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自由人
16/07/28 17:54(更新日時)

夫を愛していた

世界で一番愛しい人だった

今ではそんな夫を殺したくてたまらない

どうすれば夫を殺せるのか…



16/01/27 03:11 追記
こちらは一応小説になります。
文才はありませんが、実話ではないので誤解をしないようにしてください。
なお、不愉快な方はレスいりません。
スルーでお願いいたします。

No.2270972 15/11/01 23:41(スレ作成日時)

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No.51 15/12/23 17:16
匿名39 ( ♂ )

>> 50 あの、これは小説でフィクションですよ?

その他の実話だと勘違いしていると思われる方々もそうですが……

カテゴリーって確認していないんですかね?

No.52 15/12/23 22:49
自由人 

読みにくくてすみません。
何分素人の作品なので、ご理解頂けたら嬉しいです。

一応フィクションで小説として読んで下さい。
小説と言えるほど文才はないんですが…

引き続きよろしくお願いいたします(^_^)

No.53 15/12/23 22:54
自由人 

当日、私は珍しくいつもより早く目覚めた。

主人はまだ寝ている。

暖かい珈琲を飲みながら朝日を浴びて

「今日こそ死に顔をみてあげるわ」

そう呟いて清々しい気持ちになった

さてと、主人を起こして出掛けましょう

キノコ狩りと言う死の世界へ…

No.54 15/12/23 23:01
自由人 

「あなたー、そろそろ出掛けないと、起きてくださいね」

「あー、うるせーなーわかってるよ!」

「寒いので暖かい珈琲淹れて待ってますね」

しばらくして主人がのそのそと起きて無言で珈琲に口をつけた

その間にやるべきことがある。

携帯電話を出して

あえて主人の前で電話をした

「もしもし、仮名さん?おはようございます。もう少ししたら主人と待ち合わせ場所へ向かいますね~。はい、わかりました、ではまたあとで…」

主人「どこで待ち合わせてるんだ?」

私「丸々山の近くよ」

主人「そ。」

私「楽しみだわ~✨あなたとお出かけするのは本当に嬉しくて…。じゃあ私は出掛ける用意してきますね」

主人「…」

No.55 15/12/23 23:12
自由人 

そして主人と準備を済ませ出発した。

車で1時間ほどの山。

近くの待ち合わせ場所へ車を止めて待っていた。

しかし、仮名さんが来ない。

だんだん主人がイライラし始めた。

「おい、あっちから誘っておいて何分待たせるんだ?」

「すみません、本当にどうしたんでしょう」

「お前の知り合いはろくな人間いねーな!」

「すみません…今電話してみますね」

もしもし、仮名さん?わたしたちもう着いているんだけど、仮名さんはどのあたりですか?

え?事故?大丈夫なの?

ええ、もちろんよこちらは構わないわ。主人と二人でも大丈夫だから、また帰ったら連絡しますね

主人「事故?どういうこと?」

私「こちらに来るときに事故したらしくて…せっかくだから二人で楽しんできてって…」

主人「いやいや、楽しめるわけないだろ?すぐに行ってやったほうがいいんじゃねーの?」

私「私もそう思ったんですが、すでにこの山の所有者の方に頼んでくれているみたいだから、キャンセルはしないでほしいって…」

そうして二人は山へ入っていった

No.56 15/12/24 00:59
名無し47 


主さんに提案があります。

小説板に なってますが タイトルに目がいってしまい 勘違いレスが多いまたいなので 本文追記に 小説ですと強調されてはいかがでしょうか?

