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妻の感情…VS 相手女の感情…

レス148 HIT数 196636 あ+ あ-

真澄( 0DD7nb )
12/02/09 22:51(更新日時)

私の彼…。

まさかの 既婚者…。

奥様からの電話。

世界は止まった。



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No.1727290 12/01/01 16:55(スレ作成日時)

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No.1 12/01/01 16:59
真澄 ( 0DD7nb )

初めに。

私が 相手女の立場です。

奥様の感情は 話の中から 感じ取ったもので、なるべく忠実に再現しますが、

勘違いもあるかもしれません。

その辺りを ご了承下さい。

No.2 12/01/01 17:19
真澄 ( 0DD7nb )

彼の携帯から着信。

私は迷わず 通話ボタンを押した。

「はい」

「………。」

「もしもし?」

「……。 貴女、どういうつもり?」

知らない女性の声が、彼の携帯から、聞こえた。


「??? すみません…。どちら様ですか?」

「知らないとでも言うつもり?」


えっ…? マジで分かんない…。


でも…。

尋常じゃないことが、始まる予感がした。

胸を打ち始めた鼓動が 口から飛び出しそうになる。

恐ろしく嫌な感覚が モゾモゾと身体を駆け巡る。


「すみませんが、どちら様でしょうか…?」


私は 馬鹿みたいに 同じセリフを口にした。


No.3 12/01/01 17:49
真澄 ( 0DD7nb )

「図々しいのね。不倫をするだけあるわ。
調子に乗って いつまで続けるつもり?」


「はっ? あの…、どなたかと間違えてらっしゃいますか?
私、桜田ですけど?」


「………。」


「もしもし? こちら桜田です」


「桜田 真澄…さん…でしょ?」


「はい。そうですが、何か 間違いがありませんか?」


嫌な予感は 振り払えない。

でも、彼女の言ってる意味がわからない。

不倫?

それ、私じゃないよ?


「………。
もしかして、貴女 何も知らないの?」


「……?」


何?なんなの?

嫌だ…。
何かが、私の胸をチカッと駆け抜けた。

でも…。嫌だ。
何も気づきたくない。


なんだか、知らないけど、知りたくない!


「そう…。そうだったのね…。

私 前嶋の妻です」


No.4 12/01/01 18:14
真澄 ( 0DD7nb )

つま…?ツマ…?

妻……?


思考が止まった。


【私も前嶋とお付き合いしてます。】


不倫なんて言葉を彼女は 使ったのに…。

私は、そんな言葉を想定したのだ。


嘘だ…。 そんなの嘘だ…。


これは、何かの間違いだ。

話し合えば誤解が解ける。

そうだ! 話さなくては。

ちゃんと 違うって説明しなくては。


「貴女には悪いけど、別れてもらうわ。
私は 離婚するつもりはないの」


喉を何かに押さえ付けられたように、言葉が出ない。


「あの男が何をしたのか、もうわかったわ。
貴女がこれで別れるなら、もう電話しないわ」


何が…? どう…? わかったの…?


私は 何もわからないよ?

何故、もう完結したかのような話し方をするの?


あなたが それで良くても 私は良くないよ?


No.5 12/01/01 22:46
真澄 ( 0DD7nb )

「奥さん…?」

私は、とうとう声を搾り出した。


「えぇ。子供もいるわ。二人。」

「知らない。そんなこと、聞いてない」


「そのようね」


「彼…は…? 翔平さんは…?」


「呑気に風呂に入ってるわ。
バレてることも知らずに。
貴女に電話してることも知らずに。
今から、青ざめるでしょうね」


「何故…? こんなことを?」


「知らないわ。そんな男なのよ。
浮気は これが初めてじゃないわ」


浮気…?
私が3年間、大事に育んできたこの思いを、たった二文字で片付けるの?

なーんだ。私ってただの浮気相手だったのね。
そう、納得しろと?


「私は…。こんなことは、初めてです。
意味がわからない。
どうして?どうして、こんなこと…?」


「脳がイカレてるのよ。病気よ。タイガーウッズと同じね。性依存症?だっけ?
私から言わせれば、脳障害だわ。」


「そんな言葉で すべて片付ける気ですか…?」


「仕方ないじゃない。馬鹿は死んだって直らないもの」


「私は納得いきません。
彼の口から 説明を頂きたいです」


「説明? 必要ないわ。 女房 子供がいたのよ。貴女は別れるしかないじゃない。」


No.6 12/01/01 23:34
真澄 ( 0DD7nb )

鳥肌がたった。

降って湧いたような この事実が にわかに信じがたかった。


ふと、気付くと、携帯を握りしめた手が白く固まっている。


ひどく喉が渇いていたが、立ち上がる気力はなかった。


「あなたが奥さんで…、彼は私を騙していた。
と、いうことは、あなたのご主人は 私に対して詐欺を行った…。
そういうことですね」


私は力無く 要点をまとめた。


いつのまにか チクチクと頭が痛み、締め付けられるような胸を、右手が押さえていた。


自分が放った言葉の意味を、自分自身が あまり重要と捉えていなかった。


が…、


淡々としていた彼女は 突然私に噛み付いた。


「人の旦那を寝とった女が 女房を脅す気?
冗談じゃないわ!」


突然の大声に 私は唖然とする。


「とにかく さっさと別れなきゃ こっちにも考えがあるわ。
自分の立場をわきまえることね」


通話は 切れた…。


シンっと 辺りは静寂に包まれる…。


考えなきゃ…。

何を…?

