―桃色― ②
「娘さんを…
律子さんを僕にくださいっ!!!」
※ ―桃色―の続きです。初めて読まれる方は、ぜひ前スレからお読み頂けると幸いです。
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祐輔が深々と頭を下げる姿を見て、私も慌てて立ち上がって両親に頭を下げた。
こんな風に両親に頭を下げた事なんて、今までに無かった。
どんな顔をして私達を見ているのか…
どんな答えが返ってくるのか…
なんだか怖くて、なかなか顔を上げる事が出来なかった。
「話しは、分かった…」
父が小さい声で呟いた。
私と祐輔は、ゆっくり顔を上げて、父を見つめた。
「とりあえず、座りなさい…」
少し厳しい表情を見せる父に戸惑いながら、私達はソファに座った。
そして、父は残りのお茶をグイッと飲み干し、口を開いた。
「娘をあげる事は出来ない…」
「「えっ!?」」
私と祐輔は声を揃えて、顔を見合わせた。
(お父さん…)
私は言葉が出なかった。
「お父さん…?」
母も戸惑いながら父の顔を見上げた。
父は一瞬母に視線を向けて、すぐに祐輔の方を見た。
祐輔はキュッと唇を噛み締めて、父を見ている。
「木村君…」
「はい…」
「律子は私達の可愛い娘だ」
「はい…」
「今までも、これからもずっとだ」
「はい…」
「だから、君には娘をあげる事は出来ない」
「…」
改めて父から厳しい返事を聞き、祐輔は少し納得のいかない表情で視線を下に落とした。
「お父さん…
どうして駄目なの?」
たまらず私は口を開いた。
「駄目?」
父は少し首を傾げて私を見た。
「何が駄目なんだ?」
「だからっ、それはこっちが聞いてるのっ」
とぼける父に苛立ち、私は少し声を荒らげた。
「父さんは、『娘をあげられない』って言っただけだぞ?」
「だからっ、その理由を聞いてるの!!」
「りっちゃんっ…」
父に対して苛立ちがヒートアップしていく私を見兼ねて、母が止めに入った。
母の少し険しい表情を見て、私は大きく息を吐いて俯いた。
祐輔も心配そうに私を見ている。
重い空気の中、父がまたゆっくり話しを始めた。
「なんだか、勘違いさせちゃったな」
父はさっきとは違う、柔らかい表情を見せた。
「木村君?」
「あ、はい…」
「どんな形であれ、律子は私達の娘には変わりは無いんだ。
こんな事を言っては、親バカだと思われるかもしれないが…」
少し間を置いて、父は話し続ける。
「いつかは、律子もお嫁に行く日が来ると覚悟を決めていたつもりなんだが、いざとなると、やっぱり寂しいものがあってね…
私の想いとしては、結婚しても律子には、いつまでも私達の娘だという事を忘れてほしくないんだ。
困った事があれば、いつでも頼ってほしいし、気兼ねなく遊びにも来てほしい…
恥ずかしい事だが、まだ子離れできてないのかもしれないな…」
(お父さん…)
父の私に対する想いを初めて聞いた。
照れ臭そうに下を向く父を、なんだか愛おしくさえ思える。
私は、込み上げてくる涙をこらえる事が出来なかった。
「木村君…」
「はい」
「結論から言うと、結婚する事に反対はしない。
律子が決めた人だから、私も素直に信じる事ができる。
だけど一つだけ忘れないでほしい…
結婚しても、律子は『君だけの律子』じゃない…
『私達の律子』でもあるという事を…」
「分かりました」
父の一つ一つの想いを、祐輔は真正面から受け止めてくれた。
私はボロボロ涙を流していたけど、母は凛とした表情で祐輔を見つめていた。
「木村君…
律子を…よろしく頼む…」
そう言って、父は深々と頭を下げた。
母も父に続いて頭を下げた。
「ありがとうございます」
祐輔も深々と頭を下げた。
「あ、あり…ありがっ…うぅっ」
私は泣き過ぎて、言葉を詰まらせてしまった。
お父さん…
お母さん…
ありがとう…
本当に今までありがとう…
そしてこれからも、宜しくね…
言いたい事は山ほどあるのに、私は泣きじゃくって、何一つ言葉にする事が出来なかった。
「祐輔君だったかな?」
父が呼び掛けると、祐輔は深々と下げていた顔を上げた。
「あ、はいっ」
「酒は飲めるか?」
「あ…はぁ…」
父の問い掛けに、祐輔は少し言いにくそうに答えた。
「祐輔はお酒好きだけど、弱いの…」
私がフォローをすると、祐輔は苦笑いをした。
「そうか…
せっかくだから、酒でも飲みながら話がしたいと思ったのだが…」
父は、ちょっと残念そうだ。
「あ、どっちにしろ、今から祐輔のご両親にも挨拶に行くつもりなの…」
「そうか。
なら、またゆっくりご飯でも食べに来なさい」
「うん、ごめんね…」
「あのっ…」
私と父が、今日の別れを惜しんでいると、祐輔が口を開いた。
「僕の実家に行った後、またこちらにお邪魔してもいいですか?」
「祐輔…?」
祐輔の言葉を聞き、父はパッと表情が明るくなった。
「そうか、嬉しいね。
寿司でも用意して待っているよ」
「楽しみにしてますっ」
私は、祐輔の気遣いがすごく嬉しかった。
これから夫になる人が、私の両親の事を想ってくれる人で、私は本当に幸せ者だな。
私と祐輔は、また夜に来る事を両親と約束し、実家を後にした。
祐輔は、自分の実家に『今から行く』と連絡すると、昼食を用意してくれてるとの事だったので、私達は何も食べずに向かった。
朝とは違い、二人共リラックスして電車に揺られていた。
「リコの父ちゃん、なんかカッコイイ人だね」
祐輔は私の手を優しく握りながら話し掛けてきた。
「私も、ちょっとカッコイイと思った…」
照れながら答えた私に、祐輔は優しく微笑む。
「俺も、あんな父親になりてぇな~」
「祐輔のお父さんも、素敵な人じゃない?」
「そうかぁ~?
