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ひよ子物語

レス84 HIT数 7435 あ+ あ-

ピヨピヨ軍団( AFYQnb )
13/01/29 04:13(更新日時)

どうしてこうなんだろうっ!
はぁぁぁーっ。


ひよ子は、今日もなげく。
ツイてないけど、結果オーライのひよ子。

そんなひよ子の変な物語。

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No.1888827 12/12/13 19:31(スレ作成日時)

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No.1 12/12/13 20:18
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子  24才。
大学卒業後、医療系企業のOLとして勤務している。

身長155センチのCカップ、至って普通の体型である。
顔は、お風呂に浮かぶアヒルに似ている。
しかし、アヒル口ではない。

ひよ子の上司、部長の鷲山は、見た目も中身も鬼のように怖い。
その鷲山部長が、ひよ子をじっとみたあと、お菓子をポイッとひよ子に投げたことがある。
部の皆は、何事かと驚いが、
「あ、つい。」
と、ハッと我に返る鷲山部長をみて
「なんだ、エサあげたくなったんだ」
と、すぐさま理解した。

ひよ子が動物的なことがわかる逸話である。

ひよ子は、仕事ではミスをしない。
確認の鬼と化す。
たが、仕事以外のひよ子は、どこか抜ける。
さらに、外部からのなんらかの働きにより、なんかツイてない。
昔からこうなので、確認の鬼となり、ミスを防いでいるのだ。

そんなひよ子が恋をした。

営業部の鳩さんだ。
鳩さんは、ジブ○作品のニョ○ニョロに似てる。
スマートで優しい。

部のみんなは、2人の恋の行方を密かに応援している。

No.2 12/12/13 20:40
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 1 はあ、鳩さん、素敵だなぁー。
声も素敵、目が疲れた時の眉間をぎゅってつまむとこも素敵。
スーツ姿も素敵。
スーツのポケット、たまーに出ちゃってるとこもかわいくて素敵。
食べ方、急いでる時、ちょっと汚ならしいとこもかわいい。


ひよ子は、ポーーーっと鳩さんを見つめる。

あ、いけない!
仕事仕事!!

バッチーン、バッチーン

頬を叩いて気合いをいれるひよ子。

鳩さんは、そんなひよ子の癖をみると、いつも驚。

ひよ子さん、眠かったのかな?
赤く腫れるほど叩かなくても…。

鷲山部長は、そんなひよ子を横目に、

あいつ、ほんとうるせーな。

と、呆れていた。

部のみんなは、

今日、六回目だね。
午前で6ってことは、昨日よりは少ないね。

と、ひよ子の観察日記に書き込んだ。

部のみんなは、何もしないわけではない。
何度か、密かに渡し舟をだしたのだが、鈍感なひよ子は気付かないのである。

部で飲みに行ったときも、2人を隣や近くにする。
だが、決まって飲み物を自分にこぼし席を立つことになったり、緊張でカチカチになり息をするのを忘れ、呼吸困難を起こすので、なかなか難しいのである。

みんなは、ひよ子が鳩さんを好きなことを知ってるが、ひよ子はバレてないと思っている。

No.3 12/12/13 22:09
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 2 そんなある日、チャンスが巡ってきた。
時間は、17時。

プルルルルルル
プルルルルルル


「お電話ありがとうございます。
鶏鳥取医療用品株式会社でござ…」


「その声は、ひよ子さん!
鳩です!ごめん、急ぎなんだ!
実は、出先なんだけど、社までとりに帰る時間ないから、急遽、デスクの書類、持ってきてくれないかな?○○駅で落ち合えるかな?」

「あ!ハイッ!!わかりました!!」


書類を確認し、○○駅を目指した。



夕暮れの○○駅は、ムクドリの寝床確保でギャースカピーピーと賑やかだ。

鳥好きのひよ子は、先につき、鳩さんを待つ。



ベチャッ



ん?


タラリと前髪とオデコ、顔になにかつく。

なにかって、フンにきまっている。
お約束である。



ええええーーーーー!!!!



なんで、こーなるのよーーーーー!!!!


鳩さんに会えるのに!!!




タタタタタタッ



「ひよ子さん!!
えっ!ブラックジャック?」



「あの、あの、あの、ウンコが、ムクドリがウンコして…あの、あ、書類は無事ですから!」


ダダダダダダッ


ひよ子は、走ってその場から去った。



しかし、戻ることになる。


「鳩さん、私、ブラックジャックではないです。」



「あ、うん。ごめん、ね。」



ダダダダダダッ


また、走るひよ子。




唖然とする鳩さん。


「すげー。ブラックジャックより、大槻ケンヂかも。悪いことしちゃったな。それより、なんか御礼しなきゃな。フフフ」


思い出し笑いが止まらない鳩であった。



その頃、ひよ子は、社に戻るまで、幼なじみである友人のスズメに電話をかけ、慰めてもらっていた。

スズメー!!
私、せっかく鳩さんと…なのに、グスングスン
顔にも、フンついて…て。
フンが出てこなくて、ウンコって言ってた…


グスン

聞き役に徹するスズメ。
「うんうん。(やっぱ、ついてない!!)」



話を聞いてもらい、社に戻るひよ子。


ギャハハハハハハ!!!


動転のあまり、フンを洗うのをわすれ、そのまま帰ってきてしまったのだ。


キャーーーーー!


ち!ムクドリめ!
好きだったのに!
駆除反対の電話を市役所にかけてやったのに!
くそ!

くそ。??
ん、くそ。


これ、くそ!


ジャブジャブ




こうして、今日はかえることにしたひよ子であった。

No.4 12/12/14 01:16
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 3 自宅に戻り、お風呂タイム。

ひよ子のお風呂は長い。
念入りに体のケアだ。
というのは、半分嘘で、実は、半身浴をしながら鏡にむかって、鳩さんとうまく会話できる練習をしているのだ。

もちろん、時々、キッスの練習までしてしまうのだが、目をつむった自分の顔をみると、悲しくなるのだ。
だからやめる。
でも、気を取り直して、気が向いたらまたやる。

ひよ子は、嘆く。

あーぁ。
ほんと、かわいくない。
もぅ、一年以上、こんなことしてるー。

ぷぅっ
っと、ふくれっ面の練習までしてみる。

うん、鏡の前では、うまくできる。


前、試しに鷲山部長の前でやってみたら、ファイルが飛んできた。
パワハラで訴えてやろうかと、日時、セリフ、状況を日記につけようとした。

でも、状況でやめた。
自宅に帰り、お風呂で、今日の部長に対してやった表情を思い出し、やってみたのだ。

えっっっ!!!


練習では、鏡だとかわいくできたのに…。
鏡なしだと、こんなに変なわけ??

きもちわるっ!!


これじゃ、ファイルとばしたくなるのもわかるな、と思ったのだ。

だから、日記にかくのはやめたのだ。


チャポン

はぁ。
やんなっちゃうなー。

あ、やだ!
こんなにふやけてた!
けっこう、あっちの世界にいっちゃってた!


慌ててでるひよ子。


そして、起立性低血圧。


バターーーン


ゴチン!



イデーーーーーッ!!!!



ヌオーーっ…イッッッ…ウォォォ!!


おかげで、起立性低血圧はどこかへいってくれたようだ。


今日も、ツイてない。

ムクドリにフンかけられるし。
頭打つし。

ジワー


涙がでてくる。



部のみんなとの会話を思い出す。

「フンをかけられたことがない!」


ひよ子は、フンと縁があるのか。
動物園でも、ゴリラにフンを投げられて見事にヒット。
高校のとき、初めての彼氏とのデートで、犬のフンを踏む。
鳥のフンなんて、数え切れないほど浴びてる。


なんでこうなるんだろう。


私がフンをよけれないから?

私がフンを呼んじゃう?

私が、フン???


意識が遠のく。


眠くて寝てしまった。

No.5 12/12/14 10:36
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 4 ひよ子は、めがさめた。

ん?

そこは、メルヘンチックな場所だった。


あれー??
寝ぼけまなこで、見渡す。

カラフルでかわいい花があたり一面咲き誇ってるのだが、どの花も微妙な顔がついてる。


その花のひとつ、青い花びらで顔は黄色、葉と茎はピンクのファンキーなやつが話しかけてきた。


「よ!おまえ、どっち?」

「どっち?なにがどっち?」

「地獄に戻るのか、ここでファンキーにいきるのか。ってことだよ!」

「え?ここって、天国なわけ?!」

「そ!そーゆーことー♪」

「元の世界が地獄なのー?ねねね!」

「ね、は一回でいいって、いわれなかったか?おまえ!」

「いわれてないよー。ハイッなら、一回とはいわれたけど。」
ぷうっっと、膨れてみせた。

「うわ!今の顔きもいぞ!ここにいた方がいいって!」

ガーン

(こんな微妙なやつにいわれた…ガーン)


「おまえさ、ガーーーンとか古いんだよ!
この前きたやつは、もっといかしてたぜー」

「うるさいわねっ!はぁ。でも、どーしよ。グスン。やっぱり、帰りたいな。グスン」

「え?泣くとかアウトでしょ?男の前で泣くとかさー。それ、女の暴力だぜー?」

「グ…だって…だって…ビエエエエエーーーン」

「うわっ!最悪な泣き方じゃんかよ!びええええって、オイ!」

「ビエエエエエーーーーー!!」

「その泣き方はな、独り暮らし・独身・彼氏なしの女が、風呂でずっこけて、スッポンポンで冷たくなるやつの泣き方だぜ!だせぇな!」

「びえええええええええええええん」

「わ!おまえ、汁とばすなよ!きったねぇな!うわ!ついただろ、うわー!」


しばらく、ひよ子は、涙がとまらなかった。

No.6 12/12/14 19:33
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 5 落ち着いたひよ子は、今後について考えた。