主さんが レスはいるのも大丈夫なら 余計な お世話な事 言って すみませんm(_ _)m


No.57 16/01/27 03:22
自由人 

夫「おい!いつまで歩かせる気だよ!どこにキノコなんかあるんだ?!」

「あなたもうすぐよ!その奥にいろんなキノコが生えているはずよ」

かれこれ1時間は登っただろうか

確かにこのあたり

赤いキノコだと言っていた


夫「お!おい!これは?」

夫が指差したキノコはただのありきたりなキノコだった

「あなたすごいじゃない!これなら食べられるわよ」

そう本を見せながら夫を喜ばせた

夫はこういう所が単純だからこちらもやりやすい

「さあ、あなた!次も探してね」

「おー!沢山見つけてキノコ鍋だ‼」

うふふ。その調子、その調子。
どんどん見つけてちょうだい。

そしてあなたは今日ここで死ぬの。
キノコに殺されてね。
そして私は辛く悲しい未亡人を演じるの。
楽しみだわ。早くあなたの死に顔が見たい…

No.58 16/01/27 10:38
自由人 

2時間ほどがたっただろうか

そろそろ見つけてくれないと困るな…

すると

夫「なんだこれ!」

「あなた?どうされました?」

「変な色のキノコがあるぞ?これは流石に無理なキノコだろ?」

「あなた!すごいじゃない!このキノコは滅多に見つからない幻のキノコよ!ほら?赤いでしょう?このあたりにしか見つからない事で有名でね~、これは松茸より高級食材なのよ!すごいじゃない!これは生でも食べられるらしいの!一口食べてごらんになったらどうかしら?」

「生はやめとくわ…鍋だ、鍋だ」

心の声(てめーはどのみちこれを食べて死ぬんだよ‼さっさと食え!)


No.59 16/01/28 12:15
名無し59 

主さん、
サクサク読んじゃいました!
続きたのしみでーす!

No.60 16/01/30 18:52
匿名60 

うちも楽しみです(^.^)b

No.61 16/01/30 22:36
旅人15 

読んでいて、楽しいです。

続きが読みたいです。

主さんのペースで無理をしないでお願いします❗

No.62 16/01/31 15:56
alan-k ( ♀ zMnVnb )

キョウチクトウの花言葉=用心、油断大敵、危険注意
黒ユリのはな言葉=呪い、恋
だそうです。
私も楽しみにしてます(*^_^*)

No.63 16/02/02 21:35
自由人63 

なかなかシブトイ夫ですねぇo(^-^)o

殺意満々な妻とそれをすり抜ける夫が面白い♪

多分 キノコ作戦も不発かな~♪

ただ、夫婦だけだと平板な展開になってきちゃうので、この辺りで キノコ採り名人のおじいちゃんとか、キーパーソンの美少年or美女とか登場したらいいな~♪(ただの願望でつ(≧∇≦))

