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吐息の先に…

レス126 HIT数 27932 あ+ あ-

saa( ♀ UOIVnb )
16/02/04 03:36(更新日時)

高校デビューと言葉を知ったのは高校生になってから。

わたし、彩(さや)高校1年15歳。
普通の女子高生。中学で特に良い思い出もなく、何かわたしを知らない世界が良いなぁという理由で、自宅から電車で一時間掛けて、私立の女子高に通っている。

志望動機が、電車通がしたいから(笑)

親はかなり呆れてはいたけど、3つ上の姉は自宅から10分の公立高校へ通っている。つまらなそうな通学路。わたしは嫌だ。

朝7時20分に家を出る。
チャリで駅へ。本気出せば8分で駅へ着く。
32分発の電車へ滑り込む。前から2両面、一番前のドア側。電車が走る、15分後、友達が乗り込んでくる。千恵(ちえ)。高校に入ってから仲良くなった。

No.2278810 15/11/28 18:06(スレ作成日時)

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No.1 15/11/28 18:34
saa ( ♀ 2qlWnb )

8時24分、学校最寄り駅に着く。
駅から学校までは駅からの直結の橋がある。

8時30分には余裕で間に合う。

1学年8クラス。
1~3組までは商業科。
4組~8組は普通科。

私は6組。

入学当時、周りは知らない子ばかり。
同じ中学の子は一人もいない。

黒板には出席番号が書かれた席表があった。わたしは真ん中の列、前から3番目。
話せる子もいない。
他の子は知り合いがいるみたい。

10分くらい経ち、担任の先生が入って来る。50代のおじさん。優しそう。

「出席順に並んで、体育館へ行きます。」

前の子に続いて並ぶ。
後ろの方が騒がしい。女子特有の話し声。
苦手かも。

トントン。

わたしの肩を叩く。

「ん?」

振り向くと、少し背の小さい、派手な顔の女のコが、

「急にごめん、さっきからずっと気になってて。」

わたしはビビった。何、何、なに、何かした?確か中学の時に上級生に、キツい顔、可愛げ無い…と言われた事があった。


またか~。

わたしは一重だけど目がでかい。
眼光鋭い。けど、遺伝だもん。仕方ないぢゃん。

No.2 15/11/28 18:50
saa ( ♀ 2qlWnb )

「顔、可愛いよね(笑)」

「何中なの?名前は?」

わたしは、質問の意味が分からないぐらい頭が?になった。

わたし「ありがとう。で、良いのかな?(笑)宜しくね」

少しずつクラスの人と話せるようになれた。何とかわたし、やっていける。


クラスの中で一番仲良くなったのが、真理。
明るくて元気で音楽が大好きな子。
わたしは全然音楽は知らなかった。

色々教えてくれて、真理の影響で沢山音楽を聴いた。


No.3 15/11/28 18:59
saa ( ♀ 2qlWnb )

学校生活にも慣れた。

慣れてから初めて知った事があった。
まず、学校の事。頭があまり良い学校ではなかったこと(笑)最初の各教科の授業が中1レベルだった。当たり前だけど、出来るよわたし。

次に、制服の可愛さで有名だった事。

紺の短めブレザー、プリーツスカート丈短め、赤いリボン、緑×茶色のチェックのカバン、紺ハイソ、ローファ。

そして、みんなが可愛い事。

化粧もうっすらしていて、大人っぽい。

彼氏が大学生や社会人で、校門前に車でお迎えってのも、良く見る。

そう考えると、わたしはかなり田舎から来た子だな~、お子ちゃまだし。

No.4 15/11/28 20:46
saa ( ♀ 2qlWnb )

GWが終わり、また普通の学校生活が始まった。

クラスのみんなの話には相変わらずついていけない事もあり。
けど、上手く立ち回れてるはず(笑)


そんな普通の帰り道、自宅最寄り駅の近くに何やらファミレスらしき物が出来ていた。家に帰ると、ちょうど折り込み広告にファミレスのオープン、オープンスタッフ募集があった。

わたしはすぐに電話をし、面接のアポを取った。電話を切った後、自分の行動力にビックリしたけど、すぐに履歴書の準備をした。

翌々日、学校帰りにバイト面接に行った。
30代半ばの店長が面接してくれた。

店長「バイト経験はある?」

わたし「ありません」

店長「う~ん、高1は採用しない事にしてたんだけど、どうしようかな。」

わたし「そうなんですか…」

しばらく沈黙。

店長「けど、君は真面目そうだから良いよ。今週末にオープンニングスタッフの研修会をやるから土曜日の10時に来て」


自転車で自宅に帰りながら、嬉しくってちょっと大人になった気分がした。

No.5 15/11/28 21:04
saa ( ♀ 2qlWnb )

土曜日。

10時少し前にお店に着いた。
若い子がわたしを含め10人、主婦かなという人が5人、後は副店長と店長。

まず、お店の説明。
ファミレスみたいだけど、チェーン店ではなく個人経営でここが1店舗目で上手くいけば、2店舗、3店舗と増やしていきたいと。

メニュー表を見たり、試食したり、制服や靴を支給して貰い、各担当を決める。
主婦の方はみんな厨房へ入り調理の研修をまたするそう。

若い学生チームはホール係と、運びに別れる。ホールはお客様の誘導、オーダー、会計、片付け。

運びは出来た料理を席まで運ぶ、デザートの盛り付け調理、アルコール類準備、調理補助。

わたしは運びになった。

メニュー表をまず覚える。
席の番号も覚える。
アルコール類の作り方、アイスの盛り付け、覚える事が沢山ありすぎ。

オープンを前に練習を沢山した。
嬉しいのは、練習で作ったクリームソーダがタダで飲める。

No.6 15/11/28 21:43
saa ( ♀ 2qlWnb )

バイト仲間はみんな年上だった。
当たり前かぁ、高1は取らないって言ってたもんね。

バイトも大変だけど、充実してた。

基本は土日の10時~15時。たまに学校帰りにバイトにも行ったけど、高校生は20時まで。夜は大学生やフリーターが多い。

学校帰りのバイトは、たまたまバイトに入る人がいなくて、お願いされ、それからたまに入る事になった。そこで、一つ上の男の子と仲が良くなった。悟君。
駅の近くの男子校に通ってるみたい。

ある平日バイト帰り、

悟「一緒に帰ろう~」

明るく声を掛けられた。


わたしはドキドキした。別に好きなわけじゃないけど、何か高校生してる感じがした。

悟君の通ってる学校の前を通り、二人で自転車を押しながら歩いた。


悟「学校楽しい?女子高って怖くない?」

わたし「男子校も似た感じじゃない(笑)」


すると、悟君が

悟「裕~、今帰り⁉」

悟君が学校の友達を見つけたみたい。

裕「悟、何やってんだよ。彼女か?」
「えっ、彩ちゃん?」

わたし「あっ、裕君。久しぶりだね」

悟「何?知り合い⁉

わたし「従兄弟(笑)、」

悟「マジで😲⁉って事は、裕が言ってた$¥&#%£¢」

わたし「何?何て言ったの、悟君?裕君が何?」

裕「悟、お前何言ってんだよ」


悟君と裕君が二人で何かゴニョゴニョ言ってた。

わたしと裕君は従兄弟で、お父さん同士が兄弟だ。家は駅3つぐらい離れてる。

小学生の時はよく一緒に遊んでた。裕君には2つ下に直君という弟がいる。
わたしの姉、わたし、裕君、直君の4人でお互いの家にお泊まりしたり仲良しだったけど、裕君が中学生になってからはお正月に一瞬顔を合わす程度になっていた。

No.7 15/11/28 22:09
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君と悟君の話がまとまったようで、悟君が、

悟「じゃあ、俺はこれで。」

と自転車に乗って帰って行った。

わたしは裕君と取り残され気まずい。
何、何なの。

勇気を出して、わたしは裕君に聞いた。

わたし「裕君、本当に久しぶりだね。悟君と友達だなんてビックリしたよ、世間は狭いね(笑)」

裕君「久しぶりだね、確かに。あのさ、悟と付き合ってる?」

わたし「付き合って無いよ。バイトがね、一緒なだけだよ(笑)」


ちょっと前まで、悟君と良い感じなのが嬉しかったのに、今は何だか恥ずかしい。
何だろう、恥ずかしい。


いきなり、わたしの携帯が鳴った。
お母さんからだ。

母「何してるの、もうすぐ、9時だよ、早く帰って来なさい。」

わたし「ごめん、ちょっと話したから。今帰ってるから。」

裕君「もう遅いし、送ってく」

わたし「大丈夫よ、裕君帰るのが遅くなるよ。」

裕君「大丈夫、電車もあと一時間くらい無いし」

自宅最寄り駅が終点になる。わたしが学校行く下り線は本数が多いが、裕君の家に向かう上りは路線が変わり本数が少ない。

二人でゆっくり歩き出す。
わたしの家まで5分程。

わたし「裕君と話をするのは、何年ぶりだろう。」

裕君「5年ぶりぐらいじゃない。」


声が低くなり、テンションも低い。
送ってくれるのも仕方なく…従兄弟だから。

家に近づくと、母が家の前で待っていた。

母「彩ちゃん、何してたの?危ないでしょ?あら、誰かと思った。」

裕「おばさん、こんばんは」

母「やっぱり、裕君。どうしたの?元気?まあ、家に上がって行って。」

裕「いや、もう遅いんで帰ります。じゃあ。」

わたし「お母さん、電車があと一時間無いって。」

母「じゃあ、送って行くわ。待ってて、鍵取ってくるから。」

裕「大丈夫…」

母は車の鍵を取りに行って、すぐに家から出て来た。

3人で車に乗り、裕君家に向かう。

No.8 15/11/28 22:18
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君家まで車では20分ちょっと。

