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初対面の人と仲良くなれません。
同棲するなら1人になれる部屋が欲しいって言ったら号泣された
「夫が家事を手伝うのは当たり前」

愛の形

レス30 HIT数 8078 あ+ あ-

凛( ♀ loeN )
18/04/15 01:21(更新日時)

あなたは愛する人の為に
『さよなら』が言えますか?






本当に愛する人の幸せを願い、
『さよなら』が出来ますか?





…∞………………………………………∞…


小説なんてとても言えません。
…が…、初挑戦で書いてみます。

色々な葛藤の中で繰り広げられた様々な
恋愛模様。
あまり難しい言葉を知らない為(笑)
レベルの低い作文みたいになるかもしれませんがお許しくださいm(_ _)m


…∞………………………………………∞…


No.1882267 12/11/28 01:48(スレ作成日時)

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付箋

No.1 12/11/28 02:39
凛 ( ♀ loeN )



第1話

―初めて付き合った女は忘れられない?―


凛  19歳
直也 19歳

秋。

私達は小学校からの同級生。
この歳になっても
地元の友達は皆、仲が良く毎晩のように遊んでいた。

私は当時 高校の先生だった人と別れたばかり。
直也も高校3年生の時に付き合った女・美恵と別れた後だった。

美恵は直也が初めて付き合った女性。
一緒に遊んだ事はないが、2人でいる所は何度か見た事もあり 話もよく聞いていた。

直也は優しい性格。
でも、友達みんなから「美恵はやめとけ」と言われ続けていた。
美恵は男を作り、直也を振っては お金に困るとまたヨリを戻す。
また振っては戻ってくる。
そんな事を多々 繰り返していたからだ。
良いように使われていたのだ。

No.2 12/11/29 01:35
凛 ( ♀ loeN )

>> 1

ある日の夜


「あ…俺さ…また美恵とヨリ戻したんだ…」


「まじで!? あんたも懲りないねぇ(笑)そんなに好き?」


「まぁね。初めて付き合った女だしね…あいつ、みんなが言う程 悪い奴じゃねーし。他に頼れるとこないんだよ。」


「ふーん…まぁ、付き合うのはあんただしね。止めたって無駄だろうね」


「美恵さぁ…今度は一緒に住みたい。もう絶対 別れないから!!って言うからさぁ…同棲しようと思ってる」


こいつはどこまでアホなんだ( ̄○ ̄;)
100%また騙される自信あるぞ(笑)


なんて思いながら話を聞いていた。
何を言っても無駄。
今までもそうだった。


No.3 12/11/29 01:52
凛 ( ♀ loeN )

>> 2

それからしばらくの間
直也は友達との遊びにも来なくなった。


なんだかんだ うまくいってるって事かな。
なぁーんて思っていた。


…が…!!
突然の電話。
直也だ。


「遊ぼーぜぇ!!」


「なんだよ(笑)あれから全然 顔出さなかった癖に!!寂しくなったん?(笑)」


「まぁね…」


どこか寂しそうな気がした。


「みんな誘ってみるよ!!」

「よろしくぅ」


久しぶりに直也を加え みんなで集まった。
まぁ、半分以上は予想していた通り。

でも、そこまで出来る女が本当にいるんだ?
私は笑いを通り越し
少し直也に同情した。


No.4 12/11/29 02:21
凛 ( ♀ loeN )

>> 3


「あいつさぁ…出てった。家。」


みんな一斉に
「やっぱりね(-_-#)」


「俺が全部 買ったんだよ。最低限 必要な家具、電化製品。………家帰ったらさ、全部ねーの。空っぽ。残ってたの俺の私物だけ。速攻、電話したらさ『現在、使われておりません』…もう最後にするよ…」



当たり前だろ(`∇´ゞ


帰り道、方向が同じだった私達は一緒に帰った。
いつもは明るい直也が下向き加減で口数も少ない。

私も責めるのはやめて黙って歩いた。
最後、別れ際に

「お前はもう吹っ切れたの?…先生。」


「うーん…私は自分で決めたからね。完全に忘れた訳じゃないけど今みんなといて楽しいし その内きっと忘れるでしょ(笑)………あんたも忘れな。もっといい人 絶対いるって」


「そーだな」


「あ…今度さ。留美の学校の文化祭行かない?その後 飲み会あるって!! いい女いるかもよ。大ちゃん達は飲み会だけ参加だって。考えといて」


「ぉぉ!了解!じゃーな」


この時までは、ただの友達だった。
一緒にいて楽しい仲間の1人だった。
優しいが故に信じて騙されちゃう可哀想なおバカちゃん くらいに思っていた。


No.5 12/11/29 02:45
凛 ( ♀ loeN )

>> 4


結局、文化祭には2人で行くことになった。
考えてみたら2人でどこかへ行くのは初めてだった。

そんなに長くは乗っていなかったはずの電車が少し長く感じていた。


あれ?
私ちょっと緊張してる?


