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三年間の片思いの末に待っていた結末

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ゆい( 6AmSnb )
14/01/16 00:53(更新日時)

わたしが高校生のときの恋愛話です


「三年間の片思いの末に待っていた結末」

弓道部で一緒になったあるひとりの男の子に、片思いをする。
彼を好きで好きで仕方ないわたし。
告白なんてできない。
でも………

色々あって、男子が一時期信じられなくなりました。私も想像していなかったから。


・話の途中で、エロも含まれてきます。ご注意を

No.1957645 13/06/04 12:57(スレ作成日時)

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No.1 13/06/04 13:10
ゆい ( 6AmSnb )

T高校の部活案内のときに、一目惚れしたのが弓道部だった。
わたし→ゆいは迷わず弓道部に入部

桜の木下で弓を構える先輩はとってもかっこよかった。ここで、わたしも素晴らしい高校生になろうとワクワクしていた


弓道は最初、基礎作りをしなくてはならない。
学校によって様々だが、入部するのが4月中旬だったら、本格的に的を射れるようになるのは6月ぐらいだ。

胸や腕や肺などの筋肉をつけなくてはいけないし、作法もあるから丁寧そして確実に弓道を覚えていった。



わたしの学校の弓道部は人数が多い。
3年生もいれると当時は40人ぐらい。
最高で60人ぐらいのときもあった。それぐらい男女に人気の部活だった。


弓道について語っても話が進まないので端折りながら進めます

No.2 13/06/04 13:14
ゆい ( 6AmSnb )

男子のほうが筋肉があるので、早い段階から弓で練習する人がいた。


その中でも飛び抜けて早かったのは、青山くん。
青山くんは、色白でひょろっとしていた。
メガネをかけていて、一匹狼のような存在。人となれ合うのが嫌いな感じだった。

No.3 13/06/04 21:59
ゆい ( 6AmSnb )

青山くんは一年生全員から嫉妬の目をむけられた。同じ初心者として悔しいからだ。
彼は弓道に対して真剣だった。鋭い眼差しでひたすら練習をしている。
そんな彼に周りは変わったやつだなーという反応をしていた。



わたしの学校は自転車通学が多い。
だから、電車とバスを使ってる人がとても少なかった。
帰り道一緒になる人なんて全くいなかったし、途中でバイバーイなんてしょっちゅう。

だから一緒に帰ってる人がとてもうらやましいとおもった。


わたしはいつもどおりにバスに乗り、それから電車に乗ろうと駅で待っていた。


駅には同じ学校の制服の人が立っていた。すごい珍しい。

横顔を見てはっ!としたわたしは声をかけた

「ねぇねえ、君って、もしかして弓道部の青山くんだよね??!」

No.4 13/06/04 22:05
ゆい ( 6AmSnb )

「…そうだけど。同じ部活のひと?なのかな?」



やっぱり青山くんだった!


「いま一番進みが早いから、顔おぼえちゃったんだよー。わたしの名前は椎名ゆい。今後ともよろしくね」

照れくさそうに、よろしくーと青山くんが言った。

彼は私と帰る方向が全く一緒だったのだ。


しかも、地元が割と近い。
降りる駅も一緒だし、地元トークで盛り上がった。


わたしはその日のうちメアドを交換し、「今日はありがとうねー!これから部活がんばろっ!(・∀・)」

とおくったら、「こちらこそよろしく!人見知りしやすいから、慣れるまで時間かかるけど(^-^;」


彼はシャイな感じだった。
でも、話してみるとすごい話しやすくて、しかも楽しかった。


わたしはこの日を境に、青山くんが少しずつ気になっていきます

No.5 13/06/04 22:13
ゆい ( 6AmSnb )

青山くんはアニメや漫画が好きだった。
私も中学のときからだいすきで、そうゆう話でも盛り上がったりした。


時間がたつと、みんな打ち解けていて、男子はオタク系ばかりだったことがわかった(笑)

変な奴らだったけど、それはそれでおもしろいからいいやーとおもってました。


女子はにわかにオタク?てかんじ。
ジャンプがすきでーとか、あのアニメもおもしろいけど、あのドラマもいいよねー!みたいな。


けど、のちのち私たちの学年は、オタクだらけになっていくのです(余談ですが。影響された人が多かった)


青山くんと帰宅するタイミングが一緒だったこともあり、駅から一緒に帰宅することもあった。

もちろん、たまたま。

でも、だんだん青山くんについて知ってくると、もっと知りたいわ!!!て思うようになってね。


いつの間にか青山くんの帰るタイミングを気にしながら、帰る準備をしてる私がいた。


タイミングを合わせて一緒に帰宅できたときは、ものすごーーーく嬉しかったし、一日中幸せだった。



いつの間にか、青山くんに会いたいから部活にいく自分になってとおもう。

もちろん、弓道部はだいすきだけど、もっと別の理由が追加されてしまった。


好きな人が部活にいるから、がんばれる!
だからもっと見て欲しい。がんばりたい。あなたと一緒にうまくなりたい!てね。

No.6 13/06/11 21:53
ゆい ( 6AmSnb )

時間が空いてしまいました;すいません。
また再会します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー



青山くんが部室に入るタイミングをうかがう。
部室に入ってから、男子はゲームやら談笑やらしているのでなかなか出てこない。
でも青山くんは一匹狼だから割と、早く部室からでてしまうのだ。

だから聞き耳を立てて、青山くんの音をさぐる。

彼の足音は、かかとを引きずるようにして歩く音『ザッ!」という感じで歩くので、すぐにわかる。その音が聞こえたら私も更衣室から出る。


部室から出た青山くんの後を追うようにして、こっそり近づいていく。

信号まちになったら、後ろから「おつかれ!!!」と声かけて、そのまま青山くんと一緒に帰る方法をとっていた。

今思うと、なんだかストーカーっぽいなあワラ
でも必死だったんだよね。部活中は静かにしないといけないし、先輩も厳しい人多かった&恋愛に敏感な女子が多かったから、アタックしすぎると先輩にからかわれる。

恋愛において避けたいのはからかわれること。ひゅーひゅーとか言ってる男子中学生とか一番最悪ですね。
こっちは慎重なんだから、ほっとけ!!!て思います。

だから青山くんに接する時も慎重にしていました。





していたつもりでした…。

No.7 13/06/11 22:01
ゆい ( 6AmSnb )

一年生同士で打ち解けあえてきた頃に、仲が少しよくなった男子に言われました。



「椎名ってさーー、青山のこと気になってる系??ワラ」



え!!!????てなった。隠してるつもりで、実はばれていたんですね…。


というのも、その男子がたまたま私と青山くんが帰宅してる所を目撃したそうで。
だからそんなこと言ってきたんです。一応否定しときました。ただのお友達だよーー馬鹿じゃん??わらーー 的な。

でもその子は信じてくれずに「ふーーん」とだけ言って去っていきました。



あんまバレてほしくないなって思いました。でも、青山くんともしゃべりたいし…。

でも、一方的に話しかけすぎても青山くんに感づかれるかもしれない!!いやああ!!!!!!


とも思いました。いまでは、なんで嫌だったのかわかりません。学生特有の感情なのかな。



そんな渦中な中、小学生の頃から幼なじみの”長谷川”が話かけてきました

No.8 13/06/11 22:05
ゆい ( 6AmSnb )

長谷川は小中高ともに一緒だった腐れ縁の男子です。
小学生の時、長谷川を好きになったこともありますww

高校では唯一の地元友だちで、部活も一緒だったからなんか安心感がありました。


「椎名さーー青山くんのこと好きっしょ」

「は?へ???な、なんでよ。ちがうし」

「わかるってーーの。どんだけ一緒だったんだよwww で、青山くんのどこがいいのさ」


もう、こいつには隠しても無駄だなーーと思って、全部話しました。

「なるほどねー。じゃあさ、聞いてやろうか??」


「なにが????」







「青山くんに好きな女性のタイプと好きな人がいるかどうか」

No.9 13/06/12 21:24
ゆい ( 6AmSnb )

長谷川が青山くんに、恋愛話をもちかけるそうだ。
青山くんは恋愛の話とかする人…タイプではないから、大丈夫かなー?とおもったけど、長谷川はよ渡り上手なやつなので、任せてみることにした。


一週間後…………


MAILがきた。長谷川からだ!

【青山くんにきいたよー。意外だったわー(´▽`)】

え?なんか進展あったのかな?とワクワクして返事をかえした

【早く教えテー!!おねがいーー!!】


【青山くんには誰にも言うなって言われたけど…おまえ、誰にもいうなよ?】


【うん(・∀・)絶対言わないし、むしろそんな情報ながしたくないっ!】



【わかったー。じゃあ、つたえるぞ。


青山くんは彼女をほしがってる。そんで、出来れば部活内とかいいなー☆だとさ!】




ええええ?!部活内……。

これまた意外。


女性に興味ないとおもっていたから驚いた。
青山くんも彼女ほしいんだ。じゃあ、もっとアタックしよ!!

長谷川の報告でわたしは、もっと頑張ろう!!ておもえるよになった。



その後も長谷川は、ちょくちょく情報をおしえてくれて(誕生日とか、血液型とか)すごく力になってくれた。










季節も6月になり、じめじめした季節になった。






そんなとき、長谷川に彼女ができたのだ。


お相手は、弓道部のNちゃん。
同じ学年のぽっちゃり系な女子。男子に対して話すのが上手で、女子からは嫌われるようなタイプのおんなだった。


長谷川から直接「おれ、Nに告白したんだ。そんでな、付き合うことになったの!!!」


と嬉しそうに告白してきた。




そのとき、なぜか動揺していた。

なんでN??あのこのどこがええの……?