自分の身に起きたことを…。

考えたら 何か 良い案がある…?


途方に暮れて 膝を抱える。


「翔ちゃん。翔ちゃん…。」


声に出して 彼の名を呼んだ途端、大粒の涙が 後から後から溢れ出した。


No.7 12/01/02 09:53
真澄 ( 0DD7nb )

翔平と半同棲を始めたのは、3年前。


空港に勤める私たちは まったく別会社であったが、接点はたくさんあった。


お互い 別方向からの 通勤で、1時間ほどかかるそれぞれの自宅は、かなり遠かった。


シンママの私は 家を空けることが出来ないために、翔平が私の家へと通っていた。


この3年間、私たちが一緒にいる時間に 翔平の家族から電話を受けている姿など 見たこともなく、

怪しい気配など 感じたことなどなかった。


職場の人間のほとんどが、私たちの付き合いを知っていて、誰も翔平の家族の話題を 口にしたこともない。


そんなことが 可能なのだろうか。


そんなことが、有り得るのだろうか?


No.8 12/01/02 10:12
真澄 ( 0DD7nb )

混乱した私は 職場の友達に電話した。


「優子ちゃん…。翔平にね、奥さんがいたんだって…」


「へっ?」と、優子はとぼけた声を出した。


「えっ? え〜〜〜っ? ちょっ! なにそれ? ホントなの?」


優子の驚愕した声に 私はまた ボロボロと涙が込み上げてくる。


「奥さんって人から 電話がきたの。
翔平が結婚してたなんて 私、考えたこともなかった。
彼の職場の人たちは みんな知ってたのかな?
堂々と不倫してるって 呆れてたのかな?」


「そんなんだったら、誰かしら、噂するでしょ?
陰で何か言ってたら、少しは耳に入るものじゃない?
みんな 知らないんと違う?」


「………。そんなことが、あると思う?」


「だって!実際 知らないしっ!
奥さん 何だって?」


私は電話の内容を伝える。


「真澄…。あんた 結婚の約束してたよね?」


二年間のクリスマス。

私は翔平にダイヤの指輪と一緒にプロポーズされ、両親に彼を紹介した。


No.9 12/01/02 11:31
真澄 ( 0DD7nb )

また、ずっしりと現実が のしかかってくる。


両親に なんと言えばいいのだ?


考えたくない。


何から 考えたらいいのか、わからない。


「真澄? ねぇ、大丈夫?」


優子の声に 我にかえる。

大丈夫…?

ううん、大丈夫じゃない。


でも そんなこと 言えない。


「わからない…」


仕方なく そう答えた。


「前嶋…。サイテーだわ。」


最低…。 そうだね。


でも、なんだか ピンとこない。


「本人から 連絡は?」


「まだ、ない。
今頃、家で修羅場かも」


何故。 そこに 私はいないのだろう。


これは、私の問題でもあるのに。


No.10 12/01/02 11:45
真澄 ( 0DD7nb )

「明日、仕事 来れる?」

行きたくない。


みんな、私を笑っていたかもしれない。

どんな顔をして出勤すれば、いいのだろう。


翔平に会ったら、私は どうしたらいいのだろう。


でも、永久に行かないということは、辞めることを意味する。


私には 生活がある。


簡単に辞めるわけには いかない。


「行くよ。こんなことで みんなに迷惑かけられないもん」


「真澄。どうなるかわからないから、とにかく 誰にも言わないつもりだけど、事情によっては 私 黙ってる自信がないわ…」


優子は 正直だ。


人の口に戸は建てられない。


私が 自分から告白したのだ。


もう 今までと 同じようには、いかない。


何かが 動き始めたのだ。

No.11 12/01/02 15:48
真澄 ( 0DD7nb )

優子との電話を切った途端に 着信が鳴る。


翔平の携帯だ。


本人だろうか。


奥さんだろうか。


電話に出るべきか。


否か。


結局 私は 通話ボタンを押した。


「貴女のせいよ! どうしてくれるのよ!」


いきなりの切り口上に 私は 押し黙った。


「貴女がいなければ…。貴女さえいなければ!」


私…? の、せい…?


