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母の呪縛

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ゆうこ( ♀ JpYFh )
10/11/04 09:02(更新日時)

子供を出産したのを機に、自分の過去のトラウマと向き合ってみようと思いました。
私自身の為にも、これから私と共に成長してくれる子供の為にも。
読んでいて不快になる内容かもしれませんが宜しければお付き合いいただけると嬉しいです

No.1160079 09/05/31 14:24(スレ作成日時)

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No.1 09/05/31 14:29
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

当時父と母は母の父に結婚を反対されていた。
父は戸籍上父親がいなかったから。
父の母は所謂お妾さんだった。
父と父の弟は父親が違っていた。
父と母は結婚するために子供を作った。父22歳母23歳だった。

No.2 09/05/31 14:36
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

子供ができた。産む。と聞かされた母の父(祖父)は初孫だったこともあり、二人は無事入籍をした。
だが、二人は若く、結婚するためにだけ作った子供。
母は自分の実家で出産すると、祖父に、
「共働きしないと生活できないから」
と産まれたばかりの娘を押し付け、東京に戻ってしまった。
祖父は初孫を可愛がってくれた。
名付けも、付き合いのある神社の神主さんに付けて貰った。
それが私、ゆうこです。

No.3 09/05/31 14:42
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

両親は丸四年、迎えに来なかった。
迎えに来た時には、妹が出来ていた。
母は私を祖父から引き取るより、妹を出産し、育てることを選んだ。
やっと迎えに来てくれた頃には、私の居場所は既になかった。
幼稚園も途中編入でなかなか友達も出来ず、東京での新しい生活に馴染めずにいた。

No.4 09/05/31 14:51
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

小学校に上がった頃から、父の不倫が始まり、両親の仲はギクシャクしていった。
めったに家にいない父。
たまに、帰ってくると、箸の持ち方から、ひとつひとつを細かく、チェックし、正座二時間の刑等をやらされた。
父がいなければいないで、母は妹ばかりをかまっていて、私には目もくれなかった。
母と妹はおやすみのキスをいつも私の目の前でしていた。
とても疎外感を感じていた。
私はこの家族にとって何なんだろう。
学校から帰るのが嫌だった。

No.5 09/05/31 15:01
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

毎年夏休みになると、私だけが長く祖父に預けられた。
祖父は可愛がってくれたが、祖母はボケてしまっていて、よく私を虐待していた。
虐待と言っても、殴る蹴るではなく、言葉での虐待だった。
しかし、時にはこちらの方がより深い傷を残すこと、発覚しずらい為、エスカレートしていくことが往々にしてあるらしい。
祖母はまず、
「私はじいさん(祖父)に無理やり犯されて、子供ができた。嫌々結婚させられた。近寄るとお前も犯されるよ」
と言って私と祖父とを切り離した。
私は゛犯された゛の意味がわからないなりに、恐怖し、夜は祖母と枕を並べた。

No.6 09/05/31 15:10
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

そこで、祖母は寝物語にいつも同じ話をした。
「ゆうこは両親から捨てられたんだ。お前の母親が産んだけど、いらなくて困っていて、お前が可哀想だと思って私が育ててやったんだ。お前の母親は金も寄越さないで預けっ放しにした。お前を育ててやったことで私は親戚からも非難されたんだ。感謝しろ」と。
そして祖母は
「おばあちゃん、こんな私を見捨てないで育ててくれてありがとうございました」
と泣いて感謝するまで寝かせてくれなかった。
私はやっぱり捨てられたんだ。いらなかったんだ。
母親に問い質す勇気もなく、小さな私はどんどん孤独になっていった。

No.7 09/05/31 15:19
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

後日談
祖母がボケるきっかけは、当時1歳だった私を遊びに連れて行くことを理由に、祖父からお金を引き出していた祖母。
実は若い男に貢いでいたらしく、私を連れて、ホテルに行っていたようで、ある日ホテルに備え付けのポットをひっくり返し、私は右足首に火傷を負い、そこから、不倫や貢いでいたことが発覚し、親族会議で責められたことから、自衛のためにぼけ始めたと聞いた。
火傷のあとは、今も私の足に残っている。