リコの父ちゃんと、威厳が違うよ」
「フフッ、あのノリが私は好きだけどなぁ」
祐輔の両親には、夏以来会っていない。
久しぶりに会うけど、不思議と緊張はしていなかった。
祐輔と楽しく話していたら、あっとゆう間に祐輔の実家に着いた。
家の前に着くと、祐輔のお父さんが、『ほうき』を持って立っていた。
「あれ、父さん?
何してんの?」
「お、おぉっ…」
何故かお父さんは、ギクシャクしている。
「お久しぶりですっ」
私が挨拶すると、お父さんは少し緊張した表情に変わった。
「リコさん、よ、よく来たねっ。
寒かっただろう?
中に入ろう」
様子がおかしいまま、家の中に入るお父さんの背中を見ながら、私と祐輔は顔を見合わせて首を傾げた。
『お父さん、どうしたの…?』
『さぁ…
寒さで脳みそ凍ったか…?』
私達はヒソヒソ話しながら家の中に入った。
祐輔の後を追ってリビングに入ると、カレーの良い香りがした。
「母さーん」
祐輔が呼び掛けると、台所からお母さんと優希さんが顔を出した。
「リコさん、お久しぶりですっ」
優希さんが小刻みに手を振りながら近付いて来た。
「お母さん、優希さん、お久しぶりです!
優希さん、ちょっと痩せました?」
「本当ですかぁ~?
嬉しいっ」
こうやって話してると、やっぱり女の子と変わり無いなぁと改めて思う。
「母さん、昼飯食べる前に話したいんだけど」
祐輔の言葉を聞いて、お母さんはパッと顔を明るくした。
「はいはいっ。
あれ?お父さんは?」
「俺達より先に家の中入ったけど?」
「ど~こ行っちゃったのかしら?
お父さ~んっ!?」
お母さんが探しに行こうとすると、お父さんは1階の和室から出て来た。
目の前に現れたお父さんの姿を見て、私達はア然とした。
「な…
何、それ…」
震えた声でお母さんが問い掛けると、お父さんはキッと睨みつけた。
「息子が挨拶しに帰って来たんだ。
これぐらいの格好しなきゃダメだろう!」
お父さんの言う、『これぐらいの格好』…
バシッとスーツを着て、センスのいいシャツにネクタイ。
ここまでは、何も問題は無い。
問題は顔…
お父さんの顔には、さっきまでは生えていなかった髭が生えている…
紳士のような、サイドにくるんと伸びた髭が、鼻の下に二つ…
「その髭…」
「ん?あぁ、これか?
これは、雑貨屋で見つけて来たんだ。
男としての、身だしなみだ!
ダンディーでカッコイイだろ?」
そういいながら、お父さんは人差し指と親指で、髭の先端をねじねじといじっている。
満足げに髭をいじるお父さんに、お母さんは黙って近付いた。
その瞬間…
― ビリッ!!