いやいや 待って下さいよ。


相手が逆上すると、こちらが冷静になるものだと、妙なことを考えたのを覚えてる。


「そちらで どんな話になっているのか知りませんが 三人で話し合いをさせて下さい。
片手落ちになるのは、たまりません」


正直な気持ちだった。


私は 奥さんからではなく、翔平の口から 事実を説明して欲しかった。


それが、例え どんなに残酷なことでも。


奥さんの前で、包み隠さず 話して欲しかった。


No.12 12/01/02 15:57
真澄 ( 0DD7nb )

「冗談じゃないわ! なんで私が貴女なんかと会わなきゃいけないの?
こちらから 提案するならだけど、どうして貴女に指図されなきゃ ならないの?」


「指図?してる覚えはありません」


「口の減らない女ね。 貴女なんか 死ねばいいのに!」


彼女の名誉のために 最初から 書いておきますが、
奥さんは、この時 怒りに我を忘れていて、こんな風に言いました。

が、実際は 訳のわからない人ではありません。


それは、後の話から感じることですが、


正直、この時は なんて嫌な人なんだろうと 思いました。


No.13 12/01/02 18:00
真澄 ( 0DD7nb )

他人から嫌われたり、争ったり、誰だって できれば避けて生きたい。


でも、社会に出れば そんな願いも虚しく、知らないうちに 嫌われちゃったりすることもある。


でも、これほどアラワに憎しみを向けられる経験はなくて…、


【死ねばいい】の一言は 私の胸に突き刺さった。


折れかかった心を必死で修正する。


「それなら、今 ここで ご主人と電話を代わって下さい。
あなただって、家族がいるのに、浮気を繰り返すご主人の気持ちが知りたいでしょう」


「余裕なのね。貴女…。」


はいっ?


「何様のつもりかしら?」


私は…。何か おかしなことを言ったのだろうか…。


No.14 12/01/02 18:22
真澄 ( 0DD7nb )

余裕なんて ある訳もなく…。


私は ただただ 必死だった。


翔平と話したかった。


嘘もごまかしも 効かない状況で 翔平の言葉を聞きたかった。


それだけなのに…。


「いないわよ。逆ギレして出て行ったわ」


「………。」


「桜田さん。貴女のところにでも向かってるんじゃない?」


「………。」


「返してよ!主人を返して!
3年も貸してあげたのよ?
もう返してよ!」


悲痛な叫びが 私の胸をえぐった。


彼女は泣いていなかったけど、それは、涙を流さないだけのこと。


翔平…。


この声が、あなたには 聞こえないの?


No.15 12/01/03 00:10
真澄 ( 0DD7nb )

奥さんの心が悲鳴をあげている。


私の心も助けを求めている。


やめて。


もう、やめて。


いったい どうして こんなことになったの?


私は 何を間違えたの?


私が 何をして こうなっているの?


「私が 何をしたって いうの?!」


彼女の声が 耳に響いた。

自分が叫んだのかと、呆然とした。


彼女の叫びは 私の叫びだった。


混乱…。混沌…。


宙を見据えたまま、どのくらい、そうしていたのだろう。


長い時間のように感じたけど、実はほんの少しの間だったのかもしれない。


いきなり、私の手から携帯が引ったくられる。


えっ…?…

驚いて見上げた先に、翔平が立っていた。


No.16 12/01/03 10:54
真澄 ( 0DD7nb )

携帯をパタンと折り畳む姿に 私は飛びかかった。

「なんで切るのよ! なに勝手に切ってんのよ!」


届かない位置に手を挙げる翔平。


「返してよ!私が切ったと思われるじゃない!
返して!」


言わなきゃいけないことは、そんなことでは無いはずなのに、私はそこにこだわった。


「ごめん…」


翔平の言葉を私は無視した。


「かけ直すんだから! あの人の話を最後まで聞くんだから!」


「真澄。ごめん」


涙が 勝手に溢れてくる。

「返してよ。あたしの携帯返してよ。」


他に言葉が浮かばない。


【主人を返して】


彼女の声が 脳裏をぐるぐる回る。


「返して…。
あんたを知らなかった私に帰してよ!」


No.17 12/01/03 11:12
真澄 ( 0DD7nb )

「悪かった。言えなかった。
どうしても 言いたくなかった…」


「そんなことで 済むと思ってんの?!」


「すまない…」


「言えなかった?
言わないどころか、将来を約束して、親まで騙して、友達も… みんな みんな騙して!
妻帯者?
妻? 子供?
じゃあ 私は? 私は何?
あんたは誰?
何がしたいのよ!
どうしたいのよ!
私に どうして欲しいのよ!」


筋道を立てて 冷静になるなんて 私には 到底出来なくて。


今なら、もっと違うことが言えると思うけど、あの日、あの時の私には、これが精一杯で。


「真澄。今さら後付けみたいだけど、俺、ちゃんとするから…」


「ちゃんとって何よ?」


「離婚して 迎えに来るから」


No.18 12/01/03 11:21
真澄 ( 0DD7nb )

離婚?


私は…。


笑った。


泣きながら、鼻水を垂らしながら。
唾まで飛ばして。


はは…はは…
あはははは…


「そんなことが出来るもんなら、やってきなさいよ!
今、すぐ! ほら、早く行って?
ちゃっちゃと 離婚してこいよ!」


なんて みっともないんだろう。


たくさん 取るべき態度がある中で、


私は 1番醜い態度を取ったに違いない…。


No.19 12/01/03 18:58
真澄 ( 0DD7nb )

「だいたい よくも のうのうと、うちに来れたわね!」


あんなに 話したかったくせに…。


「顔向け出来ないのが、普通じゃないの?」


これっきりにされたら、自分が乗り込んだかもしれないくせに。


「あんたみたいな男は こっちから願い下げよ!」


翔平だけを 見てたくせに。


これじゃあ、なんにも話にならない。


それなのに、止まらない。


「出てってよ! あんたの顔なんか 二度と見たくないんだから!」


翔平…。 翔平!