証拠の残らない方法はいくつもあるので、ネタ切れになりそうな時はアドレスしますよ~(^O^)/

No.65 16/02/06 00:39
自由人 

「あら、あなた生がお嫌いでした?なら香りだけでも…」

そう言って勿論軍手のままキノコを旦那に差し出した

なんの疑いもなく旦那はキノコを手に取り、鼻に近づけた

「別に松茸ほど特別な匂いはしないぞ?本当に奇跡のキノコなのか?」

「当たり前じゃない!これを見つけるために私たち来たのよ!あなたにも食べてもらいたかったから…」

「ふーん、まぁとりあえずロッジに戻って酒のツマミにでもするか」

「そうですね、じゃあおりましょうか(^_^)」

私たちは山から下りたあと、ロッジを借りていたのでしばらくそこで休憩を入れた

もうすぐ下準備に取りかかろう…

すると物凄く胸がはち切れそうなほど緊張感と興奮が頭の中で爆発したようなワクワクした気持ちがいりまじって、手がガタガタと震えていた

No.66 16/02/06 00:45
自由人 

ナイフを握り、震えた手でキノコを丁度いい大きさに切っていく

すると後ろからなにやら気配がして

ハッと振り返ると夫が真後ろで覗いていた

「きゃ!あなた!なんですか?!」

「お前…寒いのか?」

「え?」

「体も震えてるぞ?」

「いえ、大丈夫ですから…」

「そうか…いつ頃できるんだ?」

「30分あればできますよ、ゆったり休んでください」

そうすると間もなく、夫はできるまで散歩に出るとロッジから出ていった

良かった。これ以上近くにいたら私の変化に気づかれてしまう
丁度良かった

ほっとした

No.67 16/02/06 00:48
自由人 

食用キノコと毒キノコを混ぜ合わせ、お味噌汁とおむすび、そして毒キノコを焼いたものもおむすびの隣に添えてみた

さぁ、いよいよ始まりだ

あとは夫が帰ってきて食べさせたら…

これでようやく終わる…

No.68 16/02/06 00:58
自由人 

ガチャ…

「あ、あなたおかえりなさい、食事ができたので頂いてくださいな」

「あー、じゃあ俺が食ってる間、悪いけど車の中にある荷物を持ってきておいてくれ」

「わかりました、では先に召し上がっておいてくださいね、いってきます」

なんていいタイミングなんだ
これで私がロッジに帰る頃には…

ふふふ…

私は車までゆっくりと戻り、時間をかけてロッジに戻った

15分はたっただろうか

そろそろだな…

ガチャ…

No.69 16/02/06 01:04
自由人 

旦那は横たわっていた

「あなた?」

「あなた?!」

「あなた!!!」

横たわっていた夫の側に駆け寄ると、
汗が滴り落ちていて?眉間にシワをよせている

もうすぐだ

「あなた!大丈夫ですか!今から助けを呼んできますから待っててね!」

そして急いでロッジから飛び出て外に出た

さてと。
これからあと30分どこかで時間を潰そうか

そしたらもう確実に死んでいるだろう

私は空を見上げた

「綺麗な雲…今日はとってもいい天気」

深呼吸をしたあと、笑った

あはははははは

やった!やっとこの日が来たんだ‼
やった!あははははは!

No.70 16/02/14 22:57
自由人 

あと、15分…

とにかく慌てて人を探しているふりをしなければならない

助けを呼んでいるふりをしなければ…

ロッジからさらに下って街に向かう道路に出よう

そしていないことを確認したあとロッジに戻ればいいだろう

もうすぐだ

No.71 16/02/15 10:35
小説大好き71 

主さん待ってました。更新ゆっくり待ってます(^_^)

No.72 16/03/05 00:28
自由人 

あと10分、あと10分…

もうすぐロッジに戻らなければ…

その時

ピーポーピーポー

救急車のサイレンが近づいてきた


ん?まさかこっちに来るわけではないよね…

慌ててロッジに向かった

ガチャ

ドアを開けると老人が夫の側にいた

「あの…どちら様ですか?」

「…」

「あの…?」

「今救急車の手配は済みました。もうすぐこちらに到着するでしょう。あなたは奥さまかい?」

「はい、今助けを求めに外に出ていて…怖くてどうしたら良いのか…うぅ涙」

「大丈夫。ワシは以前医者をしておりましてね。この近くに暮らしておりましたが、まぁたまたま山に来てたわけだ。」

「どうして夫が倒れていたことをご存知なのですか?こんなにグッタリしているのに自分で助けなんか…」

「おや?助けを呼ばれてはいけない理由でもおありだったのかね?」

「いえ、そういうわけでは…」

「そろそろ救急車が来る。その前にワシにできる処置はしておいたからもうあとは医者に任して置けば大丈夫だ。」

「ありがとうございます…助かりました…」

「ではワシはこれで…」

老人が帰って行くと同時に救急車も到着した

そして病院で処置を行い、念のためその日は入院となった

あの老人…
いったい何者だ…

とにかくこの方法はもう使えない
だが、それよりもあの老人が引っ掛かっていた

No.73 16/03/05 00:33
自由人 

翌日には容態も安定したので退院することになった

「貴方、大丈夫ですか?車はタクシーをお願いしたのでそろそろ帰りましょう。今回は本当にご迷惑おかけしました、さぁ、いきましょう」

「別にお前が謝ることはないさ。お前が無知なのを知っていて私が食べたものに当たってしまっただけだ。気にするな。」

心の声(無知?バカにするんじゃないわよ。今回は見逃してやっただけ。次は必ず殺してやる)

