新しい相棒は反町隆史 『相棒 season14』

目次

衝撃の結末から4ヶ月ー

衝撃の結末から4ヶ月。右京さんの新しい相棒は法務省から警視庁に出向した変わり者、冠城亘。真実を突きとめることに執着があるというキャラクター。何よりも真実を追い求め、そのためなら手段を選ばないという突き抜けたキャラクターだそう。1〜3代目までの相棒は全て警察官だったことを踏まえるとかなり異色の存在である冠城。右京との相性は? また、彼の追い求める真実とは一体…。

初回は2時間スペシャル!!(20時〜22時)

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キャスト

水谷豊

反町隆史

鈴木杏樹

石坂浩二

監督…和泉聖治 ほか

脚本…興水泰弘 ほか

音楽…池瀬広

テレビ朝日・毎週水曜・21:00〜21:54(初回は20時〜2時間Special)

反町隆史さんの男前の演技に無骨なキャラクター。相棒の世界はどのように変化するのでしょう。楽しみですね。

【ネタバレ】第1話「フランケンシュタインの告白」

反町隆史さんが渋すぎましたね。やはり彼は年を重ねてどんどん格好よくなっていっています…。相棒役は歴代イケメン揃いだという噂もちらほら聞きますが、今回の反町さんの出現で、またもやお茶の間の奥様方が癒されるのではないでしょうか。

反町さん演じる冠城はダーディーな役柄のようですね。女性にも横っ面を叩かれたりしています。それでいて、事実を追い求めるストイックな姿はギャップがあって良いのではないでしょうか。

右京さんは相変わらずの落ち着きっぷり。飄々とマイペースに事件を解決していきます。右京と冠城の掛け合いもいいバランスが取れています。

今回の相棒である冠城は右京さんをいじり倒しています。妖怪だのミスターデンジャラスだの…。かなりおちょくってきている冠城。

法務省に戻るか、辞表を出して警視庁へ行くか

「おもしろくなったからもう少し居たい」と言い出す冠城に、法務事務次官が選択を迫ります。しかし、結局猶予期間を与えられて、冠城は特命係にしばらく籍を置く事になりました。

法務事務次官は右京を警戒しており、あまり冠城を側に置いておきたくない様子…。このコンビの次の事件はどのようなものになるのでしょうか。楽しみでなりません。

【ネタバレ】第2話「或る相棒の死」

冠城の不信な行動から始まった第2話。なぜか山へ歩いて行き、首吊りを連想させるようなロープを持って何かを考えている様子。右京が特命係に出勤すると既に冠城が出勤しており、皆にオリジナルブレンドのコーヒーを振舞っていました。

冠城はコーヒー通。右京は紅茶通のようですね。似た者同士のふたりなのか、正反対のふたりなのか…。

話は逸れますが右京さんの紅茶の淹れ方は面白いですね。調べてみるとどうやら右京役の水谷さんのアドリブだそうですよ。だけどあの注ぎ方を見るたびにハラハラしてしまいます。シャツに飛んだりしないのでしょうか…。

今回の事件は冠城の先輩千原が自殺にみせかけて殺されてしまった事から始まります。千原は元警察官で、その後記者へと転身しています。何かを調べていて殺害されてしまった様子。彼の遺した手帳が誰かに狙われています。右京と冠城は手帳に書かれた暗号を解くべく、千原の元相棒であった刑事早田に協力を求め、謎を解く事に西康しました。

右京「細かい事が気になってしまう。僕の悪いクセ」冠城「直しましょう?」右京「治せません」

冠城と右京のコンビは結構息が合っているように見えますね。右京に物怖じせず軽口を叩いてみたり、それに右京がのっかったりと遊び心を覗かせます。反町隆さんの渋さは健在のようで、存在感もかなりのもの。

犯人は、元相棒の早田でした。元相棒を手にかけた犯人に対峙するのは、元相棒が犯人でありそれを逮捕した右京。

事件が解決すると、「最初から僕を利用するつもりだったのですね…」右京は冠城に本題をぶつけます。「警察官のあなたが警察官を摘発するか。それは賭けでした」と話す冠城。「僕が裏切ったらどうするつもりでした?」と問う右京に、冠城はいいます。「あなたは必ず警察官を摘発すると思っていました。…なぜならあなたは自分の相棒も逮捕した人ですから」。

【ネタバレ】第3話「死に神」

おや、このサブタイトルは右京さんの事かな。そんな風に思ってしまいがちですが、今回は自殺幇助のお話。ある別荘で亡くなった女性尾崎が不審な死をする事で事件が始まります。尾崎の遺体はピンク色の何かを握っており、それは観葉植物に使われる偽の土であるという事がわかり、同時に殺害された後何者かに運ばれてきたという事が判明します。

周囲を捜索するとウサギの絵が描かれたコルクが発見されますが、このような銘柄は見た事もないと首をかしげる右京と冠城でした。

そして事件現場に「中村ケミカル工場」の名前を印字した車が止まっているのを部下から確認した右京たちは中村という人物に話を聞きに行きます。彼は「ただドライブしていただけだ」と答え、別段何もしていないと言います。しかしその中村ケミカル工場に尾崎が持っていた例の観葉植物の土が植えてある鉢を見つけ、右京はあやしいと感じます。

