育児中の授乳の際によくある悩みとその対処

母乳神話と現代

母乳は赤ちゃんに一番いい栄養だ。母乳で育てるからこそ母性が沸く。そんな話しを聞いた事はありませんか?これは母乳神話と言われおり「何よりも母乳が一番」という考え方です。赤ちゃんのお母さんから見て姑世代の女性に多い考え方で、まだ母乳神話を根強く支持している病院もあるようですが、今は様々な選択をする事が出来る時代になり、赤ちゃんにあげるミルクに関しても、自分に合った方法を選ぶ事ができます。

母乳の役割

母乳の成分はお母さんの血液です。あの白い母乳はお母さんの血液の中にある赤血球が取り除かれたものなのです。お母さんの食べたものがダイレクトに吸収されて、おっぱいを通じて子供の血となるのですから、生物の身体は神秘的です。

まさに「血を分けた子供」といった表現がぴったりくるようですが、果たして母乳の役割とはそれだけなのでしょうか?

  1. 母親の免疫も移行される…母乳の中にお母さんの持っている免疫が溶け出し、そのまま赤ちゃんの身体に受け継がれます。ですから、母乳を飲んでいる間は風邪にかかりにくいという説は信憑性があるものなのです。
  2. 母と子のスキンシップ…肌に直接触れる授乳の時間は、子供のぬくもりを身近に感じられる幸せな時間です。目を合わせながら話しかけたり、子供が自分の乳を美味しそうに飲む姿を見ると「お母さんになったんだな」という実感を持て、子供に愛着が増すと言われています。
  3. 痩せる…母乳を作るにはかなりのエネルギーを必要とします。ですから母親は沢山のエネルギーを摂取する必要があり、その大半は母乳製造へ回されてしまうので、食べても食べても太らないという不思議な体験をする事になります。もちろん血液を多量に製造しているわけですから、貧血にならないよう、栄養のあるものを沢山食べる必要がありますが、授乳中はかなりほっそりとする人が多いようです。
  4. 女性の身体にプラスの効果…授乳をすると痩せるばかりではなく、乳がんになりにくかったり、子宮の戻りがはやかったりといった、女性の身体にプラスの効果もたくさんあります。

授乳に関してよく聞くお悩みと対処

先ほどご紹介したように、母乳育児はお母さんにもメリットが沢山!それなら母乳にしようと思ったお母さんも多いのではないでしょうか。

次は、母乳に関しての良く聞くお悩みとそれに対しての対処を3つまとめました。

おっぱいがでない

思うようにおっぱいがでないという悩みは、新米お母さんにとても多いもの。出ていないのかもしれない、量が少ないのかもしれない。そう思うといてもたってもいられませんよね。

ですが、安心してください。母乳量は赤ちゃんが必要な時、必要なだけ作られます。ましてや出産してすぐですから赤ちゃんには母体で蓄えた栄養がまだ沢山ありますので、思うように飲まないからすぐに赤ちゃんが弱ってしまうという事はないのです。

何度も繰り返していく度にどんどん出てきますし、母乳は哺乳瓶と違ってスケルトンではありません。出ていないように見えてしっかり出ていたという事もあり得ますのであまり気に病まないようにしましょう。

どうしても母乳量が心配という場合は、助産師さんに相談してみるといいかもしれません。マッサージの方法などを教えてくれますよ。

おっぱいがつまる

「おっぱいにしこりができてしまった」「おっぱいがつまってしまって痛い」そういうトラブルが起こるのが、母乳育児。おっぱいも血液です。食べたものがとても影響するのですから、脂っこいものや甘いものを摂るとどろどろになってしまい、細い乳腺の中でつまってしまう事も多々あるのです。

食べ物に気をつけましょう。血液をサラサラにすると言われる食べ物を積極的に摂るようにし、油物や甘いものは控えましょう。

もしつまってしまって辛い時は、助産師さんに相談してみましょう。

赤ちゃんがしっかり飲まない

赤ちゃんがちゃんと飲んでくれていないような気がする……。なんだか赤ちゃんの体重が減っているのかもしれない。

そんな時、ミルクを飲ませるように勧める産院と、母乳のままでいいという産院があります。どちらのケースもあるという事は、どちらでも大丈夫という事。気にしすぎてはストレスになってますます母乳が出ないという悪循環に陥ってしまうので、あまりにも気になるのであれば、粉ミルクに変えてしまうのも手かもしれません。

ちなみに、生後間もなくの赤ちゃんは、体重が減る傾向にあります。それは外の世界に慣れていないからエネルギーを沢山使うため。総じて全ての赤ちゃんにあてはまる自然現象なのです。

ですから生後間もなくの赤ちゃんの体重減少は気にしなくて大丈夫です。

気にし過ぎはストレスの元。自分が楽なスタイルを選択しましょう。

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