車の中は母がずっと喋り、裕君は「はい」と返事をするばかり(笑)

裕君家着き、おばさんは驚いていたが笑っていた。

帰りの車で母から、

母「裕君と彩ちゃんが喋ると小学生に戻ったみたいね(笑)。裕君のお母さんがね、裕君は彩ちゃんを女のコって意識しちゃって恥ずかしいんだって、前にそう言ってたよ(笑)」

わたし「だから、中学生になってあんまり喋ってくれなかったんだね」



久しぶりに再会した、従兄弟に何だか嬉しい気持ちになったけど、悟君と裕君の会話が気になった。

No.9 15/11/28 22:40
saa ( ♀ 2qlWnb )

わたし「お疲れ様でした。お先に失礼します」

バイトが終わり、自転車に乗ろうとした時に、

悟君「彩ちゃん、お疲れ様」

わたし「あれ、悟君今日バイト入って無かったけど…。」

悟君「今日は補修があったから。」

わたし「で、何でここに?」

悟君「いや~、あれから裕とどうなったか聞きたかったから~(笑)」

わたし「裕君に聞けば良いじゃん。友達でしょ(笑)」


二人で自転車を押しながら歩いた。

悟君「裕は何も教えてくれないし、彩ちゃんの話をしたら不機嫌になるから。」

わたし「不機嫌…。嫌われてるのかな。小学生の時みたいなノリで喋ったから。」

悟君は笑いながら、

悟君「いや、逆でしょ?(笑)」

わたし「逆⁉」

悟君「俺がこの間、言いかけた事を覚えてる?」

わたし「あっ、何だっけ?」

悟君が言いかけて、裕君が止めたんだよね。

悟君「裕はね、ずっと可愛い彩ちゃんの話をしてたよ。従兄弟だから、変だよな~とか言いながら(笑)」

わたし「でも、最近全然会って無かったよ」

悟君「偶然、駅で彩ちゃんを見掛けたんだって、高校生になった彩ちゃん見てときめいたんじゃない(笑)」

わたし「ウソ…」

悟君「俺もさ、彩ちゃん良いなって思ってたんだけど、裕と従兄弟って聞いちゃったら、ねぇ(笑)」

わたし「うん。」



悟君から好意を持たれていた事は嬉しい、けど、裕君がわたしに可愛いという感情を持ってくれてた事の方が数倍、嬉しいと思ってしまう。

No.10 15/11/29 00:34
saa ( ♀ 2qlWnb )

学校生活も段々と楽しくなっていた。

が、残念な事もあった。
クラスで仲が良かった真理とケンカをよくした。ケンカの理由は、真理の遅刻や欠席、早退や、夜遊び。

元々、面倒な事や真面目にすることが嫌いな真理。わたしは不真面目な事が苦手。
楽したいとは思うけど、学校は嫌いじゃないから。

真理とクラスでは二人で行動していたのに、休んでばかり…わたしは違う子とも仲良くしなきゃいけなくなってる。
そんなストレスがあり、つい真理を怒ってしまった。

それから、真理とわたしは二人行動は止めた。幸いな事に、クラスみんなが仲良くしてくれて、グループが9人になった。
9人べったりではなく、自由に行来出来る理想の形になった。

そんな頃、一緒に登校する知恵に出会った‼学校最寄り駅からみんなは下り線、わたしは上り。上りの子は学年に10人もいない。駅まではみんなとワイワイ帰れるけど、ホームでは一人になる。

そんな時、同じように一人でホームに立つ知恵がいた。

わたし「何組?」

知恵「4組だよ、何組?」

わたし「6組、彩です(*´・ω・`)b」

知恵「知恵です。」

知恵「どこまで?私は⚪浦駅までだよ。」

わたし「わたしは終点まで」

知恵「じゃあ、近いね、一緒に帰ろう」



それから、電車通学も楽しくなった。

No.11 15/11/29 00:41
saa ( ♀ 2qlWnb )

知恵はファーストフードでバイトしてた。
そのバイト先で知り合った一つ上の彼氏が出来た。

その彼氏も悟君や裕君と同じ高校だった。学年も同じ。

わたし「裕君知り合いかなぁ~」

今度聞いてみたい(笑)




バイトはしっかり続けていた。
悟君とはバイトでは会うけど、前みたいに一緒に帰る事が無くなった。避けられては無いけど、前とは違う気がした…。

夏休みに入り、バイトの時間を変えた。
平日10時~15時。悟君とは会わなくなった。

No.12 15/11/29 01:02
saa ( ♀ 2qlWnb )

夏休みはバイトのおかげで充実していた。
暇をお金に換えれる(笑)


☆お盆休み

父方の祖父母宅へ行った。
裕君家の近くに祖父母宅はある。

毎年、お盆は祖父母宅へ行き、お墓参りをして、お昼ご飯、夜ご飯も食べて帰る。

裕君は中学生になってからは、祖父母宅へはあまり来ない。食事も一緒にはとらないが、祖父母は近所でいつも会っているせいか、気にならないらしい。

今年も案の定、裕君、直君は来ず、おじさん、おばさんだけ来てた。

直君はどこかに行ってるらしく、おばさんは「孫が全員集まる事が無くなったね」と。

裕君は家居るみたいだけど。

お昼近くなり、おばさんが、

「裕にお昼持って行くわ」と。


わたし「おばさん、わたし持って行くよ」

おばさん「そう。ありがとう。寝てたら玄関出ないかもしれないから、鍵渡すね🔑」

鍵を預かり、わたしは裕君へ向かった。
祖父母宅からは歩いて5分くらい。



裕君家の前。
緊張しながら、チャイムを鳴らす。
反応が無い。

鍵を使って開ける。

人の家って緊張する。
久しぶりの裕君家。

リビングのテレビがついていた。
ソファーに裕君がいた。寝てるみたい。

そっとテーブルの上にご飯を置いた。
このまま、そっと帰ろう…。

No.13 15/11/29 01:41
saa ( ♀ 2qlWnb )

リビングから出ようとした時、

裕君「お袋、腹減った」

裕君が起きた。

わたし「テーブルの上…」

裕君はビックリした顔で、

裕君「な、何で、彩が、お袋は?」

わたし「おばさんの代わりにお昼を届けに来たら、裕君寝てたから。ごめん、起こしちゃったね」

裕君「あぁ、そうなんだ。ありがとー。」

眠そうに起き上がり、わたしの横を通り裕君が椅子に座ってお昼を食べ出した。

裕君、背が高くなったなぁ~。

わたし「裕君、背が高くなったね、何センチ?」

裕君「んーっと、184くらいかな。」

マジで😲⁉

わたし「えー、ズルい、身長分けて欲しいよー(笑)」

裕君「彩、何センチ?」

わたし「158センチ」

裕君「ちっせー(笑)」

わたし「はぁ?文句ある?ってか、何急に呼び捨てしてんのよ。」

裕君「まあ、良いじゃん。俺が年上だし(笑)」

意外に喋れてる、良かった(*´・ω・`)b
従兄弟なのにね、何か変な感じ。


少し間が空いて。

裕君「悟とはどう?」

わたし「何、急に‼」

裕君「悟がさぁ、バイト始めてウキウキして、何か話し聞いたら彩が出て来てビビったよ。その前に、駅で彩を見掛けてビックリした後だったし。」

裕君は何か恥ずかしそうに話してくれた。

悟君が急に距離を置いてきたのも、裕君が悟君にバイトの度にわたしの事を聞いてしまうから、悟君が遠慮したみたいだと。

裕君は本当に恥ずかしそう。

でも、それってどういう事?
好きだから?従兄弟だから?心配だから?

No.14 15/11/29 01:50
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君に聞きたい、好きなの…?