行かないでよ。


このまま 私を置き去りにしないでよ!


「愛してるって 言ったくせに!
私だけを守るって 言ったくせに!」


神様 助けて…。


No.20 12/01/03 19:10
真澄 ( 0DD7nb )

「ごめん。でも、どうしても 顔を見て謝らなくちゃって思ったんだ。
真澄が、会いたくないなんて 考えてなかった。
俺は なにがなんでも ここに来なきゃと、思ったんだ」


「本当にごめん。 帰るよ。涼子と話してくるよ」


涼子…?
それが 奥さんの名前なんだね。


「真澄。迎えにくるから」


行ってしまう。


翔平が 行ってしまう。


もう 二度と来ないかもしれない。


でも………。


拳を握りしめたまま、私は翔平を睨みつけた。


「終わりよ。」


「……。」


「早く…。行って」


「真…」


「さよなら」


No.21 12/01/04 10:41
真澄 ( 0DD7nb )

自ら終わりだなんて言っておきながら、


さよならなんて 強がっておきながら、


本当は なんの覚悟も出来ていなかった。


たった数時間前まで、翔平は 私の彼氏で、


別れなんて想像もしたことがなくて、


今日も明日も 幸せな昨日の続きだと 信じていて、

ほんの3時間ほどの出来事の方が、よっぽど嘘みたいだった。


ガチャリとドアの閉まる音を最後に 静まり返る家の中で、私は立ちつくす。


消えてしまいたかった…。


No.22 12/01/04 11:33
真澄 ( 0DD7nb )

「真澄…。その顔で仕事する気?
あんたって 勇気あるわ…」


翌日、いつもと変わらない優子の態度が 少しだけ私を慰めてくれた。


一睡も出来ずに 泣き腫らしたブスさ加減は ハンパないし、


ヘロヘロでヨロヨロだったけど、

ひとりぼっちで膝を抱えてるくらいなら、仕事をしていたかった。


夕方 遅めの休憩を終えた優子が、


「余計なことかもしれないけど、奴の会社の人がいたから、聞いてみたわ。」
と、戻ってきた。


私の手が止まる。


「なんて…?」


「前嶋さんって、今までずっーと独身なんですか?ってね。
元気にストレートに聞いてみたら、
『離婚したらしいよね』
って あっさり言ってた。
ねぇ、なんか 話がおかしくない?」


No.23 12/01/04 11:49
真澄 ( 0DD7nb )

後になってわかることだけど、


図式は いたって単純で、私と付き合い始めた翔平は、先手を打った。


「他人に言うことでもないから 黙ってたんだけど、俺、実は離婚しちゃったんだよね」


世の中は… 良くも悪くも 無関心。

もしくは みんな大人だから、


「それは それは…」

で、終わってしまう。


本社の庶務課に問い合わせて ホントか嘘かなんて 確かめる人間なんていやしない。


いたとしたら、そのほうが、異常だし。


要するに、自己申告さえすれば、回りはみんな納得するのだ。


No.24 12/01/04 20:40
真澄 ( 0DD7nb )

どうしたらいいとか、


どうしたいとか、


そんな 範疇は超えていて、


どんなに悩んでも、どんなに考えても、どう努力しても


解決する問題じゃなく、


私は 私の出来る ただ一つのことを するしかなかった。


翔平を避けた…。


携帯は 一人娘 親 友人等の連絡を確認する時にだけ 電源を入れた。


履歴のほとんどが 翔平の羅列で、たくさんのメールには、


「連絡が欲しい」とか


「話がしたい」とか


言葉を変えて 並び立てられていたけど、


私は なんのアクションも 起こさなかった。


No.25 12/01/04 21:01
真澄 ( 0DD7nb )

孤独な夜に堪えかねて、何度も携帯を握った。


もう なんでもいいから 声が聞きたい、


ひとめ会いたい、


そんな気持ちを どうにか押し殺した。


カタッと 家のどこかで音がすれば、翔平かと思ったり、


遠くのエンジン音に 耳を澄ましたりした。


職場では いつも どこかで翔平を探し、


気配に神経を尖らせた。


そのくせ 後ろ姿を見つけると、私は忍者のように見を隠した。


No.26 12/01/05 09:37
真澄 ( 0DD7nb )

前ページ 訂正

見を隠した→身を隠した

見直したつもりが、すみません💦

続きます。



一日は いつだって24時間のはずなのに、毎日が長すぎて、


とっとと忘れてしまいのに、日を増すごとに、怒りや憎しみは薄れ、


恋しさばかりが 募ってくる。


私は 【不倫】 【悩み】 【恋人の忘れ方】などの キーワードを PCで、手当たり次第検索し始めた。


ご想像通り、最終的に ミクルにたどり着き、


不倫のスレを 片っ端から読み漁る。


拍子抜けするほど、不倫は 巷に溢れていて、


慣れないうちは、自分と同じケースを見つけることが なかなか出来ず、


参考にもならない スレを ひたすら読み続けたりしながら、


いつの間にか ミクルの達人になり始めた(笑)