祝福はしておいたが、心から喜べない。


長谷川はさ小学生のころからの付き合い。
だから彼女が目の前で出来たことにもびっくりしたし、一番近い存在だったから寂しくなった。


友達としてなのか。幼なじみ故なのか。

それとも……………。

No.10 13/06/12 22:07
ゆい ( 6AmSnb )


部活中に弓道着と矢など道具が届いた。


これからずっと向き合っていく弓道の道具たち……。わたしたち一年生は心を踊らせた



早速、弓道着を試着することに。

先輩がマンツーマンでおしえてくれて、ものすごく難しかったけど、着れたときは感動した!!

みんなで写真取り合ったりしてはしゃいだなー(しみじみ


男子の弓道着も気になって、見に行った。



そこには、青山くんがいて弓道着姿で立っていた。



わたしは見とれた。

ずっと見とれいた。好きな人が着るとこんなにもカッコ良くなっちゃうなんて………犯罪だな………

他の誰よりも輝いて見えた。


長谷川もそれなりに似合っていたが、青山くんには劣った。

スラッとした体系の青山くんに弓道着が少し大きめで、肌色がちらっとみえる。


とてつもなくエロチックだった。



肌色がみえるたびにドキドキして、青山くんに近付くことがなかなかできない。



結局その日は少し着てすぐに着替えてしまった。



わたしは、長谷川よりも青山くんがちゃんと好きだなってわかった。


長谷川にはドキドキしなかった。

青山くんにその日MAILを送った


【部活おつかれ!弓道着やっと届いたね(^^*)青山くんの弓道着すごく似合っていたよ!!びっくり!】


こんな文章でさえも15分ぐらい?いやもっと考えて打っていた。どうしてこんなにも慎重なんだろうー。



返事がきた

【お疲れ様です。椎名さんの弓道着姿見れなかったなー。残念です。次の機会に見ますね<(_ _)>】



見れなかった、残念


という単語がめちゃくちゃ嬉しくて、その日のテンションはやばかった!!
そんなこと言って、わたしのこと気になるのかな?え?どうなの?!

MAILがくるだけで嬉しいし、返事を考えるのも楽しかった。


MAILがこないと、問い合わせを何度もしたり、青山くんのメールが来たときだけに鳴る個別の着信音鳴らしてみたりといろんなことして気を紛らわした気がする。


青山くんとのメールは頻繁ではないが、気になるとメール送ってしまっていた。

でも、返事来ないときはこないし、来るときは来る。

その、差が激しくてだんだんメールする事が怖くなってきた。


それでも、青山くんから来たメールはうれしいし、メールしたいしで自分からちょっとずつ歩み寄っていったのです。






ーーーーーーーーーーーーー

こんな話をしてたら、昔のことが鮮明によみがえってきました。少し気分下がりますね………。

話長くなりそうですがなるべく、まとめているつもりです!

今は純粋な青山くんに対する思いとか、思い出を語っています。ここは、のちのちに青山くんと色々あるんですが、その時に片思いで抱いた感情を覚えていて欲しい!から書いてます。

まだ、内容は綺麗ですが後に酷くなっていくので……


見てる人いるのか?な?

わからないけど、自己完結でもいいんで進めていきます。


※作品は実話を元に構成してます。人物は仮名です。※

No.11 13/06/19 21:59
桂治 ( 30代 ♂ kKMSnb )

割り込み済みません

それが、現実なんですよね

やっぱり、俺もそうだったんだ

理想で美化をされた現実ってないんです

それは、漫画の世界です・・・

だけども、君の気持ちは、もっと経過をしたら、
絶対に伝わると思うんだ!

元気出してね。

No.12 13/06/20 00:24
ゆい ( 6AmSnb )

>> 11 レスありがとうございます!嬉しいです(^^*)

理想と現実は違いますよね…それは承知してます。
もう、気持ちの面では立ち直っている?ので大丈夫です!もう数年前の話ですからね……。
続きも書いていくので、よかったらみてください。

No.13 13/06/20 00:37
ゆい ( 6AmSnb )

遅くなりました。また続き書いていきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



わたしは青山くんとメールすることにハマっていた。
でも、今思えば一方的だったとおもう。

何も用がないのにメールしたり、学校終わってからメールしてみたり……
一週間に一回や2回はつながっていたい!!
青山くんが何してるのか知りたい。

ただそれだけの気持ちでしたね。
しかし、わたしばかり求めるので当然彼は無視したり、途中で切ったりしました。
友達としか見てないんだ…だから、メール切ったりするんだ。と
当時メールすることが、青山くんと繋がってると感じてました。
当然、会話したほうが身近に感じますが、なかなかあちらも寡黙な人なので心開くのに時間かかりました。

季節は夏になり、合宿と夏休みの季節になりました。

毎日部活があったから、青山くんに会えました。それが唯一の楽しみでした。
夏休みだから、午前中に部活終わって帰るタイミングとかも同じの時が多かったです。

だから、夏休みは一番彼に近づけた気がします。
帰り道一緒に帰れる時は、もう嬉しくて嬉しくてニヤニヤしてました。

ただ、一緒に帰ろ!て言ってたわけでなく、流れで帰ってました。一緒の方向だから必然的にそうなってしまう。
一緒に帰ろうと言えたら、どんなに心強かっただろうか。
うじうじと近づいていく自分にイライラもしたし、勇気がでないことでも情けないなて……。


そんな私の様子を見かねた部活で仲良かった友人「のの子」が声をかけてきました

No.14 13/06/20 00:44
ゆい ( 6AmSnb )

のの子「ねぇーゆい。いつ告白すんのよ?」

主「え?!告白?!ムリムリ!断られたらきついしきまずいってーの!」

のの子「はぁ……そんなんだから進めないじゃんー。もう夏だよ?だいぶ時間たってるー。
そろそろいかなきゃー。ねぇ?」

主「わたし告白したことあるの中学のときだけだから……」

のの子「でも告白しないともったいないよ!!
じゃあさ、今度わたしとゆいと青山くんとわたしの好きな人でディズニーいこうよ!」

主「え?!まじで!!!あ、ありがと………」

のの子は積極的で活発な女の子。だから、わたしの様子を見かねて後押ししてくれたのだ。



ちなみにのの子の好きな人も弓道部だった。だから都合がよいのだ。

4人でディズニーかー……いいねー。私服……みれるなー

なんて、うかれてました。




そんな話が出てから、あっという間に夏休み終了。


え?のの子口だけだったの?えーーー……
と内心めちゃくちゃショックでした。

No.15 13/06/20 00:58
ゆい ( 6AmSnb )

それから季節は冬に変わります。
(いきなりてすが)


のの子が
「今度ディズニーいくよ!いい?いまだとクリスマスディズニーだから、めっーーちゃロマンチックだよ!!○○日にいくから、あけとけよー♡」

と部活始まる前に言われてめちゃくちゃテンションあがりましたww

やっぱり、本当にいくんだ……青山くんとディズニー……どうしよう。と妄想を膨らませてしまいます。



ですが、ここで問題が。
青山くんがノリキじゃないらしいのです。

青山くん「え?どうして4人なの?どうせなら弓道部でいったほうが……いいじゃん?なんで?」

どうしてこのメンバーなのか意味が解らないというわけです。
でも真意を伝えることもできず、のの子の好きな人(仮に名前をサトウとします。)

サトウが青山くんにメールで何度も説得(内容はしりません)
結局、青山くんは折れて行くことになりましが……
青山くんがノリキじゃないのはすごくショックです。みんなと行けばいいのに!てか気持ちも解るけど…。


その後青山くんと話す機会がありました。

「青山くん、今度ディズニー行くけど…楽しみだなー。 あ、あのさ、実は嫌だったのかな?」

青山「いや、イヤではなかったよ。でも、どうしてこの4人なのか俺わかんなくてさ。他にも誘えば良かったのになー。嫌いとかじゃないんですよ?でも、行くなら人数いたほうがさー楽しいっておもったんだよね。」

これになんと返事すればわからなかった。
青山くんが好きだから。なんだよ
のの子はサトウが好きだから。なんだよ
だから、だから組み合わせてこの4人なんだよ


青山くんにしてみれば、有り難迷惑だったと思います。半ば強引だったと今は思う。
でも、ディズニー当日になれば彼もテンション上がるだろうと信じていた!!


ディズニーの日のためにわたしは洋服など新しいやつを買って、おしゃれしていこうとウキウキしてた。



そしてついにディズニーデートのときがきた……

No.16 13/06/20 01:08
ゆい ( 6AmSnb )



ディズニーデート当日…………



現地につくと青山くんが機嫌わるそーな顔をしていた。朝早かったせいもあるだろう。
彼は寝起き最悪な人なのだ。

あと、気分屋要素が入っている。


だからものすごく不機嫌な顔していて悲しくなった。
とりあえずチケット買って中にはいったけど、会話の輪に入ろうとせず、一匹狼でスタスタと先にいってしまう。

正直わたしたちは気まずくて死にそうだった。
サトウも対応の仕方わからぬ!状態だったし、のの子も反ギレ状態
「ちょっと青山くん…ないでしょ。一緒にディズニーきてるのに、どうして離れて行動するの?しかも声かけても反応ないとかさ………ちょっとないわ!」

わたしは青山くんが、どうしてここまで不機嫌なのか解らなかった。
確かに大勢が良いとはおもうけど、でもそこまで不機嫌にならなくても………。
青山くんの気分屋要素は厄介だと思った。



不機嫌はお昼まで続く。
ご飯の時も無言。3人で話してる状態。
声かけても話がすぐ終わる。どうしてー?!