No.8 09/05/31 15:29
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

そんななか、父は新しく出来た女性と同棲を始め、帰ってこなくなった。
当然、生活費も入れなくなった。
お金に困った母は、水商売を始めた。
学校から帰る頃には出勤していていなかった。
朝は寝ていて、顔も合わせなかった。
食事は、
朝:買い置きしてある菓子パン
夜:ご飯は私が学校から帰ってから米をとぎ、炊いていた。おかずは近所付き合いのあった家庭にお金を渡して頼んでいて、時間になると
「出来たから取りにおいで」
の電話で分けてもらいに行っていた。
おかずの入った皿や、お味噌汁の入った小鍋を下げて道を歩くのがつらかった。近所にクラスメートもいたから。

No.9 09/05/31 15:40
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

ある日、私は友達と遊ぶ約束をしていた。
その当時は
お風呂掃除
ご飯炊き
皿洗い
が毎日の仕事だった。
ご飯は、お米を研いだ後、30分水に浸けてから炊く。
と言われていたが、友達を待たせていたので研いですぐ、スイッチを入れて遊びに行ってしまった。
ご飯はうまく炊けず、妹は文句を言い、翌日、母と近所のおばさんにいいつけた。
母はとても怒り、竹製の布団叩きで私の尻や背中を力任せに叩きのめした。
母は小柄で痩せていたので、叱られると必ず、布団叩きの出番だった。
叱られた理由で一番多かったのは兄弟喧嘩。
理由も聞かず、お姉さんのくせに、と言っては叩かれた。

No.10 09/05/31 16:08
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

でも、布団叩きより嫌だったのは、体罰を近所のおばさんに母が頼むことだった。
近所のおばさんは、体格がよく、布団叩きで叩かれると座ることも出来ないくらいに尻や背中に無数のミミズばれができた。
布団叩きよりも、もっと恐かったのは、お灸だった。
足の親指の爪にもぐさを乗せて火を付けられ、動かないように、羽交い締めにされる。
大人になり、何故、物で叩いたり、人に頼んだりしたかを聞いたことがある。
曰わく、
「疲れるし、手で叩くと手が痛くなるから」
そういえば、よくいろんなものが飛んできたり、蹴られたりもしたな

No.11 09/05/31 16:16
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

小学校の頃、両親は離婚まで話が進展していた。
母は、
「お父さんとお母さん、別れることになりそう」
と私と妹に話した。
それから
「ゆうこはお父さんとこいってね。私が二人引き取って生活するの無理だから」
と、あなたはいらない。という事実を突きつけられた。
父は最初から子供を引き取る気はサラサラなく、私は途方に暮れた。
結局、この時には離婚まではいかなかったものの、この一件で私は改めて、親から望まれていなかったことを再確認させられた。

No.12 09/05/31 16:27
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

小学校六年生の時、別居していた父が、私と妹を連れて上野動物園に行くと言い出した。
子供の頃、親に連れて行って貰った場所と言えば、駅前のパチンコ屋と後楽園の場外馬券所位だったので、嬉しかった。
電車に乗り、動物園に着いて・・・
見知らぬ若い女性が手を振っている。
誰❓
父は
「職場の友達」
とだけ言った。
私は、今一緒に暮らしている人なんだろうなとは思ったが、口には出せなかった。
何も気づかない無邪気なふりをして、精一杯おどけてみせた。
その時の女性の台詞が今でも忘れられない。
「打ち解けてくれるか心配だったけど、案外、簡単なのね」
子供が気を使い、大人がそれに気づかない

No.13 09/05/31 16:35
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

父は私達におもちゃを買い与え、母に、女性のことを口止めした。
言われなくたって、母に言える訳なかった。
ところが、妹が
「お父さんのお友達のお姉さんも一緒で楽しかったよ」
としゃべってしまった。
母は、今住んでいる家に帰っていった父を自転車で追いかけて行った。
暫くして帰って来た母は、私が黙っていたことに対し、怒り狂っていた。
案の定、妹にはよく話してくれた。と誉め、私は
裏切り者とか、親不孝とか、罵詈雑言を浴びせられた。
話すべきだったのか、黙っているべきだったのか、今でもわからない。