わたしは、好きなのかな。


裕君「彩、俺過保護だわ(笑)」

わたし「親みたい(笑)」


過保護…心配してくれただけなんだ。


裕君「彩、携帯…番号…教えて。LINEするだろ?(笑)」

わたし「良いよ、教えてあげる(笑)」



好きとか恋とかは分からないけど、裕君と繋がっていたいと思った。

No.15 15/11/29 02:01
saa ( ♀ 2qlWnb )

1日に一往復くらいはLINEしてる。

内容はあまり無い(笑)

「今日課題が沢山ある」
「眠たい」
「お腹空いたー」
「今、何してる?」

こんな感じ。

裕君から発信ではないけど、返事はきちんとくれる。

秋になり、わたしはバイトを辞めた。
悟君とは会っても話さなくなり、バイトメンバーも初期メンバーとは変わった。
楽しく無くなっていた。

他に楽しみが出来たから、バイトはもう必要無かったのかも。


毎日真っ直ぐ学校から家に帰る。
すぐに課題があればやり、お風呂に入り、食事も済ませ、夜の裕君とのメールに備える(笑)

彼氏や彼女とは違うけど、楽しかった。

No.16 15/11/29 02:17
saa ( ♀ 2qlWnb )

冬が近くなり、知恵は彼氏のクリスマスプレゼントを悩んでいた。

付き合い出して初めてのクリスマス。
お泊まりしたいと言い出した(笑)

普通にカップルしてたらそうなるよね。

知恵の話を聞くと本当に羨ましい。


その日の夜、裕君に知恵の彼氏の話をした。

裕君「科が違うけど、まあ、知ってる。あいつが何?」

わたし「友達と付き合っててね、クリスマスの事で悩んでたから。」

裕君「クリスマスねぇ、彩にはお菓子の靴やるよ(笑)」

わたし「こどもじゃないよー(笑)」


十分にお菓子の靴で嬉しいです(^-^)v

………そして、

裕君「彩、来週ちょっと会えない?」

わたし、何、何、ビックリした。
裕君が会いたいなんて。

わたし「別に良いけど(笑)」


内心、ドキドキが止まらず、着て行く服を頭の中でコーデしてる(笑)

No.17 15/11/29 02:42
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君に会う日。

頑張りすぎない様に見せて、かなり頑張った服。化粧もした(笑)

駅で待ち合わせ。

駅に着くと、裕君がもう居た。

わたし「裕君、待った?」

裕君「うん、待った」

わたし「普通は待ってないよって言うよ」

裕君「分かってる、冗談だから。行くよ。」


裕君に切符を渡され、電車に乗る。
何、どこに行くの?

わたし「どこに行くの?」

裕君「落ち着ける、静かな場所(笑)」

わたし「え?」

裕君「彩、エロい事想像すんなよ、違うからな(笑)」

わたし「してないよ、そんな想像は(笑)」


電車を乗り換え一時間半、着いた場所は水族館だった。

裕君「水族館、来たら落ち着けるから。頭をスッキリさせたい。一人じゃ、淋しいヤツじゃん(笑)」

わたし「水族館久しぶり😃✨⤴」

入場券も裕君が買ってくれた。

まずは、エスカレーターで上がっていく。
暗い通路を通り進むと目の前に大きな水槽が広がっていた。大きな水槽をぐるっと回るようにスロープを下りていく。

あまりの綺麗さに言葉が出て来ない。

大きな水槽を過ぎて、水槽の中を通れるトンネルがあったり、小さな水槽エリアがあったり楽しめた。

裕君「もう一回トンネル行って良い?」

わたし「良いよ、綺麗だもんね」


水中トンネルに行くと、人がいない。
二人の貸し切り状態。

わたし「人が居ないからゆっくり見れるね」

裕君から、返事がない。

わたし「裕君?」

裕君「彩、もう分かってると思うけど言わせくれ。ずっと前から、お前の事が好きだった。従兄弟だから、気まずくなるのも嫌だし、だからお前を避けて来たけど。もう、無理だから、気持ち隠すの」



わたし「裕君、わたしも好きだよ。最初はね、よく分からなかったんだ、好きとか。でも、あの日、裕君にお昼持って行った時に分かった気がする。特別だなって。」


裕君がそっと近づいて来て、キスをした。

それからはずっと手も繋いだ。

No.18 15/11/29 10:59
saa ( ♀ 2qlWnb )

それから、裕君とのお付き合いが始まった。

ちょっとイケない恋なのかなぁ。
従兄弟同士は結婚出来るから大丈夫だよね。親は何て思うかな。内緒にしなきゃダメだよね…きっと。


友達には従兄弟ってのは黙っておこう‼


いつものように、朝電車に乗る為駅に急ぐ。出発まで後1分、ギリギリセーフ。何とか定位置に乗れた。

ドアが閉まる前、

「彩、おはよう」

わたし「えっ⁉」

ドアが閉まり、目の前に裕君が笑顔で手を振っていた。

わたし「何でいるの……」



直ぐに、携帯でメールで裕君に

わたし「どうして?何でいるの?」


返事はすぐ来た。


裕君「おはようって言いたかっただけだから(笑)毎日は無理だよ(笑)」


凄~く、嬉しかったけど、わたし顔ヤバく無かった?恥ずかしい(笑)


1日の始まりが最高😃⤴⤴


No.19 15/11/29 17:15
saa ( ♀ 2qlWnb )

その日1日は顔にしまりがなくなる(笑)

友達A「彩~、顔が緩んでる。何かあったなぁ~。」

友達B「あ、分かる~、彩最近機嫌良いしね。彼氏出来た?」


みんなの視線が痛い………

わたし「実はそうなんだ(笑)」

友達C「何々、何歳?どこで?いつから?」


質問がいっぺんに飛び交う(笑)


わたし「一つ上で、バイト先で…」

バイト先ってのは嘘だけど、仕方ないよね。

友達A「で、どこまで?(笑)」

わたし「何その質問?(笑)まだ、付き合い出したばっかりだよ💢」

友達D「でもさ、男なんて頭の中はエロしかないよ(笑)」

ここにいる友達はほぼ彼氏持ちだし、経験もそれなりにしてる…。
わたしだって知識ぐらいはあるよ、けど、裕君となんて考えれない。


友達A「彩、クリスマスどうすんの?」


わたし「クリスマスね、プレゼント買わなきゃね。」

友達B「彼氏がクリスマスに彩が欲しいって言うかもよ(笑)」


エェー、ヤバい頭がエロイ( ;∀;)

みんなにからかわれながら、わたしドキドキしてる。

No.20 15/11/29 17:40
saa ( ♀ 2qlWnb )

帰りの電車で知恵に今日みんなに言われた事を話した。


知恵「まあ、みんなが正しいね(笑)」

わたし「知恵は付き合って、どのくらいで…」

聞くのも恥ずかしい(///ω///)♪

知恵「告白されてすぐにディープされて、翌週には彼氏の家で(笑)」

わたし「早っ。何で?」

知恵「う~ん、早いか遅いかは関係ないよ。けど、多分彼氏が経験済みだったからかな(笑)」

わたし「何、どういう事?」

知恵「だから、彼氏が童貞じゃなくて、経験あったから積極的にきたんじゃない。自信あるんじゃない(笑)」

知恵「私と付き合う前に二人ぐらい経験あるんだって。何か話を聞いた時は、複雑な感じだったけど、初めて同士も恐いじゃん(笑)彩の彼氏は経験有りそう?」


わたし「はぁ?知らないよ。そんな話。」

知恵「大事だと思うよ。前に彼女いたとかは?」

わたし「知らない。」


わたし、裕君の事 何も知らないかも。

知恵が電車を降りた。


しばらくして、LINEが来た。
裕君からだ。
タイムリー過ぎて、ビックリして携帯を落としそうになった(笑)


裕君「帰りに会える?」

わたし「今、電車。もうすぐ着く~。」

裕君「じゃあ、⚪⚪公園に居るわ」

わたし「了解でーす」


急いで電車を降り、自転車で公園へ。
この公園は昔からよく遊んでいた。何年か前に遊具が新しくなり、市営のホールも出来た。バスケットやバレー、ダンス、ジムなんかもある。

机や椅子もあり、自習室もある。



わたし「裕君、どこにいる?」

裕君「自習室」

急いで自習室へ。
裕君が見えた。


裕君「彩、走らなくて大丈夫だよ。」

わたし「…会いたかったから」


えっ、わたし自身がわたしの言った事にビックリした(笑)


裕君「俺もだよ。」

裕君は優しい顔だった。

No.21 15/11/29 18:17
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君「彩、宿題あるなら今、やれよ。分からなかったら教えてやるから。」

わたし「何かあったかな」

ごそごそカバンを漁る(笑)