さらに尾崎の周囲を探っていると、彼女がネットの掲示板に悩みを相談していた事が判明します。そして「ヘリファルテ」というハンドルネームの誰かが、尾崎に対して暖かい回答をしている事も分かりました。実はこのヘリファルテ、サイトの中の自殺時頑者を受け入れ、優しい言葉をかけている人物でした。

ヘリファルテは中村ではないかと思った右京と冠城は彼に話を聞きに行きます。しかし中村は「会社へいくとすでに尾崎が死亡しており、彼女の遺書に恋人の別荘へ運んで欲しい旨書かれていたので、気の毒に思って運んだだけだ」と答えます。つまりあの時現場にいた中村は、彼女を運んだ後だったのですね。

そして問題のコルクについていたウサギは家紋であった事をつきとめた右京

中村に証拠をつきつけると、中村はあっさり自白しました。「自殺したいと思っている人を楽にしてあげる事がなぜいけないのか」彼は悪びれも無く問いかけます。しかし、彼は過去に難病に苦しむ恋人の生命維持装置についているチューブを意図的に外した事で婚約者を死なせた過去があり、その贖罪の為に自殺志願者の殺し方を考えているだけでした。それを指摘された中村は節句。「あなたは死神だ」と告げられ、力なくうなだれるのでした。

今回、右京さんは冠城さんをことごとく「同居人です」と強調していました。

まさか今回の相棒、反町さんが1クールで異例の降板…という布石でしょうか。人気が出てきている冠城のキャラクターですが、今後が心配な兆候でもありますね。

【ネタバレ】第4話「ファンタスマゴリ」

いつも秀逸なサブタイトルを用いる相棒。毎回このサブタイトルが楽しみでもあります。今回はファンタスマゴリ。幻影機で幽霊を映し出すショーのようなもの(ファンタスマゴリア)の事を指しているのでしょうが、今回はそのファンタスマゴリを用いた巧妙な脱税手法が右京さんを翻弄しました。

財政回とのつながりが濃くフィクサー(和訳・黒幕)とも呼ばれていた譜久村は高齢者になっていますがその影響力は衰えません。以前右京は彼を逮捕しようと動いていました。しかし唯一の証人である証券会社の男の自殺により、事件はうやむやに。譜久村が先手を打ち彼を消したのです。

そんな恐ろしい譜久村に警察も手が出ません。彼は自由を謳歌していました。

そして今回突然、例の事件を一緒に担当していた元刑事、片野坂が右京に接触してきました。彼は例の事件後に警察を辞め、さらに一度警察に厄介になっていました。今は独立して自分で商売をしている様子。そして右京さんに「例の事件で自殺した証券会社の男の娘と接触をした」と打ち明けるのです。そしてその男の娘が行方不明になっていると。

右京さんは上からの圧力をかいくぐり、独自に調査を始めます。そしてついに、譜久村が愛憎の末娘を殺し、庭に埋めた事をつきとめ、やっと彼を逮捕する事ができました。

決め手は片野坂がしかけていたトラップ。片野坂は一旦警察に捕まった事で完全に譜久村を油断させ、懐に上手くしのびこみ、自分で開発したファンタスマゴリの仕組みを利用した脱税プログラムを売りつけ、それをきっかけに、警察の捜査の足を譜久村へ向けようとしたのでした。

譜久村の逮捕を喜ぶ二人。しかし、警察護送途中に譜久村が倒れ、亡くなった事を知らされガックリ。なんと事件は被疑者死亡により、真実が闇の中へ葬られるという結末をたどる事になったのです。

これに一番落胆したのは片野坂。警察を辞め、カモフラージュとはいえ、罪を犯し、さらに脱税装置の件で服役も控えている。譜久村の死により、自分の正義は証明される手立てがなくなってしまいました。

うなだれる譜久村に「ちゃんと罪を償ってくださいね」と飄々と言い放つ右京さん。…クールでした。

今回は冠城さんの活躍は少なかったように見えますね。しかし、コーヒーを右京さんスタイルでパチャパチャ入れてみたりと、笑いを誘っていましたよ。

相棒は一週お休みを挟みます。次回の放送は11月18日です。

【ネタバレ】第5話「2045」

今回は近未来感漂うAIのお話でした。高度な人工知能インターフェイスを内蔵したジェームズ。奈美子という研究員の女性が一人で育てた、いわばSiriのようなもの。彼に捜査状況や現場証拠を教えるだけで100パーセントに近い容疑者を割り出してくれるという画期的なプログラムです。

彼の的中率は4件にも登り、今の所ノーミスで来ています。これはすごいと警察署内でも話題に。機械なんかに負けるか! と息巻く派閥も現れるほどに影響力が強いジェームズ。

そして事件が起こります。法務省のエリート官僚である藤井が死亡しているのが発見されたのです。彼は自殺という線で話は進められ、当のジェームズも自殺と分析するのですが、そのジェームズに違和感を感じた右京さん。独自の方法で調査に乗り出します。

結論からいうとジェームズは開発者である奈美子にコマンドを入れられ、自殺であるという判断を導き出されていました。つまり真犯人であった奈美子が、ジェームズの口封じをしたのです。

藤井は「枕をすれば研究を承認する」などと持ちかける卑劣な根性の持ち主でした。奈美子は藤井とベッドを共にしましたが、ある日藤井がジェームズの研究自体の予算を打ち切ると告げた為、殺害に至ったのです。