どうやって、このメルヘン天国、略してメル天から地獄にもどろう。
でも、私のいた世界が地獄なんて信じられないな。

「おちついたか?ビエエ。」

「ハイッ。あの、私ビエエって名前じゃなく、ひよ子っていいます。モゴモゴ」

「うるせぇよ。お前は、ビエエで決まりだ。
お前、地獄にもどるのか?」

「はい。戻りたいです。戻れますかね?」

「戻れるけど、急ぐなよ。花になってないってことは、まだもどれっから。手に色ついてきたら、どっちかに決めりゃいいさ。」

「え、手から色つくんですか?あ、でも、今すぐ戻りたいです。だって、私、スッポンポンで冷たくなってるから…恥ずかしいな」

「え?お前、スッポンポンなわけ?まじ?」

「あのー。ボロクソいうわりに、鼻の穴広がってますけど!!!」

「たりめーだろ!男は、そこに裸があると知ったら、無理して行っちゃうもんなんだよ!」

「えー。なんか、きも…」

「キモイっていおうとしたな!キモイって!ビエエの分際で!ちっ、てめー!」

「だって、そーおもったんだもん、しょうがないでしょ?なによ、偉そうに!あんた、人間時代、友達いなかったでしょ!!」

「ちょ、てめー!オレが図星になっちまうことを、よくも!キーー!しかも、あんた、だと!」

「だって、名前しらないもーん。あ、言わなくて結構!知らなくていいもーん!」

「ハンっ!それなら、逆に教えてやるよ!俺は……」

「?なによ、急にだまっちゃって。」

「いいんだ、俺の名前のことは」

ファンキーな花は、視線をそらした。

ひよ子は、こうみえても案外優しく、人並みに思いやりも持ち合わせている。
罪悪感を感じた。

「お花さん、いいすぎちゃった。ごめんなさい。」

「……ハァ」

ため息をついたファンキーな花は、重たい口を開いた。

「実はさ、俺、苗字がキノウエノっていうわけ。漢字は、木上野。下の名前、なんだとおもう?」

「???巣とか?」

「ちげーよ、バカッ!!本当、とんだ馬鹿野郎だよ、お前は!『巣』で、出生届が受理されるかよ!」

「ハイッすみません!…受理されないんですか?」

「んなこた、知るかよ!言ってみただけだよ!ま、そんなのはいいんだ。
俺の下の名前は、カッコウっていうんだ。漢字は勝甲。亀の甲羅ぐらい強く、何事にも勝てるようにってさ。キノウエノカッコウだぜ。親を恨むよ、本当。こんな変な名前のくせに、この名前に…名前負けしちゃったんだぜ。それでも、努力はしたんだよ。不細工だけど、彼女もできてさ。マリって、名前のオンナ。で、結婚の話もでたわけ。一度は、オーケーもらったわけ。でもさ、急に…」

「…急に??」

「キノウエノ、って苗字になるなんて嫌!とか言い出してさ。マリは、木下なんだよ、苗字が。カッ!となった俺も、『俺だって、婿養子でキノシタカッコウなんて嫌だぜ!』っていっちまったんだ。で、別れることになったわけ。」

「ふーん。(長いな…手に色ついてきたらどうしよう)」

No.7 12/12/14 19:57
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「マリ、そのあと、他の野郎と結婚したんだ。オダってやつ。あいつ、オダマリ!になったんだぜ!キノウエノマリは嫌で、オダマリはいいんだってよ!ハンっ!」

「うーん。深いですね。」
ひよ子は適当に相づちをした。

「だろー?不快だろ?なんだ、お前、案外話しわかんじゃん!ただの馬鹿野郎だと思ってたのにな!」

「あ、どーも。(花びら全部むしってやろうかな)」

「おっと、なんか寒気した!ふぅ。なんだ今の!!」

「さぁ。(ザマミロ)ねねね、カッコウさん、どうやって地獄に帰れるかな?」
機嫌いい、今がチャンス!!

「そーだな、よし、俺もついていこう!」

「えぇーーーー???ヤダーー!」

「うるせぇ!久々に、オンナの裸がみたいんだよ!あ!しまった!」

「どーゆーことよ!私の裸は、鳩さんにみせるのっっ!!」

「ハトサン?ほー。彼氏か。」

「いや、好きなひと。モジモジ」

「いいトシして、モジモジしてんじゃねーよ!」

「トシは関係ないでしょ!?ってかね、私、年のこという人だいきらいよっ!人間、だれでも年をとるのよ!死ぬまで成長するの!そして、その年代の役割があるの!エリクソンの発達段階にも書いてあるわよ!」

「エリクソン?しらねーな!」

「トシの事いったら、男女関係なくセクハラになるのよ!花のカッコウにはわからないでしょうけどネッ!!」

「セクハラぐらい、知ってら!こうみえても、人間時代、医者だったんだからな!」

「えーーー!!!!」

「嘘だよ!見栄はっちまった、俺としたことが。医者になれなくて、歯医者なんだ。」

「えーーー!!!!」

「いや、これは本当だ。俺のリーマーさばきは、なかなかのモンなんだぜ!あと、ラウンドバーをタービンから取る姿が素敵って、助手にいわれたもんさ。歯科衛生士は言わなかったけどな!」

「あ、そうですか。(しらねーよ
)」

No.8 12/12/14 22:31
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 7 ひよ子は、いかに俺が腕のいい歯科医であるか!の、演説を聞く前に、カッコウの話を切り替えた。

「カッコウさん、ところで、どーやって地獄へ行けるのかな?わかります?」

「わかるもなんも、俺が肩にのるだけ。」

「え!むしり取っていいんですか?」

「むしるんじゃねぇよ。俺は咲いてないんだよ。排泄、入浴、食事。脚つっこんどきゃ、全部できるからよ!楽だからみんなここにいるんだ。みんな歩けるぜ。」

「えー!キ…すごいですねぇ」

「ん??なんか、キモイのキー!が聞こえたけど気のせいか?」

カッコウは、眉間にシワをよせ、ひな子をにらむ。

「き、きのせい!きのせい!あんまり、イライラすると、動脈硬化になりますよー!」

ハッ!

「悪いね、俺には、動脈はない。あるのは、道管と師管なんでね。フン」

「はーい。(どーでもいいっ)」


カッコウは、モゾモゾと土から出て、ひな子の肩まで飛んだ。

「ヨッ!じゃ、目をつぶれー。すぐ、ワープするぞー(裸!裸!裸!)」


「はっ、はいっ!!!」


ひな子は、目をつむった。

No.9 12/12/14 23:21
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

>> 8 ちょっと!あたしの名前、ひよ子よ!
ひな子って誰よ!主人公の名前間違うとか、ないでしょ!!!
これだから、ド素人はっ!!!
自身ないからって、自レスのみにするようなレベルだから間違うのよ!ったく!
と、ひよ子の苛立ちは、ワープと共に消えた。




時と場所は変わって、ひよ子の会社では。


ガヤガヤ

無遅刻無欠勤のひよ子の不在を、心配していた。
ある者は、自転車置き場の自転車と自転車の間に挟まってるのでは?と、予測を立て、
またある者は、ムクドリに文句を言いにいってるのでは!と、心配していた。

もう一度連絡して駄目なら、家にいってみよう。


その時… 

「戻りましたー」

「あ、鳩さん!ひよ子さん、さまよってたりしませんでした?」

ひよ子の一番の理解者である鴨美がきいた。

「見てないけど…まだきてない?連絡は?」

「まだなんです。こんなこと今までなかったから…ウルッ」

「(かっわいー)そっか、それは心配だな。よし、今から家にいってみよう。部長!いいですか?!」

「そうだな。じゃぁ、俺は、家族に連絡するな!」
部長は、緊急連絡先を金庫から取り出すよう指示を出した。

鳩が鴨美に
「鴨美さん、僕は男だから、女性もいたほうがいいとおもうんだ。一緒にいけないかな?」

「はい!わかりました!すぐ、用意します!」


2人は、社を出て車に乗り込んだ。

「ねぇ、鳩さん。なぜ、行こうとおもったんですか?」
鴨美は、鳩がひよ子を想ってるのかと、探りをいれた。

「(好きな女、鴨美さんの涙をみたから、なんて言えねーな)昨日、ひよ子さんの頭と顔に鳥のフン付けてたの笑っちゃったからさ、なんか怒って帰ったみたいだし、悪いなとおもって。(コレで自殺されてりゃ、シャレにならんしな!)」

「そっか、そうだったんですね。でも、アレ、笑いますよね。ほんと、ひよ子は…。
(なんだって、仕事とはいえ2人で会うときにフンなんかかぶるのよー!)
あ、でも、ひよ子、怒ったりしませんよ。ほんとにイイコなんです。(ひよ子、感謝しろよ!)」

「(なんて友達思いの優しい女性なんだろう)良かった、怒ってなかったんだ!ホッとしたよ。でも、本当に面白かった。アハハ。」

「そうそう!ひよ子は、ホントに面白くて優しくて、ツイてないんですよねぇぇぇー。」

「うんうん。そうそう(笑)(優しいのは君だよー!かわいー!このままドライブ行きてー)」


車内は、ひよ子の話題で、笑いが絶えなかった。
それは、ひよ子の身を案じ、不安からくるものなのだが。(鳩、除く)

No.10 12/12/14 23:55
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ワープ中のひよ子とカッコウ。

「まだ、目を開けちゃだめですか?」

「俺がいいっていうまで、あけるなよ!」

「なんか、ウネウネしますねー」

「なんせ、ワープだからなー」

「ワープって、こんなに時間かかるんですかぁー?」

「たりめーだろ!いいからだまってろ!その辺おいてくぞ!」

「えー!やだぁー!ねねね、置いていかれたらどうなるんですか?」


「お前、地縛霊ってきいたことねーか?」

「あります!!」

「ほとんど、アレになっちまうな。」

「えー!こまりますー!」

「だから、ウネウネが嫌でも、大人しく目をつむって待ってろよ!」

「ほいっ!」

「なめてんのか?ほいっ!とかよ!返事はハイ!だろうがっ!」

「(うるさいなー)ハーーーーイッ!」

「てめー!マジでぶんなげるぞ、その辺に!!」

「…(フーンダ)」

肩が揺れる 

ひよ子は好奇心が強い。

薄目を開けてみた。


!!!!!!!!

カッコウが必死に肩で自転車をこいでいた!

(ワープって、自家発電系??)