No.14 09/05/31 16:47
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

私が中学に上がって暫くしたころ、父が例の女性と別れ(後から聞いたことだが相手女性は当時19歳母より私の方が年が近かった)突然うちに帰って来た。
両親は話し合い、やり直すことにしたらしい。
だが、父は失業していて、母は水商売を続けていた。
そのことでよく喧嘩していた。
よく父は子供達がいる前で
「酔っ払い相手に手握らせて一万なら、いっそソープにでも行って稼いでこい」
と怒鳴りつけていた。
母はそんな父に、自分の実家に家族で戻り、やり直すことを提案した。
私は行きたくなかった。正確には祖母の顔を見たくなかった

No.15 09/05/31 16:58
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

だが私が中学二年に上がる時、一家揃って祖父の家に引っ越しをした。
母はパートを探して仕事を始めていたが、父の仕事はなかなかみつからなかった。
元々祖父と父は折り合いが悪く、父は、
「田舎じゃ仕事もみつからない」
と言い、単身東京に戻り、仕事につくと言い出した。
父は東京に戻り、仕事と新しい相手とをみつけたらしく、それから程なく両親はあっけなく離婚した。
祖母は痴呆が進行し、私は家にいる間、暇さえあれば
「お前を育てたばっかりに」
と罵られるようになっていった。
家族は誰も助けてはくれなかった

No.16 09/05/31 17:15
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

その冬、ストレスから始めてアトピーが出始めた。
当時、私は体があまり丈夫ではなく、年に一度は胃痙攣を起こし、また、必ず、風邪から高熱を出して、数日寝込むことがよくあった。
私が寝込むと決まって母は
「医療費だってばかにならないのに」
「なんで看病しないといけないの」
と言い、高熱で歩くこともままならない私を放置して飲みに行ってしまったこともあった。
高熱で喉が渇いていた時、水一杯汲むことすら拒まれたこともあった。トイレの手洗い水を泣きながら飲んだ。惨めだった

No.17 09/05/31 17:23
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

中学三年になり、進路を考える時がきた。
私は当時、法律の勉強をして、検事になりたかった。
だが、母は、美容師になれの一点張りだった。
美容師が家にいれば、ただで出来るから、と言う理由だけで。
私は始めて反抗した。
妥協案として、公立に行くこと、高校より上の学校へは行かすことが出来ないこと。
私は県立の工業高校への進学が決まった。

No.18 09/05/31 17:31
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

高校入学と同時に私はバイトを始めた。
お小遣い等学校以外の出費は出してもらえなくなったから。
それでも、バイトは楽しかったし、自分で働いたお金で、友達とお茶したり、洋服を買ったりするのは、新しい楽しみになった。
高校入学と同時に毎日のお弁当作りも自分ですることになった。
授業も専門過程は面白かった。
元々理数系は好きだったから。
バイトや友達とバンドの練習等で家には寝に帰るだけになった。
唯一楽しかった時期だった。

No.19 09/05/31 20:39
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

もうすぐ高校卒業。
私はコンピュータ実習が楽しかったので、プログラマを希望した。
就職先は東京にあるソフトハウス。
やっと、祖母の呪いの言葉と母の責め苦から解放される。
嬉しくて仕方なかった。

No.20 09/06/02 14:01
ゆうこ ( ♀ JpYFh )


無事卒業し、仕事が始まった。
覚えること、勉強することは沢山あったが私はとても充実していた。
実家からは安否を問う電話の一本もなく、仕事に打ち込んだ。
住まいは社員寮。
六畳一間にトイレとミニキッチン。
同期と二人で一部屋だった。
お風呂は共同で門限は10時。
洗濯機は洗濯室にあるものを使う。
毎日仕事から帰ると簡単な夕飯を作り、食事を済ます。
会社には三食食べられる食堂があり、安いのだが、メニューがワンパターン。
最初の一週間で飽きてしまった。
同期の友人のもとには心配した親御さんからの心尽くしの宅急便が10日と空けず送られてくる。

No.21 09/06/02 14:15
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

友人達は
「またこんなに送ってきて、食べきれないよ」
とぼやきながら、よく、お裾分けしてくれた。
そのうち、あまり気の合わないグループの子達に、私には一度も実家から宅急便が届いていないことを気付かれた。
頂いたお裾分けもかなりの量になっていたこともあり、いただきものをするのも気が重かった。
そんなこともあり、私は早く寮を出て、一人暮らしをするのを目標として、仕事を頑張り、貯金を心がけるようになった。
実家にいたころも妹と共同の部屋で、夜遅くまでレポート等をやっていると、妹からまぶしくて眠れないと年中苦情を言われていた。
だから初めての自分だけの空間。
憧れを現実にするために頑張れた