わたし「今日無いわ(笑)」

裕君「マジで、無い日なんか俺無いわ。ちょっと待っててすぐ終わらせるから。」

裕君のシャーペンは魔法が掛かったみたいにスラスラ走っていく。
ノートに書かれてる事はわたしには理解出来ない。


わたし「裕君、頭良いね(笑)」

裕君「今さら(笑)」

わたし「だって………」


知恵との話を思い出した。
わたしは裕君の事を何も知らない。


わたし「裕君、笑わないで聞いてね。」

裕君「何だよ、改まって(笑)」

わたし「わたしは、裕君の事を小さいときから知ってる。…けど、中学からの裕君の事は何も知らない。」

裕君「確かに。」

わたし「だから、わたしは裕君の事をもっと知らないよ。」

裕君は、ノートをそっと閉めて。

裕君「じゃあ、何から知りたい。俺の事、何でも教えてやるよ(笑)」

裕君「じゃあ、まず身長184センチ、体重68キロ、A型で、う~ん、家族関係は知ってるし、後何聞きたい?」

わたし「じゃあ、今まで彼女はいた?」

裕君「はぁ?何その質問?(笑)」

わたし「答えてよ。」

裕君「まあね。」

わたし「答えになってないし。」

裕君「いたよ。」


やっぱり~、エェー、聞くんじゃなかった。けど、知りたい。

わたし「で、その彼女は?」

裕君「中3から高1の夏までかな。」

わたし「中3からだから同じ中学だよね?何で別れたの?」

裕君「高校別だし、向こうは共学だったしね。自然消滅に近いかな。」

わたし「……。裕君、」

裕君「もう今は関係無いよ。連絡取ってないし」

わたし「そうなんだね。」


本当はもっと聞きたい事がある。その彼女とはどこまで進んでたのかなぁ。


裕君「彩についても教えて(笑)」

わたし「彼氏は居なかったし、後は何かな…」

裕君「スリーサイズ?(笑)」

わたし「えーっと、はぁ、答えるわけないじゃん💢」

裕君「残念‼彩なら答えるかと思ったのに(笑)」

わたし「バカじゃありません。」

裕君「まあ、聞かなくても彩はBカップってとこかな(笑)」

わたし「Bじゃなくて、Cだよ」

裕君「彩~、自分から言ってるし(笑)」


恥ずかしい(///ω///)♪

No.22 15/11/29 19:06
saa ( ♀ 2qlWnb )

それから、平日はほぼ毎日、自習室でのデートを楽しんだ。

最初は、バイトも辞めたわたしの帰りが遅い事に、母が心配していた。

わたし「自習室で勉強してるんだよ。みんながやってるから、真似しちゃった(笑)」

お母さん「いきなり勉強に目覚めちゃって、誰の影響かしらね」

お母さんは、やはり母親だ。わたしに彼氏が出来た事に気付いてる。

けど、あまりうるさくは言わない。

信用を失わないように、勉強はしっかりやって、帰りも遅くならないようにしなきゃね。

No.23 15/11/29 23:19
saa ( ♀ 2qlWnb )

楽しいクリスマスの前にはテストがある…。

テストは5日間。
テスト前週間は全部活が活動中止して帰宅する。

わたしは帰宅部だから、特に変わらないんだけど、裕君とデートする自習室が高校生でいっぱいになる。
ちょっとした、出会いの場所になり、プチ同窓会になっている。


自習室を覗くと、裕君が誰かと話してる。

裕君「早く帰れよ、勉強しない奴は‼」

男A「帰れません(笑)」


裕君、わたしは入るに入れない状況ですが…。

LINEした。

わたし「今、自習室前に居ます。何か入りにくい感じがするんだけど⁉」

裕君がLINEに気付き、こっちを見た。

裕君「コイツが彼女見るまでは帰らないって言い張るから、ごめん。ちょっと待ってて」

わたし「分かった」


まだ裕君と友達が何か話してる。

わたしは紹介出来ない彼女なのかな(泣)


ちょっと悲しくなる。

けど仕方ないよね。




裕君からLINE。

裕君「自習室から俺が出るから。」


しばらくして、裕君が自習室から出て来た。カバンを持ってるから、もう勉強は良いのかなぁ。

裕君「ごめん、待たせたわ」

わたし「友達大丈夫なの⁉」

裕君「しつこくて困る。彩、出るぞ。」

二人で急いで出る。



わたし「裕君、どこ行く?」

裕君「う~ん、まだ課題終わってないからな。カラオケBoxに勉強しに行く?」

わたし「良いね(笑)」



駅前のカラオケへ。

ここは中学の時から、来慣れた場所。

まずはドリンク頼んで、教科書を広げる。

わたし「あの友達大丈夫なの?」

裕君「あいつに何でバレたんだろう。」

わたし「バレたらダメ?(笑)」

裕君「あいつには嫌かなぁ(笑)けど、勘だけは良いからな(笑)」

わたし「裕君、勉強早くしなきゃ、終わらないよ~(笑)わたしも今回頑張らないといけないし」


カラオケって密室だよね。

勉強でもしなきゃ緊張しちゃうよ。
水族館デート以来、イチャイチャは出来て無いし、裕君に触りたい(笑)





No.24 15/11/30 22:38
saa ( ♀ 2qlWnb )

緊張するわたしに対して、裕君は黙々と問題を解いていた。


わたしはノートの端にヘンテコな絵を描いている。絵心が無さすぎる…(笑)



裕君「彩~、クリスマス何が欲しい?」

わたし「急に言われてもなぁ~。」


頭の中では「裕君が欲しい」なんて思っていた… 。わたし変だよね。「裕君が欲しい」っていっても、本当にその意味のままで身体の繋がりだけが欲しいわけじゃない。

裕君「彩~、聞いてる?」

ボーっとしとた(笑)

わたし「ん?色々考えちゃって(笑)」

裕君「裕君は何が欲しい?」

質問した後に、知恵の言葉が頭をよぎった。もし、「彩が欲しい」って言われたら…。


裕君「マフラー欲しい」

わたし「え?マフラー?」


こんなにもハッキリと欲しい物を言われ、わたしのこの妄想は何だったんだ‼

わたし「手編みじゃ無いよね?」

裕君「編んでくれるの?」

わたし「無理~。今から編んだら来年のクリスマスプレゼントになるよ、きっと(笑)」

裕君「やっぱり~(笑)、彩らしい(笑)」


もっと早く付き合ってたら、マフラー編めたかな~。きっと無理だ(笑)


裕君「テスト終わったら、プレゼント買いに行こう♪」

わたし「楽しみ♪」

裕君「良い点取れよ~(笑)」



裕君とショッピングデート♪
嬉しい、けど、テストが先~(涙)

No.25 15/12/01 00:11
saa ( ♀ 2qlWnb )

キンコーン、カーコーン


先生「はい、終了。」


「はい、惨敗~。」 わたし、撃沈💦
全然分からなかった…。
けど、まあ、テスト終わったし、いっか(笑)



~ホームルーム~

担任「テストお疲れさん。来週から、テストは順次返す。終業式前に個人面談を行う。今回のテスト、平均点以下は補習、または課題が出る。以上。」


わたし「冬休み無くなるかも~(涙)」


~電車の中~

知恵「ヤバい、テスト全然出来なかったし、彩は?」

わたし「撃沈した(笑)」

知恵「じゃあ、仲良く補習行こうか(笑)けど、バイト行けないとヤバいなぁ。」

わたし「裕君に何て言われるかな~(笑)」



~LINE~

わたし「裕君、ヤバい~撃沈した(涙)」

裕君「マジか⁉(笑)まあ、テストが戻るまでは気を楽に持て(笑)」

わたし「気休め(笑)」

わたし「今日も自習室行く?」

裕君「ごめん、今日はテストの打ち上げ行く。また連絡する。」

わたし「了解でーす」


久しぶりにわたしも真っ直ぐ帰ろう‼
今からお母さんの機嫌取っておこう♪(笑)


No.26 15/12/01 20:41
saa ( ♀ 2qlWnb )

早い帰宅は久しぶり。

わたし「ただいま~」

お母さん「あら、早かったわね。テストどうだった?」

わたし「聞かないで~(涙)」

お母さん「彩ちゃんが頑張ったんなら、結果は後から付いてくるよ。」

わたし「そうかなぁ~」


わたし結構頑張ったよね~、不純な動機だけど(笑)



お母さん「今日ね、裕君家のおばちゃんから連絡あって~、⚪×⚪×⚪×⚪×」


裕君家のおばちゃんから~、が気になり過ぎて後の言葉が頭に入って来ない(笑)