見てはいけないものを見てしまった。
もう一度、目をつむった。


「おそらく、あと10分ぐらいだ!め、あけんなよー!ハァハァ ヒー」

「ハイッ!」

ガチャガチャ コギコギ


この音なんですか?
とは、聞かない、優しいひよ子であった。

No.11 12/12/15 01:13
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鴨美と鳩は、ひよ子の住むマンションに着いた。

「部屋わかる?」
鴨美に鳩がきく。

「はい。!!」
(しまったーーーー!ひよ子の部屋番号…)

説明しよう。
ひよ子は、鳩が心底好きなのだ。
でも、ひよ子は、どんなに鳩のことが好きでも、鳩の家をつきとめたり、無言電話をかけてみたり、ストーカー気質は持ち合わせていない。
一途に、自己満足のレベルで、鳩を好きなのだ。

だから、昨年から、このマンションに住んでいる。

部屋番号は、810。


ハト。



「あの、八階です。」
(もう、ひよ子は、やりすぎなのよ!)

「オーケー、いこう!」

エレベーターでは、無言だった。


部屋の前につく。

ピンポーーーン…ピンポーーーン

「いないのかな?」
鳩はドアに耳を近付けていた。

「(どこいったのよ、ひよ子…)あの、電話してみます!」


プルルルルルル


部屋の中で、電子音がなる。


♪ポッポッポーハートポッポー


鴨美は、気絶しかけた。
(そこまでーーーーーー??)

「あ、携帯はあるみたいだぞ!部屋にいて、出れない状況なんだろうか…」

「え??!!そんな!ひよ子!!
ド、ドア開かないですかね??」

「さすがに、女性だしな…。開いてないとおもうんだけど…。…ドラ○エの最後のカギがあればな…。ひよ子さんは、なんとなく魔法のカギっぽいけど…ブツクサ」


「え?」

「いや、なんでもない!
開くかな…」


カチャ


ドアが開いた。


!!!!
(ひよ子、何かあったの??)
※ただの鍵のかけ忘れ。


「ひ、ひよ子ーー!入るよ!!」

鴨美が先に中へ入った。


廊下をすすみ、奥のリビング、寝室へ向かう。
たった今まで、そこにひよ子がいるような雰囲気が残っていた。


「いないね」

鳩が、言った。

鴨美は、それには答えず、何かに導かれるように廊下を戻り、玄関の横にある引き戸をスススとひいた。

No.12 12/12/16 23:22
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子とカッコウ。

「ハアハア…つ、ついたぞっゼェイゼェイ」

「ありがとう!カッコウさん。」

ひよ子は部屋にむかう。

部屋には、鳩と鴨美がいた。

鴨美!!
鳩さん!!
来てくれたんだ…

ジワー

目が熱くなった。

鴨美がむかってくる。

「鴨美!!」

しかし、ひよ子を通り抜ける。

ガーーーン
「そんな…」

「だーかーらー、おまえは、仮死状態なんだから、わかるわけねーだろー、地獄のやつによぉ。あと、ガーンって、古いんだよ、お前は。ハァ」

カッコウを無視して、鴨美についていくひよ子。

鴨美が浴室のドアをあける。


「ひ、ひよこっっっっ!!!!!」

鴨美がドアの中へ消えた。

ひよ子とカッコウも続いた。

「ひぃぃいーーー!!!」
ひよ子は、自然とムンクの叫びと化した。

「うわわわわ!!これ、ガーーーンだぜ!これには、ガーーーン、やっていいぜ!」


ひよ子は、スッポンポンで仰向けに横たわっていた。
それも、がに股で。
丸見えだ。

「こんな、色気のない裸、はじめてみたぜ!すげー!さいあくぅーー!おぇー!うわぁー!」
カッコウなりの励ましだったのだが、届くはずはない。
喜んでくれる(かも)しれないのは、リアクション王の出川○朗氏くらいだろう。

No.13 12/12/16 23:34
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「ひよ子!!ひよ子!!」
強く揺さぶる鴨美。

ひよ子の姿を改めてみた鴨美は、あたりを見渡した。

(なんちゅー姿で倒れてるのよ!鳩さんに見られたら…!バスタオル、バスタオル!!
な、な、な!ない!!!
何で体拭いてんのよ!あーもぅ!鳩さんきちゃう!!)

鴨美は、ポケットからタオルハンカチを取り出し、股関においた。

(ゆるして、ひよ子。)

「そ、そのハンカチ。鴨美の亡くなったお母さんのタオルハンカチ…。鴨美…ありがとう。グスングスン」

「おまえ、ほんとスゲー奴だな。自分のこんなみっともない姿みてても他人の優しさに泣けるのかよー。とんだ馬鹿野郎だなー」

「グスングスン  うるさいのよー ウッウッ」

「それにしても、こりゃジャパンコーマスケールだと…」

「呪文唱えないでよ!!」

「呪文じゃねーよ!意識レベルをはかる…」

「いいのよ、そんなの!落ちぶれ歯医者にわかるもんか!」

「んだとー!また図星になることいいやがって!!!」

「うるさいっ!やぶ!!こうしてやる!」

「うわ、やめろ!!!」

ひよ子は、花びらを2枚ほどむしってやった。



そこに、鳩がくる。
「鴨美さん!…ハッ!!!」
倒れたひよ子をみて、目を丸くした。

「鳩さん!きゅ、救急車!!お願い!!」


「わかった!」

鳩は、浴室に背をむけた。
(カエルの解剖を思い出しながら。)

No.14 12/12/16 23:53
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

救急車がきた。


かろうじて心臓の拍動がみとめられたひよ子は、救急車で運ばれるべく、ストレッチャーに乗せられるところだ。

玄関のドアの前に来たところで、救急隊員が手を滑らせ、ひよ子の足を落とした。

ゴツン。
反動で股関にあったタオルハンカチがヒラリと落ちる。
玄関のドアを押さえてた鳩に、大事なところが丸見えになってしまった。


「ゴルァ!」
と、そのまま怨霊と化しそうになったひよ子であった。

が、ひよ子は無事に運ばれていった。


「おまえなぁー。」
カッコウがむしられてハゲたところを撫でながら、怒ってきた。

「なによ!あやまらないわよ!」

「そうじゃねぇよ。…おまえは、ほんとに、ほんとおーぅに、とんだ馬鹿野郎だよ」

「なにがよ!」

鴨美と鳩は、リビングにいた。
鴨美の着替えや、保険証のある場所をひよ子の母親に電話できき、準備しているところだった。

喧嘩しながら、ひよ子とカッコウは、リビングにいく。

「俺のせいじゃないからな。」

「知ってるわよ!全てドジな私が悪いんでしょ!」

「その通りだよ。あのな。

俺の花びらが抜けたら…花粉がとんじまうんだ。

天国で飛んだところで、俺がキモチーーだけだ。

でも、地獄で飛んだら…


人間の性欲が激しくなる。」


「えー?どーゆーことよ!」

「みろよ!いっとくけど、俺が悪いわけじゃないし、この2人も悪くないからな。フン」


ひよ子は、鳩と鴨美をみた。

2人とも、チラチラと相手を意識しはじめ、ドキドキしてるのがわかった。


「ヤダーーー!!」

「しらねぇよ。おまえが悪いんだぞ、勝手にむしるから。タンキハソンキ!ってやつだ。」

「うそぉーー!???」

この時ほど、自分のしくじりを後悔したときはない、ひよ子であった。

No.15 12/12/18 00:21
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

どうしよう。
さっきから…ドキドキする。
なにこれ??
や、やりたいっ!!

鴨美は、身体が熱くなるのを感じた。

チラリと視線を鳩にうつす。

よく目があう。

もっと、近くによりたい!!

なんで?
私には、あのひとがいるのにっ!
それなのに、やりたくてたまらないっ!
こんな気持ちになるの、はじめてだ。
どーして?
好きでもないのに、鳩さんのこと。
鳩さんは、ひよ子の好きなヒトなのに!
しかも、たった今、ひよ子のあんな姿をみたのに!
ひよ子の家なのに!

鳩さんと、キスしたい、抱きしめられたい、首にキスしてほしい、胸を触って欲しい、舐めてほしい、いれてほしい!
どんどん濡れてきた。


抑えられない!

いやらしいこと、したいっ!!



鴨美は、だんだん、呼吸が早くなるのを感じた。

No.16 12/12/18 00:30
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鴨美さん‥

鳩の理性は、もはや決壊寸前だった。

こんなに、俺‥


股関が熱くなる。

ヤバい、勃起しそう。

鴨美の陶器のような肌の白さ、美しさ。
猫のような大きく魅力的な目。
下唇の膨らみ。
スレンダーな身体に、豊満なバスト。
引き締まったクビレ。
プリンと突き出た、形のいいヒップライン。

触りたい。
キスしたい。濃厚なキスをしたい。
あの柔らかそうな胸を揉んで、舐めたい。
クリをいじりたい!
舐めたい!
いれたいっ!
喘いだ顔がみたい!
声がききたい!


なんだ、これ。
ヤバい、おれ!

おさえられねぇ!


こんなに抑えれねーの、はじめてだ!

ヤバい!
絶対、ヤバい!!

No.17 12/12/18 00:36
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

少しずつ、2人の距離が近づく。


鴨美は、焦っている。
(トイレ!トイレでオ○ニーしよう!
少し収まるかも!
でも、聞こえたらこまる!
こんな恥さらしたら、いきていけない!
お、音楽かけたいっ!)

コンポに目がいく。

鳩は、焦っている。
(トイレでだしてこよう!でも、聞こえたらマズいよな。糞ってことにして、音楽かけとくか!すぐそこにあるし!)

コンポに体をむけた。



2人は、ぶつかった。


鳩さん!


鴨美さん!


どちらからともなく、唇を合わせた。

No.18 12/12/18 00:58
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

2人は、ソファーへ倒れ込む。

唇と舌を吸う。絡ませる。あの音が、今日は大きく聞こえる。

呼吸が荒い。

2人は、口をきかない。

鳩が首筋にキスをした。


ンンッ!!!


これだけで、鴨美の腰が浮く。

(いやっ!気持ちいい!もっと!もっとして!気持ちくして!)

鴨美は、鳩をみつめる。


(首だけで、こんなに敏感に反応かよ!かわいい声‥こんなんじゃダメ!もっと!)


首筋に舌をはわせ、強弱をつけて舐める。吸う。
そのたびに、鴨美の腰が動く。

ンンッ!アッ!ンー

もっとして!もっと!!と言わんばかりに、腰を動かし喘ぐ。

ハァハァ…鴨美さん、すごいっ!
いやらしいっ!