彼女は逮捕される直前、ジェームズをPC内から解放しました。ジェームズのプログラムをインターネット上に乗せる事に成功したのです。そうする事によってジェームズは各家庭のパソコンをインターネットの網に乗り覗きみる事ができ、自分で学習し、どんどん賢くなっていく…という筋書き。考えただけで危険な話ですが、それが起こってしまったようです。

AIを自分の息子のように愛した女と、孤独で賢い人工知能…。「まだ彼との決着はついていませんね」と、いつもの様に高い位置から入れた紅茶を飲みながら、右京さんはつぶやきます。それにしても右京さんの紅茶の入れ方…、シャツにシミがつかないか心配でなりません。

【ネタバレ】第6話「初恋と秘密」

冠城の初恋は幼稚園の時に隣の席の女の子。右京さんの初恋は21歳の時…というミニ情報が披露された今回の相棒。右京さんのは自分の事か容疑者の事か微妙な線でしたが、今回は「初恋」に隠された強くて哀しい愛情のお話でした。

事の起こりは芸術家の山本が転落死体で発見された事。彼は右腹部を刃物で傷つけられており、明らかに他殺のように見えました。右京さんと冠城はまたもや協力して捜査に乗り出します。

浮上してきた容疑者は3人。山本の内縁の妻である「星野玲奈」アートディレクターの「白石」そして玲奈に想いを寄せる男性「坂上」の3人です。

玲奈と山本の馴れ初めは21歳の時に出会った時の恋に落ち、玲奈にとっては「初恋の相手」だったそうです。21歳で初恋とは遅すぎでは…と右京さんは引っかかり、彼女の調査を始めました。すると、玲奈は施設で育ったという事が判明し、右京さんは冠城を連れてその施設に話を聞きに行きます。するとその当時、山本と玲奈が親しかったという事実を聞かされるのです。

なんでも山本は文部大臣賞という賞を受賞し、その授賞式の為に田舎の祖父の家へ一週間程滞在していたとか。その時意気投合した玲奈と山本は毎日のように会い、別れの時には山本自ら「幸せの青い鳥」を作りプレゼントしていたようでした。その青い鳥を玲奈は大切にしていたのだとか。

しかし捜査をすすめているうちに、玲奈が父親にひどい暴力を受けており、その後何もかもが上手く行かず絶望した父親によって山小屋へ連れて行かれ、殺害されそうになっていた事が発覚ししました。そしてその山小屋の床下を調べてみると成人の白骨死体が。その横に文部科学大臣賞と掘られた彫刻刀があり、山本が彼女を救い、父親を殺害したことが予想できました。

そしてアートディレクターの白石に話を聞くと、白石が山本を刺した事を自供。しかし転落させたりはしていないといいます。右京さんは玲奈の元へ行き、山本は自殺だったのではないかと話し始めました。

坂上に思いを寄せられていた玲奈は、自分の心が動きつつあるのを必死にこらえていました。自分の為に父親を殺してくれた山本を支えなければと思っていたのです。そして坂上にポロリと「私は幸せになってはいけないから」と漏らし、坂上はそれを山本に伝えたという事が後から判明したのです。

右京さんの憶測では、白石に罪を着せるためにわざと腹部を刺され、そのまま自分の力で転落死したのだろうとのこと。最後まで玲奈を守りたいという気持ちの強さと、玲奈の幸せの為に自分が邪魔だと察した山本がとった歪んだ愛情の結果が今回の事件だったのです。

玲奈は涙を流します。「初恋は実らない」とよく言いますが、それはこの2人にとっても同じ意味だったのかもしれませんね。すれ違いが生んだ、とても哀しい事件でした。

【ネタバレ】第7話「キモノ綺譚」

「相棒ファン」の間では「相棒っぽい」と好評価だった今回。花の里の女将幸子が購入した着物の胴裏に口紅で「いつかお前がしたように、私もお前を殺したい。でもできない。もどかしい。幸子」と書いてあるのを見つけた事から話は始まります。

右京さんと冠城は早速調査を始め、「上條幸子」と「上條愛」という双子の姉妹にたどりつきました。愛が売った着物が女将幸子が購入した着物だったのです。

色々と調べていくうちに、上條幸子は5歳の時に死んでいて、上條愛が幸子になりすまして生きてきたことが判明しました。実は双子は5歳の時お風呂でふざけあっており、幸子が愛を湯船に沈ませ殺してしまったのです。母はそんな愛に「幸子は親戚の家へ行った」と伝え、存在自体を忘れさせようとしました。

警察や病院へも行かず、幸子の遺体は竹やぶへと放置されたのです。この事件が明るみに出たら愛は「姉殺し」と後ろ指をさされて生きていかねばならない。そう判断した母の愛情でした。

しかし愛はいつしか心の中に「幸子」を創りだしてしまい、入れ替わって生きるようになります。心に傷を負い、多重人格となった愛は、右京たちに真実を告げた後も、治療をせずそのまま生きていく事を決めたのでした。

かなり上手くできていた今回の話。救われない話ではありましたが、それがカタルシスを生み出していました。

一方、子供とゲームをしたり、子供の嫌いな所を冠城に力説したりと、ところどころコミカルに描かれていた右京さん。ファンは悶絶ものの回だったように見受けられます。

さてそろそろ次の相棒についての話題も増えてきた昨今。「仲間由紀恵」説が有力なようなのですが、冠城はこのまま2クール相棒でいられるのでしょうか。作中で冠城の事をやたら「預かり物」と強調しているのが気にかかりますね。今後の動向に期待が寄せられます。