No.27 12/01/05 09:59
真澄 ( 0DD7nb )

【きっと あなたを大事にしてくれる男性が現れますよ】


【そんな男は 必ず罰が当たります】


なんとか、励まそうとしてくれる優しい人達が たくさんいて、


私のスレじゃないけど、なんだか私も感謝しつつ、


それでも、『なんで、そんな風に断言できるのさ? 死ぬまで悲惨な人は 気の毒なほど たくさんいるし、悪い奴が 平気で大往生しちゃう世の中だよ?』


って 卑屈な自分が確かに 存在して、


そして、それよりも、否定的な意見が 私をやさぐれさせた。


【本当に なにも気付かずに いられるものですか?】


【そんな男を選んだ あなたにも 責任はあります】

No.28 12/01/05 10:26
真澄 ( 0DD7nb )

嘘をつく側は その嘘を突き通す 様々な努力をする訳で、


つかれる側は、自分の愛した人を信じきっていて、


一挙一動に不信感を抱きながら 探るように付き合う恋人たちは 実際に存在するのだろうか。


【私なら そんな男いりません】


【そんな人を まだ好きでいられるのですか?】


自分の恋心を、算数みたいに割り切れちゃう人たちばかりだけど、


本当にその立場にたった時、今までの本気を そんなに簡単に捨ててしまえるのだろうか。


読めば読むほど、混乱して、益々凹んだりするくせに、


私は 毎日ミクルを読み続けた。


何故って…。決して慰められることは ないけれど、

時間だけは 有り難いほどに潰せる 掲示板だから。

(ミクル大好きな方ごめんなさい。悪意はありません。実際、私は依存してます)


No.29 12/01/05 10:49
真澄 ( 0DD7nb )

そんな中 異変が起きた。

郵便受に一通の封書。


差出人は 前嶋涼子。


慌てて 封をきると、中には、内容証明たるものが 入っていた。


私は………。


怒りに 身を震わせた。


感情を押し殺し 砂を噛む思いで 毎日をやり過ごしてきた。


言いたいことが山のようにある中で、ひたすらだんまりを決めこんできたのは、


道理を通すための やせ我慢だった。


こんなことをされる 筋合いは 一つもない。


ミクル愛読者の私は 嫌というほど 目にしてきた『法テラス』に 電話をする。


No.30 12/01/05 22:19
真澄 ( 0DD7nb )

「ご相談の内容をどうぞ」


受話器の向こうで 思いがけず 若い女性の優しい声が響いた。


どこから話していいのやら、私の説明は たぶんわかりにくかったはずなのに、


女性は 根気強く 聞いてくれて、


こう言った。


「そういう事情がおありなら、無視していいと思います。
あちらでも、それ以上のことは なさらないでしょう。
また、なにか あったら いつでもご相談下さい」


実際には もっと たくさんのことを 話しましたが、要するに こんな内容だった。


そして、驚いたのは、


「差し出がましいようですが、桜田さんも相当 気持ちが参っているでしょう。
心のケアをしてくれる、機関を ご紹介できますよ」


と、住んでいる地域に近い サポートセンターの電話番号を知らべてくれた。


彼女にしてみれば、仕事の一部だったかもしれないけど、ひどく優しい口調が ささくれ立った私の心に沁みた。


No.31 12/01/05 22:45
真澄 ( 0DD7nb )

携帯に電源を入れる。


だんだんと 翔平からの着信の数は 減ってきている。


毎日の定例行事のように、翔平の履歴を ぼんやり眺めていると、


知らない番号の通知で 携帯が鳴った。


涼子だ…。


絶対に 涼子だ。


なんの確信もなくたって、こういう予感は的中するものだ。


「もしもし?」


私は やけくそに 電話を取った。


「前嶋です」


私が勝手に そう思うだけかもしれないけど、高圧的な彼女の声にイラっとする。


No.32 12/01/06 10:09
真澄 ( 0DD7nb )

【もう 電話しない】

そう言ったのは 自分じゃないか。

何度も かけてくるんじゃねーよ。


ひどく意地の悪い感情が 沸き上がり、

それを 表に出さずにいるには、無言でいるしかなかった。


「携帯の番号もアドレスも まだ 変えないのね。
そんなに あの人と 繋がっていたいの?」


何、寝ぼけたことを言っているんだ。


「番号もアドレスも 変えなきゃいけないことをしたのは、
私ではなく、前嶋さんの方ではないですか」


自分でも驚くほどの 冷たい声が出た。


「……。
そう…。そうね。
そうだわね……。」


思いの他、萎れた返事に 私は動揺した。


No.33 12/01/06 10:38
真澄 ( 0DD7nb )

なんだか、いきなり 尖んがった気持ちが 消えてしまい、私の心も 萎んでいく。


「内容証明を送ったわ」


「えぇ、届いています」


「あの人 家に戻る約束をしたのよ」


心臓がわしづかみされたように 痛んだ。


私は 固く目を閉じた。


良かったではないか。


わざわざ ご丁寧に 頼みもしない連絡をくれて、ご苦労さんでした。


「あなたに嫌な思いを二度とさせないって条件付きでね…。」


はっ?