No.74 16/03/05 00:44
自由人 

帰宅から数日は私も大人しく良き妻として家庭に尽くすことにしていた

今動く日にちをあけない限り疑われてしまうから

でも忘れない。殺す方法だけは考えている毎日

あの老人がいまだ引っ掛かっていたが

とにかく別の方法を考えていかなければ…

次はどうやって殺すか…

どうやって…

No.75 16/03/05 00:54
自由人 

そんな毎日を過ごしてから1ヶ月経とうとしていた

そろそろ…

「貴方?貴方独身の時に趣味がおありでしたよね?確か…海釣りでしたっけ?」

「あー、あれはいつからか、親父が良く海釣りに連れていってもらったのがきっかけだったかな」

「私と結婚してからはあまりやらなくなったのはなぜ?」

「まぁ結婚してからこの家も買ったしな、ローンもまだまだあるしな、海釣りはかねがかかるんだよ」

「まぁ、貴方本当にお優しい方だわ。でもたまには海釣りもいきたいでしょう?今度の休みに一緒にいかがですか?」

「お前が海釣り?できるわけねーだろ、ただでさえ不器用な奴が」

「そう言わず一度経験してみたいの、お願いします」

「わかった、その代わり夜中に出発しなくてはいけないし、海釣りは忍耐力がいるぞ」

「貴方とならそれも楽しいわ」

「じゃあ海釣りする準備はしておくよ」

「ありがとうございます」

山の次は海。
海と決まればあとはどうやって海で殺すかだ

またこのワクワクしたなんとも言えない気持ちが込み上げてきた

No.76 16/03/15 04:41
自由人 

夜中には出発

恐らく朝方あたりには到着するだろう

きっとその時間には海釣り客もチラホラ来てるはず

だとしたら私が自ら殺すなんて事は絶対にできない

いや、それを見られてもいけないの

だとすればどうしたら確実に殺せるのか…

私は出発までにはそれを確実に計画を立てないといけない

海釣りは今月末あたりだろう…

と言うことはあと2週間ほどか

海釣り…

やはりこれしかないのか…

No.77 16/03/15 04:45
自由人 

刻々と日は流れ始める

私の計画は

冷え込みがきつい朝にお酒を飲ませ

酔ったら、そこで海に突き落とせばどうかしら

私は泳げない

だから助ける事もできない

だからただただオロオロしたように見せかける

とにかく一旦この作戦でやるしかない

酔いが回りやすいお酒を持って…

No.78 16/03/15 04:55
自由人 

「あなた?海釣りは今月末の土曜日でよろしいかしら?」

「あー、土曜日だ。もう準備はできてある」

「そう、ありがとうございます」

「あ、そうだ、うちの部下の匿名さんいるだろ?」

「はい」

「あいつも釣りが趣味でな。誘ってやるか?」

「あなた!な、なにを仰ってるの?匿名さんはこの間お子様が生まれたばかりじゃありませんか。そんな時に釣りだなんて奥さんに叱られちゃいますよ」

「なに言ってんだよ、まだ生まれたガキなんか父親がいなくたって何とも思わねーよ」

「そんな…悪いわよ」

「悪いかどうかなんて誘ってみねーとわからねーよ」

「…」

「なんだよ?」

「いえ…出来たら私は貴方とゆっくり二人で行きたかったなと…」

「お前と二人だと釣りが自由にできないだろう、お前やったことねーんだから。お前に教えてるうちに終わっちまうよ」

「…」

「ま、1回誘ってみるわ」

心の声(余計な事すんじゃねーよ!クズ!)

No.79 16/03/15 09:02
毒リンゴ ( qk1Unb )

私も死ねと思う毎日。楽しく拝見しています!

No.80 16/03/15 18:34
匿名13 ( ♀ )

早く
続きを(^O^)

No.81 16/03/16 19:06
匿名81 

めっちゃ面白かったです🎵

No.82 16/03/17 02:08
自由人 

土曜日まであと1週間…

匿名さんにはもう誘ったのか…

そろそろ聞いておかないと…

その夜

「あなた?そういえば匿名さんにはお誘いしたんですか?」

「あー、したよ」

「どうされるのですか?」

「行きたいとは言ってたな」

心の声(ちっ!気持ちなんてどーでもいいんだよ!行くのか行かないのかはっきりしろよ!)