お昼を食べ終わると、青山くんが
「じゃ、次どこいこうか??」

とアトラクション乗るき満々で話してきた。


さっきまで怒っていたのに!!
これも気分屋要素が絡んでいる。
正直めんどくさいなーて思った。でも好きだからかっこいいなー。とかバカなこと思ってました。


ランチアパワー?でご機嫌な彼に戻り、
絶叫マシンに行くことになった。

No.17 13/06/20 17:49
ゆい ( 6AmSnb )

ランチの後に絶叫マシンに行きました。
そこでの青山くんはさっきより、生き生きとしていて時々笑顔を見せました。
とりあえず3人とも一安心……です。

いつの間にか夕方になり、ディズニーでも大人気のタワテラで並んでました。
2時間ぐらいまってたかなー。すごく寒かったのでガタガタしながら待ってました。

するとのの子が「あ!いまのうちに○○のあれ買っとかないとなくなっちゃう!!わたし抜けるから並んどいて!」
と言って列から離れましたがサトウも「独りじゃあれだし、俺もついてくよ。青山くんと椎名よろしくな!」

二人して言ってしまったから、ふたりきりで並んでました。
正直ドキドキしたし、周りからは恋人のように見えてるんだろうと思ったらニヤニヤしちゃいます


私がさむがっていたら、青山くんが手袋を貸してくれました。
何も言わずに手袋をさしだしてきて正直びっくり!!でも嬉しかった!!!

待っている間ずーーーと喋っていてすごく幸せな時間だった。




うちらはいつの間にかだいぶ先に進んでしまい、上の方まであがってしまった。
するとのの子から電話があり、
「ごめんねーゆい!!!電話遅れちゃった!なんかさっきね、タワテラのファストパス譲ってもらったから、うちらそれで行くわ!二人で乗ってねーーじゃあ」

ブチ……ツーツーツー


え?二人でタワテラ?????!

そのことを青山くんに伝えると、

「え!?まじですか………あはぁ……。なんなんだあいつら。イチャイチャしてんのかな(笑)」

少し照れくさそうな反応をした。


とんでもない展開になった。
これは普通に恋人同士じゃないか!!!
どうしよう。青山くんとふたり?でタワテラとか。
暗闇だし、どうしよう!!!



とおもっていたら順番がまわってきてしまった………

No.18 13/06/24 21:04
ゆい ( 6AmSnb )

私たちはタワテラの席でいうと、真ん中の左端でした(行ったことある人はわかるとおもう!)

んで、わたしが一番奥で隣青山くん。


もう、距離がめちゃくちゃちかいんだよ。

主「ふ、ふたりになってしまいましたね(なぜ敬語」

「そうだね(笑)てか、俺さ、タワテラ初めてなんだけど…」

「え?まじで!??!」

「うん、どうなのこれ?なんか………怖そうなんだけど………」

「ディズニーの中でも結構怖いとおもう。バウンドするから、その衝撃がすごいの(笑)でもおもしろいよ」

青山くんは初めてだったので若干顔が強ばっていました。


それよりも、席が近くて私は死にそうです!

タワテラは捕まるところが椅子よ横にある小さい手すりしかないんですよ。
で、わたし一番奥だから、てすりが青山くん側にしかなくて、それを掴む意外に手段がなかったんです。
だからその手すりを掴んでタワテラにあ挑みました。

実際わたしも何年ぶりだったので、タワテラに恐怖をかんじてた。
「ちょ……こわいかも。こわいかも。やばあ、こわい…」とボソボソ呟いてたら
「俺も緊張してるよ」
と耳元で囁いてきました。

もうどうにでもなれ!と思ってたら、いきなり急上昇して、動機が一気に激しくなります

やっぱり、久々だからこわいわ。やばい、こわい!
心の叫びが口に出てしまい、最初は強気だった私も「うぅーーー…やばいぃ」もなよなよの声しか出ません。

そして、ドアが開き目の前にディズニーの景色が見えました!

あぁ、おちる!!おわりだ


とおもったとき、







手をガシッと掴んできました


上から覆い被さる手は青山くんの手だったのです。



「…へ?」


といってる間に急降下。

叫びと絶叫がタワテラ内に響きました。
青山くんも普段大声を出さないんですが、絶叫していました(笑)



手の圧は強くて温かくて、もう、幸せでした


タワテラが終わり、室内に明かりがともり始めます。

その時にはソッと手を話していましたが、
その後も優しくエスコートしてくれた青山くんが今でも忘れられません。



好きな人にディズニーで、しかも絶叫系で急接近とかもう、夢のようでした。

No.19 13/06/24 22:14
ゆい ( 6AmSnb )

その後、ファストパスで先に待っていたのの子達と合流します。

わたしはのの子を引っ張って連れて行き、
「青山くんにね……手握られたの!」
「………ええぇ!!まじでえぇ?!きゃーーー!」

青山くんにバレないようにと隠れて喜びました(笑)

「え、じゃあゆいさ、今日告白しちゃいなよ」
「え?!そ、そんな、心の準備ってやつが」
「なんでー?いい雰囲気じゃんよーー。もったいないぞー♡」

のの子は告白を推奨してきますが、私はどうしてもしたくなかった。なぜなら、手を握られただけでも精一杯だったし、もっとこのなんともいえない余韻に浸っていたかったんです

それに、いま告白して振られたらとても立ち直れない……。
私はこの頃、恋愛に臆病で積極的じゃありませんでした。

だから、今思えば…あの時告白してたらなーと思っちゃいます。チャンスなんて沢山あったのに。告白のタイミングがあっても、自分の言葉がでない。
相手に断られるぐらいなら、友達のままのほうが何倍も幸せ!!!!そう思ってたから、告白てことが出来なかった。


タワテラ乗ってから、時間もちょうど良いので解散になりました。
帰る電車は皆一緒だったけど、私は終始青山くんとずっとお喋りしてたりして、とても幸せだった。


一年生のころの思い出はこれぐらい。


ディズニーは今でも行ってよかったなーて思う。
クリスマスディズニーの装飾を一緒に見れたのも嬉しかったし、手握られたのも人生で初めて?だったから……。

No.20 13/06/24 22:30
ゆい ( 6AmSnb )

二年生の話しに入る前に

人物のスペック話してなかったから、簡単に。

☆主=椎名ゆい
髪型はボブヘアー。あっちゃんの短めぐらいだったかな。高校は、ずっとそんな髪型。
童顔で、幼いとよくいわれる。

弓道部は精神的支えだったぐらい、大切だった。
アニメとか漫画に興味持ち始め、当時はニコニコがはやり始めたから、ニコニコ見まくってた。オタク予備軍


☆青山くん
好きな男性。一匹狼。髪型はえりあし長め。
毛が細かった。 ワックスでたまにツンツンしてるときもある(男子特有のあれ)
メガネを掛けてるときがおおいが、たまに裸眼。
目が狐目ぽくて、キリッ!としてる

オタク。色んなことに詳しかった。
話題が合うと結構盛り上がるタイプ
ただ、気分屋なので日によってテンションの差が激しい。
黒い物がすきで、みのまわりは黒色グッズが多かった&狼デザインがおおかった。
学ランなのに、黒いショートブーツを履いていて、珍しいタイプの不思議な人だ。

※今思うと、中二病こじらせてたんじゃないかとおもいます。


☆のの子
ロングストレートヘアーの元気な女子。
かわいい。男子や女子誰とでも話せる。コミュニケーション能力高め。
頼りになる存在。

☆サトウ
のの子が気になってる人。
背がでかい。ムードメーカー。話がうまいので、男子からは人気があったし頼られてた。友達多いタイプ

☆長谷川
わたしの腐れ縁で幼なじみの男子。
女好き。高校入ってから、女好きが爆発したっぽい。男子からは当然嫌われる。
女子の友達がおおい。

背が180もあるから、でかい!ほそい!
なんだかんだいって、頼りになる存在。
恋心はないが、なんだかんだ気になる。
でも恋とかそうゆうのじゃない。


まとめてみました。それぞれ想像してもらえると、楽しいかも。


@名前は仮名です

No.21 13/06/24 22:47
ゆい ( 6AmSnb )

………高校二年生編
長くなりました。はっきりいって、高校二年生は一番楽しくなかったから、あんまり覚えてないんです。だから、手短にすませます。

なんで楽しくなかったかというと、すべてはクラス替えが悪かった。
私のクラスは吹奏楽部で固まっていて、女子のほとんどがそこでグループを作ってしまっていた。
当然、知り合いが誰1人居なかったから最初はぼっちでした。地獄だった。
吹奏楽には、性格悪い人が居てわたしは大嫌いでした。

すごく性格悪い野郎だったから関わりたくなかったんですよ。
だから、他にぼっちの人いないかなーて探してたら、天使みたいな笑顔で微笑んだ人がいて、

その子と行動するようになった。
でもその子も、他のクラスに友達たくさんいて顔が広い人だったんだ。


だから、部活内でチヤホヤしてる私とは全く違うタイプだったからいずらかった。

もう一人仲良くなった人がいた。
ギャルぽい感じの人だった。
恋愛経験が豊富で、当時は結構男で遊んでいた。だから、これまた違うタイプの人でいずらかった。


私の居場所がなかった。
一緒に行動するひとはいても、仮面を被った状態だったからすごく辛い。
とにかく独りでいることが辛かった。過剰に反応してしまう。

吹奏楽の嫌いな奴に陰口たたかれたらイヤだなーとか、体育のとき、また1人かなーとか。
毎日つまらない。


だから、わたしの帰る場所は弓道部しかなかったのだ。
学校も弓道部のために来てたから不登校にはならなかったけど、5ヵ月ぐらいはずっーーーと緊張状態だったな。


そんな環境だから、当然、恋をする余裕もなくて

青山くんに対する気持ちという物が自然に消えたんですよ。それどころじゃないから




でも、まぁ、そのうちギャルぽい子と顔が広子とはなんとか!打ち解けたんですよ。
その頃からは、また青山くんの気持ちが戻ってきたかな。

だから、あんまり2年のときは思い出がないのです。

No.22 13/07/18 19:58
携帯小説ファン22 

楽しみにしています!是非書いてください!