「そんなこと言われなくても、もう、するつもりはなかったのよ。
ねぇ、この屈辱がわかる?」


「………」


「妻は私よ? 家族を守るのが夫でしょ?
何故 貴女ばかりを守ろうとするの?」


「………。」


「黙ってないで、なんとか言ったら どうなの?!」


No.34 12/01/06 12:02
真澄 ( 0DD7nb )

「修復されると決めたのなら、これから一生をかけて償ってもらえるのでしょう。
いずれ 私のことなど、なかったかのように…」


だって…。


そうじゃないか。


償ってもらいたいのは、私だって一緒だ。


ひどい裏切りを受けたのは、涼子だけではないのに、


何故 私だけが 責められるのだろう。


「奥さんさえいなければ 私は翔平と結婚できたのに!」


立場をひっくり返せば、そうイチャモンをつけているようなものじゃないか。


No.35 12/01/06 19:14
真澄 ( 0DD7nb )

「私ね…。ずいぶん前のことだけど…。
離婚しようと思ったことがあったのよ…」


涼子は まるで独り言のように 話しはじめた。


「あの頃、子供たちは まだ小さくて、
でも、その分私は まだ若くて…
保険の外交の仕事にありついたのよ。
市営住宅も当たったの。
私は 人生をやり直すはずだったの。
それなのに…。
結局 私はそれを、しなかったの。
私は 間違えたの。
間違えちゃったのよ。
あの時 決断していれば…」


彼女の呟きは とても真摯で…


そこには 厭味も強がりも 含まれてなくて…


ただただ、後悔の念しかないことが、本当に伝わってきて…


私の胸が ズキンと痛んだ。


「踏み止まった涼子さんの決断は 別に間違えじゃないでしょう?」


私は 思わずそう言った。

「えっ?…」


「その時はその時の事情があって、やり直すことが正解だと 涼子さんの直感がそうさせたんだと思います。
今回のことと それは、全然別問題で 過去の自分を責めるのは、
その頃の涼子さんが あまりにも可哀相じゃないですか。
きっと いつだって 誰もが その時々で、精一杯の決断をしているんです」


私も離婚を経験している。


苦しかった。


辛かった。


何が正解なのか ひとつもわからない中で、


私は 別れの選択を選んだ。


それが 正しかったのか、間違っていたのか そんなことは、未だにわかっていなくて、


でも あの暗闇の中での決断を否定することは 自分の存在を否定することになる。


No.36 12/01/06 19:29
真澄 ( 0DD7nb )

私は 涼子が好きではなかったけど、


一生懸命生きようと ジタバタもがく人間の 人間らしさが愛しくて


それは立場を超えて 共感できる姿で、


今 置かれている状況よりも 過去の涼子の姿勢を 絶対に否定したくなかった。


「貴女がそんな風に言うなんて 思ってもなかったわ」


涼子は 静かにそう言った。


「私ね、翔平が浮気するたびに 友達まで巻き込んで 大騒ぎしちゃったの。
それなのに、結局 離れない私の行動にね、
みんな 呆れてるのよ。
だから、もう、誰にも言えないの。
みんな 飽き飽きしてるの。
私が いつだって そうして来てしまったの」


No.37 12/01/06 19:55
真澄 ( 0DD7nb )

「それは 涼子さんの責任じゃないでしょう?
みんなが呆れているのは、あなたにじゃなく、ご主人にでしょう?
気にする必要なんてない」


「何度もね、相手の女と対決してきたの。
みんな、頭にくる女ばかりだったわ。
ひっぱたいてやったこともあるの。
貴女はマトモなのね。
でも、それが、苦しいの。
わからないでしょ?
貴女が 嫌な女であってくれれば、私は救われるのよ。
馬鹿みたいな話だけど」


私は やっと気付いた。


涼子は熱くて 噴火しやすくて まったく憎たらしい女ではあるけれど、


誰よりも正直で まっすぐで 言わなくていいことまで 素直に言ってしまうほど 純粋で


そのせいで 孤独になってしまうのだ。


No.38 12/01/07 10:38
真澄 ( 0DD7nb )

「私… あの日以来、前嶋さんと 一度も話していません」


どう答えたらいいのか、わからなくて…


とにかく 事実を伝えた。


「そこじゃないのよ」


???