No.22 09/06/02 15:11
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

丁度その頃、妹が高校受験の準備をしていた。
入学した高校は、私立の普通科。
私には、私立も普通科もダメ。
そんなお金ないから県立落ちたら、中卒で就職でもしながら、夜間か美容師の学校行け(実際にはアトピーがあり肌が弱かったので美容師は無理だった)と言われてたのに。
妹は県立を受験するだけの成績もなかったので、その高校へは単願で入ったと(他の学校は受験しません。受かったら必ず入学しますという成約をした受験でまず落ちることはない)
その後妹は高校卒業後、あんなにダメと言われていた私立の専門学校にも入学させてもらい、すぐ一人暮らしも始めていた

No.23 09/06/02 15:22
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

就職して一年近くたった頃、祖父が大腸がんで手術を行う。という連絡が入った。
祖父だけは、私を可愛がってくれていたので、手術に合わせて仕事の休みを貰い、初めて帰郷した。
手術前日から数日間実家に帰り、病院にお見舞いに行ったり、家のことを手伝ったり(その頃には祖母の痴呆が進行していて徘徊等まで行うようになっていたので一人に出来なかった)していた。
幸い、癒着もなく、手術は成功し、術後も順調だった。
そのことと反比例するように、祖母は私の顔を見る度に、昔の呪いの言葉を吐き続けた。

No.24 09/06/02 15:32
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

曰わく、
お前は親に捨てられた。
そんなお前を育てたばっかりに、私は不幸になった。と。
私は東京でやっと、自分の居場所をみつけだしていた。
友人も恋人も出来、仕事も順調だった。
だから、もう、祖母の呪いの言葉に脅えて涙ぐむこともなくなっていた。
そんな私がふてぶてしく見えたらしく、とうとう、祖母はキレて、お風呂の残り湯をいきなり頭からかけられ、
「出ていけ、この疫病神❗お前がいなきゃうまくいってるのに❗死ね❗どこかで野垂れ死ね❗」
と怒鳴りつけられ、おけや洗面器を投げつけられた。
なんで私がここまでされないといけないの❓

No.25 09/06/02 15:42
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

ここまでされないといけないような何をしたというの❓
私は気がついたら包丁を握っていた。
祖母はそれを見て、嬉しそうに
「ぎゃ~助けて~ゆうこに殺される」
と喚き始めた。
さすがの大騒ぎに近所の人が何事かと、様子をみにきていた。
祖母の痴呆と奇行は近所でも有名だったが、さすがに冬なのにずぶ濡れで包丁を握っている私を見て、驚いたらしく
「ゆうこちゃん何してるの❓どうしたの❓何があったの❓」
と、声をかけられた。
祖母は近所にも、私に言っていたことと同じことを喋って回っていたのでその話は有名だった。
そして私はどうやら影で同情されていたらしい。

No.26 09/06/02 15:53
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

多分、大まかなことを理解したらしい近所の人に
「ゆうこちゃん、大丈夫だから落ち着いて。びしょ濡れよ、着替えしないと風邪ひくわよ」
そう声をかけられ、私は包丁を台所に戻した。
びしょ濡れでやけに寒いことに今更ながら気づき、着替えをするために二階に上がろうとした。
「大丈夫❓」
まだ心配そうに声をかけてくれたおばさんに向かって、大丈夫です。大騒ぎしてごめんなさい、と言うつもりだったのに出てきた言葉は
「私、生きていちゃいけないんでしょうか❓」
だった。
今、冷静に考えるといきなりそんなこと言われた近所のおばさんもいい迷惑だったろうな、ごめんなさい。ですよね

