キューティー・ナギー感想スレッド
_ - '" ̄ " -、
_/ _=ニニ=_ \
/ "´ `゙
| / /∥
|/ // ノノ !ト、
||_∠∠ノ-'ー'_ -H-、
ヾ_ヘヲ rーヾ ィーヾヽー
ハハ ヾ;リ ,ヾ;ノ ハ)
7 ノ ∧ 、 /ハ
レノ ヘ ー / ゝ
ノ ノ ヽ、 _. ィ ノ/
ノ ノ _j二二(Y)ノ
,―ァ / i!ー、
´ r/ | _ ,.| |ヘ
// ! / i|
.// | / i|
//_. i / i!
`ヽl // ̄⌒
Y
16/12/13 21:15 追記
🎵「食人鬼グール」
始めました~。
16/12/17 22:53 追記
話のこしを折るとか、中断するとか気にしないでコメントどうぞ~🎵
>> 44
アル🍺さん
今晩わ
(o^_^o)✋
尻ネタ 良かったしょ😁
話つくの 更新
ご苦労様
m(__)m
- << 47 「あほ~ッ」 なおさん🍑けつれい✋😚 なおさん、じゃあついでに… 「話つく①~③」 ダンテスティン・サーガ ~魔法のペンダント~ ⬇ 🚀parallelworld🌏 ⬇ 白銀翼の彼方 http://mikle.jp//zatsudan1/dispthread.cgi?th=14945 コレはアルミって言う雑談&小説仲間の二年以上前の作品で 🚀parallelworld🌏 より数千年未来のお話しばい この白銀翼の彼方は完結しとるけん良かったら読んでみてちょ😁雑談してたら「話つく」読んで凱を使った物語を書きたいっちゅうことで白銀翼の彼方(parallelと微妙にリンク)の中で黒い龍(白銀翼から昔の戦国忍者もの)を書いてあるけんお試しあれ🍑 アル🍺
皆さん 更新が遅れて
m(__)mスマン
ストーリーの中に四聖獣の事が書いてるが 矛盾に気が付いてると思う
何で四神に五元素なんだ
そもそも五行では無いのか
その通りm(__)m
地水火風空では無い
土火金木水です
(..?)此処も
一つ余る 実は
四神とは色と方角を表します
青龍
東方
五行説では 木
色は 青
白虎
色は白
まんまやね
( ̄▽ ̄;)
五行説では金
西方
玄武は 黒又は緑
五行は 水
北方
朱雀は 赤又は朱
鳳凰と同一視された事も有り 風だと思われたが 別物です 五行は 火
南方です
最後は何だ
実は 麒麟です
方角は中央
色は 黄色
此処から黄龍とも呼ばれる
五行の残りは 土
麒麟に関する説はこれとは別に
四霊と言う説もあるが
話がややこしくなるので
私のオリジナル説で行きました
調べた方
m(__)mごめんなさい。
《妄想-古代の地球について-》
宇宙創世記からいくつかの銀河が誕生し、何処の星に生命体が誕生した。
進化を繰り返し知的生命体になった彼らは、より良い環境の中で、理想郷に相応しい人間を作った。
地球が誕生し、地続きの大陸が3つに別れた頃、寒冷地、温暖地、赤道とそれぞれに合った人間を作ったか?あるいは3つの種族が移住して来たか?
すでに恐竜は絶滅し、それぞれの場所で集団生活し始めた。
生きる為の知恵として、それぞれのリーダーは、自らを神と崇めた。
現在は確認も出来ない古代文明の名残が発見されている。
いつの日か人間は、理想郷に相応しい種族になれるのだろうか?
以上、妄想でした。
- << 215 【ニュートン8月号の付録より】 アルフレッド・ウェゲナー(1880~1930) ドイツの地球物理学者 気象学者。 1912年、フランクフルトで開かれていたドイツ地質学会の席上で、大陸移動説を発表しました。 彼の大陸移動説は、のちに「プレートテクトニクス理論」へと発展し、地球科学に大きく貢献した。 今から約2億5000万年前、大陸は一つにつながり超大陸「パンゲア」を形成していました。ある種のカタツムリや、リストロザウルス、氷河地帯の分布により、大陸がかって繋がっていたことを証明した。 その正しさが証明されたのは彼の死後、1950年代になってからです。
>> 212
《妄想-古代の地球について-》
宇宙創世記からいくつかの銀河が誕生し、何処の星に生命体が誕生した。
進化を繰り返し知的生命体になった彼らは…
【ニュートン8月号の付録より】
アルフレッド・ウェゲナー(1880~1930)
ドイツの地球物理学者
気象学者。
1912年、フランクフルトで開かれていたドイツ地質学会の席上で、大陸移動説を発表しました。
彼の大陸移動説は、のちに「プレートテクトニクス理論」へと発展し、地球科学に大きく貢献した。
今から約2億5000万年前、大陸は一つにつながり超大陸「パンゲア」を形成していました。ある種のカタツムリや、リストロザウルス、氷河地帯の分布により、大陸がかって繋がっていたことを証明した。
その正しさが証明されたのは彼の死後、1950年代になってからです。
人間とは何ぞや?
地球と言う惑星も偶然の産物で、できたのなら奇跡としか言いようが無い。
様々な偶然が重なって今の生活がある。
あるサイトで興味深い物を見た。
現在その存在がギリギリ確認出来る神話。
ギルガメッシュ叙情詩だ。
ムー、アトランティス
レムリア他にもアフリカにあったかも知れない文明や、南米の遺跡等。
これらは確認しようが無いので置いといてシュメール人のメソポタミア文明が地球最古の文明と言われている。
現在のペルシャ湾近くにあった文明だ。
そこではアヌンヌキと呼ばれたレピティリアン達がいて、猿を遺伝子操作して地球人の先祖を作ったと言われている。
人間を奴隷兼食料とする為にやって来た地球外生命体だ。
その姿は爬虫類人を思わせる、今アメリカのドラマでやってるV(ビジター)訪問者のように。
レリーフが残っているがエジプトの神々のように蛇の顔をした神です。
何故、彼等はいなくなったのか?