首筋に唇と舌をはわせたまま、右手を胸におく。


鴨美が涙目で、声を発した。
「鳩さん、どうにかなっちゃいそう。きもちいいッ。ンンッ!…もっと、して」

「ン、鴨美さん、すごい、いやらしいよ。きれいだよ、」

服の上から、胸を揉む。
服の上から、親指で中心を押した。


鴨美の腰が動く。


「服の上からなのに、こんなにきもちいいのはじめてッ。アッンッ。」

「もっと声出して。まだ、服の上だよ」

鳩は、シャツのボタンを外す。 
薄いピンク色のブラジャーの上から、同じことをした。

「あ、じらさないでっ!アンッ」

無言の鳩。

鳩もたまらなくなり、ブラジャーをずらした。


マシュマロのような胸を強く揉んだ。
乳首をつまむ。


アッーッ!ンッ!!!

今までにないほど、喘いでいる。

鳩は、たまらなかった。

これだけで?鴨美さんっ!

両手で揉みながら、
舌の先でツンとした。
ベロッ、ペロッと舐める。
強めにコリコリと舐める。
そして、口にふくんだ。
口にふくんで、吸う。弱く、強く、吸う。
口にふくんだまま、舌を動かす。

左右に同じことをした。

No.19 12/12/18 14:58
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

こんどは、右手を下におろし、お尻をなでる。
太ももをなでる。
太ももの内側をなでると、自然に足が開く。

だが、触らない。
じらす。

(胸だけで、イキそうなのに!触られたらどうなっちゃうんだろう!ほんとに、あたし、変!)

鴨美は、快感の期待だけでさらに濡れた。


(もうこんなに感じてる。ココさわったら、どうなっちゃうんだろう。鴨美さん!)


胸元からは、卑猥な音が続いている。


じらすのも限界!と、鴨美の腰が動く。


当たった、程度に、右手の人差し指がソコに、触れた。



!!!


鴨美は悲鳴のような声をあげ、大きくのけぞった。

そのまま、人差し指と中指を動かす。

すでに、グショグショだった。


「すごい、濡れてるよ」


鳩は、首筋にキスしながらいった。


鴨美は、返事ができない。


ただ、ナゾルだけで、静かにイッた。


身体は、ピクッと痙攣してる。



呼吸が荒い。

No.20 12/12/20 02:03
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子は、耐えられず、玄関から部屋をあとにした。


「おまえ、みなくていーのか?なかなか間近でみれねーぞ!それも、タダだ!あの女、いい身体してるぜー?たまんねーな!あれとヤレルなら、地獄も悪かねーな!な!な、な!」
カッコウは、興奮して花粉で顔がぼやけている。

「…あっちいって。」

「そう?じゃ、おれ、最後まで見届けるぜ!ウハー!」
そういって、カッコウは部屋へと戻った。


ひよ子は、ショックだった。
鴨美のことを思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
(私が、アイツの花びらをむしったばっかりに。鴨美の…発情…みちゃった。フゥ)

「あーぁ、これからどうしようかなー?アイツみたく、花にでもなろうかな。アーァ」

ひよ子のため息と同時に、チーンと音がなった。
エレベーターが8階についた音がした。
エレベーターが開く。


でてきたのは、部長だった。


「えーーー?!!ヤバイよ、今入ったら!!どどど、どーしよー!」

焦るひよ子の横を、すり抜けてしまった。

No.21 12/12/20 02:30
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「おいっ!いるかー?」


鷲山の大きな声が、部屋の奥まで通った。


鴨美と鳩は、69の最中だった。


「!!!ヤバイッ」と、同時に顔を見合わせる。

しかし、離れたいのに離れられない。
この快感を止められない。


「鳩クン?鴨美クン…??」

2人の姿が目に飛び込んできた。

状況が理解できない。

えーと?
たしかここは、ひよ子クンの部屋で、
鳩と鴨美クンが、様子をみにいって、
“遺体”を発見。あ?まだ死んでねーか!
で?
必要な物探してから、搬送先の病院に行くと、報告があってー。
で、俺も急いでこっちきてー。
いるかなー?なんて、おもってー。
で??なんじゃこりゃ??
んーーーー????


鷲山は、とても頭がキレる。
しかし、この回想に要する時間は、12秒と、結構かかった。
余程、混乱したに違いない。
ひよ子は、時計をみながら、そう思った。

「うわっ!このクソ野郎!邪魔すんじゃねーよ!いいところで!これから、さらに盛り上がって挿入!って時によぉー!キー!」
カッコウが怒鳴る。
本気で怒るカッコウをはじめてみたひよ子は、恐怖を感じた。


しかし、部屋中、興奮しっぱなしのカッコウが撒き散らした花粉が舞っていた。

(オレも…まざりたいっ!!)
鷲山にも、もれなく花粉効果がおとずれてしまった。

(初の3Pできねーかな。…でも、俺が先にイレタイッ!)
鳩は、鴨美の股関に顔をうずめながら、さらに興奮する。

(イヤん!部長がみてるっ!でも、見られるだけで興奮しちゃう。どーしたんだろ、あたし!ンンッ!あ、そこもっと舐めて!部長ともしたいっ!)
鴨美は、口いっぱいに鳩のをふくみながら、頭を動かし部長を見つめた。


「うほー!まじかよ!まじかよ!地獄までこいできた甲斐あったぜー!」
カッコウは、花粉で顔がまったく見えなくなっていた。


「うそでしょ!??嫌だ!」

ひよ子は、その場に立ち尽くした。

No.22 12/12/26 02:22
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子の叫び声は、3人に届かない。

ひよ子は、耐えきれずにベランダに出ようとした。
勢いよくカーテンを開け、窓を右に引いた。
風が舞いこむ。

カッコウの放った花粉も舞い、そして、風とともに薄くなった。

「あぁ!オメーなにすんだよっっ!
今から面白くなんのによぉぅっ!」
カッコウは、ひよ子を睨み付けた。


3人は、悲鳴をあげた。

ぎ、ぎゃーーーーーーーーっっっ!!


勝手に窓が開いたのだ。
この悲鳴は、当然である。

そして、花粉効果も、換気と恐怖とともに薄れてきた。


「ひ、ひよ子クンだ!死んだんだ!死んだんだよ、きっと!」
下半身を露出するべく、ズボンを下ろしていた部長が叫ぶ。

「ヒッ!ご、ごめんなさいっ!」
鳩のビンビンに立ったものを右手で握りしめたままで、鴨美が震えた。

「と、とにかく、続きを!!」
鴨美の股関に顔をうずめていた鳩には、
まだ換気が充分ではなかったためか、
それとも、元々スイッチが入ると何があっても止まらないのか、
はたまた、好きなオンナだからなのか。
ここぞとばかりに、続けようとした。
入っていた指を動かし、舌を伸ばして刺激した。


「きゃーーーーーーー!!」
鳩の上に乗っていた鴨美が、急な快感に慌てた。
鳩のを強く握り締めてしまった。


「ぅあっ!」
鳩は、予想外にもイッてしまった。
精液が勢いよく飛ぶ。
鴨美の顔にかかってしまった。


それをみた部長は、ズボンを脱いだ。



「えー??!!ちょ、まてよ!」
ひよ子は、ハリセンが欲しくなった。


「ヨッシャーーー!!」
カッコウは、スーパーゴールを決めたサッカー選手のようにガッツポーズをした。

No.23 12/12/26 02:44
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子は、今度は、何度も窓を開け閉めした。
キッチンへ行き、換気扇も回した。


しかし、3人は止まらない。
恐怖すら興奮のスパイスになってしまったようにみえた。


うそでしょーーーー??
せっかく、おわりそうだったのにぃ!!
なんで続けるのよー!?人ン家で!!

ひよ子は、レンジをチン!と鳴らしながら嘆いた。

3人は、見向きすらしなくなった。
特に鴨美は大忙しだ。
快楽に集中し喘いでたいのに、やらねばならんことが2つもある。
鳩と部長のを、手と口で頑張らなきゃいけないのである。
(ンンッ!難しい!ンアツッ!キモチィッ!あ、手。あ、口動かさないと!ンン!)
AV女優、風俗嬢の凄さに感動した鴨美であった。


ひよ子は、非力な自分に悲しくなった。

(こんなにハッキリとポルターガイスト起こしたのに。)

ひよ子は、うつむき、涙がポタッと床に音を立てた。


カッコウは、自分で三枚も花びらを一気に抜いて、花粉を撒き散らしていた。

No.24 12/12/27 22:13
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

カッコウは、ハァハァと興奮し、頬を赤くしている。


ひよ子は、腹が立った。


つかつかとカッコウの元へ歩いた。

そして、ムズ!!と首を掴んだ。

「あ!おまえ!オイッ!!
なにすんだよ!離せっ!」
カッコウは、ジタバタした。

「うるさいっ!」
ひよ子は、鬼の形相だ。
藤○弘氏も逃げ出したくなるほどの形相だ。

「オイッ!!どーすんだよ、オイッ!!」

「こうするんだよっ!」

「ギャァーーーーーーーーー!」


カッコウは、花粉をふりまきながら、ベランダから放り投げられた。


ひよ子は、振り返り、部屋へと戻った。


花粉効果がスッカリなくなった部屋へと。



しかし、3人は、夢中だ。


鴨美は、快楽を優先していた。
2人の男が、鴨美に奉仕していた。
眉間にシワをよせ、脚が大きくビクンと動く。
そのたびに、大きな吐息を漏らす。
(もう一度、さっきみたいにイキたい。ンー!アンッ!!)
部長が、鴨美の胸に吸い付き、鳩は相変わらず股関に顔をうずめる。



ったく!!
いつまでやってんのよっっっ!!!

ひよ子は、オーディオに手を伸ばし、音量を最大にした。

No.25 12/12/28 02:11
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ンンッ!
キモチィッ!
鴨美は、頭が真っ白になる寸前だった。


(早く入れたい!
でも、もう一回イかしてあげよう。)
鳩は必死で、舌と指を動かす。
鴨美のはコリコリと硬くなり、舌や指で刺激するたびに脚がビクンと動く。
腰も浮く。
液の量も多く、ソファーまで垂れていた。

(エロい!鴨美さん、やらしいっ!たまんねーな)
鳩は、一層、激しく愛撫した。


(なんて綺麗な胸なんだ!
こんなに大きくて、張りがあって…
おまけに、感度も最高!美味しい!)
部長は、左の胸の中心を舌で転がしながら、右手で右胸をいじる。
大きく力強く揉んだり、中心をつまんだり、ただ撫でたり。
鴨美は、何をしても、最高の表情をみせる。
(堪らない!!)


