ドン底アラサー女が幸せを探す話

1
雪が降る季節、一人の女の子が生まれました。
3500g、少し大きめ、ごくごく健康的です。

長女ということもあり、祖父母にも両親にも、たいそう可愛がられました。

2歳になると、英字のブロックのおもちゃで遊ぶのが楽しく、外で英字を見ると、指を指して「えー、びー、おー？」と全英字を読めるようになり、

「これは将来有望だなぁ！」

と、皆によろこばれ、期待されていました。

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2
小学校に上がると、私はよく転んで、いたくてつらくて、泣いていた。下校中、教室内、運動中。とにかく転ぶ。身体中絆創膏だらけ。
体育も運動会も、いつもビリだった。

でも、大好きな先生がいつも慰めてくれたから、全然きにしていなかった(*^^*)

この頃、私にはひきつけという病気？があって、熱を出すといつの間にか病院にいて、お母さんに、「あなたは白目になって泡吹いて救急車で運ばれたのよ」って言われたけど、よく分からなかった。

私は(救急車に折角乗れたなら、意識がある方がよかったな～(^^)♪)なんて思ってた。
次の日は必ず、友達に救急車に乗ったらしい！って自慢していた。早く皆とごむだんしたいから帰りたいな！なんて思ってた。

ひきつけは普通、小学校低学年までで起こらなくなるらしいんだけど、私は小学校4年生位まで続いていた。何かの疑いがあるらしく、ここから中学まで、「脳波の検査」というのを毎年受けにいくことになる。

体もどんくさいけど、心もどんくさかったので、いじめられたりもしたけど特に気にしていなく、小学校を楽しんでいた(^^)

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3
小学校5年生に上がるとき、あまりに成績が良くなかったので、近所のアットホームな塾に入った。でも皆気さくで楽しくて、放課後が楽しみだった(*^^*)

恵まれた環境の中、この頃から、不定期に、夜になると(親がしんだらどうしよう！こわい！)という恐怖の発作がこみ上げるようになった。泣いて親を起こして、こわいと叫ぶ。収まるまでなだめてもらう。

親戚の家でもこれをおこし、いとこのお姉さんが、おかしな目で私を見た。
私も繰り返す発作に、自分ははどこかおかしいのではいか？となんとなく思うようになった。

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小学６年生 (1)

この頃になると、女の子が「女」になる準備をしだす。クラスでも特に大人っぽい女の子の集団が、

「昨日痴漢にあったんだけど、あそこ蹴りあげてやったわ！！」
なんて言って、それがなぜか自慢話になる。痴漢にあったことあるのがステータスになっていた。

私はといえば、小６なのに背は一番前の145cmのガリガリ体系で、浮いた話なぞない。
興味があったのは、「りぼん」て漫画で、自分も折り紙に4コマ漫画を書いて、友達に配っていた。

この頃の夢は漫画家と保母さん。低学年の子達の下校を世話するのが楽しかったから。

しかし親の希望は違う。小５の時塾に入ってから、成績は着々とのびていた。学歴コンプレックスのある父はよく、「俺の時代は大学に行くのが難しかった。」「とにかく高校は公立で1番の所に行くんだ」と言っていた。正直高校や大学の話されてもよく分からなかったけど、「分かった！」って言ってた。

この頃も楽しかったのに、また不安発作を起こしていた。夜突然、よく分からない不安感に襲われ、「お母さん、お父さん、死なないで、怖い助けて、助けて」って泣く。

ある時父に言った。「お父さん、6年生にもなって、まだ治らない。私は皆より頭がおかしい、病院行った方がいいんじゃないか」

自分で言ってて、「病院」が何の病院を表すかも分からないけど、とにかく周りと違うのを感じてて、何かの病気で、治した方が良いと感じてた。

すると父が、「子供は皆そうなるのが当たり前なんだ、大人になったら自然に治るよ」といつも言った。「大人」が何歳なのか分からなかったが、信じることにした。

この時代はまだ、子供が精神病院に行くっていう発想がまだ無かった。
この時に診断してもらってたら、何か変わったのか、今でもよく分からないけれど。

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5
小学６年生(２)

このクラスには、巧妙ないじめっこがいた。一見ごく普通の大人しそうなA子。

A子に皆、逆らえなかった。彼女が騒ぐといちいち母親が出てきて、ヒステリックに家にまで電話して責め立ててくる。そして担任に娘が被害者のように言いつけ騒ぐ。
まさにこの親にしてこの子あり。

まず気に入らない子がいると、無視を開始、気に入らない子に対する悪評をたてる。
お昼の座席表もA子が作成してて、その子だけをある日外す。しかも他のメンバーに悟られないよう本人にだけ伝え、一人で食べさせる。

それだけではあきたらず、どんなにクラス中で嫌われているかを、手紙にしたためてその子に渡す。その送り主を、勝手に「クラスの女子一同より」と書く。

その手紙が見つかり、後日クラス会で審議にかけられた事もあったが、しくしく被害者の様に泣いて解決せず、先生も折れてしまっていた。

私はというと、いじめには遭わなった。なぜかA子に気に入られていたからだ。むしろ、ハブられた子と一緒にお昼を食べたり、A子に反抗したりした。その都度A子母から怒りの電話が来たけれど。。。(((^^;)
このときの、勇気ある私が、今でも羨ましい。

一方で卒業を前に私は、一生忘れられない事をしでかした。クラス全員の前で漏らしてしまった事。今も辛くて詳しくは書けないけれど、原因も分からない。辛すぎて、私はこの日の事を、記憶から抹消した。

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