神話に出てくる蛇に立ち向かった神々の話はたくさんあります。
ギリシャ神話、ケルト神話、インド神話に日本神話等。
先祖の地球人が立ち向かった記録で、その後世界中に別れて今にいたるのではないかと思います。
ただし、地球人の元は猿だとは思いません。
地球人は移住してきたのではないかと思います。
しかし、何時どこで、人間の姿が完成されたのかは想像出来ません。
肉体の衣を持ち何層にも覆われた魂は、中心の太陽に見守られ、いつか神々のようになる時を待っているのです。
【あのCM風】
スネ夫
「静香、俺たち別れようぜ」
静香
「なんでそんな事言うの、わかんないよ」
「お前、ウザイんだよ、キスもさせないクセによ~何だよ手切れ金かよ」
「酷い、私そんな女じゃないわ、スネ夫さんの馬鹿ー」
泣きながら車を飛び出す静香。
雨降る公園のベンチで泣いてる静香
そこにのび太が傘を差し出した。
「静香ちゃんは僕が守ってあげるよ、涙を拭いてね」
「のび太さん」
傘の中で優しく抱きしめるのび太。
様子を見守るスネ夫とジャイアン
「スネ夫、お前本当は不器用だな」
羽交い絞めされるスネ夫
「痛いよジャイアン止めてよ」
青い人
「ノビタクン、メンキョトッテネ」
byジャン レノ。
ある日木こりは仕事中に大事な斧を、湖に落としてしまいました。
「あぁどうしよう大事な斧を落としてしまったぞ、潜って取りに行こうかな」
木こりはしばらく茫然としていました。
彼は内心湖の妖精が現れて金の斧と銀の斧が手に入るかも知れないとたかをくくっていたのです。
いつまで経っても妖精が現れ無いので呼び掛けました。
「おーい妖精さん出来たら私の斧を拾ってくれないか」
しかし返事はありません。
そこへたまたまシスオペが通りました。
「兄さん、妖精ならもうここには居ないよ、ミクル辞めたみたいだよ」
そう言ってシスオペは通り過ぎて行きました。
めでたしめでたし。
ヽ(゜▽、゜)ノえ?
>> 322
「なんだてめえ!」
組事務所には留守番の組員が3人いた。
「夜勤かい、御苦労様なんて言うか!」
俺に掴みかかってきた一人を壁に放り投げた。
「てめえ何処の鉄砲玉だ」
「俺をヤクザと一緒にするな、それより大家のじいさん殺したのは誰だ」
一人は電話をかけて仲間を呼んでいた。
「うるさい!答える訳無いだろうが」
「だろうな、脳に直接聞くから良いや」
電話をかけていた組員に椅子をぶつけて気絶してもらった。
「さてと、情報いただこうか」
最後の一人に手をかざした。
空気アイアンクローみたいな物だ。
「痛い痛い止めろー!」
「お前の罪を思い出せ!」
情報を聞き出すと男は気絶した。
「朝までに帰らないとな」
殺人犯人の名前は安、ボロいアパートに住んでるチンピラだ。
とりあえずこいつを上げて、指示したやつらもじっくり料理してやる。
じいさん、成仏しろよ。
- << 325 俺は安の居るアパートに着くと、静かにドアを開けた。 カギなど俺には無いに等しい。 それよりも夜中に騒ぐと他の住人に迷惑だ。 安が寝ている隙に担いで俺の代わりに留置場に寝かせてきた。 もちろんアイアンクローはかましておいた。 翌日、騒ぎになっていたが安が自白した。 人間が生きる為には、誰かを犠牲にしなければ難しい時代なのかも知れない。
>> 332
「先生、智樹は大丈夫ですか?」
グールは詰め寄るように話しかけた。
「栄養失調にかかってますね、お子さんにちゃんと食べさせてるんですか」
「それが俺の子供じゃないんです、同じアパートに住んでる知り合いの子供でして」
「まあ事情があるようで、とりあえず点滴と抗生物質打っておきましたので今夜は入院させましょう」
「先生、ありがとうございます」
その頃アパートでは絵里が大家のばあちゃんに遊んでもらっていた。
誰かがドアを叩いた。
「すみません、実は雅樹さんの事でお話があります」
「あっパパだ!」
イキナリドアを開けると
黒いスーツ姿の二人組が土足で乗り込んできた。
婆さんが叱責する。
「なんだいあんたたち人の家に土足で!」
「うるせえババアてめえに用はねえ」
スーツ姿の二人組は婆さんを殴ると気絶させて、絵里を拉致して行った。
「いやーおじちゃん助けてー」
「やかましい」
絵里の口にさるぐつわをして車に乗り込んだ。
>> 333
「ただいま~智樹は今夜だけ入院させるからな」
安心させようと明るい声で、婆さんの部屋を開けた。
「なんじゃこりゃ!おい婆さんしっかりしろ何があった」
「グールさん大変だよ~絵里ちゃんが変なやつらにさらわれた」
グールにうすうす検討はついていた。
(俺に仕返しのつもりか)
婆さんが電話をかけようとしてグールが止めた。
「婆さん、俺に任せな、警察に電話するのは少し待ってくれ」
そこへ、電話がかかってきた。
「グール、そこにいるな、お前の大事な友達は預かった、返して欲しくば第3埠頭までこい」
「そこに居るのは絵里だけか?」
「ふっふっふさあな」
ガチャン。
「婆さん1時間たったら警察に電話してくれ」
グールはアパートを出ると信じられないようなスピードで走った。
>> 334
雅樹は鞄を抱えたまま第3埠頭で待っていた。
カモメの鳴き声と遠くで時折船の汽笛が聞こえる。
「おーい!品物は持ってきた、取引してくれ!」
雅樹はこれで人生をやり直しできると信じていた。
そこに現れたのはいかにもと言う風貌のチンピラがや幹部らしい男達だった。
小脇に絵里を抱えた男が見えた。
「あー!絵里をどうした絵里を放してくれ!」
「雅樹!取引するんじゃないのか」
「頼むから絵里を返してくれ!品物は渡す、金も要らない、だから絵里を放してくれ!」
ゆっくりと近くにやってきたヤクザから信じられない言葉を聞いた。
「その物は元々俺達のもんだ、お前にわざと盗ませたのよ」
雅樹は愕然とした。
「お前はグールを呼び出す餌だったがもう用は済んだ、子供の顔を見ながらあの世に逝きな」
ヤクザが雅樹の頭に銃口を当てる。
雅樹はこれまでふがいない人生を思うと悲しくなった。
>> 344
グールには捜査員の姿が見えていた。
知り合いの刑事もいた。
「鬼がかっこ付けてんじゃねえ」