「いてっ…!!」
お母さんが、何も言わずにお父さんの髭を引き剥がした。
「やぁ~ねぇ。
リコさん、ごめんなさいね」
お母さんは私に謝りながら、剥がした髭を手でコネコネ丸めて、そのままゴミ箱に放り投げた。
鼻の下を押さえながら、お父さんは涙目でゴミ箱を覗いている。
「クククク…」
私は、たまらず笑い出してしまった。
祐輔は恥ずかしそうに頭を抱えている。
やっぱり、祐輔の家族は面白い。
このご両親の関係が、私には新鮮だ。
「さ、座りましょう」
お母さんの号令でみんなは、それぞれ席に着いた。
お父さんも、トボトボと椅子に座った。
一瞬沈黙になる。
お母さんの顔を見ると、「さ、どうぞっ」と言わんばかりにニコニコ笑顔。
優希さんも、口元を両手で覆いながらニヤけている。
お父さんは…
まだショボンとしている。
「え~っと…
俺、リコと結婚します…」
祐輔は変な空気の中、言いづらそうに話しを切り出した。
お母さんと優希さんは、『キャ~』という感じで手を握り合う。
そして、みんなの視線は一斉にお父さんに向けられた。
お父さんはキョトンとしている。
「なんだ?」
お父さんのとぼけた発言に、私以外の人達は『ハァ~…』と肩を落とした。
「『なんだ?』じゃなくて、他に何か言う事あるでしょ~?」
お母さんは呆れ顔だ。
「何か…?
おめでとう…?」
「もぉ~…」
ため息をつきながら、お母さんは席を立ち、奥の和室に入って行った。
祐輔と私は、顔を見合わせて首を傾げた。
しばらくすると、お母さんは和室から何かを持って出て来た。
「リコさん、これ…」
お母さんは、テーブルの上をスーッと滑らせて、『何か』を私の前に差し出した。
「これっ…!?」
差し出された物を見て、私は驚いてお母さんの顔を見た。
すると、お母さんはニッコリ笑って、大きく一回だけ頷いた。
目の前にあるのは、祐輔名義の通帳と印鑑。
「母さん、これって…」
祐輔も知らない通帳らしい。
お母さんが優希さんに目で合図すると、優希さんは優しい表情で話し始めた。
「この中には、祐ちゃんが今まで私の為にと渡してくれていたお金が入っています」
「え…?」
優希さんの言葉に一番驚いていたのは、祐輔だった。
「だって、この金は…」
祐輔が少し優希さんの方に身を乗り出すと、優希さんは微笑みながら続けた。
「祐ちゃんが、頑張って働いて稼いだお金だもん…
私なんかが使えないよ。
って言っても、ちょこ~っと使わせてもらったけどねっ」
優希さんは、悪戯っぽく笑った。
「じゃあ、手術代とかは…」
「お母さんとお父さんに借りたんだ。
少しずつだけど、返してるよ」
優希さんが続けて話そうとした時、お母さんが優希さんの肩をポンッと叩き、話し始めた。
「リコさん?」
「はい…」
「これは、この子の貯金だと思って受け取ってくれるかしら?」
「えっ…
私なんかが、受け取れませんっ…」
私は首を大きく横に振りながら、肩をすぼめた。
そんな私に、お母さんはニッコリ微笑んだ。
「夫婦になるからには、祐輔がきちんとリコさんを養っていかなきゃならないわ?
でも、祐輔はまだまだ社会人としては新米だし…
今はリコさんもお仕事されてるからいいけど、いずれ出産となると仕事も出来なくなるし、何かと出費がかさむでしょ…」
お母さんの現実的な話しを、私と祐輔は大きく頷きながら聞いていた。
「だから、困った時にでも使ってもらえたら…と思ってね。
もちろん、結婚式の費用にあててもらってもいいわ」
お母さんの気持ちは、すごくよく分かった。
でも…
「あの…
何故私なんかに?
まだ2回しか会った事ないですし…
その…」
うまく話せなくて、私は言葉を詰まらせた。
「はっきり言って、リコさんの事はよく知らないわ。
でもね、あなたなら大丈夫…
っていう安心感が、何故か私にはあるのよ」
「お母さん…」
私が涙ぐむと、お母さんは祐輔の方に向き直った。
「祐輔、いいわね?
このお金、リコさんに預けるわよ?」
「うん…」
祐輔の意思を確認して、お母さんは改めて私に通帳を差し出した。
「色々迷惑かける事もあると思うけど…
リコさん…
祐輔を、どうぞ宜しくね…?」
「は…い…
こちらこそ…
宜しくお願い…します…」
「母さん…
ありがとう…」
泣きじゃくる私の横で、祐輔は静かに涙を流している。
必死で涙をこらえるお母さんが、お父さんの背中をパシッと叩いた。
「ほらっ…お父さんからもっ」
「あ、あぁ…
宜しくお願いします…」
私は深々と頭を下げた。
すると…
「なんか、俺の出番が無かったんだけど…」
頭をポリポリかきながらお父さんが言った一言に、みんなは泣きながらクスクス笑った。
「さ、お昼食べましょっ」
「手伝いますっ」
私とお母さんは、涙を拭きながら台所に向かった。
私がお皿にご飯を盛りつけていると、お母さんは小さい声で話し掛けてきた。
『お父さん、昨日の晩から緊張して眠れなかったみたい』
『えっ、そうなんですか?』
『フフッ…今朝も落ち着かなくて、玄関掃除してたわ』
だから、『ほうき』持ってギクシャクしてたんだ…
見た目は怖そうな人だけど、意外と繊細なんだな。
『いつも、肝心な所では私が前に出ちゃうもんだから…
ごめんなさいね?