「あら、そうなんですね、なら参加するおつもりでしょうか?」

「明日辺りまた聞いてみるわ。つーか早く飯作れよ」

「あら、ごめんなさい。すぐに作るから待ってて下さいね」

明日か…

もし参加する事になっても、殺す方法はあるかもしれない

例えば…

匿名さんには悪いけど、匿名さんが殺したことにするか…もしくは…匿名さんも死んでもらうか…

いや、それでは私の目的とは外れてしまう

夫を殺すことが私の目的。

他人は巻き沿いにはできない。

ならどうやって…

何か良い方法はないだろうか

そんなことを考えながら、塩分たっぷりの食事を作っていた

No.83 16/03/17 02:11
自由人 

最近の私は眠りが浅い

眠ろうと目を閉じると

夫を殺す方法を考えながら

いつの間にか眠りにつくが、夢の中でも現実との区別がつかないくらいに、鮮明に夫を殺している

目が覚めると、どっと体か重たくだるい

No.84 16/03/17 02:17
自由人 

「あなた?朝です。ご飯できてますよ起きて下さい」

「はぁ…おめーの声で起こされるとほんとイライラする‼」

「朝はあなた苦手ですものね、さぁ、朝ご飯召し上がって下さい」


ガタッ

バンッ

ドスッ

イライラしている夫は
いちいち物音をたて、私にイライラをアピールする

もうそんなことも馴れた

でも…馴れたと言うより…

殺すまでの我慢だ。と言った方がしっくりくる

「あなた、すみませんが、今日少し出掛けてきてもよろしいかしら?」

「いちいち言わなくても勝手にすりゃいいだろ」

「ありがとうございます。夕方には帰りますから」

「…」

No.85 16/03/17 02:37
自由人 

夫が会社にいったあと

私が向かったのは

土曜日に行く予定の

海釣りの場所

そう、現場を確認しにきたのだ

海の深さ

もしも突き落としても這い上がってこられては困る

近くに助けられる浮き輪や道具がないか

回りを見ながらゆっくりゆっくり頭の中でもはシミュレーションしていく

次こそ確実に…

海の近くに小さな小屋らしきものもあった

中を覗くと、古びた網やバケツ、海釣りに必要らしき道具が錆びて置いてある

ここに来る海釣り客が置いてあるのか

だとすれば恐らくこんな小屋があるくらいだから

海釣り客の人数ももしかしたら週末だから多いのかもしれない

だったら下手に殺害はできないと言うこと…

やっぱり無理なのか…

No.86 16/03/17 02:39
自由人 

何か良い方法はないだろうか…

海を見渡しながら考える









そうだ!もしかしたら…あの方法だったらいけるかもしれない!

No.87 16/03/17 02:46
自由人 

その夜

「あなた?匿名さんどうでした?」

「あー、今回はやめとくってさ。今あいつの嫁、実家に帰ってるらしくてなー、会社終わったら嫁の実家に行かないといけないってよー。あいつも尻に敷かれて大変だな」

「奧さまもきっと心細いのよ、今回は仕方ないわよ、残念だけど」

「だったら今回は中止にするかー、どうせお前と二人だと逆に疲れちまいそーだし」

「あ、あなた!そんなこと言わないで下さいよ!」

「はいはい、どーせ中止にしたら一生根に持たれそーだしな、仕方なしに行ってやるよ」

「ありがとう。嬉しいわ」

心の声(嬉しいわ…そう、心から嬉しいわ…あなたが死んでくれたらね)

No.88 16/03/17 02:52
自由人 

海釣り当日

「あなた、さぁ行きましょうか」

「はぁは、ねみーな。お前が運転しろよ」

「わかりました、さぁ行きましょう」

「あ、そうだあなた、あなた帰りも私が運転しますから、これ飲んで下さい」

「は?今から酒?馬鹿か?」

「あら?あなたこのお酒飲んでみたいっておっしゃっていませんでした?」

「そりゃ、この酒は案外高いからな、でもこんなん今から飲んだらよけー眠くなるだろ」

「もし寝てしまうようなら、着いたら起こしてあげますよ。おつまみもありますからどうぞ」

「そうか?なら飲んでやるか」

心の声(そうこなくっちゃ。飲んで飲んで飲んで…酔いつぶれるくらいに飲んで…ふふふ)

No.89 16/03/17 03:28
自由人 

運転をしながら夫の様子を見る

車の中がお酒の匂いでいっぱいになってきた

「あなた、もうすぐ着きますよ」

「もう明るくなってきたな、結局寝ずに飲んでたなぁ、うっい、」

「もう、あなた、飲みすぎたんですか?」

「うっい、あ、あーまぁな。」

「さぁ着いたわ、下りましょう」

夫は覚束ない足取りで道具を取り出している

これならいけそうだ

No.90 16/03/17 03:40
自由人 

「あなた?私の隣から離れないでくださいね、初めてだから…怖いの」

「とりあえず餌をつけたら海にはなせ。あのルアーをよく見ろよ」

「わかったわ」

「久しぶりだから俺もあんまり覚えてねーな」

「うふふ、でも楽しいわよ」

釣れるまでの間もお酒を飲ませていた

早くこい

私の竿に引っ掛かれ魚!







