俺、勝崎和弘

地を吐く→血を吐く

• 共感0
• レスに返信

そんなもんだな。

• 共感0
• レスに返信

『たいへ～ん!間違ってる!』


妻の美冬が、フォトプラザで頼んだ年賀状を見て、かん高い声で叫んでいる。


『どうした？？』
俺は、美冬に聞いた。


美冬のうさぎのような愛らしい目が潤んでいる。
（なんだ、珍しく可愛いな・・・）


『印刷ミスがあるの～！！もぉ、毎年やになっちゃう～！』


『マジか？？どこ間違ってる？』


『ここなの～！』


俺は、年賀状を見た。


ん！？どこも違ってないぜ？

• 共感0
• レスに返信

『だから、間違いはないだろ！』


『あるでしょ！名前！』


『え？・・・間違いないけど・・・』


『順番！

勝崎 美冬
幸太郎
和弘

のはずなのに、和弘が今年も一番上！！』


はぁ・・・？


天然で起伏の激しいドSの、美冬。

いつも訳のわからないことを言う。



『男が一番上なのは当たり前だろ(笑)』


『(｀ヘ´)いいや！女が上でもいいから来年からはウチの名前が一番先！
オマエの名前ってさ～読むと噛むし、一番下が似合うんだよね～！』


『なにわけわからんこと・・・み～ちゃん、昼御飯どぉする？
今日、幸太郎も休みだし。』


『オマエ焼いてくれよ』


『何を？』


『オマエが焼けるのはウインナーしかねぇだろ？
焼いてくれ！』


『はい！』

• 共感0
• レスに返信

俺はウインナーを10本焼きはじめた。


『ポケットに手を突っ込むな』


美冬に指摘されて、手を出す。


『はい！』


俺はこんがり焼いたウインナーを皿に移した。
美冬に納豆をとぎ、冷凍のホウレン草をチンすれと言われその通りにする。


茶碗三個にご飯をよそう。


美冬が作った、べったら漬けと幸太郎の好きな明太子のふりかけを食卓に並べて出来上がりo(*⌒O⌒)ｂ


『み～ちゃんできたよ～！』


『は～い』


テレビを観ていた美冬が、返事をして
『幸太郎～～～～～！昼御飯だよぉ～～！』


二階にいる幸太郎を呼ぶ。

• 共感0
• レスに返信

『あーい』

幸太郎から返事が聞こえた。

トントン…幸太郎が降りてくる。

そして食卓を見る。


『…チェ!』舌打ちをした。


『パパ!もっとさぁ～牛丼とかパスタとか作れないのかよ!』


え…ご飯支度って普通ママだろ。


『ママに言ってくれよ！』


『ははん！パパはママの奴隷だろ？
昼飯くらいパパの仕事にすれよ。それにしても、バカみたいに髪がはねてる(笑)』


幸太郎が笑う。それを聞いた美冬は

『幸太郎、バカみたいじゃなくてバカなんだよ』


『そっか！まぁいただきますわ！』

『…』



完璧にいじめられてる俺。


情けないけどこれが現実。

• 共感0
• レスに返信

ここで勝崎家の自己紹介をする。

◆俺、勝崎和弘。40歳。年の割りにスリム。
公務員。
性格は内気で弱気、温厚。鈍感。だけど結構男らしいとも言われる。


◆妻、美冬。37歳。
週に3回、歯科助手のパートをしている。
性格は神経質で口うるさい。人見知りだが家の中ではあけっぴろげ。毒舌だか根が繊細で優しい。

宝物は美顔器と幸太郎だと言っていた。


◆息子、幸太郎、小6
イケメンではないが表情豊かで愛嬌がある。
性格は、明るくておおらか、ママの影響で最近毒舌気味。
だが、世渡り上手なのでTPOをわきまえている分別のある子。



ちなみに俺の小遣いは3万円。弁当あり。煙草は吸わない。


そして結婚12年目("⌒∇⌒")

• 共感0
• レスに返信

『ご馳走さま!!これから吉岡たちと､公園でサッカーしてくる』


幸太郎がまだ口の中にご飯をつめながら言った。


『そうなの？…夕方には帰りなさいよ。怪我しないようにね』


美冬が心配そうに言った。


『はーい!じゃあ言ってくるぜぃ』


幸太郎が足早に家を出た。


てことは・・・


家の中に美冬と二人？


昼だけど、最近、昼の方が調子いい。


久しぶりに、久しぶりに・・・


誘っちゃうかぁ～☆

• 共感0
• レスに返信