直也を『男』として見た事なんてなかったはずなのに…



留美の学校に着き
まずは留美の所へ行った。
留美が飲み会に来る女友達を紹介してくれた。

可愛い女の子が1人いた。
社交的な直也はすぐ仲良くなっていた。


なんとなく気持ちがモヤモヤしていた。
自分から誘った癖に。


飲み会まで時間があったので2人で時間を潰した。
ファミレスで飲み会だけ参加の友達と合流し、飲み会が始まった。


あれ?
なんか私…
気持ちが変。



飲み会は盛り上がり、カラオケに。
あまり飲めない私は なんとなくノリに付いていけず…
さっきから気になって仕方ない物が目の前にある。


既に酔っ払ってイチャついてる2人。


直也と心音…………。
可愛いと思った女の子。


No.6 12/12/01 16:25
凛 ( ♀ loeN )

>> 5


私はお酒が弱い。
酔っ払って気持ちよくなる前に心臓がバクバクして頭が痛くなる。

なにより、全身真っ赤になる姿を人に見られるのが嫌だ。
だから お酒は無理に飲まない。

いつも酔っ払って可愛く甘えられる女の子はいいなぁ…
なんて思っていた。

酔った勢いで…なんて事も私には無縁だ。
「あー酔っ払ってきたぜ」と同時に吐くんだ( ̄○ ̄;)


でもお酒の場は嫌いではない。
素面でも まぁついていける。



………でも今日はなんだか「帰りたい。」と思ったんだ…。


2人がこの後どうなるのか、少し気になってる自分がいるのが分かった。


私は留美のとこへ行き、留美にだけそっと「帰るね…。」と伝えた。
私が帰ると知った時の
直也の反応を見たくなくて
静かに外へ出ようとした。


…と同時に
「凛、帰るってぇー!!!」


留美がおっきな声で言った
( ̄○ ̄;)ガーン

No.7 12/12/02 04:17
凛 ( ♀ loeN )

>> 6


「明日、仕事だから一足先に帰るねっ♪またねぇー!!!」


元気よく笑顔で言った。


大ちゃんが
「1人で大丈夫か?凛、方向音痴じゃん」
と言った。


「駅、近いから大丈夫だよねっ!!!」
心音がクスッと笑う。




あぁ大丈夫さ。
私は1人で大丈夫さ。
早くここから去りたい。



「じゃーね♪」


と部屋を出て駅へ向かった。
少し足早に歩いた。


…が…、
駅が分からない。

まぁ歩いてりゃ その内 着くでしょ。と思いながら歩いた。

No.8 12/12/02 04:43
凛 ( ♀ loeN )

>> 7


うーん…
誰かに聞くかな。
でも周りは酔っ払いか若い男女の団体ばかり。


情けなさと…
ちょっぴり切なさで涙が出てきた。



……私……直也の事 気づかぬうちに好きになってたのかな…。
ただの仲良しを取られたような感覚なのかな…。


そんな事を考えながら歩いた。
泣き顔が見えないように少し下を向いて歩いていたのだろう。





その時………!!
目の前に誰かが立っていた。

No.9 12/12/02 04:56
凛 ( ♀ loeN )

>> 8


直也だった。



「お前、何やってんだよ(笑)
こんな事だろうと思ったよ(笑)」


「………。」
嬉しいのに素直になれない。


「帰るぞ!!」




…え?


「直也、楽しそうだったじゃん。電車さえ乗れば帰れるから大丈夫だよ!!」


「あ~。なんか疲れたから俺も帰る。」



…あんな楽しそうにしてたのに?