No.27 09/06/02 17:06
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

そんな祖母の行動を母は知っていた。
私が母に言ったこともある。
が、祖父に言う訳でもなく、
「なんで一々私がどうにかしなきゃいけないの❓気にしなければいいだけでしょ」
と、辛い気持ちを汲み取ってはもらえなかった。
私は着替えを済ますと、荷物をまとめ、祖父の病院に向かった。
「おじいちゃん、どう❓」
「ゆうこか、どうした❓」
「うん、具合が落ち着いてきたなら東京戻ろうかと思って、仕事もたまってるし」
「そうか。面倒かけたな」
「ううん、じゃあ、ちゃんと静養してね」
病床についてる祖父には言えない。
母に言っても無駄。
私は黙って実家を後にした

No.28 09/06/02 17:18
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

東京に戻ってきた私は、実家でのことを忘れようと、たまっていた仕事を片付けた。
貯金もやっと引っ越しが出来る位になり、アパートマンション情報を読むのが楽しみになった。

あれこれ悩んで、私は、杉並区の外れにある古いアパートを借りることにした。
古かったがその分広く、何よりも家賃が安かった。
六畳と広めの台所、トイレと、シャワーだけがついていた。
まだ19歳の社会人一年生が借りれる部屋等限られている。
私は初めての自分の城に満足していた。
引っ越し荷物は、布団と洋服、ラジカセと簡単な調理器具、少しの食器位だった。
洋服は、バッグに詰め、他のものは宅急便に頼んだ

No.29 09/06/02 17:29
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

テレビも炊飯器もレンジもなかったが、少しづつ自分の好きなものを選んでいける楽しみがあった。
その頃、東京には、あの小学生だった頃、夕飯のおかずを作ってくれたおばさんがいて、時々、抜き打ちで様子を見にきていた。
ある日曜の午後、恋人が遊びにきていて一緒にお昼ご飯を食べていた。
食事が終わり、彼がトイレに入ると呼び鈴がなった。
「は~い」
と返事をしてドアを開けるとおばさん夫婦が立っていた。
私は、
「鉢合わせか、やばいかも」
と思い、一瞬固まった。
おばさん夫婦は、お構いなしに、上がってきた。

No.30 09/06/02 17:40
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

案の定、トイレから出てきた彼とおばさん夫婦は、鉢合わせしてしまった。
彼をみるなりおばさん夫婦は、私と彼を怒鳴りつけた。
母にも連絡が行き、私は、どうしょう、という気持ちと、もう働いていて自活しているのに何故こんなに監視されないといけないのだろうか❓という疑問がごっちゃになっていた。
後日、改めておばさん夫婦に呼び出され、彼と一緒におばさん宅の最寄り駅の喫茶店へ行った。
おばさんは、私に騙された、と言い、彼にいきなり請求書を突きつけた。
私は、訳がわからず
「おばさん、これなに❓なんで❓」
と聞くと
「あんたが、遊びにきた時に出してやったご飯の材料費とか様子見に行った交通費とかだよ」
と言われ、呆然とした。

No.31 09/06/02 17:58
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

確かに、よく、遊びにおいで、一人暮らしだと大変だろうからご飯食べにおいで。と何回か声をかけてもらってその言葉に甘えたことも何度もあった。
「でも、この金額」
いくらなんでも高い気がする。
それに、なんで私じゃなく、彼に請求するの❓
と、隣に座っていたおじさんが彼に向かって口を開いた。
「お前さぁ、芸者のみずあげの相場知ってるか❓」
は❓芸者❓みずあげって何❓
何が言いたいのかわからず私と彼は黙っておばさん夫婦を見つめていた。
すると、おじさんが
「芸者が、お得意様の旦那様に処女を買って貰う値段だよ。何百万もかかるんだ、安いもんだろ❓」
愕然とした。
私は芸者じゃないのに。
それに、この人達、私を売る気❓
私の意志は❓もし大人しく、言うことを聞いていたら、私どうなっていたの❓

No.32 09/06/02 18:07
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

この、母が一番の友人だというおばさん夫婦がとても怖くなった。
おじさんは彼に
「何日に払える❓」
と聞いてきた。
「払わなかったら親に連絡して親に払わすから」
と言う。
彼は
「なんとか、借金してでも何日には払います」
と言った。
今から考えれば、立派な恐喝なんだと思うけれど、当時21歳と19歳ではそこまで頭がまわらなかった。
彼は本当にどこからか借金して言い値を払ったらしい。
私の初めてのお付き合いも呆気なく終わった。