せっかくの挨拶も、グダグダにしてしまって…』
『いえ…そんな事は…』
お母さんは私からお皿を受け取ると、静かにカレーを流し込んだ。
「リコさん…
いくらお嫁に来たと言っても、籍はウチとは違うんだからね?」
「は…い?」
私は、お母さんの言ってる意味が、分からなかった。
「結婚したら、祐輔とリコさんの戸籍…
つまり、二人で一つの世帯が出来上がるじゃない?」
「はい…」
「だから、ウチに嫁に来た!って、重く考えなくていいんだからね?
祐輔と、二人で温かい家庭を作っていってちょうだいね。
それに私達は、リコさんの義理の両親にはなるけど、リコさんの本当の両親は、実家のご両親だけよ?
結婚しても、実家のご両親を大切にしてね?」
そう言うと、お母さんは優しく微笑んだ。
「お母さん…」
私はまた、涙が込み上げてきてしまった。
「嫁・姑なんて取っ払って、私達、仲良くやっていきましょうねっ」
「お母さん…
ありがとうございます…
宜しく…お願いします」
お母さんは、私の背中をポンポンッと叩いて、元気にカレーを運んで行った。
私も涙を拭いてカレーを運ぼうとしたら、優希さんが台所に入って来た。
「私が言うのも変ですけど…
祐ちゃんは優しい子です。
だから、絶対にリコさんを幸せにしてくれますよ」
そう言って優希さんは、恥ずかしそうに笑った。
「ありがとうございます…」
またまた泣きそうになって俯いていると、優希さんは私の顔を覗き込んで来た。
「あのぅ…」
「はい?」
「敬語…止めません?」
「あ…」
「私、もっとリコさんと仲良くなりたいし…」
私は涙をグッとこらえて笑った。
「そうだねっ!
敬語やめやめっ。
これからも、宜しくね?
優希ちゃんっ」
優希ちゃんはパッと明るい表情に変わった。
「うんっ!
こちらこそ、宜しくねっ」
私達は、なんだか可笑しくなって、ケラケラ笑いながらカレーを運んだ。
遅めの昼食だったから、夜の事を考えて、失礼だとは思ったけど、私と祐輔は量を控えめに食べた。
食後にケーキと紅茶をご馳走になり、みんなで会話を楽しんだ。
そして17時になり、改めてご両親に挨拶をし、失礼する事にした。
「本当に、ご馳走様でした」
玄関まで見送りに来てくれたお母さん達に、頭を下げた。
「こちらこそ、わざわざ挨拶に来てくれてありがとうね。
リコさんのご両親にも、宜しく伝えてくださいね」
「はいっ」
「それじゃあ、また連絡するから」
祐輔が玄関のドアを開けながら、声を掛けた。
「祐輔!
リコさんのご両親に、失礼のないようにねっ!」
「へ~い」
ご両親と優希ちゃんに軽く会釈をして、先に外に出た祐輔の後を追った。
祐輔が少し前で、手を差し延べて待っている。
私は祐輔の手を握り、並んで駅に向かった。
「はぁぁ~…」
祐輔がうなだれながら、大きなため息をついた。
「祐輔、疲れた?」
「さすがにねぇ…」
「ウチに行くの、明日にする?」
「いや、明日は早速式場とか覗いてみたいんだよね」
「そっか…」
式場…か…
本当に、祐輔と結婚するんだな…
バタバタと挨拶してたから、全然実感が湧いてなかったけど、冷静になると、ジワジワと込み上げてくるものがある。
私は下を向きながら、ニヤニヤしていた。
「リコは…」
「ん?」
「リコは、サンタさんに何をお願いしたの?」
「サンタさん~?」
この歳でサンタさんって…
祐輔って、たまにメルヘンな所があるなぁ。
「そうだねぇ…
永遠に変わらぬ愛?」
「ぶはっ!
なんかクサイ!」
「そうゆう祐輔は、何をお願いするの?」
「リコの唇…」
「残念!
品切れ中!」
「なんだ、それぇ」
私は恥ずかしくて、咄嗟におどけて見せた。
ヘタな事言うと、祐輔はどこででもキスしちゃう人なんだもん…
何度されても、やっぱり恥ずかしい…
「あれっ?」
祐輔が立ち止まり、空を指差した。
「はいはい…
また嘘なんでしょ~」
だいたい、祐輔はこのパターンで唇を奪ってくる…
何度も引っかかってたまるかっ!!
「違うって!
ほらっ、あそこっ!」
いつもと様子が違う…?
何かに目を奪われている祐輔に釣られて、私も空を見上げた。
「…なに?」
「ほらっ!!見えない?」
「なに?何があるのっ?」
背伸びをして、キョロキョロしていると…
― チュッ…
祐輔が急に私の肩を強く抱き寄せ、唇に優しくキスをした。
「見えなかった?