「俺を鬼と呼ぶな!鬼神と呼べ」
グールの華麗なステップに、銃を撃つ暇も無く、次々に倒されていくヤクザたち。
最後の幹部らしい男に詰め寄るとアイアンクローをかました。
「お前の罪を、思い出せ!」
ゆっくりと崩れるように倒れる男。
「終わったな」
「おーい、グールご苦労さん」
知り合いの堤真一に似た男、堤刑事だ。
「こいつら丁寧に3千万まで用意してたぜ」
そこへ雅樹が出てきた。
絵里と美奈子も合流した。
「刑事さん、俺を逮捕して下さい、やつらに利用されたとは言え薬物を持って取引しようとしたのは事実です、すみません」
「何の話だ、取引しようとしたのはグールだ、お金を持って帰れ」
堤刑事は3千万を雅樹に渡した。
「そうだ、俺がヤクザと取引しようとしたんだ、雅樹は関係無い」
雅樹は訳が解らず、うろたえた。
「待ってください、グールさんは私たち家族を助けてくれただけです」
手錠をはめられ刑事と同行するグール。
堤刑事も、軽く目配せした後、パトカーに乗り込んだ。
ただ感謝の思いだけでいっぱいになり泣きながら深々と頭を下げて見送った。
>> 345
「グール、手」
堤はグールの手錠を外した。
「お前も中々話が分かるじゃないか、そういう所俺は嫌いじゃないぜ」
「止めろ、男同士で気持ち悪い、それになやつらはいずれシャバに出る、あの金はどうせろくな事に使われねえよ」
「もしかして、別の用事があるのか?」
パトカーは、人気の無い場所に出ると公用車で黒いリムジンが止まっていた。
「グール、乗り換えるぞ中で総理がお待ちだ」
「おいおい、国の偉いさんが俺に何の用だよ」
「ついてくれば分かる」
二人は促されリムジンに乗った。
- << 350 「ご足労をかけます」 総理の方から軽く会釈してきた。 グールは萎縮してしまう。 「今回の件は非公式な案件なんだがぜひともグールさんに行ってもらいたい」 「総理、私から説明します、グール実は総理の息子さんがジャーナリストをやっているのだが、ある場所で誘拐されたんだ」 「勿体つけないで早く言え!何処なんだ」 「中東、サウジアラビアだ」 「えぇ!!」 「そう、お前の故郷だ」 「断る!自衛隊でもアメリカの海兵隊でも使えよ」 「それが出来ないからお前に頼むんだ!」 口元を尖らせて黙るグール。 「グールさん、ぜひお願い致します」 総理が再度頭を下げて頼んだ。
>> 346
「グール、手」
堤はグールの手錠を外した。
「お前も中々話が分かるじゃないか、そういう所俺は嫌いじゃないぜ」
「止めろ…
「ご足労をかけます」
総理の方から軽く会釈してきた。
グールは萎縮してしまう。
「今回の件は非公式な案件なんだがぜひともグールさんに行ってもらいたい」
「総理、私から説明します、グール実は総理の息子さんがジャーナリストをやっているのだが、ある場所で誘拐されたんだ」
「勿体つけないで早く言え!何処なんだ」
「中東、サウジアラビアだ」
「えぇ!!」
「そう、お前の故郷だ」
「断る!自衛隊でもアメリカの海兵隊でも使えよ」
「それが出来ないからお前に頼むんだ!」
口元を尖らせて黙るグール。
「グールさん、ぜひお願い致します」
総理が再度頭を下げて頼んだ。
>> 350
「サウジアラビアは日本にとって重要な役割を担っておりエネルギー源の石油は枯渇できないのです、今動けば戦争が起きるでしょう、しかし今の日本に戦争を起こす余裕は無く近年まれにみる災害から日本を建て直さなければなりません」
「かと言って誘拐の取引に応じるにも野党の反発は免れない、会議が長引けば、総理の息子さんが殺されるのは時間の問題だ、そこでグール!一人で軍隊並みの兵力を持ち、ばれないように行動出来るお前の出番となった訳だ」
「お願いしますグールさん、息子を助けてください」
総理は目に涙を溜めていた。
「分かった!分かったよ!!行けば良いんだろ、行くよ」
「ありがとう」
「それでこそグールだ、報酬は総理のポケットマネーから1億出る、渡航手続きもすべて終わっている、このまま行ってくれ」
「ずいぶん手回しが良いな」
俺は今、サウジアラビアの空港にいる。
>> 353
現地調査員からの報告書に目を通しながら話を聞いた。
向かうは現金じゃなく、口座に送金を要求している事。
人質は別の場所に待機させて入金が確認できしだい解放する事。
交渉役は一人で来る事。
「なるほど、俺の仕事だな」
「実は、大金を回収していただきたいのです」
「俺はハッカーじゃないぜ」
「それはこちらで用意します、人質の解放が済んだらあなたに暴れていただきたいのです」
「どさくさ紛れにハッキングして回収かい、やれやれ」
「グールさん、この国も経済格差はあります、裕福層だけじゃないんです」
俺は途中でスラム街を見た。
「何処の国でもいつの時代でも一緒だな」
「で?その金は貧困層の為に使われるのかい?」
「我々が責任を持って使います」
「まあ、良いや俺は自分の仕事をするよ」
やがて車は大使館に到着した。
>> 361
テロリストの幹部らしい男と対面した。
「お前、誰かに似てるな」
「イケメンなんでね、芸能人によく間違われるよ」
幹部らしい男はそれ以上追及して来なかった。
ビルの中に、コンピュータの部屋があり、連絡を受けて金が送金された。
入金額は1億。
組織の金はこれで30億になった。
お互いに狙撃手が構える中、人質は解放された。
防弾仕様の車に乗る寸前向こう側の狙撃手が撃ってきた。
段取りを間違って俺が騒ぐ前に、組織の金をハッキングしてしまったようだ。
防弾ガラスに当たり、無事だったが双方の銃撃戦に発展してしまった。
「兄さん、約束を破ったのはそっちだ、分かっているな」
凄みを効かせた声がした。
>> 375
二人が部屋に入ってきた時に、幸子は何かを感じていたのだろう素早く物影に身を潜めた。
「おや?このパソコンまだ温かいぞ」
「部長、確か今日は山中君が残業していたと思いますよ」
「田中!まさか我々の話を聞かれたんじゃないだろうな」
「大石部長、たぶんもう帰ったんでしょう」
「おかしいな、我々とすれ違っているはずだぞ」
幸子は怖くなって、こっそり部屋を抜け出そうとした。
ガタッ!