お母さん「聞いてる?」

わたし「ごめん、おばちゃんが何だって?」

お母さん「久しぶりにお餅つきをするって。」

わたし「12月30日?小さいときは毎年やってたよね。で、何でまたやるの?」

お母さん「おじいちゃん達、田んぼ辞めるんだって。だから、これが最後。最後はみんなでお餅つきして終わろうって。」


わたし「そっか~、田んぼ辞めちゃうんだ。まあ、農家ってわけじゃないもんね。」

自分達が食べる分のお米やもち米、野菜を作っていただけだから。
もう身体もしんどいよね。



裕君にも会えるよね(*´・ω・`)b

No.27 15/12/02 08:24
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君にLINE~。

わたし「30日お餅つきするんだって、知ってた?あっ、打ち上げ楽しんでる?」

しばらくして、

裕君「打ち上げはまあ、楽しいかな(笑)餅つき?知らない‼あるんだぁ~、懐かしいじゃん。」

わたし「小学生ぶりだよね。」

裕君「確かに~、もうちょっとしたら帰るから。ぢゃあ!!」



打ち上げ楽しんでるなら良かった、良かった。勉強ばかりじゃね~、男同士仲良くしなきゃね。男同士、男子校だもんね、打ち上げは合コンじゃないよね?(笑)

ヤキモチ、嫉妬…カッコ悪、わたし。







No.28 15/12/02 11:22
名無し28 ( 10代 )

>> 27 続きよロー

No.29 15/12/02 19:02
saa ( ♀ 2qlWnb )

>> 28 了解しました✨

No.30 15/12/02 19:16
saa ( ♀ 2qlWnb )

それから裕君から「帰ったよ」のメールが来たのは21時を過ぎていた。

ずっと携帯握ったまま連絡を待っていた。


裕君「さっき、帰ったよ~。今から風呂入って、飯食うからまた後で。」


わたし「分かった…」


何か急に二人の間の温度差を感じた。会えない時間で愛を育むなんてよく聞くけど、今のわたしには理解出来ない。

好きな人にはいつでも会えない、考えていたい。愛ってそういうもんじゃないの⁉


わたしは裕君からの連絡をまた待つんだ…。


知恵にわたしの気持ちを聞いて貰った。



わたし「愛ってさぁ、そう思わない?」

知恵「やだ~、彩、重く考え過ぎ。ダメ、ダメ。」

わたし「わたし、重い⁉」

知恵「あのね、高校生の男なんて彼女より男同士の友情を優先するし、彼女第一なんて無理~。まず、女と頭の使い方が違うんだから。」

わたし「みんなそうなの⁉」

知恵「彩、気を付けなよ、彼氏に引かれるよ(笑)」


( ̄□||||!!

No.31 15/12/02 23:10
saa ( ♀ 2qlWnb )

土曜の朝🌄

知恵との会話後、ショック過ぎて寝落ちしていた(涙)

すぐに携帯を見る。

裕君からのメールは無かった…。


知恵の言葉は正しい…。わたしは裕君を第一に生きてると言っても過言じゃないのに。

裕君は違う。

何でこんなに辛いんだろう。
いつから。

たった1日会えてないだけのはず…。

けど、今までは毎日放課後会えて幸せだったはず…。



恋に悩める女子高生やってますって感じだったんだけど、裕君からのメールで一気に只の乙女になりました(笑)




裕君「おはよう🎵ごめん、寝落ちした(笑)今日は何して?クリスマスプレゼント買いに行かない?」

わたし「おはよう🎵実はわたしも寝落ちした(笑)今日大丈夫だよ。12時に駅集合どう⁉」

裕君「今日はちゃんとしたデートにしたいから⚪×駅で待ち合わせしよう」

わたし「⚪×駅ね。えっ、ここから一時間以上掛かるよ、わたしの学校より遠いから💦」

裕君「まだ良いじゃん。俺んとこからだと、一時間半は掛かるよ。だから、もうそろそろ仕度して出なきゃ(笑)」


わたし「12時に待ち合わせって言ったのは、自宅最寄駅だと思ったからだよ💦⚪×駅なら、13時に待ち合わせ🕒👫」


裕君「じゃあ、⚪×駅前、噴水で(笑)」


わたし「急いで仕度するから。また後で。」



携帯を投げ捨て(笑)、お風呂場へ。

今の時刻 10時半前。

お風呂上がり急いで頭を乾かしながら、朝ごはんの催促をする(笑)


お母さん「彩ちゃん、どこか行くの?」

わたし「ちょっと買い物に行ってくるよ。」

お母さん「晩ごはん要るか要らないか、早めに連絡してよ。」

わたし「は~い。」


服が決まらない、化粧上手くいかない💧

時間だけが過ぎて行く。

11時20分、家を出る。

チャリダッシュ💨

11時42分の電車に乗れた🚃


ゆっくり席を探し、座れた‼
けど、髪の毛グチャグチャ~。

⚪×駅まで後一時間。

No.32 15/12/03 22:04
saa ( ♀ 2qlWnb )

⚪×駅は県内で一番大きな駅で周辺には有名なデパート、ショッピングビルなどが建ち並ぶ。

わたしの通っている高校からは2駅程離れている。


車窓には普段から見慣れた景色が流れる。

ただいつもの電車と違うとこは【快速】であること。⚪×駅までノンストップ。

12時37分、⚪×駅到着。

人の多さにちょっとビックリしながら、南口にある噴水を目指す‼

わたし「さすが土曜日、人の多さが半端ない💦裕君すぐ見付かるかなぁ~。」

人の流れに乗る。


噴水前には待ち合わせ中の人達でいっぱい。鳩もいっぱい💦ちょっと怖い💦

駅の時計は12時50分。
後もう少し。


裕君「彩~、早かったね(笑)」

わたし「裕君、あれ、駅とは違う方向から来た?」

裕君「一時間前には来てたからね(笑)」

わたし「えっ?」

裕君「駅前のデカイ本屋に行きたかったし。なかなか専門書は小さい本屋には無いしな。彩、腹減っただろ?」

わたし「そういえば、空いたかな(笑)」

裕君「何食べたい?」

わたし「お店を知らないから💦」

裕君「じゃあ、歩きながら決めようか(笑)」

裕君から手を繋いできた(*≧з≦)

No.33 15/12/04 19:03
saa ( ♀ 2qlWnb )

こんなに堂々と手を繋いで歩けるって最高☆今までは、やっぱり何処かで知り合いに会うんじゃないかってドキドキ、いやっ、ビクビクという方が正しいかも。

けど、⚪×駅周辺なら人も多いし知り合いに会う可能性が低くはず。

街はすっかりクリスマスの飾りに彩られ、心が踊る感じ。

裕君と付き合って無かったら、一人寂しくクリスマスを過ごす羽目になってたよね。

裕君「この店どう?パスタ好き?」

小さな可愛いらしいお店だ。カントリー調で、わたし好み🎵

わたし「良い感じ。」


カランカラン。ドアに付いてる鈴が鳴った。

テーブル席4人掛けが4席、テーブル2人掛けが2席、小さなカウンター席。


メニューも、ランチプレート850円。+200円でドリンク、小さなケーキ付き。

ランチプレートのメインも、パスタ五種類、ピザ三種類、グラタンから選べ、パン、サラダが付いてる。

裕君「全部食べれるかも(笑)」

わたし「わたしも(笑)」

裕君「普通、女の子なら少食のフリしない?(笑)」

わたし「そうかも(笑)でも、小さい時から知ってる裕君にウソ付いてもね(笑)しかも、一緒にご飯食べるのも初めじゃないしね(笑)」

裕君「まあ、普通のカップルとは違うか(笑)」


結局、裕君はカルボナーラ、わたしはグラタンにした。

グラタン美味しそうなんだけど、わたし猫舌だった…😭
なかなか食べれない。

サラダとパンを先に食べて、グラタンを冷まそう‼


No.34 15/12/06 14:02
saa ( ♀ 2qlWnb )

グラタンも何とか食べれた。

裕君はとっくにカルボナーラを平らげ、ニコニコとわたしがグラタンを食べるとこを見ていた(笑)


二人でカップルらしい事が出来て嬉しい。


お店を出て、またプラプラと歩く👣

デパートの中を通り抜ける。
デパート一階にはアクセサリーや化粧品が並び、大人な香りがした。


可愛い指輪が並ぶ。
大人になったら、こういう指輪貰いたい。
わたしは目で指輪のショーケースを追う。

メンズのお店をわたしは知らないけど、最近は女性、男性の服、両方を売っている所も増えたよね。

わたし「後でユニクロ行きたい。ヒートテック買わなきゃ。チャリ寒いから」

裕君「あれ、マジで暖かい?」

わたし「多分(笑)」


ユニクロに行きヒートテックを1枚購入。


裕君「観たい映画があるんだけど(笑)」

わたし「何?わたしも観たいのあるんだよね」

偶然にも観たい映画は一致した(笑)まあ、本当は裕君が観たいと言ったのは、わたしが観たい2番目のやつだけど。

No.35 15/12/06 20:36
saa ( ♀ 2qlWnb )