俺達の、明るい未来…」
「なにそれっ…」
またも祐輔の策略に掛かった事が悔しかったのと、人ごみの中でキスをされた事が恥ずかしくて、私は俯いていた。
「リコ?」
「ん…?」
「よく結婚したら、夫婦間に恋愛感情が無くなるって言うじゃん?」
「うん…」
私達も、そうなって行くのかな…
今からそんな事考えてたら、寂しいよ…
「俺さ…」
「うん」
不安げな表情の私を、祐輔はキュッと抱き寄せる。
「もちろん、家族愛も大事だと思うけどさ…
俺は、リコが奥さんになっても、母ちゃんになっても、一人の女性として、リコを愛し続けるからね」
「ゆ…すけ…」
私は幸せを噛み締めながら、祐輔の温かい胸に顔をうずめた。
私も、今の気持ちのまま、祐輔を愛し続けたい。
「サンタさん…
私のお願い聞いてくれた…」
「え?」
「永遠に変わらぬ愛…
今貰っちゃった…」
「一生分の、クリスマスプレゼントだね」
人目も気にせず、私達は駅前で、強く抱きしめ合った。
私の実家に着くと、たくさんのお寿司と母の手料理が並んでいた。
妹のユメも帰って来ていて、祐輔と初対面をした。
ユメは、
「年下のイケメン兄貴が出来た」
と喜んでくれた。
5人で食卓を囲み、楽しく会話をしながら、夕食を食べた。
お昼のカレーがまだ消化しきれていなかった私達だったけど、温かいおもてなしが嬉しくて、お腹が膨らむまで食べ続けた。
父もお酒を飲みながら、祐輔と楽しく話し込んでいた。
ほとんどのお皿が空になり、母が少しずつ片付けを始めた。
ある程度テーブルの上が片付いてくると、母は台所から戻って来なくなった。
洗い物が貯まっていて大変なのかな?と思った私は、祐輔に耳打ちをしてから台所に向かった。
「お母さーん?」
声を掛けながら台所に入ると、母が隅の方でうずくまっている。
「ちょっ…お母さんっ!?」
慌てて駆け寄り、母の肩を揺さ振った。
「りっちゃん…」
「どうしたのっ?
具合悪いのっ!?」
「ちがっ…違うのよ…」
顔を上げた母の顔は、涙でグチャグチャに濡れている。
「お母さん…?」
「なんだか急にね…
泣けてきちゃって…」
母は、無理矢理作り笑いを見せた。
「りっちゃんが結婚するのは、おめでたい事だし、すごく嬉しいのに…
なんだか急に寂しくなっちゃってね…」
そう言うと、母はまた泣き始めた。
母の涙なんて、久しぶりに見た…
いつも笑顔で、よっぽどの事じゃないと泣かない母…
そんな母の泣き顔を見たら、私も涙が零れ落ちた。
「お母さん…
結婚しても、私はお母さんの娘だよ…?」
「うん…うん…」
母は何度も頷いた。
「私ったら、駄目な母親ね…
娘の嫁入りの時は、笑顔で送り出そうって決めていたのに…
いざとなると、たくさんの思い出が頭を駆け巡って…」
ボロボロ涙を流し続ける母の手を、私はそっと包み込んだ。
「お母さん…
今まで本当に、ありがとう…
だけどこれからは、今まで以上に頼りにすると思うんだ…
妻として、母として、色々相談に乗ってね…?」
「りっちゃん…
こちらこそ、ありがとう…
私の娘でいてくれて、本当にありがとう」
私達は泣き顔のまま笑い合い、並んで洗い物をした。
私、お母さんを目標にするよ…
私の理想は、お母さんだよ…
片付けをしながら、母から私の小さい頃の話しをたくさん聞いた。
またまた食後にケーキを用意してくれていたから、温かいコーヒーと一緒に、リビングに運んだ。
祐輔も、父も、ユメも…
台所から出て来た私と母の泣き顔を見て、一瞬驚いた様子だったけど、深く問い詰めてこなかった。
きっと、悟ってくれたんだろう。
いつまでも、会話が尽きる事は無かった。
でも、さすがに22時になろうとしていたから、私と祐輔は帰り支度を始めた。
名残惜しそうな家族に、また来るねと約束をし、玄関に向かった。
「それじゃあ、また両家の顔合わせの予定と、式の事が決まったら連絡するからね」
「ご馳走様でしたっ」
私の横で、祐輔がペコッと頭を下げた。
「また、来てねっ」
「祐輔君、次は一緒に飲もうなっ」
「お姉ちゃんいいなぁ~。私も結婚したくなってきた~」
家族が一斉に言いたい事を言うもんだから、祐輔と私はプッと吹き出した。
「またねっ」
「おやすみなさい」
家族に別れを告げ、実家を後にした。
私達は、お腹がパンパンでフラフラだった。
祐輔は、電車の中でウトウトしていた。
さすがに、疲れてるよね…
電車を降り、私も眠い目をこすりながら、祐輔を支えて家に向かった。
アパートに着くと、祐輔は素早く部屋着に着替えて、倒れ込むように眠ってしまった。
「お疲れ様、おやすみ…」
あっとゆう間に深い眠りについた祐輔の頬に、私はキスをした。
私はシャワーを浴び、化粧を落とすと、さっきまでの眠気が吹き飛んでしまった。
コーヒーを入れて、ソファーにストンと座り込む。
ボーッとしながら、色んな事を考えた。
結婚…かぁ…
一気に両家に挨拶を済ませ、正直言って疲れた。
そんな中、改めて『結婚』の二文字を思い浮かべると、よく分からなくなってしまった。
妻の在り方…
母親とは…
今考えたって、答えが出るはずが無いのに、あれこれ考えてしまう。
そんな事よりも、まだまだ考えなきゃいけない事はたくさんある。
・両家の顔合わせの段取り
・式の日程
・式の打ち合わせ
・新居…は、ここでいいのだろうか?