No.23 13/07/20 21:10
匿名23 ( 10代 ♀ )

全部読みました(^ν^)
主さんの話もっとききたいです!

No.24 13/07/27 02:15
ゆい ( 6AmSnb )

主です。間がだいぶ空いてしまいました!
とても忙しくて、ゆっくり小説を描く余裕がありませんでした…。

楽しみにしてますというコメントくれた方、ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!

近々またアップしていくので、少々おまちください……



主より。

No.25 13/08/06 23:24
ゆい ( 6AmSnb )

クラスが憂鬱な中、隣のクラスには幼なじみの長谷川がいた。

クラスが近いからたまに廊下で会うと「よっ!」て感じで挨拶はしてくれた。


長谷川「椎名、クラスはどーよ」

私「…ええ?まあ。うん…。そこそこかなあ」

「は?おまえ暗いんだけどww」

「ふふっ…。そうだろうね。楽しくないもん。もうグループできてるし、女子のグループって入りにくいんだ。だから、最初から固まってると本当に取り残されんのよ。わかる??」

「はあ。女子って固まってんもんなあー」

「だから、全然相性合わない人と一緒に居るのも仕方ないんだよね。
今年修学旅行あるじゃん?だから、誰かいないと…いないと…」

わたしは言葉に詰まった。
泣きそうな気持ちをこらえて下を向く。
余裕がない自分を長谷川に伝えても仕方ないのに…。


「椎名、昼いっしょに食うか?」

「え???」

「とりあえず、昼休みになったら空中廊下な!じゃあ」


と言ってクラスに入ってしまった。



そのときの長谷川がかっこよく見えたのは自分でも不思議だった

No.26 13/08/06 23:39
ゆい ( 6AmSnb )

長谷川に呼ばれて、空中廊下に行った。
周りの目をものすごく気にしながら長谷川を探す。

ちょっとでも一緒にいる所見られたら、すぐに勘違いされてしまう。
(高校生ってそんなもんだよね)



空中廊下の端に長谷川が居て、私を手招きした。


「よっ!」


「よっ!ってさ…。で、どうすんの」


「まあ、あっちいこうか」



と言って、長谷川がおすすめの場所に案内してくれた。
空中廊下を渡った隣の棟の4階は立ち入り禁止だったが、長谷川はそこに入ってしまう

「ちょ!そこはだめっしょ!!」


「うっせーーな。はやくしろっつーの!細かいこと気にすんな」


なんだこれ少女漫画かよって思いながら、立ち入り禁止区域に足を踏み込んだ。

ほこりっぽかったけれど、誰もいなかったからなんとなく落ち着いた。

「ここ、ベストプレイス」

と長谷川が言う。

「俺もクラスにまだ馴染めなくてなあーー。相性が合わない奴がリーダー気取りしてるから、今のクラスで飯食うの嫌なんだよね。だからココに来てたまに飯くってんのよ」


確かに、ここはいい場所だ。
汚いけど、学校という空間から離れた存在って感じで、クラスの重圧から少し解放された気分だった。


「教えてくれてありがとうね、長谷川」


「べつにーー。なんもしてねえよ。」


と照れくさそうにパンをほうばる。

学校のストレスから解放されたひとときを、長谷川とこの日から何度か一緒に過ごした。


私の気持ちは”めっちゃいい友だち”だったけど、なんとなく心がむずむずする。



わたしは青山くんが…すきなのにな。

No.27 13/08/07 00:10
ゆい ( 6AmSnb )

わたしはそれから、週1ぐらいで長谷川と一緒に立ち入り禁止区域で昼飯を食べるようになった。

クラスで一緒にいる友だちには適当に理由をつけて、お昼を断っていた。



順調に長谷川と友情を深めあっている。


はずだった…。









あれは一緒にご飯を食べ始めてから一ヶ月後のこと。


いつもどおり、立ち入り禁止区域に入ってご飯を食べようとしたら

「椎名!ちょっと待って」

「は??なんで…」

「しっ!!誰か………いる。」



誰かいるの??!いままでそんなことなかったから、先生だったらどうしようと焦り始めた。鼓動がやばい。


耳をすますと、確かに誰かの声が聞こえた。

もう少し遠くにいるようだ


「いってみるか…」

「え!??もし先生だったらどうすんの??!やめようよお!!」


「だって今まで気づかなかったんだぜ??俺以外にどんな奴が使ってるのか把握しとかないとね」


といって奥にすすんでいく長谷川。

私も仕方ないので長谷川の後ろについていく。



少しずつ声が聞こえる。


『…………っ……で……だから』


もっと近づく。



『…………!!!っ!!や……』



苦しんでる…??いじめ……なのか。


いつのまにか長谷川に手を引かれていた。
すごい。大きい手








使われていない教室で謎の声の主がいる。
わたしたちは教室の下にある小さなドアをそっと開いて、
うつぶせになって覗いた。





「え………!!!????」
わたしはびっくりした。










カップルがセックスしていたのだ。

No.28 13/08/07 00:12
ゆい ( 6AmSnb )


制服を半分着た状態で、女性が机に乗り、男性が女性に覆いかぶさっている状態。

女性からは「あ……!!あぁああ!!ンっ……き、きもち…ぃ」
と快楽に溺れる声が溢れる。

「○○のマ●コは本当に、締め付けがやべえよ」
と腰を動かしまくる男性。



どちらも同じ学年の人だった。

長谷川が小声で
「あいつら…小川と斉藤さんだよな。つき合ってるのは知ってたけど…。まさかここで?…………」


わたしたちは動けなかった。
目の前でセックスしている同級生。

普段見ない姿で乱れているのが、すごくゾクゾクした。そのときうろ覚えな性知識しかなかったから、何をどうしているのか当時はわからなかった。


「はあはぁ……!んん!!やばい……よぉおぉ。ううう……ん。やばいいぃ。」


男性の腰に足を絡み付ける女性。
な、なんんだこれ。
正直見てるこっちは興奮と混乱で頭がパニクっている。

顔ぐらいは見たことあるあいてだったから、なおさら動揺






すると、長谷川が私を引き寄せてきた。
肩と腰が当たっている。動けない。声もだせない


「…し………………な」


「え?なに?はせがわ…」


「しい…………な。お、おれ…………おれ、」



「…………あ、う、……な、なんな……んだよ」




目が合った。


顔がうつぶせになっているから尚更ちかい。



「き、きすとか、そうゆうのは、ちょっと、やめてよね??」



「………しい…な。」



「ちょっ…!」





顔が近づいてくる

No.29 13/08/07 23:38
ゆい ( 6AmSnb )



「長谷川っ!……っ!」


わたしはうつぶせの状態だったが、彼を思いっきり押した。


この状況で彼がどうしたいの全くわからない。

セックスの現場を見て興奮したのかこいつ。




「椎名……」


といって長谷川の腕がまた伸びてくる。
なんか、やばい気がする!と思って立ち上がった。

その時に上履きが廊下を刷るキュッ!という音が出てしまって
セックスしていたカップルの動きが止まった。




『ちょ……誰か……いるのかな。やだぁ、どうしよ……』

『ちょっと服着て待ってろ。廊下見てくる。』





わたしたちは、彼らが同級生ということもあり、顔を合わせたらめんどくさいので正面にあったトイレにかけこんだ。

その後、彼氏が教室から出てくる音が聞こえ「気のせいか」
と呟くと、また教室からギシギシと激しい音が聞こえた。



私と長谷川は女子トイレに逃げ込んでいた。
とりあえず、あのカップルにバレてはいないようだ………。


安堵しようとしたとき、



長谷川は私の腕を力強く引いてきてトイレの個室へと誘導された。



「ば、ばか!なにしてんのさっきから!あんたおかしいよ!!!」

「……あぁ。おかしくていいよ。こんな状況だもんな。あんなもん見せつけられたらさ……… 余計に思ったわけだよ」


「な、なにを??」



「おれ、おまえのこと、気になってんだよ」







「…………?!」





時間が止まったと思った。
こいつが何を言っているのか理解するのに、ものすごく長い時間経ったような気分だ。わたしは今、告白されている。

No.30 13/08/07 23:54
ゆい ( 6AmSnb )



「長谷川、わたしが…青山くん好きなの忘れたの?」


「忘れてない。いまでもあいつのこと好きなんだろ?見ればわかるって」


「じゃあ、なんで…わたしなんだよ。あんた、高校入学してから彼女できてるじゃん。モテてるじゃん。わたしとは幼なじみとか…そうゆうのじゃないの?」


「おれがなんでこの高校入学しようと思ったのか、教えてやろうか」



長谷川は小学校も中学校も一緒。高校までもが一緒で部活も一緒だ。
本当に腐れ縁ていう奴。長谷川は高校受験のとき、もう少し上の学校を狙っていた。

しかし、落ちてしまい一般で今の高校に合格。
ちなみに私も一般。志望校が同じだったから一緒に受験しにいった。

狙ってた高校が落ちてしまった直後に話した会話を私は思い出した

『椎名はどこ受けるのさ』

『T高校だけどーー。部活多いし、雰囲気をか好きだったからね』


『そっか。俺、第一落ちたからさ………。』


『そうなの…………。』


『T高校ねぇ………考えとこ』





そんな会話をしていた。
でも高校がかぶったのはたまたまだと思っていた。

長谷川の第一志望がT高校と少し似ているから、ここにしたんだと私は思ってる。思っていた。








「おれがなんでこの高校入学しようと思ったのか、教えてやろうか。それはな、、、」




















「おまえがなんとなく気になってたから、一緒に行きたいと思ったから受けたんだよ!!」





長谷川が強く手を握る。

わたしは唖然としてしまった。

わたしが抱いていた長谷川の微妙な気持ちが、確信へと変わってしまったから。

No.31 13/08/08 11:32
匿名23 ( 10代 ♀ )

待ってました!(^ν^)ありがとうございます♪

No.32 13/08/10 00:45
ゆい ( 6AmSnb )


その日の部活はとても気まずかった。


長谷川にあんなことを言われて、わたしはなんて解答したと思う??