その時…


オーディオが爆音をあげた。



パンクバージョンの“鳩ぽっぽ”が流れた。


「ヒィッーー!!」
3人は、さすがに驚いた。


そして、一気に、ムラムラ、モンモン、エロエロとした気持ちが冷めていった。


恥ずかしさだけが、込み上げてきた。


(なんてことをしていたんだ…!!!)


「ふ、服っ!!」
鴨美が大きな声をだした。

「あ、はい!ハイ、これ。」
鳩が、脱ぎ捨ててあった服を、拾い差し出す。


部長は、無言で服を着だした。

3人は、気まずい空気の中、モゾモゾと服を急いで着だした。


(やっと、おわったか!はぁ、よかった。)
ひよ子は、安心し、オーディオを止めた。

No.26 12/12/28 02:31
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

!?!!!!


タイミングの良すぎるポルターガイストに、3人は、恐怖を感じた。

「ひよ子…ごめんなさい。
なんてことを…」
鴨美は、平常心に戻っていた。
罪悪感と、羞恥心で、たったさっきまで、
何があったのか思い出せないほどだった。

「鳩くん、鴨美くん。
後は、ひよ子くんのご家族に任せて、今は社に帰ろう。あと、その、すまなかった。」
部長がふしめがちにいった。

「はいっ。」
鳩と鴨美が、力なく返事をする。


3人は、窓を締め、部屋から出て行った。


(鴨美…



パンティ…忘れてる…)


ひよ子は、その場に立ち尽くした。



(さて、これから、どうしようか。)
ひよ子は、ソファーに腰をかける。

すぐ横には、鴨美が濡らしたシミがあった。


今まで見てたシーンを思い出す。


「すごかったな…。」
ひよ子は、人の性行為を見たのははじめてだった。
ましてや、身近な人物のものをみてしまうとは思わなかった。


「鴨美…」

No.27 12/12/28 15:21
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鴨美の妖艶な姿を思い出すと、ひよ子は、ドキドキした。
こんな気持ちは、初めてだ。

鴨美をもっと知りたいと思った。

鴨美の喘いでいる表情が、脳裏から離れない。


ひよ子は、鴨美を思い出しながら、股関がジンとうずくのを感じた。

今までにない感情に、焦る。


(あんなとこ、見ちゃったからだよね。)


ひよ子は、シミを触りながら、この気持ちをどうして良いのかわからず、戸惑った。


でも、もっと鴨美を見ていたい。


衝動に駆られて、3人を追いかけることにした。



ひよ子は、急ぐ。
その時、ブンと空間が歪み、一瞬で、3人のもとに辿り着いていた。


「え??」
テレポーテーションしていた。
これで、ひよ子は、自由にどこにでも行けることに気付いた。


「なんだ。カッコウさん、要らないじゃん!」
ルンルンと、3人の後を追った。




「あ、あの。
今日の…さっきのこと、誰にも言わないで下さい。スミマセン…」
鴨美は、俯きながら2人に声をかけた。


「もちろん。あの、本当に、あの時はどうかしてて。すみませんでした。」
鳩は、建て前を言った。
(マジ、最高だったな。あー、やりたいっ!またチャンスこないかな。)
これが、本音だ。

部長は、黙って車に乗り込む。
そして、
「鴨美くん、どっちにのる?」
と、鳩の車と自分の車を交互に指差した。


「あ、荷物もあるので、鳩さんの車で…」

「わかった。では、先に社に戻るよ。」

「はい、追いかけます。」
鳩が、そう言って、車に走った。


鴨美も続く。

ひよ子も、鳩の車に乗り込んだ。
作者にとって都合の良い、ドアを通り抜ける技も、身に付けた。


車は、動きだした。

No.28 12/12/28 15:38
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

気まずい車内。

鳩が、口を開いた。
「鴨美さん。本当に、きれいでしたよ。」

「!!や、やめてください。恥ずかしいです」

「…さっきまで、もっと、恥ずかしいことしてたのに?フフ」
鳩は、いやらしい目つきで、鴨美をチラッと見た。

「あの時は…。あんな風になるの初めてでした。自分に、一番驚いています。…。」

「あ!お、俺も、ですよ。社の人間には手を出さないと決めていましたから。


でも、鴨美さんは、特別でしたけど…」


「え?!」

「いや、その。

ずっと、憧れてたんです。鴨美さんのこと。
高嶺の花、というか。」


「……」

「困りますよね、こんなこと突然言われたら!すみません、忘れて下さい。」

「あの、…ハイ。私は、鳩さんのこと…同僚としか思えてませんでした。すみません。」

「いやいや!気にしないで下さい。
だけど、本当に、いい思い出ができました」


「そんな!あの、あのこと、忘れて下さい!」
鴨美は、顔を手で覆う。

(かわいー!照れてやんの!やべー、立ちそう…)
「鴨美さん。今日のこと、誰にも言わないから、今度、一晩だけ付き合ってくれませんか?今日の続きをさせてください。」


「え??!!
困ります。さっきは、本当にどうにかしてて。」

「じゃぁ、言っちゃおうかな。
部長と僕のを…」

「やめてくださいっ!!鳩さん、ずるいですよっ!脅すなんて…」

「そうだな、ずるいな。
でも、どうしてもあきらめられない。
今すぐ、ホテルに行きたいぐらい、君が欲しいよ。」
じっと、鴨美の目を見つめた。


「そんな…」




ひよ子は、後ろの座席から、そのやり取りを聞いている。
鳩に腹が立ってきた。
しかし、また、鴨美の喘ぐ姿を見れるかもしれない、そう思うと、複雑な気持ちだった。

(鳩さん、こんな男だったんだ。)
すでに鳩への気持ちがないことに気付いたひよ子であった。

No.29 12/12/28 16:01
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鳩は、鴨美の太ももに手を伸ばした。

「いやっ!」
手を払いのける鴨美。

「ふぅん。いいんだ?」

「え?」

「ね、僕の指が触れただけで、あんなにビクンって…」

「きゃぁ!やめて!それ以上言わないで!」

「じゃあ、触らせてよ。」

「いやです!だって…」

鴨美は、慌てて出てきたのでパンティを履かずに、そのままストッキングを履いていることがバレるのがこわかった。
恥ずかしすぎる。

「だって??」 
そういいながら、鳩は、ショッピングモールの薄暗い駐車場へと入っていった。

「あの!!会社に戻らないと!!」

「大丈夫。ちょっとだけ。」

「えっ!」

平日の昼下がり。
駐車場は、人気もなく、薄暗い。
その中でも特に薄暗いところに、車を入れた。

鳩は、すぐに、スカートの中に手を入れる。

「きゃっ!いやっ!」
押しのけようとするが、指がそこに触れた瞬間、力が抜けてしまった。

気持ちは鳩にない。
しかし、鳩からいやらしい言葉を言われると、さっきの行為を思い出し、体が反応してしまっていたのだ。
実は、濡れていた。


「!!
鴨美さん、パンティは?」
ストッキングの上から、鴨美の濡れたソコを指でなぞりながら、鳩は、きいた。

「ンン!忘れ…ちゃっ…て…ンン!」
恥ずかしさと気持ち良さで、泣きたくなった。

「本当に、エロいね。」
ストッキングの上から、さらに指を動かした。


「アーーッ!!」
鴨美は、頭が真っ白になった。



ひよ子は、喘ぐ鴨美をみて、ドクドクと音を立てる心臓に手をあてた。
明らかに、恋をしているドキドキ感だ。
でも、認めるのがこわかった。


鴨美は、ストッキングをソコだけ破かれ、直に触られ、かき回されている内にイってしまった。

ビクンと身体をハネらせ、深呼吸のように大きな吐息を漏らしていた。

鳩は、満足そうに、鴨美の髪を撫でた。

「イった時の顔、やばいよ。エロすぎだよ、鴨美さん。
続きは、またね。」


エンジンをかけ、車を走らせた。

鴨美は、ウトウトとしていた。

No.30 12/12/28 21:44
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )


先に部長の鷲山が戻っていたこともあり、みんなが鴨美を心配していた。

会社では一番ひよ子と親しいからだ。
そして、そのひよ子を一番に発見したのだ。

みんな、ソワソワしていた。
ひよ子の容態が気になるのだ。
ひよ子が救急車で運ばれたことを聞き、泣いた者もいた。


鴨美の所属するチームの主任である、鷹子が紅茶をデスクに置いた。
「鴨美ちゃん、大丈夫?」

「!鷹子さん!!
…はい。ありがとうございます。」

「なんかあった?」

「いえ…。あの、今夜、お時間頂けませんか?」

「OK。いつもの店でいい?それとも、家の方が楽かな?」

「えっと。鷹子さんのお宅に伺ってもいいですか?」

「わかった。一緒に帰れたら帰りましょう。では、あとでね。少し落ち着いてから、仕事しなさいね。今のままならミスするわよー!」
鷹子は、笑って、鴨美の肩を叩いた。
鷹子は、もうすぐ36歳を迎える。
だが、見た目は30歳くらいだろう。
切れ長の目に、ツルンとした艶のある肌。
ショートカットだが、女性らしく、しかし格好いい、思いやりのある女性だ。
仕事ができる。
だが、課長の昇級を断った過去があり、部長の鷲山と揉めた時の溝が未だに残っていると噂になっている。


鴨美は、チラリと鷲山をみた。
何もなかったかのように仕事をしている。

鳩は、社に戻ってすぐに、取引先へ向かった。
鴨美は、鳩がいないことに、安堵した。
やはり、好きではない。

鴨美は、席を外し、トイレへ向かった。
そして、戻ってくる途中で買ってきたパンティとストッキングを履いた。

あの出来事を思い出す。

(はぁ。浮気…になるよね。どうしよう。
浮気なんてしたこともないし、考えたこともなかったのに。なんで、あんなことになっちゃったんだろう。)

手が震えた。

No.31 12/12/28 22:01
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷲山は、仕事が手につかなかった。