「誰だ!そこにいるのは!」
観念したように立ち上がる幸子。
「なんだ山中君じゃないか残業ご苦労様」
「は、はいそれじゃ失礼します」
部屋を出ようとした幸子の前に手が伸びて壁どんされた。
「あの困ります、係長は趣味じゃないので」
別に口説かれた訳じゃないが、部長が笑った。
「君、このままおとなしく帰すと思うかね」
係長の顔がイヤラシク笑う。
>> 376
その頃グールは電車に乗っていた。
途中の駅でぞろぞろと乗客が乗りこんできた。
一番前にいた若者が席に座ろうとすると、後ろからきた年配の女性が横取りした。
「スミマセン、僕が先に」
言い終わる前に怒鳴られた。
「兄ちゃん、あんた若いんやから立っとき!」
「はい、どうぞ」
それ以上若者は言い返さなかった。
この光景を見ていたグールが切れた。
「やいこら!おばはん社会のルールぐらい守らんかい」
息巻くグールを怪訝そうにみながら隣の連れとひそひそ話はじめた。
「やだ、何これが車内暴力よ」
「あれきっとヤクザよ嫌ね~」
いたたまれなくなってグールはそこで降りた。
「兄ちゃん、替わりに座りな」
グールは目的地まで寒空の夜に歩く事にした。
「少し頭を冷やすか」
都会のビル群だが、星空は綺麗だった。
>> 383
「よう、どうだい何か思い出したかい」
グールが見舞いにきた時病室のベッドは空だった。
「何だトイレか?」
しばらく待っても帰ってこない。
「ずいぶん長いうんこだな」
「兄ちゃん、山中さんならだいぶ前に看護師さんがどこかへ運んだよ」
その時隣の初老の女性が答えた。
「ありがとうなナースセンターに聞いてくる」
内心もっと早く教えてくれと思ったが、口にはしなかった。
そこへ女性看護師が検温にきた。
「もう、勝ってに外出しないでほしいは~付き添いの方ですか?ちゃんと連絡してくださいね」
「あっどうもすみません」
(なんで俺が怒られてるんだ?)
急に嫌な胸騒ぎがして、幸子の残り香を追った。
病院の裏口で匂いが消えている。
すぐさま、堤刑事に電話した。
>> 384
堤が調べた所によると、幸子が勤めていた会社では以前にも、自殺があり大石と竜神会のつながりがあるようだった。
その夜、料亭では大石と国土交通省の役人が会食をしていた。
「先生まずはこれをお収めください」
風呂敷に包まれた10㎝の束。
1千万はあるようだ。
「大石君、いつもすまないね、政治家と言う仕事はとにもかくにも金がかかる商売でね」
「先生、有権者の機嫌を損ねたら政治生命は終わりですからね」
田中が入ってきた。
「部長、用意できました」
「ご苦労!先生今夜は日頃の疲れを癒すアトラクションをご用意しました」
隣の部屋の襖を開けると布団が敷いてあり幸子が横たわっていた。
起きてはいるが、目は虚ろで腕には薬物の注射後があった。
「我々は別室で待機します、ゆっくりお楽しみください」
料亭の外回りには、竜神会が警護していた。
>> 386
「えへへ、子猫ちゃん、オジサンが可愛がってあげるからね」
ヨダレをたらし嬉しそうに笑う顔は、とても国民の為に働く政治家には見えない。
今から幸子を抱こうとした矢先、大石が外側から声をかけた。
「先生、賊が侵入しました、逃げてください」
「今から抱こうと思ったのに」
情けない顔で部屋を出てきた。
「大石部長、女はどうします?」
「放って置け!どうせシャブを打たれた女の言う事など誰も信用しない」
「我々も早く退散しましょう」
外ではグールと竜神会のダンスさながらの格闘中だった。
料亭の裏口からベンツが出ようとした所を堤が停めた。
「何た゛公務員の分際で私に楯突くのか!」
「やれやれ、代議士もヤクザと付き合うとこうも変わるのか」
権力を傘に着る、典型的な小さい男だ。
「君は、私にも権力をかざすのかね」
堤刑事の後から降りた男に、代議士は崩れた。
「田辺総理、何故にこんな所へ~」
最後は言葉にもならなかった。
>> 387
大石と田中も後から出ようとして止めた。
「裏口はまずい!戻るぞ」
二人が引き返した先にグールがいた。
「初めまして、とか言うかよ!」
グールの拳が田中をとらえる。
「よせ!いったい幾ら欲しいんだ横流しで幾らでも欲しいままだぞ」
「てめえの罪を思い出せ!」
大石の額にグールの爪が食い込む。
崩れるように倒れた。
「堤、こいつらは任せた」
グールは布団で寝ている幸子を見つけた。
「大丈夫か!しっかりしろ」
腕の注射後を見つけ、吸出しにかかった。
グールの唾液が細胞の免疫を活性化した。
徐々に意識がはっきりしていく幸子。
グールの顔を見て安心感から涙した。
「もう良い、良いんだ」
グールは幸子を抱き締め頭を撫でた。
>> 390
堤は続けて話した。
「実はな、お前が日本に居ない間に殺人事件があってな」
「何だ、もう解決したのか?」
「犯人は自首しているが、どうにも腑に落ちないんだ」
「犯人が自首したんなら良いじゃないか」
「それが未成年者だったらどうだ」
「被害者は怨恨の線か?」
「被害者は河川敷を不法に住んでいた年金生活のホームレスで犬を飼っていたじいさんだ」
役所からの立ち退きを無視して不法占拠していた。
「住民からは犬が五月蝿いと苦情が出ていた、何しろ10匹だ番犬用だったらしいが殺処分されそうな犬や老犬、足も一本足りない犬を保護していたんだ」