「私もあんたが好きなのかもしれない…」



そういうと、トイレの個室で強く抱きしめられた。


あんな現場を見て、お互い舞い上がってしまった。理性がなかったといえばいいのかな。
勢いで告白され、私も勢いで返事をしてしまった。

長谷川のことは好き………なのかもしれない。
いつも側にいてくれたし、一番安心できる異性だから。ずっと友だち以上の関係でいたから。それが、本当に、本当に恋人として迎えることがあるだなんて…。


わたしにとって、初めての彼氏だ。だから、尚更嬉しいような恥ずかしいような。
そんな複雑な気持ちで長谷川と部活で顔を合わせるとめちゃくちゃ気まずい。



いつもどうり、いつもどーーりにすれば大丈夫!言い聞かせて私は弓を持つ。

何故か今日の長谷川はかっこ良く見えた。
弓道している姿が、とってもかこよかった。
的に当たるスパーン!!という音がめちゃくちゃ気もちいい。

見ていたら、長谷川と目が合って笑顔を見せてくれた

ものすごくドキドキした…。彼氏になるとこんなにも見方が変わるんだなって。
急展開すぎてどうしたらいいか分からない。でも、彼氏ができたことに舞い上がってる自分もいるわけで。


その日の部活は好調で的に矢がたくさん刺さったのを覚えている。

No.33 13/08/10 01:17
ゆい ( 6AmSnb )

その日からのメールは気持ち悪いほどに熱々だった。

『ゆいお疲れ♥これからゆいって呼ぶね!!』

『俺おまえとつき合えて幸せだわー』

『ゆいに早く会いたい』




恋人になるとここまで態度が変わるもんなのかと、経験が全くない私は戸惑った。初めての彼氏だからしかたないよね。


熱々なメールの中、

違う人からメールがきた。






ーーーーーーーー
from 青山くん
ーーーーーーーー
お疲れさまです!以前に椎名さんが好きだって言ってた漫画を買ったんだけど、貸しましょうか?
あと、今日絶好調だったね。僕も頑張らないと!^^
ーーーーーーーーーーーーー








心が痛かった。ズキっとした。なんでこのタイミングで青山くんから……
でもすごく嬉しいと思ってる自分がいる。
青山くんとメールするのも久々だし、彼が私の好きな漫画のこと覚えていてくれたことが感動した。

青山くんと、また話すネタが増える!!!嬉しいな


って思った瞬間、「あっ」てなった。



2年生になってから、自分で精一杯だったから青山くんに気が回らなくて考えていなかったんだ。今、やっと落ち着いてきたから心に余裕もできたし、なにより長谷川が悩み聞いてくれたりしたからだ!そのおかげで、心が軽い。

だから、青山くんからメールが来たときに青山くんを好きでいる自分が蘇った。


どうしてこんな、タイミング悪いの?



わたしは長谷川とつき合ってるわけで…。

長谷川の気持ちに気づいたはずなのに。
青山くんなんて忘れよう。そうだ、忘れよう。

良い恋だったてことにしよう。


なんかどうでもいいやって思えば気が楽。

そうだ、忘れよう。



そのメールに対して返事を返さなかった。

と同時に長谷川へのメールも返せなかった。



わたしは誰とどうしたいんだろう。
長谷川のこと…どうしたいんだろう。

No.34 13/08/10 01:34
ゆい ( 6AmSnb )


恋人同士になってから、初めてお昼を食べることになった。
いつもどうり立ち入り禁止区域で。

その日は、あらかじめチェックして例のカップルがいないことを確かめた。


お互いお弁当を開き、食べ始める。

すると、長谷川がすぐ隣にやってきた。
近い!!!
「おまえの弁当うまそうじゃん」

さりげなく手を重ねてきた。さすが、高校で彼女が何人もできたオトコはなれている。


「はやく食べちゃおう!昼休みもったいないよ」


「あーんしてよ」


「………は?い?」



「あーんだよ。ほら、やって」



「え、えええ、あの、したことないんですけど……恥ずかしい」


「ほら、椎名。俺からやるから。あーーーん」


思わず目をつぶってしまった。あーんという行為がこんなにも恥ずかしいだなんて!と1つ経験した。


それから、わたしが長谷川の口に卵焼きをいれるんですが、
入れる時にわたしはこう思ってしまった


【わたしなにやってんだろー】


長谷川は笑顔でおいしいーと言った。


このまえまで普通に友だちだったのに、なんで、なんであーんとかやってるんだ?おかしい。わかんない。こわい。



気持ちが追いつけていなかった。





恋人になってから一週間後、

長谷川とデートをした。お互い地元が近いから、そこの映画館にいくという内容だった。人生初のデート!
わたしはめちゃくちゃ緊張した。緊張するってことは、長谷川のことちゃんと好きってことだよね?


映画を見終わった後に、スタバにいって色んなことを話していた。
(映画自体はお互い真剣に見てましたので、なにもありません)

すると、いきなり長谷川がこんなこと聞いてきた





「椎名さ、青山のことどうなん??」



「え」


「今は、どうなの。あいつのこと、好きだったじゃん」


「ああ、青山くんねーー。うーーん、彼ってさ暗いじゃん?ちょっと話にくいとこあるっていうかーーねえ?だから、今は別にって思ってるかな。
長谷川と…つき合ってるわけだし。さ!」



「ふふっ。だよな!すまん、へんなこと聞いて」




罪悪感に襲われた。青山くんを忘れることなんて簡単じゃない。
長谷川も大切だから、傷つけたくない。
そうだ、長谷川をもっと好きになればいいんだ。

もっといいところ見つけて大好きんいなればいいんだ!
簡単だよ、元々好きなわけだし、大好きになることは余裕。
と思った。どうにかなるって思ってた。

No.35 13/08/13 22:45
ゆい ( 6AmSnb )

スタバを出て、私たちはショッピング街を歩いた。
なんとも言えない二人の距離を保ちながら、歩いていると長谷川が
「手繋いでいい??」
と聞いてきた。聞くのかよ!って思ったけど、わたしはうんと答えた。

手をつないで歩くのは初めてで、わたしは今、恋人っぽく周りから見られてるんでよね…て考えたら恥ずかしかった。

「手繋げてうれしいわーー」

長谷川がこっちを見てきた。

どうして私は幼なじみと手を繋いでいるんだろうと頭によぎる。
いま、こんなこと考えちゃいけないのに。恋人っぽいことをする度に、自分は引いてる。長谷川から引いてる。嫌いではないのに、なぜかすごく手を繋ぎたくない。
どうしてこいつなんだろうと、なんで手つないでるの?
わたしたち幼なじみじゃん…。
どうして青山くんじゃないのかな


「椎名、あそこの公園いこうよ。眺めがめっちゃいいんだーー」

その公園はカップルの名所っぽくなってるとこで、夜はあふれている。
暗いから、いちゃいちゃしてるカップルも多いわけだ。

「え、あそこいくの?」

「うん、なに、いやなん?」

「わたし今日早く帰らないといけないんだ。だから、遅くまでいれないんだ。ごめんね?」

「まじかー!そっか、残念。じゃあ、また今度だな。
家まで送っていくよ」




わたしは、長谷川とそこに行きたくなかった。

最低だ。と思う。

正直、その公園にいったら長谷川は何かしらくっついてくるんだろうなーと予想はつく。
抱きつかれるかもしれない…。気持ち悪い、想像できない。
こいつと抱き合いたくない!嫌いじゃないけど、違うけど、そうゆうことしたくない。


だって、ずっと、ずっーーーと友だちだったから。










自宅に着いて、自室にこもった。



ああ、わたし長谷川すきじゃないんだな。

もっと好きになろうとか努力しようとか考えたけど、出来るのかな。
恋人らしいことをすると、ものすごく拒絶反応がでる。
いずれ、セックスとかすることになるんだろうな…。絶対むりだな
長谷川と体の関係持つのは変だ。


やっとわかった。わたしにとって長谷川とはどうゆう存在だったのか。


友だち以上で恋人未満。
恋人がいると、ちょっと寂しいけど応援したいみたな…
親友に恋人できると寂しくなるのと同じやつだ。
だから、もやもやしてた。あいつに恋人できたときも、すごくもやもやした。

実際につき合って、接して…わたしは長谷川に申し訳ないことをしたと思った。
友だちは友だちなんだ…。それ以上はなかった。

どうすればいいんだろう。わたしは結局青山くんを追いかけてるんだ。
どうしたらいいんだろう。

わけもわからず、その日はたくさん泣いた

No.36 13/08/13 23:07
ゆい ( 6AmSnb )

それのデート以降、どことなく冷たい態度を彼にとってしまっていたかもしれない。

顔もあんまり合わせたくないし、正直もとに戻りたい。
彼氏彼女じゃなくて友だちにもどりたい。それだけだった。

でも、正直に言えなかったから今まで通りにお弁当も週1で食べたし、
部活でも普通に接した。



つきあってから、1ヶ月を過ぎるのはあっという間でした。




長谷川とつきあってることは誰にも言ってなかった。
みんなは「椎名と長谷川って小学生のときからの付き合いらしいよ。すげえよな!」て認識されてたから、いくら一緒にいようがなんとも言われなかった。