あえて心音の名前は出さなかった。
今は聞きたくなかった。

No.10 12/12/02 05:22
凛 ( ♀ loeN )

>> 9


帰りの電車の中で
大ちゃんを気に入った女の子の話なんかをしていた。


半分、上の空で聞いていた。
ふと思った。



「私、大ちゃんが来てくれたのかと思った。顔上げたら直也だった(笑)
………なんで来てくれたの?楽しそうにしてたのに」



「珍しくお前、機嫌悪そうにしてただろ。ほとんど飲んでないし歌わないし。
ずっと気になってたんだよ」




気になってた?
どういう意味?
あんだけイチャついてたクセに(-_-#)


素直じゃない私は嫌味を言う。


「直也は楽しんでたね!!目の前でイチャイチャすんじゃねーよ(笑)」



「…やっぱな。お前、気に入んなかったんだろ?」



バカだ。
悟られてた( ̄○ ̄;)



「あいつ酔ってたからさ。場の雰囲気 考えて、とりあえずノリに付き合っただけ。俺…あーゆう軽い女はダメ。」


「………ふーん。」

No.11 12/12/02 05:33
凛 ( ♀ loeN )

>> 10


地元の駅に着いた。

「今日はありがとう!!助かりました
m(_ _;)m 」



「お前もう少し時間ある?」



ん?


「もう少し話したい気分。」
直也が言った。


「大丈夫だけど」



直也の住むマンションの下にある駐車場で話した。

今まで意識していなかった時は2人でいても距離感なんて気にする事もなかった。

だけど今日は、何故か緊張していた。


No.12 12/12/02 06:05
凛 ( ♀ loeN )

>> 11


「大樹がさ、俺んとこ来て言ったんだ。
お前、凛のとこ行かなくていいのか?って。
そしたら留美が来てさ、早く行け!!って。」



「…なんで?」



「2人は気づいてんだろ。俺の気持ち。意味わかるか?(笑)」



突然すぎて
「意味わからん(笑)」
ごまかした。


「そっか…。」


パッと直也の顔を見ると
寂しげな顔で下を向いていた。


思わず私は言ったんだ…。
「でもね…今日 私、ちょっとだけヤキモキやいてた。
直也と心音に…。自分がよく分からなくて帰りたいと思った」


「ちょっとだけ?」



「…ちょっとじゃないかも(笑)」



直也は後ろから私をそっと抱きしめた。
そして…
初めてキスをした。


驚く程の急展開だった(笑)


No.13 12/12/02 06:18
凛 ( ♀ loeN )

>> 12


私達はいつも一緒だった。
周り公認の仲良しカップルだった。
(カップルって死語か!?(笑))


みんなで遊ぶ時も一緒。
どこへ行くにも一緒。
家が近い事もあり、お互いの仕事が終わると 直也ん家で夕飯をよく食べた。

お母さんとも仲良くなった。
気づくと直也ん家はみんなの遊び場になっていった。


そんな中、直也のお母さんが言った。



「あの子は変わった。美恵と付き合ってた頃はぶっきらぼうで怖かったけど…凛ちゃんと付き合って変わった。
凛ちゃんと話してる時のあの優しい話し方。私に対しても優しくなった。
凛ちゃんがお嫁さんに来てくれたら嬉しいな」


もう結婚話かい(゜∀゜;ノ)ノ
早すぎるだろ。
…と思いつつ、嬉しい自分がいた。



No.14 12/12/02 06:32
凛 ( ♀ loeN )

>> 13


毎晩のように会っていた。
会えない日も必ずメールで
「好き」
「大好き」
を言い合うのが日課になっていた。


何も疑う事もなく
幸せな日々を送っていた。




そんな中、大ちゃんが留学する事になり
みんなで空港まで見送りに行った。

大ちゃんが言う。
「お前ら、俺が帰ってくるまで絶対に別れんなよ!!まぁ心配いらねーな!!」


「任せろ!!なんも心配いらねーなよ!!」
直也が返す。




幸せの真っ只中。
直也といると安心できた。
大好きだし、大好きと想われてる。
そう信じきっていた。



それから5ヶ月…。

No.15 12/12/02 06:43
凛 ( ♀ loeN )

>> 14


私は女友達と3人で伊豆へ旅行に行く事になった。

直也に見送られ出発。
温泉と美味しい料理に満足し…夜。


寝る前にいつものように
「大好き」とメールする。

いつもなら忙しくても すぐに返信が来る。



しかし、その日はいくら待っても返信がなかった。



初めて味わう不安感。
こんな時、女の直感は当たるもの。
私の頭の中によぎる不安。




どうか神様。
私の考えすぎでありますよーに。

鳴らない携帯を枕元に置き
私はいつの間にか寝ていた。

起きて携帯を見る。



返信はなかった。

No.16 12/12/02 07:05
凛 ( ♀ loeN )