「主人は 貴女に毎日電話しているのでしょう?
毎日 メールをしているのでしょう?
それを 貴女が無視してるだけでしょう?
それが、気に入らないのよ!
我慢ならないの!」


「私は主人のアドレスさえ知らないのよ?
本当は 知っているけど、それは 私が盗み見しただけで、
私はショートメールで連絡をするのよ。
そんな 馬鹿な話がある?」


「妻は私なのよ? あの人がどんなに頑張っても、
世間は貴女を認めないんだから!」


「返してって言ったでしょ?
心も付けて返してくれなきゃ 貴女を許せない」


「父親なのよ? 子供たちがいるの。
貴女なんかに 渡せないのよ!」



No.39 12/01/07 11:18
真澄 ( 0DD7nb )

たくさんのことを 涼子は一気に 喋って、


それは、私にとって やっぱりイチャモンではあったけど、


「貴女に言うしかないじゃない!
だって どんな気持ちも あの人には届かないんだから!」


どこかに 吐き出さなきゃ 気持ちの行き場がないのだろうし、


それは、やっぱり 相手女である私しか ないのだろう。


でも、やっぱり 罵倒されるのは 心外だった。


「貴女も お子さんがいるんですってね」


「母親のくせに、男を家に引きずりこんで 恥ずかしくないの?」


「私なら、恋愛なんかより 子供を取るわ。
同じ女として 貴女を軽蔑するわ」


私は 子供にとって、恥ずかしい恋愛をしているつもりがなかったし、


いずれ 結婚するだろう翔平を隠すつもりがあるわけもなく、


恋に浮かれて 娘をほったらかしにしたことなんて 一度もない。


なんでもかんでも 一緒くたにして、


人をおとしめるのは 違うんじゃないかな…。


No.40 12/01/07 12:04
真澄 ( 0DD7nb )

でも きっと…


そんな私の言い分なんて

別に求めていないだろうし、


知りたくもないだろう。


この不毛な電話を終わらせる糸口が見つからない。


彼女は 興奮したり、落ち込んだりしながら、


「私が離婚の決意をした時は 主人と一緒に貴女のことも 訴えるわ」

と、言った。


私は うんざりした。


「そうされたいのなら どうぞ そうして下さい」


「するわよ。
あの男に 自分のしたことが、社会的にどういうことなのか、教えてやるの。
貴女にも 妻がどれほど強いのか 教えてあげるわ」


立場の強さなんて 興味ない。


どうして みんな、そんなことに 躍起になるんだろう。


慰謝料や養育費とか 生活の上で必要なものを 取り決めをしてもらうのは 大事なことだけど、


どっちが強いとか弱いとか、


それは、そんなに重要なことなのだろうか。


No.41 12/01/07 12:28
真澄 ( 0DD7nb )

ふと 気付くと、話しはじめてから もう、4時間以上がたっていて、


なんだか ひどく疲れてしまって、


言われっぱなしの私は、イライラもしてて………。


「奥さんが どんなに強くても、前嶋さんが私にした 結婚詐欺をなかったことには できないでしょうね」


と、恐ろしく冷たく 言い放った。


絶対的に 意地悪をしたかった 自分を否めない…。


涼子には なんの責任もなく、


翔平一人が 悪なのに、


本人を置き去りにして、


私と涼子が 理不尽ないさかいをする馬鹿馬鹿しい行為を


なんとかしなければならない。


No.42 12/01/08 09:10
真澄 ( 0DD7nb )

「あの人が貴女にしたことなんか、私に関係ない。
だいたい 詐欺じゃないわ。
貴女 お金は取られてないんでしょ?
これは、詐欺じゃなくて 浮気なんだから!」


まだ 続くのか…。


「それは、涼子さんが決めることではないです。
あなたは 私を訴える。
それなら、私は彼を訴える。
第三者に きちんと判断してもらいましょう」


翔平を訴えるなんて 考えもしなかった。


ただの 売り言葉に買い言葉で、


でも 本当に涼子が私を訴えるなら、

私は 自分の潔白を証明するには、それをしなければいけないと、


漠然と考えた。


私は 私の愛した相手と法廷で 闘うのだろうか。


私は 唇を噛んだ。


No.43 12/01/08 09:47
真澄 ( 0DD7nb )

「例え貴女が翔平に勝っても 私は貴女に勝つわ。
そうでしょ?
法は妻の味方よ。
私に落ち度はないんだから!」


また 出た…。

勝つ…。


「涼子さん、別に私の負けでいいです。
私の望みは、あなたに勝つことじゃなく、今回のことを早く忘れることなんです。
だから、あなたの勝ちで 全然構わないの。
そんなこと どうだっていいの!」


「止めてよっ!」


涼子が叫ぶ。


止めて欲しいのは こっちだよ!


「どうしてよ! どうして そんなふうでいられるの?
私が… 私だけが…
もっと 本音で話してよ!
貴女だって ホントは 悔しかったり、悲しかったり してるでしょ?
私だって 貴女にこんなふうに言うことが 本当は筋違いだって わかってるのよ!
でも どうしようもないのよ!」


正直な涼子。


激しい涼子。




でも、ごめんなさい。


あなたを受け止めてあげるのは、私じゃないよ…。


No.44 12/01/08 12:40
真澄 ( 0DD7nb )

本音なんて話したら


私たちは もっと言い争いだよ?


だって 私は あの日から時が止まったままで、


毎日がただ過ぎていくだけで、


いつだって 頭の中に翔平がいるよ。


翔平が どんなにひどい奴でも


優しくて、元気で、陽気な翔平しか私は知らなくて


楽しくて、暖かくて、幸せなあの日々は 紛れもない事実で、

たった二ヶ月で 心の整理がつくほど 私は潔くないんだよ。


どうか、早く忘れさせてと祈ってるのに、

蒸し返してくるあなたが ムカつくよ?