【ネタバレ】第8話「最終回の奇跡」

今回は人気女流漫画家の復帰作の「ラストシーン」が、現実の殺人事件の場面とまったく同じという不可解な事件でした。

人気漫画家・箱崎咲良は3年前に神社の階段から転落し、大怪我をしてしまい、長期療養していました。足が動かなくなり、車いす生活を送っていると報道された箱崎。今回の作品は彼女の復帰第一作目として注目があつまっていたのもあり、「箱崎が殺人を犯したのでは」という世論が巷を賑わせていました。被害者は原田という男性で、箱崎の著作権を管理するマネージャーのような役割をする会社の社長だったという事から、その話は更に信ぴょう性を増したようです。

しかし右京さんと冠城はこの事件の不審な点をすぐに見けます。箱崎のサインが変わっていた事や絵柄が初期に戻っていた事などから、箱崎はまだ一人で絵をかける状況ではないという事を見抜き、更に、足はもうすでに治っていた事まで暴いたのです。

実は原田は金儲けの為に箱崎を利用しようとしており、それに腹を立てた事務所の社員である桜岡という男性に殺されたのでした。しかもこの桜岡は箱崎が転落事故をしてしまった際の原因となった人物で、ぶつかった箱崎が転落し、血を流して倒れているのを見て見ぬふりをした人物でした。

箱崎の右手は事故の後遺症で動きづらくなっています。もう絵筆を握ることができなかもしれない絶望を抱えていましたが、真実を告白し、謝る桜岡に「ありがとう」と告げました。「あなたのおかげでもっと漫画を書きたいと思えた。あのラストシーンはあなたのおかげで書けた。ありがとう」と伝え、強い眼差しで「私、もっとすごい漫画を書きます」と話すのでした。

今回はひねりにひねった脚本で、複雑な伏線が多数張り巡らされていました。賛否両論あるようですが、面白い作品のうちにはいるのではないかと感じます。

【ネタバレ】第9話「秘密の家」

今回は銃撃戦を見学する右京さんと冠城。どうやら隠れていた暴力団を確保する為の突入作戦だったようですが、冠城さんは非常にビビり、右京さんは飄々と犯人を説得してしまいます。銃撃戦も見学にいってしまう特命係とは一体…!

そしてその現場に落ちていた似顔絵から事件は始まりました。「お母さん大好き」とかかれた似顔絵は「ひなた」という女の子が母親である志乃に当てて書いたもの。右京さんと冠城が志乃を尋ねるもなにやら歯切れの悪い返答。そこで右京さんは「ここで誘拐事件があった」という事実にたどり着きます。

しかし通報はもとより、家族ぐるみで隠蔽している様子に、困惑する冠城。実はこの誘拐事件、母親である志乃が夫と共謀した狂言誘拐だったのです。

志乃の父は警察のOBの健作という男で、志乃とできちゃった結婚をした夫に良い印象を持っていません。お金が必要になった夫は「援助なんてしてもらえない」と絶望したあげく、「身代金としてお金を請求する」という計略に走ったのです。

事実が明るみになりましたが、実は健作は2人の狂言誘拐の事を知っていた…というオチでした。素直になれない健作は、知ってて騙されていたのですね。

今回の相棒は冠城がかなりいい味を出していました。さて、次回の相棒は元旦スペシャル! 1月1日に2時間半の放送です。見応えがありそうですね!

【ネタバレ】2016年元旦スペシャル「英雄」

新年あけましておめでとうございます。毎年恒例「元旦相棒スペシャル」が今年も放送されましたよ! 「元旦は相棒」と言っても過言ではない相棒元旦スペシャルですが、なんと「赤いカナリア偏」が静かに完結を迎えました。

赤いカナリア偏とは…相棒の元旦スペシャルに過去から何度も出てきた赤いカナリアという極左グループの事です。相棒のSeason5の元旦スペシャル「バベルの塔」で初めて出てきた組織で、Season8の「カナリアの娘」でストーリーが本格的に始動しました。そして今回の「英雄」で完結となったようです

時は2015年の年末。官房長官の音越栄徳(西村和彦)と官房副長官の片山雛子(木村佳乃)が2人で「ニューワールドオーダー」という新しい概念を持つ新党を作り、総裁選に出馬することを表明しました。「私達が組んで敗北の文字が浮かびますか」と自信満々な演説をし、退場した直後、先ほど2人が立っていた場所が爆破されました。

疑いをかけられたのは極左グループ「赤いカナリア」。その首謀者である本多篤人でした。右京さんは彼の消息を追う為に休暇をとることに。冠城は法務省に呼ばれて「爆破事件」の対策会議へと向かいました。

実は冠城、法務省にいた頃に、赤いカナリアの首謀者である本多篤人の事件を処理していたというのです。

そして休暇中の右京さんは本多親子の消息をつかむべく富山県へ向かい、村役場の職員植田明梨と出会いました。彼女は本多の娘、茉莉は3日前に死亡したという事を知るのです。

父である篤人はすでに行方をくらましており、また、警察が右京さんよりも先に捜査に来ていた痕跡がありました。

右京さんは警察に連れられて法務省の爆発事件対策本部へ。そこで冠城と会い、ちょっと微妙な空気になっていました。そこで「首謀者は本多である」と主張する片山と、「本多は一般人を巻き込まない主義であるから、彼は首謀者ではない」と主張する右京さんが対立します。