>> 15


女友達にこの事を話すと
「疲れて寝てんじゃん?考えすぎだよ!!」
と言われた。


素直には受け止められず
楽しいはずの旅行は
不安でいっぱいの旅行になった。


もう一度だけメールしてみよう。
「寝てた」って言ってね…。
祈るような気持ちでメールした。



やはり返信は来なかった。


お土産を手に
私はまず、直也ん家に向かった。



駐車場を見る。
…車がない。



直也は仕事で自分の車は使わない。
仕事用の車で移動するから
自分の車は仕事では使わないのだ。


益々、不安になった。
そして、お土産を持って直也ん家に行った。


No.17 12/12/02 07:13
凛 ( ♀ loeN )

>> 16


「凛ちゃん おかえり♪
直也まだ帰って来てないけど」
お母さんが言う。



「…ねぇ…お母さん。
直也、昨日の夜ここにいた?」



「え?昨日は朝、仕事徹夜だから帰ってこないって言って出てったよ?
なんかあった?」


「車がないの。昨日の夜、メールしたら返ってこないの。
初めてなんだ。こんな事。」


その時 直也ん家には
よく遊ぶ先輩がいた。
先輩が仲のいい友達数名を呼んだ。

ちょっとした大騒ぎになった。

No.18 12/12/02 07:26
凛 ( ♀ loeN )

>> 17


「鹿野さんに電話してみよう!!」
お母さんが言う。



鹿野さんは直也の職場の社長。
何度か一緒に食事もしている。



そんな事までしていいのかな…
と思いながら
でも確かめたい自分もいて
電話をしてもらった。



信じたくない事実。
「直也からは今朝、具合悪いから休むって連絡あったよ。
昨日も早めに仕事が終わって
体調悪いって早く帰ったぞ」



一瞬にして静まり返る部屋。
先輩が聞く。

「凛、心当たり…ある?」



お母さんの手前
「ううん…」
と答えた。

でも、心当たり………
1つだけ直感した事があった。


No.19 12/12/02 07:33
凛 ( ♀ loeN )

>> 18


直也が車を買って
私に言った言葉。


「次は車で来ようね♪」





私はそっと先輩を呼び
「心当たり…ある。
…いつも行くホテル…だと思う」


不思議と冷静だった。
むしろ、先輩や友達の方がパニクっていた。


「凛、案内できる?」

「…はい」


No.20 12/12/02 07:43
凛 ( ♀ loeN )

>> 19


先輩の車で
先輩と私。
友達2人とホテルに向かった。


勘違い。
考えすぎでありますよーに…
そう祈りながら。


車の中は緊張感が走っていた。




何故、女は勘が鋭いんだろう。
男が単純すぎるのか…。


目の前に
ユーホーキャッチャーで2人で集めたぬいぐるみが並ぶ車があった。
間違いない…直也の車だ。




「あったね…。凛、どうしたい?」
先輩が言う。

No.21 12/12/02 07:59
凛 ( ♀ loeN )

>> 20


「どうしたい?って?」



「出てくるの待つか?
待つなら付き合うぞ」


私は首を横に振る。
友達は、許せないから待とう!!と言った。


一緒に出てくる相手は美恵だと直感で思った。
私に「待つ」選択肢はなかった。


こんな時、みんなは待つんだろうか…。
その場で決着をつけるんだろうか…。


私にそんな勇気はなかった。
信じたくない事実。
でも、受け止めなきゃいけない事実。



ただただ悲しい気持ちで家に帰った。
みんなも一緒に帰った。


家に着くと頑張って抑えていた涙がバーッと込み上げた。
私はひたすら泣いた。


No.22 12/12/02 08:12
凛 ( ♀ loeN )

>> 21


その後、先輩や友達…お母さんがどうしていたのか知らない。


直也は私を避けた。
連絡しても一切、返信はなかった。



このまま終わる?
ついこの前まで「好き」と言い合っていた2人が
音信不通のまま終わるの?



せめて最後に話がしたかった。
直也の気持ちが知りたかった。



人の気持ちは
そんなにあっけなく変わってしまうものなんだろうか…。


少し冷静に考えた。
直也はきっと、寂しさを紛らわせる為に…私と付き合ったんだ。
本当はまだ美恵が好きだったんだ…。
なら どうして簡単に「好き」なんて言えるんだ!?