それなのに、とても可哀相なあなたが、気の毒だよ。


可哀相だなんて 私に言われたくないでしょ?


本音なんて 黙ってる方が あんたが救われるんだよ!


No.45 12/01/08 22:22
真澄 ( 0DD7nb )

もう、一刻も早く電話を切りたくて…


「とにかく彼は 最終的にあなたを選んだのだから、後は二人で どうとでもして下さい。
もう、私に構わないで」


息も継がずに それだけ言って 強引に話を終了させた。


なんだか、薄暗く感じていた リビングの照明が 一本切れていた。


天井に張り付くようなタイプのそれは、椅子を使っても 私には届かないほど高くて…


眺めているうちに 涙が溢れてきた。


届かねーよ。


どうすんだよ!


電球替えてよ!


私には届かないんだよ!


すぐそこにあるのに、簡単に届きそうなのに、私の力量じゃ届かない たった一本の電球は


まるで 私と翔平の距離で、


私は 天井を見上げたまま ボロボロと涙をこぼした。


涼子の言う通りだ。


私は悔しい。


私は悲しい。


愛されてると 思ってた。


でも それは勘違いだった。


翔平と私がしていたことは、絵空事の ままごとだ。


愛していたのは 私の方だった。


No.46 12/01/08 23:34
真澄 ( 0DD7nb )

私は右手で胸を抑え丸くなった。


いつもの癖。


醜い傷。


離婚の直接の原因だった。


気胸(ききょう)という 病気は 痩せ型の男性が発病しやすいもので、


肺に穴があいて 呼吸困難に陥るのだが、


女性には稀なために 私は喘息と診断され 治療が遅れた。


すでに開胸しなければならないほどの症状で


長い入院生活の後に待っていたのは


主人とのセックスレスだった。


彼は優しい人だった。


それ故の弱さが 私を苦しめた。


私の傷を直視できない彼は 他の女性に癒しを求めた。


お金を払って 女性を買った。


そのたびの悔恨が 彼を更に追い詰め 私たちは 傷つけ合うだけの存在になった。


そんな私の胸に躊躇なく 口づけた翔平を


私は どれだけ愛しただろう。


No.47 12/01/09 13:49
真澄 ( 0DD7nb )

ダメだ…。


ぐすぐずと考え込んだって 仕方ない。


私は 自分が眠れる方法を ちゃんと知っていて、


メラトニンを少量のブランデーで 流し込んだ。


睡眠が明日の活力の元で どんなに落ち込んでも 悩んでも


眠るということは とても大事で


嫌になるくらい、私の精神は健全で


今 自分に必要なのは睡眠だとか 冷静に判断しちゃう心に うんざりしながらも


あっという間に 眠りに落ちた…。(笑)


No.48 12/01/09 14:16
真澄 ( 0DD7nb )

ここで 本編とは関係ありませんが、


メラトニンの話をさせてください。


これは 不眠に良く効く薬で、時差ぼけにも バッチリです。


日本では、もちろん処方箋が必要ですが


海外では 薬局に普通に売っています。


旅行に行かれた時に 買っておくと便利です。


ただ 本当なら お酒と薬を一緒に飲むのは 危険な行為ですし、


常用 乱用は ダメですよ😡。


悩みによって 眠れない方が 身体をボロボロにするくらいなら、


ぐっすり寝て下さいと、オススメしたく 書いておきます。


でも 私は医師でも看護士でも ありません。


皆さん 頼みますよ〜😄


No.49 12/01/09 19:01
真澄 ( 0DD7nb )

行き場のない想いを どう処理するのか


人によって様々だと思うけど、


私は 沈黙を続けた。


休みの日のほとんどは 娘と桃鉄対決に励み(笑)


一人の時間は DVDを観たり ミクルを読みながら 悪態をついたりして(笑)


時が過ぎるのを待った。


大丈夫。 今日も眠れた。


大丈夫。ご飯も食べれる。


大丈夫。 映画を観てる時間は 翔平を思い出さなかった。


そんなふうに、自分の大丈夫加減を 確認しながら、


楽しいとは言えないけど、なんとか 気を紛らわせながら。


No.50 12/01/09 19:22
真澄 ( 0DD7nb )

でも そんな私のセコい努力は たびたび涼子に阻止される。


彼女は 彼女の方法で 毎日をなんとか過ごすには



私に電話をするしかなかったようだ。


「マイホームを購入するにはね、私の力が大きかったの」


それは、すごいですね。


「子供たちは 優しい子で 私を助けてくれるの」


なら・私とではなく 子供と話せよ。


涼子の着信を無視すると、鬼のような連続履歴で 私は 何度も根負けした。


私は 私の意地で 携帯の番号を変えないで いたけれど、


もう、限界かなと、職場の近くにあるショップに 出向いた。



私の全身が硬直した。


偶然は 時に ひどく残酷で


身構えていない時の人間は 本当に無防備で


逃げ出すことも シカトすることも忘れて…


私は 翔平を見つめた。


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