しいのではと思う。それは好きという証であり愛情表現。しかしそれを伝えたらこの人は拒んでしまう。
    それに本来のジェンダーアイの目的に戻る時が近づいているかもしれない。
    ルイはふたりの妹にこう伝えていた。
    “性転換したかもしれない父だけど探しましょう”と。
    とんだ寄り道はしたがいい日々と思えた。

  • No: 426作家(匿名)スレ主更新時刻17/11/22 05:53

    ふたりの女性は軽くも重い吐息をついた。
    吐息をするとしあわせが逃げてしまうというがクリスマス前なのに。
    しかし沙耶香は申し訳なさそうに頭を下げた。
    「本当はふたりのうちどちらかを選ぶのが筋と思うけど私はごめんなさいだけど……選べない。だから三人でクリスマスは過ごしたいと思うの。ダメ……?」
    抜け駆けや黙って早紀とクリスマスでいられるよりはいくぶんダメージはマシだけどなにもふたり揃っての時に言うかなとも麗奈は思う。反面沙耶香の優しさでもあるがオトコらしい鈍感さでもあった。
    会社近くの喫茶店に呼び出された時は何事かと思ったけど。しかし会社の近くに仕事がない女装モデルが来るのも勇気がいること。半分程度はわかってるはずだし。
    麗奈と早紀は珈琲を口にし目を合わしとりあえず納得した。
    「しかたありませんね。麗奈さんはいやかもしれませんが構いません。あたしは」
    「どういう意味よ。私だって構わないわ。早紀が隣にいようが」
    言い合うなか沙耶香はちいさく頭を下げ苦笑した。
    「これがふつうのオトコでも選ばないといけないんだけど……私はまだ選べない。選んだらどちらかが傷つくし別れちゃうのがこわいし次に会った時にどんな顔で会えばいいか……」
    「そこまででいいわ。言わないで」
    麗奈はちゃんと受け止めるくらいの気持ちは何となくできていた。この人なりに女性の気持ちを女装の内で受け止め考え時に残酷なことをしてしまうのは少しは理解している。ならいまはそれでいいではないだろうか。
    「……うん」
    「クリスマスは空けといて正解だった。それでいい。だけどちゃんと奮発してね」
    「たいしてお給料ない沙耶香さんですけど期待してますね
    「早紀さん」
    ホッとする沙耶香の笑みに麗奈はパーティーの時にひらめいたことを口にしたいがまだ言わないことにした。そこへスマホへ連絡がかかる。
    印刷所へ確認して欲しいと言う。
    「わかりました、すぐに向かいます。早紀は?」
    「あたしは作家さんに年末までのスケジュール確認を」
    忙しいんだという沙耶香に珈琲代をを渡し見つめ笑みして言う。
    「がんばってね。じゃあ気をつけて帰って」
    え、と驚く沙耶香の呆けた顔がおもしろく見えた。アイちゃんといいイブを過ごしてという思いもあり麗奈は手を振った。
    寒い冬だが気持ちはあたたかく思えた。

レスを投稿する

cookieが無効になっています。有効に変更をしてください。

あなたは、現在ログインしていません。このままでも投稿できますが、いくつかの制限があります。
詳しく見る
スレにレスを投稿します。 は必須項目です。
  • 未登録

画像を投稿するには、ログインが必要です。

ミクルログインIDの登録はこちら

ミクルログインIDをお持ちの方はこちら

  • 画像処理中
  • ※1000文字(改行も1文字に含む)まで入力可能。
  • ※メールアドレスの掲載やアフィリエイトサイトの宣伝など投稿のルールに反する投稿をした場合、一発で投稿停止処分となる場合がありますので、ご注意ください。

このスレをみた人は、こんなスレも見ています

  • 5782
    Hit

    116
    レス

    沙耶香の官能小説(女装モデル編)感想スレ感想スレ

    沙耶香の官能小説(女装モデル編)の官能スレです。 共感ボタンを押してくれた方や女性の方のみ感想や雑談などをお願いします。 著者以外は男性禁止とさせていただきます×。 17/08/31 10:…

    作家更新日時17/11/21 18:04タグ フェチ 女装 官能小説

  • 40045
    Hit

    500
    レス

    どすけべオヤジまみれセクハラコネクション!!閲覧専用 携帯小説

    あたしが、追いかけまわされてきたすけべまるだしオヤジ軍団!! とことんすけべオヤジ、どスケベまぬけオヤジ、その他どすけべ男軍団痴漢セクハラのぞきストーキングもりだくさん!! さあ、あたしの赤ちゃん…

    人気作家更新日時14/08/22 21:47タグ 官能小説 どすけべ すけべオヤジ

  • 27353
    Hit

    147
    レス

    欲情の果て【感想スレ】閲覧専用 携帯小説

    書き始めて2日が経ち、ロム数の多さに驚いています。 初めての携帯小説。 然も、官能的な内容の作品を書くのは 初めてです。 誤字・脱字 気付いても、削除してペナルティを喰らいたく無い事由から そ…

    琉美更新日時11/07/04 22:43タグ 感想 助言 男女

  • 19290
    Hit

    369
    レス

    🌹ドン小西小説倶楽部🌵閲覧専用 携帯小説

    リレー方式の小説です😺 どなたでも参加OK👍 ルールは簡単☝ 『ドン小西』 というワードを必ず使う事👿 官能・純愛・コメディ・・・&雑談諸々 と織り混ぜてお送りしています😺 最初から読み…

    ムーミン妻更新日時10/10/17 06:49タグ ドン小西 小説 官能

  • 9456
    Hit

    123
    レス

    不思議な世界閲覧専用 携帯小説

    官能小説もどきを 書いてみようかと思います 誤字 脱字 があると思いますが 宜しくお願いしますm(_ _)m

    はるな更新日時09/01/07 09:44タグ 初挑戦 官能もどき