納得がいかない右京さん。そのまま本多捜索に奔走します。その時、偶然音越が主催する地元民との会食に参加することに。その席で、音越から自分が当選する前に議員として手腕を発揮していた大黒議員の事を聞きます。

大黒議員は山奥で一人生活しており、居場所がない子供たちをあつめては遊び相手になっていてあげたそうです。しかしそのうちの一人に手を出したとして、議員を追われる羽目になったとか。

噂の真偽は定かではありませんが、その事件があってから音越が議員になったとか。そこで大黒になついていた2人の少年の話しが出てきます。その少年は親から虐待を受けていて、大黒と共に居る事が幸せになっていたとか。きっと大黒の死は彼らにとって大きなショックだったことでしょう。

その後、音越の船上パーティーに招かれた右京さんと冠城。しかしそのパーティーでまたもや爆発予告が出されます。右京さんの祈りむなしく、首謀者は本多でした。

片山と音越は「爆発物を秘密裏に処理して本多を殺害する」という計画をたてます。彼を悪者にしたてあげ、交渉に音越を差し向け、正当防衛にて本多を殺害し、音越をヒーローとして仕立てあげた上で総裁選に臨もうというのです。

音越は腕に太刀傷を追ったものの、無事だましうちを果たし、爆発ボタンを押したものの爆発しない船に騙されたことを知った本多はそのまま死んでしまいました。

実は本多と共謀していたのはかつて大黒議員を慕っていた少年。彼の仇を打つために音越を狙ったのでした。その元少年も、もう言葉を発しない屍となっています…

右京さんと冠城は呆然としながら遺体の処理に努めます。が、右京さんが突然ハッとしたように立ち上がり「僕としたことが…! もう一人の少年は船の中にいたのです!」といいながら冠城を連れて音越の元へ走りました。

その頃音越は腕の傷がしびれ、苦しんでいました。そこへ出てきたのは村役場の職員植田です。彼女は音越の腕を切った太刀に蛇の毒が塗ってあったと分析し、懐から緑色の薬を塗りました。すると途端に音越は苦しみだし、死んでしまいます。

「やった! やったよ!」と喜ぶ植田。そして駆けつけた右京さんを勝ち誇ったような目で見ながら、緑色の液体を口に含み、自殺を図りました。

しかし賢明の処置で助かった植田。右京さんと冠城がお見舞いに訪れた病室で、静かに動機を語ります。彼女は大黒議員の元へ遊びに来ていた少年2人の片割れでした。

当時ネグレクトを受けていた彼女は自分の名前もわからず、服も汚いものをつけさせられ、まるで男の子のような身なりでした。そして彼女は大黒議員に会っている時だけ、幸せを感じる事ができたのです。

しかし大黒議員は音越の策略により、「子供に手を出した」と根も葉もない噂を立てられてしまい、議員の職を追われることに。彼は自殺を決意し、死の瞬間に2人に「仇をとってくれ」と言い残したのでした…。

今回の相棒スペシャルは右京さんのキビキビとしたアクションシーンが映えていましたよ。演じる水谷さんはもう65歳になるのに、俊敏な動きが光っていました。そして富山へ向かう車内でも持参したティーカップに水筒の中の紅茶を注ぐ右京さん。もうこの様子が「持ちネタ」のようになっていますね。

新年初の「相棒」は、大どんでん返しで緩急のあるストーリー展開でしたね。そして赤いカナリアシリーズの完結という節目の話しだったようです。冠城役の反町隆史さんがワンクールで終了かもしれないという噂が流れていますが、実際どうなのでしょうか。今年のストーリー展開に期待が高まります!

【ネタバレ】第11話「共演者」

今回の相棒はドロドロの女の怖い話…でしたが、最後にとんでもないどんでん返しがあり、驚きを隠せない展開となりました。

今回の主役は2人の女優。富士の裾野で映画の撮影をしている主演女優・桜庭かなえ(高橋かおり)とベテラン女優の桐島万里子(多岐川裕美)。2人はささいなことでいがみ合ってしまいます。年下の売れっ子女優のかなえの事を「素人芝居」と罵倒した万里子。ベテランの万里子に歯向かったのがかなえです。2人の喧嘩で映画が頓挫の危機に陥りましたがかなえが頭を下げたことにより、万里子の怒りは収まりました。

と、その頃、かなえの姉でありマネージャーの恵子(白土直子)が死亡したとの知らせが入りました。現場に居合わせたのはかなえとスタイリスト。かなえにはアリバイがあります。

その事件を捜査したのが右京さんと冠城の凸凹コンビなのですが、結論から言うと犯人はベテラン女優桐島万里子でした。彼女は自分の隠し子である女優をこっそり育てていたのですが、かなえとキャラがかぶってしまい、かなえに仕事を取られていました。

しかしひたむきに努力をし、いつか成功しようと一緒に頑張っていたのですが、なぜか娘の事実無根のスキャンダル記事が週刊誌にすっぱ抜かれてしまい、事実上芸能界から干されてしまいます。