まだまだ、全てが落ち着くまでの道のりは長いんだな…
明日は式場を見るんだ…
小さい頃から夢見ていた、ウエディングドレスが着られる。
想像すると、ニヤニヤしてしまう。
結婚を固く考え過ぎないで、今は楽しもう!!
無理に大人にならなくていいんだ!!
一人で勝手に悩んで、勝手に解決して、ますます疲れた…
寝よう…
マグカップを片付けて、祐輔の隣に潜り込んだ。
うずくまって眠る祐輔に身を寄せると、一瞬祐輔が目を開けた。
私の髪を優しく撫でて、ギュッと抱きしめたら、またすぐに眠りについた。
おやすみ、祐輔…
素敵なクリスマスをありがとう…
― コンコンッ
「はいっ」
私はノックの音に少し緊張しながら、震えた声で応えた。
― ガチャ…
「リ~コっ」
「里沙ぁ~」
ドアから覗かせた里沙の顔を見たら、一気に緊張が解けて、泣きそうになった。
「ちょっとぉ、泣くにはまだ早いよっ!
せっかくのメイクが落ちちゃうじゃんっ」
優しい表情で、里沙は私の手をギュッと握ってくれた。
「リコ、綺麗だよぉ」
「…ありがとう」
私は照れて俯いた。
今日は8月6日。
私と祐輔の結婚式だ。
あれから式場の手配と、両家の顔合わせ、引越し等でバタバタと月日が流れた。
私と祐輔は、1月11日に籍を入れた。
理由は…
覚えやすいからって祐輔が…
そして、私達は中古のマンションに引越した。
今まで住んでた所じゃなくて、1からスタートしたいと思ったから。
両家の顔合わせは、あれこれ考えてたけど、意外とアッサリ終わった。
こんなもんなんだな…と、ちょっと気が抜けた。
「リコ、明日はヨロシクねっ」
真っ白なウエディングドレスに身を包み、ボーッと今日までの事を思い返していた私の顔を、里沙がキラキラした笑顔で覗き込む。
「もちろんっ!!
楽しみにしてるよっ」
「早く、旅行にも行きたいねぇ~っ」
「バタバタ忙しいけど、楽しいねっ」
里沙が言う『明日』とは…
明日は里沙と慎也さんの結婚式なのだ。
そして、『旅行』と言うのは新婚旅行の事。
部長として多忙な慎也さんは、なかなか平日にまとめて休みが取れない。
だから、長期休みの始めに式を挙げて、そのまま新婚旅行に行く方が都合が良い。
私と祐輔は、始めからお盆で…と考えていたから、だったら里沙と慎也さんも同時期に式を挙げて、一緒に新婚旅行に行っちゃおうという事になった。
大勢の方が、楽しいしねっ。
私と里沙は、学生の様にキャピキャピと、はしゃいでいた。
「祐輔君は?」
私と祐輔が籍を入れてから、里沙は『木村君』から『祐輔君』に変わった。
「さっき祐輔も、準備が出来たってメール来たよ」
「祐輔君、リコのドレス姿見たら、鼻血出すかもねぇ~」
「フフフッ…」
祐輔は、私が選んだウエディングドレスを知らない。
式の時に見るまで、楽しみにしておきたいと言う、祐輔の希望だ。
もちろん、試着した姿も見せてない。
どんな反応するかな…
祐輔の驚いた顔を想像しながら、私はニヤニヤしている。
そんな私の顔を見ながら、里沙もニヤニヤしていた。
「お時間なので、行きましょうか」
「あ、はい」
プランナーさんに手を差し延べられ、立ち上がった。
「じゃ、リコ!