「だからといって殺すなんて可哀想にその未成年者はじいさんを憎んでたのか?」
「いや、逆になついていた犬の散歩に付き合ったり仲が良かったよ」
「お前の見解はどうなんだ」
「何か事情がありそうだ、誰かを庇って身代りになった可能性がある」
>> 393
グールはまず竜神会のチンピラに会いに行った。
「なんだお前?俺に何の用だ?」
チンピラは面会所のガラス越しから睨み付けた。
「グール、やれるか?」
堤が聞く。
「あぁ、問題無い」
「君、ちょっと席を外してくれないか?私が居るから心配ない」
堤が面接官に退席を促すとそれに従って部屋を出た。
「何かありましたら声を掛けてください!」
面接官は扉の外側で待機した。
「何だよ!俺は何も喋らないぜ」
「良いよ、楽しませて貰うから」
グールはガラス越しにチンピラの頭に手をかざした。
「お前の罪を思い出せ!」
「痛い痛い痛い!」
もちろん扉の外側には聞こえている。
「おい!面接官部屋の外に出してくれ」
グールの爪が食い込みチンピラが頭を抱えてもがいている。
「グール!もうそのへんにしとけ!」
「わかったよ」
グールがアイアンクローを解除するとチンピラは気絶した。
「もう良いぞ引き取ってくれ」
終わると面接官が二人係りでチンピラを連れ戻した。
「ご苦労様です!」
一人が敬礼して行った。
>> 396
市長の息子と言うだけで暖房の入った個室にいた。
「お前が市長の息子か、なんだこの部屋はホテルかよ」
格子は無く、部屋の扉があるだけだった。
証言によると実行犯はチンピラともう一人の中学生で自分は付き合わされただけらしい。
情状酌量と保釈金により
近いうちに釈放される予定だ。
「なんだ、おじさん俺に用かい」
「ああ、そうだ本当の話が聞きたくてな」
「それなら調書に書いている通りだよ、公務員さん」
若者の態度にグールはイラついた。
「堤、こいつやって良いか?」
「止めとけ!相手は未成年者だ」
「お前に金髪の友達はいるか?」
「さあな?俺に友達なんか居ない、利用できるかどうかだけだ」
「お前の口から直接聞きたかったが止めだ、もう良い」
グールにはチンピラの頭から取り出した情報ですでにわかっていた。
少年法に守られていつも通りに社会復帰するだろう。
危険な思想を膨らませながら。
「堤、どうすればこの少年の心を救えるんだ?」
「俺にも分からんよ」
二人は残念な気持ちのまま後にした。
>> 397
次の少年、田中幸雄の部屋に着いた。
「寒いな、なんだこの部屋」
監視下に置く為らしいがむき出しの格子の部屋に毛布一枚と固いベッドとトイレがあるだけだった。
グール達が行くと少年は起きて正座した。
「いや、良いんだ普通なら寝ている時間だ悪かったな」
部屋の隅には差し入れであろうお菓子の箱があった。
「それはお母ちゃんが持って来てくれたのか?」
「はい、ひとつ食べました、とても美味しかったです」
グールにはこの少年の顔が記憶になかった。
「あの、良かったら食べませんか?」
少年は自分に差し入れされたお菓子を勧めてきた。
「いや、良いんだそれよりお前、誰か庇っているのか?」
グールの問いかけにたちまち少年の顔が曇った。
「本当に僕が殺したんですごめんなさい!」
唇を噛みしめて悔しげに答えた。
グールはふと少年の腕に痣を見つけた。
「堤、鍵開けてくれないか?」
「馬鹿!そんな事できるかよ!」
「心配するな、逃がす訳じゃない!」
堤は渋々鍵を開けた。
「心配ない、ちょっと身体を見るだけだ」
少年の身体を見てグールは驚愕した。
全身痣だらけで痩せた身体をしていた。
「お前の身体痣だらけだぞ、誰にやられたんだ?」
グールのやさしい問いかけに少年ただ黙って首を降るだけだった。
何か話だしたら全てを泣きながら喋りそうで我慢していた。
「お前、漢だな」
それだけ言うと追求を止めた。
「グール、あれで良かったのか?」
「もう何も聞かなくても分かったよ」
泣きそうな自分をこらえて部屋を後にした。
>> 400
部屋を後にしたグールは妙な胸騒ぎを感じた。
建物を出る寸前だった。
「おい!堤、幸雄の所に戻るぞ!」
「おい、今出てきた所だろう」
「嫌な予感がするんだ!」
グールが部屋の前に来るとその光景に驚愕した。
差し入れされた包み紙に遺書を書いて、紐を使い首を吊っていた。
グールはすかさず短剣を投げて紐を切り、幸雄の蘇生を試みた。
「幸雄!しっかりしろ!まだ死ぬな!還って来い!」
心臓マッサージと人工呼吸を繰り返した。
グールの思いが掌から光りを送っていた……。
「ゲホ、ゲホ、ゲホ」
幸雄が息を吹き返した。
「偉いぞ幸雄よく還って来た、おじさんが追い込んだせいだ、ごめんな」
「ウゥ、ウワーン嫌だ!本当は死にたく無いよう!」
「お前は何も心配するなおじさんに任せておけ!」
15歳の少年が、誰にも何も相談出来ないまま自分が全てを被る事で母親や弟妹達を守ろうとしたのだ。
グールは怒りに震えた。
「堤、暖かい部屋を用意して今夜はこの子の側にいてやれ!」
グールは何か計画を立てているようだった。
>> 405
お父さん、お母さん先に逝く不幸をお許しください。
お父さん、いつだったか公園でキャッチボールしたのを覚えてますか?