部活にいくと青山くんがいる。
今日もたくさん当ててるなあ。つよいな。綺麗だな

わたしは、青山くんに久々に話しかけた。

「あ、青山くん、このまえメールしてくれたのに返事しなくてごめんね!」

「あ、別に大丈夫っすよ。xxxていう漫画本当に面白かったよ」

「あれは名作だよ…。私、人生変わったもん」

「そんなにですかwww」

「うんw あ、わたし途中までしか持ってないからよければ貸してくれるかな?」

「いいよ!明日部活のときに持ってくるんで。覚えといてね。…しかし、この作品を一緒にわかってくれる人がいて嬉しいな」


一緒にって言葉に、どきっとした。

ああ、いかん、本当にわたしは青山くんを素直に選ぶべきだった。
長谷川とつき合うなんて思ってなかったから…勢いで返事なんてすんじゃなかった…。めちゃくちゃ後悔。


部活が終わって、部室で着替えてると、のの子(久々の登場)が話しかけてきた。

「ねえ…あんた長谷川となんかあった?」

「え!??(ギク!)なんもないんだけど。」

「そう…。なんかさ、気になることあって」

「え?なに?」



「さっき、ゆいが青山くんと話してたじゃん?あのとき私さ、長谷川と少し話してたんだよ。
そうしたら、いきなり目つき変わってね。ゆいをめっちゃ睨んでたからびっくりしちゃって。あんたら仲良しだから喧嘩でもしたのかと思ったの。なんもないなら良かったよ」






え……………………。

それが事実なら、早急にどうにかしないといけない。

長谷川は嫉妬をしたんだと思う。
でも、わたしは彼に嫉妬されても嬉しくない。
彼とは友だちでいたいから。元に戻りたい。友だちに。
恋人同士じゃなくていい、私は長谷川と高校生活頑張っていければ十分だから。


ちゃんと伝えなきゃ。

No.37 13/08/14 13:23
ゆい ( 6AmSnb )

わたしは翌日のお昼休みに長谷川とお昼を食べた。
いつもの立ち入り禁止区域で。


なんとなく気まずい。


長谷川の機嫌がよくないからだ。
理由はわかってる、だからはっきり伝えないといけない。


「なあ、椎名」
長谷川から最初に口を開いた。やられた!


「あのさ、昨日青山とおまえ楽しそうに話してたよな。楽しかった?」

「それは、まあ、楽しかったよ?
 ……………長谷川、あのね、あのね!いいたいこと…」



「おまえ俺とつき合ってるんだよな?どうゆうことだよ」
今までみたことない目で睨んでくる。

「それは、友だちとして話してたわけで。漫画貸してくれるって言ってくれたから」

「貸し借り??なんであいつとすんだよ!しなくていいじゃねえかよ!」

「だからね、いいたいことがあるの!!!
わたし、長谷川とは…長谷川と、元通りになりたい。
恋人じゃなくて、今まで通りの友だちでいたい…んだよ。」

「は???」

「わたし、長谷川のこと好きだけどね、友だちとして好きだってことに気づいたから。
だから……元にもどりt」



言い終わる前に長谷川が私の体を掴んで、壁にぶん投げた
頭が壁に思いっきり当たってめちゃくちゃ痛かった。
長谷川が私に覆いかぶさる



「ゆい…」










メールではさんざん呼び捨てだったのに、このとき初めて名前で呼ばれた。

「青山なんてな、ただのオタクじゃねえかよ。お前、いつから好きなんだよ。どんだけ時間かかってんだよ。俺の方がいいじゃんか!お前のこと昔から知ってるぜ?なあ、もっと教えてくれよ。
俺は、もっと知りたいんだよ。ゆいのことがもっと知りたいんだ。」


スカートに手を入れてくるのが分かった。


「やめて!わたし、長谷川と、こゆうことしたくない。話してるだけで、楽しいから…!」
頭がくらくらして、この状況をどうにかしようと頭を動かしたが何も思いつかない


「もっと教えてくれよお?お前にまだなにもしてないじゃんか。なあ?」

No.38 13/08/14 13:26
ゆい ( 6AmSnb )

恐い。いつもの知ってる長谷川じゃない。
恐い恐い恐い!こいつは、ただHがしたいだけなの…??どんだけ発情期なの?
こんなことしたくない。 ふとももを撫でてるのがわかった。気持ち悪い。
もっと近づいてきて、首筋を舐められた。
気持ち悪い!!本当に、気持ち悪い、友だちとこんなことしたくない
思わず、悲鳴をあげてしまった。



いままで、あげたことない恐怖にみちた声を発した。

「きゃああああああ!!やだ!!!いやだ!!やだあああ!!!」


「おまえ、声あげんな!誰かくるだろうが!!」
長谷川が3本ぐらい指を口につっこんできた。苦しい。
ふごふごとしか言えなくて、指を思いっきり噛んだ

「痛っ!!!!おま…」

わたしはその隙に長谷川に蹴りを入れて、倒れたとこで全速力で駆け出した。


階段を降りて降りて駆け抜けて、空中廊下を目指した。
後ろから音が聞こえても知らんぷりして、思い切り駆け抜けた。
空中廊下まできた時に、誰かと思い切りぶつかった。










ぶつかった相手はサトウだった(のの子が片思いしてる部活の男子)

「って…!!ん??え、椎名ちゃん?!どうしたの」

知っている人がいて、すごく安心した。
サトウの隣にはなんと青山くんがいた。
青山くんは驚いた顔でこっちを見ている。
青山くんだ…助かった…………。
青山くんを見たら、安堵してしまい思わず涙が零れてきた。

「え!椎名ちゃん?!ちょ、大丈夫?え、どうしよ、痛かった??」


「ちがう……の。ちがう………っ、うう、ああっ。わたし、わたしどうしたらいいか…うっ」

困り果てたサトウに変わって、青山くんが近づいてきて肩をさすってくれた
「とりあえず、落ち着こう。なんかあったのはわかったからさ。大丈夫?歩けそう?
ここだと先生とか生徒くるから、どっかいこう」

「あ、部室空いてるからそこいけばいいんじゃね青山?あそこなら誰もこないよ。」

「う、う………でも………じゅ、授業が…はじまっちゃう……。」

「いいよ、べつに。次の授業さぼるつもりで俺たちうろうろしてたんだよ。椎名さんが大変そうだから、そっちにつき合うよ。いこ?」


青山くんがわたしの背中を支えてすぐ近くに居てくれる。




幸運だった。長谷川とあんなことがあってから、まさか青山くんとサトウに会うなんて。すごく幸運だった。

No.39 13/08/15 01:52
ゆい ( 6AmSnb )

<お知らせ>

感想スレを立てました。その名のとおり感想、疑問、などなどはこちらに投下してください。

http://mikle.jp/threadres/1988214/

いつも読んで下さってありがとうございます!!!


主より😃

No.40 13/08/16 00:40
ゆい ( 6AmSnb )

部室につくと、サトウがコーラを奢ってくれた。とりあえず飲んで、少し落ち着いた。

「でさ、椎名ちゃん。どうしたの?普段、そんな気が狂ったように走ったりしないじゃんか。」

普段からそんなんだったら、おかしいわと突っ込みたくなったが、そんな元気もでない。
とりあえずどうしよう…真実を二人に話すことはできない。
同じ部活仲間なわけだし、私が原因できまづくなっても困る。
わたしがどもっていると、青山くんがすぐ隣に来て背中をぽんぽんしてくれた。

「サトウくん、そうやってすぐ詮索すんなよ。彼女はそれどころじゃないんだしさ。」

「あ、ごめんな」

「ううん、大丈夫。ありがとうね。助かった。本当に。二人には助けてもらったから事実をいわなきゃいけないよね」


そこでわたしは少し話しを改ざんすることにした。
まず、つき合ってたという事は言わない。クラスにいずらくて、長谷川と立ち入り禁止区域でよく相談しながらご飯食べていたということ。今回、なぜ私は取り乱したのかという理由は、ちょっとしたことで言い争いになって、長谷川に襲われかけたという理由。


二人とも呆然としていた。
特にサトウの驚いた顔が本当に「まじか」って書いてあるぐらい驚いてた。






サトウが「まさか、長谷川あいつ…椎名ちゃん【にも】そんなことしたのかよ:」








にも……………??わたしにも??