怒りと言うよりも
悲しくて切なくて
ただぼんやり毎日を送っていた。

No.23 12/12/02 10:27
凛 ( ♀ loeN )

>> 22


今日は留美ん家で集まる。
まだみんなと楽しく飲める気分ではなかったが
気分転換しよう、と思い
出掛けた。


あの日、車には留美と信司が乗っていた。
2人にも謝らなきゃ。



「トントン」

「入っていーよ♪」


いつもの仲間。
たわいもない会話。
なんだか少し落ち着いた。


みんな直也の事には触れないように気を使ってくれていたんだろう…



私が切り出す。
「留美。信ちゃん。
あの日、あんな所に付き合わせてごめんね…。
ありがとう…。
私、1人じゃなくてよかった!!」


信司が言う。
「凛。あいつの事は忘れろ。
あいつ、今は何を話しても無駄だ。開き直ってる」



え?
返事すらくれない直也に
信司は会ったの?


No.24 12/12/02 10:41
凛 ( ♀ loeN )

>> 23


「信ちゃん直也に会ったの?
…私、電話もメールも無視されてるのに」



「俺はあの日、直也の駐車場で待ったんだ。
仕事があるから絶対 帰って来るだろう。
と思って。
何事もなかったように帰って来たよ。
俺は凛を裏切ったあいつを許せない。
凛…相手の女、知りたいか?」



「…聞かなくてもわかるよ。
美恵……でしょ?」



「あいつ、最後にするって自分で言ってただろ?
俺に言ったんだぜ!!
俺、凛といずれ結婚したいって。
ふざけやがって!!」




やっぱり相手は美恵だったんだ…。

「もぉ…いーよ。
信ちゃんありがとう!!」

もう涙は出なかった。


No.25 12/12/02 10:51
凛 ( ♀ loeN )

>> 24


この日の帰り道
私はふと思い
直也の駐車場の前を通って帰った。


直也の車があった。



今 家に行ったら
直也はいるのかなぁ…

そんな事を考えながら、もう一度 車を見た。



あ…!!
私と集めたぬいぐるみ…。
1つもなくなっていた。


直也の中に
もう私はいないんだ…
直也の中で
私との事は終わったんだ…


さっきまで出なかった涙が
ポトポトっと落ちてきた。


No.26 12/12/02 15:12
凛 ( ♀ loeN )

>> 25


未練がましい私は
時々 直也の駐車場を見ていた。


今日も車はある。
とか
今日は車がない…
会ってるのかな…
とか。


「別れよう」と言う言葉がないから、
どこかで少しだけ期待していたのかもしれない。


きっと美恵とはまたすぐ別れるはず…
そうしたら私の所へ戻ってきてくれるかもしれない…。



一度は「終わった」と言い聞かせたはずなのに
バカな私はほんの少しの期待だけ捨てきれずにいたんだ。


あの日から、しばらく経っている。
今メールしたら
会ってくれるかもしれない。

どちらに転んでも
ハッキリさせよう!!
そう思った。


No.27 12/12/03 22:27
凛 ( ♀ loeN )

>> 26


一度でも裏切られたら
アウトの人もいるだろう…。



同じ事を何度も繰り返す人に
冷める人もいるだろう…。



一度くらい殴らないと気が済まない人もいるだろう…。



私はあの時
…どうしたかったんだろう…。


悔しさより
憎しみより
怒りより


何より、
ただ 切なかったんだ。


信じてた
ずっと一緒だと思ってた
いつも一緒だった
前日まで「好き」と言ってくれていた



何があなたの気持ちを動かせたの………?




そして…
メールではなく
電話をかけた。

半分以上は 諦めながら。





直也は出た。


No.28 12/12/03 22:41
凛 ( ♀ loeN )

>> 27


どうせ出ないだろうと思っていた私は
一瞬 戸惑いながら



「もしもし…凛。
今、何してる?」



「………家にいるよ」



「…今、少しだけ出て来れる?」



「…いーよ」



「じゃあ、駐車場にいてくれる?」



「わかった」



この日を待ってたはずなのに
私…何を言えばいいんだろう…
なんて考えながら駐車場に向かった。


直也が待っていた。


No.29 12/12/05 00:50
凛 ( ♀ loeN )

>> 28


「ごめんね…急に呼び出して。
相変わらず仕事忙しい?」




どっちかが話し始めないと
沈黙に耐えきれず…
私から切り出した。


「忙しいよ。今日この時間に家にいるのが珍しいな。」



「ちゃんとご飯食べてる?」



「食ってるよ」




「ねぇ………あの日………
鹿野さんにまで電話しちゃってごめんね…」



「気にすんな!俺が悪いんだから」



「ごめん。
直也は………
私と別れたいんだよね?」


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