映画の時間までは一時間くらいある。

実はわたし、プラプラとショッピング中に裕君に似合いそうなマフラーを見つけていたんだぁ~☆
ナイショにこそっと買いたい…。


わたし「裕君、映画までちょっと別々に行動して良い?ペンとか文具買いたいし。」

そしたら、意外にも。

裕君「おぉ~、いいね。本屋に行きたかったし(笑)」

わたし「じゃあ、上映10分前に映画館で。」

わたしはダッシュで、デパートへ戻る。

マフラーは緑色と茶色、少し赤、白も混じるチェック柄。一目見て裕君に似合いそうだと思っていた。

8000円弱。


高校生には大金だ。
清水の舞台から飛び下りる気持ちでレジへ。ラッピングを待つ間、凄く幸せ😆🍀

ラッピングされたプレゼントをリュックに入れて隠した(笑)

後はカモフラージュの為に、本当にペンと可愛いシールや付箋も買った‼

何とか時間内に用事を済ませた。


映画館前にもう裕君が立っていた。

わたし「お待たせ。」

裕君「もうチケ買ったから、行くぞ。」

わたし「ありがとう。後でお金払うからね。」

裕君「良いよ、奢る。」

わたし「えっ、ダメだよ。お昼も出して貰ったんだからここは払わせて。」

裕君「…ありがとう。」

わたし「お互い学生だし、割り勘で良いよ♪」


映画はアクション物。

ワクワク、ドキドキしながらずっと手を繋いで観ていた。
彼氏と映画を観るのってずっと憧れていた。

No.36 15/12/06 23:32
saa ( ♀ 2qlWnb )

映画はあっという間に終わった気がした。
多分、わたしだけなら、もしくは女の子とじゃ観たいって思っていても、DVDで済ませてたかなぁ~。


映画が終わったのが18時20分。

わたし「裕君、何時まで大丈夫?」

裕君「俺は男だからあんまり言われないから大丈夫だけど。彩は女の子だし、おばさん心配したらいけないからね。」

わたし「あっ、ご飯要るかだけはメールしなきゃ。裕君どうしよっか?」

裕君「今から帰ったらお腹空いちゃうね。何か食べよっか?(笑)」

わたし「この間、知恵が⚪×駅前のフードコート行って夜景見えて綺麗だって。」


⚪×駅前に高いビルがある。
展望レストランのフードコートがある。

夜は駅もライトアップされて綺麗。

わたし「何食べよっかかな(笑)。うどんにしようかな(笑)」

裕君「幸せそうだな(笑)」

わたし「決~めた‼かけうどん並となすの天ぷら、鮭にぎり」

裕君「カレーうどん大盛。」

わたし「食べるね~(笑)」

展望カウンターに横並びで座る。

わたし「夜景綺麗~。夜景綺麗なのにフードコート(笑)」

裕君「確かに安く食べれてこの夜景見れたら、何か得した気分。」

二人並びで食べれるだけで幸せ🍀

No.37 15/12/07 22:23
saa ( ♀ 2qlWnb )

食事を終えて外に出た。

みんなが駅に急いで向かう中、敢えて裕君とわたしは流れに反して歩く。

ビルとビルの間には川が流れ、川沿いには整備された遊歩道もある。

ベンチもある。

裕君とわたしはベンチに座る。

ちょっと空気がピーンと冷たく、流れていた。

裕君「今日は楽しかった?」

わたし「楽しかったよ♪デートって感じしたもん(笑)」

裕君「クリスマスは来週だけど…。」

わたし「そうだね。会える?(笑)」

裕君「冬休みにはなってるんだけど、特進クラスは学校あるよ。」

わたし「特進クラスっていうのがあるんだ(笑)ぢゃあ、クリスマス会えないね。」

裕君「夕方からなら大丈夫だけど、良い?」

わたし「良いよ♪会えるだけで幸せだし。」


何だか、街の雑音が消えた気がしたら、目の前に裕君の顔があった。
顔が近い…気付いた時にはもうキスされてた(笑)

今回のキスは長いし、何回も続く。

裕君はキスを止めない。

まさか、この先がある?
わたしはどうしたら良い?

頭が真っ白になる。

No.38 15/12/07 22:40
saa ( ♀ 2qlWnb )

頭が真っ白なはずのわたしが、知恵の言葉ばかり思い出す。

「彼氏が経験あれば…早いんじゃない」

的な言葉を(笑)


わたし今日、上下違う。ブラがピンクで、パンツ何色だっけ?ババシャツだって着てるよ(涙)




裕君「彩~、大丈夫?ボーっとしてるよ(笑)」

わたし「あっ、いや、大丈夫。何か頭が真っ白で(笑)何か変な気持ちで…。」

裕君「彩のエッチ(笑)」

わたし「な、何言ってるの(*/□\*)」



わたし「けど、わたし今この先を考えちゃったよ(笑)」

裕君「まだ早いよ。」

わたし「…そうだよね。」



二人で⚪×駅に向かう。


電車に二人で乗る。

裕君はまだ早いって。

わたしの事好き?好きならしたいんじゃないの?
そういうもんじゃないの?

大事にしてくれてるって何故思えないんだろう。



わたしの最寄駅に着いた。
電車内での会話はほぼ覚えてない…。


裕君「また連絡するね」

わたし「またね」


わたしは家へ帰った。




No.39 15/12/11 00:47
saa ( ♀ 2qlWnb )

日曜日は身体が何だかダルく、裕君とも挨拶程度メールしただけ。


わたしはずっと、自分の感情が分からなかった。裕君を好きな気持ちは確かなはず…。

土曜日、楽しかったはずのデートを台無しにしたのは裕君ではなく、わたし。

わたしがただ先走った感情。

あの時は自分が自分じゃないような感じがした。


わたし裕君とどうなりたいんだろう。


頭が変。






月曜日。

またいつもの定位置に立ち、知恵を待つ。

朝、裕君は駅に現れなかった。

知恵「おはよう。恋する彩~ちゃん(笑)」

わたし「笑えない。」

知恵「何?どうした?」

わたしは土曜日の出来事を話した。



知恵はしばらく黙ったあとに。

知恵「要するに、彩は彼氏としたかったんだ(笑)」

わたし「違うよ。あの時は下着可愛く無かったし、上下別々だったし、ババシャツだって着てたし。」

夢中で話した。

けど知恵は、そんなわたしを嗜めるかのように笑う。

知恵「だから、彩がしたかったんだって(笑)。」

わたし「だ、か、ら、」

知恵「下着可愛く無かったから何?脱げば一緒じゃん(笑)」

わたし「脱ぐって(笑)」

知恵はわたしを諭すように話した。


知恵「初めてってね、女の子にとって大事な事のように、男の子にも大事だしプレッシャーだと思うよ。それに、彩は土曜日、そのまま外でするつもりだった?(笑)」

わたし「外なんて(笑)」

知恵「じゃあ、何処で(笑)」

わたし「ホテルとか?」

知恵「彩の彼氏、ホテルとか分かるの?」

わたし「行った事無いはず…」

知恵「じゃあ、仕方ないよ。それに多分、彼氏はそんなつもり無かったと思うよ?私が思うに、男って初めては自分家が良いと思ってるよ。自分のテリトリーだもん(笑)」

知恵「だから、彼氏はちゃんとした人だよ。」

わたしは知恵に裕君の事を教えて貰ったように感じた。

No.40 15/12/11 22:41
saa ( ♀ 2qlWnb )

学校に着くとすぐに現実にぶち当たる(涙)

テストが返ってきた。


けど、別に悪くない気がした…。

今日だけで5教科返ってくる。
6限目はこれから出席順に個人面談がある。今日は1~10番まで。他の人は自習。

わたしは13番だから明日だね。


友達A「ヤバい、冬休み楽しめないよ(涙)」

わたし「個人面談どんな感じ?」

友達A「先生に今回のテスト結果が書かれた長細い紙を渡されて、一番上に自分の点数、その下が平均点、各教科のクラス順位なんかが書かれてた。各教科の先生によって補習か課題か違うんだよ。」