僕はとても楽しかったです。
ありがとうございました。
お母さん、僕が風邪を引いた時に、作ってくれたおじや、とても美味しかったです。
弟妹とケンカしてお兄ちゃんなんだから我慢しなさいと言われた事がありましたね。
僕はその時とても悲しかったです。
今は分かります。
大切な家族は守らなければなりません。
お母さんがパートで遅くなる時は、代わりにご飯を作りました。
あまり上手くなかったと思います。
それでも美味しいと言ってくれてありがとう。
同級生の皆さん、僕は逃げてしまいました。
悲しい思いをさせてごめんなさい。
どうか僕の分まで幸せに生きてください。
本当にありがとうございました。
>> 406
最後の方は同級生のすすり泣く声が聞こえてきた。
グールも、遺書を読みながら泣いていた。
「幸雄は、幸雄はよ~最後まで自分が罪を被った事を誰にも遺書にも書かなかったぜ」
人殺し……
誰かがぼそっと言った。
「誰だ!今何て言った!」
金髪こと中谷孝治が睨んだ。
市長のアダ名をつけてる黒岩忠はうろたえた。
「俺じゃないぞ、やったのは金髪だ!」
「うるさい!元はお前の計画じゃないか!」
金融屋の中谷功は、幸雄の父親を見て言った。
「これは、無かった事にしてよろしいな!キッチリ払ってもらいますよ」
「ちょっと待ってください」
弁護士が割り込んできた。
「中谷さん、不法な利子です、過払い金が発生してますよ」
幸雄の父親は安心して嬉しそうに喜んだ。
それを見てグールは近寄り、一喝した。
「テメエ!それでも父親か~!」
グールがまさに殴ろうとした時、制止する声がした。
「お父さんを殴らないで!」
棺桶の蓋が明き、幸雄が起き上がった。
>> 407
「幸雄!」
後は声にならなかった。
母親は幸雄にしがみつき大声で泣いた。
同級生も駆け寄った。
ばつが悪そうに竜神会のごろつきと市長親子、金融屋親子は、外に出た。
グールも後を追いかけた。
「最後の仕上げが残っているぞ」
「うるさい!こんなの自白になるか!」
「それだけじゃないぞ」
堤が証拠を固めて、逮捕状を持っていた。
「さて、ここなら遠慮なく暴れさせてもらうぜ、イッツショータイム!」
電光石火の早業でごろつきを次々倒していく。
金融と市長の頭にアイアンクローを噛ませた。
ゆっくりと倒れる二人だった。
金髪は親父を見捨てて逃げようとした。
市長の息子は、腰を抜かしてオシッコを漏らした。
「テメエの罪を思いだせ!」
金髪の頭を後ろから空気アイアンクローを噛ませた。
金髪の脳裏に、焼き殺されたじいさんや犬たちの泣き声が聞こえた。
やがて崩れるようにたおれた。
>> 408
ゴキュゴキュゴキュ……
ぷは~
「ビールが旨い!」
ご機嫌で飲んでるグールに堤が話しかける。
「グール、酔いつぶれないでくれよ」
続けて話した。
「幸雄の親父は心を入れ替えたように仕事を頑張っているようだ、過払い金が一千万返ってきて事業を立て直したらしい」
「そうか!良かった」
「市長は退任している」
「そうか!良かった」
「金髪と市長息子のいない学校は平和になり、明るくなったようだ」
「そうか!良かった」
「お前、さっきからそればかりだぞ」
「そうか!良かった……」
「寝たな」
堤の隣で安心して寝ているグール。
勿論、最初から仲が良かった訳じゃない。
そう、あれはグールが初めて日本にやってきた時の事である。
>> 415
A埠頭は、穏やかな風が吹いていた。
グールと青年カルロスが話しているとアメリカ国籍で黒人の老人が話しかけてきた。
「あんた達希望があるのかい」
「はい、日本でいっぱいお金儲けして故郷に仕送りするのです」
嬉しそうに話すカルロスとは反対にグールは首を降りながらうつむいた。
老人が話す。
「グールさんとやら、何か訳がありそうじゃのう、もうそんな心配なんかいらんわい」
「そうですよ、日本に着けば良い事ありますよ」
「だと良いがな…」
老人が続けた。
「この船は別名、幽霊船と言ってな生きて帰った者はいないそうだ」
「もうすぐ港に着くようだ、最期に若い者と話が出来て良かったよ、さようなら」
グールは、ガスの臭いに気遣いたが、手遅れだった。
船内の客室にいた者は全員深い眠りについた。
>> 419
A埠頭で張り込みを続ける堤達がいた。
「元さん、やつら着ませんねガセネタじゃないんですか」
「堤、お前はまだ若いな」
「今さら何言ってるんですか」
その時堤の携帯が鳴った。
「何だって、B埠頭かよ!」
堤は携帯を左の懐にしまうと元をうながした。
「元さん、B埠頭に向かいましょう」
「堤、実はなこういう事なんだ」
車から降りるよううながしている先輩刑事の手には銃が握られている。
「元さん、冗談は止めてくださいよ」
海を背にじりじりと後退する。
「堤、俺の親戚の子供が例の場所でインターンをやっているんだ、それにな俺も色々と物入りでな、スマン許してくれ」
堤は先輩刑事に左胸を撃たれて海に落ちた。
そこに、鮫頭の傘下にある竜神会のごろつきがやってきた。
「始末はついたようだな、鮫島の社長から伝言だ、使い終わったコマに用は無い!」
元刑事も銃で撃たれてその場に倒れた。
「お前は知りすぎたんだよ」
元の目にごろつきが去って行く様子を見ながら自分の人生を振り返っていた。
>> 421
「何処だ…ここは…」
グールが目を醒ますと何故か鉄格子の中にいた。
ふらふらと格子に掴まり立ち上がると驚愕の光景があった。
その場で思わずうずくまり嘔吐した。
そこにあったのは船内で話をした老黒人を解体してドラム缶に納めている作業だった。
