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サンパギータ

レス8 HIT数 1441 あ+ あ-

匿名
13/07/07 23:44(更新日時)

サンパギータは、ジャスミンの花のこと。
白く愛らしく、誘惑の香り…。
まるで私達の恋のよう。

13/07/07 22:14 追記
彼に出会った時のことは、とても印象に残っている。
私が新しい会社に入社した日のこと。
彼は入社する社員の準備をしていた。
彼を最初に見た時、とても若く見えた。二十代かと思った。
私はといえば、38歳。意識など全然しなかったが…。
彼に近づいた瞬間、ガシャンというような、変な音が聞こえた。
何だ…これ?
そして彼の横顔が一瞬静止した画像のように見えた。

No.1971873 13/07/07 22:05(スレ作成日時)

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No.1 13/07/07 22:27
匿名0 

この人は…何かあるのかも…、なんて一瞬思ったが、入社の手続きで慌ただしくその日は終わった。
あれから、彼と会うこともなく、もう会えないのかと残念に思っていた。
入社から二週間ぐらい過ぎた頃、彼と一つの接点ができ、よく姿を見かけるようになった。
挨拶ができるようになり、二人きりで仕事の話しができるようになった。
近くで話しをするうちに、彼は自分と同じぐらいの年齢ではないかと思った。
そうすると、彼が既婚者なのでは?と思うようになった。
彼の左手薬指を見ると、指輪はしていない。
こんなに素敵な人なのに独身…?でも彼女ぐらいはいるよね、と気持ちは揺れた。

No.2 13/07/07 22:35
匿名0 

それからも、彼に既婚者なのか聞く勇気がなく、話す内容も仕事のことだけだった。
彼のどんなところが素敵かと言うと…。
笑顔がとにかく素敵で、笑うと目が細くなる。人の話しを最後まできちんと聞ける人。
背筋がピンと伸びていて、立っている姿がとても素敵だった。
誰からも好かれる嫌みのない顔立ちである。
彼も次第に、私の姿を見かけるととびきりの?(少なくとも私にはそう見えた)笑顔を向けてくれるようになった。

No.3 13/07/07 22:46
匿名0 

ある時、彼と二人きりで個室で話せるチャンスがやってきた。
私が部屋に入って挨拶すると、最初は彼も緊張しているように見えた。
彼は仕事の話ばかりしていたが、私は仕事のことより、とにかく彼の情報が欲しかった。
彼が一言話し終えた後、間髪入れずに質問した。
「Nさんは、どちらの出身ですか?」
彼は、県外出身者だろうと思っていた。
案の定、県外の、しかもかなり遠方の出身だった。
話しの途中で、『嫁』という言葉が出てきて、既婚者ということがわかってしまった。
子供がいるかまでは、とても聞くに耐えず…確認できなかった。

No.4 13/07/07 22:52
匿名0 

今までの、自分と彼との夢が無惨にも消え失せてしまった。
『彼には、奥さんがいるんだ!!』
一人きりになると、涙がこぼれた。
今まで生きてきた中で、こんなに自分の理想に近い男性がいるなんて思わなかったから、本当に悲しかった。
でも生きていて良かった、彼に出会えたし、彼に感謝したいと思った。

No.5 13/07/07 23:00
匿名0 

そんなにすぐに彼のことを諦められるわけもなく、私は占い師に相談した。
彼と初めて出会った日の不思議なことも含めて…。
占いでは、彼との出会いはスピリチュアルな、前世からの出会いであるとのことだった。
彼との出会いで学びがあり、学びが終わるとお互い自然と離れていくと言われた。
『前世からの縁…。何を学べと言うの?』
『でも、やっぱり彼とは縁があったんだ…』
初めて彼に出会った時の印象がずっと心に引っかかってたが、その回答を得た気がした。

No.6 13/07/07 23:08
匿名0 

彼とはそれからも仕事の話はしたが、それ以上の進展はなかった。
そのうちに、私が退職することになった。
退職のことを伝えた時、彼は驚いて、
「そっか~、そっかぁ、そっかぁ……、そっかぁ~、そっかぁ~」
と目を細めながらうつむき加減でずっと言っていた。
そっかぁ~、の後の言葉が聞きたかったが…。彼は何を思っていたのだろう。

No.7 13/07/07 23:15
匿名0 

退職の日、最後の挨拶をしに彼のところに行った。
彼はとても忙しそうだった。
それでも、あのいつもの思いっきりの笑顔を私に向けてくれた。太陽のような、一点の曇りのない笑顔。
彼はきっと、誰に対してもこの笑顔を向けられる素敵な人なんだと思った。
最後に交わした言葉や空気の中で、彼が私に対して特別な感情がないことがわかった。
『これで終わりかぁ…』
そんなことを考えながら彼とお別れの挨拶をした。

No.8 13/07/07 23:44
匿名0 

彼との恋物語は、今のところこれで終わりだ。

私は、きっとまた誰かに恋をするだろう。そして、彼のような素敵な人を、見つけるだろう。
でももし次に生まれ変わった時は、今度は彼の生涯の伴侶になれたらいいな。

彼のことを思い出す時、サンパギータ(ジャスミン)の花が思い浮かぶ。
白く可憐な花で、純粋だけど何ともいえない誘惑の香りを放つサンパギータは、この恋物語のようだ。
彼のことを考えながら、通勤駅に置いてあったサンパギータの花が放つ香りに、酔いしれていたっけ…。

占い師の言っていた学びが、きちんとできたかはわからない。だけど、彼と出会って本当に良かったと思っている。
彼にいつかどこかで会った時は、私も幸せになって彼のように輝いていたいと思う。
さようなら、そして、ありがとう。

《完》

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