鷲山は、案外、家庭を大切にしてきた。
そのため、性欲に関しては、妻で足りない時は、風俗に頼ってきた。
たまにBARで知り合った女を相手にすることも若い時はあったが、やはり素人は好きではない。
性感染症が心配だし、奉仕の割合が増える。
その点、プロはいい。
金さえ払えば、安全に仕事をしてくれる。
だから、会員制の高級風俗を利用していた。

会社の女性に手を出すなんて、一度たりともない。
興味もなかった。
それなのに、だ。
今日の抑えきれない性欲が、信じられないのだ。
ましてや、ポルターガイストが起こる中で、行為に及んだことも信じられない。

実は、心霊系が大嫌いだ。

鴨美をみた。
鴨美が鷹子となにか話している。


バラされないか、不安になった。

No.32 12/12/28 22:07
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷹子が鷲山のデスクに来た。


鷲山は、ドキッとした。

「部長。今日は大変でしたね。ひよ子さんのご家族から連絡は?」

「あ、いや、まだだ。」

「そうですか。命に別状がなければいいんですけど。なにがあったんでしょうね。」

「そうだな。救急隊員は、頭を打ってるようだと言っていたからな。」

「そうなんですね。とにかく、今日はお疲れでしょうから、無理なさらないで下さい。
何かわかったら、教えて頂けませんか?
鴨美さんも気になるでしょうから。」


「そうだな、わかった。」

鷹子は、一礼して席を離れた。

No.33 12/12/28 22:47
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ふぅ。

鷲山は、ひとまず、安堵した。

だが、安心できない。
女の口は、軽い。


鷲山は、47歳だ。
異例の出世で、会社の信頼を得ている。
部下の性行為をみて、僕も触発されまして…なんて、言い訳は通用しない。

後悔。


この言葉が、これほど重いとは。


しかも、鴨美は、あの鷹子が可愛がっている。

鷹子は正直苦手だ。
古い体質の会社から、女性の役職を出す時、他の部署の役職と揉めてまで、彼女を推した。
単に優秀だっからだが、鷲山の納得のいく理由を結局聞けないまま、課長の昇級を断ってきた。

納得いくなら、話は別だ。

だが、他部署の課長になるのは嫌だ。 
こんな理由にしか聞こえなかった。
もっと、骨のあるやつだと思っていた。
もっと、俺の…上司の気持ちを汲めるやつだとおもっていた。

営業部は、この会社の花形。
その部のトップである部長の話を断った経話は、瞬く間に社に広がった。

それ以来、女の役職の話はでなくなった。

鷲山は、女性の進出こそ、社にとって明るい未来があると思っていた。

この古い体質は、社をいつか苦しめる、と。

悔しい思いをしていたのだ。


それを、男ではあり得ない理由で断った鷹子を理解できなかった。


鷹子を見た。

鷹子は、部下思いだ。
元気のない鴨美を心配そうにみていた。



鴨美クン…か。

アッチの方は、最高級だったな。



それにしても、さっきから、パンクの鳩ぽっぽが、頭から離れない。


ひよ子クンもかわいそうに。
倒れた上に、信頼していた鴨美に裏切られ、ひよ子の好きな男と、ひよ子の部屋で性行為に及んでるとは、思いもしなかっただろうな。
だから、あのポルターガイストか?
上司である俺も罰当たりか。はぁ。


鷲山は、ひよ子は死んだもの、と思っている。

No.34 12/12/28 23:00
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鳩は、取引先を出たところだった。


鳩は、高嶺の花の鴨美と、あんなことができたので浮かれていた。

自分は、今までどちらかといえば草食系だった。
まさか、好きな女を脅すなんて出来る性格だとは思わなかった。

続きをしたいだけで、あんなことを言って、車内でも鴨美に触れるなんて、今までの自分では考えられなかった。

急に不安にかられた。
鴨美を可愛がっている鷹子は、正直怖い。
もっと怖いのは、部長の鷲山だったが、今や同じくスネに傷を持つ身だ。
仕事面では怖い存在に変わりないが、あの場にいて、あんなことを一緒にした。


そういえば、ひよ子の部屋のポルターガイストは、なんだったんだろう。
まるで、透明人間がいるようだった。
ひよ子は、なんか憑いてるような女性だったが、確実にヤバいやつだと確信した。

死なれたら祟られそうだ。

どうか助かりますように。
心から祈った。

パンクの鳩ぽっぽを口ずさんで、次の取引先へ向かった。

No.35 12/12/29 00:52
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

結局、その日は、ひよ子の容態は変わらぬままだった。

「鴨美ちゃん、帰れる?」

「はい!」

鷹子と鴨美は、会社を後にした。

途中で、ワインや惣菜を買って、鷹子のマンションに着いた。

「で?どうした??」
鷹子が、ワインをグラスに注ぎながらきいた。

「…ごめんなさい」
涙を浮かべる鴨美。

「なにが?」
鷹子は鴨美の顔を覗き込む。

「…最後までやってないけど、浮気しちゃったの。」

「え?は??いつ???」

「今日。ひよ子の部屋で。なんか、あたし、急に…おかしくなって。」
鴨美は、涙をこらえながら、すべてを話した。
レイプではなく、自らも抑えきれない性欲が強くなったこと。
部長が来ても、その欲を抑えられなかったこと。
ポルターガイストすら、さらに興奮するスパイスになったこと。
快感の中でも、男には全く、恋愛感情はないこと。
愛してるのは鷹子だけであること。
にもかかわらず、性行為に及び後悔していること。
鳩に続きを強要されていること。
車での出来事。
部長は、何を考えているかわからないこと。

時間をかけて、すべてを話した。

鷹子は、険しい顔をしたまま聞いた。


「ごめんなさい。やっぱり、別れ…」

「別れないよ。」
間髪入れずに、鷹子は言った。

「え?
…でも、でも!!浮気したんだよ!それも、職場の2人と!しかも!ひよ子があんな大変なときに!ひよ子の部屋で!ひよ子の好きな人と!ひよ子の怒りがある中で!!!」

鷹子は、鴨美を抱きしめた。
「いいからっ!落ち着きなさい。

それでも、いい。

話してくれてありがとう。」

「う…んっ。ごめん…なさい。ウッウッ」

「もういいから。後は任せて。
私は、平気だよ。それに、なんか…その部屋で、何か変な力が働いたとしか思えないのよ。ひよ子ちゃんの部屋だし。フフ」

抱き締めながら、鴨美の髪を撫でて、鷹子は笑った。

「フフ。ありがとう。」
鴨美は、安堵感に包まれた。


「今日は泊まってって。ね?」 

「うん。」

「さ、寝よう。」

「まだ飲みたいな。」

「お風呂も入らないと。部長はまだしも、鳩はムカツクから。」
鷹子がニヤリと笑った。

「やめてよー!でも、今考えても、おかしかったんだよね。薬とかってあんな感じなのかなー?」

「へぇ。」

「あ、ごめん、こんな…話し…」

「全然。ちょっと、興味あるよ。
だってさ、部長はありえない、とおもって。鳩だって、同じ。」

「高嶺の花って、言ってた…けど。」

「それにしても、アイツは、案外まともだったと思うよ。ま、明日、上手く言っとくよ」

「うーーん。私から…」

「ダメ。近づけさせないよ!」

「フフ」

「何?」

「嬉しい。幸せ!」 

鴨美は、前のめりになって、鷹子に顔を近付けた。

鷹子は、キスで応えた。

舌が絡み合う。
鷹子は、手を引っ張ってベッドへ連れて行った。

「忘れさせてあげるよ」

「…うん。」


鷹子は、鴨美に覆い被さった。

No.36 12/12/29 01:46
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

濃厚なキスを交わす鷹子と鴨美。

「や、やっぱり、お風呂に…」

「ダメ」
キスで口を塞いだ。

「ンーーー!」
もがく鴨美。

「なんでよ。気にしないよ。」

「病気…こわいから。」

「わかったよ。おいで。」
鷹子は両手をとって、鴨美を起こした。

「ありがとう!たーちゃん、大好き!」
鴨美はぎゅっと抱きついた。

「知ってるよ。」
ニッと笑って鴨美のシャツのボタンに指をかけた。
「鴨美に言ってなかったけど、課長の昇級断ったの、鴨美と離れたくなかったからなんだ。」

「そうなの?!えー!?だって、その話って…」

「そう。二年前か。一目惚れだったんだよ、実は。」

「しらなかったー!なんで、だまってたのー??うそー??!」

「カッコ悪いじゃん。部長には、悪いことしたよね。」

「そっか。なんか、ごめん。」

「なんで謝んのよ。フフ。
鴨美が全て言ってくれたから、私も言うね。
私は、昇級を蹴ったことで、部長に迷惑かけたんだ。だから、これから、部長に何
かあったら、私は全力で部長を守る。
ヤキモチ妬かないでよ。
鴨美に触ったのは腹立つけど、それとこれは別。わかってくれる?」

「うん!もちろん!!」

「営業部がなんだかんだ平和なのも、業績いいのも、部長のおかげだよ。恐いけど真面目。部下思い。尊敬してる。
あ、腰上げて。」
そう言って、鷹子は、スカートとストッキングを脱がした。
鴨美は、ブラジャーとショーツだけの姿だ。

「うん。わかってる。」

「部長が胸。鳩が、ココ…」
ツンと、それぞれを指でつつく。

「やめてよー!」
鴨美が顔を赤くして、困った顔で笑った。

「こりゃ、よく洗わないとね!」
ブラジャーを外す。
そして、ベッドの横に、鴨美を立たせた。

「もう!」

「キレイな身体。私のモノだよ。」
ショーツを下ろす。

「うん。」

鴨美も、同じく、鷹子のショーツを下ろした。

「よし、いこっ!」

鷹子は、鴨美の手を引いて、バスルームへと進んだ。

No.37 12/12/29 01:55
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

唖然とする鷲山。

「そうだったのか。」


鷹子のマンションの程近い公園。
その脇に車を停めていた。

不安にかられた鷲山は、以前、万が一のために購入していた盗聴器を、鷹子のバッグに仕込んだ。

鴨美が、鷹子に何を言うのか気になって仕方なかったのだ。


(まさか、鴨美クンと…。
だから、課長のポストを蹴ったのか。
他部署になるから…)