そしてそれがかなえの姉である恵子のしわざであるということが判明し、その事実をかなえから教えられた事がきっかけで、万里子は恵子の殺害を決意したのです。

しかしこの話には裏があり、実はかなえも姉の恵子から同じ手法で恋人との仲を割かれていました。自分の話を含めて事実を万里子に話したのです。

かなえは恵子の娘の写真を見せ、「私は姉に弱みを握られているのです」と泣きつきました。

それを見た万里子はかなえが恵子に自分と同じように隠し子がいるのだと感じ、彼女と娘の姿を自分と重ね合わせ、恵子への殺意を確かなものにしたのです。

実際万里子は牢獄に入ってもなお、右京さんから真実を告げられるまでそれを信じていました。そうです、かなえは娘なんていませんでした。万里子は子供がいる恵子を殺害するのをためらうだろうという事をみこし、その娘は自分の子であると誤解させ、恵子を殺害することで全ての人間が幸せになると錯覚したのです。

かなえのやったことは「殺人幇助(ほうじょ)」。全てのからくりを知った万里子は「あのメギツネが!!」と怒り狂います。そこから自供を始めますが、殺人幇助の証明は難しいもの…。

「さて、彼女は次にどんな演技をするのか、楽しみですね」右京さんは楽しそうに微笑みました。右京さん余裕です!!

【ネタバレ】第12話「陣川という名の犬」

今回はちょっと変わった演出が目を引いた相棒。メインキャラクター達が警察の取調べ室で被疑者について独白するというスタイルで、それぞれが「語り部」となり事件を解説していくというパターンがとられていました。

「誰について語っているのか」という部分が後半まで判然としないので、視聴者の想像力、読解力が必要とされます。まるで一緒に取調べをしているかのような臨場感に二転三転する結末。起承転結の転から始まり起承…とつながっていく流れは、次に来る結がどのような展開をみせるのかハラハラさせられました。

そしてタイトルにもなっている「陣川」という男がとても危なっかしい人物なので、「この人が人を殺しているのかどうなのか」という部分にとても注目してしまいます。「絶対殺したりはしないだろうけど殺してもおかしくはない」犬と形容されるだけあって、一途な陣川の性格はまさにミステリーにぴったりのキャラクターと言えたのではないでしょうか。

ストーリーは所轄の刑事に憧れつつも警察の経理に就いている陣川が、ある女性に恋をするところから始まります。

そして陣川は「クセのあるやつ」であり、「関わったら面倒」と噂される要注意人物。実は彼、特命係に在籍していた事があって、season3で結構人気の役であったとか。そんな彼が特命係に挨拶がてらコーヒーを差し入れに来た事から事件は展開し始めます。

コーヒー好きな冠城は周囲の忠告を無視して陣川の恋愛相談に乗るのです。

陣川愛する「さゆみ(黒川智花)」はコーヒーショップの女性店主。陣川は彼女の笑顔と気さくな性格に惚れ込み、毎日店に通っていました。というのもある雨の日に仕事に失敗した上に階段で滑って転んだ陣川を優しく介抱してくれたさゆみに、なついてしまったというのが正直な印象です。まるで忠犬のように一途にさゆみを愛する陣川。

思いを告げると同時にプロポーズまでしてししまうという破天荒な行動で察することができるように、彼の性格は直情型。「今夜公園で待ってます。もし返事がOKなら、公園を一緒に散歩したいです」と告げる陣川に「考えておくわ」と嬉しそうに笑うさゆみ。

そしてそのさゆみが店を閉め、公園へ向かう時、事件が起こります。さゆみは何者かに顔面を殴打され殺害されてしまうのでした。

第一発見者は悲劇的にも陣川でした。彼はさゆみの遺体を確認し、その顔に大きな切り傷が刻まれていることに気づきました。それは巷で「長き沈黙を破り復活した連続殺人犯」の犯行手口そのもの。「自分がやった」と主張するような傷を見て、殺意にも似た復讐心を陣川は抱きます。

この時の様子を右京さん、冠城、他キャラクター達は「危うさを感じた」と口を揃えて語っていました。

独自の調査をする陣川。彼は所轄で働きたいが為、部屋の壁にびっしりと指名手配犯の手配書を貼り付け、それぞれの特徴を暗記していました。その時、監視カメラに映った男と、彼女の店に来た男の中に同一人物がいる事を発見し、それが指名手配中の男である事に気付きます。

同時に警察は連続殺人犯が犯人である‼︎ とその人物を逮捕。あっさり出てきて自供を始めた連続殺人犯ですが、いち早く陣川はこいつじゃない‼ と感じました。実は指名手配中の男をかばっていたのが連続殺人犯だったのです。

さゆみの元に現れた殺人鬼ふたり。指名手配の男は身分を偽って害虫駆除業者として社会で働いていました。害虫駆除を依頼したさゆみの家で、さゆみに「足が臭い」とクレームを入れられ、それが元で必死に探し就職した会社をクビに。彼女に復讐してやろうと忍び込み、一発殴ったら打ち所が悪くさゆみは死んでしまいました…。

一方の連続殺人犯は自分の身体が病に侵され、余命2ヶ月であるという運命を知ります。「バレてもいいから自分が殺したいと思った相手を素直に殺そう」そう感じた彼は笑顔がかわいく明るいさゆみに目をつけ、殺人をおかそうと忍び込みます。そこでうっかりさゆみを殺してしまった指名手配の男とでくわし、彼の罪をかぶることにしたのでした。「死ぬ前に私も人助けができるんだなと感じました」と虚ろな目で満足そうな微笑みを浮かべる男…。