転ぶなよっ!!」
「不吉な事言わないでよっ」
頬を膨らます私に、里沙は意地悪な笑顔を見せて、部屋を出て行った。
式場は教会だけど、私達は人前式を選んだ。
今まで私達を支えてくださった皆さんに、永遠の愛を誓いたいと思ったから。
だから神父さんじゃなくて、慎也さんが私達の誓いの立会人として立ってくれる事になった。
教会の扉の前で、私の父がカチコチに緊張しながら立っている。
「お父さん…」
「…っ!?」
私の呼び掛けに振り向いた父は、言葉を無くしているようだ。
「律子…」
私のウエディングドレス姿を、ボーッと見つめる父の目に、涙が浮かび上がった。
「だいぶ前に籍を入れてるのに、ドレス姿を見ると、また込み上げるモノがあるな…」
父は照れ臭そうに笑いながら、涙を拭いた。
「お父さん…
本当に…ありが…」
「その言葉は、もう聞き飽きたっ」
父は私の言葉を遮って、プイッとドアの方を向いて立った。
私も、込み上げた涙をグッと飲み込んで、父の腕に手を回した。
一瞬、父は私の顔を見て、照れを隠すようにすぐ前を向いてしまった。
「時間です」
プランナーさんの言葉を聞き、一瞬にして緊張が走る。
扉の向こう側で、音楽が鳴り始めた。
私は大きく深呼吸をし、息を整えた。
係の人が、扉を開ける合図をした時…
「律子、ありがとう…」
父が真っ直ぐ前を向いたまま、ボソッと呟いた。
思わず父の顔を見上げた瞬間、前の扉が一気に開かれた。
いよいよ、私と祐輔の結婚式が始まる。
私達の姿を見た参列者の方々が、一斉に拍手をしてくれた。
私と父は、深々と一礼する。
目の前には、真っ赤なヴァージンロード…
少し先には、真っ白なタキシードを着た祐輔。
少し口を開いて、こっちを見ている。
私のウエディングドレス姿、気に入ってくれたかな…
私と父は、一歩ずつ祐輔に向かって歩いて行く。
チラッと席の方に視線を移すと、里沙が笑顔でピースしていた。
私は、里沙の笑顔に目で返す。
一歩ずつ歩く度に、祐輔と出会った日から今日までの思い出が、鮮明に思い出される。
クリームソーダを頬張る祐輔を思い出して、思わず口元が緩んだ。
短いようで長い道のりを父と歩き、私は祐輔の目の前に辿り着いた。
父の腕を離れ、祐輔の腕に手を回した。
『リコ、めっちゃ綺麗…』
祐輔が私の耳元で囁く。
顔を上げると、祐輔はニッと笑った。
そして次は祐輔と二人で、このヴァージンロードを一歩ずつ歩いて行く。
立会人の慎也さんの目の前に辿り着くと、音楽が消えて、式場内がシーンとなった。
慎也さんは、なんとも言えない穏やかな表情で、私達を見ている。
そして段取り通り、慎也さんの質問に答え、祐輔と二人で誓いの言葉を読み上げた。
「それでは、誓いのキスを…」
私と祐輔が向き合うと、しっかりと皆の視線がこちらに向けられているのが肌で分かる。
こんなに注目を浴びながらキスをするのは、かなり緊張する。
唇を噛み締めて少ししゃがむと、祐輔は私のベールを捲くりあげた。
祐輔が、私の肩をそっと掴む。
私は静かに目を閉じて、祐輔の口付けを待つ。
私の両肩を掴む祐輔の手が、少し震えているのが分かった。
そして…
祐輔の唇が、そっと私の唇に触れた。
打ち合わせでは、チュッとキスをしてお終い…の、はずだったけど…
突然、祐輔が私の背中に腕を回し、深いキスをし始めた。
「んんっ!?」
驚いた私は、目を見開いて祐輔を引きはがそうとした。
でも、ガッチリと体を抱きしめられていた為に、祐輔を払いのける事も出来ない。
式場内がザワザワし始める。
「ちょっ…ゆっ…うっ…んんっ」
祐輔に唇を塞がれて、言葉も出せない。
私も頭が真っ白で、パニック状態になった時…
― スパーーンッ!!