バスルームへ消えた2人のその後を聴くつもりはない。
受信機を切った。


“部長を守る”。“部長を守る”。 

鷹子が言った言葉が反芻する。



よし。

俺も守るよ。



鷲山は、車を発進させた。

No.38 12/12/29 02:29
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ジャーーーー

バスタブには、ようやく太ももが浸かる位の湯が溜まっていた。
「早く溜まらないかなー。」
2人は、身体を洗いながら、バスタブを覗く。


「ね、鴨美。どうやってフ○ラしたの?だって、したことなかったよね?」
鴨美の身体を洗いながら、鷹子は聞いた。

「ごめん。実は…高校の時に彼氏いて…。
ごめんなさい。好きじゃなかったし、忘れたい過去で。無理矢理、男の子を好きになろうとしてたから。」
鷹子の身体を洗いながら返事をした。

「そっかー。」

「うん。嘘つきだね、私。」

「アハハ。そうだね。でも、わかるよ。」

「たーちゃんは、あるの?」

「あるよ。男と付き合ってたしね。」

「ふーん。ちょっと、ヤキモチ!」

「アンタが言うな!」
笑って、乳首をつまんだ。

「キャッ!」

お互い、ピンポイントでつつき合う。

そして、笑った。

シャワーで流す。


鴨美は、ローションを取った。

「たーちゃんに、ぬりぬりー」
胸に、ベチャっと塗りつける。

「貸して。」
鷹子が鴨美の持つローションに手をのばす。

「まだダメェーー」

「なんでよー?」

「今日は、わたし。」

「そうなの?」

「うん。」

鴨美は、鷹子にキスをした。
濃厚なキス。
音が大きくなる。

胸に手を伸ばす。

「んー!やっぱ、オッパイは、ダメみたい。くすぐったくて。」
鷹子は、苦笑いした。

「ん!」
鴨美は、キスをしながら、鷹子の股関に、ローションがついた手をやる。

「ンアッ!」
鷹子は、身体をよじる。

首に唇と舌で刺激しながら、優しく指を動かした。
鷹子の好きな動かし方をやる。

鷹子は、大きな深呼吸と、吐息を漏らした。

指を入れる。

「ンン!!」
ビクンとのけぞった。

「鴨美…、一回ストップ。」

「なんで?チュパ」
首筋にキスをした。

「アッ…ベッドがいいから。」

「そう?」

「ふぅ。ヤバい。濡れ濡れ。」

「へへ。私も!」

「どれ?」

「イヤー!」

「ははっ!お湯に浸かろ♪さっきより、溜まったよ。」

「うん!」

2人はバスタブに入った。

「あったかーい。キモチー」
ニコニコの鴨美を、後ろから鷹子は抱き締めた。

No.39 12/12/29 02:40
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷹子は、攻める方が好きだ。

触られるのも感じるが、それよりも、イジルことで、快楽を得れる。
日頃からSだが、今日は、特別Sっ気が強くなっていた。

「鴨美。今日は、浮気したから、寝かさないよ。」

「えー!」

「今日は、いっぱい、いろんなことするから!今までしてないことも。」

「え!!たとえばー?」

「まだ、秘密。あれ!?今ので、ヌルヌルしちゃってるじゃん!」

「なんか、のぼせちゃう。」

「ごまかすな!ハハハ」

「ふふふー。早くベッドいこっ。」

「うん、上がろう。」


2人は、バスルームを後にした。

No.40 12/12/30 01:00
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子は、涙が止まらなかった。

鴨美の別れの覚悟をした時の顔。
赦された時の顔。
愛しい人といる時の、可愛らしい、女の子の顔。


どれも、見たことがなかった。


いつも、楽しい時間もいっぱいあったが、心配ばかりかけてきたことに気付く。


鴨美の愛しい人が、鷹子だったことには正直、驚いた。

内心、鴨美の恋愛は、不倫ではないか?と、疑っていた。

ひよ子は、大の不倫嫌いである。
公言していたと言ってもいい。
不倫は、自己中心的・自分勝手な者にしか出来ない愚行である。
どんなに綺麗事を言っても、やはり、愚か者にしかできない恋なのだ。
親しい人でも、愚か者といえるのか?!
鴨美が不倫をしているとしたら??と、悩んだ事もあった。
“秘密”が、鴨美に漂っていたからだ。

しかし、ひよ子は、ミクルの一部を読んで、確信したのだ。不倫は、愚行で間違いないと。
特に、“まさか…私が”と“重い女”で、そう思った。
ただ、ひよ子は、
「誰にも、死ぬまでバレない」
「徹底的に、これでもか!というくらい、家庭がある立場、二番という立場を貫く」
これを信条とし、絶対にだーーれも傷つけない!墓場まで絶対に持って行く!ような不倫なら、10000000歩譲って、少し、ほんの少しは、塩一粒くらいの少し…いや、ウイルス一つくらいなら、アリかも知れない、と思っている。
こう考えるたびに、
(自己愛の強いやつらに出来るもんか!!)
という結論に至る。

よって、不倫は、ナシだ。


だから、鴨美の相手が鷹子で、心が軽くなった。
そして、互いを思いやる美しい恋愛に、性別の差なんてないんだな、と、実感した。


ひよ子は、鴨美が愛しいと思った。
認めるのが怖かったが、鴨美が鷹子といるときの幸せそうな顔をみていると、鴨美に恋をしていた自分を認めることができた。

(鴨美。幸せにね。ずっと、続くといいね。
そして、私のせいで、ごめんね。)

No.41 12/12/30 02:34
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

ひよ子は、部屋を出ようとした。

「あ!しまった!!」


ガチャ   ギィーーーー

勝手に開くはずのないドアが開いてしまった。


ベッドルームから、2人の悲鳴が聞こえた。

「あわわ!ごめんなさい。
つい!だって、人間なんだもーん!
ドアがあったら開けちゃうよー!」

言い訳するひよ子の声は、聞こえない。

スッポンポンの鷹子が、キッチンから塩を取ってきた。

「悪霊退散っ!ひよ子ちゃん、成仏しなさい!」

食卓用の食塩を振り撒く。

小さな穴から、パラパラと塩が飛ぶ。


その姿をみて、ひよ子は、トボトボと帰る。
また、つい玄関のドアを開けてしまった。


後ろから悲鳴が聞こえた。


ひよ子は、ふてくされた。

悪霊ってなによ。
まだ死んでまけんけど!?
しかも、ひよ子ちゃん、って名指しですか?!
まぁ、あってるけどね。
あんな塩で悪霊ってやっつけれるわけー?
私に塩かかってないし!

あーぁ、なんでこうなるんだろ。

1日に、二度も失恋してるし!!


ってか、私の体どこよ!

病院ぐらい、聞いときゃ良かった!



うぇーーーーーん
びぇえぇぇーーーん


ひよ子は、泣いた。

No.42 12/12/30 02:51
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷹子は、震えながら、ベッドルームに戻った。

「今日のアンタの異常事態、信じるよ。フゥ」

「ありがとう。あんなのが、ずっとだったの…」

「こんなに怖いのに、セックスに没頭できちゃうんだから、なんかの薬でも撒かれてたんじゃない?やっぱり。」

「そうかも。ホントに、すごい性欲だったから…」

「あー、怖かった…」

「ありがとうね。明日、掃除機かけるね!」

「うん、あ、いいよ。掃除機は、私やるからさ。今日は、早く寝ようか。」

「うん。怖いから、手を繋ごう」

「うん。」

2人は手を繋いで、ベッドに横になった。


「怖かったね。」
鴨美が言った。

「ね。ビックリしたわ。」
鷹子は、鴨美を抱き締めた。

スベスベの肌を撫でる。

撫でている間に、胸に手がいく。

鴨美の身体が少し反応した。

鷹子はキスをしながら、強く揉んだ。
鴨美の身体は、強く反応する。


(やっぱり、いつもより、感度がいい)
鷹子は、そう思った。
寝かさないことに決めた。

鴨美は、クビが弱い。
クビを攻めながら、胸をいじった。 
乳首は、硬くなっていた。
今度は、乳首を口に含んだ。

No.43 12/12/30 03:03
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷹子の舌は、温かく、柔らかい。
乳首に舌が触れた瞬間、期待でジワッとアソコが濡れるのが分かる。

指も、繊細に動く。
男と違うのは、この繊細さかも知れない。
くすぐったい。
でも、これが快感で、この快感は、何故か持続する。

アソコが、ジンジンとうずく。

それに気付いたかのように、手が伸びた。

細く華奢な指が、液をすくって、クリにつける。
そして、コリコリと優しく撫でた。


これだけで、もう、鴨美は、イってしまった。


いつもなら、一度休憩して交代する。

だが、今日は、違った。

鷹子は、舌で舐めた。
電気が走る。

「アアっ!たーちゃん!!!ンッ!!」

チュパチュパと、音だけが鳴る。

柔らかい舌が、ピンポイントで攻めてくる。

もう、脚がガクガクになった。

指が入って、かき回す。
舌が、同時に、高速で動く。
そして、チューっと、吸い上げた。


鴨美は、大きな声をあげてイった。

No.44 12/12/30 03:17
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鴨美は、力が入らず、ベッドに横たわっていた。

鷹子は、髪を撫でながら、サイドボードの引出から、バイブを取り出した。

2人のセックスでは、今まで、ローション以外のグッズを使ったことがなかった。


鷹子は、バイブにローションをつけ、鴨美の脚をひらいた。
鴨美は、されるがままだ。

鈍い振動音が聞こえる。

ゆっくりと、鴨身の中に入ってきた。

鷹子は、バイブをゆっくりピストンさせながら、空いている手の指を、クリに置いた。

鴨美は、声もだすことなく、あっという間にイった。
身体は、ずっと、ビクンビクンと、動いていた。

鷹子は、それでも、続けた。

バイブをさしたまま、大きく脚を広げさせて、今度は、舌でクリを愛撫する。


鴨美は、潮を噴き、気を失った。

No.45 12/12/31 01:40
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「鴨美。朝だよ」
鷹子は、鴨美の身体を撫でながら声をかけた。

「んー」
返事はするけど、目は開かない。

「フフ」
寝顔をみた鷹子は、あまりの可愛さに笑った。
先にベッドから出て、身支度を始めることにした。


食パンをトースターにいれ、電子ケトルのスイッチを押し湯を沸かす。

その間に、シャワーを浴びた。

昨日の1日を振り返る。
落ち着かない1日だった。

鳩は、脅しなんてするような性格に思えない。
だが、鴨美との性行為で、どこかのネジがぶっとんだ可能性がある。
勘違いしたまま、自信家になった場合のことだ。
今までの鳩なら、一喝で終わった。
しかし、鴨美の話を聞く限り、それでは済まなそうな嫌な予感がする。

なんて切り出そう。

部長と話すか。

全て知っている、と。


しかし、鴨美はどうだろう。
立場が悪くなるか?