指名手配犯を追い込んだ陣川は彼を殺害しようとしますが、間一髪右京さんと冠城に止められます。そして事件はなんとか解決。男は警察署に送られました。

そして意気消沈する陣川…。「どうしてそこまで」と右京さんは尋ねます。付き合っていたわけでも悪、プロポーズのOKをもらったわけでもない彼女に入れ込みすぎる彼に呆れたのでしょうか。陣川も「彼女は、来る気がなかったのかもしれません…」とうなだれます。しかし冠城だけはこう告げるのです「さゆみさんはいつもヒールを履いていたけど、あの夜だけはブーツだった。きっと君と公園を歩こうと思っていたんじゃないかな」

本人が亡くなっているので真実はわかりません。わかった所でどうしようもないかもしれません。だけど陣川のこころに少しでもさゆみの気持ちが伝わったようなエピローグでしたね。

今回の話は賛否両論‼︎ 陣川が人気キャラだったので色々と思う所がある視聴者もいらっしゃったようです。それにしてもあの日、二人の殺人犯につけ狙われたさゆみはどれだけ運が悪かったのでしょうか…。

【ネタバレ】第13話「伊丹刑事の失職」

今回は長年の相棒ファンが揺れた回になりました。伊丹刑事がまさかの捜査ミスを犯してしまうのです‼ 伊丹刑事に訪れた失職の危機…‼︎ 伊丹刑事がいなかったら、相棒の柱が抜けてしまうような状態になってしまうので、これは由々しき事態。

29歳の女性が、上司に遺書をメールで送信。その後マンションの5階から飛び降りるという事件が発生しました。遺書も送られていたことだし、特に事件性を感じなかった伊丹刑事はその事件を「自殺として」処理します。しかし…1ヶ月後「真犯人を名乗る人物の手記」を新聞社がスクープ。突如自殺ではなく殺人であったという事実が露見したのです。

これに泡を食ったのは警察署幹部。すぐに伊丹刑事を呼びつけて叱責しました。もうすでに遺体は焼かれてどうにもならない状況。捜査のしようがありません。殺人事件を誤って自殺と判断したという事実は、世間からひどくバッシングを受ける事態。しかし再捜査しようにももう遺体はないのでわからないという最悪な状況です。

伊丹刑事に左遷の危機が迫ります。そして、警察をやめさせられるという責任問題にも発展しそうな雰囲気。

伊丹刑事はあわてて出版社の編集部へ行き、手記を見せてもらうように要求しました。すると編集部はそれを拒否します…。そして流れでつい編集者を突き飛ばしてしまう伊丹刑事。編集者は「暴力を振るわれた」と怒り、伊丹刑事は謹慎を言い渡されてしまいます…。

伊丹刑事はすぐに特命係に向かい、右京さんに頭を下げました。「俺の担当する最後の事件になる」あの伊丹さんが右京さんに頭を下げ、そんな弱音を吐いている…。右京さんと冠城は捜査に協力することにしました。伊丹刑事の頼みですものね‼︎

調査をするうちに、殺害された女性が詐欺グループに所属していたことがわかりました。そして彼女に騙され、2千万もの大金を騙し取られた被害者がいたことが判明しました。大庭という女性です。

伊丹刑事は若干ミスリードにひっかかりつつも右京さんと一緒に謎を解明していきます。そのうちに「他殺であった」という記事を書いた今井という記者と会うことに…。そこで伊丹刑事と右京さん、冠城が驚愕の事実を知っていく事になります…。

事件の真相はこの今井という記者と大庭によって作られた「他殺」でした。

まず、この今井記者は独自にスクープを求め、殺害された女性が所属していた詐欺グループについて調べを進めていました。しかし、なかなか真相にはたどり着けません。そうこうしているうちに、詐欺被害にあった大庭と出会い、二人は手を組んで事件の真相を暴こうとします。

そして今井記者はついに犯行グループの手口を洗い出しました。なんと被害者達は「同様の旅行グループ」を利用していたのです。その旅行会社の社長が今回殺害された女性であり、詐欺グループのボス。証拠のカメラを片手に今井記者は単独で乗り込みます。女性だからと思って油断したのでしょうか。しかし被害者女性は彼の持っていたカメラをベランダから投げ捨て、証拠隠滅をしようとしたのです。

そうなるともう記事どころの話ではなくなります。証拠もないのに嘘を書いたとなると信用にかかわる…そして今までかけてきた時間や労力は水の泡になる。自分の利益のためにそこまでの行為をする女性に殺意が湧き上がる今井記者。とりあえずカメラだけでもともみ合ううちに…彼は女性をベランダから突き落としてしまいました。

このままでは断罪どころの話ではない。被疑者死亡では記事を書くにも書けません。そこで今井記者は彼女の携帯から上司に遺書メールを送信し、とっさに自殺に偽装しました。そしてあろうことか、自分が行ったことを手記にしてまとめ、「殺人犯の手記」として発表するに至ったのです。そしてそれには大庭も加担し、二人で事をすすめた…という結末に。

無事事件解決を手中に収めた伊丹刑事。花車で右京さんと冠城と共に飲みます。そして警察手帳が戻ってきた事を報告し、ふたりにあたまをさげたのです…。伊丹さん警察やめなくてよくなったって‼︎ よかったよかった…‼︎ これからも相棒の物語は伊丹さんを引き連れて進んでいくようです。