「お前ら…それでも…人間…か」
麻酔ガスで身体が痺れて声も上手く出ず、力がまったく入らなかった。
中には3人のインターンと見張りのチンピラがいた。
「随分早いお目覚めだな、タフな野郎だ」
「もう…こんな事…は…止めて…くれ」
「お前グールって名前だってな、たしか食人鬼グールって神話見た事あるぞ」
グールは黙って答えない。
「人間の死体見てゲロ吐く食人鬼なんかいる訳無いよな、苦しいか?地べたで寝てろや」
次の人間が運びこまれた。
カルロスだ。
グールは格子を揺さぶり訴えた。
「頼むから…止めて…くれ」
「やかましい!これでもくらえ!」
チンピラは、床を掃除したバケツに入った血をグールに浴びせかけた。
>> 423
「そこまでだ!警察だ大人しく投降しろ!」
全身びしょ濡れの堤がグールに銃を向ける。
「今頃ノコノコやって来やがって、遅いんだよクソ役人が!」
「刑事さん、助けてください、殺される!」
「おい!そこの男ゆっくり降ろせ!」
「うるさい!今からコイツに聞く事があるんだよ!」
「分かった!何でも話すから助けてくれ」
「いや、喋る事無いぞ脳に直接聞くから」
グールがチンピラをスキャンする前にべらべらと話し出した。
「俺に良い所見させろよ!」
「取り込み中悪いがタオル貸してくれ」
「何だ、お前泳いできたのか?」
「やかましい!こっちにも色々と事情があるんだよ」
「変なやつだな」
「うるさい!」
>> 427
一斉にグールに向かって発砲してくる。
グールはまるでダンスをするように弾を避け、時にはワザと身体に当てたりしながら銃を奪い堤に投げてよこした。
「危ないじゃないか!弾が出たらどうする!」
「よくみろ安全装置は掛けたよ」
堤が銃を手に取って見ると確かに銃撃戦の最中に装置を戻している。
「下手に気を使うんじゃないよ、そのままよこせ!」
「そうかい、ほらよ」
グールの投げた銃が堤の足元で暴発した。
「危ないじゃないか~コラァ」
「もうすぐ終わるからそこで隠れてろ!」
グールが最後の一人にアイアンクローを噛ませた。
「お前の罪を思い出せ!」
グールに情報を抜き取られると男は気絶した。
「終わったな、お前器用なやつだな、サイコメトラーか?」
「いいや、俺がスキャン出来るのは生きてる人間だけだ、物に宿る残留思念までは読み取れない」
「次の獲物が待ってるぞ」
警官隊を後にして二人は鮫島の会社に向かった。
>> 435
「実はですね、こいつは高性能の嘘発見器を身体に仕込んだサイボーグなんです」
「それって嘘ですよね」
「嘘です、本当はスキャナーなんです、あなたが宇宙人の事を信じてほしいなら、こいつの事も信じてください」
「分かったわ、痛くしないでね」
「イヤイヤ、別にエッチする訳じゃないぞ」
「当たり前だ!」
堤と洋子二人同時に答えた。
気を取り直してグールは洋子の頭に手を置いた。
グールの脳裏に映像化されたビジョンが流れてくる。
見た目はよくあるグレイタイプの宇宙人だが、青い目をして金髪だった。
「確かに、宇宙人だ」
「本当にか!」
これには堤が驚いた。
「あの…犯人を逮捕してくれるんですよね」
「警察としても最大限の努力はします、宇宙用のパトカーはありませんが!」
堤は半ば諦めたように席を立った。
「これで我々は失礼します」
堤とグールは佐伯邸を後にした。
>> 436
「なあ、グール本当に宇宙人だったのか?」
「俺の能力は確証済みだろう、それよりも金髪碧眼のエイリアンってのはいるのか?」
グールは以前テレビ番組で視たグレイタイプの宇宙人を思い出していた。
「宇宙は広いからな、確か金星人タイプが西洋人に近い姿だったような記憶があるぞ」
「お前、本物に会った事あるのかよ!」
「子供の頃に視たテレビだよ、当時のテレビはそういった番組が多かったんだよ」
「お前もアテにならんな」
「うるさい!それよりも彼女の交遊関係を調べるよ」
「俺は金髪エイリアンを調べる、もしも闘いになったら宇宙戦争勃発だな」
「冗談じゃないぞ、お前ウルトラヒーローじゃないぞ」
「分かってるよ、じゃあな」
不安を感じながら別々に調査が始まった。
>> 443
堤はバケツに氷水を用意してグールの頭から掛けた。
「ツメテー!やい堤何しやがる!」
「落ち着けグール、それは戦後間もない頃の資料だ」
「それでも、こんな非道い事が事実あったんだな」
「そうだ、日本は敗戦国で言いなりだったからな」
「今からちょっとアメリカに戦争しかけてくる!」
「馬鹿!当初の目的忘れるな!」
「すまん」
「それより、見学ツアーで中に入れるようだ、女の記憶が確かならこんな面倒は要らないがな」
「中に入って、手当たり次第握手して情報集めだな」
「ビンゴ!ただしソフトにだ!」
「分かった!基地内では暴れ無い」
「外でもだ!」
堤は内心不安ながらも見学ツアーの手続きをした。
>> 451
「最初に聞いた時は何の冗談かと思いましたよ、自分は宇宙人の子供をみもごったからあなたとは結婚できない、別れてくださいってね」
「ところが実際にお腹は大きくなっている」
堤は洋子の写真を見せた。
「それに関する相手はだいたい想像ついているのです」
「今も昔も変わらず米兵のレイプ事件があったという事か」
グールが続けた。
そこへ話しかけてきた者たちがいた。
通称タイガーとフォックス、評判が悪い。
「よう、ジョン、ジャップとお話し中かい、テロリストまで一緒だよ」
「タイガー言葉が過ぎるぞ止めないか!」
「タイガー様に逆らうのか?女に振られたくせに」
フォックスだ。
虎の威を借る狐とはこのことだ。
>> 453