No.33 09/06/02 18:49
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

私はおばさん夫婦が恐くなり、会社の上司にお願いして、新しい引っ越し先の保証人になってもらい、母にも新しい住所を告げず引っ越しした。
正直言ってお金も厳しかった。
新しく、冷蔵庫や洗濯機が欲しかったが我慢。
それより、自分の身を守る方が先だった。
彼とも別れ、引っ越しも一段落した頃、友人に誘われて転職をした。
社会人になって一年半が経っていた。

No.34 09/06/02 18:57
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

転職して落ち着いた頃から、私は眠れなくなっていた。
仕事が忙しく疲れている筈なのに。
ウトウトと寝つきだすと夢を見る。
母が、祖母が、吸血鬼になって私を襲おうと追ってくる。
私は一生懸命逃げるが、街はまるでゴーストタウンのように、人影はなく静まり返っている。
私は助けを求めて逃げ回るが、二人に捕まってしまう。
あわや、と言うところで目が覚める。
心臓はバクバクしているし、パジャマは寝汗を吸ってべったりと肌に張り付いている。
着替えをし、水を一杯飲む頃には、眠気はどこかへ行ってしまっていて、朝まで寝付けない。

No.35 09/06/02 19:17
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

このままだと仕事にも支障が出る。
病院に行った方がいいのかな❓
眠れないのは何科へ行けばいいのだろう❓

No.36 09/06/03 17:35
((●・3・`{とも] ( 20代 ♀ M4O7h )

読んでます☆

頑張って('-^*)/

楽しみにしてますので!!

No.37 09/06/03 20:20
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

>> 36 ともさん
ありがとうございます🙇
お声をかけていただけると励みになります。
少しずつでも、更新していきたいので読んでいただけると嬉しいです

No.38 09/06/03 23:03
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

さんざん悩んで、とりあえず内科へ行った。
もし、内科じゃなければどこへ行けばいいか、お医者さんなら教えてくれると思ったから。
前に風邪と軽い胃炎の時に診てもらったことのある先生に相談した。
「最近ずっと、なかなか寝付けなくて、やっと眠れたと思ったらいつも同じ悪夢で目が覚めてしまって、朝まで眠れないんです」
「そういうのは精神科とかでよく眠れる薬を処方してもらうといいよ」
精神科かぁ。
確か、隣の駅から少し歩いたところに、大きい病院があったから、そこで相談してみよう。
そう決心すると少し気持ちが軽くなった気がした

No.39 09/06/03 23:13
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

会社が休みの土曜日に、早起きして、普段は降りない隣の駅に向かった。
どこかで見た看板と自分の記憶を頼りに暫く歩く。
少し迷ったが割とすんなり病院についた。
受付で初診の旨を伝え、保険証を出す。
問診表を渡されて症状を記入する。
精神科なんて初めてなので少しドキドキした。
待合室で待ってる人達を眺めて、なんか普通の人達だなぁと思う。
ここが精神科ではなくて内科の待合室といわれてもなんの違和感もない(偏見申し訳ありません)
暫く待っていると、やっと名前を呼ばれた。

No.40 09/06/03 23:27
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

診察室に入ると、思ったより若い先生が、私の記入した問診表に目を落としていた。
「今日は、眠れないんですね?ただ単に眠れないだけですか?」
「あ、いえ、眠れなくなってから、しょっちゅう同じ夢を見るようになりました」
そういって私は、祖母と母が吸血鬼になり、追い回される夢の話をした。
先生は、熱心に聞いてくれて、私の話が終わると、
「それは、単なる夢ではなく、不眠になった原因があるかもしれないから、順を追って原因を探していきましょう。根本的な原因を突き止めないと」
そういわれてホッとした。
夢の話なんかして関係ないよ、と笑われるかもしれないと思っていたから

No.41 09/06/03 23:45
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

それから、私は、睡眠導入剤と安定剤を二週間分処方してもらい、二週間後の予約をして帰宅した。
その夜、私は少しドキドキしながら、睡眠導入剤と安定剤とを飲み、布団に入った。
暫くすると、すーっと引き込まれるような眠気におそわれ、意識しないで眠りについた。
翌朝、薬のせいか、少し頭がぼーっとするけど、久しぶりに寝た!という気がした。
こんなに簡単に解決するなら、もっと早く、病院行けば良かったかも。等と思える位眠れたのが嬉しかった