その時

ルアーが微妙に動いた

もしかしたら、、、






きた!
このまま、
このまま、

巻いて巻いて

釣り上げるときが勝負よ‼

旦那はすぐ隣にいる

明らかに深い海


よし!いまだ!


「あなた!きたわよ!連れそうよ‼あなた手伝って‼」

「おっ!はえーな!よし!」

夫が私の竿に手をかけたその時

「きゃー!怖い!」

そう言って逃げる素振りをして夫を突き飛ばした

「あ!うわ!」

バッシャーン


冷たい海に夫は落ちていく

「きゃー!あなた!大変!あなた!」

海の中でもがきながら暴れている夫に

もちろん私は助けない

「あなた!だれか…だれか助けて…」

となるべく小さな声でうずくまりながら…

心の声(はーやく死ね、はーやく死ね)

No.91 16/03/17 03:44
自由人 

「おい!なにしてんだよ!」

「おい!だれか浮き輪ねーか!」

二人組の男が寄ってきた

その時

「駄目だ、早く助けないと‼」

そう言って男の1人が海へ飛び込んだ

もう1人は誰かに電話している

私は泣き崩れている演技の真っ只中。

とにかくどうなってるのか、

男が誰に電話しているのかすらわからないほどの

演技の真っ只中

また失敗なのか…

No.92 16/03/17 03:57
自由人 

気がついたら消防隊や救急車が集まっていて

気がついたら大騒ぎになっていて

私はその光景をただただぼーっと見ていた

「すみません、丸々署の者ですが奧さまで?」

「は、い。妻です」

「現在旦那さん病院に行ってますが、少しお時間よろしいですか?」

「はい…」

そうしてパトカーに乗せられた


「あの、おまわりさん?夫は…」

「まだわかりません。それよりお酒はいつから?」

「ここへ来るときに助手席で…」

「それは良くないね」

「夫が好きなお酒が手にはいったので…つい」

「それで釣りの時にも?」

「はい、釣りの合間に…」

「いつ海に落ちたの?」

「あれは…あれは…あれは事故なんです…うぅ涙」

「事故?」

「私が初めての釣りで…餌をつけてからわりと早くに魚がかかって…それを手伝ってってお願いしたんです…でもものすごく竿が重たくて…怖くなって夫に寄りかかって逃げてしまい…その時の衝撃で夫が…うぅ涙」

「その時の衝撃で…なるほど。奥さんが突き飛ばしたのではないと?」

「そんなことするはずがありません!!夫とは長年仲良く暮らしてきたんです!そんな…突き飛ばしたなんて…ありえるはずがありません!」

「そう。とりあえず奥さん、寒いから署で詳しく聞かせてください。」

「わかりました…」

No.93 16/03/17 03:59
自由人 

夫は死んだのか

やっと死んだのか

もし生きていたら…

そんな不安が頭に過りながら

警察署に向かう

No.94 16/03/17 04:12
自由人 

「さぁこちらへどうぞ」

そこはテレビで見るような取調室。

ではなく、それを真似たような机に椅子

そこに座らされた

「今ね、病院から連絡ありましたよ」

「夫は‼夫は生きてるんでしょうか!」

「どっちなら嬉しい?」

「な、なんてことを!生きていたらいいに決まってるじゃないですか!」

「こりゃ失礼。奥さんの願いは叶いましたよ。旦那さん、助かりました」

「うわ~あー涙」号泣

「良かったですね」

心の声(よくねーよ!この涙は悔し泣きだ!失敗したことの悔し泣きだ!)