「サトウ、それどういうこと?私以外にもあるの?」

青山くんも知っている様子で、うつむいていた。知らないのは私だけか


「椎名ちゃん、長谷川を仲良かったから言わないでおいたんだけど。こんなんことになったらな…。
伝えるしかないな。あのな……」


サトウから聞いた話は、今までわたしが知っている長谷川ではなかった。
他校の高校生の話にしか聞けなかった。

No.41 13/08/17 20:27
ゆい ( 6AmSnb )

                     
「あのな、椎名ちゃん。あいつ以前どうだったかは知らないけど、高校では相当な女好きって俺らでは把握してるんだ。

俺が知る限りだと、最初は弓道部の女子のNさん。(のの子ではない)それから、一ヶ月ぐらいして当時同じクラスだったKさん、Kさんも長続きしなかったなー。それから他校の奴が2人ぐらい。
まあ、彼女できてもころころ変わるんだよな。あいつ。
それは椎名ちゃんも知ってることだよな。

多分この話は知らないと思うんだ。
長谷川がなんで彼女をすぐ変えていたのか、それはセックスが目的だったからだよ。

1年生の頃、俺にセックスのコツを無理矢理教えてきてな。
なんでそんなに詳しいんだよって聞いたら
「何人も経験してるからじゃん。俺、たくさん経験したいから彼女たくさん作って、やりまくるんだ。おまえには無理かもなw」



ようするに、あいつにとって彼女は経験値でしかないんだよ。彼女とも呼べるのかわかんないけどな………。
あれだよな、典型的な高校デビュー間違ったver.て感じだよな。
女ができて変わっちゃうやつ。部活でもセックスとかの話になると、あいつがすっげー自慢してくるんだわ。彼女いても他の女と関係持ったとか平気で話してくんのな。

さすがに、こいつ頭おかしいわってなって最近自然とはぶっちゃってるんだよね。
だから、部活の男子からは相当嫌われてる。



すげえ盛ってるよ。女子が二人きりになるのは、まずいと思う。

でも、椎名ちゃんは幼なじみだし、そんなことはないだろうって思って言わなかったんだ。
まさか…………こんなことになるなんてな…………。」



サトウは悪くないのに、サトウが落ち込んでいる。
青山くんも黙っている。
わたしは色々びっくりで、どうしたらいいかわからない。

告白したのも、やっぱりセックスしたカップル見て興奮したからなんだ。
本心ではないんだ。私とも関係を持ちたかったんだ。
そうなのか_。そうだったんだ。

私も彼の経験の踏み台でしかなかったということか。
だから、あんなに欲情してたんだね。


笑えてくる。すごく笑えてくる。今まで通り友だちに戻りたいって思った自分が馬鹿だった
わたしも彼を裏切ったと思う。青山くんが好きなのに、勢いでつき合って。それから本当の気持ちがわかって。嘘の気持ちでつき合っていた。許されないことだとおもう。



でも、彼は、長谷川は、

それ以上にクズ野郎だったんだね。


また、涙が出てきた。さっきよりも声が出ないぐらい泣いた。
部活仲間の前で嗚咽上げながら泣くのは、すごくみっともなかったなって思う。でも、止まらなかった。
わたしは無意識に青山くんの胸によりかかって泣いていた。
サトウは居づらそうにしていたけど、タオルを貸してくれて、それで涙を拭き取った。

青山くんの手が背中をさする。それは優しいリズムだった

No.42 13/08/17 20:29
ゆい ( 6AmSnb )

わたしはその日、授業に出れるような精神状態じゃなかったので部室で落ち着いてから、保健室に逃げた。青山くんとサトウは今日あった出来事は内密にしといてくれると約束してくれた。

サトウが
「椎名ちゃん、とりあえず俺らの中で秘密にしておく。でも今後、長谷川の奴と部活でも顔合わせるわけだろ?気まずいと思うけど、ちゃんと来いよ。あんな奴が理由で部活の成績悪くなるのも悔しいじゃんか!あと、なんか長谷川にされたら相談のるから。
どこまで対処できるかわかんねーけど、あんまりにもひどいようだったら、皆にも伝えなきゃいけないしな…。ないことを祈るけど…。」

そう言ってくれたので私は少し安心した。味方がいるだけで、こんなにも安心する。
わたしは保健室のベッドで今後どうしようか考えていた。
ちゃんと伝えてはいないけど、【別れた】ってことでいいんだよね?
顔合わせても無視しちゃっていいよね?部活でも無視していいよね?

考えるだけで心が重くなる…。まさか、体目的でつき合っていただなんて…。幼なじみなのにどうしてなんだ。
フリーだったから寂しさの埋め合わせってやつなのか。
そんなことを考えてるうちに眠りについてしまった。



学校が終わって、部活動の時間になった。
教室に荷物を取りにいくと、クラスで一緒に行動している子が
「ゆい大丈夫???!昼休み以降ずっと来なかったから心配したんだよぉ?」
とわたしのことを心配してくれたのだ。形だけかもしれないけど嬉しかった。
性格と雰囲気は私と正反対の子達だけど、こうやって心配してくれると、普段無理にでも合わせて行動しててよかったなーと思う。

No.43 13/08/17 20:31
ゆい ( 6AmSnb )

ーー部活ーー


サトウと青山くんに目が合った。
そっと近づいてきて「椎名ちゃん大丈夫か?」と声をかけてくれた。

「まあ、とりあえずは…。」

「休んでも良かったんだよ?」と青山くん

「いや、大会近いしさ、あいつが理由で休むのはもったいないから」

「そっか……。って、きたよ!長谷川!」


後ろを振り向くと、いつもどおりの長谷川がいた。
あんなことしておいて、なんで平気な顔してんの??
長谷川はこっちに気がつくと、微妙な顔して
「あ……………。おまえ…」


声をかけてきたので私はその場を離れた。
なんで会話しようと思うわけ?おかしいでしょ!!
涙をぐっとこらえて、わたしは部活を始めた。




今日の部活はあっという間だった。
いつもなら、居残り練習して帰るけど今日はもうやる気になれない。帰ろう
自分の矢を持ち、射場から出ようとしたとき、
なんと長谷川が隣にいた。
わたしと同時に射場から出るのを狙ってたらしい。

わたしは恐くなって早歩きで部室に向かう。

「椎名……あのさ、」

「話したくない!!」
こいつどうゆう神経してんだ

「さっきは取り乱してごめん。」

「……………………」

「おまえが浮気みたいな発言したからつい」

「は?!浮気もなにも、本心を口にしただけでしょ?わたしはもう、この関係続けたくないって言いました。出来れば、もう関わりたくない。」

「あっそーーー」

「…………」

「なに、そんなに襲われるの嫌だったの?」


わたしはカチンときた。





『うっさいよ!!!!黙れよ!!!関わりたくないんだよ!!何様なんだよ!』






私が大きな声で怒鳴ったため、一緒に部室へ向かってる仲間達と後輩がびっくりしていた。
一番驚いてるのは同学年の仲間達だ。
こいつら仲良しだったんじゃねーの、どうしたんだよってコソコソ言っている。

「なに怒鳴ってんだよ…。こわぁー」
煽るような口調で言ってきた。


もうなに言っても通じない、いっそこの持ってる矢で突き刺してやろうかと思った。
そこにサトウが走ってきて「おいおいおいーーこんなとこで喧嘩すんなよ。後輩とか驚いちゃうだろうよ」
わたしと長谷川の間に入る。長谷川が「てめぇには関係ねえーんだよ。消えろ」

「長谷川、ちょっと落ち着こうか。関係ないけど、乱闘とかになっても部の責任だからね?」
にらみ合う二人。


私はサトウに小声で「ごめん」と伝えてから小走りで部室へ逃げた。




この日からわたしと長谷川の関係は友だち以下になったのだ。
話しかけもしないし、目も合わせない。
部活内では喧嘩したと噂が広がり、どうして喧嘩したのかまではあの二人以外知らなかった。
でも仲の良かったのの子には、二人に教えた内容と同じことを伝えておいた。
のの子はそれから部活内で私と長谷川が一緒にならないように、裏でいろいろ工作してくれたのだ。
すごく感謝している。

No.44 13/08/18 16:37
ゆい ( 6AmSnb )

長谷川と別れてから何日かたった。
久しぶりに青山くんと帰るタイミングが一緒だったので、一緒にバスに乗った。
二人席ではなく、前後も席に座って話していた。

「椎名さん、最近はどう?」

「大丈夫だよ…。ありがとうね、色々助かったよ。」

「椎名さんが長谷川に怒ったて話聞いたけど、本当?」

「あーそれね(苦笑い)うん、あんまりにも不謹慎だから怒っちゃって。周りも驚かせちゃったわ。でも、これで関わることもないかなー」

「まあ、これから文化祭も近いわけだしさ。切り替えていけばいいんじゃない?」

そういって笑顔を向けた。その笑顔にドキッとしたし、私のことを心配してくれたのも嬉しい。ドキドキがやばかった。
それから車内で、文化祭について話をしていた。
私のクラスは飲食で、アイスの販売。青山くんは教室を迷路にするという娯楽だった。お互いに「遊びにいくね!」と話てその日は帰宅した。

文化祭の前には夏休みだし、いっぱい青山くんと交流できたらいいなーなんて思いながら、長谷川の件を忘れようとしていた。

No.45 13/08/18 16:37
ゆい ( 6AmSnb )

ーー夏休みーー

部活内の雰囲気が変わっていた。長谷川は元から嫌われていたこともあって、よく一人でいることが多かったが、青山くんも一人でいる所をよく見るようになった。
男子を観察していると、青山くんがとある男子に話かけてもその男子の反応は「そうだね」で終わり。その後も会話に入ろうと青山くんは話に入っていくが、スルーされていく様子だった。

のの子と「最近、青山くん…嫌われてない?」と話をしていた。
どうしてだろう。元々い一匹狼って感じだから、一人でいることは多かったけどそれとは違う。
私はさりげなく、女子にも何があったのか聞いてみた。

「あーー青山くん?最近なんか微妙だよね。原因はよくわからないけど、もめたって話は聞いたよ。」

誰と揉めたんだろう…?私は男子にも聞いてみることにした。
たまたま近くにいたA君に声をかけた

「A君さ、最近青山くん嫌ってんの??」

「え?!なんでわかるの??!」
図星かよww

「だって、あからさまに避けてるじゃん。男子全体。なんかあったの?」

「まあ、日頃の積み重ねで爆発したってのもあるんだけどさ。あいつ結構な気分屋なんだよ」

「うん、それはなんとなくわかる」

「だろ??でも、俺たちいつも一緒いるから疲れるし、あいつが機嫌悪いとこっちが気使わなきゃいけないからさーー。ていうのもあってこのまえB君がキレちゃったわけ。」

「ええ!?B君と青山くん仲良しじゃん」

「それは過去形。このまえ部活の男子でアニメのイベント行ってきたんだよ。そんで青山とB君は一緒に行動してたんだけど、青山のやつがあれも買いたいこれも見たいって言ってB君の意見も聞かずに連れ回してたんだって。
さすがにB君も怒って『少しはおれの話もきいてよ』っていったんだけど、『わかった』て返事しただけで、そのあとも青山のわがままに振り回されてしまったってわけ。その帰りに、B君キレちゃってさ…。」