わたし「マジで😱⁉」

友達B「私もヤバい。見て全部平均点無いから課題が山のように。補習も3日あるし。」

怖すぎる…。


下校時間。

知恵と合流。

わたし「知恵、話したい事があるんだけど…今日はバイト?」

知恵「バイトは無いから話聞くよ‼」

駅に向かわず、近くの公園へ。


わたし「、朝知恵に言われた事は、千恵が正しいと思ったよ。実はわたしの彼氏って…従兄弟なんだ。」

千恵「マジ?⁉」

わたし「ビックリするよね⁉だから、最初にバイトで知り合ったって言ってたんだけど…でも、嘘ではなくてたまたまバイトで仲良くなった悟君がきっかけでね、」

わたしは一生懸命説明した。


知恵「なるほどね。分かった。そーいう事ですか(笑)」

わたし「わたし何か変?」

知恵「彩と友達になって半年以上経つかな~、で私が思う彩と今日の朝聞いた彩の話は何か違う人に思えてたから。」

知恵「でも大丈夫、話が見えたわ🎵」

わたし「え⁉何?」

知恵「良く聞いてね。彩と彼氏は従兄弟だから、小さいときからお互いを知ってる。けど、普通のカップルは、まあ一般的に、お互いの事を知るまでに時間を掛けるじゃん。何回も会って、喋ってみたいな。で、良く付き合って3ヶ月ぐらいでエッチするよね(笑)」

知恵「でね、彩はお互いを知ってるからすっ飛ばしてエッチになったんじゃない(笑)まだしてないけど。」

わたし「エッチはしたいわけじゃないよ。ただ、次の段階を…」

知恵「まだ次の段階じゃないよ。間をすっ飛ばしてるだけなんだから、今からはいっぱい会って、いっぱいキスして、愛を育まなきゃ。で、エッチはお互い納得してからね。」

わたし「…」

No.41 15/12/12 00:31
saa ( ♀ 2qlWnb )

知恵「先ず、一緒に可愛い下着買いに行かない?(笑)クリスマスはお泊まりしたいなぁ~って言ってるし。彩も必要になる時が来るじゃん(笑)」


わたし「来るかな~必要な時(笑)。けど、ありがとう❤何かスッキリしたよ。」

わたし「まだあの時は怖かったんだよね…、心の準備が出来て無いっていうか、したい気持ちっていうか、独占したい気持ちの方が正しいかも(笑)」


笑いながらわたし話せてる。


知恵「彼氏にメールしなっ。普通に(笑)」

わたし「そうだよね。」





わたし「お疲れ様❗今日、テスト返ってきたよ。まぁまぁだと思う(笑)」

メールした後で、返事を待つ時間が怖い…。

けど、すぐに返事が来た。

裕君「お疲れ~、体調どう?今、自習室来てるから、来れたら彩もどう?」



わたしは知恵と急いで駅に向かう。

電車に飛び乗り、メールした。


わたし「今、電車に乗ったから後で向かうね。」

裕君「了解✌🆗⤴」



知恵「大丈夫そうだね(笑)」

わたし「今度、お餅つきをおじいちゃんとこでやるんだ~、そういう場で彼氏に会うって気まずいね(笑)」

知恵「何かドキドキするじゃん(笑)」

わたし「ヤバいね。顔に出るかも(笑)」



知恵が電車を降りる。


わたしの最寄駅までもう少し。

No.42 15/12/12 00:59
saa ( ♀ 2qlWnb )

最寄駅に着いた。チャリに乗り急いで自習室へ向かう。


裕君、発見♪

周りを見渡し、誰も居ない事を確認した。

わたし「裕君~」

そのまま抱き付いた。裕君はビックリして、

裕君「ビックリした。おかえり~、今日は遅かったね。」

わたし「ちょっと知恵と喋ってたから(笑)」

裕君は難しそうな参考書を閉じ、真っ直ぐわたしを見ていた。

わたしはそのまままた抱き付いた。
ずっとこうしたかったんだ。
わたしからキスをした。


また裕君はビックリしていたけど、ギュっと抱き締めてくれた。


わたし「裕君~、ごめんね。昨日あんまり連絡しなくて。」

裕君「土曜日の夜から体調おかしかったんだろう。何か変だったもんな。」

わたし「ちょっとだけ。」

嘘付いた(笑)

裕君「土曜日夜さ、カッコ悪くてごめんな。彩が何かこの先とか言うからテンパっちゃって。その、考えて無いって言ったら嘘になるけど、焦る必要も無いし、まだこのままで良いかなって。」

わたし「分かってるよ。自然にね。」


またわたしは裕君にキスをした。

裕君「こういう事されると、さっきの撤回してしたくなるんですけど(笑)」

わたし「え⁉(笑)」

わたし「でも良いよ(笑)」

裕君「ちょっと待ってて。」

裕君が急に立ち上り出入口のドアを閉めた。内鍵まで。

裕君「邪魔されたくないじゃん。」

わたし「裕君、マジ⁉」



裕君の顔が近付き、またキスをされた。
何度もキスされると、吐息が漏れる…。

吐息が交ざる…。

裕君の手が腰から、顔に、顎に、ブラウスのボタンに。
一つ、二つ、ボタンが外され、谷間が見える。

裕君の顔が口から、首筋、胸元にまで下がる。

わたし「裕君…。」

裕君「ここまでね(笑)」

裕君「初めてが自習室なんてね、AVじゃないんだから(笑)」

わたし「我慢できる?(笑)」

裕君「いや、大分無理してる(笑)」


今日はここまで(*´・ω・`)b



No.43 15/12/12 11:57
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君と自習室を出る。

裕君「もっと見たかったなぁ~(笑)」

わたし「何を?」

裕君「彩を~(笑)」

意味が理解出来た。すごく恥ずかしくなり顔が真っ赤になった。

わたし「裕君、サラっと言わないで恥ずかしいぢゃん。」

裕君「何で、彩さっきは積極的だったのに(笑)」

わたし「ヤダ~(笑)」



裕君と別れ家へ帰った。

お風呂に入りながら、今日の出来事を思い出す✨

わたし恥ずかし過ぎる。
何であんなことしたんだろう…。

けど、あのまま最後までしちゃっても良かったって思ってる。

でも、わたしはどうしてれば良いんだろう。寝てるだけで良いのかな。そもそもエッチの仕方がわからない…。



No.44 15/12/12 18:24
saa ( ♀ 2qlWnb )

お風呂上がりに急いで部屋へ戻る。

ドキドキしながら、携帯で【エッチの仕方】で検索してみた。

大体の仕組みは分かってる。
けど、細かい所は分からない…人には聞けないし。

検索した結果、一番目に【エッチの仕方、やり方】と出た。クリックすると、男性編、女性編に分かれてる。

女性編を見てみる。

・キスの仕方
・ディープキスの仕方
・手コキの仕方
・フェラの仕方
・体位について


キスの仕方はまあ、良いかな(笑)

ディープキスは、見ておこう(笑)
舌と舌を…吸うように、読むだけで恥ずかしい。

手コキ…無理(涙)
フェラ…もっと無理(涙)

まず男性器の絵が気持ち悪い💦
これ無理(ヾノ・∀・`)

みんなどーして出来ちゃうの。
暗いから大丈夫なのかな。


下の方に、【エッチな前に】という項目がある。

女性器のにおい…シャワーを浴びて清潔にする。

アンダーヘア…整える程度に短く切る。Iラインは無い方が好ましい。


Iラインって何だ?
また検索する。V、I、Oなるほど。

自分のなんて見た事が無いから、どうなってるかは知らない。

ちょっと見てみよう。

鏡でちょっと確かめてみた。
驚愕した。えー、ヘンテコ過ぎる。
気持ち悪いかも。
好きな人に見せられないよ(笑)
みんな何で平気なのかな。

Iラインはほぼ無いから大丈夫かな。

裕君に見せたくないなぁ~(笑)

No.45 15/12/12 19:34
saa ( ♀ 2qlWnb )

火曜日の朝。

いつもの定位置に立つ。
電車がホームから離れる。

向かいのホームから裕君が手を振っているのが見えた。
わたしも手を振ってみたけど、裕君には見えなかったかもしれない。

メールで。

わたし「手を振ってたの分かったよ❗ありがとう❤」

裕君「気付いた?(笑)良かった~(笑)」



知恵が乗った。

知恵「おはよう。昨日は大丈夫だった?」

わたし「大丈夫過ぎだよ(笑)」

知恵「あら、何かあったね(笑)聞きますよ(笑)」

わたし「昨日、帰りに会って、チューしたり、それから、まあ、色々チューしたり(笑)」

知恵「何それ?(笑)結局、チューして終わり?お預けしたの?(笑)」

わたし「裕君がね、初めてを自習室でってAVじゃないんだからって(笑)」

知恵「自習室はね…(笑)AVみたいだね、確かに。」

わたし「だから、まあ、お預けな感じ?(笑)けど、焦る必要ないからって言ってくれたからね。」


学校に着く。

またテストが返ってきた。
どうなんだろ…今日個人面談があるからその時分かるかな。


6限目。

先生の所へ行く。

トントン。
わたし「失礼します~」

先生「これがテストの結果ね。全部、平均点超えてるから大丈夫。クラスでは2番。成績表はこれに、生活態度や提出物なんかの評価が加わる。以上。」

わたし「ありがとうございました。」



イエーイ!!
やったぜ、わたし✨😍✨
冬休みを楽しめる(笑)