「ありがとうございます…」

「所で奥さん…旦那さん助けた男性いましたよね?」

「たしか、二人いたような…」

「そう、二人」

「夫を助けて頂いて感謝しています」

「うん、まぁそうだね。あの二人ね、あなた方二人が到着する前から夜釣りをしていたらしくてね」

「なにがおっしゃりたいの?」

「いやね、あの二人があなた方の事を遠くから見ていたらしくて」

「どうして?」

「あなた方二人からはこの男性二人は見えないんですがね、ちょうど岩が死角になりましてね。でも男性からはあなた方が見れるわけなんですよ、すこーしばかりね」

「だから?なんですか?」

「男性二人が言うには、あなたが旦那さんを突き飛ばしたように見えたと…だからすぐに駆けつけたと」

「だから、それは…私は突き飛ばしたわけではありません、何度言えばわかって頂けるのかしら?」

No.95 16/03/17 04:16
自由人 

「まぁ奥さん、落ち着いて、これはあくまでも男性がそう見えたわけだから、これが証拠になるわけではありません。男性の勘違い、見間違いってこともありますからね」

「そうに決まってます‼間違いです!」

「とにかく今日のところはこのくらいにして、旦那さんに会いにいかれますか?」

「も、もちろんです」

「では、また改めてこちらからご連絡します」

「失礼します」

No.96 16/03/17 22:46
自由人 

署から出て、ふぅーっと一息ついた

くそ…
まだ死なないのか…
どれだけしぶとい男なんだ

あんな冷たい海で生き残るなんて…

ますます殺意が芽生えた

No.97 16/03/17 22:57
自由人 

病院についた

受付の事務の女性に
夫の部屋番号を聞いた

2度ノックをしたあと部屋に入る

「あなた!」

呼び声と共に夫のベットにかけつけた

すると夫は私の顔をゆっくり見つめながら

「お前…」

「あ、あなた?あの、大丈夫ですか?」

「あー、まだ少し頭が痛いが…なんとか命には別状ないから安心しろ」

「良かった‼あなた…ごめんなさい…うぅ涙」

「お前は釣りが向いてねーな」

「はい、もう釣りは辞めておきます…うぅ涙」

「なぁ、助けてくれた方は?」

「いえ、あのあと丸々署に行ったのでお会いできなかったの」

「そうか…」

そうしてまた失敗した私は
次なる作戦を考えないといけない、頭の中がそればかりだった

No.98 16/03/17 23:02
自由人 

夫が帰宅して、私はあることを考えていた

自殺の名所は沢山ある

例えばドラマにもありがちな崖の上

有名の樹海

次なる作戦はその場所を選んで

自殺に見せかけよう

そしたら確実に殺せるだろう

私はネットカフェに行って

自殺の名所を調べてみた

案外たくさんhitした

あまりに遠すぎると怪しまれそうだから

ほどよい距離の名所はどうだろうか

No.99 16/03/17 23:06
自由人 

そこで目についたのは、ある自殺の名所。

そこは観光地でもある。

だから観光に行くと誘えば大丈夫だろう。

そこではまだ実行には移さない。

とにかく一度は観光をするの

夫がそこを気に入ればその日はそれで十分

そこから作戦を開始する

もう少しの我慢だ

No.100 16/03/17 23:16
自由人 

「あなた?ばつばつ海の近くにある大きな崖の上から眺める景色が絶景だってテレビでやっていたの」

「…」

「あなた?」

「…あのさ」

「はい」

「なんだか最近俺を良く連れ出そうとするけど何なんだ?」

「え?」

「それに、行く度に俺は何か事故に巻き込まれてるだろ?今回も崖の上って…」

「やだわ、あなた、たまたまじゃあありませんか、今回の崖の上には素晴らしい景色が待ってるのよ、あなたの癒しになればと思っていただけよ。嫌ならやめておきましょう」

「嫌なわけではないんだが…ただ、今回は遠慮しておくよ」

「そう、わかりました」

心の声(こいつ、そろそろ怪しんできてるのか)

「あー、そうだ、お前明日は家にいるのか?」

「えー、まぁ特に予定はありませんけど」

「そうか」

「なんですか?」

「いや、俺は明日少し遅くなる」

「そうなんですか、わかりました。夕飯は?」

「いらない」

「そぅ」

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