「そうだったんだ…。」

「そのイベもあって日頃のストレスに耐えられなくなったわけだよ。女子にはわかんらんだろうなーー。あいつ好きになる女いんのかね?どうかしてるよ」

「…」

あいつ好きになる女いんのかね?どうかしてるよ って言葉に胸が痛かった。
そんなに気分屋の性格ひどいんだ…。
でも、青山くんには良い所たくさんあるし!!そんな、アニメのイベントで上手くいかなかったからキレるとか馬鹿じゃなにのB君!と思った。
当時のわたしはそう思った。

でも、今ならわかる。恋は盲目で、好きな相手の悪いとこなんて見えないし、気にしない。そんなもんだ。だからA君が話してくれたことにちゃんと耳を傾ければよかったのだ。





夏休みに入ってから、青山くんは暗くなった。
このときから、彼の中で色々な感情が渦巻いていたのかもしれないと思う…。

No.46 13/08/19 23:01
ゆい ( 6AmSnb )

夏休みは文化祭準備を平行しながら、部活に通っていた。
ある日、クラスで準備会があったから教室で作業していた。
装飾用の飾りを作っていたんだけど、途中で材料がきれてしまい委員長が
「椎名さん、悪いけどC組までいってC組の委員長に借りにいってくれる?私のこと言えば大丈夫だから!」
おつかいを頼まれた私は、廊下に出た。

夏休み中だけど、各教室にちらほらと準備している生徒がいた。
みんな気合いはいってるなー、わたしんとこも頑張らないとな。



C組付近に近づいたとき、遠くに青山くんがいた。
青山くんも文化祭の準備してるんだ!一緒にできてなんだか嬉しい…。

と思っていたら、青山くんの隣に声がうるさい男子がいて、その人と楽しそうに会話してる青山くんがいた。あの人………………って、まさか!
面識はないけど、有名な男子だったから知っていた。

彼は『花崎』という。

花崎は学年でも色んな人に顔を知られてると思う。
なぜなら、遅刻魔で先生に怒られる姿をよく目撃すること。
その2、しゃべる声がうるさい。
その3、いつもテンション高いからうるさい。
とりあえず、目立つ生徒だった。だからわたしでも知っている。
やんちゃな所もあるらしいが、色んな人と友だちで顔が広い。周りを巻き込むのが好きな人間って感じ。

そんな花崎と青山くんがどうして、あんな楽しそうに会話してるんだろう。
弓道部では見せない笑顔で話していた。性格も見た目も正反対なのに………。
不思議でたまらなかった。
そういえば、今日の青山くんは髪の毛にワックスつけてツンツンしてるな……
。花崎と似たような髪型をしてる。
まさか、真似してる??そんなに仲良しなの?!
すごく意外な組み合わせだ。しばらく見てしまった。
いつも静かな青山くんが、あんなうるさい奴とつるむなんてあり得ない。似合わない。





この花崎という人物が、今後青山くんに影響をもたらすのであった。

No.47 13/08/20 23:01
ゆい ( 6AmSnb )

夏休み中の部活で毎日青山くんと会うわけだが、なんかおかしいぞ?と思うようになってきた。


髪の毛はつんつんで、今まで眼鏡をかけていたのにコンタクトに変えた。制服にはじゃらじゃらしたシルバーのチェーン。女子が「青山くんって最近、ちゃらくない?どうしたのーー。」
と会話していた。男子と一緒にいると、なんだか別次元。浮く。
そこまでチャラい格好をしてるわけじゃないけど、いきなり、髪の毛とか制服とかアレンジしだしたから驚いてしまったわけだ。

私にはわかる。あの糞男の花崎とやらの真似してるんだと。どうして花崎は青山くんに近づいたんだ。今までの青山くんをかえしてほしい。かえないでほしい。
いままでのサラサラの髪の毛でいるほうが似合っていたのに…。ワックス使うと別人みたい。
清楚な人がだんだんと黒くなっていく感じが、すごく切なかった。
変わらないで。そのままでいてよ…。

願っても止まらない。
彼は花崎に汚染されていく。花崎と一緒にいることが今、彼の中で安心するんだろう。でも、花崎とあなたは似合わないんだよ。お願いだから、どうか遠くの人にならないで。変わらないで。



ある日、青山くんと帰るタイミングが一緒になったから、後ろから青山くんに声をかけた
「青山くん!おつかれー!」

彼は不機嫌そうに「おつかれ」と返してきた。
どうしてそんな、怒った顔をするのだろう。
「最近、文化祭とかの準備もあるしー部活もあるから忙しいよね。青山くんもこのまえ、学校でやってたでしょ??」

「…そうだけど。」

会話が途切れる。なんで、そんな暗いの?部活で居場所が…ないから?
私はあなたの味方だよ?って言いたい。言いたいのに、言ったらきっと「椎名さんには関係ないだろ?」て言われてしまう。

No.48 13/08/21 12:13
匿名48 ( 10代 ♀ )

見てます!
更新頑張って!

No.49 13/08/22 00:51
ゆい ( 6AmSnb )

青山くんと一緒に歩いてるのに、すごく消えたい。この場から去りたい気分だ。
すると、青山くんが「じゃあね、椎名さん。お疲れさま」
と言って走っていってしまった。



その先には、花崎がいた。





ああ、彼に捕られた。どうしようもできない。
わたしは恋人じゃないのだから。行かないで!と言えない。制限する理由がない。
青山くんは笑顔で花崎と話す。遠くからでもわかる。笑い声が聞こえる。
もっとお話したかった…。

この夏休みは、青山くんと仲良くなるどころか、離れていく感じに思えた。
遠くの人になっていく。部活の関係で上手くいかないのは分かる。
でも、悪かったとこは、青山くんにもあったんだし…。まだ、改善できると言いたい。
でも私が言ってどうするんだろう?ただのおせっかいな友人。なだけだよ
彼女だったらどうだろう?彼の話を聞いてあげる。言わなくても、何も言わずに抱きしめてあげたい。頭を撫でてあげたい。

彼女だったら…………か。
わたしは、まだ自分の気持ちを伝えてない。いつ伝えるんだろう。
今言っても、きっと彼は花崎と遊ぶことに夢中だろう。返事も期待できない。




後悔した。一年生の頃、ディズニーデートした時に告白しちゃえばよかったんだ。
なんで、こんなにずるずる引きずってるんだろう。
ほんのちょっと勇気があれば!できたことなのに!好きっていえば、全部終わるのに。済んでしまうのに!
言葉がでないんだ。いつもいつも、彼と一緒にいると、何話そうかと必死で頭を動かす。
話す事で精一杯だから、告白するという余裕ができない。





結局、夏休みは部活をして、文化祭準備をして終わってしまった。

No.50 13/08/23 00:34
ゆい ( 6AmSnb )

少し駆け足になるが、文化祭の話を簡単にします。

わたしの教室の出し物(アイス屋)は、連日大盛況だった。毎日いろんな人が買いにきてくれて、大忙しだった。
同じ部活の仲間と後輩も来てくれた。けど、青山くんの姿は見かけなかった。
わたしが当番じゃない時に来てたらしいけど、会えなかった。

わたしは休憩時間に青山くんの教室に行った。中は迷路になっていて、クイズに正解すると進める形式だった。
そのクイズを出す係が青山くんだったのだ。
でも、特に会話はしなかった。せっかく会ったのに、何もないなんて…。

でも良い事もあった!クラスの人達と、だいぶ打ち解けられたということ。
もともと一緒に行動してた人とは、もっと仲良くなれたし、あまり話さなかった人とも会話できるようになったし。すごく嬉しかった。進歩できて良かった。
文化祭準備の時に仲良くなった男子がいて、その子とは打ち上げの最中とかもたくさんお話していた。
少し、恋心っぽいものを抱いたけど、青山くんの好きには勝てないのですぐに冷めてしまった。



ーー季節は冬ーー

来年からは受験生か…。進路について考えねば。
そんなことを考える季節だった。

そんなある日、部活終わりに青山くんが顧問に相談している姿を見た。
わたしも顧問に用事があったから少し離れた位置で待っていた。
会話はなんとなくだけどわかった。

部活で孤立している件について話している。
皆が冷たいから居づらい、部活中にうるさいから注意したら睨まれた、正直辛いです先生…。
下を向いて話している。


目には、少しだけ涙が溜まっていた。
本当に辛かったんだね。顧問は、「わかった。遠回しに注意はしておく。あとはお前次第だ。」
青山くんは返事をしてその場から立ち去った。
私に気づいたとき、彼はもっと下を向いて小走りで通りすぎた。

何を思ったのか、わたしは彼を追いかけて手を掴んだ
「な、なに椎名さん?!」



「だ、だ、大丈夫だから…!大丈夫だから!!がんばろ?元気だしてください。」



彼は私の言葉を聞くと、久しぶりに笑顔を見せてくれた
「…………っうん。ありがとう…ね。」

「あ!あの、いきなり掴んじゃって、ごめん…ね?」

「ううん、いいんだ。…ありがとうございます。」


彼のあんな顔を見たら、何も言えずにはいれなかった。ほっとけなかった。
何も出来ないけど、彼を励ましたかった。

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