No.46 15/12/13 00:21
saa ( ♀ 2qlWnb )

裕君に早速メールした。

わたし「個人面談終わりました✨わたしクラスで2番だって❤すごいよね⤴⤴」

しばらくして、

裕君「凄いじゃん。ご褒美あげなきゃね」



知恵がいる4組に走る🏃


わたし「知恵~、帰れる?」

知恵「帰れるよ~(笑)」

わたし「個人面談終わったよ。無事に冬休み迎えれるよ。」

知恵「マジで😱⁉良いな~。私は頑張って課題やるよ😅」

知恵「バイトもあるから忙しいよ。」

わたし「彼氏と会えてるの?」

知恵「ちょっと倦怠期かも。バイト以外で会うのは彼氏の家ばっかりよ。しかも、すぐしたがるし…。そればっかりじゃね~身体だけみたいじゃん。彩も気をつけなよ。」

わたし「お家デートばっかりは嫌かも。」

わたし「…初めてってやっぱり痛かった?(笑)」

知恵「超痛かったよ。痛がってるのに、肩を押さえられて最悪😖💦💨痛いばっかりで泣いたもん。2回目も痛くて、3回目で痛さは無くなったけど、気持ち良くは無かったね…」

わたし「痛いんだよね…怖い(¬∀¬)」


知恵「慣れるまでが大変だけど、そればっかりは人によるからね。明日、休みだけど下着買いに行かない?(笑)」

わたし「良いよ。またメールするから」


下着買いに行くなんて、ヤル気満々みたい(笑)

No.47 15/12/13 23:18
saa ( ♀ 2qlWnb )

夜、裕君にメールする。

わたし「明日、知恵と遊ぶんだぁ~。裕君は何するの?」

裕君「明日はゆっくりするかな。勉強もしないといけないしなぁ。」

わたし「偉いね~(笑)」




23日㊗

知恵とはいつもの電車に乗り(時間は違うけど)⚪×駅まで。

知恵「今日彼氏大丈夫だったの?」

わたし「勉強あるみたいだよ(笑)知恵の所みたいに彼氏の家には行けないしね。会うのは外じゃないとね。」

知恵「そっか~。それも、しんどいね。」

わたし「外ばっかじゃ、お金掛かるよね」

知恵「彼氏バイトは?」

わたし「してないと思うよ。何か特進クラスは7限目まで授業はあるし、放課後も勉強してるから(笑)」

知恵「うちの彼氏とは違うわ(笑)大学どこに行くんだろうね。」

わたし「聞いたことないわ。大学~。離れちゃうんだよね、きっと。」

知恵「大丈夫だよ、まだ先なんだし。」

わたし「わたし、知らない事ばかりだな。」



⚪×駅に着いた。

知恵「駅ナカに可愛い下着屋さんがあるんだよ(*^^*)安いんだけど、なかなか良いよ(笑)」

わたし「知らな~い。早く行こう🎵」

駅ナカにこんなお店があるなんて知らなかった✨

安い物なら上下1000円であるし、1900円、2900円、3900円。種類も沢山ある。


わたし「迷う~(笑)」

知恵「色は決めてるんだ~(笑)赤と黒。」

わたし「攻めるね~(笑)わたしはピンクが欲しいな❗」

知恵「可愛い❤」

わたし「いきなり、わたしが赤と黒の下着を洗濯に出したらママがビックリしちゃうよ(笑)」

知恵「確かに(笑)」

わたし「これ、可愛い。ピンク。あっ、こっちも可愛い水色。」

知恵「可愛い❤彩にピッタリ~(笑)」

わたし「両方買おうかなぁ。1900円だし。」

知恵「ぢゃあ、私はこれ。」

知恵が選んだ赤がとても大人に見えた。

ダークな赤。レースも綺麗。

わたし…子どもだな(笑)

No.48 15/12/14 00:47
saa ( ♀ 2qlWnb )

下着も買ったし、目標は達成した。

知恵「お昼マックで良い?」

わたし「良いよ🎵グラコロ食べたかったし(*´・ω・`)b」

知恵「明日のクリスマスイヴはどうするの?」

わたし「彼氏は学校あるみたいだし、夕方にちょっと会うぐらいかな。わたしはこの間、プレゼント買ったし❤」

知恵「まあ、会えるなら良かったね。私は昼からラブホデートよ(笑)」

わたし「(;゜∇゜)」

知恵「お泊まりしたかったんだけど、さすがに難しいし、クリスマスはラブホも高いし、なかなか空かないんだって。」

わたし「詳しいね(笑)」

知恵「まあ、彼氏情報だけど(笑)。もし、彩が行く事があれば、△×駅のヘブンが良いよ。人に会わないから。」

わたし「人に会わない?」

知恵「精算も部屋で出来からね(笑)」

わたし「へぇ~(笑)」



電話が掛かって来た。
お姉ちゃんからだ。

姉「もしもし、彩、⚪×駅近くにいる?私もうすぐ帰るから、車乗せてあげようか?」

わたし「いいの?ぢゃあ、ロータリー着いたら教えて。」

姉は⚪×駅からちょっと行った先にある大学に通っていた。今日はたまたま休みだけど大学に行っていたようだ。

【姉スペック】
・3歳上の大学1年
・私立女子大
・車通学(車を親に買わす)
・頭が良い
・天然
・シスコン(笑)


わたし「お姉ちゃんが帰り送ってくれるって(笑)」

知恵「ラッキー☆電車代浮くね(笑)」

わたし「確かに(笑)」

電車代と言っても、⚪×駅~学校がある駅までの差額230円だけど(笑)


姉「着いたよ~。」

わたし「見つけた。」

わたし「お姉ちゃんありがとね~(笑)。助かるよ🎵」

姉「知恵ちゃんもどうぞ。久しぶりだね。」


夏前までは学校帰り、度々送って貰っていたが、今はなかなか時間が合わず。今日が本当に久しぶりだった。

No.49 15/12/14 01:40
saa ( ♀ 2qlWnb )

車で知恵の最寄駅まで送る。

わたし「良い冬休みを(笑)またメールするから‼」

知恵「了解。またね。お姉ちゃんありがとうございました‼」

姉「またね。」


お姉ちゃんと二人になるのも何か久しぶりだ。わたしが帰る頃には、姉は家庭教師のバイトに行っている。

姉「なに買ったの?」

わたし「知恵の買い物に付き合って、パンツ買った(笑)」

上下セットと言うと、何かバレそうで(笑)
敢えて【パンツ】と言ってみた(笑)


姉「パンツ?(笑)まだまだ子どもだね(笑)」

わたし「子どもだもん(笑)」

わたし「そーいえば、30日のお餅つき行く?」

姉「行くよ。午前だけ参加ね。私は自分の車で行くから。今、受験生見てるから行かなきゃね。」

わたし「そっか~。」



良かった~(笑)
心の中で喜んだ‼姉がずっと一緒だと、裕君と話す機会が無くなりそうだし、下手すれば気付かれる心配もある。

けど、無類の餅好きの姉が参加しない訳がないと思っていた。

No.50 15/12/15 00:25
saa ( ♀ 2qlWnb )

24日 クリスマス・イヴ

わたしはもう冬休み🎁⛄🎄
朝早く起きる必要が無いのが一番嬉しい☺

寒い朝にチャリは辛い💦

今日は冬休み初日だし、ゴロゴロと午前中を過ごす。

裕君は学校行ってるし、暇だな(。>ω<)ノ

知恵は彼氏と会ってるだろうから邪魔しちゃ悪いしね…。


裕君からメールが来た。

裕君「昼休み🎵何食べようかなぁ~(笑)」

わたし「わたしはさっき、焼きそば食べたよ✨勉強頑張ってね。また後で。」

裕君「また連絡するね」



夕方まで暇だな(。>ω<)ノ

母「彩ちゃん、クリスマスケーキ作らない?」

わたし「ケーキ作るの?(笑)」

母「作るって言ってみデコレーションだけよ(笑)スポンジは買ったから(笑)」


生クリームとイチゴ、カラースプレーなどで飾り付け、あっという間にケーキ完成🎂

母「チキンはお肉屋さんに注文してあるし、後はクラムチャウダー作るよ(笑)」



また暇だな(。>ω<)ノ


夕方近く、裕君からメールが来た。

裕君「17時くらいには学校出れるよ(*^^*)」

わたし「ぢゃあ、いつもの自習室で。」


プレゼントを忘れずに持って行かなきゃ❤


わたし「お母さん、ちょっと夕方出てくるけどご飯は食べるからね✨」

母「早く帰らないとケーキ無くなるよ(笑)」



わたしは急いで着替えてチャリに乗った🚲

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