式場内に、爽快な音が鳴り響いた。
音と同時に、祐輔がその場に崩れ落ちた。
「いってぇ~…」
祐輔は頭を抱えてうずくまっている。
私は何が起きたのか分からずに、その場に立ち尽くしていた。
「馬鹿か、お前はっ」
慎也さんの言葉にハッとして手元を見ると、慎也さんは誓いの言葉が掛かれた本を握りしめていた。
あぁ、なるほど…
「だって…」
「だってもクソもあるかっ」
言い訳をしようとした祐輔の言葉を慎也さんが遮った。
次の瞬間、式場内にドッと笑い声が響き渡った。
私も思わず笑ってしまった。
祐輔は頭を摩りながら、頬を膨らませて立ち上がった。
祐輔らしいって言えば、祐輔らしいけど…
すごく、思い出深い式になったな。
笑い声が鳴り止まない中、その後は何事も無く式が進んだ。
退場する時、皆から冷やかされながら歩いた。
式場を出ると、私は大きな溜め息をついた。
「リコ…?怒ってる?」
祐輔が眉をハの字にして、私の顔を覗き込んだ。
私は祐輔の顔を横目で見ながら、また溜め息をついた。
「呆れて、言葉も出ないわ…」
「だって!
こんな綺麗なリコと、あんなちょっとのキスで終われる訳ないじゃんっ?
止まらなかったんだも~んっ」
「式が終わってからでも、よかったでしょー?」
「あ、そっかっ!!」
祐輔は何かひらめいたように、私の腕を掴んだ。
「な、なにっ!?」
祐輔にしっかり掴まれた腕は、ピクリともしない。
祐輔の顔が、ギリギリまで近付いてきた。
私は少し逃げ気味で、顔を逸らした。
「リコ…綺麗だよ…」
耳元で囁いた祐輔は、私の唇に優しくキスをした。
チュッ、チュッと何度もキスをされ、私も抵抗する気力を無くし、祐輔に身を委ねた。
私が目を閉じると、深いキスの嵐…
何も考えられない…
お互いの気持ちが、唇から伝わってくる。
祐輔の深く激しいキスに、うっとりしていると…
「あのぅ…」
横から声を掛けられ、咄嗟に私達は唇を離した。
視線の先には、プランナーさん…
プランナーさんは、苦笑いしながら続けた。
「お楽しみのトコ申し訳ありませんが、次の予定がありますので…」
「あ、はい…
すみません…」
プランナーさんは軽く一礼をし、この場を去った。
残された私達は、顔を見合わせて、吹き出した。
「も~、祐輔のバカッ」
「リコだってっ!!」
お互いに責任をなすり合いながら、私達はプランナーさんを追い掛けた。
大きな鐘の音と共に、扉が開かれた。
目の前に続く階段に、参列者の方々が並んで、花吹雪をちりばめてくれている。
「おめでとうー」
「お幸せにっ」
「いいもん、見せてもらったぁー」
色んな言葉を掛けてもらい、お礼を言いながら私達は階段をゆっくり下りる。
列の最後尾に、私達の家族が立っていた。
私達は深々と一礼し、感謝の気持ちを伝えた。
プランナーさんに預けていた花束を渡され、両親にプレゼントした。
祐輔のお母さんも、私の母も、大粒の涙を流していた。
最後にブーケを投げ、参列者の皆様に再度一礼をし、私達の式は終わった。
私達は披露宴をやらなかった。
色んなドレスを着て、写真さえ撮れれば、私はそれで充分だったから。
明日は、里沙の結婚式…
里沙のウエディングドレス姿、楽しみだなっ。
家に帰り、私達は夕飯をデリバリーで済ませた。
寝る支度をして、二人で布団に入ると、自然と溜め息が出てしまった。
「お疲れ、リコ」
「祐輔も、お疲れ様…」
「あのドレス、本当によく似合ってたよっ」
「本当?」
「うんっ、あのまま抱きたかった…」
「バッカじゃないの!?」
プイッと祐輔に背中を向けると、祐輔にグイッと振り向かされた。
「なによ…?」
「俺、4人家族にしたいな…」
「うん、いいね。
それで?」
「だから…」
「だから?」
「リコの意地悪~!!」
祐輔は布団を深く被った。
私はクスッと笑い、祐輔の顔を覗き込んだ。
「ねぇ、祐輔?」
「あの約束、覚えてる?」
「約束?」
「一生、私を女として愛し続けるって…」
「うん」
「今も変わらない?」
「当たり前だろっ?」
祐輔は私に覆いかぶさった。
「今もこれからもずっと、リコを女として愛し続けるよ…」
「祐輔…」
祐輔は私にチュッとキスをした。
しばらく見つめ合い、私達は求めるように愛し合った。
来年の今頃、可愛い我が子を抱いている事を夢見て…
― 翌日
暑い陽射しが照り付ける中、里沙の結婚式が行われた。
いつもキャピキャピしている里沙が、真っ白なウエディングドレスに身を包み、大人しく下を向いている。
綺麗…と言うより、本当に可愛かった。
私は、まるで娘を嫁に出す母親のように泣き続けた。
そして段取りよく式を終え、私達は4人で新婚旅行の為に、沖縄に向かった。
真夏の沖縄も、本当に楽しかった。
残りのお盆休みを、全て新婚旅行につぎこんだ。
真っ黒に焼けながら、一生に一度のこの瞬間を心から満喫し、あっという間に新婚旅行は終わってしまった。
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