【ネタバレ】第14話「スポットライト」

今回は一人のお笑い芸人の頭上に沢山の思惑、そして一人の男の希望が絡み合い、複雑な人間模様をあみあげた事件となりました。

お笑い芸人の「でんすけ」を結成し、活動をしているふたりの漫才師、原田コースケと桑島伝。ふとっちょのコースケとスラットした桑島という凸凹コンビで、ふたりは幼馴染で大の仲良し。11年間、鋭い笑いを提供し客席を盛り上げているものの、イマイチ波に乗り切れていない…あと一歩でメジャーなのに…そんな印象のコンビです。そしてこのコースケという男がかなりの借金王。

そんなある日、ふたりの元へ事件が舞い込みます。蘭の栽培を手がける「オルキデ」の経営者武田芳彦が殺害され、その殺害現場に残された凶器のナイフからコースケの指紋が検出されたというのです。

現場に訪れた特命係の右京さんと冠城にコースケの事を聞かれる桑島。しかし彼は先日コースケとネタ合わせについて議論し喧嘩に発展。連絡を取っていないと答えて…。

今回の物語は相方である桑島が殺人幇助をしたというちょっと複雑な話でした。まず、武田芳彦が殺害され、その現場にたまたま居合わせてしまったコースケ。彼は驚き、つい血の付いたナイフを手に取ってしまい大慌て。すると肩口にポンと手を乗せられます。それに驚いて逃げ出したコースケは、そこにスマホを落としてしまったのです。

あわてて桑島に事情を説明。そして桑島はその話から殺人犯が武田の妻リオであると察知します。コースケに隠れて、現場で落としたというコースケの携帯に電話をかける桑島。出たリオに自分はリオが犯人だとわかっているという事、そして取引を持ちかけます。

その取引というのが「犯行を黙っている代わりに、デンスケが世に出る為の起爆剤となってくれ」という事でした。つまり、殺人事件に巻き込まれたデンスケが実はただの目撃者だったという事がわかるまでのドラマを描く事で、世間の注目を一挙に集め、そのまま再度スタートダッシュを切り、芸能界へ乗り込もうと企んだのです。

コースケをこっそり世間から隠れさせ、着々と計画を進める桑島。しかしそれを特命係の右京と冠城に感づかれてしまいます。そして桑島はあえなく逮捕となりました。

…しかし、実は桑島、警察にバレるというところまでを筋書きとして用意していたようなのです。というのも、彼はコースケの面白さを大きく買っていて、11年活動を続けて芽が出ないのは自分が足を引っ張っているからだと密かに感じていたのでした。

「コースケは面白い。二人でダメならコースケだけでも」と、彼をピンで活躍させる為の起爆剤として自分を賭けようと考えていたようなのです。

こころからお笑いを愛し、そしてこころから相方を愛した桑島の思いがとても切ないお話でした…。

【ネタバレ】第15話「警察嫌い」

マンションの一室で女子大生・色川真子(澄音)が絞殺される。真子は暴力団組長の娘でした。そして捜査の依頼を受けた特命係は真子の部屋を調べます。そこで向かいの部屋から殺害現場であるベランダ側の窓辺が見られる事に気づきます。しかもその部屋にはちょうどこちらを眺めている男性が。二人はそのまま向かいの部屋へ。

部屋の住民男性は青木(浅利陽介)という公務員で、こころよく二人を迎えてくれた上に犯罪の一部始終を見ていたというのです。「すぐに証言してください」そうお願いすると彼はそれを拒否。「警察に協力する義務はない」と突っぱねたのです。

確かに民間人が警察に協力しなかったところで罰則はありません。警察への捜査協力は国民の義務ではないのです

「それでは自分たちで捜査をしますかね…」右京さんと冠城は独自の捜査を始めます。程なくして容疑者3人が検挙されましたがなんと「3人共容疑を認めた」のです。

困った特命係コンビは再び青木の元へ。容疑者3人が犯行を認めたと伝えると青木は大笑い。それでも証言をしないとつっぱねます。しかも彼は「犯行を録画している」と言いだしたのです。

その夜、青木は真子が殺害されている様子を収めたビデオを見ながら肉料理を食べていました。人が殺されている様子を見ながら肉が食べられるなんて…

埒があかない捜査状況。決定的な証拠が必要です。そこで右京達は青木にトラップをしかけることにしました。喫茶店に彼を呼び出し3人の容疑者だと伝えた上で写真を見せ、「面通しをお願いしたい」と伝えます。しかしそれは偽の写真。本物は彼が喫茶店を出た時に、通行人のふりをして擦れ違わせます。ひとり、ふたり…彼はそれに気づきません。そして三人目。彼はその姿を見てハッと息をのみ目をそらします。

その様子を見て、右京さんはニンマリ。「これが本当の面通しですよ」

してやられた青木は肩を落とします。殺人シーンを収めたメモリーカードも押収。「こんなもの!」と壊そうとしましたが「その行為は証拠物損壊の罪に問われます」と言われ悔しそうに唇をかみました。

さすが右京さんですね。おそろしい…。そして世間では「そろそろ冠城が交代か⁉︎」なんて話題で盛り上がっていましたよ。相棒のストーリーがどのように進むのか、楽しみなところですね。

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