ダメだ。
頭が回らない。

疲れてる。


あと…
昨夜の鴨美を思い出す。
あんなに色気のある鴨美は、見たことがなかった。
潮をふくときの、快楽に満ちた、とけるような顔が脳裏に焼き付いている。


カチャ

バスルームのドアが開き、鴨美が入ってきた。

お湯のあたるところへ導き、シャワーを浴びさせる。

ボディーソープを泡立て、全身に軽くつけた。

No.46 12/12/31 02:04
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「おはよ。」
鴨美が、また目を瞑って、眠そうに言う。

「おはよ。キレイにしてあげるね」
鷹子は、また鴨美をいじめたくなった。
立ったまま、片足をあげて、その足をバスタブの縁に乗せた。
そして、鴨美のを優しく洗った。

洗ってる先から、ヌルヌルとしてきた。

「ン。たーちゃん…ポーーっとしちゃう。」
鴨美は、眠いのか気持ち良いのかわならない様子で言った。

「流すよ。」
鷹子は、シャワーをかける。
泡を落としたあと、クリを指で撫でた。
ヌルヌルが溢れ出てくる。

鴨美は、今にも倒れそうだった。
片足だけでは、この快楽に負けてしまう。

「ベッド行く??」
鷹子は、耳元で囁いた。


「う…ん」
鴨美は、ポーーっとしたまま、答えた。

ベッドへ行くと、眠い顔のまま、鴨美が鷹子の脚を広げた。

「たーちゃん、させて、ね」
そういって、ペチャペチャと音を立てて舐め始めた。
指を入れ、鷹子が一番感じるスポットを刺激してくる。
細長い指が、しなやかに、柔らかく動く。
同時に、クリを舐める。
鷹子は、高速で動かされるより、ゆっくりと強めに舌で転がされるのが好きだ。

鴨美は、顔をあげると、ベッドサイドにあったグラスを手にとる。
鷹子がシャワーを浴びてる時に用意していたのだ。

小さな氷を、口に含んだ。
口の中を冷やす。

十分に冷えたところで、また舐めた。

ドクドクンと熱くなったクリを、冷たい舌で刺激した。


鷹子は、静かにイった。
そのまま、寝てしまった。

No.47 13/01/01 12:00
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「たーちゃん、おきてー!」
鴨美は、甘い声を出した。

鷹子は、慌てて起きた。

「今、六時半だよー。ご飯の用意、したよ!シャワー入って♪」
鴨美が、鷹子の手を取る。

「あ、うん。ありがとう。」


2人とも支度を終え、朝食をとった。


鴨美と鷹子は、恋人になって、一年が経つ。
今まで、イってそのまま寝てしまうことは、一度もなかった。
鷹子は、鴨美の積極性が嬉しく思う反面、昨日の鴨美の出来事が、鴨美を大胆に変えたと確信し、複雑な気持ちになった。


「よし、そろそろ行くか!」

「うん!」

鷹子と鴨美は、マンションを出て、会社へ向かった。



電車に揺られながら、鴨美の横顔を見る。
幸せそうな顔をして、ニコニコしている。


鴨美は、今までよりずっと鷹子と近くなった気がして、浮かれている自分を隠すのに精一杯だ。

(初めて、たーちゃんを、あんなに気持ちよさそうにイかせれたー♪)

ルンルンだ。

(一緒に暮らしたいなー。同性でも、結婚できたらいいのにっ。)
鴨美は、声を大きくして、鷹子との交際をみんなへ伝えたいと思うようになった。
そうすれば、堂々とできるのに。


でも、鷹子はどうなんだろう。

今度、聞いてみようかな、でも、怖いな。




2人は、会社が近くなると、会社用の顔に切り替わった。

No.48 13/01/01 12:27
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

未だ、ひよ子の容態は変わらぬままで、みんなは心配が募るばかりだ。

どこのデスクでも、ひよ子の話が出ていた。

「部長、ひよ子さん、心配ですね」
鷹子が、声をかけた。

「あぁ。まだ、変化はないようだ。


鷹子くん、ちょっと、いいかな。


…君のバッグを持って、会議室に来てくれ。」


「???
バッグ?…ですか?」
鷹子は、不思議がった。

「あぁ。すまないが、頼む。」

「…はい。」



コンコン

「どうぞ」

「失礼します。」

「すまないね。」

「あの、どんな…」
バッグを足元に置き、鷹子は、自分に何が起こるのか想像できない様子でいった。

「うん。まず、これから話すことの処遇は、君に任せる。それは、覚えておいてくれ。」

「??え?」

「実は、ひよ子くんの家に行ったとき…」
部長は、あったことを包み隠さずに話した。

「それから…最低なんだが…」
部長は、目を落とし、言いづらそうな、曇った顔をした。

「はぁ……?…」

「鴨美くんが、君を慕っているし、昨日、君の家に行く話が聞こえてしまった。それで、君にどこまで話すか不安になった。」

「…そうでしたか。」
(その話か。部長の立場なら当然、か、。)と、鷹子は、少し安心した。

部長は続ける。
「それで…
…本当に…最低なんだが…
…君のそのバッグに
…盗聴器をしかけてしまったんだ。」

「!!!!!!!」
鷹子は、目を見開いて、部長をみた。
そして、バッグに目をやる。

「本当に、申し訳ございません。」
部長は、椅子から降り、土下座をした。

「え?いや、え?えー?」
口元に手をやった。

「これは、立派な犯罪だ。本当に、申し訳ない」

「…。まず、顔を上げて頂けませんか。お話しを。」

「あぁ。」
鷲山は、正座のままだ。

「お願いします。椅子に…」
鷹子は、席を立ち、椅子に促した。

仕方ない、といった顔で、鷲山は、椅子に腰を掛けた。

「言い訳になるが、鴨美くんに手を出したことも、自分で自分を信じられない。
盗聴器は、以前に…その…立場が悪くなった時の万が一のために購入していた物なんだ」

鷹子は、それは、自分が課長職を蹴ったからだと察した。

No.49 13/01/03 22:35
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

「信じてもらえないかも知れないが、盗聴器を使うのは、はじめてなんだ!
本当に、どうかしてた。済まない…」
鷲山は、再度、頭を深く下げる。

「それは、信じます。」

「ありがとう。


あと…

君が昇級を蹴った理由がわかって、良かった」

「!!

そうですか。」

「邪魔するつもりはない。安心してくれ。あと、俺の処遇だが、好きに…」

「いえ!
私は、十分に謝罪して頂けました。
“今は、”そう思っています。
今後、部長が私と鴨美さんの事を口外するようなら…」

「そんなことは、絶対にしない!」

「…でも、信じ…」

「今、誓約書をかく。書かせてくれ。」

「そう…ですね。その方が、お互いの為になりそうですよね。」
鴨美は、書いてもらう事は、本意ではないが、素直に応じることにした。

「部長。私は、部長を尊敬しています。
だからこそ、お願いがあります。

今まで通り、何もなかったことにして、接して下さいませんか?」
鷹子は、頭を下げた。

「やめてくれ。君は、頭を下げる必要はない!

俺が、全て悪いんだ。

君が望むならそうする。
だが、本当に、俺が会社にいてもいいのか?」

「お願いします。
部長は、会社にとって必要な人ですし、私達は、信頼しています。

あ、盗聴器なんですが…」

「あ!すまない!ここに。」
鷲山は、盗聴器を一礼してから取り出した。

「え!こんな大きさで聞こえるんですか?」

「俺も初めて使ったから、ビックリしたんだが、ハッキリ聞こえた…

全部は、聞いてないけどな!」
鷲山は、慌てて言う。

鷹子はクスリと笑った。


「ところで、鳥山の方は、問題ないのか?」
鷲山は、心配そうに、鷹子に聞いた。

No.50 13/01/04 04:12
ピヨピヨ軍団 ( AFYQnb )

鷲山のいう、鳥山とは、他部署の人間である。
鷹子の元夫で、年は鷹子の3つ上の39歳である。
多くの人間からは、好かれている。
なぜなら、素性を知らないからだ。
鳥山は、外見も外面もいい。
まさに“一見”営業向きで、事実、鳥山が営業部にいた時は、取引先からの評価も高く、業績も非常に優秀であった。
鷹子が入社し、営業部に配属され、一年後に交際がはじまり、その二年後、鷹子が25才のとき、妊娠がわかり結婚した。
しかし、結婚生活は、わずか一年足らずで破綻となる。
入籍翌日から始まった鳥山のDVに耐えきれずによる離婚だが、浮気もしょっちゅうだった。
離婚の条件として、「鷹子による不貞行為」を飲まされた。
今の鷹子なら、弁護士をつけ、徹底的に闘うだろう。
だが、25才という若さ、DVによる洗脳、暴力の恐怖、助けてくれる肉親がいないこと、出産直後であったこと、独りで抱えこむ性格が災いした。
その条件で済むのなら、と、快諾してしまった。
誓約書を書いた途端に、慰謝料を請求された。貯金通帳に刻まれた額であった。
鷹子は、通帳から全額を引き出し、鳥山にくれてやった。
“二度と関わりを持たない、二度と金品の要求をしない”という誓約書を書かせた。
ニヤニヤ笑いながら、鳥山は楽しそうに書いた。

離婚が決まった時点では、そのまま会社を退社するつもりだった。
しかし、貯金がなくなり、赤子を抱え、頼れる肉親もおらず、となれば、会社にしがみつくしかなかった。
育児休暇中、復帰した時の事を考え、ビジネスだけではなく、あらゆる分野の学習をした。
その努力の結果、後に、課長職の話が舞い込んでくることになる。

その赤子は、先天性の脳疾患があった。
体も弱く、感染症などもおこし、医療の力なしでは生活できず、現在は、施設にいる。
遠方のため、週1、2回しか会えない。

鷹子は、未だに、「トリヤマ」と聞くと、動機がする。

当時の全てを思い出す。

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