No.42 09/06/04 07:37
チョコランチ ( 13vRh )

最後まで見たいので更新頑張って下さいね😄✨✨

No.43 09/06/04 09:44
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

>> 42 チョコランチさん
ありがとうございます🙇
赤ちゃんがいるので更新は不定期になりますが、完結目指して頑張ります。
励ましありがとうございます🙇

No.44 09/06/05 23:06
匿名主婦 ( 30代 ♀ YIlAh )

今はゆうこサンが幸せに暮らしていますように✨

頑張って下さい😄

No.45 09/06/06 10:53
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

>> 44 匿名主婦さん
暖かいお言葉、ありがとうございます🙇
完結まで頑張って更新(歩みは遅いですが)したいと思ってますので、また読んでいただけると嬉しいです

No.46 09/06/06 12:17
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

暫くは、薬のおかげでよく眠れたので、調子もよくなっていった。
が、それも束の間のことで薬に体が慣れ、何かの引き金で元に戻ってしまう危険性にこの時私はまだ、気付いていなかった。
そして、その引き金は、自宅にいるときにやってきた。

部屋の電話がなる(その頃お給料や賞与で部屋の中を少しずつ整えていき、やっと電話がひけたところだった)
出てみると珍しく母からだった。
母は自分の用があるときしか連絡して来ず、半年一年連絡がないこともザラだった。
その母から電話❓
私は嫌な予感がした。
案の定、妹が高校を卒業し、専門学校へ進学するため一人暮らしをすることになったという。

No.47 09/06/06 12:28
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

ついては、一人暮らしで色々揃えるから、なんかお祝いを、とのことだった。
私は❓❓❓だった。
だって、私が就職する時、唯一用意したのは布団だけ。
それもおじいちゃんが買ってくれたし、最初のお給料が出るまでの生活費だって大半がバイトで稼いだ分。
おじいちゃんがお祝いとして、お小遣いをくれただけだった。
私だって進学したかったのに、高校までしか出せない。と言われて諦めたのに。
妹より私の方がずっと成績よかったのに。
アパートの保証人だって、そういうのは嫌いだと言って引き受けてくれなかったのに、妹には、アパートも借り、全て揃えて進学の為の一人暮らし。

No.48 09/06/06 12:32
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

この差はなんだろう❓本当に、祖母の言うとおり私は厄介者なの❓
何かをして欲しかった訳ではない。
ただ私は、母に愛されてる、必要とされ産まれてきた、と信じられる何かが欲しかっただけだった。
しかし現在に至るまで、一度もそれを示してくれることはなかった。

No.49 09/06/07 23:50
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

その頃から私は、薬によって解放された筈の悪夢が復活し始めていた。
薬は中途半端に効き、夢から覚めても頭がぼーっとするようになってしまった。
夢の中の母は言う。
「そんなんだからあんたは、誰からも本気でなんか相手にしてもらえないのよ」
夢の中の祖母は言う。
「お前は親ですら、捨てたくなるような厄介者だ。産まれてこなければよかったのに」
私はまだ若く、自己を確立できる術を持っていなかった。
父は私達を捨てて新しい女を取った。
母からも祖母からも疎ましがられ、そんな様子を見て育った妹は私を否定する。
次第に私はただの夢に追い詰められていった

No.50 09/06/08 00:34
ゆうこ ( ♀ JpYFh )

その不安定さは、当時付き合っていた、彼に対しても現れるようになった。
本当は私を好きな訳ではなく、何かがあってとりあえず自分と付き合っているだけなんじゃないか❓
こんな私だから、簡単に捨てられて当たり前。
肉親ですら、あぁなのだから他人が私と付き合ってなんのメリットがあるんだろう❓
という気持ちと、簡単に捨てられるのは耐えられない気持ちとが入り混じってよく、喧嘩になった。
私の悪い癖は、捨てられたくない一心から、自分からすぐ別れを切り出すところだった。
別れたくない、と言われれば、私を必要としてくれている、と安心出来たし、別れを承諾されたとしても振ったのは私という体裁があったから。

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