「では、我々はこれで失礼します」
「不愉快な思いをさせてすみません」
会釈をするジョンを後にした。
タイガーとフォックスが何かを企んでいるのをグールは読み取っていた。
「今夜は洋子に張り付くぞ」
「これほど頼もしいSPもいないな」
ジョンから洋子に連絡して会う事になった。
場所は以前UFOが現れたとされる所だ。
先に洋子が着いて待っていた。
暗がりから声を掛ける者がいた。
タイガーとフォックスだ。
「ジョンとはもう別れたんじゃなかったのか」
「あなた達に用事はないわ!向こうへ行って!」
「そちらになくてもこっちにはあるんだよ」
タイガーがイヤらしい笑みを浮かべながら近づく。
「妊婦を相手にやりたかったんですよね~」
「腹を裂いて取り出してやろうか」
二人の顔は狂喜に取り憑かれた悪魔のようになっていた。
「洋子!そこから逃げろ!」
ジョンの声がした。
「愛しい人が亡くなる所を見せてやるよ」
タイガーが洋子に向かって銃を構えた。
>> 455
「洋子さん、怖い思いをさせてすまない、だがこれで証拠は手にいれた」
堤がUSBボードを見せた。
「俺たちをジャップが裁く事はできないんだよ」
薄ら笑いするタイガーにジョンが銃を向けて叫んだ。
「タイガー、フォックスお前達が生きていたらこの先どれだけの被害者が出るか知れない、死ね!」
憤るジョンを堤が制した。
「ジョン、二人は軍法会議に掛けるんだ!これを使え!」
「黙って捕まると思うか?」
タイガーは堤に銃を向けた。
「仕方ねえな、自白するオプション付けてやるよ」
グールは素早く銃を取り上げアイアンクローを二人に噛ませた。
「お前の罪を思い出せ!」
身体を痙攣させて倒れる二人。
「終わったな」
安心したのもつかの間、突然洋子が苦しみ出した。
「まずい!陣痛だ!」
堤が携帯で病院に連絡した。
「嘘だろ~想像妊娠じゃなかったのか」
グールはこんな時うろたえるしかなかった。
>> 456
ほどなくして救急車両が到着した、と思っていたが違っていた。
それは極彩色に光るUFOが地上すれすれに低空飛行してきた物だった。
グール達があっけにとられていると、ドアが開き中からグレイタイプの宇宙人が出てきた。
洋子に近づくグレイに堤は銃を向けた。
「止めろ!これ以上近づくな!」
「安心してください、我々はけして危害は加えません」
見ると、西洋人の女性そっくりな宇宙人が後から出てきた。
「グレイは我々が使役しているアンドロイドです」
「危害は加えねえとか言って洋子に何した!」
グールは今にもグレイと闘いそうになっている。
「グールさん、落ち着いてください、あの時も彼女がこの二人に襲われ我々が救ったのです」
「それなら洋子の腹はどうした!」
「彼女のDNAが一致したのです、選ばれし者の宿命です」
「どういう事だ?」
「グールさん、あなたはいずれファティマの予言に出合います、その時に地球人のメシアとなるべき魂が必要なのです」
そう言うと洋子に手をかざした。
洋子の身体中を光が包みやがてお腹の辺りから胎児ほどの大きさの光がその宇宙人の手に抱かれた。
「未来のその時がくるまで我々が魂を育てます」
「ちょっと待って!」
お腹が元のサイズに戻った洋子が声をかけた。
>> 464
堤と俺はいつもの居酒屋にいた。
「さて今回の依頼は何だ?」
俺は時々思うのだが、警察官でも無いのに捜査に加わっても良いのだろうか?
そんな俺の気持ちをよそに堤が話しかける。
「実はある高校で女子生徒が階段から踊り場に転落して頭を強く打ち意識不明の重体なんだ」
「それは事故じゃないのか?」
「現場には生活指導の教員がいたのだが評判が悪い」
「つまり、そいつがいたずらしようとして起きた事故だと言う訳か」
「だが確かな証拠も無い、そこでだ」
堤がニヤリと笑う。
「意識をわざわざ読まなくてもこんなに分かりやすいやつもいない」
「こちらで全て手配するからその学校に臨時教員として潜入してくれ」
「今夜の勘定は、勿論」
「全部出すよ」
俺は時々思う。
乗せられやすいな。
>> 473
「私も良くない噂は聞いてます、何処かの秘密クラブに出入りしているとか」
「聖職者とは名ばかりと言う訳か」
「でもグール先生、あの人には逆らわない方が良いですよ、天下り官僚と親しくて次期校長候補と言われてます」
「山本先生、ありがとうございます、私の事なら心配無用です」
グールは握手を求めるとそれに応じて、これまでに山本が見た映像を取得した。
「あの、私明日は用事があるのでこれで帰ります」
顔を赤らめた山本をグールは守ってやりたいと思った。
グールは映像から取得した秘密クラブの店名を書くと堤に渡した。
「グール、お前楽しんでないか?いっそあの先生と結婚するか」
「馬鹿野郎、俺は誰とも結婚する気は無いんだよ、一族の血は絶やさないといけない、俺は子を作るつもりはない」
「兄貴はどうするんだ?」
「刺し違えても消滅させるさ、この世界からグールは居なくならなければいけないんだ」
「兄貴との決着がついても自殺だけはするなよ」
一族の血を消したい、それがグールの願いだった。
小説・エッセイ掲示板のスレ一覧
ウェブ小説家デビューをしてみませんか? 私小説やエッセイから、本格派の小説など、自分の作品をミクルで公開してみよう。※時に未完で終わってしまうことはありますが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしましょう。
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